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交通事故で通院8ヶ月|慰謝料の相場・計算方法は?増額のカギは弁護士

更新日:

弁護士

新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

交通事故で8ヶ月もの長い間通院していると、様々な損害が生じたことと思います。

  • 自由に移動ができない
  • 痛みに耐えて通院した
  • 学校にいけなかった
  • 仕事を休むしかなかった
  • 家事・育児ができなかった

こういった様々な苦痛・損害を受けた被害者に対して、加害者側の保険会社が提示する示談内容・慰謝料は、十分なものではありません。

正当な金額で受けとるためには、弁護士による増額交渉は必要不可欠です。

この記事では、通院8ヶ月の慰謝料相場、判例、増額のコツをまとめています。
8ヶ月通院したけれど完治せず後遺症が心配な方は、後遺障害認定の大まかな流れもお伝えします。

これからの生活を前向きに頑張るには、きちんとした補償を受けることが必要です。弁護士と一緒に、より納得のいく結果を追求しましょう。

弁護士に依頼した場合の獲得金額が簡単に分かる「慰謝料計算機」もおすすめです。

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8ヶ月通院した時の慰謝料相場はいくら?

骨折など重傷の慰謝料早見表

交通事故で8ヶ月通院した場合の慰謝料を早見表にまとめました。
慰謝料(入通院慰謝料)は、被害者の怪我の程度で金額が変わります。

まずは、骨折など重傷の場合の慰謝料相場をご紹介します。

8ヶ月通院した時の交通事故慰謝料(重傷)

通院日数自賠責*相場
(弁護士基準)
30日25万8,000円132万円**
60日51万6,000円132万円**
90日77万4,000円132万円
120日103万2,000円132万円
150日103万2,000円132万円
180日103万2,000円132万円
210日103万2,000円132万円

*2020年4月1日以降に発生した交通事故に適用
**相場より低額になる可能性あり

自賠責基準とは

自賠責基準は、加害者側の自賠責保険会社から支払われる金額です。
慰謝料の対象日数分について、日額4,300円が支払われます。
通院日数120日までは、通院すればするほど慰謝料が増えます。
しかし、120日以上はどれだけ通院しても慰謝料が増えることはありません。

相場(弁護士基準)とは

弁護士基準とは、被害者から依頼を受けた弁護士が相手方の保険会社と示談交渉する際の慰謝料算定方法のことです。

交通事故の慰謝料は、保険会社の提示額が必ず正解とは限りません。
そもそも保険会社に計算を任せる必要はないのです。

示談交渉をせずに裁判を起こした時、慰謝料は保険会社の言い値にはなりませんよね。
裁判を起こしたら、裁判所が損害算定を行います。保険会社が損害を算定するのは、あくまで保険会社と示談交渉をしているからにすぎません。

しかし、裁判は決着まで長引くなど被害者にとってのデメリットもあります。
そこで、示談交渉を弁護士に依頼することで、示談交渉でも裁判と同水準の金額を目指すことができるのです。この算定基準を、弁護士基準とよんでいます。

重傷で8ヶ月通院した時の入通院慰謝料相場は132万円です。一方、自賠責保険から支払われる慰謝料は、120日以上の通院時にもらえる103万2,000円が最高額です。弁護士基準で算定する時、入通院慰謝料は最も高額になります。

むちうちなど軽傷の慰謝料早見表

むちうち、打撲などの比較的軽度の怪我をした場合、慰謝料は次のような相場となります。

軽傷で8ヶ月通院した場合、弁護士に増額交渉を依頼した時の入通院慰謝料相場は103万円です。一方、自賠責保険から支払われる慰謝料は、120日以上の通院時にもらえる103万2,000円が最高額です。

8ヶ月通院した時の交通事故慰謝料(軽傷)

通院日数自賠責*相場
(弁護士基準)
30日25万8,000円103万円**
60日51万6,000円103万円**
90日77万4,000円103万円
120日103万2,000円103万円
150日103万2,000円103万円
180日103万2,000円103万円
210日103万2,000円103万円

