交通事故の治療費は誰が支払う?被害者が立て替えるなら健康保険を使おう

更新日:

交通事故の治療費 立て替え時は健康保険を

新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

交通事故の被害にあったとき、治療費は原則的に加害者や加害者方の任意保険会社に支払ってもらえます。
支払いを受ける治療費の範囲は、実際に支払った必要かつ相当な実費全額です。

交通事故の治療費は、多くの場合、加害者側の任意保険会社から病院に直接支払われます。
ただし、被害者が治療費を立て替え、あとから加害者側に請求するケースもあります。
その場合は、健康保険を使って負担を軽減するとよいでしょう。

この記事では、交通事故の治療費が支払われる流れや、治療費として請求できる範囲などを解説しています。
交通事故でケガをされた方は、ぜひ参考にしてみてください。

交通事故の治療費は加害者側が負担する|支払い方法は2通り

支払い方法(1)加害者側の任意保険会社が病院に直接支払う

交通事故が人身事故である場合、ケガの治療に関する費用が生じます。

交通事故の治療費は、加害者側の任意保険会社が病院に直接支払ってくれることが多いです。
これを、「任意一括対応」といいます。

任意一括対応を受けられるなら、被害者は治療費の支払いに関与せずに済むのです。

治療費支払いの流れ(任意一括対応)

ただし、以下の場合は任意一括対応を受けられないことが多いので、注意しましょう。

  • 加害者が任意保険に入っていない場合
  • 加害者が任意保険の「示談代行サービス」を利用しない場合
  • 加害者の任意保険が、任意一括対応を行わない方針をとる場合
  • 被害者の過失割合が4割を超える場合

任意一括対応のメリットや注意点については、『交通事故の任意一括対応とは?』の記事で詳しく解説しています。あわせてご一読ください。

支払い方法(2)被害者が一旦立て替えてあとから請求する

加害者側の任意保険会社に任意一括対応をしてもらえない場合は、被害者が治療費を一旦立て替え、あとで加害者側に請求するとよいでしょう。

立て替えた治療費の請求は、基本的に示談交渉時に行います。
請求のための証拠として、領収書など実際に生じた治療費がわかるものを保管しておきましょう。

ただし、示談交渉よりも前に治療費を回収する方法もあります。
詳しくは、この記事内「立て替えた治療費を早く回収する3つの方法」で紹介します。

治療費を加害者の任意保険会社が支払う場合を解説

加害者側の任意保険会社に治療費を支払ってもらう流れ

加害者側の任意保険会社に交通事故の治療費を支払ってもらう流れは、以下のとおりです。

  1. 加害者側の任意保険会社と連絡を取り、任意一括対応をしてもらえるか確認する
  2. 任意一括対応に関する同意書が送られてくる
  3. 同意書にサインし、返送する
  4. 加害者側の任意保険会社が病院と連絡を取り、治療費を支払う手続きをしてくれる

加害者側の任意保険会社と連絡を取る必要があるため、交通事故直後に加害者から加入している任意保険会社を確認しておくとスムーズに手続きを進められるでしょう。

なお、交通事故が休日に起こった場合など、すぐに加害者側の任意保険会社と連絡が取れなかった場合は、任意一括対応の手続きよりも治療の開始が先行してしまうことがあります。

上記のような場合は、加害者側の任意保険会社の対応待ちであることを病院側に伝えると、治療費の支払いを一旦保留にしてくれる可能性があります。

治療費の支払いを保留にしてもらえなかったときは、任意一括対応が始まるまで、被害者が治療費を立て替えておきましょう。

治療費支払いの打ち切りには注意が必要

加害者側の任意保険会社は、任意一括対応による治療費の支払いを治療の途中で打ち切ることがあります。

治療が長引き、治療費が高くなるほど、任意保険会社の出費は増えてしまいます。
そのため、ある程度の期間が過ぎたらで治療を終えるよう打診してくるのです。

治療費の支払いを打ち切られるタイミング

治療費は、次のタイミングで打ち切られることが多いです。

  • 平均的な治療期間を過ぎるタイミング
    • いわゆる「DMK136」のタイミング
    • 打撲(D):1ヶ月
    • むちうち(M):3ヶ月
    • 骨折(K):6ヶ月
  • 通院が1ヶ月以上途切れたタイミング
  • 漫然とした治療が続いたタイミング
    • 漫然とした治療とは、電気療法やマッサージ、湿布の処方など、必要性の低い治療のこと

