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交通事故で通院7ヶ月|慰謝料相場と判例|増額・後遺障害認定のコツ

更新日:

通院7ヶ月|交通事故慰謝料の相場

2020年4月1日改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

交通事故の慰謝料は、被害者が負った精神的苦痛を緩和するために加害者に請求する金銭のことです。

  • 少しでも多く慰謝料を貰いたい
  • 弁護士に依頼したらどれくらい増額できるの?
  • 加害者とはあまり関わらずに解決したい…

7ヶ月という長期の通院、本当に大変なご苦労をされたことでしょう。
つらい思いをされた分、今度の生活のためにも相手から正当な金額の慰謝料をもらいたいと思うのは当然のことです。

しかし、残念ながら加害者側保険会社から提案される慰謝料の金額は、被害者にとって十分なものではありません

この記事を読めば、7ヶ月通院した時の慰謝料相場、慰謝料を高額にする方法、慰謝料獲得までの流れが分かります。

より納得できる示談の実現へ向けてスタートしましょう。

弁護士に依頼したらどれくらい増額できるのか今すぐ知りたい方は、慰謝料の相場が簡単に分かる「慰謝料計算機」がおすすめです。

交通事故の慰謝料|通院7ヶ月の相場

通院7ヶ月の慰謝料早見表

加害者側保険会社から提案される入通院慰謝料は、通院期間7ヶ月・実際の通院日数105日程度の場合で、90万3,000円程度になると想定できます。

一方、本来の慰謝料相場は重傷時で124万円軽傷時で97万円くらいです。
本来の相場とは、被害者が弁護士をつけた時や、加害者へ裁判を起こした時に認められる可能性がある金額のことです。慰謝料算定基準の一つとして「弁護士基準」とよばれています。

通院7ヶ月の慰謝料相場は次の通りです。
通院7ヶ月前後の慰謝料相場は「通院7ヶ月前後(6ヶ月、8ヶ月、9ヶ月)の慰謝料早見表」でご確認いただけます。

通院7ヶ月の慰謝料相場の比較

通院日数保険会社*本来相場
(弁護士基準)
30日25万8,000円重傷124万円**
軽傷 97万円**
70日60万2,000円重傷124万円
軽傷 97万円
105日90万3,000円重傷124万円
軽傷 97万円
130日90万3,000円重傷124万円
軽傷 97万円
160日90万3,000円重傷124万円
軽傷 97万円

*2020年4月1日以降に発生した事故を想定した金額
**低額になる可能性あり

保険会社が提示する慰謝料

通院期間7ヶ月の時、通院日数105日で90万3,000円と最も高額になります。
この金額は、加害者側の自賠責保険会社が慰謝料を算定した場合です。

示談交渉の相手が任意保険会社の場合には、慰謝料が微増する可能性もあります。しかし、任意保険会社内の支払基準によるため確約はされておらず、大幅な増額は期待しない方が良いです。

いずれにせよ、本来の相場(弁護士基準)を超えた金額提示を受けることはありません。

保険会社がどうやって慰謝料を計算しているのかは「慰謝料の計算方法を分かりやすくご紹介」でご説明いたします。

弁護士が交渉で目指す慰謝料

弁護士が加害者側保険会社と交渉する時に使う慰謝料算定方法は、弁護士基準と呼ばれています。

弁護士基準は、治療にかかった期間の長さと被害者の傷病の程度によって金額が変わります。原則、慰謝料額は通院日数に左右されません。

しかし、通院期間が長くなった時には、減額の可能性があります。

慰謝料が相場より低くなるケース

通院期間が長期にわたる場合、症状、治療内容、通院頻度をふまえて、通院期間が短縮されます。

  • むちうちなど比較的軽微な傷病は実通院日数の3倍を通院期間とする
  • 上記以外は実通院日数の3.5倍を通院期間とする

むちうちで7ヶ月通院していても、実通院日数が10日間しかなく、症状、治療内容、通院頻度の観点から期間が短縮されてしまうと、通院期間は30日(10日の3倍)とみなされてしまいます。慰謝料の大幅減額につながりますので、十分注意しましょう。

通院7ヶ月の場合は毎月10日以上、少なくとも通院日数70日程度が望ましいです

通院7ヶ月前後(6ヶ月、8ヶ月、9ヶ月)の慰謝料早見表

ご紹介している金額は、弁護士に示談交渉を任せた時の相場です。弁護士基準では、慰謝料は通院期間に応じて決まります。
通院7ヶ月前後の場合に慰謝料がいくらになるのか、目安を見てみましょう。