*2020年4月1日以降に発生した交通事故に適用
**相場より低額になる可能性あり

自賠責保険会社から支払われる金額は、通院日数120日までは、通院日数が増えるにつれて慰謝料額が増えます。しかし、120日以降は103万2,000円から変わることはありません。慰謝料の観点からは、毎日通院した方がいいとは言い切れません。

相場(弁護士基準)とは

弁護士基準とは、被害者から依頼を受けた弁護士が加害者側保険会社と示談交渉をする際の慰謝料算定方法です。

両者を比較してみると、通院日数が120日となる時には、自賠責基準の金額の方がわずかに高くなります。

「弁護士に依頼したらかえって損をする?」と思わないでください。
軽傷事故で長期間通院していても、弁護士に依頼するべき理由をご説明します。

軽傷でも弁護士に依頼するほうがいい理由

  • 自賠責基準の支払いには限度額がある

自賠責基準で支払われる慰謝料には上限が設定されています。入通院慰謝料に関しては、通院交通費・治療費などと併せて上限120万円とされています。慰謝料だけで約103万にも及ぶと、治療費や交通費などの費用を併せて120万円を超える可能性は高いです。120万円を超えた分は加害者側の任意保険会社との交渉しだいになり、算定表の通りの金額をスムーズに獲得できるとは限りません。

  • 慰謝料以外にも増額すべきお金がある

慰謝料は、加害者に請求する金銭の一部に過ぎません。後ほど詳しく説明しますが、被害者に生じた損害によっては、他にも増額できる部分があります。
慰謝料だけでなく、損害全体の増額を目指すなら、弁護士基準での算定が欠かせません。

  • 後遺障害認定のサポートを受けられる

8ヶ月通院しても完治しないことも有り得ます。
後遺症が残った時には、後遺障害認定の申請をして、適切な補償を受けとるべきです。後遺障害認定を受けるには十分な準備やノウハウが必要なので、弁護士が味方についていると心強いですよ。煩雑な書類関係を弁護士に一任できるので、被害者の手間を省けます。

自賠責保険の支払い上限に関しては『交通事故慰謝料が120万を超えたらどうなる?|自賠責保険の限度額や慰謝料の仕組みを解説』にてより分かりやすくご説明しております。

通院8ヶ月前後の慰謝料はどれくらいになる?

通院8ヶ月前後の慰謝料を表にまとめました。
金額は、弁護士に示談交渉を任せた場合の「弁護士基準」の金額となります。

通院8ヶ月前後の慰謝料早見表

入院・通院慰謝料
通院7ヶ月重傷:124
軽傷:97
通院9ヶ月重傷:139
軽傷:109
入院1ヶ月・通院7ヶ月重傷:157
軽傷:119
入院1ヶ月・通院8ヶ月重傷:164
軽傷:125

※慰謝料の単位:万円

通院のみの慰謝料よりも、入院をしている場合の慰謝料の方が高くなります。

通院8ヶ月前後の慰謝料については、関連記事で詳しくご説明しています。それぞれの通院月数に応じた慰謝料の早見表がありますので、必要に応じてお役立てください。

判例|通院251日|約1137万円の損害

信号のある交差点を右折していた加害者トラックと、犬の散歩をしていた被害者が衝突して起きた交通事故です。
事故の結果、被害者は鎖骨骨折・上腕骨骨折などの重傷を負いました。交通事故の過失割合は70:30で、一部被害者の過失が認められました。

症状固定まで約8ヶ月(251日)かかり、左鎖骨の後遺障害として後遺障害12級5号に認定されました。
約1,137万円の損害が認められましたので、その一部を抜粋してご紹介します。

損害の抜粋 神戸地方裁判所平成二三年(ワ)第二六二三号

損害損害額
治療費358万1,385円
入院雑費6万9,000円
休業損害(保育所代)92万950円
休業損害(被害者の仕事分)15万4,514円
入通院慰謝料172万5,000円
後遺障害慰謝料280万円
逸失利益193万425円

交通事故の慰謝料ってどんなお金?