上記のようなタイミングになると、加害者側の任意保険会社は「治療はすでに終わっている」と判断し、治療費の打ち切りを提案してくることが多いです。

治療費の打ち切りを受け入れるリスク

治療費の打ち切りを受けて、まだ治療が必要なのに治療を終えてしまうと、以下のリスクが生じます。

  • 治るはずのケガが治らない
  • 通院期間が短くなる分、入通院慰謝料が減る
  • 後遺症が残っても後遺障害が認定されず、後遺障害に関する慰謝料・損害賠償金が受け取れない可能性が高まる

上記のようなリスクを避けるため、治療費支払いの打ち切りを打診されたとしても、治療は医師から「治癒」または「症状固定」とまで続けるようにしましょう。

治癒とはケガが完治すること、症状固定とはケガがこれ以上治療を続けても改善しない状態と判断されることを指します。

症状固定後に必要となる後遺障害認定については、『症状固定後は後遺障害認定で慰謝料アップ』で解説しているのでご確認ください。

治療費支払いの打ち切りへの対処法

加害者側の任意保険会社から治療費支払いの打ち切りを打診されたら、まずは医師に治癒または症状固定の時期を確認しましょう。

もし、治癒または症状固定までまだ時間がかかるようなら、以下のいずれかの方法で対処することをおすすめします。

  1. 治療費支払いの打ち切りの引き延ばしを求める
  2. 治療費を被害者が立て替え、あとから加害者側の任意保険会社に請求する

それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。

対処法(1)打ち切りの引き延ばしを求める

まずは、治療費支払いを打ち切る時期を延ばしてもらえないか交渉してみましょう。

治療費支払いの打ち切りを引き延ばすためには、医師に治療継続の必要性を示した診断書を作成してもらい、保険会社に提出することが有効です。

また、弁護士に加害者側の任意保険会社との交渉を依頼するのも選択肢のひとつです。
交通事故の実務に精通した弁護士であれば、明確な根拠をもとに主張を行えるため、治療費支払いを打ち切る時期の延長が期待できます。

対処法2(2)自費で治療を継続し、あとから請求する

治療費支払いを打ち切る時期を引き延ばすよう交渉したにも関わらず、残念ながら聞き入れてもらえないこともあります。

治療費が打ち切られた場合は、被害者が打ち切り後に生じる治療費を立て替えて治療を継続しましょう。
その後、示談交渉の際に、立て替えた治療費を請求することになります。

治療費の支払いが打ち切られたことに伴い、治療を中断するのは避けましょう。

なお、治療費を立て替える際は、後述するように健康保険を使うことで負担を削減できます。

交通事故の治療費の打ち切りについては、関連記事『交通事故の治療費打ち切りとは?延長交渉や治療の続け方を解説』もあわせてご覧ください。

治療費を被害者が立て替えるなら健康保険を使おう

交通事故でも健康保険が利用できる

交通事故によるケガ治療でも、適切な申請を行えば健康保険を利用できます。

かつては、健康保険を使うと治療の選択肢が少なくなってしまい、適切な治療を受けられなくなるおそれがありました。

しかし、現在では、ほとんどの治療・薬が保険適用可となっており、交通事故の外傷であっても健康保険の範囲で十分な治療を受けることが可能です。

後述するような健康保険を適用すべき理由があるなら、健康保険を使って診療を受けるのが得策です。

治療費の支払いに健康保険を利用するメリット

交通事故で健康保険を使って治療費を支払うことで、以下のようなメリットが生じます。

  1. 被害者が立て替える治療費の負担を抑えることができる
  2. 被害者に過失割合がある場合の負担を抑えることができる
  3. 加害者へ直接請求する金額を抑えることができる

