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交通事故の示談交渉トラブル8つと解決方法|もう保険会社も怖くない!

更新日:

交通事故の示談 トラブル8選

新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

交通事故の示談交渉では、基本的に加害者側の任意保険会社が相手となります。

加害者側の任意保険会社は一言でいえば職業交渉人、つまりプロです。そのため被害者は初めから不利な立場にあり、正当な主張も受け入れられずトラブルが発生することも珍しくありません。

しかし、心配は不要です。この記事を読むことで、どんなトラブルが起こりうるのか、それに対してどう対処すればよいのかがわかるからです。

これから示談交渉を始める方も、今トラブルで困っている方も、ぜひ最後まで読んでください。

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交通事故の示談交渉|まずは基本をおさらい

交通事故の示談交渉で起こるトラブルについて見ていく前に、まずは示談交渉の基本をおさらいしておきましょう。

示談交渉のトラブルについて早く知りたい方は、次の『交通事故の示談に関するトラブル8選』を読んでください。

交通事故の示談交渉とは?

示談交渉とは

加害者側と被害者側が、裁判以外の場で損害賠償金額に関する話し合いをすること。

交通事故の場合、基本的に当事者同士で示談交渉をすることはなく、加害者側は加害者の加入する任意保険会社の担当者が交渉に当たります。

一方被害者側は、過失が0の場合は加入している任意保険会社に交渉を行ってもらうことはできません。被害者自身もしくは被害者が立てた弁護士が交渉に当たることになります。

弁護士費用が心配だから自分で交渉するしかないのかな?と思った方もご安心ください。
任意保険についている「弁護士費用特約」を使えば、弁護士費用を保険会社に負担してもらえます。

弁護士費用特約については、『交通事故の弁護士費用特約とは?加入の必要性を説く|使い方とメリット&デメリット』で詳しく解説していますので、読んでみてください。

示談交渉で話し合う内容は?

続いて、示談交渉で話し合う内容について確認していきましょう。交通事故の示談交渉では、主に次のことについて話し合います。

  1. 示談金(慰謝料・賠償金)の種類・内訳
  2. 示談金の金額
  3. 過失割合
  4. 示談条件

では、それぞれについてもう少し詳しく見ていきます。

(1)示談金(慰謝料・賠償金)の種類

交通事故の慰謝料・賠償金に含まれる項目は、以下の通りです。

治療関係費入院・治療費や通院交通費、介護費など
入通院慰謝料交通事故による入通院で受けた精神的苦痛に対する補償
後遺障害慰謝料後遺障害により今後も受け続ける精神的苦痛に対する補償
死亡慰謝料死亡した被害者とその遺族の精神的苦痛に対する補償
後遺障害逸失利益後遺障害により労働能力が下がり得られなくなった、将来の収入に対する補償
死亡逸失利益死亡したことで得られなくなった、将来の収入に対する補償
休業損害交通事故により休業した日数分の収入に対する補償
葬祭費通夜や葬儀、位牌などの費用
物損に対する補償車の修理費や代車費用など

上記のうちどの慰謝料・賠償金を請求できるかは、交通事故の種類によります。

事故の種類別に請求できる項目をまとめると、次のようになります。示談交渉の際には請求漏れがないかどうか、よく確認してください。

人身事故(後遺障害なし)

治療関係費、入通院慰謝料、休業損害、物損に対する補償

人身事故(後遺障害あり)

「後遺障害なしの慰謝料・賠償金」+後遺障害慰謝料、後遺障害逸失利益

死亡事故

死亡慰謝料、葬祭費、物損に対する補償
※死亡までに入通院期間があれば、「後遺障害なしの場合の慰謝料・賠償金」も請求可能

示談交渉の具体的な方法・手続きは、関連記事『交通事故の示談手順|流れや手続きの基礎知識を解説』を参考にしてください。

(2)示談金の金額

上でご紹介した示談金の金額は、示談交渉によって決まります。
加害者側の任意保険会社が提示してくる金額は、過去の判例をもとにした相場額よりも大幅に低いことが多いため、ここでしっかりと増額を求めることは非常に重要です。

