交通事故の示談金相場は?一覧表や増額のコツ・示談交渉の注意点を弁護士解説
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交通事故の示談金相場は、物損事故で数万~100万円程度、後遺障害の残らない人身事故で数十万~100万円程度、後遺症の残る人身事故で数百万~数千万円程度、死亡事故で数千万~1億円程度が大まかな目安となります。
交通事故の示談金相場
- 物損事故
数万~100万円程度 - 人身事故であるが後遺障害が発生しなかった
数十万~100万円程度 - 人身事故であり後遺障害が発生した
数百万円~数千万円程度 - 死亡事故
数千万円~1億円程度
ただし、たとえば一口に「後遺障害の残らない人身事故」といっても、治療期間や休業日数、ケガの程度などによって相場は変わってきます。
また、特に対策をしないまま示談交渉に臨むと、弁護士基準の相場以下の示談金しか獲得できない可能性が高いです。
この記事を通して、よりご自身のケースに合った示談金相場を確認していきましょう。加害者側からの提示額が相場以下の場合の対処法も解説します。
目次
交通事故の示談金相場の費目
交通事故の示談金とは、事故による損害について、当事者同士の話し合い(示談)で決める損害賠償金のことです。
交通事故の示談金の内訳は、慰謝料・積極損害・消極損害に分けられます。
まず以下の一覧からご自身が請求できる費目を確認して、示談金相場を見ていきましょう。
人身損害の示談金の主な損害費目
- 慰謝料(交通事故により生じた精神的苦痛を金銭化したもの)
- 入通院慰謝料
交通事故で入院や通院した場合に請求 - 後遺障害慰謝料
交通事故で後遺症が残り、後遺障害等級が認定された場合に請求 - 死亡慰謝料
死亡事故の場合に請求
- 入通院慰謝料
- 積極損害(実際に支出することで生じた損害)
- 治療費
交通事故により治療を受けた場合に請求 - 入院雑費
治療のため入院した場合に請求 - 通院交通費
治療のため通院した場合に請求 - 付き添い看護費
医師の指示を受け入通院に近親者などが付き添った場合に請求 - 介護費
事故による後遺障害のため将来にわたる介護が必要な場合に請求 - 診断書作成費
診断書を作成した場合に請求 - 装具代
車椅子や義足などの作成費用 - 葬儀関係費
葬儀一式費用などを支出した場合に請求
- 治療費
- 消極損害(交通事故により失うことになった損害)
- 休業損害
事故で仕事を休んだ場合に請求 - 後遺障害逸失利益
後遺症に対して後遺障害等級が認定された場合に請求 - 死亡逸失利益
死亡事故の場合に請求
- 休業損害
※各費目が何を補償するものなのかは、『交通事故の示談金|内訳・金額から示談交渉まですべて解説』にて詳しく解説しています。
物件損害の示談金の主な損害項目
- 慰謝料
原則、もらえない - 積極損害
自動車の修理費用、代車費用など - 消極損害
休車損害など
交通事故の示談金の相場(1)慰謝料
慰謝料の相場については、「示談交渉で弁護士を立てた場合に獲得が期待できる相場」と「立てなかった場合の相場」をみていきましょう。
2つの相場の違いは?
- 弁護士を立てた場合に獲得が期待できる相場
過去の判例をもとにした「弁護士基準」と呼ばれるもの。 - 弁護士を立てなかった場合の相場
加害者側の任意保険会社が示談交渉時に提示してくる相場。弁護士を立てなかった場合、提示額を大幅に増額させることは難しい。
「弁護士を立てなかった場合の相場」の補足
加害者側の任意保険会社が提示してくる相場は「任意保険基準」と呼ばれます。
任意保険基準は各社で異なりますが、「自賠責基準」と同等か、または自賠責基準を少し上回る金額になることが多いです。
自賠責基準は、国が定めた最低限の補償基準のことで、自賠責保険金に請求したときに支払われる金額のことです。

乗り物ごとに相場金額は変わる?
