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交通事故の後遺障害等級認定|申請手続きや認定される症状、認定のポイントを解説

更新日:

2020年4月1日改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

交通事故によって後遺障害が残ったら、後遺障害等級認定を受ける必要があります。

しかし、後遺障害等級認定とはどのようなものなのか、よくわからない方も多いでしょう。そこでこの記事では、交通事故で後遺障害が残った方に知っておいていただきたいことについて解説しております。

これから後遺障害等級認定を受ける方も、すでに後遺障害等級認定を受けたけれど納得のいく結果にならなかったという方も、ぜひ最後までご確認ください。

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後遺障害認定の流れとポイントについて

交通事故の後遺障害等級認定とは?

そもそも後遺障害等級認定とは何?

後遺障害等級認定とは、交通事故によって残ってしまった後遺症に対して、1~14級の「後遺障害等級」が認定されることです。等級は、1級に近いほど重い症状とされます。

後遺障害等級は、交通事故による後遺症全てに対して認定されるとは限りません。審査を受け、後遺障害等級の認定基準を満たしていると判断された場合のみ、後遺障害等級が認定されます。

後遺障害等級が認定されるともらえる賠償金は?

交通事故にあい、後遺障害等級が認定されると、「後遺障害慰謝料」と「後遺障害逸失利益」を加害者側に請求できるようになります。

後遺障害慰謝料交通事故で後遺障害が残ったことで、今後も受け続ける精神的苦痛に対する補償。
後遺障害逸失利益交通事故による後遺障害により労働能力が低下したことで減ってしまった生涯年収に対する補償。

交通事故によって後遺障害が残ると、将来にわたって痛みを感じ続けたり、悔しさを感じたり、生活の中でもどかしさを感じたりしますよね。そういった精神的苦痛に対して支払われるのが、後遺障害慰謝料です。

交通事故による治療中に感じた痛みや怖さといった精神的苦痛に対する補償は、入通院慰謝料として別途支払われます。

後遺障害逸失利益については少々わかりにくいかもしれませんね。下の図を見てみると、わかりやすいかと思います。

逸失利益とは

交通事故にあい後遺障害が残ると、その影響で異動や退職を余儀なくされたり、出世が難しくなったりするかもしれません。そうなると、交通事故にあわなければ得られていたであろう収入が得られなくなってしまいます。

その減収分に対する補償が、後遺障害逸失利益なのです。

後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益の金額は、こちらの計算機から簡単に計算できます。もちろん無料で使えるので、確認してみてくださいね。
詳しい計算方法などを知りたい場合は、下記の関連記事をご覧ください。

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後遺障害慰謝料・逸失利益の計算方法について

後遺障害等級認定はいつ受ける?

後遺障害等級認定の審査は、症状固定の診断後に受けます。
症状固定とは、これ以上治療を続けても大幅な改善は見込めないと診断されることです。言い換えると、交通事故によるけがが後遺症として残ったと判断されることです。

症状固定の時期は医師が中心となって決めますが、次のような話を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。

  • 治療期間が6カ月未満で症状固定になると、後遺障害等級が認定されない
  • 医師ではなく加害者側任意保険会社から症状固定を言い渡されることがある
  • 症状固定後の治療やリハビリの費用は被害者が負担しなければならない

これらについて簡単にお答えすると、次のようになります。

  • 治療期間6カ月未満で症状固定なると、後遺障害等級が認定される可能性は低くなりますが、認定されなくなるとは言い切れません。
  • 加害者側任意保険会社から症状固定を言い渡されることはありますが、必ずしも従わなければならないということはありません。
  • 必要性が認められれば、症状固定後の治療やリハビリの費用も加害者側に請求できます。

症状固定のタイミングは、後遺障害等級認定にも影響を与えます。まだ症状固定に至っていない方は、下記の記事も確認しておくことがおすすめです。

関連記事

後遺障害の症状固定について

後遺障害等級認定の審査にかかる期間は?