入通院慰謝料|骨折等の重傷(弁護士基準)

入院通院入通院慰謝料
なし6ヶ月116万円
なし7ヶ月124万円
なし8ヶ月132万円
なし9ヶ月139万円
1ヶ月6ヶ月149万円
1ヶ月7ヶ月157万円
2ヶ月7ヶ月188万円

慰謝料表からみると、入院期間があると金額がより高額化することが分かります。

つづいて、軽傷時の入通院慰謝料です。むちうち、すり傷、打撲など比較的軽傷時には次のような金額相場となります。

入通院慰謝料|むちうちなどの軽傷(弁護士基準)

入院通院入通院慰謝料
なし6ヶ月89万円
なし7ヶ月97万円
なし8ヶ月103万円
なし9ヶ月109万円
1ヶ月6ヶ月113万円
1ヶ月7ヶ月119万円
2ヶ月7ヶ月139万円

通院7ヶ月前後の慰謝料について、通院6ヶ月、通院8ヶ月、通院9ヶ月のケースを解説した関連記事をご紹介します。より詳しい慰謝料の相場や計算、増額のポイントなどをまとめていますので、あわせてご覧ください。

他の入院月・通院月の慰謝料を知りたい場合は、慰謝料の算定表をご覧ください。

入通院慰謝料算定表(重傷)

重傷の慰謝料算定表
重傷の慰謝料算定表

入通院慰謝料算定表(軽傷)

軽症・むちうちの慰謝料算定表
軽症・むちうちの慰謝料算定表

傷病ごとの慰謝料についてもっと詳しく知りたい方は、関連記事をお役立てください。より詳しく解説しています。

一緒に読まれている記事

慰謝料判例|入院期間201日(約7ヶ月)

約7,383万円(慰謝料1,300万円)

被害者は、前腕骨骨折、右肩甲骨骨折、手関節の可動域制限、頚椎捻挫、腰椎捻挫などのケガをしました。

入院期間201日と、約7ヶ月程度の治療期間であった裁判の結果を抜粋してご紹介します。

東京地裁平成20年1月28日

  • 入通院慰謝料:500万円
  • 後遺障害慰謝料:800万円
  • 治療費:563万円
  • 逸失利益:2969万円
  • 弁護士費用:220万円

この事故はバイク乗車中の被害者(30代男性・給与所得者)が、前方を走行するタクシーを追い抜こうとした際に衝突して起こった交通事故です。タクシーは前方に客を見つけ、ウィンカーを出すことなく第二車線から第一車線へ車線変更を試みましたが、車線区分線上で被害者のバイクと衝突してしまいました。

慰謝料判例|通院日数214日(約7ヶ月)

約477万円(慰謝料260万円)

被害者は、腰部挫傷、腰痛、両手の外傷、上肢の痛みで214日間通院しました。

通院日数214日と、約7ヶ月程度の治療期間であった裁判の結果を抜粋してご紹介します。

横浜地裁平成24年12月13日

  • 入通院慰謝料:150万円
  • 後遺障害慰謝料:110万円
  • 治療費:32万円
  • 逸失利益:75万円
  • 弁護士費用:46万円

青信号の横断歩道上を小走りしていた被害者(70代女性・家事従事者)に対して、赤信号を無視した加害者の車両が衝突した交通事故です。

慰謝料を多くもらう方法

慰謝料増額のための3カ条

慰謝料を多くもらう方法は次の通りです。

  1. 弁護士基準で慰謝料を獲得する
  2. 後遺障害等級認定を適切に受ける
  3. 入院日数・通院日数をきちんと数える

冒頭の表でも明らかなとおり、保険会社の提案する金額は低額で、裁判すればもっと多くの金額が認められるでしょう。

しかし裁判を起こすと裁判費用もかかりますし、解決まで長期化することも覚悟せねばなりません。そこで裁判を起こす前の示談段階で弁護士をつけて、増額交渉することがおすすめです

また、後遺症が残っている場合は、後遺障害等級認定を受けることも視野に入れてください。後遺障害等級認定されることで、後遺障害に対する補償(後遺障害慰謝料・逸失利益・介護費用など)を受けとることができます。

