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交通事故の慰謝料は通院の日数よりも期間で計算!相場はいくら?

更新日:

交通事故 慰謝料と通院日数

新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

「交通事故の慰謝料って通院日数で決まるの?」
「通院日数を増やせば慰謝料も増えるの?」

いよいよ示談交渉だというタイミングや、交通事故の慰謝料を相手の保険会社から提案されたタイミングで、ふとこんな疑問を持ったことはありませんか?

実は慰謝料には複数の計算方法があり、どうやって計算するかで金額は全く違うんです。
そして、通院日数をもとにして慰謝料を算出した場合は、損をしてしまうかもしれません。

慰謝料の計算を相手の保険会社任せにせず、自分で適正な慰謝料の相場を知っておきませんか?

目次

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慰謝料と通院日数の関係は?

通院日数と慰謝料額は必ずしも比例しない

交通事故の慰謝料は、被害者が受けた精神的苦痛に対して支払われます。

しかし、精神的な苦痛は目には見えませんし、感じ方にも個人差があります。
そんな精神的苦痛を金銭的価値に置き換える際には、不公平が生じないように注意が必要です。

そこで、交通事故の慰謝料は、精神的苦痛を感じた時間が長いほど高額になる仕組みになっています。

しかし、通院すればするほど慰謝料が増えるわけではありません。
慰謝料を適切に受けとるために被害者の方に大切にしてほしいのは、「できるだけ多く通院すること」ではなく、「いつからいつまで適切に治療を受けたのか」ということ、つまり実通院日数よりも通院期間なのです。

通院期間と通院日数の違い

通院期間は原則、事故日から完治日まで、あるいは事故日から症状固定日までの期間です。そのため、通院期間のことを治療期間と表すこともあります。

通院日数は、通院期間中に実際に病院にかかった日数のみを数えます。実治療日数などと表現することもあります。

通院日数のよくある疑問

通院と言っても、リハビリ目的の通院や事故当日の検査通院などさまざまなものがあります。
こうした通院も通院日数として慰謝料の対象に含まれるのか、お答えしていきます。

  • リハビリで通院した場合は通院日数に含まれる?

リハビリ目的の通院も通院日数に含めることが可能です。例えば、骨折箇所の骨自体がくっついても、動かしづらさが残っている場合はリハビリをして、動かしやすくなるようにしなければなりません。
このように、リハビリは事故にあう前の状態に戻す「治療」の一環であるため、リハビリ通院も治療日数に数えることができるのです。

ただし、症状固定後(状態がこれ以上良くならないと主治医に判断された後)のリハビリや、相手方と示談をした後のリハビリに関しては、原則慰謝料・治療費の対象外となります。

  • 事故当日に念のため病院を受診した日も含まれる?

交通事故にあった日に念のため通院した場合も通院日数に含まれます。慰謝料はもちろん、治療費や通院交通費も1日から請求できます。

  • 1日に複数の病院を受診した場合は慰謝料も倍増するの?

慰謝料は入院または通院が1日でもあれば支払いの対象となりますが、同日に複数の病院を受診しても慰謝料が増額されることはありません。通院回数ではなく、病院に通院した日数・期間を参考にして慰謝料額が決められるからです。
一方、治療費に関しては、受診目的(治療箇所・治療部位)が異なる場合は、それぞれの受診先でかかった治療費の請求が認められます。

  • 通院日数が少なくても慰謝料はもらえる?

慰謝料は通院1日から支払われますので、通院日数が少ないことを理由に慰謝料がゼロになることはありません。

しかし、通院期間が長期にわたっているのに通院日数が少ないケースでは、慰謝料が相場より低くなる可能性があります。詳しくは本記事中「ひと月に10日以上の通院頻度が望ましい」をお読みください。

通院日数あたりの慰謝料を提示されていませんか

加害者の保険会社から「通院日数が〇〇日なので、慰謝料は〇〇円ですね」などと、通院日数に基づく慰謝料の提示を受けていませんか?