慰謝料は示談金のほんの一部

交通事故の慰謝料は、被害者が請求して受けとるべき示談金の一部に過ぎません。以下のイラストは示談金の内訳の一例を示しています。

交通事故示談金の内訳

示談金の内訳

治療費、休業損害、入通院慰謝料、逸失利益、後遺障害慰謝料、修理費など

慰謝料の増額だけでなく、示談金全体を増額させることがポイントなのです。

もっとも損害に対する実費を請求する場合は、増額しようがありません。
保険会社の提示案からの増額は難しいでしょう。

損害費目別の増額の余地

費目増額の可能性
治療費なし
休業損害あり
慰謝料*あり
逸失利益*あり
後遺障害慰謝料あり
修理費なし

※死亡事故の死亡慰謝料・死亡逸失利益を含む

「あり」となっているところは、弁護士基準で算定することで、保険会社から支払われる金額よりも増額できる可能性がある費目です。

関連記事

慰謝料はこんな時に支払われる

交通事故の慰謝料は、被害者が受けた精神的苦痛に対して支払われます。示談金の内訳でもご説明したように、治療費や通院交通費などとは別に支払われるお金です。

慰謝料状況
入通院慰謝料(傷害慰謝料)入院した、通院した
後遺障害慰謝料後遺障害が残った
死亡慰謝料事故で亡くなった

入通院慰謝料は、怪我のために入院したり、通院した場合に認められます。事故後には必ず病院を受診しますので、すべての被害者に支払われる慰謝料と考えてください。
もっとも、通院なしの場合は慰謝料は認められません。(関連記事『交通事故の慰謝料は通院なしでももらえる?通院を始めるなら何日以内?』)

後遺障害慰謝料は、後遺障害認定を受けた場合にのみ認められます。
医師から「後遺症が残りました」と言われただけでは支払われません。

死亡慰謝料については、亡くなられた被害者本人への慰謝料となります。
近親者への慰謝料(両親、配偶者、子、兄弟姉妹など)とは別物です。

慰謝料の相場はこうやって決まる

目には見えない精神的苦痛に対して支払われる金銭が慰謝料です。
金銭的価値に置き換えるためには一定のルールが必要です。
慰謝料にはある程度の相場が設定されています。そして、相場をもとに個別の事情を反映した金額が決まります。

大まかに、次のようなルールがあります。

慰謝料基準
入通院慰謝料(傷害慰謝料)入院や通院の長さ
後遺障害慰謝料後遺障害等級
死亡慰謝料被害者の社会的立場・役割

入通院慰謝料

入通院慰謝料は、入院期間・通院期間に応じて慰謝料の相場が定められています。さらに自賠責基準では、実際に通院した日数も慰謝料を決める要素となります。

もし加害者側の保険会社から治療費の打ち切りなどを打診されて応じた場合は、その時点で治療終了となります。治療終了と同時に治療費や休業損害、入通院慰謝料の対象日も終了となる点は注意が必要です。

後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料は、後遺障害等級に応じて目安額が決められています。そして、後遺障害の程度などを踏まえて増減されます。

加害者側の保険会社から提案される後遺障害慰謝料の金額は、弁護士基準よりも低額な可能性が高いです。

後遺障害慰謝料の相場は、この記事の後半「後遺障害慰謝料の相場」でご紹介しています。

死亡慰謝料

死亡慰謝料は、被害者の社会的立場で相場が分かれます。
自賠責基準では、年齢・性別・職業に関係なく、一律で400万円とされます。(2020年4月1日以降に発生した死亡事故の場合)
そして、遺族の人数や扶養者の有無で金額が加算されます。

弁護士基準で死亡慰謝料を計算する時は、被害者が家庭で果たしていた役割を重視します。具体的には、被害者が一家を支える経済的支柱であった時に最も死亡慰謝料の相場が高くなります。
一方で、独身の男女や子ども、お年寄りの死亡慰謝料はやや低くなります。
このように差が出るのは、自賠責基準では別途加算する遺族人数や扶養者の有無などをあらかじめ考慮しているためです。

