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交通事故の慰謝料計算機|示談前に確認できる簡単計算ツールをご紹介

更新日:

妥当な慰謝料がすぐわかる!慰謝料計算機

新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

計算機の慰謝料は弁護士基準・過失0の場合を基準に計算しています。弁護士基準まで慰謝料を増額するためには弁護士に相談するのが最短・最適の方法です。

入通院開始日

※日付を確認してください

退院日
(入院した場合のみ)

※日付を確認してください

治療終了日

※日付を確認してください

通院頻度

後遺障害等級

年齢

年収

弁護士相談で慰謝料・賠償金

入通院慰謝料

0万円

後遺障害慰謝料

0万円

後遺障害逸失利益

0万円

計算ソフト利用上の注意点

・主婦の方は、「年収」の欄で「301~400」(2022年発生の交通事故の場合)を選択してください。

・逸失利益は、失業中の方、大学生の方について計算の対象外としています。

・本計算機は、個別事情を考慮せず、一般的な計算方法に基づいて慰謝料等を計算しています。正確な慰謝料額を知りたい重傷の被害者やご家族の方は、当事務所の電話無料相談サービス(0120-434-911)をご利用ください。

「自分が負ったケガではどのくらいの慰謝料がもらえる?」
「保険会社が提示してきた慰謝料の金額に納得できない!」

保険会社が提示する慰謝料の金額は、適正とされる金額よりも低額である可能性が非常に高いです。慰謝料の妥当な金額を知らないまま提示を受け入れてしまうと、被害者が本来手にできるはずの金額よりも低額な慰謝料しか受け取れないリスクが発生します。

記事冒頭にある「慰謝料計算機」を使えば、適正な慰謝料の金額をシミュレーションできます。

当記事の本編では、慰謝料の種類や金額を左右する3つの基準ごとの計算方法などについて解説していきます。損しないために正しい慰謝料の金額や計算方法を知っておきましょう。

慰謝料の支払い時期を知りたい方や早く支払いを受けたい方は、関連記事『交通事故の慰謝料はいつ支払われる?支払いを早める方法』をご覧ください。

任意保険提示の慰謝料が低いと思ったら

加害者側の任意保険会社が提示してきた金額を鵜呑みにして、安易に示談しないでください。
適正で妥当な金額はどのくらいなのか、示談前に確認しておきましょう。

適正な慰謝料を得るには適正な金額を知ることからはじめよう

交通事故の示談交渉をすすめていく際、慰謝料の計算は欠かせません。

この記事を読んでいる方が、交通事故の被害者であって、加害者側との示談交渉中である場合、一度立ち止まってみてください。
加害者側の任意保険会社が提示してきた金額がすでにわかっている場合は、記事冒頭で紹介した慰謝料計算機という自動計算ツールを使っておくことをおすすめします。

慰謝料計算機は、「被害者が通常、受け取ることのできる慰謝料の額」を自動計算する、慰謝料のシミュレーションツールです。

のちほど説明しますが、慰謝料計算機で使われている計算は「弁護士基準」を用いています。
適正な慰謝料とは、この弁護士基準で計算された慰謝料のことをいいます。

任意保険会社は被害者の味方になって慰謝料を計算しない

慰謝料計算機で自動計算された金額と、加害者側の任意保険が提示してきた金額に開きがある場合、弁護士に一度相談したほうがいいでしょう。

加害者側の任意保険はあくまで営利組織の会社なので、けっして被害者の味方にはなりえません。加害者側の任意保険会社が慰謝料を適正価格で計算するわけではないことを念頭においておきましょう。

  • 慰謝料計算機で計算された金額は、あくまで目安金額になります。
    正確な金額を知りたい方は、弁護士に直接相談されることをおすすめします。

交通事故の慰謝料と計算基準

適正な慰謝料を得るために、慰謝料の種類と計算基準について整理しておきます。

慰謝料の意味と3つの種類

そもそも、慰謝料とは精神的苦痛を慰謝するために支払われる損害賠償金をいいます。したがって、物損事故の場合は修理などにより損害を回復させることが可能なので、通常、慰謝料は発生しません。