その内容で了承する前に、弁護士に提示額が妥当なのかをチェックしてもらうことをおすすめします。

なぜなら本来の慰謝料相場は、通院日数ではなくいつからいつまで通院したのか、つまり通院期間で決まるからです。

加害者側は通院日数に基づいて慰謝料を計算している可能性が高く、通院期間に基づく金額よりも低くなっているかもしれません。
保険会社による慰謝料の計算方法、通院期間に基づく慰謝料の計算方法は、この後詳しく解説します。

交通事故慰謝料はこう計算する

慰謝料計算で知っておきたい3基準

交通事故の慰謝料算定方法は、誰が計算するかで3通りあります。

慰謝料算定の3基準

  1. 自賠責基準
  2. 任意保険基準
  3. 弁護士基準(裁判基準)

自賠責基準とは

自賠責基準は、加害者側の自賠責保険会社が用いる慰謝料損害算定方法です。自賠責保険は自動車の運転手に加入が義務付けられているもので、被害者救済のため最低限の補償を行うことを目的としています。
つまり、自賠責基準による慰謝料額は3基準の中でもっとも低いということです。

任意保険基準とは

任意保険基準は加害者側の任意保険会社が独自に設定している慰謝料損害算定方法です。
交通事故の示談交渉は通常、加害者側の任意保険会社と行います。つまり、示談交渉の際には加害者側から任意保険基準の金額を提示されるのです。

ただし、任意保険に加入義務はありませんので、事故相手が任意保険未加入(無保険)の可能性もあります。この場合、きちんと慰謝料・損害賠償金を受け取るための注意点があるので、詳しくは『交通事故の相手が無保険ならどうする?』にてご確認ください。

弁護士基準とは

弁護士基準(裁判基準)は、被害者の依頼を受けた弁護士が用いる算定方法です。弁護士基準は過去の判例をもとにしたものなので、裁判で認められうる慰謝料額となります。

3基準のうち慰謝料の相場が最も高くなるのは弁護士基準で計算した場合です。

(1)自賠責基準は通院日数で計算

自賠責基準では、通院日数と通院期間の両方を慰謝料算定に使います。

自賠責基準|慰謝料計算の仕方

  • 日額4,300円
    *2020年3月31日以前の事故については日額4,200円
  • 計算式
    1.[入院日数 + (実通院日数の2倍)]× 4,300円
    2.[通院期間]× 4,300円
    2つの式のうち少ない方を慰謝料とする
    ※慰謝料の対象となる日数は、被害者の傷害の態様、実治療日数その他を勘案して決まります。

自賠責基準から支払われる金額は、自動車損害賠償保障法の法令に基づいています。支払い内容は法令通りのため、自賠責保険会社に対しては増額交渉ができません。

被害者が確実に受け取れる、最低限の金額だとお考えください。

自賠責基準の慰謝料計算例

通院期間3ヶ月、実通院日数が50日の慰謝料を自賠責基準で計算してみます。

  • [0+ ( 50 × 2 )]× 4,300円=43万円
  • [ 90 ]× 4,300円=38万7,000円

2つの計算結果を比べて少ない方を採用します。
自賠責基準で慰謝料を計算したなら、通院期間90日、実通院日数が50日の慰謝料は38万7,000円です。

(2)任意保険基準は保険会社しだい

任意保険基準による計算方法は、各保険会社の独自ルールとなっており、詳しい計算方法は公開されていません。これまでの傾向では、自賠責基準とほとんど同じ水準か、やや自賠責基準を上回る程度の金額になります。

以下は、かつて全ての任意保険会社に適用されていた基準である「旧任意保険支払基準」です。今でも任意件会社の支払基準として採用されている場合もありますので参考にしてください。

旧任意保険支払基準による入通院慰謝料
旧任意保険支払基準による入通院慰謝料

任意基準の慰謝料計算の仕方

旧任意保険支払基準の表の見方を説明します。

旧任意保険支払基準表は、よこ軸が入院期間、たて軸が通院期間を示します。
月は30日単位になります。

入院60日・通院120日の場合は、入院2月・通院4月の交わる89万5,000円が慰謝料です。

ただし、繰り返しになりますが、あくまで旧任意保険支払基準を利用した金額ですので、相手方の支払基準しだいで金額は変わります。

(3)弁護士基準は通院期間で計算

弁護士基準は、入院期間・通院期間の長さを重視する算定方法です。
これまでの裁判結果を元に定められており、書籍「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」(別称:赤い本)に詳しく掲載されています。

弁護士基準で慰謝料を算定するには「重傷用」あるいは「軽傷用」の慰謝料算定表を使います。

基本的には重傷の算定表を使い、むちうち・打撲などの比較的軽度のケガに関しては軽傷の算定表で金額を算定するのです。

弁護士基準の慰謝料算定表(重傷)

