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後遺障害等級表|後遺症ごとの等級認定基準・認定の流れ

更新日:

2020年4月1日改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

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交通事故で残存した後遺症のうち、特別な賠償の対象となる症状を後遺障害と言います。
後遺障害は全14の等級に分かれており、それぞれどのような症状が何級に該当するのかがあらかじめ定められています。
後遺障害等級表に加え、交通事故の代表的な後遺症がそれぞれ何級に該当しうるかを別個に解説。
さらに後遺障害認定の流れや仕組みを解説したページもご紹介します。

後遺障害の等級表

交通事故の後遺障害には等級表が設けられており、労働災害の補償のために制定された認定基準を準用しています。
後遺障害は全14の等級に分かれており、第1級と第2級は介護が必要か必要でないかと言う基準でさらに分けられています。

後遺障害等級表(要介護)

等級症状の内容
第1級
  1. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
  2. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
第2級
  1. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
  2. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
出典:自動車損害賠償保障法施行令 別表第1

後遺障害等級表(要介護でない)

等級症状の内容
第1級
  1. 両眼が失明したもの 咀嚼及び言語の機能を廃したもの
  2. 両上肢をひじ関節以上で失つたもの
  3. 両上肢の用を全廃したもの
  4. 両下肢をひざ関節以上で失つたもの
  5. 両下肢の用を全廃したもの
第2級
  1. 一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
  2. 両眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
  3. 両上肢を手関節以上で失つたもの
  4. 両下肢を足関節以上で失つたもの
第3級
  1. 一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
  2. 咀嚼又は言語の機能を廃したもの
  3. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
  4. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
  5. 両手の手指の全部を失つたもの
第4級
  1. 両眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
  2. 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
  3. 両耳の聴力を全く失つたもの
  4. 一上肢をひじ関節以上で失つたもの
  5. 一下肢をひざ関節以上で失つたもの
  6. 両手の手指の全部の用を廃したもの
  7. 両足をリスフラン関節以上で失つたもの
第5級
  1. 一眼が失明し、他眼の視力が〇・一以下になつたもの
  2. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  3. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  4. 一上肢を手関節以上で失つたもの
  5. 一下肢を足関節以上で失つたもの
  6. 一上肢の用を全廃したもの
  7. 一下肢の用を全廃したもの
  8. 両足の足指の全部を失つたもの
第6級
  1. 両眼の視力が〇・一以下になつたもの
  2. 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
  3. 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
  4. 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
  5. 脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
  6. 一上肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
  7. 一下肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
  8. 一手の五の手指又はおや指を含み四の手指を失つたもの
第7級
  1. 一眼が失明し、他眼の視力が〇・六以下になつたもの
  2. 両耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
  3. 一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
  4. 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  5. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  6. 一手のおや指を含み三の手指を失つたもの又はおや指以外の四の手指を失つたもの
  7. 一手の五の手指又はおや指を含み四の手指の用を廃したもの
  8. 一足をリスフラン関節以上で失つたもの
  9. 一上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
  10. 一下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
  11. 両足の足指の全部の用を廃したもの
  12. 外貌に著しい醜状を残すもの
  13. 両側の睾丸を失つたもの
第8級
  1. 一眼が失明し、又は一眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
  2. 脊柱に運動障害を残すもの
  3. 一手のおや指を含み二の手指を失つたもの又はおや指以外の三の手指を失つたもの
  4. 一手のおや指を含み三の手指の用を廃したもの又はおや指以外の四の手指の用を廃したもの
  5. 一下肢を五センチメートル以上短縮したもの
  6. 一上肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
  7. 一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
  8. 一上肢に偽関節を残すもの
  9. 一下肢に偽関節を残すもの
  10. 一足の足指の全部を失つたもの
第9級
  1. 両眼の視力が〇・六以下になつたもの
  2. 一眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
  3. 両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
  4. 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  5. 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
  6. 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
  7. 両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
  8. 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
  9. 一耳の聴力を全く失つたもの
  10. 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  11. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  12. 一手のおや指又はおや指以外の二の手指を失つたもの
  13. 一手のおや指を含み二の手指の用を廃したもの又はおや指以外の三の手指の用を廃したもの
  14. 一足の第一の足指を含み二以上の足指を失つたもの
  15. 一足の足指の全部の用を廃したもの
  16. 外貌に相当程度の醜状を残すもの
  17. 生殖器に著しい障害を残すもの
第10級
  1. 一眼の視力が〇・一以下になつたもの
  2. 正面を見た場合に複視の症状を残すもの
  3. 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
  4. 十四歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  5. 両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
  6. 一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
  7. 一手のおや指又はおや指以外の二の手指の用を廃したもの
  8. 一下肢を三センチメートル以上短縮したもの
  9. 一足の第一の足指又は他の四の足指を失つたもの
  10. 一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
  11. 一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
第11級
  1. 両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
  2. 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
  3. 一眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  4. 十歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  5. 両耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
  6. 一耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
  7. 脊柱に変形を残すもの
  8. 一手のひとさし指、なか指又はくすり指を失つたもの
  9. 一足の第一の足指を含み二以上の足指の用を廃したもの
  10. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの
第12級
  1. 一眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
  2. 一眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
  3. 七歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  4. 一耳の耳殻の大部分を欠損したもの
  5. 鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
  6. 一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
  7. 一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
  8. 長管骨に変形を残すもの
  9. 一手のこ指を失つたもの
  10. 一手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの
  11. 一足の第二の足指を失つたもの、第二の足指を含み二の足指を失つたもの又は第三の足指以下の三の足指を失つたもの
  12. 一足の第一の足指又は他の四の足指の用を廃したもの
  13. 局部に頑固な神経症状を残すもの
  14. 外貌に醜状を残すもの
第13級
  1. 一眼の視力が〇・六以下になつたもの
  2. 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
  3. 一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
  4. 両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
  5. 五歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  6. 一手のこ指の用を廃したもの
  7. 一手のおや指の指骨の一部を失つたもの
  8. 一下肢を一センチメートル以上短縮したもの
  9. 一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失つたもの
  10. 一足の第二の足指の用を廃したもの、第二の足指を含み二の足指の用11.を廃したもの又は第三の足指以下の三の足指の用を廃したもの
  11. 胸腹部臓器の機能に障害を残すもの
第14級
  1. 一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
  2. 三歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  3. 一耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
  4. 上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
  5. 下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
  6. 一手のおや指以外の手指の指骨の一部を失つたもの
  7. 一手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなつたもの
  8. 一足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したもの
  9. 局部に神経症状を残すもの
出典:自動車損害賠償保障法施行令 別表第2

