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後遺障害が認定されなかったら異議申立てで等級変更しよう

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むちうちの悩み

2020年4月1日改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

後遺障害等級が認定されなかった場合、後遺障害慰謝料逸失利益を請求することができず、納得のいく金額の賠償金を受け取ることができなくなる可能性があります。

しかし、等級が認定されなかったり、想定よりも低い等級が認定されたからといって、すぐに諦める必要はありません。

被害者が相手方の自賠責保険に対して異議申立てをすれば等級変更の審査を行ってもらうことができます。

あるいは、「自賠責保険・共済紛争処理機構」の紛争処理制度を利用し、等級変更の審査を行ってもらうこともできます。

最終手段として、裁判を提起し、裁判所に等級変更を認めてもらい適切な金額の賠償金を請求する、という選択肢もあります。

これから異議申立てによって実際に等級変更された解決事例や、等級認定の手続きの流れなどを解説していくので、最後までしっかりと目を通し、交通事故の賠償問題に関する知識を身に着けていきましょう。

後遺障害が認定されなかったが、異議申立てによって等級変更が認められた解決事例

アトム法律事務所にご依頼いただき、後遺障害等級の異議申立てをした結果、無事に等級変更された事例の一部をご紹介いたします。

併合14級から併合12級に変更できた解決事例

事故日年齢性別変更前後の等級
2016/11/1622歳併合14級
併合12級

上記の事例では、被害者女性は交通事故で頬骨骨折骨盤骨折などのケガを負い、ご依頼いただいた段階で既に併合14級が認定されていました。

異議申立てを行うにあたって、まず、他覚的所見に関する見解を医師に相談しました。
異議申立てのためには新たな検査内容や骨盤のCT画像などが必要とのことだったので、被害者の方にご協力いただき、新たに検査を受けていただきました。

その後、医師に医学意見書を作成してもらい、異議申立てをしてから約4か月後に併合12級の認定結果が通知されました。

5級から併合4級に変更できた解決事例

事故日年齢性別変更前後の等級
2012/4/45級
併合4級

上記の事例では、被害者の方は交通事故で高次脳機能障害頭がい骨陥没などのケガを負い、初回の等級認定は5級が認定されていました。

しかし、弊所の弁護士が被害者の方と面談した際、頭がい骨のへこみが12級に該当しうることに気がつきました。
初回の等級認定申請のときは医師が撮影した小さな写真を送付していたのですが、その写真を見る限りでは頭がい骨のへこみが大したものではないと思われていたようで、頭がい骨のへこみに対して等級の認定はされていませんでした。

そこで異議申立てにあたって新たな写真を撮影しました。
加えて、自賠責損害調査事務所での面接も実施してもらい、等級変更を認めてもらうよう主張しました。

その結果、頭がい骨のへこみに対して12級の後遺障害が認定されました。

そして最終的には、既に認定されていた5級と合わせて併合4級へと変更されることになりました。

後遺障害が認定されなかったら弁護士に相談

上記の解決事例のように、後遺障害等級の認定結果が出た後に弁護士までご依頼いただければ、等級変更を目指してサポートできる場合があります。

交通事故案件に注力しているアトム法律事務所は後遺障害の異議申立て案件の経験も豊富なので、「後遺障害等級が認定されなかった」などのお悩みをお持ちの方はぜひアトム法律事務所までご相談ください。

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交通事故における後遺障害等級認定の流れ

症状固定後、自賠責保険に後遺障害等級認定の申請をする

事故後、被害者は症状固定を迎えるまで治療を続けることになります。

症状固定

医学上一般的に承認された治療方法をもってしても、その効果が期待しえない状態、つまりこれ以上治療をしても症状の改善が見込めない状態に達したこと

症状固定を迎えた後、いよいよ後遺障害等級認定の申請を行うことになります。

後遺障害等級が認定されると、傷害慰謝料や治療費に加えて後遺障害慰謝料逸失利益も請求できるようになります。

そのため、症状固定後も身体に痛みやしびれといった症状が残っている場合は必ず後遺障害等級認定の申請を行いましょう。

等級認定の申請方法は「事前認定」と「被害者請求」の2つです。

相手方の任意保険会社に手続きを一任するのが事前認定で、被害者自身で手続きを行うのが被害者請求です。

詳細は後述しますが、おすすめなのは被害者自身の努力で等級認定の確率を高めることができる被害者請求です。

そして事前認定または被害者請求で等級認定の申請を行った後は、通常2~3ヶ月程度で等級認定審査の結果が返ってきます。

認定された等級に納得がいく場合、相手方の任意保険会社と示談交渉を始めることになります。

認定された等級に納得がいかなかった、または等級非該当だった、という場合であれば、被害者は異議申立て紛争処理制度裁判のいずれかを利用して等級の変更を要請することが可能です。