後遺障害等級認定の申請から結果通知までの期間は、30日以内であることが多いです。
しかし中には、数カ月から数年かかるケースもあります。特に交通事故の高次脳機能障害は、時間が経つにつれて症状が軽減してくることもあるため経過観察が必要になり、結果が出るまでに数年かかることもあります。

自賠責損害調査事務所における 損害調査所要日数(後遺障害の場合)

後遺障害等級認定は誰がどのように審査する?

後遺障害等級認定の審査は、「損害保険料率算出機構」という機関が行います。審査は、基本的に提出された書類のみを見て行われます。

そのため、審査のために被害者が審査機関まで出向くということは基本的にはありません。

ただし、頭部・顔・首の傷痕(外貌醜状)の場合や、労災での後遺障害等級認定の場合は、審査機関で面談も行われます。

後遺障害等級認定の認定率は?

実は、後遺障害等級の認定率は決して高いとはいえず約5%程度と言われています。

また、後遺障害等級が認定されたケースの内訳をみると、14級が最も多く等級が上がるにつれて割合が低い傾向にあります。

後遺障害等級別認定件数

こんなに認定率が低いなら、後遺障害等級認定の審査を受けても無駄なんじゃないかな…。そう思った方もいらっしゃるでしょう。

しかし、交通事故で後遺症が残ったのであれば後遺障害等級認定は受けておくべきです。
「弁護士でも認定は難しいと思っていたが等級が認定された」というケースもあるので、認定されないと決めつけてしまうのはもったいないですよ!

この記事の中でも後遺障害等級認定を受けるためのポイントを解説しますが、自分でも認定される見込みがあるのか自信がない、1人で審査を受けるのは不安という方は、ぜひ弁護士に頼ってくださいね。

専門知識とこれまでの経験を生かして、しっかりとサポートさせていただきます。

後遺障害等級認定の審査を受ける方法

後遺障害等級認定の申請手続きはどうやる?

後遺障害等級認定の申請手続きは、それほど難しくはありません。その順序をご紹介します。

  1. 必要書類を集める
  2. 集めた書類を、加害者側任意保険会社または加害者側自賠責保険会社に提出する
  3. 必要書類の提出を受けた加害者側の保険会社が、書類を審査機関に提出する
  4. 審査機関にて審査が行われたあと、結果が通知される

審査機関とは、すでにご紹介した「損害保険料率算出機構」のことです。

上記の流れを見て、②の部分が気になった方も多いのではないでしょうか。
実は、後遺障害等級認定は加害者側任意保険会社または加害者側自賠責保険会社を仲介して行わなければならないのです。

加害者側任意保険会社を仲介する方法は「事前認定」、加害者側自賠責保険会社を仲介する方法は「被害者申請」と呼ばれます。

どちらを選ぶかは自由に決められますが、それぞれにメリットとデメリットがあるので、もう少し深堀していきましょう。

事前認定とは?

事前認定の流れ

事前認定の特徴は、次の3点です。

  • 加害者側任意保険会社を介した申請方法
  • 被害者は後遺障害診断書のみを加害者側任意保険会社に提出、残りの必要書類は加害者側任意保険会社が集めて審査機関に提出してくれる
  • 後遺障害慰謝料は示談交渉後に受け取れる

事前認定の場合、被害者は後遺障害診断書を加害者側任意保険会社に提出すればいいだけなので、手間はかかりません。

しかし、それは裏を返せば「被害者は後遺障害診断書にしか関与できない」ということでもあります。
事前認定の場合、被害者は後遺障害診断書以外の書類の記載内容を事前に確認することはできませんし、追加で添付したい書類があっても添付が難しいのです。

基本的に提出書類のみを見て審査が行われることを思うと、これはなかなかのネックとなる可能性が高いです。

事前認定について一言で表すならば、「手間はかからないけれど等級が認定されるための工夫はしにくい申請方法」ということになります。

被害者請求とは?