ちなみに、相場金額の計算は、自動車事故、バイク事故、自転車事故すべてにおいて同じ方法により行われます。
バイクや自転車による事故であるという理由で自動車事故とは違う金額になることはありません。
関連記事
- 損害賠償額計算書や示談書が届いたら示談前にチェック|交通事故の示談金はいくら?:治療期間や休業日数など、現時点でわかっている要素から相場を確認できます。
- 交通事故で慰謝料はいくらもらった?事例や相場から増額のポイントまで解説:交通事故で負ったケガ別に慰謝料相場を紹介しています。
入通院慰謝料の相場金額
入通院慰謝料の相場金額は、次のとおりです。
なお、任意保険基準は非公開なので、以下では自賠責基準と弁護士基準の慰謝料相場を対比します。
| 通院期間* | 自賠責基準** | 弁護士基準 軽傷/重傷 |
|---|---|---|
| 1ヶ月 | 12万9,000円 | 19万円/28万円 |
| 2ヶ月 | 25万8,000円 | 36万円/52万円 |
| 3ヶ月 | 38万7,000円 | 53万円/73万円 |
| 4ヶ月 | 51万6,000円 | 67万円/90万円 |
| 5ヶ月 | 64万5,000円 | 79万円/105万円 |
| 6か月 | 77万4,000円 | 89万円/116万円 |
*通院のみを想定
**2日に1回以上の頻度で通院した場合を想定
自賠責基準の相場金額
自賠責基準の入通院慰謝料の相場は「日額4,300円×対象日数」で計算された金額です。対象日数は、以下のいずれか少ないほうになります。
- 治療期間(事故日~症状固定日までの日数)
- 治療日数×2倍
弁護士基準の相場金額
弁護士基準の相場金額は、「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準 上巻(基準編)」(いわゆる「赤い本」)に掲載されている入通院慰謝料算定表の別表Ⅰ、または別表Ⅱを用いて算出します。
相場金額の具体的な算定方法については、後ほどご紹介します。
実務の傾向
加害者側の任意保険会社は、上記の自賠責基準より高い金額を提示してくることもあります。
しかし、先述の通り自賠責基準は国が定めた最低限の金額基準です。自賠責基準よりも高いからと言って、必ずしも妥当な相場とは断言できません。
法的正当性の高い相場は弁護士基準のものなので、提示された金額が弁護士基準以下の場合はまだ増額の余地があると考えてください。
弁護士基準の相場一覧(慰謝料算定表)
弁護士基準については通院7か月以上の相場や入院期間も含む相場を以下の表から確認できます。
軽傷の場合(むちうち、打撲など)

重傷の場合(骨折や脱臼を伴うケガなど)

通院1ヶ月と15日というように端数がある場合はより細かい慰謝料の計算が必要です。計算が面倒な方は、以下の計算機をご利用ください。端数の細かい計算方法についても解説しています。
後遺障害慰謝料の相場金額
後遺障害慰謝料の相場は、認定された後遺障害等級に応じて決められています。自賠責基準と弁護士基準の相場金額は次のとおりです。
後遺障害慰謝料の相場一覧
| 等級 | 自賠責* | 弁護士 |
|---|---|---|
| 1級・要介護 | 1,650万円 (1,600万円) | 2,800万円 |
| 2級・要介護 | 1,203万円 (1,163万円) | 2,370万円 |
| 1級 | 1,150万円 (1,100万円) | 2,800万円 |
| 2級 | 998万円 (958万円) | 2,370万円 |
| 3級 | 861万円 (829万円) | 1,990万円 |
| 4級 | 737万円 (712万円) | 1,670万円 |
| 5級 | 618万円 (599万円) | 1,400万円 |
| 6級 | 512万円 (498万円) | 1,180万円 |
| 7級 | 419万円 (409万円) | 1,000万円 |
| 8級 | 331万円 (324万円) | 830万円 |
| 9級 | 249万円 (245万円) | 690万円 |
| 10級 | 190万円 (187万円) | 550万円 |
| 11級 | 136万円 (135万円) | 420万円 |
| 12級 | 94万円 (93万円) | 290万円 |