より詳細な死亡慰謝料の相場については、関連記事『死亡事故で慰謝料はいくらもらえる?慰謝料相場と遺族がもらえる損害賠償金を解説』をお読みください。

慰謝料を計算する3つの方法

(1)加害者側の自賠責保険会社の計算方法

自賠責保険とは、すべての自動車に加入が義務付けられている強制保険です。
被害者を助けるセーフティーネットの側面をもちますが、支払われる金額は3つの慰謝料算定方法のうちで最も低額です。

自賠責保険から支払われる入通院慰謝料は、1日あたり4,300円とされています。(2020年3月31日以前に起こった事故は1日あたり4,200円)

自賠責基準の慰謝料計算式

  1. {入院日数 + (実通院日数 × 2)}× 4,300円
    または
  2. {治療期間}× 4,300円

※入院日数:実際に入院した日数
※実通院日数:実際に通院した日数
※治療期間:最初に病院を受診した日~完治日または症状固定日までの日数
※慰謝料の対象となる日数は、被害者の傷害の態様、実治療日数その他を勘案して決まります。

2つの式で計算した結果、金額の少ない方が入通院慰謝料となります

自賠責基準の慰謝料シミュレーション

入院なし、通院8ヶ月、実通院日数100日の入通院慰謝料

自賠責基準の慰謝料計算式

  1. {0 + (100 × 2)}× 4,300円=86万円
  2. {240}× 4,300円=103万2,000円

計算結果を比べて少ない方が入通院慰謝料となります。
入院なし、通院8ヶ月、実通院日数100日の入通院慰謝料は86万円です。

自賠責保険から受けとれる金額は法令により定められています。自賠責保険の慰謝料についてもっと知りたい、自賠責保険に直接請求する方法を知りたい方は関連記事をお読みください。

(2)加害者側の任意保険会社の計算方法

任意保険とは、自動車の運転手が自分の意思で加入する自動車保険です。保険商材ごとに補償範囲が異なり、支払基準は公になっていません。自賠責基準のように正確な慰謝料は計算できません。しかし、ほとんど自賠責基準と変わらない水準とも言われています

しかし、以前は任意保険会社の支払基準は統一されていました。現在でもかつての統一基準に則っている任意保険会社もあるようなので、旧任意保険支払基準表をご紹介します。すべての任意保険会社で使われている基準ではありませんので、参考程度にご活用ください。

旧任意保険支払基準による入通院慰謝料
旧任意保険支払基準による入通院慰謝料

旧任意保険支払基準表はこうやって見る

旧任意保険支払基準表は、よこ軸が入院月数、たて軸が通院月数になります。
1月は30日単位になるので、入院120日なら入院4月、通院240日なら通院8月です。また、入院なしの場合は入院0月とします。

  • 入院0月、通院5月の入通院慰謝料

入院月数と通院月数の交わるところが入通院慰謝料となります。
入院0月・通院5月の時、入通院慰謝料は56万7,000円です。

自賠責基準とは違い、実際の通院日数は算定結果に影響しません。
しかし、実際の通院日数が少ない場合などは、相場より低く見積もられる可能性があります。詳しい増額・減額ルールは、各任意保険会社の社内ルールのため、一概には分かりません。

(3)弁護士の計算方法

弁護士の計算方法とは、弁護士基準・裁判基準と言われ、自賠責基準や任意保険基準よりも慰謝料の相場が高くなる方法です。

重要

弁護士基準で慰謝料を算定すると、加害者側保険会社の算定基準で計算した慰謝料額よりも高額になります。

弁護士基準の慰謝料算定には、慰謝料算定表を使います。
慰謝料算定表は骨折などの重傷用、むちうちなどの軽傷用と2つあり、怪我に合わせて使い分けが必要です。

重傷の慰謝料算定表(弁護士基準)

