交通事故の慰謝料の計算方法|正しい金額がわかる!慰謝料以外の賠償金も紹介

更新日:

交通事故 慰謝料計算 3つの基準

新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

「保険会社に言われた慰謝料が正しい金額かわからないので、自分でも計算したい」
「慰謝料について軽く調べてみたけど、いくつか計算方法があって混乱してしまう…」

この記事では、上記のような交通事故被害者の方に向けて、交通事故の慰謝料の計算方法をわかりやすく解説しています。

保険会社に計算を任せると、慰謝料が低額になってしまうことがほとんどです。慰謝料の正しい計算方法を知り、正しい金額を受け取りましょう。

また、慰謝料を簡単にシミュレーションできる自動計算機や、慰謝料以外に請求できる賠償金も紹介しているので、あわせてお役立てください。

交通事故の慰謝料の計算方法

そもそも慰謝料とは、精神的な苦痛に対する賠償金のことです。交通事故の慰謝料には「入通院慰謝料」「後遺障害慰謝料」「死亡慰謝料」の3種類があります。

なお、交通事故において慰謝料が発生するのは人身事故の場合だけです。原則として、物損事故で慰謝料は発生しません。

交通事故の慰謝料について基礎的な知識を得たい方は、『交通事故の慰謝料|相場や計算方法など疑問の総まとめ』の記事をご参照ください。

それでは、交通事故の慰謝料の計算方法を見ていきましょう。

【前提】慰謝料の3つの計算基準を知ろう

まず前提知識として、交通事故の慰謝料には以下の3つの算定基準があり、どの基準を用いるかによって金額が変わります

  • 自賠責基準
  • 任意保険基準
  • 弁護士基準(裁判基準)

自賠責基準は、自賠責保険から支払われる金額の基準です。
自賠責保険とは、交通事故の被害者が最低限の補償を受けられるよう整備された保険です。そのため、自賠責基準で計算された金額は最低限の水準になります。

任意保険基準は、任意保険会社から提示される金額の基準です。
任意保険基準は各保険会社によって異なり、かつ公開されていません。一般的には、自賠責基準と比べてやや高額になるものの、交通事故の裁判実務に則した十分な補償とはいえない金額とされています。

弁護士基準(裁判基準)は、過去蓄積された交通事故の判例を元にした金額の基準です。
弁護士基準で計算した慰謝料は、他の基準で計算した慰謝料よりも大幅に高額になることが多いです。弁護士基準は『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準(通称:赤い本)』などの書籍で確認できます。

3つの算定基準のうち、慰謝料が最も高額になるのは弁護士基準

「交通事故の慰謝料の計算方法は複数あるので、どの計算方法を使えばいいかわからない」と混乱する方も少なくありませんが、法的には過去の判例をもとにした弁護士基準で慰謝料を計算するのがもっとも適切であると言えます。また、慰謝料がもっとも高額になるのも弁護士基準です。

以上の前提知識を踏まえて、各慰謝料の計算方法を確認していきましょう。

(1)入通院慰謝料の基準ごとの計算方法

交通事故でケガをした場合、痛みを負ったことや治療に努めなければならなくなったことによる精神的な苦痛に対して「入通院慰謝料」が支払われます。

入通院慰謝料は、入通院の日数や期間に応じて金額が算定されます。具体的な計算方法は基準ごとによって異なるので、順に確認していきましょう。

なお、通院のみのケースの慰謝料については『通院のみなら交通事故慰謝料はいくら?』の記事でもわかるので、あわせてご参考ください。

自賠責基準の計算方法

自賠責基準においては、入通院慰謝料の計算式は「日額4300円×対象日数」と定められています。ただし、2020年3月31日以前に起きた事故の場合は日額4200円となります。

対象日数は「治療期間」と「実治療日数×2」のうち、いずれか短い方を用います。

計算例

全治1か月(30日)のケガで週2回通院(実治療日数8日)したケースをモデルに考えてみましょう。

このケースでは、治療期間30日と実治療日数8日×2=16日を比較し、より短い16日が対象日数となります。

よって、入通院慰謝料の金額は、4300円×16日=68800円となります。

なお、自賠責保険から支払われる金額には上限が設定されています。事故でケガをしたとき支払われる費目(入通院慰謝料や治療費を含む)の上限は120万円です。

上限を超えた分は、加害者が任意保険に加入しているなら任意保険から支払われます。上限を超えると、支払金額を抑えようとして、任意保険会社の担当者の交渉態度が厳しくなりがちな点には気を付けておきましょう。

