交通事故で示談が進まないときどうする?原因と対処法まとめ

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交通事故 示談が進まない

新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

「交通事故の示談が進まないときはどうすればいい?」

交通事故の示談が進まないときは、弁護士に相談する、保険会社の制度を活用するなどの方法で解決を図れます。

示談が進まなければ、慰謝料を受け取るのが遅くなるだけではなく、時効が成立して損害賠償を請求できなくなることもあります。

この記事では、なぜ交通事故の示談が進まない事態が起こるのか、どのように対処すればよいのかを網羅的に解説しています。

交通事故の示談が進まないことをお悩みの方、示談を進ませるための対処法を知りたい方は、ぜひご一読ください。

目次

交通事故の示談が進まないとどうなる?

まずは、交通事故の示談が進まないとどのような悪影響があるのかを解説していきます。

示談が進まないと、なかなか慰謝料が受け取れないというだけではなく、慰謝料の請求ができなくなってしまう可能性もあるので、しっかりチェックしていきましょう。

示談が進まないと慰謝料などがもらえない

交通事故における慰謝料や損害賠償金は、示談をした際の条件に従って支払われます。
よって、示談が進まないことは、損害賠償金の受け取りが遅くなることを意味します。

交通事故の示談とは

交通事故の当事者間の話し合いにより、裁判などをせずに条件を定めて紛争を解決すること

交通事故では、当事者間の話し合いである示談で損害賠償額が決められるのがほとんどです。
慰謝料を含む損害賠償金は基本的に示談成立後に支払われるので、示談が進まなければ、その分損害賠償金の受け取りが遅れてしまいます。

交通事故の示談とは何かを詳しく知りたい方は、関連記事をご覧ください。
示談でどのようなことを決めるのか、示談はどのように進めていくのかなどを、深堀りして解説しています。

示談が進まない間に時効が成立すると損害賠償請求できなくなる

交通事故の示談が進まないことで生じる最も大きな問題は、損害賠償請求をする権利の時効が成立してしまうことです。

時効が成立すると、治療費や慰謝料、車の修理費といった交通事故から生じた損害の賠償を請求をできなくなります。

それぞれ、交通事故の損害ごとの時効期間は以下のとおりです。

交通事故に関する時効期間
(2017年4月1日以降に発生した事故の場合)

損害の例時効期間
車の修理費事故発生日の翌日から3年
(怪我が完治した場合)
治療費・休業損害・入通院慰謝料
事故発生日の翌日から5年
(後遺障害が残った場合)
後遺障害慰謝料・後遺障害逸失利益
症状固定日*の翌日から5年
(死亡した場合)
死亡慰謝料・死亡逸失利益・葬儀費
死亡した日の翌日から5年

*これ以上治療しても症状が改善しないと判断されること。

たとえば、交通事故で負ったケガの治療費を請求する場合は、交通事故発生日から5年以内に示談を締結するか、時効成立を延長させる必要があるのです。

なお、保険会社への保険金の請求は、上記の表に関わらず起算日から3年で時効となります。

交通事故の示談の期限については、『交通事故示談は期限(時効)までに成立を!期限の長さや時効の延長方法』の記事でくわしく解説しています。
時効を延長する方法についても紹介しているので、ぜひあわせてお読みください。

交通事故の示談の流れを確認しておこう

示談が進まない原因を確認する前に、先に示談の流れをチェックしておきましょう。

交通事故の発生から示談金受け取りまでの流れは、一般的には以下のようになっています。

交通事故の示談金を受け取るまでの流れ

示談交渉は、交通事故で受けたケガの入通院治療や後遺障害の等級申請が終わってから始まるのです。

示談交渉は、多くの場合は以下のように進んでいきます。

  1. 加害者側の保険会社から示談の条件が提示される
  2. 提示された条件を確認する
    (提示された条件に納得すれば、署名・押印して示談成立)
  3. 提示された条件に納得できないなら、希望する示談金の金額を請求書で示す
  4. 加害者側の保険会社と、電話や書面で金額についての交渉を続ける
  5. 最終的に示談条件に納得すれば、署名・押印して示談成立
  6. 示談成立とならなければ、訴訟などの措置を取る