それぞれのメリットについて具体的に紹介しておきます。

(1)被害者が立て替える治療費の負担を抑えることができる

被害者が治療費を一旦立て替える場合、一時的な出費が生じます。

あとから加害者側に請求できるとは言え、交通事故の治療費は高額になることも多く、負担に感じる被害者の方は少なくありません。

健康保険を使えば、立て替えるべき金額が7割減るため、被害者の一時的な負担を大幅に軽減できるのです。

(2)被害者に過失割合がある場合の負担を抑えることができる

過失割合とは、交通事故が起きた責任が加害者側と被害者側それぞれにどれくらいあるのか、割合で示したものです。

被害者にも過失割合がつけば、その分、加害者側に支払ってもらえる治療費や慰謝料などが減らされます。これを「過失相殺」と言います。

つまり、被害者側にも過失がある場合、治療費の一部は被害者の自己負担となるのです。

健康保険を使えば、治療費のうち7割は健康保険が負担するので、被害者が自己負担しなければならない金額が減ります。

実際の計算例を見てみましょう。

過失割合が加害者8で被害者2、治療費が100万円のケース

  • 健康保険を使わなかった場合
    • 病院に支払う金額:100万円
      • 加害者側が負担する金額:80万円(100万円×過失割合0.8)
      • 被害者側が負担する金額:20万円(100万円-80万円)
  • 健康保険を使った場合
    • 病院に支払う金額:30万円(70万円は健康保険が負担)
      • 加害者側が負担する金額:24万円(30万円×過失割合0.8)
      • 被害者側が負担する金額:6万円(30万円-24万円)

※健康保険を使った場合は、健康保険が負担した金額を差し引いた金額に過失相殺が行われる。

過失割合が交通事故の治療費や慰謝料におよぼす影響については、『交通事故の慰謝料と過失割合は変わる』の記事もご一読ください。

(3)加害者へ直接請求する金額を抑えることができる

加害者が任意保険に加入していない場合、被害者が立て替えた治療費は、基本的に加害者側の自賠責保険に請求することになります。

しかし、自賠責保険には支払い限度額が定められています。
治療費や休業損害、入通院慰謝料といった傷害分(交通事故でケガを負ったことによる損害)の費目については、合計120万円までしか支払ってもらえません。

上限を超える金額については、加害者本人に請求しなければいけません。
しかし、加害者本人への請求には、加害者の資力の関係ですぐに支払ってもらえない可能性があるといったリスクがあります。

健康保険を使って治療費を抑えれば、その分、休業損害や入通院慰謝料を被害者本人ではなく自賠責保険から支払ってもらえるようになります。
その結果、支払ってもらえないリスクが生じる金額を下げられるのです。

実際の計算例を見てみましょう。

治療費60万円、休業損害40万円、入通院慰謝料100万円のケース

  • 健康保険を使わなかった場合
    • 加害者側に請求する金額:200万円
      • 自賠責保険に請求する金額:120万円(上限額)
      • 加害者本人に請求する金額:80万円(200万円-120万円)
  • 健康保険を使った場合
    • 加害者側に請求する金額:158万円(42万円は健康保険が負担)
      • 自賠責保険に請求する金額:120万円(上限額)
      • 加害者本人に請求する金額:32万円(152万円-120万円)

加害者が任意保険に加入していないとき、自賠責保険から補償を得る場合には、健康保険を使うことをおすすめします。

健康保険を使って治療費を支払う流れ

交通事故の被害者が健康保険を使う場合は、まず自身の加入している健康保険組合や共済などに「第三者行為による傷病届」を提出しましょう。

第三者行為による傷病届のもらい方や書き方については、自身の加入している保険に問い合わせるとよいでしょう。
なお、全国健康保険協会(協会けんぽ)は、公式ホームページ上で必要書類を配布しています。

第三者行為による傷病届を提出し、かかりつけの病院に健康保険を使う旨を申し入れれば、健康保険が適用されます。

ただし、病院によっては健康保険の利用を断られるケースもあります。

その場合は、第三者行為による傷病届を提出したことを示して交渉しましょう。
交渉しても断られるようならば、病院を変えることを検討してもよいでしょう。

労災保険が利用できる場合は労災保険が優先される

仕事中や通勤・退勤の途中で交通事故に遭った場合には、労災保険を利用することが可能となります。

この場合は、健康保険ではなく労災保険を利用しなくてはなりません。

労災保険について詳しく知りたい方は『通勤中の交通事故には労災保険を使おう!自賠責との関係や慰謝料への影響を解説』の記事をご覧ください。

立て替えた治療費を早く回収する3つの方法

被害者が立て替えた治療費は、基本的に示談成立後に回収できます。
もし、示談成立前に治療費を回収したいならば、以下の方法を取るとよいでしょう。

  1. 加害者側の自賠責保険に被害者請求をする
  2. 加害者側の自賠責保険の仮渡金制度を利用する
  3. 被害者自身の人身傷害保険を利用する

それぞれの方法について、詳しく解説していきます。

(1)加害者側の自賠責保険に被害者請求をする

基本的に、被害者が立て替えた治療費は、加害者側の自賠責保険と任意保険から示談成立後に支払われます。

このうち、自賠責保険からの支払い分のみ、示談成立前に請求することも可能です。
これを「被害者請求」といいます。

被害者請求を行うにあたっては、以下の点に注意してください。

  • 自賠責保険から支払われる金額には上限がある。
    治療費の場合は、休業損害や入通院慰謝料などと合わせて120万円まで。
  • 被害者請求で治療費が受け取れるのは、早くても治癒または症状固定と判断されてから。