各費目の上限額や上限を超えた場合の対処法については、『交通事故慰謝料が120万を超えたらどうなる?自賠責保険の限度額や請求方法を解説』の記事でご確認ください。

任意保険基準の計算方法

任意保険会社は、それぞれ独自の入通院慰謝料の算定基準を持っており、かつ外部に公開していません。

もっとも、以前は統一された基準によって慰謝料の計算が行われていました。現在もその基準を踏襲している保険会社もあるため、参考として紹介します。

以前の統一された基準では、以下の算定表を用いて入通院慰謝料が計算されていました。

旧任意保険支払基準の慰謝料算定表

旧任意保険支払基準による入通院慰謝料
旧任意保険支払基準による入通院慰謝料

入院月数と通院月数が交わる箇所の金額が、入通院慰謝料の相場となります。なお、月数は暦に関係なく、1月=30日として計算します。30日未満の端数がある場合は、日割計算を行ってください。

なお、月平均の通院日数が少ない場合などは、上記の算定表の金額から減額されることもあります。

弁護士基準の計算方法

弁護士基準でも、算定表を用いて入通院慰謝料を計算します。

なお、弁護士基準の計算表は「軽傷用」と「重傷用」の2種類があります。軽傷用は打撲やむちうちなどの場合、重傷用はそれ以外の場合に用いてください。打撲時の慰謝料については『交通事故で打撲した場合の慰謝料はいくら?』の記事もご参考いただけます。

弁護士基準の慰謝料算定表(軽傷用)

軽症・むちうちの慰謝料算定表
軽症・むちうちの慰謝料算定表

弁護士基準の慰謝料算定表(重傷用)

重傷の慰謝料算定表
重傷の慰謝料算定表

任意保険基準の項で紹介した算定表と同じく、入院月数と通院月数が交わる箇所を確認してください。月数は暦に関係なく1月=30日とし、30日未満の端数がある場合は、日割計算を行います。

計算例

重傷で入院20日、通院80日のケースで、弁護士基準の入通院慰謝料を計算してみましょう。日割計算も含むやや難しいケースのため、かみ砕いて説明していきます。

(1)入院20日間分の入院慰謝料を計算する

まずは、入院20日に対する慰謝料を計算します。
入院30日(1月)は53万円なので、30日単位で割り算して日額を出し、20日分を求めましょう。

53万円÷30日=約17,666円
17,666円×20日=約353,320円

入院20日間への慰謝料は353,320円です。

(2)総治療期間(100日間)の通院慰謝料を計算する

次に、総治療期間あたりの通院に対する慰謝料を計算します。
入院20日と通院80日なので、合計100日分です。

100日は3月と10日に分けて、まず端数の10日分を求めていきましょう。
10日分は「4月目」の10日にあたりますので、通院4月から通院3月の通院慰謝料を引き算して「4月目」の日額を求めます。

(90万円-73万円)÷30日=約5,666円
5,666円×10日=56,660円 

通院3月分の慰謝料73万円と合計して、総治療期間(100日間)の通院慰謝料は786,660円です。

(3)総治療期間の通院慰謝料から「入院」分を控除する

入院は通院に比べて精神的苦痛が大きいとされ、慰謝料も高く設定されています。先ほど求めた入院20日間の慰謝料(約353,320円)は、すでに通院慰謝料も考慮されているのです。

つまり、総治療期間786,660円の金額には入院20日分の通院慰謝料が既に含まれていますので、20日分の通院慰謝料を控除しなくてはなりません。

28万円÷30日=約9,333円
9,333円×20日=186,660円(入院20日間の通院慰謝料)

786,660円-186,660円=600,000円

20日分を控除した通院慰謝料は600,000円です。

(4)入院と通院に対する慰謝料を合算する

最初に求めた入院20日分の入院慰謝料(353,320円)と合算します。

600,000+353,320=953,320(円)