被害者請求の流れ

被害者請求の特徴は次の点です。

  • 加害者側自賠責保険会社を介した申請方法
  • 被害者は必要書類一式を用意し加害者側自賠責保険会社に提出、加害者側自賠責保険会社がそれを審査機関に提出
  • 後遺障害慰謝料は結果通知後に一部が支払われ、残りは示談成立後に受け取れる

被害者請求の場合、被害者は後遺障害診断書、通常の診断書、診療報酬明細書、交通事故証明書など数種類の書類を用意しなければなりません。

そのため手間がかかりますが、事前に提出書類全ての記載内容を確認できるため、提出書類の質を上げることができます。また、より症状について詳しく伝えるための追加資料を添付することもできます。

こうしたことから、被害者請求を一言で表すと、「手間はかかるが等級が認定されるための工夫はしやすい」申請方法ということになります。

なお、提出書類集めは弁護士に依頼することもできますから、必要であればいつでもお声がけくださいね。

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後遺障害等級に認定される症状とは?

①後遺障害等級表に該当する症状

後遺障害等級に認定される症状の条件は、「後遺障害等級表」に記載されています。
中には難しい語句が使われている部分もありますが、それらについては表の下で解説していますので確認してみてください。

情報量が多くてわかりにくい!結局どの等級に該当しそうかわからない!と言う場合は、弁護士にご自身の症状についてお伝えください。

後遺障害等級表(要介護)

等級症状の内容
第1級
  1. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
  2. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
第2級
  1. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
  2. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
出典:自動車損害賠償保障法施行令 別表第1

後遺障害等級表(要介護でない)

等級症状の内容
第1級
  1. 両眼が失明したもの 咀嚼及び言語の機能を廃したもの
  2. 両上肢をひじ関節以上で失つたもの
  3. 両上肢の用を全廃したもの
  4. 両下肢をひざ関節以上で失つたもの
  5. 両下肢の用を全廃したもの
第2級
  1. 一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
  2. 両眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
  3. 両上肢を手関節以上で失つたもの
  4. 両下肢を足関節以上で失つたもの
第3級
  1. 一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
  2. 咀嚼又は言語の機能を廃したもの
  3. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
  4. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
  5. 両手の手指の全部を失つたもの
第4級
  1. 両眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
  2. 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
  3. 両耳の聴力を全く失つたもの
  4. 一上肢をひじ関節以上で失つたもの
  5. 一下肢をひざ関節以上で失つたもの
  6. 両手の手指の全部の用を廃したもの
  7. 両足をリスフラン関節以上で失つたもの
第5級
  1. 一眼が失明し、他眼の視力が〇・一以下になつたもの
  2. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  3. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  4. 一上肢を手関節以上で失つたもの
  5. 一下肢を足関節以上で失つたもの
  6. 一上肢の用を全廃したもの
  7. 一下肢の用を全廃したもの
  8. 両足の足指の全部を失つたもの
第6級
  1. 両眼の視力が〇・一以下になつたもの
  2. 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
  3. 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
  4. 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
  5. 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
  6. 一上肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
  7. 一下肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
  8. 一手の五の手指又はおや指を含み四の手指を失つたもの
第7級
  1. 一眼が失明し、他眼の視力が〇・六以下になつたもの
  2. 両耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
  3. 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
  4. 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  5. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  6. 一手のおや指を含み三の手指を失つたもの又はおや指以外の四の手指を失つたもの
  7. 一手の五の手指又はおや指を含み四の手指の用を廃したもの
  8. 一足をリスフラン関節以上で失つたもの
  9. 一上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
  10. 一下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
  11. 両足の足指の全部の用を廃したもの
  12. 外貌に著しい醜状を残すもの
  13. 両側の睾丸を失つたもの
第8級
  1. 一眼が失明し、又は一眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
  2. 脊柱に運動障害を残すもの
  3. 一手のおや指を含み二の手指を失つたもの又はおや指以外の三の手指を失つたもの
  4. 一手のおや指を含み三の手指の用を廃したもの又はおや指以外の四の手指の用を廃したもの
  5. 一下肢を五センチメートル以上短縮したもの
  6. 一上肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
  7. 一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
  8. 一上肢に偽関節を残すもの
  9. 一下肢に偽関節を残すもの
  10. 一足の足指の全部を失つたもの
第9級
  1. 両眼の視力が〇・六以下になつたもの
  2. 一眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
  3. 両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
  4. 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  5. 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
  6. 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
  7. 両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
  8. 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
  9. 一耳の聴力を全く失つたもの
  10. 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  11. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  12. 一手のおや指又はおや指以外の二の手指を失つたもの
  13. 一手のおや指を含み二の手指の用を廃したもの又はおや指以外の三の手指の用を廃したもの
  14. 一足の第一の足指を含み二以上の足指を失つたもの
  15. 一足の足指の全部の用を廃したもの
  16. 外貌に相当程度の醜状を残すもの
  17. 生殖器に著しい障害を残すもの
第10級
  1. 一眼の視力が〇・一以下になつたもの
  2. 正面を見た場合に複視の症状を残すもの
  3. 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
  4. 十四歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  5. 両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
  6. 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
  7. 一手のおや指又はおや指以外の二の手指の用を廃したもの
  8. 一下肢を三センチメートル以上短縮したもの
  9. 一足の第一の足指又は他の四の足指を失つたもの
  10. 一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
  11. 一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
第11級
  1. 両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
  2. 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
  3. 一眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  4. 十歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  5. 両耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
  6. 一耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
  7. 脊柱に変形を残すもの
  8. 一手のひとさし指、なか指又はくすり指を失つたもの
  9. 一足の第一の足指を含み二以上の足指の用を廃したもの
  10. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの
第12級
  1. 一眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
  2. 一眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
  3. 七歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  4. 一耳の耳殻の大部分を欠損したもの
  5. 鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
  6. 一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
  7. 一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
  8. 長管骨に変形を残すもの
  9. 一手のこ指を失つたもの
  10. 一手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの
  11. 一足の第二の足指を失つたもの、第二の足指を含み二の足指を失つたもの又は第三の足指以下の三の足指を失つたもの
  12. 一足の第一の足指又は他の四の足指の用を廃したもの
  13. 局部に頑固な神経症状を残すもの
  14. 外貌に醜状を残すもの
第13級
  1. 一眼の視力が〇・六以下になつたもの
  2. 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
  3. 一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
  4. 両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
  5. 五歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  6. 一手のこ指の用を廃したもの
  7. 一手のおや指の指骨の一部を失つたもの
  8. 一下肢を一センチメートル以上短縮したもの
  9. 一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失つたもの
  10. 一足の第二の足指の用を廃したもの、第二の足指を含み二の足指の用11.を廃したもの又は第三の足指以下の三の足指の用を廃したもの
  11. 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの
第14級
  1. 一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
  2. 三歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  3. 一耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
  4. 上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
  5. 下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
  6. 一手のおや指以外の手指の指骨の一部を失つたもの
  7. 一手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなつたもの
  8. 一足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したもの
  9. 局部に神経症状を残すもの
出典:自動車損害賠償保障法施行令 別表第2

