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交通事故の示談金はいくらが妥当?示談の前に金額をチェック!

更新日:

示談金の重要ポイント徹底解説

新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

「交通事故で示談するとき、示談金はいくらもらえるんだろうか?」

交通事故の示談金がいくらになるかを大きく左右する要因は、事故によって負った怪我の重さです。

怪我の重さは人それぞれですので、ブログやインターネット掲示板などで体験談を探しても、その金額があなたにも適用されるとは限りません。
基本的には、怪我が重く治療期間が長くなったり、後遺障害が残ったりするほど、示談金は高額になります。
反対に、怪我が軽傷である場合には、示談金は低額になります。

ですが怪我が重くとも、なんら対策をとらなければ不当に低額な示談金額で示談が成立してしまうこともあります。
一方で適切な対策をしていれば、軽傷であっても数十万円の示談金を受け取れることもあります。

適当な示談金を受け取るためには、交通事故の示談金が何で構成されているのか、示談金が増額するためのポイントは何かを知ることが大事です。

この記事を読めば、あなたが損をしない示談金を獲得するためのポイントが分かります。
納得のいく示談をして、日常を取り戻しましょう。

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交通事故の示談金とは?

交通事故の示談金に含まれる2つの損害

示談とは、交通事故の当事者同士が話し合いを通じてお互いに譲歩しあい、双方ともに納得できる点を決めて、以後の争いをやめる約束のことです。

示談で決まった金額のことを、示談金といい、交通事故で発生した全ての損害に対して支払われる金銭をさします。

交通事故の被害者が負う損害は、財産的損害と精神的損害に大別されます。
精神的損害は慰謝料のことで、それ以外の損害は財産的損害となります。

さらに、財産的損害は積極損害と消極損害に分かれています。

表:交通事故被害者の損害

区分①区分②内容
財産的損害積極損害治療費、交通費、修理費
財産的損害消極損害休業損害、逸失利益
精神的損害慰謝料

示談金は慰謝料・保険金と異なる

示談金・慰謝料・保険金は、厳密には意味が違います。

示談金とは、交通事故で被害者が負った全ての損害に対して支払われる金銭です。
そして、慰謝料は示談金のなかに含まれる「精神的損害」です。

保険金は、どの「保険会社」が支払うお金なのかを区分すると分かりやすいです。

まずは、被害者自身で加入している保険から支払われる金銭を「保険金」といいます。たとえば、相手方が任意保険の利用を拒んだ際にも役立つ「人身傷害補償保険」、相手方が対物賠償保険に未加入だった時の「車両保険」などが該当します。このとき、示談金と保険金は異なるお金です。

つぎに、相手方から支払われる示談金も、もともとは保険金です。
被害者に支払われる示談金は、多くの場合、加害者加入の保険会社から支払われる保険金なのです。このとき、示談金と保険金は同じお金をさす場合があります。

お金を表す言葉が複数出てきて、それぞれが何に対する金銭なのかが分からないときがあるかもしれません。
相手から何らかの返答を求められたときには、言葉の意味を明確にしてから返答をしましょう。もし相手に尋ねても明確な答えが返ってこないときは、お気軽に弁護士にお問い合わせください。被害者の方のご不明点を、わかりやすくご説明いたします。

示談金・慰謝料・保険金のちがい

  • 慰謝料は示談金の一部
  • 保険金は、被害者自身で加入する保険会社から支払われるとき、示談金とは違うお金のこと
  • 保険金が、相手方の保険会社から支払われる保険金をさすとき、示談金と同じものをさす場合がある

慰謝料計算機で示談金がいくら位になるのか調べる

弁護士に示談交渉を任せた場合、弁護士は、示談金を弁護士基準で計算して増額交渉をします。

慰謝料計算機を使えば、弁護士基準での金額計算が簡単にできます。
慰謝料、逸失利益など示談金の大部分を占める費目が簡単に自動で計算できますので、お気軽にご利用ください。

交通事故の示談金の内訳を損害別に解説

軽傷の示談金内訳

交通事故の結果、軽傷で済んだ場合の示談金の内訳を具体的に例示します。
軽傷とは、後遺症が残らない程度のむちうち・打ち身・擦り傷・打撲などの比較的軽い症状のものを想定しています。