よって、重傷で入院20日、通院80日のとき、入通院慰謝料は953,320円となります。

上記のような日割計算が必要なケースでは、慰謝料の計算方法は複雑になります。

より簡単にご自身のケースの慰謝料を求めたい方は、以下の慰謝料計算機をご利用ください。入通院開始日や治療終了日を入力するだけで、慰謝料の目安がわかります。

(2)後遺障害慰謝料の基準ごとの計算方法

後遺障害とは、交通事故の後遺症のうち、一定の要件を備え補償の対象として認められた症状のことを指します。後遺障害が残った場合には、その苦痛に対して「後遺障害慰謝料」が支払われます。

後遺障害慰謝料は、認定された等級によって基準ごとに金額の目安が定められています

自賠責基準と弁護士基準の後遺障害慰謝料の金額を比べてみましょう。任意保険基準の金額は、自賠責基準とほぼ同等の金額と考えてください。

後遺障害慰謝料の金額

等級自賠責基準※弁護士基準
要介護1級1650万円
(1600万円)
2800万円
要介護2級1203万円
(1163万円)
2370万円
1級1150万円
(1100万円)
2800万円
2級998万円
(958万円)
2370万円
3級861万円
(829万円)
1990万円
4級737万円
(712万円)
1670万円
5級618万円
(599万円)
1400万円
6級512万円
(498万円)
1180万円
7級419万円
(409万円)
1000万円
8級331万円
(324万円)
830万円
9級249万円
(245万円)
690万円
10級190万円
(187万円)
550万円
11級136万円
(135万円)
420万円
12級94万円
(93万円)
290万円
13級57万円
(57万円)
180万円
14級32万円
(32万円)
110万円

※()内は2020年3月31日までに発生した事故の場合

自賠責基準と弁護士基準では、少ない場合でも80万円弱、多い場合では1,000万円以上も金額が異なるのがわかります。

なお、後遺障害慰謝料は、医師から症状固定(これ以上治療しても症状が改善しない状態)の診断を受けた症状が後遺障害等級に認定されなければ、原則的に請求できません。後遺障害認定を受ける方法は、『交通事故の後遺障害認定|認定の確率を上げるポイントと手続きを解説』をご覧ください。