原則として、示談条件は書面で提示されます。

しかし、保険会社によっては、電話などを用いて口頭で示談条件を提示されることもあるでしょう。

口頭で示談金を提示された場合は、あとから「言った・言わない」といったトラブルが起こることを防ぐためにも、具体的な示談条件を書面で残しておくようにしましょう。

交通事故の示談の流れを確認したところで、次章からは示談が進まない原因と対処法を解説していきます。

加害者本人に示談が進まない原因がある場合と対処法

まずは、示談が進まない原因が加害者本人にあるケースを解説していきます。

加害者に原因があって示談が進まない場合でも、適切な対処法をとれば解決できる可能性があります。

(1)加害者が任意保険未加入・無保険である

交通事故の加害者が任意保険に加入していなかったり、加入していた自賠責保険が期限切れになっていたりするなど、保険への加入が十分でない場合は示談が円滑に進まない恐れがあります。

通常、交通事故で被害者に生じた損害に対する賠償は、加害者が加入している保険会社が行います。
基本的には、一定までの金額を加害者の自賠責保険が支払い、それを超える部分を加害者側の任意保険が支払うことになるでしょう。

しかし、加害者が任意保険に加入していない場合には、自賠責保険から補償される分を超える損害を加害者本人に請求しなくてはなりません。
加害者が自賠責保険にも加入していない場合は、損害の全額を、加害者本人に請求する必要があるのです。

この場合、加害者は示談交渉にて示談金を低額に抑えようとする、そもそも示談交渉を開始しようとしないなどといった態度をとり、示談が順調に進まなくなる傾向があります。

自賠責保険については、『自賠責保険から慰謝料はいくらもらえる?』の記事でくわしく解説しています。

また、加害者が無保険だった場合に取るべき対応に関しては、『交通事故の相手が無保険ならどうする?』の記事をお役立てください。

(2)加害者が任意保険に連絡をしていない

加害者が任意保険に加入していても、交通事故があったことを保険会社に知らせていないこともあります。

一般的に、交通事故の損害賠償を支払うために任意保険を利用すると、保険の等級が下がり、次年度以降の保険料が高くなります。
交通事故を起こすと保険会社に連絡する義務があるのですが、交通事故の加害者の中には、保険料が高くなることを恐れて連絡を怠る人もいるのです。

交通事故の事実を保険会社が知らないならば、示談が始まらず、なかなか示談が進まないといった状況に陥るでしょう。

(3)加害者が示談交渉に応じない・無視される

保険会社への加入状況とは無関係に、加害者が交渉をいい加減にしたまま逃げ切ろうと思っていたり、示談金が支払えないため意図的に被害者からの連絡を無視したりしていることもあります。

上記のようなケースでは、そもそも示談交渉が始めらないので、示談を進められなくなるでしょう。

加害者本人に原因がある場合の対処法は6つ

加害者本人に示談が進まない原因がある場合、対処法としては以下のようなものが考えられます。

  1. 交通事故現場で加害者の加入保険を確認しておく
  2. 加害者に内容証明郵便で請求書を送る
  3. 加害者の自賠責保険会社に被害者請求する
  4. 加害者の自賠責会社に仮渡金を請求する
  5. 自身の保険会社に保険金を請求する
  6. その他の保険や政府保障事業を活用する