| 13級 | 57万円 (57万円) | 180万円 |
| 14級 | 32万円 (32万円) | 110万円 |
*()内は2020年3月31日以前に発生した事故の場合
たとえば、交通事故で足首を骨折したために足関節の障害が残り、後遺障害8級に認定されたとしましょう。この場合、弁護士基準なら後遺障害慰謝料は830万円が相場になります。
しかし、加害者側の任意保険会社が自賠責基準と同等の330万円程度を提示してきた場合、その差は約500万円にもなります。
加害者側の任意保険会社が提示してくる金額は、法的正当性の高い弁護士基準の相場金額より数百万円も低いこともあるのです。
死亡慰謝料の相場金額
死亡慰謝料は、入通院慰謝料や後遺障害慰謝料と異なり、被害者本人だけではなく被害者の遺族に対しても支払われます。
死亡慰謝料の相場金額は次のとおりです。
なお、弁護士基準には初めから遺族分の金額も含まれています。
| 被害者 | 自賠責 | 弁護士 |
|---|---|---|
| 一家の支柱 | 400 (350) | 2,800 |
| 母親 配偶者 | 400 (350) | 2,500 |
| 独身の男女 | 400 (350) | 2,000~2,500 |
| 子ども | 400 (350) | 2,000~2,500 |
| 幼児 | 400 (350) | 2,000~2,500 |
| 遺族1名※ | + 550 | – |
| 遺族2名※ | + 650 | – |
| 遺族3名以上※ | + 750 | – |
| 被扶養者有※ | + 200 | – |
慰謝料の単位:万円
遺族:被害者の配偶者、子、両親(認知した子、義父母などを含む)
( )内の金額は2020年3月31日以前に発生した交通事故に適用
※該当する場合のみ
たとえば、交通事故で一家の支柱として家計を支えてくれていた家族が亡くなったとしましょう。この場合、弁護士基準なら死亡慰謝料は2,800万円が相場になります。
しかし、加害者側の提示額と同程度と考えられる自賠責基準では、被扶養者を含む遺族が3名以上いたとしても1,350万円が相場です。
1,350万円という金額だけを見ると大きく感じるかもしれませんが、2,800万円という法的正当性の高い弁護士基準の相場金額に比べると非常に低額です。
加害者側からの提示額を鵜呑みにしないようにしましょう。
交通事故の慰謝料とは何か、慰謝料の基本的な事柄を知りたい方は、関連記事も参考にしてみてください。
交通事故の示談金の相場(2)積極損害
交通事故の積極損害には、治療費・入院雑費・通院交通費・付き添い看護費・介護費・診断書作成費といった費目が含まれます。
基本的には実費を請求することになりますが、一部は慰謝料のように弁護士基準と自賠責基準で金額に違いが出ることもあります。
なお、紹介する費目の相場はあくまでも目安です。状況に応じて金額が増減することもある点は念頭に置いてご確認ください。
治療費の相場金額
治療費の相場金額は、基本的に実費です。交通事故と因果関係のある範囲で認められます。
治療費に関しては、加害者側の任意保険会社から示談金として被害者に支払われるよりも前に、病院へ直接支払われていることが多いです。健康保険を使って被害者自身で治療費を病院に支払っていた場合、治療費を立て替えていることになりますので、請求を忘れないようにしてください。
- 治療費の請求についてはこちらで詳しく解説:交通事故の治療費は誰が支払う?立て替えや過失割合による自己負担も解説
入院雑費の相場金額
入院雑費の相場金額は、弁護士基準であれば「日額1500円×入院した日数分」の金額です。
自賠責基準だと日額は1,100円が相場です。
また、入院費用のうち、個室代は原則として対象とならないので注意しましょう。入院した場合は、こちらの関連記事『交通事故で入院した場合の慰謝料や入院費は?慰謝料の計算方法と入院期間の目安』も参考になりますので、あわせてご確認ください。
通院交通費の相場金額
通院交通費の相場金額は、原則として公共交通機関の利用料金となります。
自家用車での通院はガソリン代の請求ができますが、その場合1キロ15円で計算します。
どのような交通手段であっても、通院交通費が等しく実費で補償されるとは限りませんので注意してください。