重傷の慰謝料算定表
重傷の慰謝料算定表

弁護士基準の慰謝料算定表(軽傷)

軽症・むちうちの慰謝料算定表
軽症・むちうちの慰謝料算定表

弁護士基準の慰謝料計算の仕方

慰謝料を弁護士基準で計算する時には、次のようなステップを踏みます。

  1. ケガが重傷か軽傷かを検討する
    むちうち・打撲・打ち身・擦り傷などは軽傷に分類
  2. 入院期間と通院期間の日数を把握する
  3. 30日を1月として、入院・通院の月数を求める
    入院60日なら入院2月、通院30日なら通院1月
  4. 入院月と通院月の交わるところが入通院慰謝料になる

  • 骨折で入院30日、通院150日
    骨折は重傷の慰謝料算定表を使います。
    入院30日は1月、通院150日は5月なので、入通院慰謝料は141万円です。

自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準の3つの基準のうち、どの基準で慰謝料を計算するかで金額は全く異なります。
加害者側は任意保険基準の金額を提示してきますが、3基準のうち最も高額な弁護士基準で慰謝料を計算して、増額交渉するべきです。

交通事故の慰謝料を弁護士基準で計算したときの目安額は、「慰謝料計算機」で簡単に算定できます。情報を入力するだけで慰謝料が自動計算されるから、どなたでも簡単に使える便利ツールです。無料で利用できるので、「自分の慰謝料はどれくらいなんだろう?」というお試し感覚でも試してみてください。

入通院慰謝料以外の賠償金と通院日数の関係は?

後遺障害慰謝料は通院日数に左右されない

ここまで解説してきていたのは、交通事故で入院・通院した場合に請求できる入通院慰謝料についてです。
交通事故の慰謝料には他に、「後遺障害慰謝料」があります。これは、交通事故によって後遺症が残り、後遺障害等級が認定されると請求できるものです。

後遺障害慰謝料の金額は、通院日数によって左右されません。
後遺障害慰謝料には後遺障害等級ごとにおおよその相場があり、その相場額が個別の事情によって増減され、最終的な金額が決まります。

しかし、後遺障害慰謝料と通院日数が一切関係ないとは言えません。
後遺障害慰謝料をもらうためには後遺障害等級に認定される必要がありますが、等級認定の審査では、どれくらい通院していたのかもひとつのポイントとなるからです。
ただし、通院日数が多いほど後遺障害等級認定率が上がるわけではありません。

後遺障害慰謝料の相場は、この記事の後半「適切な後遺障害等級認定を受ける」をお読みください。

死亡慰謝料は通院日数に左右されない

交通事故の慰謝料にはもうひとつ、死亡慰謝料があります。これは、事故によって死亡した被害者とその家族に対して支払われるものです。

死亡慰謝料の金額は、入院・通院日数によって左右されません。
死亡慰謝料は、亡くなった被害者が家庭で果たしていた役割に応じての相場が設定されています。

自賠責基準と弁護士基準の相場を比べてみましょう。

死亡慰謝料の相場

被害者自賠責弁護士
一家の支柱400(350)2,800
母親・配偶者400(350)2,500
独身の男女400(350)2,000~2,500
子ども400(350)2,000~2,500
幼児400(350)2,000~2,500
以下は該当する場合のみ
+ 遺族1名550
+ 遺族2名650
+ 遺族3名以上750
+ 被扶養者あり200

※慰謝料の単位:万円
※※遺族:被害者の配偶者、子、両親(認知した子、義父母などを含む)
※※※( )内の金額は2020年3月31日以前に発生した交通事故に適用

家族を経済的に支えていた人物である一家の支柱が死亡した場合、死亡慰謝料の相場は最も高額です。

自賠責基準で算定した場合は、死亡した本人への慰謝料に加えて、遺族の人数、扶養者の有無で加算されていき、最高で1,350万円となります。

一方の弁護士基準では、遺族や扶養者がいることを加味した相場となっており、死亡慰謝料相場は一家の支柱の死亡時に2,800万円、母親や配偶者なら2,500万円、そのほか独身の男女・子ども・高齢者は2,000万円~2,500万円が相場です。

慰謝料以外にも請求すべきお金はある|請求漏れに注意

入通院慰謝料・後遺障害慰謝料・死亡慰謝料という3つの慰謝料は、被害者の精神的損害に対する金銭です。
しかし、被害者が損害賠償請求するべきお金は精神的損害だけでなく多岐にわたります。

