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交通事故で通院9ヶ月の慰謝料相場!増額方法と後遺障害認定のコツ

更新日:

通院9ヶ月|交通事故慰謝料の相場

新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

「慰謝料の相場ってどのくらいなの?」
「慰謝料が増額する可能性はある?」

交通事故にはじめてあったら、慰謝料がどのくらいもらえるのか相場がわからず、保険会社との話し合いを進められないとお悩みの方は多いです。

保険会社が提示する慰謝料の金額は適正な相場よりも相当低い可能性があることをまずは知っていただきたいです。

本記事は「9ヶ月の通院を続けていた方」を特に対象にしていますが、慰謝料の計算で用いられる算定基準についてや後遺障害の申請方法等、適正な慰謝料獲得のために必要な一般的なことも解説しています。

今すぐ通院9ヶ月の慰謝料相場が知りたいという方は、慰謝料計算機をお使いください。必要な項目を入力するだけで計算結果が表示されます。

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通院9ヶ月の相場|交通事故の慰謝料いくら?

通院9ヶ月の慰謝料早見表|むちうちケース

むちうち、軽い打撲、軽い挫創(挫傷)等、軽傷のケースで9ヶ月通院した場合の慰謝料早見表を用意しました。

骨折等、重傷を負った方は、次章「通院9ヶ月の慰謝料早見表|重傷ケース」をご覧ください。

むちうちで通院9ヶ月した時の慰謝料相場

実通院日数自賠責基準*1弁護士基準
35日30万1,000円109万円*2
75日64万5,000円109万円*2
105日90万3,000円109万円
135日116万1,000円109万円
145日116万1,000円109万円
180日116万1,000円109万円
220日116万1,000円109万円
250日116万1,000円109万円

*1 自賠責基準は2020年4月1日以降に発生の交通事故として計算
*2 通院期間に比べて実通院日数が少ないとして相場より低くなる可能性あり

自賠責基準が支払うケガに対する慰謝料は、通院日数に応じて増えていきます。通院135日の時点で最大116万1,000円となります。通院9ヶ月の期間内で135日以上の通院をつづけたとしても、これ以上慰謝料が増額するわけではありません。

一方、正当な相場とされる弁護士基準による軽傷のケガに対する慰謝料は、通院期間9ヶ月に対して定められている109万円となります。

早見表に関する注意点

こちらの早見表はあくまでケガに対する慰謝料だけを単純に計算したものにすぎないという点をご留意ください。

通院9ヶ月の期間内で135日以上の通院があった場合、早見表では一見すると自賠責基準で慰謝料の支払いを受けたほうがより多くの慰謝料がもらえるように見えます。しかし治療期間が長期におよぶようなケースでは、このような金額の慰謝料で自賠責保険から支払われる可能性は限りなく低いと思ってもらっていいでしょう。

なぜなら、自賠責基準による支払いは上限120万円までと決まっているからです。自賠責保険の上限120万円の内訳は、治療費・文書料・休業損害・慰謝料等の合計です。

通常、治療期間が長期になればそれだけ治療費の支払いが多くなるため、限度額の範囲内を占める慰謝料の金額は低くなるでしょう。

自賠責保険の支払い上限に関して詳しくは『交通事故慰謝料が120万を超えたらどうなる?|自賠責保険の限度額や慰謝料の仕組みを解説』をご覧ください。

通院9ヶ月の慰謝料早見表|重傷ケース

骨折等、重傷のケースで9ヶ月通院した場合の慰謝料早見表を用意しました。

重傷で通院9ヶ月した時の慰謝料相場

実通院日数自賠責基準*1弁護士基準
35日30万1,000円139万円*2
75日64万5,000円139万円*2
105日90万3,000円139万円
135日116万1,000円139万円
145日116万1,000円139万円
180日116万1,000円139万円
220日116万1,000円139万円
250日116万1,000円139万円