入院日数・通院日数を適正に数えることも大切です。
たとえば、次のようなケースでは実際の入院期間より長い日数が認定される可能性があります。

  • 幼い子をもつ母親が育児のために入院期間を短縮した場合
  • やむを得ず仕事の事情で入院期間を短縮した場合
  • 入院待機期間
  • ギプス固定中など安静を要する自宅療養期間

入通院慰謝料の算定表を使って入通院慰謝料を請求するので、治療期間を適切にカウントすることが大事です。通院日数と慰謝料の関係は関連記事『交通事故の慰謝料は通院日数よりも通院期間に注目!慰謝料相場と注意点』でわかりやすく解説しています。

弁護士基準で増額を交渉

交通事故の慰謝料計算には、次の3つの方法があります。

  1. 自賠責基準
  2. 任意保険基準
  3. 弁護士基準

自賠責基準とは、加害者側自賠責保険会社が慰謝料を計算する時に使う基準です。

自賠責基準

被害者救済を目的として車両1台ずつに加入義務がある保険。支払基準は3基準の中で最も低く、支払い上限も存在する。被害者の損害によっては自賠責基準で計算される金額では不十分と言える。

自賠責基準は被害者救済の最低限のセーフティーネットにすぎません。
後遺症が残るようなケガや、通院期間が7ヶ月と長期にわたっている場合、自賠責基準から支払われる補償だけでは不十分な恐れがあります。

補足

自賠責基準の支払い上限は、傷害による損害(ケガの治療部分)で120万円、後遺障害による損害で最高4,000万円(等級により異なる)、死亡による損害で3,000万円と定められています。

特に、通院期間が7ヶ月と長期にわたる場合、傷害による損害への補償上限120万円を超える可能性があります。120万円の限度額を超えた場合は、加害者側任意保険会社に対して損害賠償金を請求します。
120万円を超えた分はこれまで以上に厳しい交渉が予想されます。

任意保険基準

加害者側任意保険会社が慰謝料計算に使う自社基準。自賠責基準の支払い上限を超えた場合に補てんする役割を持つ。以前は全社で統一された基準があったが、今では各社独自に設定できる。加入は必須ではない。

任意保険会社がもつ自社基準を任意保険基準といいます。
任意保険基準は自賠責基準と区別されていますが、実際には自賠責基準と変わらない水準で設計されている場合があります。

自賠責基準や任意保険基準はあくまで加害者側の保険会社です。
相手方から送られてくる示談案は自賠責基準や任意保険基準で計算されており、その金額で示談を結んでしまうと、低い金額しか受けとることができません。

慰謝料の相場は、弁護士基準で計算する時が最も高く、次いで任意保険基準、自賠責基準の順に低額になっていきます。

慰謝料3基準の相場比較

弁護士基準で計算をすることで、慰謝料の増額が期待できます。
弁護士基準は裁判でも認められている算定方法で、金額は最も高額になります。
相手方保険会社が提示してくる金額を、弁護士基準で再計算しなおして、あらためて増額交渉をしていくことになります。

慰謝料の計算方法を分かりやすくご紹介

保険会社は慰謝料をこう計算している

加害者側の自賠責保険会社が提案する入通院慰謝料は、1日あたり4,300円です。また、2020年3月31日以前に発生した交通事故の場合は、1日あたり4,200円となります。

この内容は法令で定められていますので、自賠責保険会社に増額交渉をしても増額されることはありません。

入通院慰謝料が支払われる対象日数は2パターンあり、少ない方が入通院慰謝料となります。計算式は次の通りです。

自賠責基準の慰謝料計算式

  1. [入院日数 + (実通院日数 × 2)]× 4,300円(※4,200円)と
  2. [治療期間]× 4,300円(※4,200円)

    2つの計算式で、結果の少ない方を採用します。

治療期間7ヶ月(210日)、入院日数30日、実通院日数130日の場合

自賠責基準の慰謝料計算式

  1. [30 + (130 × 2)]× 4,300円(※4,200円)
  2. [210]× 4,300円(※4,200円)
    ※2020年3月31日までに発生した事故は日額4,200円

2つの計算式で、結果の少ない方を採用しますので結果は2式となります。

  • 210×4,300 = 90万3,000円

任意保険会社の計算方法は非公開

任意保険会社の慰謝料計算方法は、保険会社独自のルールとなり、公開されていません。参考程度に、以前使われていた統一基準をご紹介します。現在はこの金額とは限りませんので、ご注意ください。