被害者請求の手続きや自賠責保険の上限額については、以下の関連記事で解説しています。

関連記事

(2)加害者側の自賠責保険の仮渡金制度を利用する

加害者側の自賠責保険に対しては、被害者請求とは別に「仮渡金」という形で支払いを求めることも可能です。

仮渡金は、のちほど支払われる自賠責保険からの賠償金を、一部先に支払ってもらう制度です。
そのため、仮渡金として受けとった金額は、その後の賠償金の支払いの際に控除されます。

なお、仮渡金は、治療が終わる前でも請求が可能です。

仮渡金として受け取れる金額は、以下のとおりです。

仮渡金の金額

ケガの程度支払われる金額
次の傷害を受けたもの
・脊柱の骨折で脊髄を損傷したと認められる症状を有するもの
・上腕または前腕の骨折で、合併症を有するもの
・大腿または下腿の骨折
・内臓の破裂で腹膜炎を併発したもの
・14日以上病院に入院することを要する傷害で、医師の治療を要する期間が30日以上のもの
40万円
次の傷害を受けたもの
・脊柱の骨折
・上腕または前腕の骨折
・内臓の破裂
・病院に入院することを要する傷害で、医師の治療を要する期間が30日以上のもの
・14日以上病院に入院することを要する傷害
20万円
11日以上医師の治療を要する傷害を受けたもの5万円
出典:自動車損害賠償保障法施行令第五条

仮渡金を請求する際は、傷害の程度が証明された診断書と、支払いの請求書を提出します。

あらかじめ金額が政令で定められているため、仮渡金は請求してから比較的早めに支払われることが多いです。

(3)被害者自身の人身傷害保険を利用する

もし、被害者が「人身傷害保険」に加入しているなら、そこから保険金を受け取るのも手段の一つとなります。

人身傷害保険とは、保険加入時に設定した上限額内で、実際に生じた損害額を支払ってもらえる保険です。

人身傷害保険については、関連記事『人身傷害保険ってどんな保険なの?慰謝料も受け取れる保険について解説』にてわかりやすく解説しています。

交通事故の治療費の内容

治療費として補償される範囲は?

交通事故の治療費は、交通事故と因果関係のある範囲で認められます。

治療で発生した金額すべてが無条件で賠償の対象になるというわけではありません。
しかし、入院費用や投薬費用といった医療費しか請求できないというわけでもないのです。

交通事故の治療関係費として認められる費目は、主に以下のとおりです。

治療関係費の主な費目

  • 治療のための費用
    (応急手当費、診察料、投薬料、手術料など)
  • 入院の際に生じる費用
    (部屋代、入院雑費など)
  • 入通院付添看護費
  • 入通院交通費
  • 診断書などの文書料
  • 装具・器具購入費

他にも治療関係費として認められる費目はあります。
ただし、請求の可否をめぐって問題になりやすい費目も多いです。

ここからは、治療関係費の費目について、ひとつずつ詳しく紹介していきます。

なお、以下の解説で紹介する金額は、すべて弁護士基準(裁判基準)にもとづいたものです。

弁護士基準(裁判基準)とは?

弁護士や裁判所が用いる、交通事故の賠償金を算定する基準。

交通事故の賠償金を算定する基準は複数あるが、弁護士基準は過去の判例をもとに設定されているため、最も法的に適正な基準と言える。

示談交渉で加害者側が提示してくる金額は、ここから紹介する金額よりも低いことが多いです。

低い金額を提示された場合は、弁護士を立て、増額交渉を行うとよいでしょう。

鍼灸・マッサージ・電気治療・整骨院での治療費

鍼灸・マッサージ・電気治療・整骨院での治療費については、治療に有効かつ相当な場合、賠償の対象とすることが可能です。
基本的には、医師の指示のもとで行われた治療であれば認められます。

