10対0事故の示談金相場はいくら?むちうちの慰謝料や計算方法がわかる
10対0事故の示談金相場(目安)
- 人身事故(後遺障害なし):数十万~100万円を超える
- 人身事故(後遺障害あり):数百万円~数千万円程度
- 物損事故:数万~30万円程度
交通事故において示談金の金額はケースバイケースなので、おおよその金額をイメージしようにも、相場とは非常に幅広いものです。
しかし示談金の各内訳には計算方法があり、一つずつ見通しを立てていけば、より精密な示談金相場がみえてくるのです。
たとえば10対0事故の事故について、むちうちの示談金相場は、通院1ヶ月で19万円、通院3ヶ月で53万円、通院6ヶ月で89万円です。これに治療費や休業損害も加算されます。
さらに後遺障害認定されたら、14級9号認定で110万円、後遺障害12級13号認定で290万円の後遺障害慰謝料を追加請求できるため、示談金相場は200万円~400万円程度になります。
10対0事故の場合、被害者側の示談金が過失相殺によって減額されることはありません。ただし、過失割合10対0であっても、さまざまな要因で慰謝料・示談金が少なくなることはあります。
10対0事故の示談金の相場や計算方法、十分な金額を得るための注意点などを確認していきましょう。
目次
10対0事故の示談金相場と計算方法|慰謝料計算機も活用
むちうちの入通院慰謝料相場
入通院慰謝料は、交通事故のケガにより入院・通院した人であればだれでも請求できます。
むちうちの入通院慰謝料は19万円から89万円ほどが相場で、くわしい金額は治療期間によって様々です。
治療期間ごとの慰謝料相場を下表に示します。なお、自賠責とは被害者への慰謝料における最低水準の金額です。
事例 | 自賠責* | 弁護士 |
---|---|---|
通院1ヶ月 治療15日 | 12.9万円 | 19万円 |
通院2ヶ月 治療30日 | 25.8万円 | 36万円 |
通院3ヶ月 治療60日 | 38.7万円 | 53万円 |
通院6ヶ月 治療120日 | 77.4万円 | 89万円 |
* 2020年4月以降に起こった交通事故を想定
下表はよりくわしい「弁護士基準による慰謝料算定表」です。入院の期間を横軸、通院の期間を縦軸として、それぞれの交わる部分が入通院慰謝料の相場になります。
加害者側は示談交渉の際、国が定めた最低限の基準(自賠責基準)に近い金額を提示してくることが多いです。
具体的に言えば、1日4,300円での金額提示を受けている場合は、適正相場よりも低い金額なので増額交渉が必要になります。相場よりも低い金額を提示されている方は、一度弁護士にご相談ください。
むちうちでよくある、通院3ヶ月や通院6ヶ月といった治療期間における慰謝料計算については、下記の関連記事でより詳しく解説しています。
むちうちの後遺障害慰謝料相場
むちうちで後遺症が残ったとき、その後遺症が「後遺障害」だと認定を受けられれば、追加で後遺障害慰謝料請求が認められます。
後遺障害慰謝料の相場は等級ごとにおおよそ決められており、後遺障害12級13号で290万円、後遺障害14級9号で110万円が相場です。
むちうち後の神経症状がひどいとき、その症状の存在が画像検査でも明らかであれば後遺障害12級13号、神経学的検査の結果次第では後遺障害14級9号認定の可能性があります。
もっともこうした金額は、相手方の保険会社が提示してくる自賠責基準や任意保険会社独自の基準とは違い、弁護士基準という「裁判で認められる基準」まで増額交渉しなければ認められにくいでしょう。
事例 | 自賠責* | 弁護士 |
---|---|---|
14級 | 32万円 | 110万円 |
12級 | 94万円 | 290万円 |
* 2020年4月以降に起こった交通事故を想定
弁護士基準への増額は個人では難しく、弁護士という法律の専門家が交渉の場に立つことで認められる可能性があります。
よって、後遺障害慰謝料の適正額を目指すならば弁護士に相談し、依頼も検討しましょう。
むちうち以外にも骨折や内臓損傷などで後遺症が残ったときには、後遺障害等級がさらに重くなり、示談金増額となる可能性があります。
後遺障害慰謝料の相場については関連記事『後遺障害慰謝料の相場はいくら?等級認定で支払われる金額と賠償金の種類』を参照してください。