重傷の慰謝料算定表
重傷の慰謝料算定表

軽傷の慰謝料算定表(弁護士基準)

軽症・むちうちの慰謝料算定表
軽症・むちうちの慰謝料算定表

慰謝料算定表はこうやって使う

弁護士基準の慰謝料算定表は、よこ軸が入院月数、たて軸が通院月数になります。
1月は30日単位で計算しますので、入院90日なら入院3月、通院240日なら通院8月です。また、入院なしの場合は入院0月となります。

  • 入院1月、通院8ヶ月・重傷時の入通院慰謝料

入院1月と通院8月の交わるところが入通院慰謝料となります。
入通院慰謝料は164万円です。

  • 入院なし・通院250日・軽傷時の入通院慰謝料

通院250日は、通院8月と10日に分けることができます。
端数についての計算方法をご紹介します。

端数の10日は「9月目」にあたりますので、通院9月(109万円)から通院8月(103万円)の入通院慰謝料を差し引くと、通院9月目が6万円であると分かります。

1月は30日なので、6万円を30で割った2,000円が9月目の日額と言えます。10日分なので2万円です。通院8月(103万円)と合算して、入院なし・通院250日の入通院慰謝料は105万円と算出できます。

重傷時の注意点|相場より増額されるケース

被害者の怪我が深刻で生死の境をさまようほどの状態となった場合、麻酔なしで処置を受けた場合などでは、精神的苦痛はより大きなものとなります。

こういった場合には、慰謝料算定表よりもさらに慰謝料が増額される可能性があります。

同様に、被害者の近親者が受けた精神的苦痛が認められたり、遠方から親族が見舞いにきた際の交通費などの請求が認められる可能性があります。

重傷事案については、より個別の事情を反映した交渉が必要です。
これまでの判例を熟知して、ノウハウを多く持つ弁護士への早期連絡をおすすめします。

アトム法律事務所では、軽傷から重傷・死亡事故まで、多くの交通事故被害者・ご家族の方をサポートしてまいりました。法律相談は無料で承っておりますので、どうぞ安心してご利用ください。

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長期通院の注意点|相場より減額されるケース

弁護士基準で慰謝料を算定する時には、実際の通院日数は使用しません。
慰謝料算定表の項目としては、入院期間と通院期間のみだからです。

しかし、弁護士基準の算定について定めた書籍「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」(愛称:赤い本)では、次のような注意書きがあります。

通院が長期にわたる場合は,症状,治療内容,通院頻度をふまえ実通院日数の3.5倍程度を慰謝料算定のための通院期間の目安とすることもある。

民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準

また、むちうち症で他覚所見がない場合などの軽傷においては、実通院日数の3倍程度を慰謝料算定のための通院期間の目安とすることも補足されています。

通院8ヶ月で実際の通院日数が20日程度しかなく、通院日数が少なく、治療も適切でないと判断されてしまった場合を例に考えてみましょう。

重傷であれば通院期間70日(実通院日数20日の3.5倍)と見なされます。実際の通院期間は8ヶ月なのに、通院2ヶ月10日へ短縮されてしまい、慰謝料額は8ヶ月の相場132万円から約60万円前後まで減額されてしまう恐れがあるのです。

入院・通院治療が長期にわたるほど、通院頻度は大切です。

慰謝料を適正にもらう3つのコツ

弁護士に示談交渉を任せる

弁護士基準で慰謝料を算定して、保険会社の提案金額からの増額を目指すことがポイントです。そのためには、被害者が弁護士と委任契約を結び、示談交渉を任せることが必要です。

実は、被害者が自分で弁護士基準にするように交渉しても、加害者側保険会社が受け入れてくれるとは限りません。それは、保険会社としても自社の出費をおさえたいからです。

弁護士なしの増額交渉は難しい

弁護士が示談交渉を代理することで、加害者側の保険会社は「示談がまとまらない時には民事裁判になるかもしれない」と危惧します。裁判になったら、保険会社が損害を算定するのではなく、裁判所が裁判基準で損害を算定します。

