交通事故の後遺障害相談窓口|弁護士に相談するメリットがわかる
交通事故で後遺症が残った場合は、後遺障害認定を受けたり後遺障害に関する慰謝料・賠償金を請求したりしなければなりません。
しかし、どのように後遺障害認定を受ければ良いのか、慰謝料や賠償金はどれくらいが相場でどのように請求していけば良いのかなど、疑問や不安が多く生じがちです。
治療方針や後遺症の状態など、医療面での不安がある方も多いでしょう。
この記事では、相談内容別に適切な窓口を紹介しています。
また、後遺障害認定や慰謝料請求に関する相談先として、最も適切である弁護士に相談することで生じるメリットについても解説しているので、参考にしてみてください。
ひとまず相談したいことがあるという方には、アトム法律事務所の「無料の法律相談窓口」を案内しております。まずは相談予約をお取りいただくためにも、下記より、電話・LINE・メールのいずれかからご連絡ください。
目次
交通事故による後遺障害の相談窓口
(1)治療や後遺症そのものについての相談窓口
治療や後遺症そのものに関する医学的な内容は、以下の窓口に相談できます。
- 医療安全支援センター
- 全国各地に窓口がある。(https://www.anzen-shien.jp)
- どの科にかかるべきか、基本的な治療方針はどのようなものになるかといった相談ができるが、窓口によって少しずつ対応してもらえる相談内容が違う場合がある。
- 高次脳機能障害支援拠点機関
- 全国各地に窓口がある。(http://www.rehab.go.jp/brain_fukyu/soudan)
- 高次脳機能障害らしき症状がある場合の対応やリハビリについて相談したり、課題解決に向けた支援を受けたりできる。
- 日弁連交通事故相談センター
- 高次脳機能障害に特化した相談窓口がある。(https://n-tacc.or.jp/koujinou)
- 高次脳機能障害の症状が疑われる場合の対応などを相談できる。
(2)保険会社の対応についての相談窓口
自身の保険会社、あるいは加害者側の保険会社による対応に不満がある場合は、そんぽADRが相談窓口となります。
そんぽADRが問題解決のために具体的に動いてくれるわけではありませんが、相談した内容を保険会社側に伝え、問題点を解決するよう促してくれます。
他にも、保険会社のお客様相談窓口に相談することも有効です。
(3)後遺障害認定や慰謝料に関する相談窓口
後遺障害認定の申請方法や慰謝料・賠償金などについては、以下の窓口に相談できます。
- 法テラス
- 後遺障害認定の手続きや問題を解決するための法制度、相談窓口といった一般的な内容について、専門のオペレーターに案内してもらえる
- 収入が一定額以下であるなどの要件を満たせば、無料の弁護士相談にて後遺障害認定の審査対策、慰謝料・賠償金額、示談交渉のアドバイスなどを聞ける
- 上記同様、一定の要件を満たせば、弁護士に依頼する際の費用を立て替えてもらえる
- 日弁連交通事故相談センター
- 後遺障害認定の申請方法やアドバイス、慰謝料・賠償金額、示談交渉などについて弁護士に無料で相談できる(電話・対面)
- 弁護士に中立的な立場として介入してもらい、示談をあっ旋してもらえることもある
- 法律事務所
- 後遺障害認定の申請方法やアドバイス、慰謝料・賠償金額、示談交渉などについて弁護士に相談できる
- 無料相談が可能な法律事務所もある
- 依頼まで進めば、後遺障害認定の申請や示談交渉を一任できる
後遺障害の相談は法律事務所で弁護士にするのが最適
後遺障害認定や慰謝料・賠償金に関する相談窓口で、もっとも幅広い相談者・相談内容に対応できるのは法律事務所です。
法テラスや日弁連交通事故相談センターの場合は、以下の点から相談できなかったり、相談に対して十分な回答・アドバイス・サポートを得られなかったりすることがあるからです。
- 法テラス