自身の後遺症が後遺障害何級に認定されうるか知りたい場合は、『後遺障害等級の一覧表|症状別の等級と認定基準をわかりやすく解説』の記事もおすすめです。

(3)死亡慰謝料の基準ごとの計算方法

死亡事故の場合は、死亡させられた精神的な苦痛に対して「死亡慰謝料」が支払われます。また、被害者本人だけではなく残された遺族にも慰謝料が認められるでしょう。

死亡慰謝料の具体的な計算方法は基準によって異なるので、それぞれ確認していきます。

自賠責基準の計算方法

自賠責基準では、被害者本人分の慰謝料に遺族分の慰謝料を加算して死亡慰謝料が決まります。2020年4月1日以降に発生した事故の場合、具体的な金額は以下の通りです。

被害者本人分の慰謝料

被害者本人分の慰謝料400万円

遺族分の慰謝料

請求権者が1名の場合※550万円
請求権者が2名の場合650万円
請求権者が3名の場合750万円
被害者に被扶養者がいる場合上記に加えて200万円

※請求権者とは被害者の父母、配偶者および子のこと

計算例

会社員の夫、専業主婦の妻、小学生の子どもが1人いる家庭を例に計算します。

夫が交通事故で死亡し、夫の両親はすでに亡くなっている場合、請求権者は妻と子供の2人です。さらに、妻ないし子どもを扶養しているなら、その分の金額も加算されます。

よって、死亡慰謝料の金額は、(本人分)400万円+(遺族分)650万円+(被扶養者がいるため加算)200万円=1,250万円となります。

任意保険基準の計算方法

任意保険基準では、亡くなった人の家庭内の立場によって死亡慰謝料の金額が定められています。この金額は被害者本人分と遺族分の慰謝料を合算したものです。

保険会社ごとに算定基準は異なりますが、おおむね被害者の立場ごとに1,000万円~2,000万円のあいだに収まるケースが多いです。

任意保険基準の死亡慰謝料

被害者の立場金額
一家の支柱1,500万円~2,000万円程度
母親・配偶者1,500万円~2,000万円程度
その他の場合1,200万円~1,500万円程度

弁護士基準の計算方法

弁護士基準も任意保険基準と同じく、亡くなった人の家庭内の立場によって死亡慰謝料の金額が定められています。この金額には被害者本人分と遺族分の慰謝料が含まれます。

弁護士基準では、被害者の立場ごとに2,000万円~2,800万円のあいだに収まるケースが多いです。

弁護士基準の死亡慰謝料

被害者の立場金額
一家の支柱2,800万円
母親・配偶者2,500万円
その他の場合2,000万円~2,500万円

自賠責基準の死亡慰謝料は最高でも1,350万円程度であり、弁護士基準と比べるとおよそ1,500万円弱の金額の差が生じることがわかります。

交通死亡事故についてさらに詳しく知りたい方は『死亡事故の慰謝料相場はいくら?遺族が請求すべき損害賠償金の解説』もご覧ください。死亡事故で補償される慰謝料以外の費目、死亡事故特有のポイントなどを解説しています。

また、遺族が請求できる慰謝料については『交通事故の被害者家族が慰謝料をもらえる3ケースとは?条件や金額、請求方法を解説』の記事でも解説しています。

交通事故の慰謝料の計算例

次に、モデルケースにおける交通事故の慰謝料の計算例を確認してみましょう。

なお、任意保険基準は各社によって異なり、非公開であるため、ここでは計算例を割愛します。任意保険基準は自賠責基準とほぼ同額~やや高額になると考えてご覧ください。

(1)むちうちで通院1か月~6か月の計算例

まずは、交通事故でむちうちを負った場合の入通院慰謝料と後遺障害慰謝料の計算例を見てみましょう。

むちうちの入通院慰謝料の計算例

むちうちで1か月~6か月通院した場合、入通院慰謝料の計算例は以下の通りになります。

治療期間自賠責基準弁護士基準
通院1か月12.9万円19万円
通院2か月25.8万円36万円
通院3か月38.7万円53万円
通院4か月51.6万円67万円
通院5か月64.5万円79万円
通院6か月77.4万円89万円

※2020年4月1日以降に発生した事故で、ひと月半分以上の通院をした場合
※弁護士基準の金額は軽傷用の算定表を用いたもの

なお、表中の自賠責基準の慰謝料は、最も高額になる条件で計算しています。通院日数によっては、自賠責基準の慰謝料は表中の金額よりも低くなる可能性があるでしょう。

通院期間ごとの慰謝料相場が知りたい方は、以下の記事もご参考ください。

むちうちの後遺障害慰謝料の計算例

むちうちで後遺症が残ったなら、後遺障害12級か14級に認定される可能性があります。その場合、以下の後遺障害慰謝料も請求可能です。

後遺障害等級自賠責基準弁護士基準
12級94万円290万円
14級32万円110万円

※2020年4月1日以降に発生した事故の場合

算定基準によって、後遺障害14級の場合は80万円弱、12級の場合は200万円弱も金額が異なってくることがわかります。

むちうちの慰謝料額については、『交通事故の慰謝料相場|むちうちの金額が倍増する計算方法』の記事でも詳しく解説しているので、ご確認ください。

(2)足の骨折で入院1か月+通院3か月~9か月の計算例

次に、交通事故で骨折した場合の入通院慰謝料と後遺障害慰謝料の計算例を見ていきます。ここでは仮に、大腿骨を骨折したとして慰謝料を算出してみましょう。

骨折の入通院慰謝料の計算例

足の骨折で1か月入院し、3か月~9か月通院した場合、入通院慰謝料の計算例は以下の通りになります。

治療期間自賠責基準弁護士基準
入院1か月
通院3か月
51.6万円115万円
入院1か月
通院6か月
90.3万円149万円
入院1か月
通院9か月
129万円170万円

※2020年4月1日以降に発生した事故で、ひと月半分以上の通院をした場合
※弁護士基準の金額は重傷用の算定表を用いたもの

上記の表中の金額も、むちうちの場合と同様に、自賠責基準の慰謝料が最も高額になる条件で計算されています。通院日数によっては自賠責基準の慰謝料はより低額になるので、注意してください。