では、加害者側任意保険会社が提示してくる金額がどれだけ低いのかをグラフで見てみましょう。

慰謝料金額相場の3基準比較

加害者側任意保険会社が提示してくるのは、上のグラフの「任意保険基準」の金額です。左隣の「自賠責基準」は、交通事故被害者に補償される最低限の金額を示しています。
このことから、任意保険基準は最低限の金額とほぼ同じであることがわかります。

それに対して過去の判例をもとに算定された相場金額は「弁護士基準(裁判基準)」です。弁護士基準の金額は、もし示談金額について裁判になったらこれくらいの金額になる、という目安になります。

弁護士基準が突出して高額であることはグラフを一目見るだけでもわかりますが、具体的には弁護士基準は任意保険基準の2倍~3倍にもなります。

任意保険基準の金額は低額ですが、示談交渉の方法次第では裁判を起こさなくても弁護士基準の金額に近づけることは可能です。
つまり示談交渉は、高額な示談金を受け取るための頑張りどころだということです。

弁護士基準で慰謝料を計算するといったいどれくらいになるのか、今すぐ知りたい方には「慰謝料計算機」がおすすめです。誰でも簡単に、無料で使える慰謝料計算機で目安を確かめてみましょう。

なお、慰謝料は事情に応じて弁護士基準以上になることもあります。
慰謝料の具体的な計算方法や増額されるケースについては、以下の関連記事をご覧ください。

関連記事

(3)過失割合

過失割合とは

交通事故が発生した責任が、被害者と加害者それぞれにどれくらいあるかを割合で示したもの

交通事故の場合、たとえ被害者でも過失割合がつくことは珍しくありません。
被害者に過失割合をつくと、その分被害者が受け取る示談金は減額される(過失相殺)ため、適切な過失割合で合意することは非常に重要です。

(4)示談条件

示談においては、示談金額と同様に示談にまつわる諸々の条件も重要です。

そんな示談条件には、以下のようなものがあります。

  • 示談金の支払い方、支払い期限、支払いが遅れたときの罰金
  • 示談する損害額の範囲
  • 示談書に書かれているもの以外の損害の処理
  • 示談後に新たに損害が発覚した場合の処理
  • 示談金の支払い方、支払い期限、支払いが遅れたときの罰金

まず、示談金を一括で支払うのか分割で支払うのか、いつまでに、どの口座に支払うのかも示談のなかで決定します。

加害者が任意保険会社に入っている場合は、基本的示談から数週間後に一括払い振込が行われるため、踏み倒しについてはあまり心配する必要はありません。

しかし、加害者が任意保険会社に入っていないなどの理由で加害者本人から損害賠償の支払いを受ける場合は、確実に示談金を支払ってもらうため、示談金の支払い方や期限、支払いが遅れた時の罰金などをきちんと決めておくことが大切です。

  • 示談する損害額の範囲

「示談する損害額の範囲」というのは、この示談でどこまでの範囲の損害賠償金について話し合ったのかを示した項目です。
示談金にはさまざまな項目が含まれますが、一度の示談交渉でそのすべてについて決められるとは限りません。
物損に関する費目と通院終了までに生じた費目、後遺障害に関する費目はそれぞれ金額の計算ができるようになるタイミングが違うので、示談交渉も分けて行われることがあるのです。