*1 自賠責基準は2020年4月1日以降に発生の交通事故として計算
*2 通院期間に比べて実通院日数が少ないとして相場より低くなる可能性あり

自賠責基準が支払うケガに対する慰謝料は、通院日数に応じて増えていきます。通院135日の時点で最大116万1,000円となります。通院9ヶ月の期間内で135日以上の通院をつづけたとしても、これ以上慰謝料が増額するわけではありません。

一方、正当な相場とされる弁護士基準による重傷のケガに対する慰謝料は、通院期間9ヶ月に対して定められている139万円となります。

弁護士基準による金額は裁判でも認められる正当な相場です。もっとも、わざわざ裁判を起こさなくても弁護士が示談交渉に介入することで同水準の金額まで慰謝料の金額を引き上げることが可能になります。

判例|通院期間283日|傷害慰謝料141万円

頚椎捻挫および頚髄損傷等の傷害を負い、283日の通院を続けたにもかかわらず後遺症が残り、後遺障害12級13号が認定されたという判例を紹介します。

仙台地方裁判所 平成29年(ワ)第808号 損害賠償請求事件

費目金額
治療費101万6,999円
通院交通費2万3,640円
休業損害9万5,128円
傷害慰謝料141万円
後遺障害慰謝料290万円
逸失利益433万9,270円

逸失利益に関しては争いがあり被害者の主張通りの補償は認められませんでしたが、入通院慰謝料や後遺障害慰謝料は被害者が主張する補償が認められました。

通院で受け取れる慰謝料の計算方法

入院や通院に対する慰謝料

慰謝料とは精神的苦痛に対して支払われる金銭のことですが、交通事故のケガで入院したり通院したことで受け取れる慰謝料のことを「入通院慰謝料(別称:傷害慰謝料)」といいます。

交通事故の慰謝料は入通院慰謝料の他にも、後遺障害慰謝料と死亡慰謝料があります。後遺障害慰謝料は後遺障害等級に認定された場合に受け取ることができるもので、死亡慰謝料は被害者が死亡した場合に受け取ることができる慰謝料です。

加害者側の自賠責保険会社による計算|最も低額

自賠責保険は自動車事故の被害者を救済するため、自動車に加入が義務付けられている保険です。

自賠責保険による支払いは法令で定められた一定額しか認められません。交通事故の被害者に対する最低限の補償を守るための保険なので、自賠責保険だけでは十分な補償が得られないことが多いことに注意しなければなりません。

自賠責保険の慰謝料|日額4,300円

自賠責保険の入通院慰謝料は、1日につき4,300円と金額が定められています。(2020年3月31日までに発生した事故では4,200円)

自賠責保険の慰謝料計算式

  1. {入院日数 + (実通院日数 × 2)}× 4,300円
    または
  2. {治療期間}× 4,300円

※ 入院日数:実際に入院した日数
※ 実通院日数:実際に病院へ通院した日数
※ 治療期間:事故日~完治日または症状固定日のすべての日数
※慰謝料の対象となる日数は、被害者の傷害の態様、実治療日数その他を勘案して決まります。

自賠責保険では以上の2つの式で計算し、計算結果で少ない方の金額を採用することになります。

計算例|通院9ヶ月で実通院日数110日

自賠責保険の2つの計算式に当てはめて計算してみて、どちらが少なくなるか確認します。

1ヶ月は30日とするので、9ヶ月は270日で計算します。

計算例

  • {0日 + (110日 × 2)}× 4,300円=94万6,000円
  • (270日)× 4,300円=116万1,000円

通院9ヶ月で実通院日数110日の慰謝料は、計算結果をくらべて少ない方の94万6,000円が採用されます。

加害者側の任意保険会社による計算|自賠責程度

任意保険は自動車を運転する人が保険に加入するかどうか自由に選択できる自動車保険です。

自賠責保険とは違い、任意保険による支払いは各保険会社ごとに決められた規定で認められる範囲となっています。通常、任意保険は自賠責保険と併用して加入しているので、自賠責保険で補償しきれなかった部分を任意保険がカバーする形になっています。