10対0事故における慰謝料以外の示談金
示談金には、ここまでに紹介した慰謝料も含めて、治療費、休業損害、逸失利益、車の修理費などが含まれており、事故によりその内訳や金額はケースバイケースです。
ここからは、慰謝料以外の示談金の計算方法を見ていきましょう。
治療関係費
治療関係費とは、治療費や通院交通費など治療に関して生じる費用で、基本的に実費を請求できます。
むちうちであれば、整形外科でかかった費用のほか、医師の許可のもとで通った整骨院の施術費も原則請求可能です。
なお、病院や整骨院の窓口で治療費を負担していないときには、すでに相手方の保険会社が治療費を支払っていますので、示談金からは「既払い」として差し引かれる仕組みです。
通院交通費も請求できる
通院交通費に関しては「必要性・相当性が認めら得る範囲」での請求となり、交通手段などによっては請求の可否が争われることもあります。
通院交通費について詳しくは『交通事故の通院交通費|請求できる条件や慰謝料との違い、他の交通費は?』の記事をご覧ください。
休業損害
休業損害とは、交通事故による治療などで仕事を休んだ場合の減収を補償するものです。基本的に休業損害は「日額×休業日数」で計算され、日額の計算方法は職業によって異なります。
事故の相手方は日額6,100円という金額提示をしてくることもありますが、被害者の事故前3ヶ月の収入を元にした日額で請求すべきです。
こうした日額や休業日数などの算定が不適切になると、適正な金額の休業損害を請求できません。
また、専業主婦の方は休業損害の対象外と言われがちですが、実際には請求可能です。
休業損害についてさらに詳しくは『交通事故の休業損害|計算方法や休業日の数え方、いつもらえるかを解説 』の記事をご確認ください。
逸失利益
逸失利益は、後遺障害により労働能力が低下が原因となった「生涯収入の減少」に対する補償です。
事故前の収入や年齢、後遺障害による労働能力の低下率などから算定されます。
なお、むちうちによる神経症状は、他の後遺症と比べて時間の経過で軽くなっていく可能性が十分あると考えられています。
そこで労働能力喪失期間は短期間に設定され、後遺障害14級9号認定で5年、後遺障害12級13号認定で10年とされることが多いです。
しかし、被害者が負ったむちうちの後遺症の程度や労働への影響しだいになるので、最初から低い逸失利益を受け入れるべきではありません。
「逸失利益がおかしい」「逸失利益の金額がよくわからない」という方は、交通事故の賠償問題にくわしい弁護士に相談して、金額を見積もってもらいましょう。
修理費用など
交通事故で車などの物損被害が生じた場合は、その修理費や弁償代を請求できます。
また車の修理中に使った代車費用や、車の代わりに使った公共交通機関の費用も、必要であったと判断刺されば認められる可能性も十分あるでしょう。
【慰謝料計算機】示談金相場がわかる
アトム法律事務所の提供する慰謝料計算機を使えば、入通院慰謝料・後遺障害慰謝料・逸失利益といった金額の目安が簡単にわかります。
- 示談金額の相場を知りたい
- 保険会社の提示する慰謝料の妥当性がわからない
- 逸失利益の計算が難しい
慰謝料計算機であれば、ごく短時間で慰謝料の見積もりができます。
過失割合10対0事故の示談金請求で知っておきたいこと
過失割合が10対0とはどんな事故か
過失割合が10対0になる事故例の代表格としては、追突事故があげられます。また、センターライン越えの正面衝突や、赤信号を無視したケースなどが考えられるでしょう。
- 追突事故
- センターラインを越えた正面衝突事故
- 交差点における、赤信号の車両と青信号の車両の事故
こうした過失割合が10対0になるような事故類型は「もらい事故」と呼ばれることもあります。
相手も過失割合10対0と考えているかは要注意
交通事故の過失割合は話し合いの中で決まっていくものです。
「あなたが急ブレーキをかけた」「信号の色の証言は本当か」などと過失割合そのものが見直され、10対0の事故ではないと途中で主張される可能性もあります。
過失割合10対0の事故では、被害者が受け取る慰謝料・示談金に対して「過失相殺」が適用されません。
よって、10対0でなくなることは被害者にとってデメリットで、相手方にとって大きなメリットです。
過失相殺とは?