通院交通費に関してさらに詳しくは、関連記事『交通事故の通院交通費|請求できる条件や慰謝料との違い、他の交通費は?』をご確認ください。
付き添い看護費の相場金額
付き添い看護費の相場金額は、近親者が付き添い看護した場合と職業看護人が付き添い看護した場合で異なります。
- 近親者が付き添い看護
入院であれば1日あたり6,500円(弁護士基準)/4,200円(自賠責基準)
通院であれば1日あたり3,300円(弁護士基準)/2,100円(自賠責基準) - 職業看護人が付き添い看護
基本的に実費
どちらの場合も、付添が必要であることを証明する必要があります。
また、実際の看護の状況によって金額が増減することがある点には注意してください。
付き添い看護費についてさらに詳しくは、関連記事『交通事故の付添費|付き添いに認められる範囲と相場は?慰謝料との違いも解説』をご確認ください。
介護費の相場金額
介護費の相場金額は、近親者が介護した場合と職業介護人が介護した場合で異なります。
- 近親者が介護:1日あたり8,000円
- 職業介護人が介護:基本的に実費
また、実際の介護の状況によって金額が増減することがある点には注意してください。
介護費についてさらに詳しくは、関連記事『交通事故で介護費用が請求できる2ケース|計算方法と裁判例から金額もわかる』をご確認ください。
診断書作成費の相場金額
診断書作成費の相場金額は、基本的に実費です。病院ごとに診断書作成費は異なります。
- 診断書の費用:3,000円程度
- 後遺障害診断書:5,000円~10,000円程度
装具代の相場金額
義足、車椅子、補聴器、義眼などの購入費用の相場金額も基本的に実費です。

葬儀関係費の相場金額
葬儀関係費の相場金額は、弁護士基準の場合150万円となります。
自賠責基準の場合100万円が相場となります。
葬儀関係費について詳しく知りたい方は、『交通事故の葬儀費用はいくら請求できる?葬儀費用の範囲と請求のポイント』の記事もご覧ください。
交通事故の示談金の相場(3)消極損害
交通事故の消極損害には、休業損害・逸失利益といった費目が含まれます。
それぞれの相場をみていきましょう。
休業損害の相場金額
休業損害の相場金額は、被害者の事故前の収入と事故で休業した日数に基づいて金額が決まります。
具体的には、以下の計算式を用いて休業損害の金額を求めます。
- 休業損害=基礎収入(事故前の収入)×休業日数

基礎収入は、弁護士基準なら基本的に「事故前3ヶ月間の収入÷実稼働日数」で計算します。
しかし、加害者側の任意保険会社は自賠責基準と同じ6,100円としたり、事故前3ヶ月間の収入を休日も含めた90日で割ったりすることがあるでしょう。
休業損害の計算で用いる事故前の収入については職業により異なりますので、関連記事『交通事故の休業損害はいくら?計算方法や慰謝料・休業補償との違いを弁護士解説』をご確認ください。
逸失利益の相場金額
逸失利益の相場金額は、被害者の事故前の収入と労働能力を失った期間などに基づいて金額が決まります。慰謝料や休業損害のように弁護士基準・自賠責基準で計算方法が違うということはありません。
具体的には、以下の計算式を用いて逸失利益の金額を求めます。
- 後遺障害逸失利益
=基礎収入(年額)×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に応じたライプニッツ係数 - 死亡逸失利益
=基礎収入(年額)×(1-生活費控除率)×就労可能年数に応じたライプニッツ係数

逸失利益の計算で用いる各要素については、こちらの関連記事『交通事故の逸失利益は?計算式や早見表・計算機で解説【職業別の計算も】』が参考になります。
逸失利益の計算は複雑なので、以下の計算機もご活用ください。慰謝料相場も合わせてわかります。
まだ治療中の方へのヒント
いつ治療が終わるかまだ分からない、後遺障害等級がまだ分からないという場合は、以下を参考に計算機を使ってみてください。
- 交通事故による通院期間は、打撲で1ヶ月、むちうちで3ヶ月、骨折で6ヶ月が平均です。
- 認定されうる後遺障害等級の内容は、『【後遺障害等級表】認定される後遺症・症状の一覧と等級認定の仕組み』で紹介しています。