任意の自動車保険と自賠責保険の関係

言い換えると、加害者が自賠責保険にしか加入していないと自賠責保険の限度額を超えた部分の補償が得られない可能性もあるということです。加害者側から十分な補償を得られないケースでは、被害者の方がご自身が加入している保険を利用する等していく必要があります。

加害者が任意保険に加入していない無保険の場合の対応方法について詳しく知りたい方は『事故相手が無保険ならどうする?交通事故の慰謝料請求6つの対応』をご覧ください。

任意保険の慰謝料は算定表から計算

任意保険会社の入通院慰謝料は計算方法が公開されていません。各社独自の基準で算定されているので一律ではありませんが、おおよそ自賠責保険と同じくらいか、自賠責保険より少し高い程度の金額になると言われています。

任意保険会社の慰謝料は非公開ですが、参考としてかつて保険会社が共通で用いていた旧任意保険支払基準を紹介します。旧任意保険支払基準では算定表から慰謝料を計算することになります。

自賠責保険のように日額が決められているのではなく、入院や通院した期間(月数)に対して慰謝料の金額が決められています。

旧任意保険支払基準による入通院慰謝料
旧任意保険支払基準による入通院慰謝料

縦軸が通院月数、横軸が入院月数の慰謝料を示しています。

表の見方|通院9ヶ月と端数日数の計算

算定表から該当する入通院の月数を確認すれば慰謝料の金額がわかります。

算定表の月数は暦のことではなく、1ヶ月は30日として数えます。したがって端数日数がある場合は別途計算が必要になります。

例|通院のみ9ヶ月

縦軸9月の箇所を確認⇒81.9万円

例|入院1ヶ月、通院9ヶ月

横軸1月と縦軸9月が交差する箇所を確認⇒99.5万円

例|入院1ヶ月、通院275日(9ヶ月と5日)

  1. 横軸1月と縦軸9月が交差する箇所を確認→99.5万円
  2. 通院の端数5日が属する縦軸10月と9月の差額から日額を出す→(103.3万円-99.5万円)×5/30日=6,333円
  3. 金額を合計99.5万円+6,333円⇒100万1,333円

切りのいい通院期間だと表を確認するだけで金額がわかりますが、切りが悪い場合は表の確認と端数日数を計算することで金額を出すことができます。

弁護士による計算|最も高額

弁護士が示談交渉に介入し、交通事故の慰謝料を弁護士が計算することで、最も高い金額の慰謝料を得ることができます。弁護士による計算は、裁判所でも認められている基準を用いて計算します。

弁護士基準の慰謝料は算定表から計算

弁護士が慰謝料の計算で用いる算定表は通称「赤い本」という書籍にまとめられています。

赤い本とは?

公益財団法人 日弁連交通事故相談センター東京支部が発行する書籍「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」の通称です。赤い本は、過去に行われた判例が集約されており、弁護士の実務書として用いられています。

弁護士基準も日額が決められているのではなく、入院や通院した期間(月数)に対して慰謝料の金額が決められています。
ただし、軽傷用と重傷用の2つの算定表に分かれています。

軽傷|弁護士基準の慰謝料算定表

軽症・むちうちの慰謝料算定表
軽症・むちうちの慰謝料算定表

縦軸が通院月数、横軸が入院月数の慰謝料を示しています。

こちらの算定表は、むちうち、軽い打撲、軽い挫創(挫傷)等の軽傷ケースで使用します。

重傷|弁護士基準の慰謝料算定表

重傷の慰謝料算定表
重傷の慰謝料算定表

こちらの算定表は、骨折等の重傷ケースで使用します。

表の見方|通院9ヶ月と端数日数の計算

弁護士基準も任意保険基準と同じように、算定表から該当する入通院の月数を確認すれば慰謝料の金額がわかります。

算定表の月数は暦のことではなく、1ヶ月を30日として数えます。したがって端数日数がある場合は別途計算が必要になります。

例|重傷で通院のみ9ヶ月

重傷の慰謝料算定表の縦軸9月の箇所を確認⇒139万円

例|重傷で入院1ヶ月、通院9ヶ月

重傷の慰謝料算定表の横軸1月と縦軸9月が交差する箇所を確認⇒170万円

例|重傷で入院1ヶ月、通院275日(9ヶ月と5日)