それぞれ、どのような手続きを行うのか見てみましょう。

交通事故現場で加害者の加入保険を確認しておく

交通事故現場で加害者の加入保険を確認しておくのは、以下のような場合に有効だと考えられます。

  • 加害者が任意保険未加入・無保険である
  • 加害者が任意保険に連絡をしていない
  • 加害者が示談交渉に応じない・無視される

前提として、事故現場で相手の自賠責保険証明書・任意保険の保険証券などを確認し、加害者がどの種類の保険に加入しているのかチェックしておくことが重要です。

加害者や保険会社からの連絡が無い場合、時には被害者自ら連絡をする必要があるためです。

自賠責保険証明書は、運転時に携帯することが義務づけられています。

現場で確認できなかった場合は、「交通事故証明書」に加害者側の自賠責保険会社が記されているので、そちらで確認をすることが有効です。

交通事故証明書の入手方法については『交通事故証明書はなぜ必要?どうやって入手する?申請方法と記載内容』の記事を確認してください。

加害者に内容証明郵便で請求書を送る

加害者に内容証明郵便で請求書を送るのは、以下のような場合に有効だと考えられます。

  • 加害者が任意保険未加入・無保険である
  • 加害者が示談交渉に応じない・無視される

内容証明郵便とは、いつ・いかなる内容を・誰宛に送ったかについて、郵便局が証明してくれる郵便のことを指します。

加害者本人と直接交渉を行う場合、形式が厳格な内容証明郵便にて損害賠償請求書を送れば、大したことがないと思って交渉を放置していた加害者の意識を改めさせることができます。

また、請求書を内容証明郵便の形で送っておけば、「被害者側は確かに損害賠償を加害者に請求した」ことを証明できるので、その後の交渉あるいは訴訟で役立つこともあるのです。

内容証明郵便は、請求書とコピー・封筒を用意して郵便局で規定の料金を支払えば送ることができます。

加害者の自賠責保険会社に被害者請求する

加害者が任意保険に加入していない場合、加害者の自賠責保険会社に被害者請求をすることが有効です。

被害者請求とは?

交通事故の被害者自ら、加害者の自賠責保険会社に対して保険金の請求を行う手続き

加害者の自賠責保険会社に被害者請求するのは、以下のような場合に有効だと考えられます。

  • 加害者が自賠責保険には入っているが、任意保険には未加入

原則として、自賠責保険からの保険金は以下の流れで支払われます。

  1. 加害者が被害者に損害賠償金を支払う
  2. 加害者が支払った金額分の保険金を自賠責保険会社に請求する

自賠責保険からの保険金を受け取るには、まずはじめに加害者が損害賠償を支払う必要があります。

しかし、実際問題として、任意保険に加入していないような加害者には、そもそも損害賠償を支払う資力がない可能性があります。資力のない加害者から十分な補償を受け取ることは困難でしょう。