損害賠償請求すべきお金

  • 入通院慰謝料
  • 応急手当費、診察料
  • 投薬料、手術費用
  • 通院交通費、転院・入退院費
  • 看護料(入院中および自宅)
  • 入院費用・入院雑費
  • 柔道整復等の費用(整骨院・接骨院など)
  • 松葉づえ・義肢・歯科補てつなど装具費
  • 診断書作成費用
  • 休業損害
  • 後遺障害慰謝料
  • 逸失利益
  • 介護費用(将来介護費)
  • 死亡慰謝料、死亡逸失利益
  • 葬儀費用
  • 修理費用

被害者の身体的な被害、精神的な被害、物損被害までもれなく請求することが大切です。

交通事故の示談金についてもっと詳しく知りたい方は『交通事故の示談金相場は?計算方法・増額・交渉の注意点』をあわせてお読みください。

もし既に示談の提案を受けているなら、損害賠償請求すべき項目に漏れがないかを調べることをおすすめします。セルフチェックができる「人身事故損害賠償請求チェックリスト」をご活用ください。そして、ご不明点等ございましたらお気軽に弁護士にお問い合わせください。

損害賠償請求のチェックリスト

通院期間ごとの入通院慰謝料相場を大公開

通院1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月の慰謝料

通院1ヶ月・通院2ヶ月・通院3ヶ月の慰謝料を、弁護士基準で計算すると次の通りです。

入通院慰謝料の相場(弁護士基準)

通院期間重傷軽傷
1ヶ月2819
2ヶ月5236
3ヶ月7353

※慰謝料の単位:万円

通院1ヶ月のとき、重傷なら28万円、軽傷なら19万円が相場です。通院2ヶ月ならば重傷時52万円、軽傷時36万円が相場です。通院3ヶ月では重傷時73万円、軽傷時には53万円が相場です。入院期間があればさらに増額される可能性があります。

通院頻度が少ない場合のリスク

弁護士基準は通院期間を重視しますが、通院が長期間にもかかわらず通院日数が少ないと、治療内容や怪我の状況なども踏まえて減額される可能性もあります。
具体的には、通院3ヶ月なら30日未満の場合に減額のリスクがあります。

それぞれの通院期間について、もっと詳しい慰謝料計算の方法・相場を知りたい方は、関連記事をお役立てください。

通院4ヶ月・5ヶ月・6ヶ月の慰謝料

通院4ヶ月・通院5ヶ月・通院6ヶ月の慰謝料を、弁護士基準で計算すると次の通りです。

入通院慰謝料の相場(弁護士基準)

通院期間重傷軽傷
4ヶ月9067
5ヶ月10579
6ヶ月11689

※慰謝料の単位:万円

通院4ヶ月の慰謝料相場は、重傷時で90万円、軽傷時で67万円です。通院5ヶ月では重傷時105万円、軽傷時79万円が慰謝料相場です。通院6ヶ月では重傷時116万円、軽傷時には89万円が相場です。入院期間があればさらに増額される可能性があります。

通院頻度が少ない場合のリスク

通院が長期にわたる場合には、通院頻度、治療内容、症状などから総合的に判断されて相場から減額されることもあります。通院が長期化するほど、加害者側の保険会社は通院頻度に注目することを覚えておきましょう。

具体的には、通院日数が通院4ヶ月なら40日未満、通院5ヶ月なら50日未満、通院6ヶ月なら60日未満の時、減額のリスクがあります。

それぞれの通院期間について、もっと詳しい慰謝料計算の方法・相場を知りたい方は、関連記事をお役立てください。

通院7ヶ月・8ヶ月・9ヶ月の慰謝料

通院7ヶ月・通院8ヶ月・通院9ヶ月の慰謝料を、弁護士基準で計算すると次の通りです。

入通院慰謝料の相場(弁護士基準)

通院期間重傷軽傷
7ヶ月12497
8ヶ月132103
9ヶ月139109

※慰謝料の単位:万円

7ヶ月通院した時の慰謝料は、重傷時で124万円、軽傷時で97万円程度が相場です。通院8ヶ月なら重傷時には132万円、軽傷時には103万円が相場となります。通院9ヶ月では重傷で139万円、軽傷で109万円程度が相場とされます。入院期間があればさらに増額される可能性があります。