- 専門オペレーターへの相談は誰でも可能だが、一般的な制度や手続きについて教えてもらえるのみで、慰謝料相場や後遺障害認定の審査対策などその事案の個別的な相談はできない
- 弁護士への無料相談では個別的な相談も可能だが、収入などいくつかの要件を満たしていないと利用できない
- 日弁連交通事故相談センター
- 自転車と歩行者の事故、自転車同士の事故など、自動車・二輪車以外の事故については相談できない
- 慰謝料・賠償金額ついては電話ではなく対面での相談が必要な場合がある
- 示談あっ旋をしてもらう場合、弁護士は中立的な対場で介入するため被害者側の味方をするわけではない
上記に対して、たとえばアトム法律事務所の電話・LINE無料相談は以下のようになっています。
- 収入などに関する利用要件はない(※物損事故に関するご相談は、LINEでは受け付けていません)
- 慰謝料・賠償金額に関する相談を含め、ほとんどの相談が電話・LINE上で可能
- 無料相談後ご依頼いただいた場合、弁護士は被害者側の立場に立ち、示談交渉はもちろん後遺障害認定の申請手続きなど幅広いサポートを行う
よって、どの窓口に相談するか迷った場合は、法律事務所へ相談してみることがおすすめです。
※ご相談のタイミング・内容によっては対応しかねる場合もあります。
複数の窓口の利用も可能
時間はかかりますが、複数の窓口を利用してみることも1つの手です。
幅広い相談者・相談内容への対応が可能なのは法律事務所ですが、どの窓口がもっとも合っているのかは、相談内容や現在の状況、ご相談者様の性格などにより異なります。
ただし、法律事務所の弁護士に依頼済みの状態だと、法テラス・交通事故相談センターの利用はできないためご注意ください。
後遺障害について弁護士に相談するメリット
後遺障害認定がなされる確率が上がる
後遺障害に関する慰謝料などの損害賠償金の請求を行うには、後遺障害の認定を受けることが必要です。
弁護士に相談・依頼することで、後遺障害の認定を受ける可能性を高めることができます。
後遺障害認定されるための要件は、次の通りです。
後遺障害認定の要件
- 交通事故に起因する後遺症であること
- 治る見込みがないこと
- 労働能力が低下・喪失したこと
- 症状の存在が医学的に証明されること
- 自賠法施行令(労働者災害補償保険法施行規則)に定められた後遺障害1級~14級のいずれかに該当すること
後遺障害認定は基本的に書類審査なので、書類を通して上記の要件を満たしていることをアピールしなければなりません。
しかし、どのような書類を集めるべきなのか、集めるべき書類はどのすれば入手できるのかということは、専門知識や後遺障害認定の経験が必要となってくるでしょう。
弁護士に相談・依頼すれば、専門知識や過去の経験を活かして、適切な書類を収集し、後遺障害認定の申請を行ってくれます。
関連記事
- 等級ごとの後遺障害認定基準について
『【後遺障害等級表】認定される後遺症の内容が一覧でわかる』 - 後遺障害申請を弁護士に依頼する必要性について
『後遺障害申請の被害者請求|流れや弁護士に依頼すべき理由を解説』
弁護士なら後遺障害申請の異議申立も適切に可能
後遺障害等級認定の審査結果に納得がいかない場合は、「異議申し立て」を行うことができます。
ただし、闇雲に不満を言っても結果は変わりません。
被害者の主張する後遺障害等級の認定基準に該当することを、資料を使って示す必要があるでしょう。
弁護士なら、適切な資料を収集したうえで反論を行ってくれるため、異議申し立てが成功しやすくなります。
異議申立てについては、関連記事『後遺障害の異議申し立てを成功させる方法と流れ!失敗や納得できない結果への対策』を読むと、さらに理解が深まります。
後遺障害認定により請求できる慰謝料額が増加する
弁護士に相談・依頼すると、後遺障害認定を受けたことで請求できる後遺障害慰謝料の金額を増額させることが可能です。