後遺障害等級における事前認定とは

事前認定とは、後遺障害等級認定申請の手続きを相手方の任意保険会社が代わりに行ってくれる申請方法のことです。

被害者がやることは相手方の任意保険会社に後遺障害診断書を提出することくらいで、後は任意保険会社がすべて行ってくれます。

このように、事前認定には手間がかからないというメリットがあります。

しかし、事前認定だと任意保険会社に手続きを一任するため、提出書類を自ら検討することができなくなります。

等級認定の申請をする際は、後遺障害診断書だけではなく医師の意見書や神経学的な検査結果、MRI・CT画像なども添付して提出することが可能です。
しかし、事前認定の場合そういった添付資料を提出するかどうかを判断するのは任意保険会社になるので、後遺障害診断書だけを提出して済まされてしまうことがあります。

その場合、添付資料に基づいて症状の程度を示すことができないため、「等級に該当するような症状は残っていない」と審査時に判断され、後遺障害等級が認定されない可能性があります。

特に、身体の痛みやしびれといった他覚的所見に乏しい症状の場合、添付資料を提出しなかったがために等級が認定されなくても不思議ではありません。

このように、事前認定だと添付資料を提出できず、適切な等級が認定されづらくなる可能性がある点にご注意ください。

事前認定のメリット・デメリット

▼メリット
・手間がかからないので楽

▼デメリット
・症状の裏付けとなる添付資料が提出されず、適切な等級が認定されない可能性がある

後遺障害等級における被害者請求とは

被害者請求とは、交通事故の被害者自身が相手方の自賠責保険会社に対して後遺障害等級認定の申請や保険金の請求を行う手続きのことです。

被害者自身がすべての手続きを行うことになるため、事前認定よりも手間がかかります。

しかし、被害者請求であれば提出書類を自ら検討することが可能なので、等級認定に向けた証拠集めを納得いくまで徹底的に行うことができます。

どのような証拠を集めるべきなのかわからない場合は、弁護士に相談すればアドバイスをもらえることがあります。

被害者請求のメリット・デメリットまとめ

▼メリット
・症状の裏付けとなる添付資料を提出できるため、適切な等級が認定される可能性を高めることができる

▼デメリット
・被害者自ら手続きを行うため、手間がかかる

後遺障害等級を認定されやすくするためのポイント3点

(1)被害者請求で等級認定の申請を行う

後遺障害等級認定の申請方法には「事前認定」と「被害者請求」の2つがあると前述しました。

おすすめなのは被害者自身で様々な証拠を集めることができる被害者請求です。

被害者請求は手間がかかりますが、等級認定に向けた証拠集めを被害者側で積極的に行うことができるため、努力次第で等級認定される可能性を高めることができます。

適切な等級が認定されれば、後遺障害慰謝料と逸失利益も請求できるようになるため、最終的な賠償金額も高額になります。

交通事故の賠償問題で後悔しないようにするためにも、後遺障害等級認定の申請は被害者請求で行うことをおすすめします。

(2)後遺障害診断書の書き方を工夫する

主治医に後遺障害診断書を作成してもらう際は「後遺障害等級が認定されやすい書き方」を意識して作成してもらう必要があります。

医師のすべてが交通事故の後遺障害等級認定手続きに詳しいわけではありません。
あまり後遺障害診断書を作成したことがない医師に当たってしまう可能性もありえます。

しかし、後遺障害診断書は等級認定の審査における重要書類なので、万全を期すためにも以下のようなポイントを押さえた上で作成してもらう必要があります。

後遺障害診断書で押さえるポイント

  • 症状に一貫性があることを記載してもらう
  • 継続的に症状があることを記載してもらう

後遺障害診断書を不備なく作成してくれるかどうか不安な場合は、弁護士に依頼することも選択肢の1つとなります。
弁護士が医師と連携して後遺障害診断書の作成をサポートすることも可能なので、お悩みの方はぜひ弁護士への依頼をご検討ください。