通院頻度が少ない場合のリスク

通院7ヶ月・8ヶ月・9ヶ月という長期の通院期間に対して、通院の頻度、治療内容、症状が見合っているのか注意しましょう。通院期間に対して通院頻度などが見合っていないと判断されると、慰謝料が相場から減額される可能性もあります。

具体的には、通院日数が通院7ヶ月なら70日未満、通院8ヶ月なら80日未満、通院9ヶ月なら90日未満の時、相場通りの金額が認められない恐れがあります。

それぞれの通院期間について、もっと詳しい慰謝料計算の方法・相場を知りたい方は、関連記事をお役立てください。

被害者が通院や治療中に気を付けること

ひと月に10日以上の通院頻度が望ましい

弁護士基準では、入院期間や通院期間をもとに慰謝料を算定します。
しかし、例えば通院8ヶ月中に10日間通院した人と、120日通院した人とでは、同じ慰謝料は認められるでしょうか。

慰謝料は被害者の精神的苦痛を緩和したり、取り除いたりするために支払われる金銭です。あまりにも通院頻度が低いと、「もうケガは治っているのではないか」や「適切な治療を受けていないから長引いているのではないか」など疑われてしまう可能性があります。

最低でも1ヶ月(30日間)のうち10日間は治療を受けるようにしましょう。
現時点での通院日数が少なくてお困りの方・ご不安がある方は、一度弁護士にお話を聞かせてください。

通院中は示談や慰謝料の交渉に応じない

事故現場や通院治療の途中で相手方から示談を持ち掛けられても示談に応じてはいけません。

示談

民事上の争いごとについて、裁判ではなく当事者間の話し合いによって解決すること。交通事故においては、一定額の損害賠償を支払い、その後、それ以上の損害賠償請求をしないという当事者間の合意が通常含まれる。

示談を始めるのは、どんなに早くても通院治療が終了してからです。
そうでなければ治療費や慰謝料、休業損害などの金額が確定しません。

また、ケガが完治せずに何らかの後遺症が残る可能性があります。後遺症が残ったなら、後遺症に対する補償の請求も必要です。

一度示談を結ぶと、原則、後から示談内容に追加・修正は認められません。「後遺症のことは別途協議する」という一文を入れたうえで示談することも可能ですが、基本的にはすべての損害が明らかになってから開始するべきです。

交通事故の示談については、他にも「口頭の合意でも成立する」といった注意点があります。示談とはそもそも何か、スムーズな示談をむかえるためのポイント・注意点は、関連記事『交通事故の示談前に読もう!知られざる示談成功のヒミツ』を読んで知っておきましょう。

治療費の打ち切りは安易に受け入れない

加害者側の保険会社から治療費の打ち切りを提案されても、ただちに受け入れる必要はありません。まだ治療が必要なのに治療を終えてしまうと、以下のデメリットが生じる可能性があります。

  • 治療期間が短くなるので、入通院慰謝料が減る
  • 後遺症が残っても後遺障害等級が認定されず、後遺障害慰謝料がもらえないリスクが高まる

治療費の打ち切りを打診されたら、まずは医師に相談をして、治療の必要性を確かめましょう。
そして、主治医から「まだ治療が必要である」と判断を受けた場合は、加害者側の保険会社にその内容を伝えて、治療費の支払い継続を交渉してください。

もし主治医からも「治療はそろそろ終了」との判断を受けた場合は、健康保険や被害者自身の保険を使って、出費を抑えながら通院を続けなくてはなりません。治療費の領収書などは無くさずに保管しておき、示談交渉時に立て替えておいた治療費を請求しましょう。

整骨院・接骨院は2ヶ所に事前相談

むちうちの治療は整形外科で行われます。
しかし、立地や営業時間の観点から、整骨院・接骨院の方が通いやすいと感じる人もいるでしょう。

事故被害者が整骨院・接骨院を利用した費用も、加害者側に請求可能です。
しかし、整骨院・接骨院は病院ではないので、かかった費用の請求をめぐって加害者側とトラブルになる場合もあります。スムーズに費用を請求するためには、主治医に整骨院・接骨院利用が適当であると認めてもらうこと相手方の保険会社に事前連絡を入れることがポイントです。