また、慰謝料は交通事故の損害賠償金として支払われる示談金の一部です。示談金のなかには、慰謝料のほか、治療費・休業損害・逸失利益などが含まれます。

交通事故の慰謝料

交通事故の慰謝料は、3つの種類に分けられます。

  • 入通院慰謝料
  • 後遺障害慰謝料
  • 死亡慰謝料

それでは、3つの慰謝料の中身について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

入通院慰謝料

入通院慰謝料とは、交通事故により入院や通院をしたことによって支払われる慰謝料です。入通院慰謝料は、「傷害慰謝料」ともいわれます。

交通事故による怪我など傷害を負ってしまった場合、被害者は大変な苦痛をともないます。入通院慰謝料は、傷害を負ってしまった苦痛に対して金額を算定していくことになります。

しかし、精神的苦痛の程度は人によってさまざまなので、苦痛そのものを金額に換算することはできません。

そこで、入通院慰謝料は、入通院日数や期間により金額を設定しています。

また、入通院慰謝料の計算基準は一概に決まっているわけではありません。
計算基準は3つあり、そのうちいずれかの計算基準を使って算定していくことになります。どの計算基準を使うかで、入通院慰謝料の金額は「大きく」変わります。(後ほど、入通院慰謝料の計算方法を3つの基準ごとに詳しく説明しますので、引き続きお読みください。)

条件を満たしていれば、入院なし・通院のみの場合でも請求できます。

通院のみの慰謝料については『通院のみなら交通事故慰謝料はいくら?』が参考になります。
あわせてお読みください。

後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料とは、交通事故の後遺症により、後遺障害が残ったことに対して支払われる慰謝料です。

後遺症とは「傷害が治癒したときに残存する障害」をいい、その後遺症を後遺障害というためには、後遺障害等級に認定されなければいけません。
後遺障害等級に認定された場合、後遺障害慰謝料に加えて逸失利益も請求できるようになります。

後遺障害等級は、後遺症の程度により1級から14級まで区分されており、後遺障害慰謝料も1級から14級ごとに金額が区分されています。

なお、等級に該当しない場合は「非該当」とされ、非該当であれば後遺障害慰謝料の金額は原則0円になります。
しかし、等級が非該当の場合でも、後遺障害に相当する症状が残っていると判断されれば、慰謝料を認められたというケースもあります。

後遺障害等級認定を受けるためには、後遺障害の有無を証明する医師の正確な後遺障害診断書が欠かせません。

また、後遺障害慰謝料は、被害者本人のみならず近親者に対しても認められることがあります。
判例によれば、重度の後遺症の場合であって、死亡に匹敵するような精神的苦痛を受けたときに認められています。

近親者固有の後遺障害慰謝料が認められた判例

(裁判要旨)  不法行為により身体を害された者の母は、そのために被害者が生命を害されたときにも比肩すべき精神上の苦痛を受けた場合、自己の権利として慰藉料を請求しうるものと解するのが相当である。

(最判昭和33年8月5日民集12巻12号1901頁)https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=52849

死亡慰謝料

死亡慰謝料とは、被害者が交通事故で死亡してしまった場合、その精神的苦痛に対して支払われる慰謝料をいいます。

死亡慰謝料は、被害者の立場や地位により金額が変わってきます。
たとえば、被害者が「一家の支柱」であった場合と、「一家の支柱以外」であった場合で金額に差があります。被害者が一家の支柱であった場合、死亡したことによって経済的な支柱をも失うと考えられているためです。

また、死亡慰謝料には、被害者本人に対するものと遺族に対するものとがあります。被害者本人が被る精神的苦痛と、遺族が被る精神的苦痛は別物と考えられているのです。
原則として、死亡慰謝料を受け取ることのできる遺族は、被害者の配偶者(事実婚の配偶者を含む)、子、父母に限られています。

慰謝料を算定する3つの計算基準

慰謝料の金額は、一概に決まるものではありません。
慰謝料の計算基準は3種類あり、どの基準を使って計算するかで慰謝料の金額が変わってきます。

3種類の計算基準

  • 自賠責基準
  • 任意保険基準
  • 弁護士基準

3種類ある計算基準の中で、最も適正かつ妥当な金額が得られるのは弁護士基準を用いた算定です。

慰謝料金額相場の3基準比較

自賠責基準や任意保険基準を用いて算定された慰謝料は、適正かつ妥当な金額とはいえません。

それでは、3種類ある計算基準とはどういったものなのか、それぞれ順番に確認していきましょう。

自賠責基準

自賠責基準とは、自賠責保険による支払い基準をいいます。

「自動車損害賠償保障法」によって加入が義務付けられている強制保険の自賠責保険は、最低限の補償しか得られません。そのため、自賠責基準で計算された慰謝料は最も低額になります。