軽傷の交通事故示談金

治療関係費治療費、整骨院の費用、薬の購入費など
付添看護費被害者が一人で通院できない事情がある場合*の付添人の手当
通院交通費通院にかかった交通費
入通院慰謝料入通院した精神的苦痛に対する補償
休業損害入通院により得られなかった収入
学習費・保育費入通院により子供の学業や養育に支障が出た場合の補償
修理費用・代車費用自動車などの物損の損害額
*被害者が小学生以下の子どもであるとき、医師が必要と認めたときなど。
通院や通学、自宅での付き添いにも支払われる場合がある。

重傷の示談金内訳

交通事故の結果、重傷を負った場合の示談金の内訳を例示します。
ここでの重傷とは、骨折や脱臼など骨にまで及ぶ怪我、怪我により入院した場合、6ヶ月以上通院したような場合、後遺障害が残ったような場合を指します。

重傷の交通事故示談金

治療関係費治療費、整骨院の費用、薬の購入費など
付添看護費被害者が一人で入通院できない事情がある場合*の付添人の手当
入通院交通費入院・通院にかかった交通費
装具・器具等購入費車いすや義手など、その後の生活のため必要な装具の購入費用
入通院慰謝料入通院した精神的苦痛に対する補償
休業損害入通院により得られなかった収入
学習費・保育費入通院により子供の学業や養育に支障が出た場合の補償
修理費用・代車費用自動車などの物損の損害額
入院雑費入院に際してかかった雑費
後遺障害慰謝料後遺障害が残った精神的苦痛に対する補償
逸失利益後遺障害により得られなくなった将来の収入の補償
将来介護費将来の介護にかかる費用

後遺障害が残った場合、後遺障害に関する損害賠償として、後遺障害慰謝料・逸失利益の請求が可能となります。

また非常に重篤な後遺障害のために、被害者に介護が必要と認定された場合には、将来にかかる介護費用も請求できます。

症状別の慰謝料相場金額についてくわしく知りたい方は、関連記事『通事故の慰謝料相場|症状別の相場金額』もご覧ください。

死亡事故の示談金内訳

被害者が交通事故によって死亡してしまった死亡事故の場合、請求できる費目は次の通りです。

死亡事故の示談金

死亡慰謝料死亡した精神的苦痛に対する補償
近親者が死亡した精神的苦痛に対する補償
死亡逸失利益死亡したことにより得られなくなった将来の収入の補償
葬儀費用被害者の葬儀にかかった費用
治療関係費治療費、整骨院の費用、薬の購入費など
付添看護費被害者が一人で通院できない事情がある場合*の付添人の手当
通院交通費通院にかかった交通費
入通院慰謝料入通院した精神的苦痛に対する補償
休業損害入通院により得られなかった収入
学習費・保育費入通院により子供の学業や養育に支障が出た場合の補償
修理費用・代車費用自動車などの物損の損害額

※示談金の一部は入院・通院していた場合のみ

死亡慰謝料には、亡くなられた被害者ご本人の慰謝料と、残された近親者に対する慰謝料があります。
ご本人ぶんの死亡慰謝料の請求権は遺族が相続するため、最終的には被害者の方の配偶者・子・親などがまとめて請求することになります。

被害者の方が亡くなられるまでに入院・通院している期間があった場合、入通院に関する損害賠償金額も、示談金として考慮されます。

物損事故の示談金内訳

物損事故とは、交通事故のうち怪我人のいない、すなわち人体に損害が出ていない事故を指します。物損事故の場合、原則として損害賠償は壊れた物の損害に対する補償のみとなり、示談金の内訳は以下のようになります。

物損事故の示談金

修理費用・代車費用自動車の修理費用、自動車の買換えのための費用
自動車の買取評価が下がったときの差額、レンタカー代
自動車が足りなかったことにより業務ができなかった場合の損害

このほかにも、車両の保管料(大阪地判平成10年2月20日)、車両の引きあげ費・レッカー代(神戸地判平成12年1月27日)なども認められています。

重要なことは、物損事故の場合、慰謝料の請求は原則不可であることです。
慰謝料は被害者の負った精神的苦痛への補償という側面があるところ、物損事故の場合、損害額の補償がされたのならば精神的苦痛も癒えると考えられているためです。

なお、本当は人身事故であるのに、「事故の相手方にお願いされたから」、「事故当時は怪我はないと思っていたから」という理由で、物損事故として届出をしてしまっている場合もあるでしょう。