整骨院を利用する際の注意点については『交通事故で整骨院に通院!整形外科との違い、慰謝料請求する際の注意点』の記事をご覧ください。

慰謝料が相場よりも高くなる4例をご紹介

入院・通院日数を実際よりも多く数えていい場合

入通院慰謝料の計算では、実際の入院日数や通院日数にみなしの日数が加算されることで金額が増える場合があります。

みなしの日数が加算されるケースは、以下の通りです。

  • ギプスをつけるなど絶対安静で自宅療養していた
  • 育児のために幼い子を持つ母親が退院時期を早めた
  • どうしても仕事に穴があけられずに早く退院した

入院期間・通院期間が長くなると、その分慰謝料額が多くなります。

加害者の責任が極めて大きいと判断される場合

加害者態度が悪質である場合や、運転が正常でなかった場合には、加害者に重大な過失があると判断されます。具体的には次のようなケースです。

  • 加害者が嘘を繰り返して事故の解決が進まないケース
  • 加害者にひどい言葉をかけられたケース
  • 加害者の著しいスピード違反で事故が起きたケース

このようなケースでは、被害者の精神的苦痛がとくに大きいと判断され、慰謝料が相場よりも増額される可能性があります。

慰謝料の増額事由

加害者の態度がひどい被害者に対する暴言、虚偽の説明を繰り返す
加害者の異常な運転無免許、ひき逃げ、飲酒運転、著しいスピード違反・信号無視、薬物
関連記事:飲酒運転の被害者が請求できる慰謝料は?

被害者の親族が精神疾患を罹患した場合

被害者の死亡事故により、残された家族がうつ・PTSDなどの精神疾患を患った場合、別途親族への慰謝料が認められる可能性があります。

東京地判平15.12.18

小学生(男・9歳)の死亡事故につき,事故直後に被害者の悲惨な状態を目撃した母のPTSD罹患による直接損害(休業損害等)は否定したが,母親の精神的打撃が深刻で現在に至るまで継続していること等を考慮し,本人分1800万円,父200万円,母600万円,合計2600万円を認めた

民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準

死亡事故以外でも、被害者に重度の後遺症が残った場合や、家族が被害者の介護をする場合には、家族分の慰謝料・損害賠償金が請求できる可能性があります。
詳しくは『被害者家族が交通事故の慰謝料を請求できる3ケース』をご確認ください。

苦痛が極めて大きい治療を受けた場合

慰謝料は被害者の精神的苦痛に対して支払われます。
そのため、苦痛がとくに大きいと判断された場合には、相場よりも増額される可能性があります。具体的には次のようなケースです。

  • 生死が危ぶまれる状態が継続した
  • 麻酔なしでの手術を余儀なくされた
  • 手術を何度も繰り返して受けた

慰謝料の基準額や相場はあくまで目安です。
だからこそ、示談交渉では慰謝料額をめぐって争いになりやすいと言えます。
被害者一人ひとりの事情を反映させた適切な金額とするためには、これまでの判例やノウハウをもつ経験豊富な弁護士への依頼をおすすめします。

適切な後遺障害等級認定を受ける

後遺障害認定を受けるメリット

後遺障害認定を受けることで、後遺障害慰謝料や逸失利益を受けとることができます。

後遺障害慰謝料

後遺症が残ったという精神的苦痛に対して支払われる慰謝料のこと。後遺障害等級に応じて一定の目安金額があります。
関連記事:後遺障害慰謝料の適正相場は?

逸失利益

後遺障害により生じた減収への補償。基本的には症状固定日から67歳までの年収減分が補償されます。
関連記事:逸失利益の計算

後遺障害慰謝料や逸失利益は、示談金の大部分を占めるケースもあります。
単に「後遺症が残った」という状態ではなく、後遺障害認定を受けることで、後遺障害慰謝料や逸失利益が請求できます。

後遺障害慰謝料の相場を比較

法令通りに支払われる自賠責基準と、正当な相場である弁護士基準の後遺障害慰謝料の相場を比較してみましょう。

等級 自賠責*弁護士
1級・要介護1,650
(1,600)
2,800
2級・要介護1,203
(1,163)
2,370
1級1,150
(1,100)
2,800
2級998 (958)2,370
3級861 (829)1,990
4級737 (712)1,670
5級618 (599)1,400
6級512 (498)1,180
7級419 (409)1,000
8級331 (324)830
9級249 (245)690
10級190 (187)550
11級136 (135)420
12級94 (93)290
13級57 (57)180
14級32 (32)110

※慰謝料の単位:万円
※()内の金額は2020年3月以前に発生した交通事故に適用

後遺障害慰謝料を比較してみると、弁護士基準がいかに高額なのかが分かります。

あらゆる後遺障害等級で2~3.5倍程度の増額が期待できます。
自賠責基準で支払われる金額は最低限の被害者の権利を守るためのもので、必ずしも適正相場とは言えません。