そこで、加害者を介さずとも、被害者が自ら加害者側の自賠責保険会社に保険金の支払いを請求できる制度が、被害者請求なのです。

なお、被害者請求には以下の2つの注意点があります。

被害者請求の注意点

  • 被害者側で用意する書類が非常に多い
  • 自賠責保険の支払いには限度額がある

被害者請求を行うには、保険金請求書や交通事故証明書などさまざまな書類が必要になります。
さらに、請求する費目の種類によって必要となる書類は異なります。

被害者請求を行う際は、自賠責保険会社に必要書類の確認をとるか、手続き自体を弁護士に一任してしまうのがよいでしょう。

また、自賠責保険には以下のとおり限度額が定められていることにも、注意が必要です。

自賠責保険の限度額

事案の種類限度額
傷害事案120万円
後遺障害事案75万円~4,000万円
(後遺障害等級に応じる)
死亡事案3,000万円

被害者請求の具体的な手続きについては、『交通事故の被害者請求とは?』の記事で詳しく解説しています。

加害者の自賠責会社に仮渡金を請求する

先述した被害者請求の一環として、当面の治療費や生活費が早急に欲しいという場合には、仮渡金として損害賠償の一部を受け取ることができます。

加害者の自賠責会社に仮渡金を請求するのは、以下のような場合に有効だと考えられます。

  • 加害者が任意保険未加入・無保険である

仮渡金として受け取れる金額は、以下のとおりです。

仮渡金の金額

被害者の状態
傷害を受けた5万円、20万円、40万円のいずれか
(金額は症状の重さや入通院日数に応じる)
死亡した290万円

ただし、仮渡金の請求ができるのは1回限りである点に注意してください。

自身の保険会社に保険金を請求する

加害者が示談を進めてくれない場合、加害者側の保険会社からではなく、被害者の加入している保険会社から保険金を受け取ることもできます。

自身の保険会社に保険金を請求するのは、以下のような場合に有効だと考えられます。

  • 加害者が任意保険未加入・無保険である

交通事故に遭った際に利用できる被害者側の保険は、主に以下のとおりです。

交通事故に遭った際に利用できる保険(被害者側)

損害の種類使える保険
身体・精神への損害人身傷害保険
搭乗者傷害保険
物への損害車両保険

それぞれの補償限度額や支払い条件は、各保険会社によって異なります。

上記の保険を利用するにあたっては、特約への加入が必要であることや、翌年から等級がダウンしてしまうことに注意しておく必要があります。

関連記事『人身傷害補償特約の補償内容と必要性』では、人身傷害保険をメインに、人身傷害保険と搭乗者傷害保険・車両保険との違いを解説しています。
より有効に保険を活用するために、ぜひご確認ください。

その他の保険や政府保障事業を活用する

加害者が無保険であったり、加害者が誰かわからないひき逃げ事故の場合、最終的な救済として政府が損害を填補する政府保障事業の制度があります。

その他の保険、政府保障事業を活用するのは、以下のような場合に有効だと考えられます。

  • 加害者が任意保険未加入・無保険である

ただし、政府保障事業の利用にあたっては、自賠責保険に準じた支払い上限があることや、健康保険や労災保険なといった社会保険からの給付分を差し引かれることに注意する必要があります。

政府保障事業は、各保険会社の窓口に対し、請求書類を提出することで填補額が決定されます。

加害者側の保険会社に示談が進まない原因がある場合と対処法

加害者が任意保険に加入している場合、基本的には加害者側の保険会社の担当者が示談交渉の相手方となります。

実際のところ、示談が進まないときは、加害者側の保険会社で手続きが滞っていることが非常に多いです。

また、加害者側の保険会社との示談交渉でもめてしまったために示談が進まなくなるケースも多いので、確認していきましょう。

(1)担当者の示談対応が遅れている

保険会社の担当者は、多くの交通事故案件を抱えています。
会社の規模や時期にもよりますが、1人あたり100件近くの案件を担当していることもあるのです。

そのため、比較的軽微な事故だと担当者が判断したような場合は、損害の計算などの手続きが遅れ、示談が進まないことがあるのです。

(2)過失割合などで争いが起こっている

示談交渉にあたって、示談金の金額が大きく変わるような要素で食い違いが生じると、示談が進まないことがあります。

示談金の金額が大きく変わる要素としては、過失割合が挙げられます。

過失割合とは、交通事故で発生した損害について、加害者と被害者の双方がどのくらい責任を有しているかを表した数値のことです。

被害者にも過失割合が付くと、過失割合分の損害賠償金が減ることになるのです。

たとえば、加害者:被害者の過失割合が90:10であるのと、80:20であるのとでは、最終的な支払い額が10%変わってきます。
仮に損害の全額が1000万円だとすると、被害者の過失が10%なのか20%なのかによって、100万円もの支払いの差が出てきます。

過失割合に関しては、加害者側の保険会社がなかなか主張を譲らないことも多いです。
結果として、示談が進まなくなることも珍しくありません。

過失割合を決める事故状況で意見が食い違うことも

過失割合は、事故態様で決まります。
よって、過失割合を争うときは、交通事故がどのような状況で起こったかという非常に根本的なことを争わなければなりません。

「信号無視をした・してない」「スピードを出しすぎていた・出しすぎていない」などの要素を争う際は、ドライブレコーダーなどがない限り、なかなか立証ができないことがあります。