その場合でも、あくまで警察では物損事故として取り扱われるというだけであるため、実際に通院などを行っていれば慰謝料を受け取ることができます

ですが、相手方との交渉がうまくいかないとき、相手方が過失割合を認めないときには、慰謝料の支払いの有無が争われることがあるため注意が必要です。
物損事故として届けていると、交渉が難航したり、不利になる恐れがあり、最悪のケースでは慰謝料・治療費などの支払いが適正に受けられない可能性があります。

よって、円満に示談金を受け取る場合には、人身事故への切り替えを行った方がいいと言えるでしょう。

あとから痛みが出てきた場合の対応や、物損事故から人身事故への切り替えについては関連記事をお役立てください。

交通事故の示談書の内容

示談で決まったことは、示談書または免責証書として書面に残します。
示談書には最低限、以下の内容を記載してください。

項目内容
当事者名住所、氏名(複数いる場合は全員)
事故の特定日時、場所、事故の様態(例:自動車とバイク など)
車両の特定事故に関係する車両の車両番号、保険契約番号など
示談内容賠償金額、支払い条件
清算条項示談内容以外の清算すべき事柄の有無
示談書記載内容について争わない旨
作成日時示談成立日

示談金は、示談書で定めた通りに支払われます。
後から請求漏れに気づいても、相手方に対して支払いを請求することは難しいです。
示談書の案が届いたら、弁護士に内容のチェックを依頼するべきです。

示談書のサンプルをご用意しました。関連記事では、交通事故の示談書の書き方や注意したい点をまとめています。『交通事故は示談書の書き方が重要!テンプレートと記載すべき7項目』もあわせてお読みください。

示談書
示談書

交通事故の示談金は弁護士基準で計算すれば高額になる

交通事故の示談金を算定する3つの基準

示談金は、交通事故で発生した全ての損害に対して支払われる金銭です。

示談交渉を通して、被害者・加害者双方の合意のもと、示談金の金額が確定します。

示談の多くは、相手方から示談案の提示を受けてスタートします。
つまり、最初に示談金として提示される金額は相手が計算した金額になるのです。

示談金の算定基準は次の3つです。

  1. 自賠責基準:自賠責保険会社による示談金算定基準
  2. 任意保険基準:任意保険会社による示談金算定基準
  3. 弁護士基準:弁護士による示談金算定基準(裁判基準とも言われる)

自賠責保険会社は、自賠責基準にしたがって示談金算定をおこないます。
自賠責基準は法令で定められていますので、自賠責保険会社に対する増額交渉はできません。

任意保険会社は、任意保険基準(自社基準)にしたがって示談金算定をおこないます。自賠責基準のように、公の基準ではなく、各任意保険会社独自の基準です。

弁護士基準とは、保険会社の基準ではなく、裁判所が用いる基準となります。交通事故の被害者が弁護士に依頼することで、裁判を起こさずして、裁判で認められうる金額まで増額交渉を行います。
具体的には、他基準の2倍~3倍の慰謝料額を受け取れることも珍しくありません。

慰謝料金額相場の3基準
慰謝料金額相場の3基準

同じ交通事故でも、算定する基準が違うだけで、示談金額の差は大きくなります。
弁護士基準に基づいた金額で示談金を算定しないと、損をしてしまいます。

自賠責基準の慰謝料は法令通りの最低限の基準です。
そこで、示談金で目指すべき弁護士基準について、損害計算方法を中心に解説していきます。

入通院慰謝料

入通院慰謝料は、交通事故の怪我による痛みなどの精神的苦痛に対して支払われます。入院・通院期間をもとにして金額計算され、原則として、長く入院・通院するほど入通院慰謝料の金額が高額化します。

弁護士基準による入通院慰謝料の算定には、2種類の算定表を用います。
原則として「重傷」の算定表を使うこととし、むちうち・打撲・擦り傷など、怪我の程度が軽度の場合は「軽傷」の算定表を使います。

表:重傷・弁護士基準の算定表

重傷の慰謝料算定表
重傷の慰謝料算定表

表:軽傷・弁護士基準の算定表

軽症・むちうちの慰謝料算定表
軽症・むちうちの慰謝料算定表

表の見方

  • 入院期間は入院した日から退院した日まで
  • 通院期間は通院開始日から治療終了日まで
  • 「月」は30日単位
  • 端数は日割り計算される
  • 入院月数と通院月数の交わるところが慰謝料の金額