入院0月入院1月入院2月入院3月
通院0月025.250.475.6
通院1月12.637.86385.7
通院2月25.250.473.194.5
通院3月37.860.581.9102.1
通院4月47.969.389.5108.4
通院5月56.776.995.8114.7
通院6月64.383.2102.1119.7
通院7月70.689.5107.1124.7

※慰謝料の単位:万円

「月」は30日単位となります。

「入院30日・通院60日」であれば「入院1月・通院2月」の交わる50万4,000円が入通院慰謝料になります。

保険会社は、法令や自社基準を駆使して慰謝料を算定します。
しかし、これまでの判例などを用いて、「被害者に出来るだけ高額な慰謝料を提示しよう」とは考えてくれません。だからこそ、弁護士を通して増額を目指すべきなのです。

入院7ヶ月の後に死亡してしまった場合の慰謝料

交通事故が原因となり、入院の末に死亡してしまう方もいらっしゃいます。

交通事故との因果関係が認められた場合には、7ヶ月分の入通院慰謝料と死亡慰謝料の両方を請求できます。

死亡慰謝料も、保険会社から提案される金額と、弁護士が交渉して目指す金額には大きな乖離があります。

被害者自賠責弁護士
一家の支柱400(350)2,800
母親・配偶者400(350)2,500
独身の男女400(350)2,000~2,500
子ども400(350)2,000~2,500
幼児400(350)2,000~2,500
以下は該当する場合のみ
+ 遺族1名550
+ 遺族2名650
+ 遺族3名以上750
+ 被扶養者あり200

※慰謝料の単位:万円
※※遺族:被害者の配偶者、子、両親(認知した子、義父母などを含む)
※※※( )内の金額は2020年3月31日以前に発生した交通事故に適用

弁護士基準では、被害者が家庭で果たしていた役割を重視します。
一家の支柱として経済的に家庭の中心人物であった場合、その方が命を落とすことで与える影響も大きいものと判断されるためです。

そこで、一家の支柱であれば2,800万円、母親・配偶者には2,500万円、その他の属性には2,000万円~2,500万円が死亡慰謝料の相場とされています。
この金額には、遺族への慰謝料(近親者固有の慰謝料)が含まれることもあります。

損害確定までの流れ

(1)治療の終了(完治または症状固定)

慰謝料は、入院・通院期間や日数に応じて決まります。そのため、最終的な金額は、治療が終わらないと金額は確定できません。

ケガが完治した場合

ケガが完治した場合には、相手方任意保険会社との示談交渉が可能な時期になります。治療終了の連絡をすると相手方から示談案が届きますので、内容を確かめてください。

示談案で提示される金額は、保険会社の基準で計算されています。弁護士基準で算定し直し、交渉していきましょう。

示談書のポイント

示談書には交通事故当時者の情報、交通事故の詳細、示談条件や支払遅滞時も記されています。示談をするということは、示談内容をもって争いをやめることになります。(関連記事:交通事故の示談書の落とし穴|絶対載せたい3つの条項とは?

一度示談を交わすと、内容の変更は原則できません。示談書の内容については、示談前に弁護士に確認してもらうと安心です。

補足

交通事故のケガの痛みや治療のため、働けなくなったことへの補償を休業損害といいます。

給与所得者(サラリーマン)の場合は、源泉徴収票や休業損害証明書などを提出することで、事故前年の収入や仕事を休んでいた事実を証明できます。
しかし、自営業者や主婦は、実際に休んでいたことを証明しづらかったり、不当に低い金額しか提示されないケースが後を絶ちません。

7ヶ月もの長期にわたって治療が必要なほどの怪我であれば、お仕事にも差し障りがあったかと推察いたします。

弁護士にご依頼いただければ、主婦の休業損害は約1万円で請求します。
また、自営業の方の休業損害も、事故前後の事業状況などを丁寧にヒアリングして、きちんと認めてもらえるように粘り強く交渉します。

正当な金額で休業損害が認められるよう、弁護士と共に頑張ってみませんか。

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(2)後遺障害認定の申請

症状固定となった(後遺症が残った)場合

ケガは治癒しても、何らかの症状や不具合が身体に残ってしまうことがあります。後遺症が残り、医師により症状固定の状態であると判断された場合は、後遺障害認定を受けるか検討してください。