自賠責基準が使われる例としては、加害者が任意保険に加入していない場合が考えられるでしょう。加害者が任意保険に未加入の場合、被害者は自賠責基準で計算された補償を受けることができます。

しかし、自賠責基準はあくまで「最低限の補償」にすぎません。自賠責基準で計算された金額のみでは、交通事故で受けたすべての損害を補てんするのはむずかしいでしょう。

自賠責基準で交通事故の慰謝料を計算する方法については本記事でもこれから言及していきますが、自賠責基準に特化して解説した関連記事『自賠責保険から慰謝料はいくらもらえる?慰謝料を早くもらう方法と支払い限度額』もおすすめです。

任意保険基準

任意保険基準とは、任意保険会社が独自で設定している支払い基準です。

各保険会社ごとに基準は異なり、一般的に非公開とされています。もっとも、過去にすべての任意保険会社が使用していた「旧任意保険基準」を現在でも参考にして計算していることも多いようです。

任意保険基準で計算された金額は、自賠責基準よりも高く、弁護士基準よりは低くなるといわれています。

任意保険基準で交通事故の慰謝料を計算する方法については本記事でもこれから言及していきますが、任意保険基準に特化して解説した関連記事『交通事故慰謝料の「任意保険基準」とは?慰謝料3つの基準と計算方法を解説』もおすすめです。
アトム法律事務所で過去実際にとり扱った、任意保険基準から弁護士基準への大幅な増額事例なども紹介しています。

弁護士基準(裁判基準)

弁護士基準とは、訴訟で用いる支払い基準のことです。

弁護士基準では、通称「赤い本」を参考に慰謝料を計算していきます。赤い本とは、「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」のことであり、財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部が発行している書籍です。表紙が赤いことから、赤い本と呼ばれています。

赤い本に記載されている損害賠償額算定基準は、訴訟で用いられる基準でもあることから「裁判基準」とも呼ばれています。

自賠責基準や任意保険基準と比べて、弁護士基準は最も高額な基準になります。さらに、最も高額な基準であるだけでなく、弁護士基準は「適正金額」ともいえるのです。

被害者が交通事故の示談交渉を弁護士に依頼すると、弁護士は弁護士基準を用いて慰謝料を算定し、請求します。

つまり、弁護士であれば、被害者の慰謝料を最も適正で高額な金額で計算していくことになります。

言い換えるなら、弁護士なしでは自賠責基準や任意保険基準で計算された適正金額を下回る補償しか手にできないのです。

弁護士基準を用いて慰謝料の計算をおこなえば、本来もらえる満額の慰謝料を請求できうるということになります。

慰謝料自動計算ツールでシミュレーションしてもよくわからない部分はたくさんあるでしょう。
ご自身で考え込む前に、専門家である弁護士に一度相談してください。

弁護士に相談すれば、本来被害者が請求できる慰謝料の額や請求方法が明確になります。
請求の流れや示談全体の流れについても把握できますので、ぜひご検討ください。

交通事故の慰謝料はこうやって計算する

ここまでは、慰謝料の計算基準について説明しましたが、加害者側の保険会社の提示する金額は、適正でない可能性が非常に高いことがお分かりいただけたと思います。

つづいては、入通院慰謝料・後遺障害慰謝料・死亡慰謝料が3つの計算基準ごとにどのように計算されるのかみていきましょう。

どのように計算されるのかを知っておくことで、任意保険会社から提示される金額が適正でないことをご自身の目で確認することができます。

入通院慰謝料の計算方法

まず、入通院慰謝料の計算方法をみていきましょう。
自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準でそれぞれ計算し、金額にどのくらいの違いがあるのかみていきます。
相手方から慰謝料を提示されている被害者の方は、その金額と見比べてみてください。

事故例

交通事故の被害に遭い、骨折などの傷害を負った。
治療期間180日間のうち、入院日数は30日、実通院日数は60日であった。

※慰謝料の算定では、1ヶ月=30日と考えます。

では、事故例に沿ってぞれぞれの基準で計算していきます。

自賠責基準

はじめに、最も低額な自賠責基準で計算してみましょう。

自賠責基準で入通院慰謝料を計算する場合、以下の2つの計算式のうち金額が少ない方を採用します。

  • [入院日数 + (実通院日数 × 2)]× 4,300円
  • [治療期間]× 4,300円

※ 2020年3月31日までに起きた事故については1日あたり4,200円で計算します。
※ 慰謝料の対象となる日数は、被害者の傷害の態様、実治療日数その他を勘案して決まります。