医師の指示がない場合は、加害者側の任意保険会社と争いやすいです。
よって、医師の指示を受けてから治療を受けるとよいでしょう。

整骨院などの治療費について詳しく知りたい方は『交通事故の治療の流れ|整骨院と整形外科のどちらに通うのが正解?』をあわせてご覧ください。

温泉治療費

温泉治療費は、医師の勧めがあり、治療に有効かつ必要性がある場合、賠償の対象として認められます。

ただし、賠償の対象として認められたとしても、その全額が常に認められるとは限りません。

多くの場合で、賠償の対象として認められるのは一定限度の金額までとなるでしょう。

病院の部屋代

医師の指示がある場合や、症状が重篤である場合、空室がないなどの特別の事情がある場合を除き、病院の個室代は賠償の対象として認められないことが多いです。

基本的には、大部屋の料金までしか請求できないと考えておくとよいでしょう。

入院雑費

入院雑費とは、入院中に必要になったガーゼなどの費用、通信費用といった細かな支出のことです。

入院期間中に要した雑費すべてが入院雑費として認められるわけではありません。

入院雑費は、実務上は1日あたり1,500円といったように定額で請求することになるでしょう。

入通院付添費用

医師による入通院の付き添いの指示があれば、入通院付添費用を請求できます。

家族が入通院に付き添った場合、入通院付添費用として、入院1日につき6,500円、通院1日につき3,300円が認められます。

職業付添人が入通院に付き添った場合は、実費が認められることが多いでしょう。

入通院付添費については、『交通事故の付添費|付き添いに認められる範囲と相場は?慰謝料との違いも解説』の記事でも詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

入通院交通費

入院や通院による治療を行うために必要となる交通費についても、加害者側に請求可能です。

交通費として請求できるのは、原則として公共交通機関の利用料金となります。
しかし、公共交通機関を利用することが困難な場合は、タクシー代を請求することが可能なケースもあります。

交通事故の治療で請求できる交通費については、『交通事故にあったら【交通費】と慰謝料を請求できる?』の記事もご確認ください。

被害者の近親者の交通費

被害者の近親者に生じた交通費は、基本的には付添看護費や入院雑費に含まれるとして認められないケースが多いです。

ただし、遠隔地かつ見舞いや看護が必要で相当だと認められる場合や、被害者について危篤状態が続いた場合などは、別途近親者の交通費が認められる場合もあります。

装具・器具購入費

義足、車椅子、補聴器、義眼などの購入費用などが対象となります。

また、装具や器具を将来に渡って使用する必要がある場合には、買換費用についても請求することが可能です。

医師などへの謝礼

医師などへの謝礼は、社会通念上相当なものであれば賠償として認められるとされています。

治療費を補償される期間は?

交通事故の治療費が認められる期間は、基本的に治癒または症状固定までです。

治癒・症状固定後に治療をした場合、その費用は原則として被害者の自己負担となります。

ただし、後遺症の悪化を防ぐためにリハビリが必要な場合は、症状固定後のリハビリ費用も請求が可能です。

交通事故の治療費について悩んだら弁護士相談がおすすめ

メリット(1)弁護士に手続きを任せて治療に専念できる

交通事故の治療費について悩んだら、弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士に相談するメリットとして、加害者側の任意保険会社とのやり取りや各種書類の作成といった手続きを弁護士に任せ、治療に集中できることが挙げられます。

交通事故の紛争解決に至るまでには、さまざまな手続きが必要になります。
ケガの治療や日常生活への復帰と並行して手続きを行うのは、非常に負担が大きいです。

弁護士に依頼すれば、被害者の代わりに手間のかかる作業を行ってくれます。

また、弁護士は交通事故の実務に対する専門知識も有しているため、書類の作成や保険会社への対応に間違いが生じる可能性も低くなるでしょう。

被害者自身にかかる負担を減らし、安心して治療や日常生活への復帰に集中したいなら、弁護士に相談してみましょう。

メリット(2)弁護士に治療費打ち切りの対応をしてもらえる

先述のとおり、加害者側の任意保険会社は、被害者の治療が終了していないにも関わらず治療費支払いの打ち切りを打診してくることがあります。

このとき、被害者自身が加害者側の任意保険会社との交渉し、治療費の打ち切りを延長してもらうことは、非常に難しいと言えます。

加害者側の任意保険会社はこの手の交渉に慣れており、何かと理由をつけて被害者の主張を拒否してくるでしょう。

しかし、弁護士が交渉すれば、治療費の打ち切り時期を延長できる可能性が高まります。

交通事故に精通した弁護士なら、加害者側の任意保険会社との交渉の経験を積んでいます。
また、治療費の打ち切りへの対抗策についても熟知しているでしょう。
そのため、加害者側の任意保険会社が態度を軟化させる可能性が高いのです。