代表的な症状の等級認定基準を紹介

むちうち症

むちうちは事故の衝撃で首に急激な力が加わり鞭のようにしなることであらわれる、もろもろの症状の総称です。
医学的には頸部捻挫、頚椎捻挫などともいわれます。

むちうちの多くは完治しますが、場合によっては痛みや不快感、しびれ、眩暈、吐き気といった症状が残存してしまうこともあります。

むちうち症による後遺症は、後遺障害の12級と14級に該当し得ます。

むちうち症の後遺障害等級

等級等級認定の要件
12級13号障害の存在が他覚的にわかるもの。
CTやMRIなど画像診断などによってむちうち症の後遺症の存在が医学的に証明されたもの。
14級9号画像診断など、他覚的な後遺症の存在はない。
しかし、受傷の状況、症状、治療の経過、各種神経学的なテストの結果、むちうち症の後遺症が発生していると説明可能なもの。

これらに該当しなかった場合、たとえ後遺症の症状自体が残ったのだとしても、後遺障害に認定されることはありません。

低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)

脳と脊髄は硬膜という膜に覆われており、硬膜の中は髄液で満たされています。
低髄液圧症候群は、事故の衝撃により髄液が硬膜の外に漏れだすことで、髄液が減少し内部の圧力が低下。
頭痛、頚部痛、めまい、耳鳴りなどの様々な症状を呈するという疾患です。

比較的に新しく提唱された疾患であり、医師のあいだでもこの疾患を認めるかどうかは分かれています。

裁判実務としては、この疾患について否定的な傾向があります。
ただ、だからと言って即座に後遺障害に認定されないのかといえばそんなことは無く、治療歴や受傷の状況などから、例えば頚椎捻挫の範囲で後遺障害に認定される可能性などは残っています。

椎間板ヘルニア

背骨は椎骨という小さな骨がそれぞれ連結した構造をしています。
椎骨と椎骨のあいだには、クッションの役割をもつ椎間板という軟骨組織が挟まっています。
椎間板ヘルニアは、事故の衝撃でこの椎間板が外部にはみ出し、神経を圧迫して痛みやしびれなどを生じさせるという疾患です。