後遺障害認定の申請をするならば、示談開始は、後遺障害認定の結果が出てからになります。

後遺障害認定

事故が原因で治療後にも症状が残ってしまった場合、被害者の申請により、自賠法施行令の定める等級に該当するかの認定。損害保険料率算出機構が審査を行う。認定結果は1級~14級あるいは非該当のいずれか。

後遺障害認定を受けるには、まず医師に「後遺障害診断書」の作成を依頼しましょう。この書類は、医師によっては書き慣れない書式です。また、医師も多忙な中で作成してくれますので、時間に余裕をもって、早めに依頼しましょう。

後遺障害認定の申請方法には「事前認定」と「被害者請求」の2つがあります。どちらの方法で申請をするかは、被害者が決めます。

おすすめは「被害者請求」ですが、おひとりで申請するには少々手間のかかる方法です。弁護士にご依頼いただければ後遺障害認定サポートを行っております。煩雑な書類準備などをお手伝いしますので、被害者の手間を減らすことができます。

関連記事

むちうちの後遺障害認定ポイント

  • 病院でMRI・CTなどの画像検査を行う
  • 神経学的検査で症状の存在を明らかにする
  • 交通事故直後から半年以上は定期的な通院を継続する(病院)
  • 整骨院だけでなく病院にもきちんと通う
  • 後遺障害診断書の内容をしっかり確認する

保険会社によっては、むちうちは3ヶ月で治るなどと仮定して、長期にわたるむちうち治療に否定的な態度をとる場合があります。

追突事故で起こりやすいむちうちに苦しむ被害者の方は多く、事故の規模・受傷の程度によっては、後遺症が残ったり、長期の治療が必要になるのです。

症状を客観的にする

むちうちの症状は、受傷部の痛み、しびれ、めまい、吐き気、頭痛、視力低下、肩こりなどの自覚症状がメインなので、周囲の人に理解されづらいものです。
病院では、「外傷性頚部症候群」「頸部捻挫」「頸部挫傷」などと診断されるもので、骨が折れたり、切断されたりするわけではなく、外観からは症状の存在が分かりません。

MRIやCT等の画像検査、神経学的検査などの「医学的な方法」で、症状の存在を明らかにしていくことが、後遺障害等級認定のポイントです。

定期的に通院を続ける

また、病院(整形外科)へも半年以上は通院しましょう。よくありがちなのが、だんだん病院への足が遠のくという現象です。

一般的に、ケガの症状や痛みは、時間の経過とと共に緩和されていきます。むちうちの症状が慢性化してきたからといって月に1~2回しか通院しない低い頻度になってしまった場合、後遺障害といえるほどの辛い症状なのか疑われかねません。

後遺障害診断書は重要

そして、後遺障害診断書の記載内容も注意すべきです。「治る見込みがある」「仕事には支障がない」などの表現があれば、後遺障害等級認定に不利に働くでしょう。

医師が作成してくれる後遺障害診断書も、弁護士にご依頼いただければ、「後遺障害等級認定を受けるための要件をおさえられているか」を確認いたします。

医師は治療のプロです。しかし、後遺障害認定の仕組みについては弁護士の方が詳しい知識を持っているのです。

(3)後遺障害部分の金額を検討する

後遺障害への補償は、後遺障害慰謝料と逸失利益に大別されます。

費目内容
後遺障害慰謝料後遺障害等級に応じて支払われる慰謝料
逸失利益後遺障害のために減った将来の収入

後遺障害慰謝料は、後遺障害等級に応じて次のように金額の目安が設定されています。

等級 自賠責*弁護士
1級・要介護1,650
(1,600)
2,800
2級・要介護1,203
(1,163)
2,370
1級1,150
(1,100)
2,800
2級998 (958)2,370
3級861 (829)1,990
4級737 (712)1,670
5級618 (599)1,400
6級512 (498)1,180
7級419 (409)1,000
8級331 (324)830
9級249 (245)690
10級190 (187)550
11級136 (135)420
12級94 (93)290
13級57 (57)180
14級32 (32)110

※自賠責基準()内は2020年3月31日までの金額

逸失利益とは、将来の収入が減少した分を補償してもらうものです。

もっとも、金銭的収入を伴わない家事労働をしている主婦、本人や雇用主の努力で実際には減収していない場合、被害者が事故時点では働いていない子供・学生であっても、将来就労していることが通常考えられる場合などは、逸失利益の対象となります。