そのため、示談金の一部についてしか話し合っていない場合は、どこまでの範囲の費目について話し合ったのか、明記しておく必要があります。

  • 示談書に書かれているもの以外の損害の処理
  • 示談後に新たに損害が発覚した場合の処理

示談書には、書かれているもの以外の損害賠償請求権は行使しない、すなわち示談できまった金額以上の金額を請求しない、とする清算条項も一般的に置かれています。

ですが被害者としては、示談をした当時は判明していなかった後遺障害や予測していなかった損害について今後一切請求できなくなるのは、非常に不利になります。

そこで、「示談後に新たに損害が発覚した場合は、新たに損害賠償金額を協議する」というような留保条項も示談条件として定めておくことが重要です。

示談交渉でトラブルになる相手は保険会社

交通事故の示談トラブルが起こる相手は、圧倒的に加害者側の保険会社です。

加害者のほとんどは保険会社の示談代行サービスを活用するため、示談交渉を直接行うことはありません。
よって、実質的に示談交渉の相手となるのは加害者側の保険会社、その担当者なのです。

保険会社の担当者によっては、質問への受け答え・普段の連絡の頻度・交渉態度などからトラブルになることもよくあります。

そのような、示談内容ではなく保険会社の対応という観点でトラブルになった時の対処法としては、弁護士に示談交渉を一任してしまうか、そんぽADRセンターへの相談などがあります。

弁護士に示談交渉を一任することについては、本記事内『示談のトラブルを解決するには?』で解説しています。

示談交渉の流れは?

示談交渉に関する基本の確認の最後として、交通事故の示談交渉がどのような流れで行われるのか見ていきましょう。

  1. 交通事故の損害が確定する
  2. 加害者側任意保険会社から示談案が届く
  3. 示談案の内容について交渉
  4. 示談成立後、加害者側の任意保険会社から示談書が届く
  5. 示談書に署名・捺印して加害者側の任意保険会社に返送
  6. 2週間程度で慰謝料・賠償金が振り込まれる

交通事故の損害が確定するのは、後遺障害がない人身事故なら治癒(完治)時、後遺障害がある人身事故なら症状固定時です。

症状固定

これ以上治療をしても、大幅な改善は見込めないと判断されること。
つまり、後遺症が残ったと判断されること。

損害確定後、加害者側の任意保険会社から提示額を記載した示談案が届きます。

内容に納得すれば交渉の必要はありませんが、すでにお伝えしたように加害者側の任意保険会社の提示額は低額であることが多いので、提示額をそのまま受け入れるのは危険です。

加害者側の任意保険会社から示談金額の提示を受けた場合は、一度弁護士にその金額の妥当性を確認することがおすすめです。
アトム法律事務所なら無料で相談ができますので、お気軽にご相談ください。

示談交渉でのやりとりは、基本的に電話やFAXなどで行われ、実際に面と向かって交渉することは多くありません。

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交通事故の示談に関するトラブル8選

示談交渉の基本について理解したとこで、いよいよ本題である「交通事故の示談交渉で発生するトラブルとその対処法」について解説していきます。

交通事故の示談交渉で予想されるトラブルには、次の8つがあります。

  1. 示談金額について合意できない
  2. 過失割合で意見が食い違う
  3. 損害と交通事故との因果関係を争う
  4. 治療の必要性を疑われる
  5. 治療費打ち切り・症状固定後の治療費を争う
  6. 加害者側の態度が悪い
  7. 後から後遺障害が発覚する
  8. 損害賠償請求権の消滅時効が迫ってくる

具体的にはどのようなトラブルなのか、一つずつ確認していきましょう。

(1)示談金額について合意できない

示談交渉での最も一般的なトラブルは、示談金額について双方の落としどころが見つからず、なかなか合意に至れないということです。

上でお伝えしたように、加害者側任意保険会社は「任意保険基準」の金額を提示します。

これは過去の判例から算定した相場額(弁護士基準)のわずか半分~3分の1の金額なのですが、被害者が増額を求めてもなかなか応じてもらえないことも多いです。

なかなか示談が成立しないと、その分示談金の受け取りも遅くなってしまいます。しかし、早く示談を成立させようと妥協してしまうと、本来ならもらえるはずの金額がもらえなくなってしまうため、一度交渉が行き詰まるとどうしたらよいのかわからなくなる方も多くいます。