たとえば、骨折で入院1ヶ月・通院6ヶ月の場合、入通院慰謝料は149万円です。算定表は「重傷」の方を使います。
むちうちで通院6ヶ月したら、入通院慰謝料は89万円です。算定表は「軽傷」の方を用います。

自賠責基準で入通院慰謝料を算定したケース

自賠責基準で算定すると、慰謝料は1日あたり4,300円となります。(2020年4月以降に発生した交通事故の場合)

入通院慰謝料は、治療期間の範囲内で実際に治療した日数を対象とします。
自賠責基準の入通院慰謝料算定ルールによると、次の通りです。

比較表:自賠責基準と弁護士基準の入通院慰謝料

入通院期間(怪我)自賠責基準弁護士基準
入院1ヶ月・通院6ヶ月(骨折)最大90万3,000円149万円
通院6ヶ月(むちうち)最大77万4,000円89万円

※自賠責基準の慰謝料の金額は実治療日数によって変動する
※※2020年4月1日以降に発生した事故のケース

後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料は、全ての交通事故被害者が請求できる補償ではありません。怪我が完治せずに後遺症が残ってしまい、次の要件を満たす「後遺障害」として等級認定された場合に認められます。

後遺障害等級認定の要件

  • 交通事故での怪我が原因
  • 適切な医学的治療を続けても症状が残存した
  • この先治療を継続しても治る見込みがない
  • 症状の存在が医学的に認められ、労働能力を喪失したもの

後遺障害は、後遺症の残った部位・程度に応じて、1~14の等級に分かれています。そして、後遺障害等級に応じて、後遺障害慰謝料の目安金額があるのです。

自賠責基準も同様に、後遺障害等級に応じて支払金額の目安が設定されています。弁護士基準と自賠責基準の後遺障害慰謝料は次の通りです。

表:後遺障害慰謝料

等級 自賠責*弁護士
1級・要介護1,650万円
(1,600万円)
2,800万円
2級・要介護1,203万円
(1,163万円)
2,370万円
1級1,150万円
(1,100)万円
2,800万円
2級998万円
(958万円)
2,370万円
3級861万円
(829万円)
1,990万円
4級737万円
(712万円)
1,670万円
5級618万円
(599万円)
1,400万円
6級512万円
(498万円)
1,180万円
7級419万円
(409万円)
1,000万円
8級331万円
(324万円)
830万円
9級249万円
(245万円)
690万円
10級190万円
(187万円)
550万円
11級136万円
(135万円)
420万円
12級94万円
(93万円)
290万円
13級57万円
(57万円)
180万円
14級32万円
(32万円)
110万円

※( )内の金額は2020年3月31日以前に発生した交通事故に適用

後遺障害等級で金額がおおよそ決まりますので、何級で等級認定を受けるかが重要です。

しかし、後遺障害等級認定を受けることは簡単ではありません。
後述しますが、特にむちうちのような自覚症状(外見上は症状が確認できないもの)で後遺障害等級認定を受ける際には、注意点があります。

弁護士であれば、後遺障害等級認定を受けるためのサポートが可能です。
後遺障害等級認定の申請フローを含めて、丁寧にフォローしますので、お気軽にお問い合わせください。

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死亡慰謝料・葬儀費用

死亡事故で請求すべき損害賠償は次の通りです。

  • 死亡慰謝料
  • 近親者への慰謝料
  • 葬儀費用
  • 死亡逸失利益

死亡慰謝料は、交通事故で命を落とされたご本人への慰謝料となります。
また、死亡慰謝料の他にも、葬儀費用・死亡逸失利益の請求が認められます。
逸失利益については、逸失利益の計算式と併せてこちらで解説します。

以下は、死亡慰謝料ならびに葬儀費用に関する解説となります。

近親者への慰謝料は、弁護士基準・自賠責基準ともに認められます。
死亡慰謝料・近親者への慰謝料は以下の通りです。

表:死亡慰謝料(自賠責基準・弁護士基準)