  1. 重傷の慰謝料算定表の横軸1月と縦軸9月が交差する箇所を確認→170万円
  2. 通院の端数5日が属する縦軸10月と9月の差額から日額を出す→(175万円-170万円)×5/30日=8,333円
  3. 金額を合計170万円+8,333円⇒170万8,333円

切りのいい通院期間だと表を確認するだけで金額がわかりますが、切りが悪い場合は表の確認と端数日数を計算することで金額を出すことができます。

慰謝料が増額・減額されるケース

慰謝料が相場より増える理由

慰謝料とは「被害者が受けた精神的苦痛に対する補償」です。したがって、精神的苦痛が大きければ大きいほど、支払われる慰謝料も一定程度の範囲内で増えていくと考えられます。

慰謝料増額の一例

  • 加害者の態度が悪質
    ひき逃げ、証拠隠滅、被害者へ謝罪しない等の不誠実な対応
  • 加害者の運転が異常
    無免許運転、信号無視、著しい速度違反、飲酒運転、薬物を服用しての運転

精神的苦痛は同じ被害を受けたとしても、受ける人によって感じ方はそれぞれなので慰謝料の額がばらばらでは不公平だという考えのもと、算定基準が用いられるのが一般的です。ただしこのような増額事由に該当する場合は、個別の事情が考慮されて、基準より増額される可能性があります。

慰謝料が相場より減る理由

慰謝料が増額する可能性がある一方で、慰謝料が減額する可能性もあります。

慰謝料減額の一例

  • 素因減額
    被害者が交通事故前から持っていた素質や気質によって症状が出現・悪化すると慰謝料が減額される可能性がある
  • 通院期間に対して通院頻度が低い
    実通院日数の3倍程度を慰謝料算定の期間として用いられると減額となる可能性がある

実務上よく素因減額の争点となるのが、椎間板ヘルニア・うつ病を患っていた人が交通事故にあったような場合です。元々の症状が単に悪化しただけなのか、交通事故を原因として悪化したのか、という点で争われることになります。

また通院頻度が低いと言われるラインとしては、通院期間9ヶ月(270日)のうち通院日数が90日未満の場合、減額される可能性が高いと言えます。

いずれの場合も慰謝料減額の対象となることはありますが、ケースによっては不当に減額されていることも少なくありません。減額となっている理由が正当なものなのか、弁護士に一度相談してみることをおすすめします。 

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妥当な慰謝料を得るための治療・示談のポイント

病院の医師に診察してもらう

交通事故でケガを負ったら、まずは必ず病院を受診するようにしましょう。症状に応じて受診する科を選ぶ必要がありますが、むちうち等は整形外科の受診がよいでしょう。

事故直後は痛み等を感じなかったとしても、むちうち等は時間が経ってから痛みや違和感を感じだすことも少なくありません。ケガがないかどうかはご自分で判断するのではなく、病院の医師に診察してもらってから決めるものです。

事故から時間が経って痛みが出てきたという方はこちらの記事『交通事故であとから痛みが出てきたらどうする?すべき手続きと慰謝料について解説』をあわせてご覧ください。

また、むちうち等の比較的ケガの症状が軽い場合、病院ではなく整骨院や接骨院を受診したいという方もいらっしゃるでしょう。整骨院等の施術も慰謝料の通院期間として数えられますが、病院の医師から整骨院等への通院も必要であると認められている必要があります。

したがって、整骨院等に通院する前には、必ず病院の医師による診察を受けて、医師の許可を得てから通院するようにしましょう。

交通事故のケガで整骨院に通院する場合の注意点をまとめたこちらの記事『交通事故の治療を整骨院で受けても慰謝料はもらえる|慰謝料計算方法を解説』もあわせてご覧ください。