よって、過失割合について主張の食い違いが起こった場合、互いに立証が難しいため、示談が進まなくなってしまう傾向があるのです。

過失割合でもめている場合の対処法について知りたい方は『過失割合に納得いかない・過失割合を変更したい|より良い示談をむかえる方法』の記事をご覧ください。

(3)示談金の希望額・提示額がかけ離れている

被害者側と加害者側で損害額の認識に大きな差異があると、互いに落としどころを見つけるのがむずかしく、示談が進まないことがあります。

損害額の認識に大きな差異があるケースには、被害者自身の要求額が高額すぎるのではなく、保険会社側の認識している損害額が低額すぎるような場合もあるでしょう。

加害者側の保険会社に原因がある場合の対処法は3つ

加害者側の保険会社に示談が進まない原因がある場合にとれる対処法には、以下のようなものがあります。

  1. お客様相談センターに相談する
  2. 弁護士に相談する
  3. そんぽADRセンターに相談する

それぞれの対処法についてみていきましょう。

お客様相談センターに相談する

まず考えられるのは、保険会社のお客様相談室に相談を入れることです。

お客様相談センターに相談するのは、以下のような場合に有効だと考えられます。

  • 担当者の示談対応が遅れている

多くの保険会社で、主に平日日中にコールセンターに対して電話をすることで、保険会社やその担当者への不満点が社内で共有されます。

うまくいけば担当者の変更や、態度の軟化に繋がることがあります。

弁護士に相談する

保険会社の担当者の対応に問題がある場合、最も効果的なのは弁護士に相談することです。

弁護士に相談するのは、以下のような場合に有効だと考えられます。

  • 担当者の示談対応が遅れている
  • 過失割合などで争いが起こっている
  • 示談金の希望額と提示額がかけ離れている

被害者側が弁護士を立てると、加害者側の保険会社は「示談が進まなければ民事裁判に持ち込まれる」と考えます。
示談金の支払いを巡って訴訟を起こされることは、支払い額・時間・手間などの側面から、保険会社にとっては避けたい事態です。

そのため、示談交渉を弁護士に任せてしまうことで、示談金や慰謝料の増額、交渉の迅速化などが叶います。

被害者自身あるいは保険会社側の示談条件が不当に低すぎたり高すぎたりした場合は、弁護士が適切な条件を判断します。
よって、示談が成立しやすくなるでしょう。

また、過失割合といった複雑な争いについても、専門家が介入することで交渉がまとまりやすくなります。

示談が進まずお困りの場合は、弁護士への相談が有効です。
もちろん、示談が進まない事態を避けるために、示談をはじめる段階から弁護士を立てることも可能です。

弁護士を立てるメリットは多い

交通事故の解決にあたって、弁護士に依頼するメリットには、他にも以下のようなものがあります。

  • 示談金の大幅な増額が期待できる
  • 示談金を早く受け取れる
  • 加害者側とのやり取りや、各種手続きを一任できる
  • 治療費の打ち切りといったトラブルに対応してもらえる
  • 知らず知らずのうちに示談金が減額されないためのアドバイスを受けられる など

関連記事『交通事故を弁護士に依頼するメリット8選』では、弁護士を立てるメリットについて解説しています。ぜひあわせてご確認ください。

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そんぽADRセンターに相談する

そんぽADRセンターとは、保険会社への苦情・紛争解決を行っている第三者機関です。

そんぽADRセンターに相談するのは、以下のような場合に有効だと考えられます。

  • 担当者の示談対応が遅れている
  • 示談金の希望額と提示額がかけ離れている

そんぽADRセンターに苦情を申し出た場合は、以下のような手続きが行われます。

  1. そんぽADRセンターへ苦情を申し出る
  2. 苦情内容が保険会社に通知され、解決依頼がされる
  3. 被害者・保険会社間で話し合いがされる
  4. 苦情が解決する
    解決しなかった場合は異なる紛争解決手続きが提示される