被害者自賠責弁護士
一家の支柱400万円
(350万円)
2,800万円
母親・配偶者400万円
(350万円)
2,500万円
独身の男女400万円
(350万円)
2,000万円~2,500万円
子ども400万円
(350万円)
2,000万円~2,500万円
幼児400万円
(350万円)
2,000万円~2,500万円
以下は該当する場合のみ
+ 遺族1名550万円
+ 遺族2名650万円
+ 遺族3名以上750万円
+ 被扶養者あり200万円

※遺族:被害者の配偶者、子、両親(認知した子、義父母などを含む)
※※( )内の金額は2020年3月31日以前に発生した交通事故に適用

弁護士基準で算定する死亡慰謝料は、被害者が社会で果たしていた役割を反映したものになっています。一家の支柱は経済的に家計を支えてきた人で、その方を失うことは、残された方の生活にも大きな影響を及ぼします。そのため、一家の支柱の死亡慰謝料は最も高く設定されています。

自賠責基準で算定する死亡慰謝料は、死亡したご本人への慰謝料と、近親者への慰謝料が明確に分かれています。

表:葬儀費用(自賠責基準・弁護士基準)

自賠責弁護士
100万円
(原則60万円~上限100万円)
上限150万円

※( )内の金額は2020年3月31日以前に発生した交通事故に適用

葬儀費用は、自賠責基準では100万円とされています。
弁護士基準では150万円を上限として、実費が認められます。

治療費・通院交通費・入院雑費

治療費

治療費は、実費が認められます。

歯科や形成外科での治療については、内容によって、治療費の支払いがスムーズにいかなかったり、保険会社から治療費支払いを断られる場合があります。
治療費として認められる範囲についても、弁護士はアドバイス可能ですので、治療費に関する疑問はお気軽にお問い合わせください。

また、現在被害者が治療費を立て替えている場合もあるでしょう。
日々の通院治療にかかる費用が、生活費を圧迫していませんか。

被害者請求という方法を使えば、示談を待たずに一部を先行して受けとることができます。お気軽にお問い合わせください。

通院交通費

通院交通費は、原則、公共交通機関の利用を想定しています。
電車・バスでの通院に関しては、適切な経路であれば、領収書を提出することなく認められます。

自家用車で通院した場合は、ガソリン代として1kmあたり15円の請求が可能です。

タクシーの利用は、どうしてもタクシーでないと通院できない理由がないと認められません。タクシー通院が認められる可能性としては、次の場合が考えられます。

  • 通院先の公共交通機関のアクセスが不便
  • 骨折等により車椅子で移動しなくてはいけない

怪我の程度、怪我の部位、被害者の年齢などを総合的に判断して、タクシー通院が認められるケースもあります。もしタクシー通院を希望するならば、医師によってタクシー通院が相当であるとの診断を受けて、相手方の保険会社に交渉しましょう。

入院雑費

入院雑費とは、入院に関する費用全般をさします。治療費とは区別して計上されます。

入院雑費の日額(自賠責基準・弁護士基準)

自賠責弁護士
1,100円1,500円

弁護士基準の上限については、領収書などの提出により、必要に応じて1,500円を超えた日額で交渉可能です。

入院雑費に計上される費用を例示します。

入院雑費に含まれるもの

  • 衣類
  • 洗面用具・食器代
  • 栄養補給費(例:牛乳・たまご・バナナなど)
  • 新聞・テレビカード代
  • 家族のお見舞い交通費

休業損害

休業損害は、交通事故の怪我により働けないことで生じる減収を補てんするものです。

被害者が有給休暇を使って仕事を休んだ場合も、休業損害の請求は可能です。

自賠責基準と弁護士基準では、1日あたりの休業損害を求める計算式が異なります。自賠責基準ではどんな仕事の人でも、原則日額6,100円とされます。

弁護士基準では、事故前3ヶ月の収入を元に日額を決定します。

表:休業損害(自賠責基準と弁護士基準)

自賠責弁護士
6,100円
(5,700円)
事故前3ヶ月の収入÷
事故前3ヶ月の実労働日数

※( )内の金額は2020年3月31日までに発生した事故に適用

自賠責基準の休業損害では、実際の収入を元にした日額より低くなる可能性が高いです。実際の日額に近い金額で休業損害を請求するなら、弁護士に交渉をお任せください。

また、主婦、アルバイト・パート、自営業者、学生なども、休業損害の対象です。
休業損害の計算方法は職業別に異なりますので、被害者の立場に応じた計算方法を使いましょう。