- たとえば、むちうちなら12級または14級に認定される可能性があります。
交通事故の示談金の相場(4)物損事故
交通事故で車両や携行品などに損害が生じた場合、「物」に対する賠償金を請求できます。
物損事故の示談金相場は、主に車両の損傷程度や修理費用によって決まります。代表的な損害項目と相場金額の目安は以下の通りです。
| 損害項目 | 相場金額 |
|---|---|
| 車両修理費 または 車両買替費用 | 数万円~100万円程度 |
| 評価損 | 修理費用の10%~30%程度 |
| レンタカー代・代車費用 | 数万円~10万円程度 |
| レッカー代 | 数万円 |
| 携行品の破損 | 数万円 |
| 休車損害 | 数万円~数十万円程度 |
物損事故でも状況によっては高額な示談金になることがあります。例えば、高級車の大規模な修理が必要な場合や、事故によって仕事を休まざるを得なくなった場合などです。
なお、物件損害の示談金として、慰謝料は原則請求できません。

物損事故の示談金について詳しくは、関連記事『物損事故の賠償金とは?請求できるものや金額の決め方・交渉ポイントを解説』もあわせてご覧ください。
過失割合まで考慮した事故の示談金相場
交通事故の示談金は「過失割合」で減る?
交通事故の示談金の相場は、過失割合によっても変わります。
過失割合とは、交通事故が起きた責任が加害者側と被害者側それぞれにどれくらいあるかを割合で示したものです。
被害者側にも過失割合が付くと、その割合の分だけ示談金が減額されます。これが「過失相殺」です。

同じような被害を受け、同じような期間通院して、同じ後遺障害等級を獲得した事故であっても、過失割合が違えば、示談金は相場どおりとはいきません。
過失割合2:8のとき交通事故の示談金はいくら?
この図は、過失相殺によって示談金がどのように減額されるかを示したものです。
たとえば、Aの損害額が200万円、Bの損害額が80万円で、過失割合がA20%、B80%の場合を考えます。

まず、それぞれの損害額に過失相殺を行うと、それぞれ相手に請求できる金額は、Aが160万円、Bが16万円となります。
- AからBへの請求金額
200万円×(1-0.2)=160万円 - BからAへの請求金額
80万円×(1-0.8)=16万円
- 過失割合はどれくらい?:交通事故の過失割合とは?パターン別に何%か調べる方法と決め方の手順
- 過失相殺を詳しく:過失相殺とは?計算方法や交通事故の判例でわかりやすく解説
過失相殺後の交通事故の示談金はどう払う?
交通事故の示談金の払い方は、主に2パターンあります。
- クロス払い
それぞれ請求額通りに互いに示談金を払う- BからAへ160万円払う
- AからBへ16万円払う
- 相殺払い
示談金の差額を精算して、払う- BからAへ144万円払う
- AはBに示談金を払わない
また、加害者だけが示談金を支払う「片側賠償」という賠償方法もあります。
- 片側賠償
加害者(過失割合の大きい側)だけが示談金を払う- BからAへ160万円払う
- AはBに示談金を払わない
関連記事
交通事故の過失割合9対0(片側賠償)とは?片賠のメリットや過失相殺の計算例
交通事故の示談金相場は事案により違う
交通事故の示談金相場を解説してきましたが、ここまでの内容でわかるのはあくまでも目安に過ぎません。
交通事故の示談金相場は事案により異なるため、一概には言えないのです。
なぜ示談金相場は一概に◯円とは言えないのか、厳密な示談金相場を知るにはどうすればよいのかみていきましょう。
似た交通事故でも示談金相場がまったく違う?
似たような交通事故であっても、以下の点から示談金相場がまったく違うこともあります。
- 過失割合による過失相殺
- 細かい示談金の内訳
ここで紹介した費目以外にも、実際に生じた被害に応じた費目を請求できることがある - 実際の精神的苦痛の程度
精神的苦痛がことさらに大きいと判断された場合は、慰謝料が増額されることがある
交通事故の示談金相場を紹介してきましたが、厳密な相場は事案によりけりです。
よって、通院◯日だから、後遺障害等級◯級だから、といった点から示談金相場を決めつけるのはおすすめできません。
示談金相場は今後の自分の行動で変わる?