自身についた過失割合分、受け取れる慰謝料・示談金が減額されること。
過失割合は、交通事故が起きた責任が、加害者側と被害者側それぞれにどれくらいあるのか割合で示したもの。事故状況をもとに決められる。
過失以外の要因がなければ、基本的に10対0事故では損害を全額請求できます。
過失割合に関して何か変更を加えられそうなときは、早めに弁護士へ相談して、相手の主張を覆すための資料を整えていきましょう。
示談金の計算は弁護士基準でおこなう
示談金の計算基準には、「自賠責基準」「弁護士基準」に加え、「任意保険基準」もあります。被害者が最適な示談金を獲得するためには、弁護士基準での算定が必要不可欠です。
基準 | 概要 |
---|---|
自賠責基準 | 最低限の補償を目的に自賠責保険から支払われる金額を計算する基準 |
任意保険基準 | 任意保険会社が用いる基準。非公開ではあるが、自賠責基準とほぼ同等の金額 |
弁護士基準※ | 3基準のなかで最も高額。弁護士や裁判所が用いる、過去の判例に基づいた基準 |
※裁判基準や赤い本の基準ともよばれる
3つの計算基準のなかで最も高額かつ法的正当性が高いのは、弁護士基準に基づく相場です。
しかし、加害者側の任意保険会社との示談交渉では、自賠責基準や任意保険基準の金額を提示してきます。
加害者側から示談金額を提示されたときには、弁護士基準よりも大幅に低い可能性があることを前提に考え、弁護士に金額の妥当性を聞いてみましょう。
治療費の打ち切りを打診されても最後まで治療する
治療を続けていると、加害者側の任意保険会社から「そろそろ症状固定の時期ですし、治療費の支払いを打ち切ります」と連絡が来ることがあるでしょう。
症状固定とは、これ以上治療を続けても良くも悪くもならない状態をいいます。症状固定の診断は医師が決めることなので、保険会社に言われても症状固定が確定したわけではありません。
こうした連絡を受けても、医師に状況の説明をして、治療の効果を感じているときには治療を継続するようにしてください。
まだ治療が必要であることを医学的に証明できれば、仮に打ち切られた後でも、示談交渉時に加害者側に治療費を請求できます。
関連記事『交通事故の治療費打ち切りを阻止・延長する対応法!治療期間はいつまで?』では、打ち切りを打診された時のより具体的な対処法を紹介していますので、あわせてご確認ください。
後遺障害認定の結果が出てから示談をする
一度成立した示談は原則やり直しができません。
むちうちが完治して後遺症が残っていないときには治療が終わり次第、示談開始となります。しかし、後遺症が残っているときには後遺障害申請をして、その結果に納得がいった段階で示談開始としましょう。
後遺障害申請の結果が出てからでないと、後遺障害慰謝料や逸失利益は算定できません。
後遺障害申請について
医師から症状固定と診断された後に後遺障害等級の認定を受けると、治療費や入通院慰謝料といった補償に加えて、後遺障害慰謝料や逸失利益を請求できるようになります。
しかし、後遺障害等級は必ずしも認定されるとは限らないため、申請前には入念な対策が必要です。
たとえば、追突事故で発生することの多いむちうちは、後遺障害12級13号または後遺障害14級9号に認定される可能性があります。
等級 | 内容 |
---|---|
12級13号 | 局部に頑固な神経症状を残すもの |
14級9号 | 局部に神経症状を残すもの |
ただし、以下の条件を満たしていることを医学的・客観的に証明しなければ、等級認定はされません。
- 事故後、継続的に病院へ通っていること
- 事故の程度が一定以上であること
- 事故後から症状が一貫しており、連続性があること
- 痛みやしびれなどの自覚症状が客観的に証明できること
- 後遺症による症状の程度が一定以上であること
自分の後遺症が後遺障害何級に該当しうるのか、その等級の認定基準は何で、どうすればその基準を満たしていることを証明できるのか判断するには、過去の認定事例や各等級の認定基準に精通していなければなりません。
よって、後遺障害申請前には一度弁護士にアドバイスを聞き、必要があれば申請準備を任せることが重要です。
関連記事
- 後遺障害申請について:交通事故の後遺障害とは?認定されたらどうなる?認定の仕組みと認定率の上げ方
- むちうちが該当しうる等級について
10対0事故でも示談金が少なくなるケース
過失割合が10対0の事故なら基本的に損害の全額を受け取ることができます。