後遺障害慰謝料の金額は、後遺障害等級ごとにだいたいの相場が決まっています。
「弁護士基準/裁判基準」と呼ばれる、過去の判例をもとにした法的正当性の高い相場額は次の通りです。
等級 | 弁護士基準 |
---|---|
1級・要介護 | 2,800万円 |
2級・要介護 | 2,370万円 |
1級 | 2,800万円 |
2級 | 2,370万円 |
3級 | 1,990万円 |
4級 | 1,670万円 |
5級 | 1,400万円 |
6級 | 1,180万円 |
7級 | 1,000万円 |
8級 | 830万円 |
9級 | 690万円 |
10級 | 550万円 |
11級 | 420万円 |
12級 | 290万円 |
13級 | 180万円 |
14級 | 110万円 |
ただし、基本的に示談交渉相手となる加害者側の任意保険会社は過去の判例ではなく、自社が定めた基準に沿った金額を提示してきます。
相場である弁護士基準により算定される金額より低い金額を提示してくる傾向にあり、その金額は弁護士基準の半分~3分の1以下であることも珍しくありません。
なお、後遺障害に関する賠償金には逸失利益もありますが、こちらについても加害者側は低い金額を提示してくることが多いです。
その他の慰謝料についてはこちら
- 症状ごとの慰謝料相場がわかる:『交通事故の慰謝料相場』
- 慰謝料の計算方法がわかる:『交通事故の慰謝料の計算方法|正しい賠償金額がわかる』
- 後遺障害慰謝料や逸失利益についてわかる:『後遺障害慰謝料の相場はいくら?等級認定で支払われる金額と賠償金の種類』
加害者側の提示額を増額させるには?
加害者側の提示額を上で紹介した弁護士基準の金額まで増額させるには、示談交渉で弁護士を立てることが重要です。
弁護士基準の金額は本来裁判を起こした場合に認められうる金額なので、法律の専門家でない被害者が裁判も起こさず増額を求めても、基本的に微々たる増額しかしてもらえないのです。
一方、専門家である弁護士からの増額交渉であれば、法的な根拠のある主張であり、増額交渉が不調に終わると裁判となって弁護士基準の慰謝料やそのほかの賠償金を支払うことになる可能性が高くなります。
そのため、示談交渉により弁護士基準に近い金額まで示談金を増額させることができるでしょう。
示談交渉で弁護士を立てるには費用がかかりますが、その費用を差し引いてもなお、被害者自身で示談交渉した場合より多くの慰謝料・示談金が手に入る可能性は十分にあります。
以下の点からも、費用がかかるからと弁護士を敬遠するのではなく、まずは相談をしてみることをおすすめします。
- 弁護士費用特約を使えば弁護士費用の自己負担額が0円になる(約款の範囲内)
- 弁護士費用特約を使えない場合でも、事前の相談において弁護士費用と獲得が見込める慰謝料・賠償金額を試算してもらえる
もっと詳しく
示談金の一部を早期に受け取ることが可能
交通事故の示談金は、基本的に示談成立後に支払われます。
後遺障害認定を受ける場合、その分示談開始が遅れるため示談金の受け取りも遅くなってしまいます。
しかし、以下の方法なら示談成立前にまとまったお金を受け取ることが可能です。
後遺障害認定は受けたいが示談金の受け取りが遅れるのは困る、という場合には検討してみてください。
- 加害者側の自賠責保険に対して被害者請求をする
- 示談金のうち、自賠責保険の支払い分を早くもらえる
- 加害者側の自賠責保険に対して仮払金を請求する
- 示談金の中から、ケガの程度に応じた金額を前払いの形で支払ってもらえる
- 自身の保険を活用する
それぞれで手続き方法や受け取れる金額などは異なります。どの方法がもっとも良いのか迷った場合は、弁護士などにお気軽にご相談ください。
後遺障害について弁護士に相談すべきタイミングを紹介