まだ示談交渉開始に至っていない場合は、これからの行動によって示談金相場が変わることもあります。
示談交渉に入るまでの行動が、慰謝料減額の要因になることもあるからです。
ここでは慰謝料減額の要因を作らないために特に重要なポイントを2点解説します。
慰謝料減額につながりうる行動については、『交通事故の慰謝料を多く貰うには?ぼったくるよりNG行動を避けるのが鍵』で解説しています。
適切な頻度で最後まで通院を行う
交通事故によるケガを治療するために通院する際は、医師の指示に従った適切な頻度を意識してください。
自己判断で通院の頻度が少なくなると、「すでに完治しているのに治療を続けている」と判断され、治療費の一部が認められなかったり、通院期間に応じて金額が定まる入通院慰謝料の金額が少なくなってしまう恐れがあるのです。
また、まだ治療が終わっていないのに、加害者側の任意保険会社から「これ以上の治療費は支払わない」といわれることもあるでしょう。しかし、医師が治療の継続が必要と判断しているのであれば、治療や通院を続けてください。
専門家である医師が治療の必要があると判断した範囲の治療費は示談交渉で請求可能です。
治療費の自己負担を避けるために治療や通院をやめてしまうと、適正な金額の示談金が得られなくなってしまいます。
治療費打ち切りを打診された時の対処法は、『交通事故で治療費打ち切りの連絡が保険会社から来た!阻止するための対応方法』を参考にしてみてください。
適切な後遺障害等級認定を受ける
治療を行ってもケガが完治せずに後遺症が残った場合には、後遺障害等級認定を受けることになります。
後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益の金額は、実際に何級の認定を受けるかによって異なってくるため、適切な等級の認定を受けることが必要です。
具体的な手続きの流れについては『交通事故で後遺障害を申請する|認定までの手続きの流れ、必要書類を解説』を参考にしてください。
後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益は高額になりやすい点、後遺障害等級認定を受けるための手続きには専門知識が必要となる点から、弁護士に相談することをおすすめします。
「自分のケース」の示談金相場を知る方法
自分のケースの厳密な示談金相場を知るには、弁護士に問い合わせることがベストです。弁護士なら過去の判例も考慮しつつ、事故の細かい事情まで踏まえた示談金算定が可能です。
被害者ご自身で厳密な示談金相場を知ることはどうしても難しいので、ぜひ弁護士までご連絡ください。
アトム法律事務所では、電話やLINEにて無料相談をおこなっており、「自分の事故の示談金相場はどれくらいか」というお問い合わせも寄せられています。
必要があればその後、依頼の契約をすることもありますが、無理に契約をすすめることはありません。
安心してお気軽にご相談ください。
交通事故の示談金が妥当な相場より低い時の対処法
加害者側から提示された示談金額が低いと感じることは、よくあることです。
しかし、適切な対応をしなければ十分な示談金獲得は難しいでしょう。具体的にどうすれば良いのか、解説します。
弁護士が算定した説得力のある示談金額を確認
加害者側の任意保険会社から提示された示談金が相場より低いと感じた場合は、まず弁護士に相談し、適正な示談金額の目安を確認することが重要です。
交通事故の示談金は、過去の裁判例や法的基準(弁護士基準)をもとに算定されるため、厳密な金額を判断するには専門的な知識が必要です。
まずは、弁護士が算定した金額を基準に、提示額が相場と比べて適正かどうかを見極めましょう。
示談金の増額交渉を弁護士に任せる
交通事故の示談金の増額を目指すには、示談交渉を弁護士に任せることが有効です。
加害者側の任意保険会社は、過去の判例や法的知識に精通しており、日常的に示談交渉を行っています。
そのため、被害者ご自身で交渉を行う場合、知識や交渉経験の差から不利になりやすく、弁護士基準に基づく金額を主張しても、十分に考慮されないことがあります。
また、弁護士が対応する場合、訴訟に移行する可能性がより現実味を帯びるため、加害者側としても、示談での早期解決を前向きに検討する傾向があります。
なお、弁護士を立てるためには費用がかかりますが、保険についている「弁護士費用特約」を利用すれば、費用負担なく弁護士に頼めるケースも多いです。