椎間板ヘルニアは後遺障害12級か14級に該当し得ます。
認定の基準は、むちうちと同じです。

椎間板ヘルニアの後遺障害等級

等級等級認定の要件
12級13号障害の存在が他覚的にわかるもの。
CTやMRIなど画像診断などによって椎間板ヘルニアの存在が医学的に証明されたもの。
14級9号画像診断など、他覚的な後遺症の存在はない。
しかし、受傷の状況、症状、治療の経過、各種神経学的なテストの結果、椎間板ヘルニアが発生していると説明可能なもの。

椎間板ヘルニアの後遺障害認定は、交通事故との因果関係についてよく争いとなります。
椎間板ヘルニアは事故に遭わなくても発症し得る症状です。
とくに中腰での作業、長期間の運転、物の持ち運びなどに従事している方は発症しやすいと言われています。

実務上、12級に認定されるケースはそう多くないと言えるでしょう。
MRIやCTによって椎間板ヘルニアが認められたのだとしても、事故前からすでに発症していたのではないかと疑われ、非該当となったり14級に認定されたりするケースが多いのです。

頭部外傷(高次脳機能障害)

事故に遭った際、頭部を強打するなどして外傷を負うことがあります。
脳挫傷、硬膜外血腫、くも膜下出血、びまん性軸索損傷など、頭部外傷は脳に影響を及ぼし、重篤な後遺症を残すこともあります。
頭部外傷の後遺症のうち、特に高次脳機能障害は等級の認定について争いとなりやすい疾患です。

高次脳機能障害は、記憶力、判断力、注意力など認知機能が低下したり、意欲減退、攻撃性・幼稚性の高まりなど社会行動に障害が生じたりする後遺症です。

高次脳機能障害を負った際、認定され得る後遺障害は以下の通りです。

高次脳機能障害の後遺障害等級(要介護の場合)

等級等級認定の要件
1級1号*“常時”介護が必要なもの
2級1号*“随時”介護が必要なもの

*別表第一

高次脳機能障害の後遺障害等級(要介護でない場合)

等級等級認定の要件
3級3号労務に服すにあたり必要となる4つの能力*について、 1つを完全に喪失したか2つ以上の能力の大部分が失われたもの
5級2号4つの能力のうち、1つ以上の能力の大部分が失われたか2つ以上の能力の半分程度が失われたもの
7級4号4つの能力のうち、1つ以上の能力の半分程度が失われたか2つ以上の能力の相当程度が失われたもの
9級10号4つの能力のうち、1つ以上の能力の相当程度が失われたもの
12級13号4つの能力について労務に影響するほど失われなかった。
しかしCTやMRIなど画像診断などによって高次脳機能障害の存在が医学的に証明されたもの。
14級9号4つの能力について労務に影響するほど失われず、画像診断などによっても他覚的な後遺症の存在はない。
しかし、受傷の状況、症状、治療の経過、各種神経学的なテストの結果、高次脳機能障害が残ったと説明可能なもの。

*4つの能力とは、意思疎通能力、問題解決能力、作業負荷に対する持続力・持久力、社会行動能力を指す。

顔の傷・外貌醜状

顔や頭部、頚部などの部分に傷あとが残った場合、それらは外貌醜状と呼ばれ後遺障害の対象になり得ます。
外貌醜状は痕の程度によって後遺障害7級、9級、12級に認定されます。
また、上肢や下肢の傷あとについても要件を満たせば後遺障害に認定されます。

顔の傷の後遺障害等級

等級等級認定の要件
7級12号頭部に手の平大(指の部分は含まない)以上の瘢痕が残ったもの、もしくは頭蓋骨の手の平大以上の欠損があるもの。
顔面部に鶏卵大以上の瘢痕が残ったもの、もしくは10円硬貨大以上の組織陥没が残ったもの。
頸部に手の平大以上の瘢痕が残ったもの。
9級16号顔面部に長さ5センチメートル以上の線状痕が残ったもの。
12級14号頭部に鶏卵大以上の瘢痕が残ったもの、もしくは頭蓋骨に鶏卵大以上の欠損が残ったもの。
顔面部に10円硬貨以上の瘢痕が残ったもの、もしくは長さ3センチメートル以上の線状痕が残ったもの。
頸部に鶏卵大以上の瘢痕が残ったもの。