しかし、過失以外の要因によっては、慰謝料・示談金が少なくなることもあります。代表的な要因を3つ見ていきましょう。
示談交渉がうまくいかず、加害者側の提示額が通ってしまう
過失割合10対0ということは、被害者側には過失がないということです。しかし、だからと言って示談交渉が被害者側に有利に進むわけではありません。
実際には以下の事情から示談交渉がうまくいかず、加害者側が提示する低額な慰謝料・示談金を受け入れざるを得なくなる可能性もあります。
- 自分の保険にある「示談代行サービス」が使えないので、被害者自身で示談交渉する必要がある
- 事故の加害者は示談代行サービスを使うことが多く、交渉相手はプロである任意保険会社になる
- 被害者側に過失相殺が発生しない分、相手方はより一層シビアに示談交渉してくる可能性がある
加害者側の任意保険会社は、「自賠責基準」や「任意保険基準」に基づく慰謝料を提示してきます。
これは、過去の判例に基づく「弁護士基準」より大幅に低額で、3分の1〜半分程度となっていることもあるのです。
過失割合10対0であっても、十分な慰謝料・示談金を得るには弁護士を立てることが重要といえます。
示談交渉について
慰謝料を含め、追突事故の損害賠償金については示談交渉で決めることが多いです。 示談交渉は、加害者側の任意保険会社から示談内容を提案されることで始まるでしょう。
交渉の結果、双方が納得できる結論が出たら、示談書(免責証書)を取り交わして示談終了です。示談で決めた内容をもとに、慰謝料が支払われます。
一度結んだ示談内容は原則として変更ができません。先述の通り追突事故で過失割合10対0の場合は過失相殺ができない分、加害者側の姿勢が厳しくなることも予想されます。
よって、十分な慰謝料・賠償金を得るためには弁護士を立てることがもっとも理想的です。
納得のいく示談交渉をするために知っておくべきことは、関連記事で解説しています。
被害者は示談代行サービスを使えない
被害者側に過失のつかない10対0の事故では、被害者が加入する任意保険会社の示談代行サービスが使えません。
被害者が相手の任意保険会社との交渉の矢面に立たされることで、かえって被害者の負担が大きくなる、妥当な示談額がわからず低い金額で示談してしまうという不利な側面もあるのです。
もしご加入の自動車保険やカード会社の保険に弁護士費用特約がある場合は、今回の事故で利用できるのかを確認し、使えるときは積極的に活用して負担を減らしていきましょう。
本当は10対0事故なのに、被害者側にも過失がついてしまう
たとえ過失割合10対0の事故であっても、加害者側の任意保険会社は「被害者側にも過失がある」などと主張してくる可能性があります。
加害者側の主張が通ると被害者側にも過失割合がついてしまい、過失相殺による慰謝料・示談金の減額が生じてしまうでしょう。
過失割合は事故発生時の状況をもとに決められます。
過失割合10対0の事故であっても、示談交渉前には事故時の状況を示す証拠や類似する事故状況の判例などを集めておくことがおすすめです。
交通事故の状況を示す証拠が無かったり、損害額が大きかったりすると、過失割合でもめやすくなってしまいます。
通院頻度や既往症などの減額事由がある
交通事故の慰謝料・示談金は、治療の頻度が高すぎると減額される可能性があります。
過剰診療が疑われ、「治療費や通院交通費の一部は必要性・相当性の認められるものではない」と判断されたり、保険金詐欺を疑われたりすることがあるからです。
また、既往症や治療に対する姿勢などから「身体的素因減額」「心因的素因減額」が適用され、慰謝料・示談金が減額されることもあります。
- 身体的素因減額
事故前からの症状が、交通事故による怪我の悪化に影響しているとして、示談金が減額されること - 心因的素因減額
被害者が治療に消極的だった、人一倍痛みに敏感だったために治療期間が長引いたなどの理由で示談金が減額されること
素因減額についてさらに詳しくは『素因減額とは?減額されるケースや判断基準がわかる【判例つき】』の記事をご確認ください。
その他にも、「休業日の一部が休業損害の対象にならない」など、さまざまな理由によって示談金が減額される可能性は十分にあります。
過失割合が10対0だからと安心するのではなく、示談金減額につながる要素はないか弁護士に確認したり、入念に示談交渉対策したりすることが重要です。
10対0事故と示談金のよくある質問
Q.整骨院への通院は示談金減額の理由にされてしまう?