では、わかりにくい語彙について、解説していきますね。

  • リスフラン関節
    リスフラン関節は、足の甲の長い骨のかかと側に当たる部分の関節です。足の甲を指の付け根からかかとにかけて触っていくと、骨の盛り上がったところがあります。その付近が、リスフラン関節です。
  • 上肢・下肢の三大関節
    上肢の三大関節とは、肩・肘・手首のことを指します。下肢の三大関節とは、股関節・膝・足首のことを指します。
  • 偽関節
    偽関節とは、骨折した骨がずれて癒合することで、本来関節ではない場所が関節のようになった状態のことを言います。
  • 骨の変形
    後遺障害等級表では、脊柱、鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨、骨盤骨、長管骨の変形について言及されています。後遺障害等級表に該当する変形とは、目視で確認できる程度となっています。
  • 上肢・下肢の露出面
    上肢の露出面は腕の付け根から指先まで、下肢の露出面は股関節から足の背面までとされています。ただし、労災保険による後遺障害等級認定では、上肢の露出面は肘から指の先まで、下肢の露出面は膝から足の背面までとされています。
  • 遠位指節間関節
手の関節と骨

 遠位指節間関節とは、いわゆる第一関節のことを指します。

②「相当等級」に該当する症状

後遺障害等級表に載っていなくても、「相当等級」というものに該当すれば、後遺障害慰謝料や逸失利益を請求できます。

眼・鼻・耳・口について上記の表に当てはまらない症状がある方は、確認してみてください。

眼の後遺障害

眼に残る後遺障害のうち、外傷性散瞳や流涙は後遺障害等級表には記載されていません。しかし、外傷性散瞳は片眼なら後遺障害12級または14級、両眼なら後遺障害11級または12級に相当するとされる場合があります。