逸失利益の金額は、被害者の事故前年収入(基礎収入)、年齢、後遺障害等級などの複数の要素で決まります。

詳しい計算の仕組みを知りたい方は、『逸失利益の計算|後遺障害14級や12級の逸失利益はいくら?』をご覧ください。

(4)示談金を確定させる

交通事故の示談金の内訳には、治療中・治療終了後の人身部分から、修理費などの物損部分まで幅広く様々な金銭が含まれます。

損害賠償チェックリストを使うことで、示談金の内容を網羅的に調べることができます。チェックリストには、弁護士基準の相場も併記していますので、加害者側保険会社から金額提案を受けている場合は、比較にご利用ください。

損害賠償チェックリスト

治療費打ち切りや過失割合トラブル対応

治療費が打ち切られた時の対応

対応

  • まず主治医に治療の状況を確認する
  • 主治医の見解を保険会社に伝えて治療継続を要望する
  • もし治療費が打ち切られても治療を続けるなら健康保険を使う

加害者側任意保険会社のサービスのひとつに、「任意一括払」があります。このサービスによって、被害者は通院先の病院で治療費などを支払う必要がなくなります。加害者側任意保険会社が病院に直接支払ってくれるためです。

裏を返せば、加害者側任意保険会社は被害者が受けている治療内容・治療経過を把握できる立場にあります。

  • 通院頻度があいてきた
    もう治療は終了したのでは?痛くないのでは?
  • 治療内容が漫然としている
    本当に必要な治療を受けていないのでは?
  • 自賠責基準の支払い上限を超えそうだ
    できるだけ支出を減らしたい

加害者側任意保険会社は、様々な理由で被害者に治療費の打ち切りを迫る場合があります。

治療費打ち切りを提案された場合は、焦らず、まず主治医に治療の要否をたずねましょう。主治医が「まだ治療が必要」と判断したなら、加害者側任意保険会社にも伝えてください。

もし主治医にも「そろそろ治療は終わり」と言われた場合には、治療費の打ち切りを避けることは難しくなります。その後も治療を続けるならば健康保険を使うなどして、被害者自身の出費を抑えるようにしてください。また、領収書を保管しておいて、後ほどの交渉で支払いを求めていきましょう。

保険会社とのトラブルには、適切な対処法があります。
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過失割合でもめたときの対応

対応

  • 過失割合の根拠を明らかにする
  • 自身の主張は客観的な材料をそろえて主張する

交通事故の過失割合は、当事者同士でもめやすい部分です。

過失割合

交通事故で生じた損害に対する被害者・加害者の責任の割合

過失割合は、事故発生時の状況(道路状況、スピード、信号の色、ウィンカーの有無)などで決定されます。

過失割合でもめる理由はただ一つ、賠償金の金額を左右するからです。
自分の過失が増えるほど、相手方に支払う金額は高額になってしまいます。

加害者側が主張する過失割合に納得できない時は、まず根拠を尋ねてみましょう。おそらく、保険会社は「別冊判例タイムズ38|民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」という書籍をもとに過失割合を決めています。

この書籍には過失割合事例が網羅的に掲載されています。その事例集の中から、あなたの事故と類似した事故の過失割合を提案してきているのです。

まず、「そもそも自分の事故と同じ状況なのか」から確認すべきです。参考にするべきでない事故の過失割合を根拠とされている可能性があります。

次に、過失割合を変更しうる要因(修正要素)の有無を調べてください。
たとえば、あなたの事故の過失割合が「80:20」が基本だとしましょう。
しかし事故が起こった道路の状況や、被害者の属性(社会的弱者である高齢者や幼児)などの条件で、被害者の過失割合が下げられる可能性は十分あります。

また、ドライブレコーダーの記録、現場付近の防犯カメラの映像、第3者の目撃証言など、できるだけ客観的な材料をそろえて過失割合の変更を主張してください。

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まとめ

  • 通院7ヶ月の慰謝料
    自賠責基準:90万3,000円(通院日数:105日)
    弁護士基準:重傷124万円 軽傷97万円
  • 慰謝料増額のポイント
    弁護士基準で慰謝料を計算すること
    後遺障害認定で適正な等級認定を受けること

代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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