事故例を、自賠責基準の計算式にあてはめてみましょう。(4,300円の支払い基準で計算します。)

  • [30+(60× 2)]× 4,300円=645,000円
  • 180× 4,300円=774,000円

金額の少ない方を採用するため、自賠責基準で計算された入通院慰謝料は645,000円になります。

任意保険基準

任意保険基準については、任意保険会社により異なります。
示談をおこなう保険担当者によって慰謝料の金額が変わる可能性もあるでしょう。

ここでは、過去に任意保険会社が用いていた「旧任意保険基準」を参考に慰謝料を出してみます。

旧任意保険基準|入通院慰謝料の算定表

旧任意保険支払基準による入通院慰謝料
旧任意保険支払基準による入通院慰謝料

事故例を、旧任意保険基準にあてはめてみましょう。

入院日数は30日間のため1ヶ月です。治療期間180日間から入院日数30日間を除くと、通院期間150日間が求められます。したがって、通院期間150日間は5ヶ月です。

入院月数1月と通院月数5月が交差するマスは、769,000円となっています。
自賠責保険の645,000円よりかは上回る金額となりました。

弁護士基準(裁判基準)

弁護士基準での入通院慰謝料は、「赤い本」を参考にします。
弁護士基準では、むちうちなどの軽傷ケースと、重傷ケースによって用いる算定表が変わるので注意しましょう。

軽傷ケース|入通院慰謝料の算定表

軽症・むちうちの慰謝料算定表
軽症・むちうちの慰謝料算定表

重傷ケース|入通院慰謝料の算定表

重傷の慰謝料算定表
重傷の慰謝料算定表

事故例は「骨折などの傷害」という設定のため、重傷ケースの算定表を用いてください。(軽傷ケースの代表例である「むちうち」に関しては、関連記事『交通事故で多いむちうちの症状と慰謝料計算方法』にて深掘り解説しています。)

事故例を、弁護士基準にあてはめてみましょう。

入院日数は30日間のため1ヶ月です。治療期間180日間から入院日数30日間を除くと、通院期間150日間が求められます。したがって、通院期間150日間は5ヶ月です。

入院月数1月と通院月数5月が交差するマスは、1,410,000円となります。
任意保険基準の769,000円をはるかに上回る金額となりました。

計算結果|計算基準ごとに入通院慰謝料を比較

入通院慰謝料の額について、3つの計算基準を用いて算定した結果が出揃いました。
3つの計算基準で計算された金額をまとめると、以下の通りです。

基準入通院慰謝料の額
自賠責基準645,000円
任意保険基準769,000円
弁護士基準1,410,000円

自賠責基準や任意保険基準と比較すると、弁護士基準で計算された入通院慰謝料の額は桁違いに高額です。

いかに弁護士基準で慰謝料を計算するのが大切かがお分かりいただけると思います。

ここまでで説明した入通院慰謝料の計算方法がすこし複雑だと感じた方は「慰謝料計算シート」をお使いください。計算シートを使えば、入通院慰謝料をもっと簡単にご自分で計算できるでしょう。

やはり自分で計算するのが苦手だという方は、慰謝料の自動計算が可能な「慰謝料計算機」で金額をシミュレーションしてみてください。

後遺障害慰謝料の計算方法

後遺障害慰謝料の金額についても、3つの計算基準を用いて算定をおこないます。
3つの基準を表にまとめてみました。

等級自賠責基準任意保険基準弁護士基準
11,150万円
(1,100万円)
1,300万円2,800万円
2998万円
(958万円)
1,120万円2,370万円
3861万円
(829)
950万円1,990万円
4737万円
(712万円)
800万円1,670万円
5618万円
(599万円)
700万円1,400万円
6512万円
(498万円)
600万円1,180万円
7419万円
(409万円)
500万円1,000万円
8331万円
(324万円)
400万円830万円
9249万円
(245万円)
300万円690万円
10190万円
(187万円)
200万円550万円
11136万円
(135万円)
150万円420万円
1294万円
(93万円)
100万円290万円
1357万円60万円180万円
1432万円40万円110万円

※ 表中()は2020年3月31日以前発生の事故に適用
※ 任意保険基準は「旧任意保険基準」(現在は各保険会社が独自に設定)