また、流涙は片眼なら14級、両眼なら12級に相当するとされる場合があります。

鼻の障害

交通事故により、鼻呼吸が困難になったり、嗅覚が減退・喪失したりすることがあります。これらの後遺障害は後遺障害等級表には記載されていませんが、鼻呼吸困難や嗅覚の脱失は後遺障害12級、嗅覚の減退は後遺障害14級に相当するとされる可能性があります。

耳の障害

交通事故によって耳鳴りや耳漏れといった後遺障害が残った場合には、後遺障害12級または14級に相当すると認められる可能性があります。

口の障害

交通事故による口の後遺障害には、嚥下障害や咀嚼時間の延び、かすれ声、味覚の脱失や喪失があります。


嚥下障害が残った場合には後遺障害3級または6級、あるいは9級に相当するとされる場合があり、咀嚼時間の延びやかすれ声、味覚の脱失が残った場合には後遺障害12級に相当するとされる場合があります。

また、味覚が減退した場合には、後遺障害14級に相当するとされる可能性があります。

後遺障害等級が認定率がされるためのアドバイス

交通事故直後から治療しましょう

後遺障害等級認定を受けるためには、交通事故直後から治療を開始する必要があります。
交通事故から数日経ったあとに治療を開始すると、そのけがが交通事故で生じたものなのか、交通事故後の生活の中で生じたものなのかが判断できなくなるからです。

後遺障害等級は、交通事故によって残った症状に対して認定されるものなので、けがと交通事故との関連性が曖昧になると、認定される可能性が低くなります。

症状固定まで定期的に通院しましょう

後遺障害等級が認定されるためには、症状固定の診断を受けるまで定期的に通院することが大切です。

通院の頻度があまりに低かったり通院回数が少なかったりすると、治療に対する意欲が低かったために完治しなかったのではないかと疑われてしまいます。

そうなると、完治しなかった原因は交通事故そのものではなく被害者の態度にあるとされてしまい、等級が認定されない可能性が高まります。

交通事故によるけがで通院をする際には、最低でも月1回以上、できれば月10回以上通院するようにしましょう。

医学的所見を示しましょう

後遺障害等級が認定されるためには、後遺障害が残っているということを医学的かつ客観的に証明できなければなりません。

最も理想的なのは、異常が写ったレントゲン写真やMRI画像などがあることです。これを、他覚的所見といいます。

しかし後遺障害は画像で異常を証明できるものばかりではありません。特にむちうちの場合は、他覚所見が無いことも珍しくありません。

そのような場合は神経学的検査を受けて、その結果を後遺障害診断書に記載してもらいましょう。

神経学的検査とは、患部に刺激を与えた時の反応から、症状の有無を判断する検査です。これも、後遺障害等級認定では重要です。

納得の等級に認定されない理由はこれかもしれません

受けた検査が足りない

後遺障害等級が認定されない理由の一つとして、後遺障害の存在を証明するために必要な検査を受けていなかったということが考えられます。

どのような検査が必要なのかは症状に応じて医師に判断してもらえます。しかし、医学的観点から必要な検査と、後遺障害等級認定の観点から必要な検査は異なっている場合もあります。

医師に指示されたとおりに検査を受けたのに後遺障害等級が認定されなかったという場合には、一度弁護士にも相談した方が良いでしょう。

提出した画像所見がわかりにくい

たとえ異常がレントゲン写真やMRI画像に写っていても、それがよくよく見なければわからないものであると、審査の際に見過ごされてしまう可能性もあります。

審査機関に提出する画像はできるだけわかりやすいものを選び、必要であれば異常箇所が目立つように印をつけるなどしておくことが望ましいです。

自覚症状に説得力がない

審査機関に提出する後遺障害診断書には、自覚症状を書く欄があります。
しかし、ここに単純に痛みがする、痺れを感じるなど症状そのもののみを書くだけでは説得力がないと判断されてしまいます。