後遺障害に関する弁護士への相談は、症状固定の診断を受け、後遺障害認定の申請手続きを行う前のタイミングが良いでしょう。
症状固定との診断を受けることで、後遺症が残っていることが明らかとなり、後遺障害認定に必要な資料である後遺障害診断書の作成を医師に依頼することが可能となります。
このタイミングで弁護士に相談を行い、後遺障害診断書に記載すべき内容やほかに入手すべき資料について確認を取りましょう。
また、弁護士に依頼すれば、適切な資料集取のサポートを受けることができるため、後遺障害等級認定を受ける可能性が高まります。
この他にも、弁護士に相談や依頼するタイミング次第で様々なメリットを受けることが可能です。
詳しく知りたい方は『交通事故で弁護士に相談・依頼するベストタイミングは?相談内容別のおすすめも紹介』の記事をご覧ください。
後遺障害に関する弁護士相談による解決事例
弁護士に相談したことで後遺障害等級の認定獲得に成功した事例を紹介します。
紹介しているのは、アトム法律事務所が受任した解決事例となります。
頚椎捻挫で後遺障害14級を獲得した事例
傷病名 | 頚椎捻挫 |
後遺障害等級 | 14級 |
示談金 | 397万円 |
自動車同士の事故であり、停車中に追突されたことから頚椎捻挫のケガを負ったという事例です。
後遺障害が認められるケガであったため、弁護士が後遺障害認定の申請を行い、14級の認定を受けることに成功しました。
認定結果を踏まえて示談交渉を行ったところ、示談金として397万円を獲得することとなりました。
後十字靱帯剥離骨折で14級を獲得した事例
傷病名 | 後十字靱帯剥離骨折 |
後遺障害等級 | 14級 |
示談金 | 341万円 |
事故による転倒で後十字靱帯剥離骨折のケガを負ったために、依頼を受けました。
後遺障害の認定を受けることができるケガであると判断し、後遺障害認定の申請を行ったところ、14級の認定を受けたのです。
その結果、示談交渉により341万円の示談金を獲得することができました。
左肘粉砕骨折などで後遺障害9級を獲得した事例
傷病名 | 左肘粉砕骨折,左肩骨折 |
後遺障害等級 | 9級 |
示談金 | 2387万円 |
弁護士が後遺障害診断書への追記依頼や、医師との面会といった後遺障害等級認定の申請についてサポートを行ったところ、併合9級の認定を受けることに成功しました。
その結果、2387万円の示談金を獲得することができたのです。
アトム法律事務所なら電話・LINEで無料相談が可能
アトム法律事務所では、電話・LINEによる無料相談を受け付けています。無料相談のみでご依頼まで進まなくても全く問題ありませんし、もちろん無理にご依頼を勧めることもありません。
とくにLINEであれば、相談内容を送信して返信を待つだけなので、他の窓口への相談とも並行して行いやすいです。
後遺障害に関するご相談だと、適切な後遺障害等級や後遺障害認定の申請方法、後遺障害慰謝料や逸失利益の相場、加害者側との示談交渉に関する相談を多く受け付けております。
無料相談の予約受付は24時間対応で行っているので、いつでも是非お気軽にご連絡ください。
実際にアトム法律事務所の無料相談をご利用された方からのお手紙を、一部紹介します。
ネットには情報が溢れ、どこに相談すれば良いか迷っていた時、LINEで御社の事を知り相談は無料との事でLINEだと気軽に問合せが出来るため、相談してみました。 返事も速く、当方の疑問にも分かりやすく答えて下さったりと、大変お世話になりました。
アトム法律事務所のご依頼者様のお手紙
法律事務所に相談するのはとても敷居が高かったのでLINEで相談することができて助かりました。丁寧に相談を受けて下さり、ありがとうございました。また相談ができた際には利用させて頂きます。
アトム法律事務所のご依頼者様のお手紙
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了