逸失利益

逸失利益は、交通事故による後遺障害の影響で、収入が減った人、働くことが出来なくなった人を対象とします。逸失利益とは、失われてしまった未来の収入と考えてください。

どの程度労働能力が失われるのかは、後遺障害等級ごとに「労働能力喪失率」として目安が設定されています。

逸失利益には「後遺障害逸失利益」と「死亡逸失利益」の2つがあり、計算式が違います。

後遺障害逸失利益
 基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間のライプニッツ係数

死亡逸失利益
 基礎収入×(1-生活費控除率)×労働能力喪失期間のライプニッツ係数

基礎収入は、事故にあう前年の収入を使います。
労働能力喪失期間とは、後遺障害逸失利益ならば症状固定から67歳までの期間、死亡逸失利益の場合は、死亡日から67歳までの期間のことです。その年数のライプニッツ係数を用います。

主婦の場合は、厚生労働省がおこなっている「賃金構造基本統計調査」をもとに、女性・学歴計・年齢計の平均賃金額を基礎収入とします。

逸失利益の計算方法は複雑です。

  • 後遺障害が重篤である
  • 被害者の年齢が若い
  • 被害者の基礎収入が高額

こういった3条件のとき、逸失利益の金額は高額化する可能性があります。
高額化するということは、相手方の保険会社とも意見が対立しやすい部分になります。

適正な金額を請求するためにも、弁護士への交渉依頼をご検討ください。

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将来介護費

後遺障害の程度によっては、他者の介護がないと生命が維持できない状態になる場合もあります。こういった場合は、後遺障害 別表第1 1級1号・別表第1 1級2号、別表第1 2級1号・別表第1 2級2号として認定されます。

また、高次脳機能障害などの影響により、近親者の見守りが必要とされるケースもあります。

将来介護費の認定

  • 後遺障害 別表第1 1級1号
  • 後遺障害 別表第1 1級2号
  • 後遺障害 別表第1 2級1号
  • 後遺障害 別表第1 2級2号
  • 高次脳機能障害など障害の内容で判断

介護費用は、介護をする人と介護に必要な物の2つに大別されます。

介護をする人への費用

介護をする人は、まず家族が想定されます。
必要な介護のレベル、家族の年齢、被害者の体格などを考慮して、職業人による介護が認められます。

弁護士基準
家族8,000円
職業人12,000円~20,000円(実費)

将来介護費の計算式は次の通りです。

  • 日額×365×介護費用が認められる期間の年数に対応するライプニッツ係数

介護の担い手としては、家族と職業人介護を併用して検討できます。
日中は職業人介護・夜は家族による介護、のように柔軟にとらえることも可能です。

介護に必要な物への費用

介護に必要な物として、次の費用が認められる可能性があります。

  • バリアフリー住宅へのリフォーム費用
  • 介護車への改造費、購入費
  • 車椅子購入費、買い替え費
  • オムツなどの日用品

介護が必要なほどの重大な交通事故では、金銭面はもちろん、介護の担い手として家族が負う負担も大きいです。適正な金額を請求してしかるべきです。

交通事故の介護費用が認められる具体的なケースや計算の仕方を知りたい方は、関連記事『交通事故で介護費用が請求できる2ケース|計算方法と裁判例』を参考にお読みください。

他の人が示談金をいくらもらったかを知りたい

他の人が示談金をいくらもらったのかを知る方法

加害者側から示談金の提案を受けて、「この金額でいいですか?」と聞かれても、なかなかすぐには返事ができないものです。なぜなら、その金額が妥当なのかはすぐに判断できないからです。

「他の人は示談金をいくらもらっただろう?」「他の人と比べて低い金額で示談したくない」などの疑問や不安をもつのは当然のことです。
実際には、次のような方法で他の人がもらった金額を調べる人が多いようです。

  • 質問型の掲示板
  • 交通事故被害者のブログ、SNS

体験談を知ることは有意義ですし、似たような悩みや苦悩を持った人も見つかるかもしれません。

しかし、示談金をいくらもらったかという部分においては、被害者一人ひとりの事情が反映されて決まるので、全員に同じような金額が認められるわけではない、と心に留めておきましょう。