このように、そんぽADRセンターに相談を行うことで、保険会社からの謝罪や担当者の変更、態度の改善などが見込める場合もあります。

自身の保険会社に示談が進まない原因がある場合と対処法

被害者自身が任意保険会社に加入しており、「示談代行サービス」を利用できる場合、加害者側との示談交渉を保険会社に任せることができます。

示談交渉を保険会社に任せると、加害者側に対する要望が言いやすくなる一方、示談が進まない原因になることもあります。

(1)示談代行サービスの担当者に問題がある

被害者の方が任意保険会社に加入している場合、ご自身の保険会社の示談代行サービスを利用できます。

示談代行サービスとは、被害者に代わって被害者の加入する保険会社が加害者側と示談交渉を行ってくれるサービスです。

示談代行サービスのメリットは、被害者自身が加害者側と直接やり取りする必要がなくなることです。

一方で、保険会社の担当者の能力や抱えている仕事の量によって、示談が進まなくなる可能性があることには注意しなければなりません。

(2)示談金の希望額・提示額がかけ離れている

被害側者の要求額と加害者側の提示額がかけ離れており、保険会社が落としどころを探るのに時間がかかってしまっている場合もあります。

また、示談交渉を保険会社に任せると、弁護士に任せるよりも獲得できる示談金が低額になる傾向が強いです。

よって、弁護士を立てたときに獲得できる示談金を希望すると、加害者側の保険会社と条件がかけ離れてしまい、示談が進まなる可能性が高いでしょう。

自身の保険会社に原因がある場合の対処法は3つ

ご自身の保険会社側に示談が進まない原因がある場合にとれる対処法には、以下のようなものがあります。

  1. 自身の保険会社に問合せを行う
  2. 希望の示談内容について弁護士に確認してもらう
  3. 示談交渉を弁護士に依頼する

それぞれの対処法について解説します。

自身の保険会社に問合せを行う

まず考えられるのは、自身の保険会社の担当者に問合せを行うことです。

自身の保険会社に問合せを行うのは、以下のような場合に有効だと考えられます。

  • 示談代行サービスの担当者に問題がある

もし、担当者がうっかり手続きや連絡を忘れているだけであれば、問合せを行うだけで示談が進みだすこともあります。

担当者に直接問い合わせるのがむずかしい場合や、担当者を変えてもらいたい場合は、お客様相談センターに問い合わせるのがよいでしょう。

希望の示談内容について弁護士に確認してもらう

自身の希望する示談条件が妥当なものか、弁護士に相談して確認してもらうのもよいでしょう。

希望の示談内容について弁護士に確認してもらうのは、以下のような場合に有効だと考えられます。

  • 示談金の希望額と提示額がかけ離れている

なお、このとき、保険会社の担当者に確認するのは妥当ではありません。

保険会社間の交渉で決まる示談金の金額は、本来の相場より低額である傾向があります。

よって、保険会社の担当者に示談内容を確認してもらうと、本来の相場より低い金額を示される可能性が高いのです。

法的に妥当な示談金の額が知りたいのであれば、弁護士に確認することが最も望ましいです。

示談交渉を弁護士に依頼する

自身の保険会社ではなく弁護士に示談交渉を依頼することも、有効な対処法となります。

示談交渉を弁護士に依頼するのは、以下のような場合に有効だと考えられます。

  • 示談代行サービスの担当者に問題がある
  • 示談金の希望額・提示額がかけ離れている

一般的に、弁護士に示談交渉を任せれば、以下のようなメリットが得られます。

  • 示談代行サービスを利用した場合よりも、慰謝料などの大幅な増額が見込める
  • 示談交渉や、保険金請求に関する手続きを一任できる

実は、示談金の算定には複数の基準があります。

任意保険会社は、社内で独自に定めた「任意保険基準」で示談金を算定します。

一方、弁護士は過去の判例をもとにした「弁護士基準(裁判基準)」で示談金を算定します。
弁護士基準で計算した金額が、任意保険基準で計算した金額の2倍~3倍になることも少なくありません。