事前に病院の医師から許可を得ておかなければ慰謝料減額に繋がりかねません。
交通事故の治療では整骨院に通うこともできます。しかし、通院しやすさを理由にして勝手に整骨院へ行ったり、そのことがきっかけで整形外科への通院がおろそかになったりすると示談金減額につながるリスクは高いです。
整骨院に通いたい場合は、『交通事故の治療を整骨院で受けても慰謝料はもらえる|慰謝料の計算と注意点』の記事も確認しておいてください。
Q.過失割合が9対1だと言われたら?
相手の任意保険会社から「あなたにもこういった落ち度があった」などと指摘され、過失割合を10対0から9対1や8対2などに修正を迫られることがあります。
たしかに、追突事故でも以下のような場合は、被害者側にも過失がつくのです。
- 被害者側が急停止したために追突事故が起こった
- 被害者側が駐車禁止場所に駐車していて追突事故が起こった
- 被害者側が追い越そうとした後ろの追突車を妨害したことで追突事故が起こった
ただし、上記に当てはまる場合でも、加害者側にさらなる過失があれば、結果的に10対0になることもあります。
過失割合が10対0かどうかで加害者側と揉めているなら、早めに弁護士相談を検討してください。
Q.怪我がない10対0事故で慰謝料はもらえる?
10対0事故でも怪我をしていないのであれば、原則として慰謝料はもらえません。慰謝料とは、怪我や後遺症を負ったことで生じる精神的苦痛に対する補償として支払われるものだからです。
怪我がない事故は物損事故と呼ばれ、かなり特殊な例をのぞき、通常の物損事故では慰謝料をもらえません。
関連記事
物損事故で慰謝料がもらえた事例|原則もらえない理由と獲得を目指す方法
Q.10対0の物損事故は示談金いくら?
10対0の物損事故で示談金がいくらもらえるかは、基本的には実費と考えればいいでしょう。
車両や携行品の損害などの全額を、物損部分の示談金として請求できます。
関連記事
アトム法律事務所の増額事例
ここからは、アトム法律事務所における追突事故の慰謝料事例を紹介します。加害者側の提示額がいかに低いのか、弁護士を立てることでどれくらい示談金が増額するのかを考える際の参考にしてみてください。
依頼後3ヶ月で提示額から1.8倍に増額
(1)事例の概要
- 信号待ちの停車中に追突された
- 後遺障害14級9号に認定済み
- 最終回収金額309万円を実現
追突事故にあった被害者は、示談金の増額交渉ができるのかという疑問をお持ちでした。相談を受けた弁護士は、保険会社の提示内容に増額の余地があると判断しました。
弁護士による交渉の結果、休業損害、慰謝料、後遺障害慰謝料、逸失利益で増額を実現しました。最初の保険会社提示額よりも、1.8倍増額されたのです。
後遺障害認定・425万円の示談金を獲得
(2)事例の概要
- 交差点での信号待ち中に追突された
- 弁護士のサポートで後遺障害認定
- 休業損害はどうなるのか不安
事故後、首と腰に激しい痛みが表れました。歩行もままならず、仕事に支障が出てしまっています。休業損害はどうなるのだろうというお悩みを、アトム法律事務所にお寄せいただきました。
主治医からは、当初は後遺症は残らないだろうとされていました。しかし、治療は長期にわたり、弁護士のサポートを受けて後遺障害等級認定の申請をおこないました。その結果、後遺障害併合14級に認定されたのです。
LINE相談をきっかけに後遺障害なしでも約73万円
(3)事例の概要
- バイクと自動車の追突事故
- 2度追突されたうえ相手は逃走
- 後から痛みが出てきて人身事故に切り替えた
バイクに乗っていた被害者は、複数の車が連なる車列にて停まっていました。前の車が走り出したので、あわせて走行を開始したところ、後ろから追突されました。最初に追突されたあと、つづけてもう一度、合計で2度追突されたうえで相手車両はその場を走り去りました。被害者がクラクションを鳴らして追いかけ、停車させました。