上肢や下肢の傷あとの後遺障害等級

等級等級認定の要件
14級4号上肢の露出面(肘関節以下)にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
14級5号下肢の露出面(膝関節以下)にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの

またこれら部位以外の場所に関しても、傷あとの程度によって後遺障害12級か14級に該当される可能性はあります。

上肢・下肢の機能障害

交通事故においては、上肢や下肢の関節に強直(固まって動かなくなること)や麻痺の症状が残ることがあります。

上肢の機能障害の等級認定にあたっては、肩関節、肘関節、手関節の3大関節の可動域などが見られます。
それぞれ症状の程度によって、1級、5級、6級、8級、10級、12級が認定され得ます。

上肢の機能障害の後遺障害等級

等級等級認定の要件
1級4号両腕の3大関節のすべてが強直し、かつ手指の全部の用を廃したもの
5級6号片腕の3大関節のすべてが強直し、かつ手指の全部の用を廃したもの
6級6号3大関節のうち2つの関節について、強直したか、完全弛緩性麻痺(自動運動で関節の可動域が健側の可動域角度の10%程度以下となったものを含む)したか、人工関節・人工骨頭を挿入置換してその可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されているもの
8級6号 3大関節のうち1つの関節について6級6号と同じ要件を満たすもの
10級10号3大関節のうち1つの関節について、関節の可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されたか、人工関節・人工骨頭を挿入置換したもの*
12級6号3大関節のうち1つの関節について、関節の可動域が健側の可動域角度の3/4以下に制限されているもの

*人工関節・人工骨頭を挿入置換し可動域が健側の1/2以下になったものは8級6号。

下肢の機能障害の等級認定にあたっては、股関節、膝関節、足関節の3大関節の可動域などが見られます。
それぞれ症状の程度によって、1級、5級、6級、8級、10級、12級に認定され得ます。

下肢の機能障害の後遺障害等級

等級等級認定の要件
1級6号両足の3大関節のすべてが強直(固まって動かなくなる)したもの
5級7号片足の3大関節のすべてが強直したもの
6級7号3大関節のうち2つの関節について、強直したか、完全弛緩性麻痺(自動運動で関節の可動域が健側の可動域角度の10%程度以下となったものを含む)したか、人工関節・人工骨頭を挿入置換してその可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されているもの*1
8級7号 3大関節のうち1つの関節について6級6号と同じ要件を満たすもの
10級11号3大関節のうち1つの関節について、関節の可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されたか、人工関節・人工骨頭を挿入置換したもの*2
12級7号3大関節のうち1つの関節について、関節の可動域が健側の可動域角度の3/4以下に制限されているもの

*1 股関節においては、屈曲・伸展(体の前側や後ろ側に曲げる)、外転・内転(外側に開いたり内側に閉じたりする)のいずれかが1/2に制限されれば等級認定の要件を満たす
*2 人工関節・人工骨頭を挿入置換し可動域が健側の1/2以下になったものは8級7号

そもそも後遺障害とは?後遺症との違い、認定の流れとは?

後遺症と後遺障害の違い

交通事故の被害に遭いケガを負ったとき、治療を続けても一定の症状等が残存してしまうことがあります。
これ以上ケガの治療を継続しても症状の改善に至らないという状態になることを症状固定と言います。
この症状固定後に残った症状のことを、一般用語として後遺症と言います。

先述のとおり、後遺症のうち、一定の要件を満たし賠償の対象となるような症状は後遺障害と呼ばれます。
後遺障害に認定されるか否かと言うのは、その後に支払われる賠償金の額という面で非常に大きな違いとなります。

後遺障害に認定されると「後遺障害慰謝料」「逸失利益」をもらえるようになります。
後遺障害慰謝料は後遺障害を負ったことによる精神的苦痛に対する賠償金です。
逸失利益は、後遺障害による労働能力の低下によって将来にわたって得るはずだった給料等の利益の減額分を補償する賠償金です。

一般的に、後遺障害慰謝料と逸失利益は高額になります。
後遺障害の認定によって、受け取れる賠償金の金額が倍以上になるという事例も決して珍しいものではないのです。

後遺障害慰謝料や逸失利益についてさらにくわしく知りたい方は「後遺障害慰謝料の金額相場は?逸失利益の計算方法や請求の流れも解説」の記事をご覧ください。

後遺障害の申請方法とは?