示談代行サービスの利用は手軽ではありますが、示談金を多く受け取るためにも、弁護士に1度相談してみることをおすすめします。

弁護士基準で計算した示談金を知りたい方は、以下の計算機をご利用ください。
示談金のうち、各慰謝料と逸失利益の金額が簡単10秒で計算できます。

関連記事『交通事故の慰謝料を正しく計算する方法』では、慰謝料の計算方法をわかりやすく解説しています。計算の仕組みから理解したい方は、あわせてご確認ください。

依頼した弁護士に示談が進まない原因がある場合と対処法

一般的には、弁護士に依頼すれば示談成立までの期間が早まると考えられます。
しかし、弁護士に依頼したにもかかわらず、示談が進まないケースも残念ながら存在します。

中には、案件自体がもともと時間のかかる性質であるケースもあります。
たとえば、後遺障害等級認定の審査に時間がかかる案件は、もともと時間のかかる性質であると言えるでしょう。

案件自体がもともと時間のかかる性質であるケース以外で、弁護士に依頼しても示談が進まない原因と、その対処法を解説していきます。

(1)弁護士が交通事故事案に不慣れである

依頼した弁護士が交通事故事案に不慣れである場合、示談が進まないことがあります。

交通事故の示談交渉には、示談金の相場感覚のみならず、医療に関する知識、保険金に関する知識、各保険会社の実務に関する知識などが必要となります。

上記の知識に精通していないと、不相応な金額を請求をしてしまい、示談が進まないことがあるのです。

弁護士によって、取り扱っている事案には偏りがあります。
交通事故事案の経験が豊富な弁護士もいれば、刑事事件の経験が豊富な弁護士もいるのです。

どの弁護士に依頼しても、同じくらいスムーズに示談が進むとは限りません。
弁護士に依頼をする場合は、交通事故事案の実績が豊富な弁護士を選ぶことが大切です。

(2)弁護士の連絡や進捗報告が遅れている

示談が進まないと思っていたが、実は弁護士の連絡が遅れていただけといったケースもあります。

基本的に弁護士は複数の案件を並行して受け持っています。
実際には交渉が進んでいても、被害者や依頼人への連絡が疎かになってしまうことことは、残念ながらありえることです。

進捗報告が遅ければ、示談が進んでいないような印象を受けてしまうことになります。

弁護士に原因がある場合の対処法は2つ

ご自身の弁護士に示談が進まない原因がある場合にとれる対処法には、以下のようなものがあります。

  1. 弁護士事務所に問合せを行う
  2. 弁護士を変更する

それぞれの対処法について、くわしく確認していきましょう。

弁護士事務所に問合せを行う

弁護士へ不満がある場合は、まずは弁護士に問い合わせてみましょう。

弁護士事務所に問合せを行うのは、以下のような場合に有効だと考えられます。

  • 弁護士の連絡や進捗報告が遅れている

弁護士は被害者と共に紛争を解決するために委任を受けている存在です。

もし、弁護士の連絡不足や進捗報告の遅れが紛争の解決に差し障りがあると感じるのであれば、その事実を伝える必要があります。

弁護士を変更する

問合せを行っても事態が好転しない場合は、弁護士を変更することも検討するとよいでしょう。

弁護士を変更するのは、以下のような場合に有効だと考えられます。

  • 弁護士が交通事故に不慣れである
  • 弁護士の連絡や進捗報告が遅れている

弁護士を変更することで、より満足度の高い解決に繋がることは少なくありません。

もっとも、弁護士を変えることを各保険会社に通知しなければいけないことや、弁護士費用が余計にかかってしまうことには注意が必要です。

弁護士を変更する方法については、関連記事『交通事故の弁護士は変更できる!変更方法と注意点、次の弁護士を決めるコツ』で詳しく解説しています。

交通事故の示談が進まないときは弁護士に相談しよう

示談が進まないときは弁護士に相談した方がいい理由

実際のところ、示談が進まないときに最も効果的かつ簡単な手段は、弁護士に示談交渉を依頼することです。

交通事故の示談が進まない原因は多岐にわたります。

事態を打破するためには、多くの書類を揃えなければならなかったり、加害者側に適切な主張をしなければならなかったり、請求方法を変えなければならなかったりと、さまざまな方法を検討する必要があるでしょう。