被害者の方は、事故直後は痛みがなかったため、一度は物損事故として処理されたそうです。しかし、夜になって痛みが表れたため病院を受診しました。同時に、物損事故から人身事故へ切り替えました。
後遺障害認定は受けませんでしたが、過失割合10対0の事故として、示談金約73万円を受け取りました。
パート主婦の後遺障害認定と休業損害を獲得
(4)事例の概要
- 被害者はパートで働く主婦
- 休業損害の計算式をはじめ、保険会社の提示内容に疑問
- 後遺障害認定もよく分からず困っている
渋滞中の高速道路で後ろから追突されました。保険会社から提示された内容に不明点も多く、示談金の増額は可能なのかもあわせてアトム法律事務所にご相談いただきました。
弁護士が内容を確認したところ、後遺障害等級認定を受けられる可能性があること、示談金に増額の余地があることが分かりました。
そこで、後遺障害等級認定を受けるためのアドバイスもおこない、最終的には後遺障害14級9号に認定され、約281万円の示談金を獲得につながったのです。
なお、他の解決事例は『交通事故の慰謝料事例|いくらもらった?実例から相場と増額の可能性がわかる』の記事で紹介しているため、気になる方はぜひご参考になさってください。
10対0事故は弁護士に相談しよう
早期の相談が示談金増額を実現するためのポイント
弁護士相談は早ければ早いほうが良いです。
一度でも示談を結んだ内容は、基本的に後から変更することができません。弁護士に事故の相談をするなら、遅くても示談交渉中に行いましょう。
具体的には、次のような時期の弁護士相談がおすすめです。
- 事故が起こって治療を開始した時
- 治療が終了した時
- 示談交渉時(保険会社から示談金の提示を受けた時)
- 保険会社と意見が合わずもめてしまった時・もめそうな時
早い段階で相談すれば、弁護士は被害者の主張をするための準備期間がしっかりとれます。
また、治療中であれば、治療費や通院に関するご相談、万一にも後遺症が残ってしまう時に想定される流れもフォローできるでしょう。
保険会社ともめてしまったり、示談交渉がうまくすすまない時には、示談ではなく、民事訴訟なども視野に入れなくてはいけません。トラブルの内容にもよりますが、被害者の主張を立証するために十分な時間があると望ましいです。
被害者のためにできることが少しでも多いうちに、弁護士への相談を開始してください。
無料電話・LINE相談はこちらから
アトム法律事務所は、交通事故の被害者救済活動に力を入れています。
おひとりずつお悩み事は違うもの。
だからといって一人で抱える必要はありません。
- 慰謝料が適正なのか判断できない
- 休業損害がきちんと支払われない
- 後遺障害等級認定を受けたいけどよく分からない
- 保険会社の態度が横柄で交渉に疲れた
上記のようなお悩みがあるなら、弁護士に一度お話を聞かせてください。交通事故事故被害者の方からの法律相談は無料となっております。
相談予約の受付は、24時間・365日いつでも承っております。
土日祝は窓口が混み合う傾向にありますので、法律相談のご予約だけでも、早めに済まされることをおすすめします。
ご依頼後の費用について
アトム法律事務所では、弁護士への依頼時にかかる着手金も原則無料です。つまり、示談成立までにかかるお金はありません。
弁護士費用の負担が心配な方へ
ご加入の保険に「弁護士費用特約」がついているかどうかも確認しておきましょう。弁護士費用特約を使えば、法律相談料10万円、弁護士費用300万円までを、被害者の代わりに保険会社が支払ってくれます(金額は保険約款による)。
交通事故の損害賠償金が数千万円にのぼらないかぎり、弁護士費用が特約の補償範囲を超えることはありません。弁護士費用の全額が特約で補償されることで、被害者は自己負担ゼロで弁護士を立てることが可能です。
ご自身で加入されている保険の特約として、弁護士費用特約が使えるかどうかを一度確かめておくと良いでしょう。
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了