交通事故の示談金の増額事例を紹介
示談金が増額した事例【3選】
実際に弁護士を立てて示談金が増額した事例を見てみましょう。
以下の事例では、被害者自身による示談交渉を続けていれば、任意保険会社から提示された金額のままでしか示談金を得られなかった可能性が高いです。
(1)約136万円増額した事例
| 被害者のケガ | 両腕のしびれ |
| 被害者の後遺障害等級 | 14級 |
| 過失割合 | 20:80 |
| 当初提示された示談金 | 約104万円 |
| 最終的に合意した示談金 | 約241万円 |
(2)約1300万円増額した事例
| 被害者のケガ | 十字靭帯損傷 |
| 被害者の後遺障害等級 | 併合8級 |
| 過失割合 | 15:85 |
| 当初提示された示談金 | 約1000万円 |
| 最終的に合意した示談金 | 約2300万円 |
(3)約621万円増額した事例
| 被害者のケガ | 腰椎圧迫骨折、左肩腱板断裂など |
| 被害者の後遺障害等級 | 併合10級 ※等級認定の段階から弁護士がサポート |
| 過失割合 | 0:100 |
| 当初提示された示談金 | 529万円 |
| 最終的に合意した示談金 | 1150万円 |
その他、アトム法律事務所の弁護士が弁護活動を行い解決に導いた事例は「交通事故の解決事例」でまとめています。気になる方はあわせてチェックしてみてください。
弁護士が示談交渉に介入したことで、増額につながった事例がまとめられています。
自力で示談金増額は本当に不可能?ご依頼者様の「声」を紹介
被害者自身でも事前に対策をして示談交渉に臨めば、たとえ加害者側の任意保険会社が相場以下の金額を提示してきたとしても、ある程度は増額させられるでしょう。
しかし、示談交渉の相手が知識も交渉経験も豊富な保険会社である以上、被害者自身で実現できる増額には限界があると言わざるを得ません。
以下の体験談からもうかがえる通り、最大限の金額を得るためには弁護士を立てることがおすすめです。
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示談は一度成立してしまうと、原則として再交渉できません。
加害者側の任意保険会社が主張する内容に納得いかない点がある場合は、示談が成立する前に弁護士にご相談ください。
示談のテクニックをおさえれば、被害者自身だけでもある程度までの交渉は可能です。ただし、いくらテクニックを駆使しても、被害者自身だけの交渉では示談成立が厳しいケースも存在します。
特に弁護士費用特約が使える場合は、弁護士費用をご自身の保険会社に負担してもらえます。費用面での不安は大幅に軽減されるため、弁護士を立てた交渉を検討してみてください。
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交通事故の示談金を受け取るまでの流れ

(1)交通事故の発生・警察への届出
事故発生直後は負傷者の救護を最優先し、車を安全な場所に移動させましょう。その後、警察に事故の届出を行います。この際、加害者の情報(氏名・住所・連絡先など)を確実に控えておくことが重要です。
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(2)交通事故の入通院治療
事故直後は目立ったケガがなくても、後日痛みなどの症状が出ることがあります。違和感を感じたらすぐに病院を受診し、医師の指示に従って治療を続けましょう。むやみに通院を自己中断すると、ケガと事故の因果関係が認められなくなる恐れがあります。
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(3)交通事故の後遺障害申請
ケガが完治せず後遺症が残った場合、医師から「症状固定」の診断を受けます。その後、後遺障害等級認定の申請を行います。等級認定がなされれば、その等級に応じた慰謝料や逸失利益を請求できます。
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(4)交通事故の示談交渉
後遺障害の有無に応じて、治療費や慰謝料などの損害を算定します。その金額をもとに、加害者側の保険会社との示談交渉を行います。交渉がまとまらない場合はADR(裁判外紛争解決手続き)や訴訟による解決を目指します。

(5)交通事故の示談金受取