加害者側の任意保険会社に治療費支払いを打ち切られると、被害者自身が一時的に高額な治療費を立て替える必要が生じます。

治療費を立て替えることで、金銭的な不安が生じてしまう被害者の方も少なくありません。

加害者側の任意保険会社に治療費支払いの打ち切りを打診されたならば、弁護士に相談してみることをおすすめします。

【よくある疑問】弁護士費用がかかって損してしまうのでは?

交通事故の被害者の方から寄せられるよくある疑問として、「弁護士に相談すると弁護士費用がかかり、かえって損してしまうのでは?」というものがあります。

弁護士費用は、弁護士費用特約を利用すれば実質無料にできます。

弁護士費用特約は、保険会社に弁護士費用を負担してもらえる特約です。
弁護士費用特約を利用すれば、弁護士費用の合計300万円まで、相談料の合計10万円までを保険会社にまかなってもらえます。

弁護士費用特約とは弁護士費用を保険会社に負担してもらえる特約のこと

弁護士費用が合計300万円をこえることは、最終的な示談金が数千万円にのぼらない限り、滅多にありません。
よって、弁護士費用特約を利用すれば、弁護士費用が実質無料になると言えるのです。

弁護士費用特約は、自動車保険のほか、火災保険やクレジットカードに付帯されていることがあります。
また、家族の保険に付帯されている弁護士費用特約を利用できる場合もあります。

弁護士費用が不安な場合は、保険契約状況を一度確認してみるとよいでしょう。

弁護士費用特約については、『交通事故の弁護士費用特約|使い方とメリット&デメリット!加入の必要性は?』の記事でくわしく解説しています。

交通事故に関して弁護士に無料相談ができる

アトム法律事務所では、交通事故の被害者に向けて、電話・LINEによる弁護士への無料相談を実施しています。

  • 「交通事故の加害者側とのやり取りや、各種手続きに疲れてしまった」
  • 「治療費支払いの打ち切りを提案されたけど、なんとか延長してほしい」
  • 「治療費として低い金額を提示されている。増額を目指したい」

上記のようなお悩みをお持ちの方は、まずはお気軽にお問合せください。
交通事故に精通した弁護士が、適切なアドバイスを行わせていただきます。

ご自宅にいながらスキマ時間で相談できるので、交通事故による治療でお忙しい方も手軽に利用していただけます。

相談予約は24時間365日受け付けています。
皆様からのお問合せをお待ちしています。

岡野武志弁護士

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

詳しくはこちら

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」「ネット削除依頼」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

あわせて読みたい記事
交通事故の治療費打ち切りとは?延長交渉や治療の続け方を解説
交通事故の治療費打ち切りとは?延長交渉や治療の続け方を解説
交通事故の任意一括対応とは?注意点や拒否・打ち切りへの対処法も解説
交通事故の任意一括対応とは?注意点や拒否・打ち切りへの対処法も解説
交通事故の保険金はいくら?慰謝料が支払われる流れと計算方法を全解説
交通事故の保険金はいくら?慰謝料が支払われる流れと計算方法を全解説
交通事故慰謝料が120万を超えたらどうなる?自賠責保険の限度額や請求方法を解説
交通事故慰謝料が120万を超えたらどうなる?自賠責保険の限度額や請求方法を解説
人身傷害保険ってどんな保険なの?慰謝料も受け取れる保険について解説
人身傷害保険ってどんな保険なの?慰謝料も受け取れる保険について解説
動画でわかる!交通事故の慰謝料で泣き寝入りしないための示談交渉
動画でわかる!交通事故の慰謝料で泣き寝入りしないための示談交渉
交通事故の治療の流れ|整骨院と整形外科のどちらに通うのが正解?
交通事故の治療の流れ|整骨院と整形外科のどちらに通うのが正解?
自賠責保険への請求|必要書類・書き方・請求方法など被害者請求の基本がわかる
自賠責保険への請求|必要書類・書き方・請求方法など被害者請求の基本がわかる
全ての記事を見る

突然生じる事故や事件に、
地元の弁護士が即座に対応することで
ご相談者と社会に安心と希望を提供したい。