保険会社としても裁判はデメリットが多く、避けたいものです。
だから、裁判の手前の示談交渉で弁護士基準を受け入れてくれやすくなります。

入院日数・通院日数をきちんと数える

慰謝料算定に欠かせないのが、入院・通院の期間です。
だから入院日数・通院日数は正確に数えたいところです。

入院日数・入院期間病院に入院していた日数
通院期間最初に病院を受診した日から治療終了日までの期間
通院日数通院期間中に実際に病院で治療を受けた日数

事故直後に病院へ搬送された場合は、事故日が入院・通院の開始日になります。

通院期間については、治療が終了した日です。
完治した場合は最終受診日となり、後遺症が残った場合は症状固定日までです。

通院日数・通院期間と慰謝料の関係については、関連記事『交通事故の慰謝料は通院日数よりも通院期間に注目!慰謝料相場と注意点』にて解説しています。

みなしの入院期間が追加される可能性がある

被害者に特別な事情がある場合、実際の入院期間にくわえて、みなしの入院期間が加算される場合があります。

  • 仕事などのやむをえない事情で退院を早めた場合
  • 幼い子供を持つ母親が育児のために退院を早めた場合
  • 入院待機期間がある場合
  • ギプス固定の絶対安静の状態で自宅療養している場合

後遺症は後遺障害認定を申請する

後遺症の損害賠償では、後遺障害認定を受けることが極めて重要です。
後遺障害認定を受ければ、後遺障害慰謝料や逸失利益の請求が可能となります。

後遺障害への補償

後遺障害慰謝料後遺障害が残ったことへの慰謝料
逸失利益後遺障害による労働能力の喪失で減少した生涯年収への補てん

後遺障害慰謝料や逸失利益が認められれば、示談金全体の金額が増えることになります。

後遺障害認定の申請方法や慰謝料相場については「後遺障害認定で獲得金額を増やす!」にて後述しています。

こんな人は慰謝料で損する可能性が高い

一人で示談交渉を頑張ってしまう人

  • 被害者の方やそのご家族だけで、保険会社と交渉をしていませんか?

弁護士基準で算定してもらうように交渉をすることには、弁護士の介入が欠かせません。相手方の保険会社も営利企業ですので、簡単には折れてくれないのです。

また知っていただきたいのが、弁護士費用の心配はいらないということです。

まず、弁護士費用特約があれば、法律相談料は10万円程度、弁護士費用は300万円程度までを被害者の保険会社が支払ってくれます。被害者は実質無料で弁護士を雇うことができます。

次に、弁護士費用特約がない方も、「弁護士費用特約がないから」とあきらめる必要はありません。

弁護士費用体系は法律事務所ごとに異なりますが、多くの場合で、「回収額の〇%」「増額した分のの〇%」という形態になっています。つまり、弁護士に依頼して、弁護士費用分以上の増額が実現できれば、被害者の手元には弁護士に依頼しない時以上のお金がちゃんと残ります。

それでも、被害者の過失が大きくて示談金回収の見込みが低かったり、損害額が極端に低額であるような場合などには、損をしてしまう可能性があります。被害者が損してしまう状態を「費用倒れ」といいますので、法律相談時に「費用倒れしないか」を弁護士に見積もってもらうと安心できます。

保険会社の主張する過失割合をうのみにする人

  • 相手の保険会社の提示する過失割合を絶対だと思っていませんか?

交通事故が起こったとき、当事者が負う責任を過失といいます。
そして当事者同時の責任を、100対0、70対30などの割合で示すことが多く、過失割合とよばれます。

過失割合は、加害者側の保険会社から提案を受けることになりますが、必ず正しいものとは限りません。

提案された過失割合に不審がある時は、そのままうのみにせず、根拠を尋ねるようにしましょう。
そして根拠資料を受け取ったら、弁護士に確認を取ってください。交通事故被害者に向けた無料の法律相談を行う弁護士事務所の利用をおすすめします。

後遺障害認定で獲得金額を増やす!