継続的な通院と頻度に注意する

仕事や家事が忙しかったりすると、継続的な通院がむずかしいという方も多いのではないでしょうか。特に比較的症状が軽い方は通院をおろそかにしてしまいがちです。

しかし、ケガの症状に見合った頻度で継続的に通院を行わないと、入通院慰謝料の請求が認められにくくなってしまう可能性が高まります。

入通院慰謝料は、入院や通院にかかった治療期間をもとに金額が算定されます。治療が必要だったとしても通院していなければ慰謝料の対象期間には含まれなくなってしまいます。症状に対して適正な期間、病院に行く必要があります

とはいっても、過剰に通院すればいいということではないので注意してください。過剰診療は慰謝料が認められにくくなるのはもとより、治療費打ち切り等のリスクも発生する可能性があります。医師にケガの様子を細かく伝え、相談しながら適切な頻度の通院を続けるようにしましょう。

通院日数・通院期間と慰謝料の関連については、記事『交通事故の慰謝料は通院日数よりも通院期間に注目!慰謝料相場と注意点』にて詳しくご説明しています。ぜひ併せてお読みください。

完治・症状固定まで通院する

継続的な通院を続けることにも通じますが、医師が「完治または症状固定」と判断するまで通院するようにしてください。ご自身の勝手な判断で通院を途中でやめたりしないでください

ケガを治療した結果、完治すれば事故日~完治日までの入通院慰謝料を請求することができます。通院がまだ必要で慰謝料の対象期間となるのに自己判断で通院をやめてしまうと、その時点で治療の必要がないと判断されてしまうことになります。

そうなると、慰謝料が本来よりも低く提示されたり、治療費が打ち切られてしまったりしかねません。医師が完治と診断するまで通院を続けてください。

一方、症状固定した場合は何らかの後遺症が残ったということを意味します。後遺症が残った場合は、後遺障害等級の認定によって後遺障害慰謝料と逸失利益の獲得を目指すことになるのですが、適切な通院を続けていたかどうかという点は後遺障害等級の認定で判断要素の一つとして扱われます。

症状固定まで適切な通院を続けていないと後遺障害に該当しないと判断され、後遺障害慰謝料と逸失利益を請求することができなくなってしまいます。医師が症状固定と診断するまで通院を続けるようにしてください。

慰謝料以外に請求できるお金を把握する

交通事故で被害者が請求可能なお金は慰謝料だけではありません。慰謝料は精神的損害に分類されるのですが、その他には財産的損害があげられます。

財産的損害とは具体的に言うと、治療費・休業損害・通院交通費・逸失利益・修理費用等があげられます。

交通事故示談金の内訳

慰謝料をはじめ、その他の損害についても適正な算定が行われた金額で請求していくべきです。

過失割合の決定は慎重になる

過失割合は、最終的に受取ることができる慰謝料等の金額に大きな影響を与えます。

過失割合とは、加害者と被害者の双方に交通事故の原因がある場合、その責任の度合いを数値であらわしたものです。被害者であっても、いくらかの過失があった場合、自身の過失割合分の責任は自分で負わなければなりません。

つまり、過失割合が大きくなればなるほど最終的に受取ることができる金額が減ってしまうことを意味します。

加害者側の任意保険会社と示談交渉を行う場合、保険会社が有利になるような過失割合を提示してくることも少なくありません。保険会社が言うままの過失割合に合意するのではなく、本当に適正な過失割合であるかどうか慎重に考えてから決定するべきです。