骨折の後遺障害慰謝料の計算例

足の骨折によって足の欠損や変形、可動域の制限、神経症状といった後遺症が残った場合、後遺障害等級に認定される可能性があるでしょう。大腿骨の骨折では、もらえる後遺障害慰謝料の例は以下の通りです。

後遺障害等級自賠責基準弁護士基準
1級1,150万円2,800万円
4級737万円1,670万円
7級419万円1,000万円
8級331万円830万円
10級190万円550万円
12級94万円290万円
13級57万円180万円
14級32万円110万円

※2020年4月1日以降に発生した事故の場合

算定基準によって、後遺障害14級の場合は80万円弱、1級の場合は1,650万円も慰謝料の金額が変わってきます。後遺障害が残った場合は、弁護士に依頼して弁護士基準の慰謝料を請求することをおすすめします。

関連記事『交通事故で骨折したら慰謝料相場はいくら?治療期間や後遺障害別に解説』では、骨折の部位別の慰謝料相場を紹介しているので、あわせてご一読ください。

慰謝料をシミュレーションできる自動計算機

より手軽に慰謝料の目安を知りたい方は、以下の「慰謝料計算機」をお役立てください。
治療開始日や終了日などを入力するだけで、簡単に慰謝料をシミュレーションできます。

上記の計算機でシミュレーションできるのは、弁護士基準で計算した慰謝料です。
なお、被害者側に過失割合がついた場合などは計算結果よりも減額される可能性があるのでご了承ください。

過失割合なども反映した、より厳密な慰謝料の目安を知りたい場合は、無料相談を使って弁護士に確認してみるとよいでしょう。

慰謝料の計算方法以外の重要なポイント

ここまでは慰謝料の計算方法についてお伝えしてきましたが、妥当な金額を受け取りたい場合、計算方法以外にも知っておきたい重要なポイントがいくつか存在します。順に確認していきましょう。

慰謝料以外にもらえる賠償金がある

交通事故の慰謝料のことを、「交通事故の被害にあったらもらえるお金のすべて」と誤解されている方は多いです。

正確には、慰謝料とは賠償金の一部であり、精神的な苦痛に対する補償のことを指します。交通事故の被害者になったときには、慰謝料だけではなく、以下のような項目も賠償金として請求できます

  • 物的な損害が生じた場合
    • 車の修理費
  • ケガをした場合
    • 入通院慰謝料
    • 治療費
    • 通院交通費
    • 休業損害(仕事を休まざるを得なかったときの収入の補償)
  • 後遺障害が残った場合
    • 後遺障害慰謝料
    • 後遺障害逸失利益(後遺障害の影響で減った将来的な収入の補償)
  • 死亡事故の場合
    • 死亡慰謝料
    • 死亡逸失利益(亡くなったため失われた将来的な収入の補償)

上記のそれぞれの費目の相場を知りたい方は、『交通事故の示談金相場は?計算方法や増額のコツ、示談交渉の注意点を解説』をご覧ください。

加害者側の任意保険会社からすでに慰謝料を含む示談金の提示があったなら、以下のチェックリストもご利用ください。弁護士基準の相場も併記しているので、比較検討も可能です。

損害賠償請求のチェックリスト

慰謝料は計算結果から増減することもある

慰謝料は、個別事情を鑑みて計算結果から増減されることがあります

慰謝料が増減する事由としては、主に以下のようなものがあげられます。

  • 慰謝料が増額される事由
    • 加害者に故意もしくは重大な過失がある
      (無免許運転、飲酒運転、著しいスピード違反など)
    • 加害者の態度が著しく不誠実である
      (挑発的な態度をとる、虚偽の証言をするなど)
    • 被害者の精神的苦痛がことさらに大きい
      (生死の境をさまよった、手術を繰り返した、流産・中絶したなど)
  • 慰謝料が減額される事由
    • 通院頻度が低すぎる(目安として月10回未満)
    • 通院頻度が高すぎる(正当な理由のない毎日通院など)
    • 医師の許可なく整骨院に通院
    • 被害者に過失割合がついた(過失相殺)
    • 被害者の持病などによってケガが悪化した(素因減額)