後遺障害慰謝料の相場

後遺障害慰謝料は、弁護士基準で計算した時、110万円~2,800万円が相場です。
幅があるのは、金額が後遺障害等級しだいで大きく変わるからです。

後遺障害慰謝料の金額は、認定された後遺障害等級でほぼ決まります。
等級に応じた目安額が設定されており、その目安額を元に、個別の障害の程度や仕事への影響度合いに応じて増減されます。

後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料の相場を、自賠責基準と弁護士基準で比較してみます。
すべての等級で、弁護士基準の相場が高いことが分かります。

等級 自賠責*弁護士
1級・要介護1,650
(1,600)
2,800
2級・要介護1,203
(1,163)
2,370
1級1,150
(1,100)
2,800
2級998 (958)2,370
3級861 (829)1,990
4級737 (712)1,670
5級618 (599)1,400
6級512 (498)1,180
7級419 (409)1,000
8級331 (324)830
9級249 (245)690
10級190 (187)550
11級136 (135)420
12級94 (93)290
13級57 (57)180
14級32 (32)110

※慰謝料の単位:万円
※()内の金額は2020年3月31日以前に発生した事故

また、後遺障害慰謝料の他にも、逸失利益の請求が可能です。
後遺障害の程度が重い場合、被害者が若い場合などは逸失利益が高額化する可能性があります。

逸失利益の計算については、サラリーマン・自営業者・学生など、被害者の置かれた立場・職業に応じた工夫が必要です。

詳しくは関連記事『逸失利益の計算|後遺障害14級や12級の逸失利益はいくら?』をご覧ください。

後遺障害認定の流れ

後遺障害認定を受けるまでの大まかな流れは次の通りです。

後遺障害認定の流れ

  1. 症状固定の診断を受ける
  2. 主治医に後遺障害診断書を作成してもらう
  3. 後遺障害認定の申請をする
  4. 後遺障害認定の審査結果が通知される
    認定内容に納得がいくなら示談交渉を開始
    認定内容に不満があれば異議申立てを行う

症状固定とは、これ以上治療を続けても良くならない、治らないと判断される状態に達することです。症状固定の判断は、主治医の見解が尊重されますので、被害者が途中で自己判断をして治療をやめてはいけません。

後遺障害認定の申請

被害者請求の流れ

後遺障害認定の申請方法には、事前認定と被害者請求の2つの方法があります。
より納得のいく後遺障害認定の結果へ近づけるには、被害者請求がおすすめです。

被害者請求は、後遺障害診断書以外に必要な資料も被害者自身で収集して、加害者側の自賠責保険会社に提出せねばなりません。この点、事前認定では、後遺障害診断書さえ準備すれば、あとは加害者側の任意保険会社に任せることができます。

事前認定の方が、被害者自身の手間は少ないのですが、いったいどんな資料で後遺障害等級認定の可否が審査されたか分かりません。
もし想定していない結果になった時、心にわだかまりが残ってしまい、結局異議申立てを行うことになりかねないのです。

後遺障害認定の結果が届いたら、後遺障害部分の損害を算定できます。
示談交渉を開始するのは、後遺障害等級認定後になると覚えておいてください。

むちうちでもらえる後遺障害慰謝料

むちうちでは、後遺障害12級13号または14級9号に認定される可能性があります。

後遺障害12級13号なら後遺障害慰謝料は290万円、後遺障害14級9号なら110万円が相場です。いずれも自覚症状のため、後遺障害認定を受けることは難しいとされています。弁護士に相談して、後遺障害認定のサポートを受けることが賢明です。

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まとめ

通院8ヶ月の慰謝料

  • 交通事故で8ヶ月通院した時の慰謝料相場
    弁護士基準 重傷:132万円 軽傷:103万円
  • 慰謝料は弁護士基準で算定するとき最も高額になる
  • 示談交渉は被害者単独ではなく弁護士とタッグを組むのが正解

代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。現在は「刑事事件」「交通事故」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

英語:TOEIC925点

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