自覚症状を書くときには、どのような症状があるのかに加え、その症状により実際にどのような影響が出ているのかも書きましょう。具体例は次のようになります。

  • 痛みがあるため受傷前には持てていた重いものを持てなくなった
  • しびれがあるため長時間のデスクワークが困難になった

自覚症状の欄は、特に他覚所見のない後遺障害の場合に重要です。提出前によく確認してくださいね。

朗報◎異議申し立てで、再審査が受けられます

そんなことを言われても、今更遅い…。
そんな方でも大丈夫です。後遺障害等級の審査は、異議申し立てをすることで何度でも受けることができるのです。

ただし、なぜ納得のいく等級に認定されなかったのかを分析し、改善すべきところを改善したうえで異議申し立てをしないと同じことを繰返してしまうだけです。

正直なところをお伝えすると、1度目の申請から弁護士のサポートを受けることが望ましいのですが、異議申し立ての段階からでも遅くはありません。

異議申し立てをご検討の方は、ぜひ弁護士にお声がけください。

もっと詳しく

後遺障害等級の異議申し立てについて

後遺障害等級認定で弁護士のサポートを受けるとどうなる?

①手間が省けます

弁護士に相談すると、後遺障害等級の申請手続きを代わりに行ってもらえます。そのため、手間を省くことができます。

また、その過程で提出書類の内容を確認し、必要であれば訂正も行います。

  • 被害者請求を行いたいけれど手間がかかるから躊躇している
  • 事前に書類の中身を確認できたところでどうしたらいいかわからない
  • どんな追加書類を添付すればいいかわからない

上記のようなことでお困りなのであれば、ぜひ弁護士にご相談くださいね。

②後遺障害等級の認定率が上がります

弁護士のサポートの元で被害者請求を行えば、提出書類の質が上がり、適切な追加書類も提出できるので、被害者ご自身で後遺障害等級認定の申請をするよりも後遺障害等級の認定率が上がる傾向にあります。

交通事故案件に強い弁護士は後遺障害等級認定のサポート経験もありますので、経験を生かしたサポートをいたします。

③後遺障害慰謝料が増えます

弁護士のサポートを受ければ後遺障害等級の認定率が上がるということは、後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益を受け取れる可能性が高まるということです。

もし後遺障害等級認定されなかったら、そもそも後遺障害慰謝料や逸失利益は請求できないため、この違いは大きいです。

また、後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益の金額は最終的には加害者側との示談交渉で決まります。
この時も、被害者ご自身で交渉するよりも弁護士が交渉を代理する方が、高い金額で合意できる傾向にあります。

弁護士に相談・依頼するメリットについては以下の記事でも詳しく解説されていますので、弁護士に相談しようか迷っている方はチェックしてみてくださいね。

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示談交渉開始後、加害者側任意保険会社からは800万円で金額の再提示がありました。しかし弁護士は800万円でもまだ十分な金額とは言えないと判断し、さらに粘り強く交渉を続け、最終的に900万円の示談金を獲得しました。

1180万円から1500万円への増額事例

傷病名あばら骨折、右手の骨折(右橈骨遠位端骨折、右環指中手骨骨折、多発肋骨骨折等)
後遺障害の内容手首関節と薬指の可動域制限
後遺障害等級併合11級

加害者側任意保険会社の姿勢は、一切増額を認めないというものでした。しかし弁護士が粘り強く交渉を続けた結果、4ヶ月で300万円以上の増額に成功しました。

257万円から1185万円への増額事例

傷病名左足首骨折
後遺障害の内容左足首の可動域制限
後遺障害等級12級7号

後遺障害逸失利益の計算において、加害者側任意保険会社は労働能力喪失率を低く見積もっていました。しかし、弁護士が裁判提起を背景に交渉した結果、被害者側の主張通りの労働能力喪失率が認められ、示談金の増額に成功しました。

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まとめ

交通事故の後遺障害等級認定について解説してきました。
わからないこと、不安なことがあれば、遠慮なく弁護士にお聞きくださいね。
必要ならば、弁護士が二人三脚でサポートしてまいります。

代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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