(2)過失割合で意見が食い違う

示談金額と同じくらい示談交渉で争点となりやすいのが、過失割合です。

過失割合は事故当時の状況をもとに決めるものですが、加害者側の任意保険会社が提示する過失割合が必ずしも正しいとは限りません。その理由として考えられるのは、次の2つです。

  1. 加害者側の任意保険会社は加害者の言い分のみをもとに過失割合を算出しているから
  2. 過失相殺によって示談金額を減らすために、わざと被害者の過失割合を多めに見積もっているから

加害者側任意保険会社は、必ずしも事故当時の状況を客観的に検証したうえで過失割合を算出しているとは限りません。警察が捜査内容をまとめた「実況見分調書」を確認すると、加害者側の任意保険会社も知らない加害者の過失が判明したということもあるのです。

しかし、被害者が加害者側の任意保険会社に過失割合の訂正を求めても受け入れられない場合も多く、双方の言い分が対立することが考えられます。

過失割合は事故のタイプ別に異なります。関連記事では、交通事故の過失割合の様々なパターンを紹介しているので、併せて役立ててください。

(3)損害と交通事故との因果関係を争う

示談金額よりももっと根本的な問題として、「被害者が主張する損害は本当に交通事故が原因で生じたものなのか」が争われることもあります。

特に次の傷病は、交通事故との関連性が争点となりやすいため、注意が必要です。


  • 交通事故にあった時の精神的ショックやその後の不安によって、鬱を発症することがあります。また、中には交通事故により脳を損傷することで鬱のような状態になることもあります。

    しかし、これは被害者自身の性格も影響するものであり、どの程度交通事故が原因となっているのか証明することが難しいため、示談交渉の争点となることが多いです。
  • 高次脳機能障害
    高次脳機能障害は交通事故により脳が損傷することで生じるもので、その症状は多岐にわたります。
    高次脳機能障害の場合は、交通事故後時間が経ってから脳に異常が見られるようになることも多く、本当に交通事故を原因としているのか揉めやすくなります。

    交通事故による高次脳機能障害の症状・慰謝料については『交通事故|高次脳機能障害の症状・後遺障害等級・慰謝料額を徹底解説!』で詳しく解説していますので、ご確認ください。

交通事故と損害との関連性が十分に認められなければ、その損害に関する慰謝料・賠償金が減額されたり、全く支払われなくなったりします。

(4)治療の必要性を疑われる

交通事故で通院をすると、治療費や通院交通費を加害者側に請求できます。また、入通院日数に応じた入通院慰謝料も請求可能です。

しかし、示談交渉では治療の必要性が争点となり、必ずしも必要な治療ではなかったとされると、治療費や交通費、入通院慰謝料がもらえなくなる可能性があります。

どのようなときに治療の必要性が疑われてしまうのか、確認していきましょう。

  • 通院頻度が低い
    交通事故による怪我のために通院していても、その頻度が低いと「その治療は本当に必要なのか?」と疑われてしまいます。

    通院は最低でも月1回以上、できれば月10回以上が望ましいです。
  • 漫然治療
    漫然治療とは、ただ湿布や薬を処方してもらうだけ、マッサージを受けるだけといった治療を漫然と続けることです。

    特に専門的な治療をするわけでもない漫然治療は、必要不可欠とまでは言えないと判断される可能性があります。

基本的に被害者が通院をすると、加害者側の任意保険会社はその分治療費を支払わなければなりません。
また、通院期間が延びるとその分、入通院慰謝料の金額も増えてしまうため、加害者側の任意保険会社は不必要な通院・治療に対しては厳しく追及してくる傾向にあるのです。

(5)治療費打ち切り・症状固定後の治療費で争う

交通事故による怪我の治療費は、基本的に加害者側の任意保険会社が治療と並行して、病院に直接支払います。治療費を支払ってもらえる期間は治癒または症状固定の診断を受けるまでです。