後遺障害の認定は、損害保険料率算出機構という第三者機関が書面審査を基本として行います。
申請の方法も「事前認定」「被害者請求」の2種類があり、それぞれ認定の流れやメリット、デメリットなども違います。

事前認定は、相手方の任意保険会社に申請の手続きを代行してもらうという方法です。
利用が手軽であるというのが最大のメリットとなりますが、等級認定に有利になるような特別な努力ができないというデメリットがあります。
被害者請求では、等級の認定が得られるよう色々な工夫や努力をすることができるようになります。
ただし、被害者自身で申請をしなくてはならないというデメリットがあります。

事前認定と被害者請求、どちらが申請の方法として適しているかと言うと、これは断然被害者請求となります。
後遺障害申請について詳しく知りたい方は「後遺障害認定の流れとは?|事前認定と被害者請求」の記事をご覧ください。

後遺障害の認定結果に不服がある場合には異議申し立てを!

後遺障害の申請を行ったあと、残念ながら思ったような結果が得られないということもあります。
そのようなとき、後遺障害認定に対する異議申立てを行うことで、認定結果がくつがえる可能性があります。

後遺障害の申請異議申立てについてくわしく知りたい方は、「後遺障害認定に対する異議申立てとは?」の記事をご覧ください。

後遺症等級のお悩みを弁護士に相談すべき理由

後遺障害認定に有利になるよう医師に働きかけられる

後遺障害の認定においては、戦略的な事前準備が必要です。
後遺障害の審査では、治療の経過なども見られます。
本来、後遺障害の認定を受けるべき後遺症が残ったのに、治療方針の齟齬によって等級の認定が受けられなかったという事例は数多くあります。
例えば、通院日数が少なかったり、検査などがあまり行われておらず医学的な証拠が乏しかったりした場合、等級認定の可能性は低くなってしまいます。

弁護士は、後遺障害の申請という側面から医師の治療方針の正否について検討することができます。
仮に等級認定に不利な治療が行われている場合には、賠償という側面からの意見も言って、治療方針について修正をお願いすることもできます。

また、弁護士に依頼すれば、より有効性の高い後遺障害診断書を作成することができます。
弁護士は過去の交通事故賠償の事例などから、より有効な後遺障害の診断書がどのようなものかを熟知しています。
後遺障害の審査は書面審査が基本ですから、後遺障害診断書の出来・不出来というのは非常に重要な要素なのです。

後遺障害申請の手間を軽減できる

後遺障害の申請には2種類の方法がありますが、より適切な等級認定を目指す場合には被害者請求というやり方を採用する必要があります。
被害者請求は手間がかかるのが最大の欠点であり、申請には専門的な知識が必要となる場面も多いです。

弁護士に依頼すれば、これら煩雑な手間を軽減することができます。
弁護士は書類の作成や届け出などを代理することができ、書類の作成に間違いが生じる可能性も低くなります。

賠償金の増額が見込める

弁護士に依頼すれば、上記の様々な努力によってより適正な後遺障害等級に認定される可能性が上がります。
後遺障害に認定されれば、認定されなかったとき比較し示談金の金額が相当増大します。

またそもそも相手方の任意保険会社は、示談交渉の際、裁判の判例の基準よりも低い額を提示してきます。

賠償金には自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準(裁判基準)の3つの基準があります。
慰謝料の3基準についてくわしく知りたい方は、「交通事故慰謝料とは?|交通事故の慰謝料は3種類ある」の記事をご覧ください。

相手方任意保険会社は任意保険基準での示談の締結を迫ります。
これは、被害者の方が本来もらうべき金額の基準「弁護士基準(裁判基準)」よりも低い金額の基準となります。

また被害者ご自身からいくら弁護士基準での支払いをするよう要求しても、通常それを聞き入れてくれることはありません。
弁護士なら、相手方保険会社に過去の裁判例、過去の交通事故実務の実例を提示し、根拠をもって増額を要求できます。
保険会社としても弁護士が相手となった場合、裁判を起こされるリスクなどが考慮されるため、増額交渉に応じざるを得なくなります。

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後遺障害等級についてお悩みがあるなら、まずは弁護士に相談するのがおすすめです。

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代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

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