とくに注意すべきは、「慰謝料を多くもらうために毎日通院した方がいい」と噂で聞き、過剰に通院してしまうようなケースです。

正当な理由なく毎日通院すると、慰謝料は増えないどころか「本来なら不要な通院だった」とみなされて減らされてしまう可能性があるのです。詳しくは、『交通事故にあったら毎日通院した方がいい?慰謝料の観点から弁護士がお答え』の記事をご確認ください。

実際に慰謝料が増減されるか、いくら増減されるかは加害者側との交渉によって決まるでしょう。

自身のケースで慰謝料が増額されるのではないかと思われる方や、減額幅が不当ではないか不安な方は、弁護士にご相談ください

自力で弁護士基準の金額を得るのは難しい

交通事故の被害者の方は、弁護士基準で計算した慰謝料を支払ってもらうべきです。

しかし、被害者が自ら「弁護士基準で払ってほしい」と加害者側の任意保険会社に主張しても、聞き入られるケースはほとんどありません

保険会社は営利組織です。したがって、自社の利益を追求すること、つまりは賠償金の支払いをなるべく少なくすることを目的としています。

弁護士基準で計算した慰謝料を支払うよう主張しても、「弁護士基準での賠償金の金額は、裁判をした結果として提示される金額であり、通常の示談で支払われるものではない」などと反論され、再度、任意保険基準での金額を提示される結果になるでしょう。

本人や家族だけで保険会社に増額交渉しても実現困難

仮に、民事裁判を起こして勝訴すれば、弁護士基準で計算した慰謝料を支払ってもらうこともできます。ただし、裁判には非常に手間と時間がかかりますし、敗訴のリスクも考慮しなければなりません。

交通事故の慰謝料を弁護士基準で支払ってもらうなら、弁護士に交渉を代理してもらうのがおすすめです。

弁護士は加害者側の任意保険会社に対し、集積した過去の事例や裁判例など根拠を提示したうえで弁護士基準での支払いを要求することができます。

また、弁護士は訴訟手続きを熟知しています。任意保険会社が弁護士基準での支払いを拒み続けると、裁判になる可能性が高まります。裁判となれば、任意保険会社は弁護士基準での賠償金を支払わなくてはなりませんし、遅延損害金(損害賠償金の支払いが遅れたことに対する賠償金)の支払いを命じられる場合もあります。

よって、弁護士が交渉をするならば、任意保険会社の担当者は被害者側の主張を無下にはできないのです。

弁護士が保険会社と示談交渉することで増額の可能性が高まる

弁護士に依頼すれば、弁護士基準の慰謝料を得られる以外にもさまざまなメリットが生じます。詳しく知りたい方は『交通事故を弁護士に依頼するメリット8選|弁護士は何をしてくれる?』の記事をご覧ください。

慰謝料を正しく受け取りたいなら弁護士依頼も検討しよう

交通事故の慰謝料を適正額で受け取りたいなら、弁護士依頼も視野に入れてみることをおすすめします。

ここからは、弁護士依頼を検討するときにヒントになるような事柄をお伝えしていきます。

弁護士費用と慰謝料の増額幅を比較するのが大切

先述の通り、交通事故の慰謝料は弁護士基準で計算したときもっとも高額になりますが、この金額は弁護士に依頼しないと獲得が難しいです。

「弁護士に依頼すると弁護士費用がかかるだろうからやめておこう」と判断する方も多いですが、弁護士費用を差し引いても弁護士に依頼した方が多くの金額が手元に入るケースも非常に多いです。実際に弁護士費用がいくらかかるか知り、総合的に判断するのが大切になります。

具体的に弁護士費用がいくらかかるかは、法律事務所によって異なります。目安として弁護士費用の相場を知りたい方は、『交通事故の弁護士費用相場はいくら?弁護士費用特約を使って負担軽減』の記事をご覧ください。

簡単に弁護士費用と慰謝料の増額幅を比較する方法としては、各法律事務所が実施している無料相談を利用して見積もりをとることがあげられます。

治療が終わっている、保険会社から慰謝料が提示されているといった状況なら、弁護士費用と慰謝料の増額幅の両方の見積もりを作ってもらえることが多いです。実際に見積もりをとってみて、弁護士に依頼した方がよいのか確認してみましょう。