なぜなら、同じような交通事故であっても、事故が起きた状況、相手の保険会社の対応、過失割合、後遺障害の有無などで損害賠償金は全く異なるからです。

「他の人はいくらもらったのか」ではなく、「私の事故はいくらもらったら適正な金額なのか」を知ることに意味があります。

示談金が適正かどうかを知る方法

  • 慰謝料計算機を使う
    弁護士が交渉をした時や裁判を起こした時の示談金の金額が分かります。
  • 弁護士に見積もりを依頼する
    法律事務所の無料相談などを利用して弁護士に慰謝料を見積もってもらえます。過失割合などの個別の事情も加味して目安を知ることができます。

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実例|保険会社の提案額から示談金を増額

むちうちで示談金79万円

この事故は自動車同士の追突事故でした。被害者は赤信号で停車中に後ろから追突されてしまい、むちうちなどの傷害を負いました。

幸いにも後遺障害は残らず、治療日数約210日、通院日数約95日、入院なしで完治しました。保険会社から提案された金額について疑問をお持ちになり、アトム法律事務所へご相談をいただきました。

保険会社から提案された金額と最終の獲得金額を比較してみます。
なお、表に記載の金額は概数となります。

損害賠償金の内訳(抜粋)

費目保険会社提案弁護士交渉
治療費56万円56万円
休業損害10万円10万円
通院慰謝料48万円87万円
小計124万円163万円
弁護士費用0円-16万2,000円
既払い額-67万円-67万円
最終額56万円79万円

弁護士費用を支払ってもなお、保険会社の提案額からおよそ23万円の増額を実現しました。
弁護士を雇うことで示談金増額だけでなく、相手方とのやり取りから解放されて日常生活を取り戻すことができるメリットがあります。

このほかにも、慰謝料増額事例を知りたい方は関連記事『交通事故の慰謝料事例を紹介|増額のための3つのポイント解説』をお役立てください。

裁判例|飲酒運転による死亡事故

この事故は、自転車で走行中の被害者に対し、飲酒運転の貨物自動車が衝突して起こりました。その結果、被害者が命を落としてしまいました。

この事故では被害者本人への死亡慰謝料に加えて、被害者の母親への慰謝料(250万円)、妹への慰謝料(100万円)も認められました。裁判所が下した判断を抜粋します。

損害賠償金の内訳

費目損害額
治療費7万3,890円
死体検案書料3万円
葬儀費用150万円
逸失利益4,176万5,909円
死亡慰謝料2,800万円
弁護士費用530万円
7,136万9,799円

大阪地方裁判所 平成30(ワ)2937 

死亡慰謝料の相場は、被害者が家庭で果たしていた役割に応じて支払われます。標準的に、独身者の死亡慰謝料相場は2,000万円~2,500万円程度です。

しかし、この交通事故は、被害者に一切の過失がなく突如すべての幸せを奪われてしまったこと、飲酒運転中に発生した交通事故であることから、相場を上回る2,800万円が相当と判断されました。

このように、誰が計算するのか、そして、被害者の損害をいかにもれなく正当に主張するかで、交通事故の慰謝料や示談金額は大きく変わります。

あなたの損害は他の誰かの損害と比べることができません。
あなたの事情をしっかり聞いて、請求すべきお金を見逃さない法律の専門家(弁護士)に相談することが大切です。

交通事故の示談金額を左右する4つのポイント

(1)適切な過失割合で示談をする

交通事故の示談金額を決める要素に、過失割合があります。

過失割合

交通事故の当事者が負う責任の割合

交通事故で発生した損害は、自分に一切の過失がない場合にのみ全額支払われます。
自身にも一定の過失があるなら、相手方に過失分の損害賠償をしなくてはいけません。

追突事故の過失割合は10対0とは限らない

追突事故の場合、被害者には一切の非がないと考えられることが多いです。

事故状況図
事故状況図

被追突車両が適切に停止している場合、追突したA車に全ての責任があり、過失割合は10対0となります。

しかし、B車が不必要な急ブレーキを踏んだために、A車が追突したなら、過失割合は10対0とはなりません。
後続車には、前方車との十分な車間距離をとることが義務付けられています。
ですから、追突事故の多くは、後続車が十分な車間距離をとっていれば避けられた事故であると考えられ、追突したほうの責任が重くなります。