たとえば、障害の程度が最も重い後遺障害等級1級の慰謝料額をみてください。最も低額な自賠責基準と最も高額な弁護士基準を比べると、1,600万円以上の差が生じています。

後遺障害慰謝料の金額や後遺障害等級認定については、『交通事故の後遺症で後遺障害慰謝料を請求』もご覧ください。

交通事故の被害者に被扶養者がいる場合

交通事故の被害者に被扶養者がいる場合、被扶養者に対しても慰謝料が支払われます。
自賠責基準は最低限で、その金額は以下の通りです。

  • 後遺障害1級の場合なら1,350万円(1,300万円)
  • 後遺障害2級の場合なら1,168万円(1,128万円)
  • 後遺障害3級の場合なら1,005万円(973万円)
    ※()内は2020年3月31日以前発生の事故に適用

弁護士基準で後遺障害慰謝料を請求した場合、必ずしも自賠責基準のように規定の額が支払われるわけではありません。

被扶養者がいた場合の弁護士基準での後遺障害慰謝料については、個別具体的に判断されます。
被扶養者がいた場合に支払われた後遺障害慰謝料の判例を示します。

【1級の事例】
高次脳機能障害(1級3号)の大学院生(男・固定時27歳・博士課程在学)につき,障がい分600万円のほか,本人分3000万円,父母各400万円の後遺障害分合計3800万円を認めた。

民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準
(事故日平9.4.24 東京地判平16.6.29 交民37・3・838)

【2級の事例】
高次脳機能障害(2級3号)の専門学校生・アルバイト(男・固定時20歳)につき,傷害分300万円のほか,本人分2600万円,母200万円の後遺障害分合計2800万円を認めた。

民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準
(事故日平12.10.22 大阪地判平19.6.20 自保ジ1705・7)

交通事故の被害者が要介護者になった場合

交通事故の被害者に介護が必要となった場合についても、金額に差が出てくるものです。
後遺障害等級の要介護1級・要介護2級については、要介護者として慰謝料が増額されます。

自賠責基準での慰謝料額は以下のとおりです。

  • 後遺障害1級の場合なら1,650万円(1,600万円)
    被扶養者がいる場合は1,850万円(1,800万円)
  • 後遺障害2級の場合なら1,203万円(1,163万円)
    被扶養者がいる場合は1,373万円(1,333万円)
    ※()内は2020年3月31日以前発生の事故に適用

弁護士基準での要介護者の慰謝料については、個別具体的に判断されます。

死亡慰謝料の計算方法

死亡慰謝料の金額についてもこれまでと同様、3つの計算基準を用いて算定をおこないます。
ぞれぞれの基準で計算すると、金額にどのくらいの違いがあるのかみていきましょう。

自賠責基準

自賠責基準では、死亡した被害者本人に対する慰謝料と、遺族に対する慰謝料がそれぞれ設定されているので、それらを合計した金額が死亡慰謝料となります。

自賠責基準では、死亡した被害者本人に対して400万円(350万円)の死亡慰謝料が払われます。

また、自賠責基準では被害者の立場によって金額差はもうけられていません。
死亡した被害者が、一家の支柱であってもなくても、死亡した被害者本人に対する金額は一律なのです。

遺族分の慰謝料は、被扶養者がいる場合といない場合で受け取れる金額が異なります。

慰謝料
被害者本人400万円(※350万円)
遺族1人550万円(※※750万円)
遺族2人650万円(※※850万円)
遺族3人750万円(※※950万円)

※ 2020年3月31日以前発生の事故に適用
※※ 被扶養者がいる場合の金額

たとえば、死亡した被害者に扶養されていた遺族が1人いた場合、自賠責基準では400万円+750万円=1,150万円ということになります。

任意保険基準

任意保険基準で支払われる死亡慰謝料は、あくまで推定金額となります。
一般には非公開とされている基準のため、おおよその金額であることを前提にご覧ください。

被害者の立場慰謝料
一家の支柱1,700万円程度
配偶者・母親1,500万円程度
それ以外1,500万円程度

※保険会社により異なります

任意保険基準で設定された死亡慰謝料の金額は、遺族分をすでに含んだものと考えられています。
たとえば、死亡した被害者に扶養されていた遺族が1人いた場合、任意保険基準では1,700万円程度ということになるのです。

弁護士基準(裁判基準)