▼アトム法律事務所は電話・LINEで無料相談ができます。スキマ時間で見積もりをとれるので、気軽にお問い合わせください。

弁護士費用特約があるなら迷わず相談すべき

弁護士費用特約とは、弁護士費用を保険会社が負担してくれる保険の特約のことです。

一般的に、弁護士費用特約を使えば300万円を上限として補償を受けることができます。多くのケースで弁護士費用は300万円以内におさまるので、自己負担なしで弁護士に依頼することも可能です。

本来なら弁護士費用の方が慰謝料の増額幅より大きくなってしまうケースでも、弁護士費用特約を使えば弁護士費用の負担を減らせるので、損せずに弁護士に依頼できます。ご自身やご家族の保険についている弁護士費用特約を使えるなら、迷わず弁護士に相談してみるとよいでしょう。

交通事故の被害者の立場であれば、弁護士費用特約を使用しても保険の等級が下がり、翌年以降の保険金が上がることは基本的にありません。さらに、弁護士費用特約を利用するとき、依頼する弁護士は自分で選ぶことができます。

弁護士費用特約についてさらに詳しく知りたい方は『交通事故の弁護士費用特約|使い方とメリット&デメリット』の記事をご覧ください。

アトム法律事務所の増額事例・体験談

ここで、実際にアトム法律事務所で受任した慰謝料の増額事例をご紹介します。

右足首骨折などの傷害を負った事例

事故の内容原動機付自転車に乗り交差点を直進中、加害者の乗るワゴン車が左折して被害者を巻き込む形で転倒させた。
被害者は右足首骨折などの傷害を負い、足の可動域に制限が残った。
入院期間は16日、通院期間は72日、後遺障害等級は12級である。
提示額入通院慰謝料82万
後遺障害慰謝料130万
その他費目を合わせ、示談金総計369万1556円
最終回収額1063万8910円
増額幅694万7354円

この事案における弁護士基準での入通院慰謝料は85万円、後遺障害慰謝料は250万円です。加害者側の任意保険会社は、とくに後遺障害慰謝料についてかなり低い額を提示していました。弁護士が介入した上で示談交渉を行ったところ、最終的には694万7354円の増額となりました。

その他の慰謝料の増額事例を知りたい方は、以下の関連記事をお役立てください。

実際にアトム法律事務所で慰謝料増額を叶えられた方からは、以下のようなお声をいただいております。

常に迅速丁寧にご対応いただき感謝しています。想定以上の賠償金を受け取れました。自分一人で対応していたら絶対に不可能な金額だったと思います。この度は本当にありがとうございました。

ご依頼者からのお手紙

交通事故で担当して頂きました。仕事が忙しい為、個人で保険会社と話し合いを行うのは時間的にも精神的にも負担になるところを、すべて担当して頂き、短い時間で納得のいく解決をして頂けました。有難うございました。

ご依頼者からのお手紙

この度は誠にお世話になりありがとうございました。やはり示談交渉はプロの先生にお願いするのがベストだと感じました

ご依頼者からのお手紙

まずは無料相談がおすすめ!アトムの電話・LINE相談

交通事故の慰謝料についてお悩みの場合、まずは無料相談を利用し、弁護士の見解を聞いてみることをおすすめします。

交通事故の示談が成立すると、基本的にあとから撤回することはできません。本来ならより高額な慰謝料を受け取れていたとあとからわかっても、追加で請求することはできないのです。よって、合意前に弁護士に相談し、慰謝料額に問題がないか確認しておくことが大切になります。

アトム法律事務所では、電話・LINEによる弁護士への無料相談を実施しています。

来所していただかなくとも、ご自宅から気軽に弁護士のアドバイスを受けられるので、お気軽にご利用ください。

もちろん、無料相談のみの利用でも大丈夫です。強引に契約をせまるようなことはありません。また、セカンドオピニオンとしての利用も受け付けています。

相談の予約は24時間365日受け付けています
下記のフォームから気軽にお問い合わせください。

岡野武志弁護士

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

詳しくはこちら

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」「ネット削除依頼」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

突然生じる事故や事件に、
地元の弁護士が即座に対応することで
ご相談者と社会に安心と希望を提供したい。