後遺障害等級の申請方法・慰謝料相場

後遺障害の申請は被害者請求で行う

後遺障害等級の申請方法には、被害者請求と事前認定の2つの方法があります。

後遺障害の被害者請求とは、被害者が直接、加害者側の自賠責保険会社に後遺障害等級の申請をする方法です。

被害者請求の流れ

後遺障害の事前認定とは、加害者側の任意保険会社が自賠責保険会社に後遺障害等級の申請をする方法です。

事前認定は任意保険会社が申請手続きを行ってくれるので被害者としては特段なにかする必要はありませんが、被害者請求は申請に必要な資料を被害者がご自分で集める必要があり、事前認定に比べて手間がかかります。

しかし、任意保険会社任せにしていては後遺障害の認定に有利に働く資料が提出されない可能性が高いです。資料集めという手間はかかるものの、認定の可能性を高めるためには被害者請求による後遺障害等級の申請方法を選ぶことをお勧めします。

被害者請求による後遺障害申請について詳しくはこちらの記事『後遺障害申請は被害者請求&弁護士が正解|必要書類も紹介』をご覧ください。

後遺障害慰謝料の相場は等級で決まる

後遺障害の慰謝料は、後遺障害の等級に応じて決まっています。適切な相場の慰謝料が得られるようになるには、後遺障害の重さに応じた等級が認められているのはもちろんのこと、弁護士基準による算定を実現することが大切です。

等級 自賠責基準*弁護士基準
1級
(要介護)
1,650
(1,600)
2,800
2級
(要介護)
1,203
(1,163)
2,370
1級1,150
(1,100)
2,800
2級998
(958)
2,370
3級861
(829)
1,990
4級737
(712)
1,670
5級618
(599)
1,400
6級512
(498)
1,180
7級419
(409)
1,000
8級331
(324)
830
9級249
(245)
690
10級190
(187)
550
11級136
(135)
420
12級94
(93)
290
13級57
(57)
180
14級32
(32)
110

※慰謝料の単位:万円
※( )内の金額:2020年3月31日以前に発生した交通事故に適用

後遺障害の等級は1級から14級までの段階に分かれており、等級ごとに金額が決められています。表をご覧いただければわかるように、いずれの等級でも弁護士基準による慰謝料の算定が最も高い金額になります。

逸失利益も請求できる

後遺障害に認定されるような後遺症が残ると、労働能力の低下もみられることになります。労働能力が低下すると生涯にわたって得られたはずの収入の金額が減少してしまう恐れがあるため、逸失利益として請求することができます。

逸失利益とは

逸失利益は、就労可能年数とされる67歳までの減収分を請求できるのが原則です。もっとも、むちうちで後遺障害12級13号、14級9号に認定された場合は期間が限定されるので注意が必要です。

期間
原則67歳まで
むちうち12級13号10年
むちうち14級9号5年

逸失利益の計算について詳しくはこちらの記事『逸失利益の計算|後遺障害14級や12級の逸失利益はいくら?』をご覧ください。

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アトム法律事務所では、交通事故の被害者の方が適正な慰謝料が得られるように無料相談を実施しています。無料相談ではご自身のケースにおける増額の可能性等についてお話させていただきます。

相談方法は、電話・LINE・メールの3つからお選びいただけます。24時間365日いつでも受付中ですので、気軽にお問い合わせください。

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アトム法律事務所の弁護士は、交通事故案件に関する経験と実績を積み重ねてきております。交通事故の慰謝料に関するお悩みはアトムの弁護士にご相談ください。

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まとめ

  • むちうち等の軽傷ケースで9ヶ月通院した場合、入通院慰謝料は弁護士基準で109万円になる
  • 骨折等の重傷ケースで9ヶ月通院した場合、入通院慰謝料は弁護士基準で139万円になる
  • 慰謝料の算定基準は3つあり、最も適正で高額な金額になるのは弁護士基準を用いたとき
  • 妥当な慰謝料を得るためには、治療をきちんと継続的に続ける・示談交渉の際に保険会社が言うままの過失割合に合意しないことが大切
  • ケガが完治しなければ後遺障害等級の認定を得て、後遺障害慰謝料と逸失利益を請求する

代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

詳しくはこちら

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。現在は「刑事事件」「交通事故」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

英語:TOEIC925点

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