交通事故の過失割合は、基本の過失割合を元にして、個別の事情を修正要素として検討していきます。加害者から提案を受けた過失割合が必ず正しいとは限りません。過失割合について納得がいかない方、過失割合について相手方と意見が対立して揉めている方は、弁護士と共に根拠を示して主張していくべきです。

(2)むちうちは後遺障害認定が難しい

むちうちは、交通事故で起こりやすい症状です。
全ての人が完治するわけではなく、治療を尽くしても後遺症が残る人もいます。

症状

むちうちの症状は、頭痛・痛み・しびれ・肩こりなど全身に表れます。
いずれも自覚症状であることから、被害者にしか分からない辛さ・不自由さがあります。

むちうちは、後遺障害14級9号または後遺障害12級13号に認定される可能性があります

むちうちの症状で後遺障害等級認定を受けるなら、次のような要件を満たす必要があります。

  • 通院期間が6ヶ月以上であること
  • 事故が一定以上の規模であること
  • 症状が事故後から一貫して続いていること
  • 症状を医学的に証明または論理的に説明できること

後遺障害等級認定の可否や、後遺障害等級を左右します。
むちうちの症状が長く続いている方は、残念ながら、後遺症として残ってしまう恐れがあります。後遺症は後遺障害等級認定を受けることで、示談金の増額につながります。

後遺障害等級認定の申請には、必要な書類・検査があります。申請サポートは、弁護士にお任せください。むちうちで後遺障害等級認定を目指している方は、関連記事もお役立てください。

(3)被害者がバイクや自転車、歩行者であるケース

交通事故の被害規模が大きいほど、治療期間は長くなります。
とくに、バイク・自転車・歩行者などの、身体がむき出しになっているケース、交通弱者であるケースは、怪我が重くなる傾向にあります。

治療期間が長いほど、怪我が重いほど、示談金の金額は高額になります。
重大な損害を受けても、事故に遭った事実は変えられません。
せめて示談金だけでも、保険会社の提示額をうのみにせず、弁護士基準まで増額交渉をするべきです。

バイク事故の慰謝料や、自動車と自転車の事故での慰謝料については、関連記事で詳しく解説しています。

(4)適切な頻度で通院する

通院治療の目的は、怪我を治すことにあります。
怪我を治すには、医師の指示を受けてきちんと通院をすることが大事です。

もし通院期間が不定期だったり、通院しない期間が長く続くと、治療の必要性がないとして、相手方の保険会社から治療費が打ち切られる可能性があります。

また、弁護士基準の算定表通りには慰謝料を請求できない恐れがあります。

通院頻度についてご懸念があれば、お早めに弁護士にご相談下さい。

交通事故の示談交渉は自分ですべき?

弁護士基準への増額には弁護士依頼が必要

示談交渉の流れ

交通事故の示談交渉は、被害者自身でも可能です。
しかし、示談金を弁護士基準まで引き上げるには、弁護士による交渉が欠かせません。

事故発生から示談までの流れは次の通りです。

  1. 事故が発生する
  2. 治療を開始する
  3. 治療が終了する
  4. 後遺障害等級認定を申請(後遺症がある場合)
  5. 後遺障害等級認定の申請結果の通知を受ける(後遺症がある場合)
  6. 示談交渉を開始する
  7. 示談がまとまる

示談交渉は、いわばこれまでの集大成となる重要な局面です。
一度示談で決めた内容を覆すことはできませんので、示談を結ぶ前に、弁護士に相談・依頼することをおすすめします。

交通事故の示談金がいくらもらえるのか知りたい方へ

年中無休で無料相談予約を受け付けています

アトム法律事務所の無料相談は、被害者専用ダイヤルとなっております。

  • 示談金をいくらもらえそう?
  • 示談金はいくら増額できそう?
  • 示談金のやり取りがうまく進まない…

年中無休でオペレーターがお待ちしておりますので、いつでもご連絡ください。

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まとめ

  • 損害によって示談金の内訳は異なる
  • 示談金は相手方の保険会社基準ではなく、弁護士基準で算定するべき
  • 弁護士基準での示談金獲得には弁護士が交渉しなくてはいけない

ご希望にあわせて、法律事務所での来所相談を受け付けています。
一方で、事務所への来所なしで解決した交通事故も多数あります。
まずはお話を聞かせていただき、ベストな解決方法を考えていきませんか。

代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

詳しくはこちら

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。現在は「刑事事件」「交通事故」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

英語:TOEIC925点

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