弁護士基準では、被害者の立場によって金額差がもうけられています。

被害者の立場慰謝料
一家の支柱2,800万円
配偶者・母親2,500万円
それ以外2,250万円

※表中「それ以外」は、独身の男女、子供、幼児等をいいます。

弁護士基準で設定された死亡慰謝料の金額は、遺族分をすでに含んだものと考えられています。
たとえば、死亡した被害者に扶養されていた遺族が1人いた場合、弁護士基準では2,800万円ということになるのです。

計算結果|計算基準ごとに死亡慰謝料を比較

死亡慰謝料の額について、3つの計算基準を用いて算定した結果が出揃いました。
死亡した被害者に扶養されていた遺族が1人いた場合、3つの計算基準で計算された金額をまとめると以下の通りです。

基準死亡慰謝料の額
自賠責基準1,150万円
任意保険基準1,700万円程度
弁護士基準2,800万円

※ 死亡した被害者に扶養する遺族が1人いた場合を想定
※ 自賠責基準は2020年4月1日以降発生の事故を想定

自賠責基準・任意保険基準と弁護士基準を比べると、弁護士基準の方が1.6~2.4倍ほど高い金額であることがわかります。

死亡慰謝料は金額も大きいので、慎重に示談を進める必要があるでしょう。

交通事故の慰謝料相場についてさらに具体的に知りたい方は、関連記事『交通事故の慰謝料相場』もおすすめです。死亡事故はもちろん症状別に慰謝料相場を紹介しています。

交通事故の慰謝料に関するよくある疑問

交通事故の慰謝料を請求するにあたって、さまざまな疑問が生じるでしょう。よくある疑問をまとめて紹介していきます。

Q1.主婦でも慰謝料を請求できる?

慰謝料は精神的苦痛に対する損害賠償金と位置付けられているので、被害者の立場にかかわらず請求可能な賠償金です。

つまり、主婦でも交通事故の慰謝料は請求できます

慰謝料の請求に関しては、専業でも兼業でも関係ありません。また、性別による差異もなく、男性の主夫に対しても慰謝料は支払われます。(本記事では便宜上、専業主婦・兼業主婦、専業主夫・兼業主夫のすべてを「主婦」と表して説明を進めます。)

慰謝料の計算方法については、主婦であっても「目次:交通事故の慰謝料はこうやって計算する」と同じです。

もっとも、主婦の場合、休業損害や逸失利益といった補償の請求に関して、主婦という立場が影響してくるので注意しましょう。

主婦という立場が与える計算方法への影響

入通院慰謝料ない
後遺障害慰謝料ない
死亡慰謝料ある
休業損害ある
後遺障害逸失利益ある
死亡逸失利益ある

主婦が交通事故の被害者となった場合に特化した関連記事『主婦(主夫)が正当な慰謝料相場を受け取る方法』では、計算方法はもちろん、主婦特有の疑問をまとめて解説しています。

Q2.学生や無職でも慰謝料を請求できる?

学生でも無職でも慰謝料を請求することが可能です。

もっとも、主婦の場合と同じように、休業損害や逸失利益といった補償の請求に関しては、事故当時の立場が影響してくるので注意しましょう。

Q3.整骨院に通院しても慰謝料はもらえる?

整骨院での通院も、医師の指示があるのであれば慰謝料は認められます

ただし、事故後、いきなり整骨院に行くのではなく、まずは病院を受診するようにしましょう。そして、病院の医師から整骨院への通院許可をもらってください。

整骨院への通院がはじまっても、病院への定期的な通院も継続して行うことが大切です。

関連記事『交通事故の治療を整骨院で受けても慰謝料はもらえる』では、整骨院へ通う場合の注意点についてわかりやすく解説しています。

Q4.休業損害や逸失利益は慰謝料とどう違う?

休業損害や逸失利益は慰謝料と全く異なる補償です。慰謝料は「精神的苦痛に対する補償」である一方、休業損害と逸失利益はどちらも簡単に述べると「収入に関する補償」です。

休業損害は交通事故のケガで仕事を休んだことで失った収入のことをいい、逸失利益は交通事故がなければ得られたはずの将来的な収入のことをいいます。

休業損害について

休業損害は「基礎収入×休業日数」で計算します。
ただし、基礎収入の求め方は、用いる計算基準と職業によって異なります。

休業損害の詳しい計算方法については関連記事『交通事故の休業損害は職業別に計算方法がある』が参考になります。また、こちらの関連記事では、休業損害に特化した計算機も紹介していますのであわせてご確認ください。

逸失利益について

逸失利益は、後遺障害等級に認定された場合に請求できる後遺障害逸失利益と、死亡事故の場合に請求できる死亡逸失利益に分けられます。

後遺障害逸失利益と死亡逸失利益は用いる計算式が異なり、被害者が若年の未就労者の場合も計算式が変わってくるので注意が必要です。

逸失利益は記事冒頭の「慰謝料計算機」で自動計算できますので、ぜひご活用ください。

逸失利益の詳しい計算方法については関連記事『逸失利益の計算方法』をご確認ください。

Q5.過失割合は慰謝料にどう影響する?