しかし中には、まだ治療が必要な状態なのに、加害者側の任意保険会社から治療費の打ち切りを言い渡されることがあります。

まだ治療が必要なのに治療費打ち切りを理由に治療を辞めてしまうと、次のようなデメリットが発生します。

  • 治るはずの怪我が治らず後遺症になってしまう
  • 入通院期間が減るため入通院慰謝料が低額になってしまう
  • 後遺症が残った場合でも、後遺障害等級が認定されにくくなる

こうしたデメリットを防ぐため、治療費を打ち切られた場合には次のように対応することが必要です。

  1. 治療費打ち切り後も症状固定まで治療を続け、その間の治療費は被害者側で立て替えておく
  2. 示談交渉時に、治療費打ち切り~症状固定までの治療費を加害者側に請求する

理論上は、医師による症状固定までの治療費は加害者側の任意保険会社が負担するべきです。

しかし、加害者側の任意保険会社は打ち切り後の治療費負担を拒否することが考えられ、トラブルになる可能性があります。

また、たとえ医師から症状固定の診断を受けても、引き続きリハビリが必要なケースでは、リハビリ費用の負担を巡ってトラブルになる可能性があります。

症状固定後のリハビリ費用負担については以下の関連記事で詳しく解説しているので、確認してみてください。

関連記事

症状固定時期と後遺障害等級認定の手続き|症状固定後の治療費やトラブルも解説
交通事故慰謝料はリハビリでももらえる?計算方法と通院の注意点5つ

(6)加害者側の態度が悪い

交通事故の示談交渉では、加害者や加害者側の任意保険会社が不誠実な態度をとることがあります。具体的には次のような態度が予想されます。

  • 加害者から謝罪がない
  • 加害者側任意保険会社が心無い言動をとってくる

加害者側の任意保険会社が心無い言動をとることなんてあるの?と思うかもしれませんが、示談交渉を有利に進めるための手法として、実際に次のような言動をとることがあるのです。

  • 高圧的な態度
  • 専門用語を多用し被害者に情報を与えない
  • 被害者の主張を聞き入れない

こうしたことから、示談交渉で強いストレスを感じるという被害者も珍しくありません。
実際の被害者の声もご紹介します。アトム法律事務所のご依頼者様です。

交通事故の被害とは、大きな怪我を負うだけでなく、示談における交渉に精神的な負担が大きいという二重の苦しみがあることを思い知らされました。

https://xn--u9j691gec093ctth6wjxm1eg0h.jp/voice/

基本的に加害者側任意保険会社は、被害者を「素人」と見なして交渉をしてくるため、不快な思いをさせられることが多くあります。

(7)後から後遺障害が発覚する

交通事故による怪我は、事故後すぐに発覚するものばかりではありません。
示談が成立した後に発覚する後遺障害もあります。

示談は一度成立すると原則として再交渉・追加の賠償請求はできませんが、後から後遺障害が発覚した場合は「錯誤」に当たり、たとえ示談成立後でも後遺障害慰謝料・逸失利益に関する交渉が可能になります。

錯誤

示談の前提や重要な事実について、誤った理解をしたまま合意してしまうこと

ただしこれはあくまで理論上の話であり、実際には加害者側任意保険会社が再交渉・追加の賠償請求を拒否し、揉めることが多いです。

示談成立後の再交渉・合意内容の撤回については、『示談成立後、交通事故慰謝料はいつ振り込まれる?撤回や再請求は可能?』で詳しく解説しています。

(8)損害賠償請求権の消滅時効が迫ってくる

交通事故被害者には、加害者側に対して損害賠償請求をする権利(損害賠償請求権)があります。
しかし、この権利はいつまでもあるわけではなく、一定の期間(消滅時効)が過ぎると無効になります。