後遺障害認定の申請フロー

後遺障害認定を受けるには2つの申請方法があります。

  1. 事前認定
  2. 被害者請求

事前認定とは、加害者側の任意保険会社に申請の大部分を任せる方法です。
被害者は「後遺障害診断書」を医師に作成してもらったら、その後遺障害診断書を加害者側の任意保険会社に提出するだけで良いのです。

しかし、加害者側の任意保険会社が必ずしも被害者の立場を考えて全力を尽くしてくれるとは限りません。
また、想定している結果が得られなかった時、「加害者側の任意保険会社に不備があったのではないのか?」と不満や後悔が残るかもしれません。

そうした心配が必要ないのが、もうひとつの申請方法「被害者請求」です。

被害者請求のメリット

被害者請求のメリットは、適切な後遺障害認定を受けるための工夫ができること事前認定よりも結果に納得がしやすいことです。

被害者請求では、交通事故被害者が直接加害者側の自賠責保険会社に資料を提出します。被害者自らで必要書類を準備するため、事前認定よりも手間がかかります。
しかし、すべての書類を自分で手配できるので、適切な後遺障害認定を受けるための工夫がしやすく、審査結果に納得しやすいのです。

被害者請求の流れ

被害者請求のフロー

  1. 医師に後遺障害診断書を作成してもらう
  2. 被害者自身が全ての必要書類をそろえる
  3. 必要書類(後遺障害診断書含む)を相手の自賠責保険会社に提出
  4. 損害保険料率算出機構で審査
  5. 相手の自賠責保険会社から審査結果が届く

弁護士は、手間のかかる被害者請求のサポートも行っております。
後遺障害認定には、被害者請求と弁護士依頼のセットで、納得のいく結果を目指しましょう。

むちうちの後遺障害認定は通院6ヶ月以上が目安

後遺障害認定を受けるには、次の4つの条件があります。

  1. 傷病と因果関係がある
  2. 将来的に回復が見込めない
  3. 医学的に認められる
  4. 労働能力の喪失を伴う

そして、むちうちの場合は、6ヶ月以上通院治療をして症状固定となったものでないと、ほとんど後遺障害認定されません。(関連記事:通院6ヶ月|交通事故慰謝料の相場と計算!むちうちの後遺障害認定も解説

むちうちのしびれや痛みは、後遺障害12級13号または後遺障害14級9号に認定される可能性があります。後遺障害12級13号に認定された時の慰謝料相場は290万円、後遺障害14級9号に認定された時の慰謝料相場は110万円です。

しかし、むちうちは身体の内部を受傷した状態のため目に見えないこと、自覚症状が中心で他者に理解されづらいことなど、後遺障害認定のハードルが高いのです。

もし通院期間が6ヶ月未満で、まだ症状が残っている場合は通院治療を継続してみましょう。そして通院6ヶ月後も治らない場合に主治医の見解をたずねてみてください。

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アトム法律事務所は、交通事故被害者の方が正当な金額の慰謝料・示談金を獲得できるように努めてまいりました。

弁護士に示談交渉を任せることで、被害者の方にはたくさんのメリットがあります。特に、弁護士基準での慰謝料獲得には弁護士の存在が欠かせません。被害者お一人で相手の保険会社に増額交渉をしても、聞き入れてもらえないケースが多いです。

弁護士無料相談で期待できる

5つのメリット

慰謝料のメリット

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示談交渉のプロである
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認定されない・低い

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後遺障害等級認定

しかし、弁護士費用がネックだというお声もよく耳にします。
たとえば、「弁護士を雇って慰謝料を増額させても、弁護士費用を支払ったら逆に損をしてしまうんじゃないか」というご心配の声です。

ご心配頂く必要はありません。

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また、弁護士費用は後払いになっています。
初期費用をかけずに弁護士を雇うことができるから、安心です。

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まとめ

  • 慰謝料の本来の相場は通院日数ではなく通院期間を重視して計算する
  • 毎日通院したからといって慰謝料は増えない
  • 保険会社はあくまで保険会社の算定方法で慰謝料を提示しているため、そのまま受け入れてはいけない

代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

詳しくはこちら

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。現在は「刑事事件」「交通事故」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

英語:TOEIC925点

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