(3)通院を1か月以上途切れさせない

後遺障害等級認定においては、継続して通院することも重要です。

事故直後から通院していても、途中で1か月以上通院を途絶えさせてしまうと、その症状の原因が事故によるものなのかどうか証明することが困難になります。
実は通院が途絶えた段階で既に交通事故のケガは治癒していて、通院を再開した後のは別の理由でケガを負ったからでは?と疑念を抱かれてしまうからです。

そのため、医師から通院を続けるように指示されている限りはしっかりと通院を続け、1か月以上間隔が開かないようにしましょう。

等級変更するなら「異議申立て」か「紛争処理制度」か「裁判」を利用する

(1)認定された等級に納得いかない場合は異議申立てで等級変更を目指す

後遺障害等級が認定されず非該当と通知された、または、想定よりも低い等級が認定された、という場合、異議申立てによって等級変更を要請することが可能です。

異議申立ての趣旨と異議申立ての理由を記載した異議申立書を自賠責保険会社に提出すれば、審査が行われ、数か月後に審査結果が通知されます。

異議申立ての趣旨
認定を求める等級を記載をします。
例:12級の等級認定を求める場合は「12級の後遺障害認定相当である。」など。

異議申立ての理由
自賠責保険の認定基準、認定要件を踏まえた上で、添付書類の内容をもとに異議申立ての理由を論理的に記載します。

異議申立てを行った場合、外部の専門家が審議に参加する審査会が開かれます。

審査会では、審査の客観性・専門性を確保するため、日本弁護士連合会が推薦する弁護士、専門医、交通法学者、学識経験者等、外部の専門家が審議に参加するとともに、事案の内容に応じ専門分野に分けて審査が行われます。
(参考:『認定が困難なケースや異議申立てがあったケースなどについては、外部の専門家が審議に参加する審査会を行います』損害保険料率算出機構)

なお、損害保険料率算出機構が公開している『『自動車保険の概況(平成25年度データ)』によると、異議申立ての結果、等級変更が認められる確率は約5%です。

単に異議申立てをしただけでは等級変更が認められる可能性は非常に低いです。

そのため、異議申立てをする際は納得のいく等級が認定されなかった理由を分析し、目指している等級の認定に必要な医学的資料などを集める必要があります。

異議申立ては何度でも利用可能なので、1度目の申立てで納得のいく結果が返ってこなかったとしても、再び異議申立てをすることができます。

(2)後遺障害が認定されなかったときは紛争処理制度の利用も検討する

異議申立てではなく、「自賠責保険・共済紛争処理機構」の紛争処理制度を利用して等級変更することも可能です。

紛争処理制度は初回の後遺障害等級認定結果が返ってきた後か、異議申立ての審査結果が返ってきた後に利用することができます。

異議申立てとは異なり、紛争処理制度は1度だけ利用することができます。

ただ、異議申立てと同様に、入念に準備を重ねて申請をしなければ等級変更が認められづらい点にご注意ください。

また、書式の指定が無い異議申立てとは異なり、紛争処理制度を利用する際は決められた書式の「紛争処理申請書」を作成する必要があります。

紛争処理制度の注意点

  • 紛争処理制度は1度だけ利用可能
  • 異議申立てと同様に、入念に準備してから申請をしないと等級変更が認められづらい
  • 異議申立てとは異なり、紛争処理申請書には決められた書式がある

(3)裁判で等級変更を認めてもらう

異議申立てや紛争処理制度を利用しても等級変更が認められなかった場合、裁判を提起し、適切な等級での賠償金の算出を主張するという選択肢があります。

裁判所は自賠責保険の判断に拘束されないため、裁判所独自に後遺障害等級を判断することが可能です。

裁判を通して等級変更が認められれば、被害者は変更後の等級に準じた後遺障害慰謝料逸失利益を請求することができます。

しかし、通常は裁判所も自賠責保険の等級認定結果を尊重します。
そのため、審査結果を覆すような説得力のある証拠集めと論理的な主張が裁判でも重要となります。

まとめ

後遺障害認定されなかった場合、異議申立てや紛争処理制度を利用して等級変更を要請しましょう。

等級が認定されれば後遺障害慰謝料逸失利益も請求することが可能になるため、最終的に受け取ることができる賠償金額を増額できます。

なお、初回の後遺障害等級認定の申請で等級認定を目指すのであれば、被害者側で等級認定のための証拠集めをすることができる被害者請求で申請することをおすすめします。

異議申立てで等級変更を成し遂げた実績があるアトム法律事務所であれば、後遺障害でお悩みの方のお力になれる可能性があるため、等級認定の手続きでお悩みの方はぜひアトム法律事務所までご相談ください。

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代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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