そのため、損害賠償請求権の消滅時効が成立する前に示談を成立させなければなりません。

平均的な期間で示談を成立させられればそれほど時効は問題になりませんが、交渉が行き詰まったり示談開始までに時間がかかったりした場合には注意が必要です。

ここで、交通事故における損害賠償請求権の消滅時効を確認しておきましょう。

人身事故
(後遺障害なし)
事故日から5年
人身事故
(後遺障害あり)
症状固定日から5年
死亡事故死亡日から5年

いずれも2017年4月1日以降の交通事故の場合

たとえば症状固定後、後遺障害等級認定の結果が出るまでに長い期間がかかり、示談開始が遅れた場合は、事故までに示談が成立しない可能性があるので注意が必要です。
弁護士に相談すれば、時効成立を阻止する手続きを取ってもらえる可能性があるので、相談してみましょう。

示談のトラブルを解決するには?

交通事故の示談交渉で起こりうる数々のトラブル。
しかし、相手は加害者側任意保険会社、つまりプロです。いったいどのように対処すればよいのでしょうか。

弁護士への相談がベスト!

示談交渉で起こるトラブルに対処するためには、弁護士に相談することがおすすめです。
その理由3つをご説明していきます。

加害者側の任意保険会社と対等に交渉ができる

加害者側任意保険会社との示談交渉トラブルを解決するためには、相手方と対等にやり取りをすることが大切です。

加害者側任意保険会社が被害者の主張を聞き入れなかったり、不愉快な言動をとったりするのは、被害者のことを自分よりも経験・知識の少ない「素人」だとみなしているからです。

しかし、被害者が専門家であり交渉のプロである弁護士が介入すれば、加害者側任意保険会社とも対等に交渉ができます。

弁護士ならではの主張・対処ができる

示談交渉を弁護士に依頼すると、「弁護士だからこそできる主張・対処」をしてもらえます。
具体的には、次のような主張・対処が可能です。

  • 弁護士基準の金額の主張
  • 正しい過失割合の主張
  • 法的根拠に基づいた説得力のある主張・対処

弁護士基準の示談金額についてはすでにお話した通りですが、実はこの金額は、高額であるため専門家である弁護士が主張しなければ受け入れられにくいのです。

また、過失割合は交通事故に関する細かい事情まで考慮して決められるものなので、正確な過失割合は弁護士でないと判断・主張できません。

他にも示談交渉では、治療費の打ち切りや損害賠償請求権の消滅時効に関するトラブルが起こる可能性がありますが、こうしたことに対しても弁護士なら、法的根拠に基づいた主張・対処をすることができます。

示談交渉を代理してもらえる

弁護士に依頼をすると、代理人として示談交渉をしてもらうことができます。
加害者側の任意保険会社と直接やり取りする必要がなくなるため、交渉の過程で生じるストレスを大幅に減らすことができます。

弁護士費用を実質無料にする方法

弁護士に相談した方が良いとわかっていても、弁護士費用が心配で連絡できずにいる、という方は、弁護士費用特約をご利用ください。

弁護士費用特約

被害者自身が加入している任意保険会社が、弁護士費用を負担してくれる制度。
任意保険にオプションとして付けられることが多い。

弁護士費用特約

任意保険加入時に弁護士費用特約を付けた覚えがないという方でも、確認してみると付いていることもあります。
また、ご家族の弁護士費用特約でも使える場合がありますので、一度確認してみてください。

詳しくは『交通事故の弁護士費用特約とは?加入の必要性を説く|使い方とメリット&デメリット』で解説しています。

電話・LINE相談はこちらから

アトム法律事務所では、電話やLINEで無料相談を受け付けています。

  • 弁護士費用特約が使えない
  • 対面相談は緊張する
  • 仕事や子育てのスキマ時間に手軽に相談したい

このような方は、ぜひ電話やLINEからご相談ください。
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代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。現在は「刑事事件」「交通事故」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

英語:TOEIC925点

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