示談が成立すれば、合意した示談金が振り込まれます。通常、示談成立から2週間~1ヵ月程度で入金されるのが一般的です。これにより示談は完了となります。
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弁護士に無料で示談金相場を確認して「損」を防ぐ
交通事故の無料相談ご予約窓口
アトム法律事務所では、電話・LINEにて弁護士による無料相談をおこなっています。無料相談では、過失割合も含めて、示談金の相場を算定できます。
示談金相場がどれくらいか知りたいというご相談は日々多く寄せられています。
無料相談をご利用いただいたからといって、無理に契約をすすめることはありません。気兼ねなくご連絡ください。
必要があれば、依頼にかかる弁護士費用のことなど弁護士から丁寧に案内し、ご納得いただいてから契約の段取りを取らせていただいております。
示談金額に関すること以外にも、治療頻度や後遺障害認定など、交通事故に関するさまざまな相談が可能です。無料相談をご希望の場合は、まずは以下フォームよりお問い合わせください。
専属の受付スタッフが事故の内容や、保険会社とのやり取りの状況についてヒアリングさせていただき、必要に応じて弁護士へと引き継ぐ流れとなります。弁護士はもちろん、専属の受付スタッフも秘密厳守で対応しますのでご安心ください。
基本的に弁護士とのやり取りは、電話やLINEのみで完結します。お忙しい方でも気軽にご利用いただけますので、まずは無料相談からはじめてみてください。
弁護士への相談・依頼にかかる費用はおさえられる
無料相談のあと、示談交渉を依頼したい、後遺障害認定のサポートが必要ということになれば、依頼の契約を結びます。
依頼の契約を結ぶと、一般的には着手金・成功報酬などの弁護士費用が発生します。
これらの費用は高額だと思われがちですが、「自己負担なし」もしくは「一部無料」にできるので、費用を理由に弁護士相談をあきらめる前に、ぜひご確認ください。
(1)弁護士費用の自己負担をなしにする方法
弁護士費用の自己負担をなしにする方法としては、「弁護士費用特約」を使うことが挙げられます。
弁護士費用特約とは主に自動車保険に付いている特約のことで、利用すると、弁護士費用を自身の保険会社に負担してもらえます。
保険会社に負担してもらえる額には上限がありますが、基本的に弁護士費用はその上限額内に収まることが多いので、自己負担する必要がないのです。

弁護士費用特約を使う際、自身の保険会社から弁護士を紹介されることがありますが、あくまでも紹介であり、弁護士は被害者自身で選べます。
弁護士費用特約は、被害者自身の保険ではなく、被害者の家族が加入している保険に付帯されているものも使える場合があります。1度保険の契約状況を確認してみましょう。
弁護士特約についてさらに詳しく知りたい方は、『交通事故の弁護士特約とは?使い方・使ってみた感想やデメリットはあるかを解説』の記事をご確認ください。
(2)弁護士費用を一部無料にする方法
保険に弁護士費用特約が付いていない場合でも、アトム法律事務所では着手金が原則無料になります。
これにより、弁護士費用の負担は以下のように軽くなります。
- 依頼の契約時に支払う着手金が原則無料なので、すぐに大きなお金が用意できなくても安心して依頼できる
- 成功報酬は発生するが、示談金獲得後に獲得金の中から支払えるため、被害者自身でお金を調達する必要がない
成功報酬を差引いても、弁護士を立てた方が多くの金額が手に入ることは多いです。
もし獲得示談金が成功報酬を下回る可能性があれば、依頼の契約を行う前に弁護士からその旨をお伝えしますので、まずは一度、お気軽にご相談ください。

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。全国15拠点を構えるアトム法律グループの代表弁護士として、刑事事件・交通事故・離婚・相続の解決に注力している。
一方で「岡野タケシ弁護士」としてSNSでのニュースや法律問題解説を弁護士視点で配信している(YouTubeチャンネル登録者176万人、TikTokフォロワー数69万人、Xフォロワー数24万人)。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士、弁理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