検討にあたっては、交通事故や保険に関する知識や経験が必要になります。
よって、被害者自身では対応が難しいことも少なくありません。

交通事故に精通した弁護士であれば、示談が進まない状況の分析から示談成立に向けた交渉まで、すべてこなすことが可能です。

依頼するまで至らなくとも、相談するだけで何かしらの解決策が見える場合もあります。
交通事故の被害者からの相談は無料としている弁護士事務所も多いので、気軽に相談してみることをおすすめします。

関連記事では、弁護士への相談・依頼を考えている方に向けた情報をまとめています。
弁護士に依頼したら何が変わるのか、弁護士相談の具体的な流れはどうかなどをわかりやすく解説しているので、弁護士に相談する際の検討材料にしてみてください。

弁護士費用は実質無料にできる

弁護士に依頼するとなると、高額な弁護士費用を心配する方もいらっしゃるでしょう。

しかし、弁護士費用特約を使えば、被害者の保険会社が弁護士費用を支払ってくれるので、被害者が費用の心配をする必要はありません。

弁護士費用特約を使えば、弁護士費用の合計300万円まで、相談料の合計10万円までを保険会社が負担してくれます。

示談金が数千万円にのぼらない限り、弁護士費用が300万円を超えることは滅多にありません。
よって、弁護士費用特約を使えば、弁護士費用が実質無料になると言えるのです。

弁護士費用特約とは弁護士費用を保険会社が負担してくれる特約のこと

弁護士費用特約は、被害者の自動車保険だけではなく、火災保険やクレジットカードに付帯されているものも利用できることが多いです。

また、被害者自身の保険だけではなく、被害者の家族が加入している保険に付帯されているものも利用できる可能性があります。

弁護士費用が心配な方は、1度保険契約状況を確認してみることをおすすめします。

裁判費用についても弁護士費用特約で賄える

交通事故を示談で解決できないときは、裁判を起こすことも視野に入ってきます。

しかし、被害者自身で裁判を起こし、納得のいく結果を得ることは非常に難しいです。
よって、裁判を起こす際は弁護士に依頼することになるでしょう。

裁判を起こした場合、弁護士費用の一部を加害者負担にすることが可能です。
しかし、加害者負担にできるのは、多くのケースで弁護士費用の1割程度にとどまります。

よって、裁判を起こす場合も、弁護士費用特約を積極的に活用するとよいでしょう。

なお、裁判費用については、原則として敗訴した側が支払います。
裁判にかかる費用には、裁判手数料や郵便料があげられ、これらは弁護士費用とは別のものになります。

交通事故の示談が進まない!弁護士相談はこちら

交通事故の損害賠償請求ができる期限は時効によって決まっています。

交通事故の示談が進まないとき、被害者自身でできる打開策を探っている間に、時効が近づいてしまうこともあるでしょう。

また、示談成立を焦った結果、加害者側の主張にのせられてしまい、事態がどんどん悪い方へ行ってしまうこともあります。

示談が進まないことでお悩みでしたら、弁護士にご相談ください。

アトム法律事務所は、電話・LINEで無料相談を実施しています。

弁護士に相談するだけで解決までの道筋が見えることも少なくありません。
もちろん、相談だけのご利用や、セカンドオピニオンとしてのご利用も大丈夫です。

相談予約は24時間365日受け付けています。まずはお気軽にお問合せください。

被害者自身で加害者側と損害賠償についてやりとりをするのは、大きな負担となります。

また、被害者の方が「こんなに請求していいの?」と思われるような金額も、弁護士からすれば非常に低額であるといったケースもあるのです。

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