そもそも過失割合とは、交通事故が発生した当事者双方の過失(責任)の割合を数値で示したものです。

過失割合に応じて慰謝料を含めた損害賠償金が減額されることになるので、過失割合がどのくらいになるのかは非常に重要です。

過失割合はどのように決められるのかや、事故態様別の過失割合については、関連記事『交通事故の過失割合|決め方と示談交渉のコツ』にて解説しています。

交通事故の慰謝料を請求するなら弁護士に相談しよう

被害者だけで保険会社と示談交渉を進めても、被害者が本来手にできるはずの慰謝料額を得られる可能性は非常に低いです。
適正で妥当な慰謝料を得るためには、弁護士の存在が欠かせません。

適正な慰謝料計算は弁護士にしかできない

加害者側の任意保険が提示する慰謝料を含む示談金の金額は適正ではありません。

任意保険基準については非公開であるものの、自賠責基準とそう変わらない金額で交渉してくることがほとんどです。
あくまで任意保険会社が出せる範囲や、会社独自の基準で提示していることを忘れないでください。

適正な慰謝料といえるのは、弁護士だけが用いることができる弁護士基準で計算した慰謝料です。

弁護士ありの示談交渉なら増額の可能性が高い

任意保険会社から慰謝料が提示されたら、まずはその金額を疑ってみてください。
その行動が、適正な慰謝料と納得の示談を獲得できる近道となるでしょう。

示談交渉の基本的な内容や、弁護士に示談交渉を頼むメリットなどについて解説した関連記事『交通事故の示談とは?示談の内容と交渉の流れ|どんな点に注意すべき?』もあわせてごらんください。

弁護士費用特約があれば安心して依頼できる

弁護士に依頼した方がいいとわかっても、気になるのは弁護士費用の存在です。
弁護士費用が高くつくと、依頼する必要もないと思われるかもしれません。

そんな時は、ご自身が加入する任意保険に「弁護士費用特約」が付帯されているか確認してみましょう。

弁護士費用特約があれば、一定の上限はあるものの弁護士費用を自己負担することなく弁護士に依頼できる

弁護士費用特約が付いていれば、上限はあるものの弁護士費用を自己負担することなく弁護士に依頼することができます

弁護士費用特約の特徴については、関連記事『交通事故の弁護士費用特約とは?』で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。

アトムの無料相談を活用しよう

弁護士費用特約がなかったり、弁護士費用を払ってまで依頼すべき案件かどうかわからないような場合は、アトム法律事務所の無料相談をご活用ください。
交通事故の被害者の方を対象に、弁護士による法律相談を無料で受け付けています。

  • 任意保険会社が提示してきた慰謝料の金額が妥当か意見を聞きたい
  • 弁護士に依頼したらどのくらい慰謝料が増額する見込みがあるのか教えてほしい
  • 任意保険会社とのやり取りに疲れたので代わりに対応してほしい

慰謝料に関することはもちろん、交通事故で被害を受けた方のあらゆる悩みに対して弁護士が真摯にお答えします。

まずは予約受付窓口にお問い合わせいただき、無料相談の予約をお取りいただくところからお願いしています。予約受付窓口は24時間いつでも受付中なので、空いた時間を使って気軽にお問い合わせください。

まとめ

  • 慰謝料の提示を受けたら、まずは便利な自動計算ツール「慰謝料計算機」でシミュレーションする
  • 任意保険会社の提示する慰謝料を鵜呑みにしてはいけない
  • 交通事故の慰謝料と計算方法はそれぞれ3つある
  • 慰謝料の金額は計算方法により桁違いのものになり、最も高額な基準は弁護士基準である
  • 適正で妥当な慰謝料を得るには、弁護士に相談・依頼するのがおすすめ

代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」「ネット削除依頼」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

英語:TOEIC925点

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