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交通事故慰謝料はリハビリでももらえる?計算方法と通院の注意点5つ

更新日:

新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

交通事故でリハビリが必要になったとき、次のことが心配になりますよね。

  • リハビリでも慰謝料はもらえる?
  • リハビリの慰謝料額は回数や内容で変わる?
  • リハビリ費用や通院交通費はもらえる?
  • リハビリは整骨院でもいい?

結論からお伝えすると、リハビリでも慰謝料や費用・交通費は補償されます。
ただし、リハビリの頻度・回数や内容次第では減額もあり得ます。

また、整骨院でのリハビリも可能ですが、気を付けるべき点やリスクもあります。

そこでこの記事では、リハビリに対して支払われる慰謝料・賠償金と十分な金額を獲得するための注意点について解説していきます。

慰謝料の計算方法や計算機もご紹介していますので、ぜひご確認ください。

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リハビリ期間も慰謝料がもらえる?

交通事故のリハビリは、慰謝料の支払い対象になります。
では、どのような費目の慰謝料が支払われるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

リハビリは入通院慰謝料の対象になる

交通事故にあいリハビリをすると、その期間も通常の入院・通院期間と同様に「入通院慰謝料」の支払い対象となります。

入通院慰謝料

交通事故による入院・通院によって感じた精神的苦痛に対する補償。

リハビリは、交通事故被害者のスムーズな日常生活復帰に必要なものです。
リハビリ期間中は入通院慰謝料だけでなく、リハビリ費用や通院交通費も補償されるので、安心してリハビリに集中してくださいね。

症状固定後のリハビリは原則慰謝料なし

リハビリ期間中も入通院慰謝料やリハビリ費用・通院交通費が補償されるとご説明しましたが、原則としてそれは症状固定前のリハビリに限られます。

症状固定

これ以上治療を続けても大幅な改善は見込めないと判断されること。
つまり、後遺症が残ったと判断されること。

症状固定後のリハビリに対しては、基本的に入通院慰謝料・リハビリ費用・通院交通費は補償されません。
しかし中には症状固定後でも、定期的なリハビリが必要な場合があります。

  • リハビリをしないと体が固まってしまう
  • リハビリをしないと症状が悪化してしまう

上記のようなやむを得ない事情で症状固定後もリハビリを続ける場合には、弁護士にご相談ください。

症状固定後もリハビリが必要であることを考慮した慰謝料・賠償金がもらえるよう、加害者側任意保険会社に交渉いたします。

その他の交通事故慰謝料・賠償金

交通事故で怪我をした場合には、入通院慰謝料の他にも次の慰謝料・賠償金を請求できます。

  • 治療関係費
    治療や入院にかかる費用、通院交通費、付添看護費、付添介護費など
  • 休業損害
    交通事故のために休業した日数分の収入に対する補償
  • 後遺障害慰謝料
    後遺障害が残ったことで今後も受け続ける精神的苦痛に対する補償
  • 後遺障害逸失利益
    後遺障害により労働能力が低下したことで得られなくなった、将来の収入に対する補償

交通事故により怪我をした場合の慰謝料・賠償金については、関連記事『交通事故|人身事故の賠償金の相場・計算方法は?物損の賠償金との違いも』や『【2020年最新】交通事故の慰謝料|示談金の相場や計算方法など徹底解説』で詳しく解説しています。

また、後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益を得るためには、後遺症に対して「後遺障害等級」が認定されることが必要です。

後遺障害等級の認定を受ける方法については『交通事故の後遺障害等級認定|申請手続きや認定される症状、認定のポイントを解説』で詳しく解説しているので、ご確認ください。

わからないことがあれば無料で弁護士に質問できるので、ぜひお気軽にご連絡くださいね。お待ちしております。

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リハビリでもらえる慰謝料相場は?

続いて、交通事故で入通院・リハビリした場合にもらえる入通院慰謝料額について見ていきましょう。
入通院慰謝料の計算方法の他、簡単に相場がわかる計算機も紹介しています。

入通院慰謝料には3つの算定基準がある

入通院慰謝料の計算方法を見ていく前に、交通事故慰謝料の3つの算定基準について確認しておきましょう。

交通事故慰謝料には3つの算定基準があり、基準によって用途や算出される金額が違います。

自賠責基準自賠責保険が交通事故被害者に補償する、最低限の金額を算定する基準
任意保険基準示談交渉で加害者側任意保険会社が提示する金額を算定する基準
弁護士基準示談交渉で被害者側の弁護士が主張する金額を算定する基準
過去の判例をもとにしているため裁判基準ともいう
任意保険基準の2倍~3倍の金額
慰謝料金額相場の3基準比較

実際に受け取れる慰謝料額は示談交渉によって決められます。
そのため慰謝料の相場は、「任意保険基準の金額以上、弁護士基準の金額以下」というのが最も適切でしょう。

一般的に慰謝料額は、示談交渉を被害者自身で行った場合には任意保険基準に近い金額となり、弁護士に示談交渉を依頼した場合には弁護士基準に近い金額になります。

コラム|弁護士費用はタダにできる⁉

示談交渉で弁護士を立てると弁護士費用がかかりますが、弁護士費用特約を使うと弁護士費用が実質無料となります。
示談交渉で弁護士を立てるメリットには、交渉にかかる手間や時間を省けるというものもあります。

弁護士費用特約は任意保険や火災保険のオプションとしてついています。
ご家族のものでも使えるので、ぜひ確認してみてくださいね。

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入通院慰謝料の計算方法と計算例

では、入通院慰謝料の計算方法を見ていきましょう。
ただ、任意保険基準の計算方法は各保険会社が独自に定めており非公開なので、ここではご紹介できません。
任意保険基準の場合、金額は自賠責基準と同程度か少し上乗せした程度なので、参考にしてみてくださいね。

自賠責基準での計算方法

自賠責基準では、次の計算方法で入通院慰謝料を計算します。

4,300円*×入通院日数

*2020年3月31日以前の交通事故については4,200円
入通院日数は次のうち少ない方を採用

  • 入院日数+通院期間
  • 入院日数+実通院期間×2

自賠責保険で入通院慰謝料を計算する際は、リハビリ日数も通院期間・実通院日数に含めます。
ただし通院期間の数え方については、次の点に注意が必要です。

  • 交通事故後7日以内に治療を開始した場合は、交通事故日を通院期間初日とする
  • 交通事故8日後以降に治療を開始した場合は、治療開始7日前を通院期間初日とする
  • ギプスを付けての自宅療養期間や入院待機期間は入院日数として数える
  • 「治癒見込」「継続」「転医」「中止」とされた場合は通院日数に7日を加算する

上記の注意点を見てもわかる通り、通院期間は必ずしも通院開始日~通院終了日とはなりませんので気を付けてください。

詳しくは『自賠責の交通事故慰謝料|7日加算・限度額・過失相殺も徹底解説!』で解説しています。

弁護士基準での計算方法

弁護士基準で入通院慰謝料を算出する場合は、日弁連交通事故センター東京支部発行の損害賠償額算定基準(赤い本)に記載されている「入通院慰謝料算定表」という表を用います。
リハビリ日数は通院月数に含めてください。

表には軽傷用と重傷用があります。
他覚的所見(レントゲン写真やMRI画像など)に異常が写らない場合や軽い外傷の場合は軽傷用、その他の場合は重傷用を使ってください。

軽傷用の入通院慰謝料算定表

軽症・むちうちの慰謝料算定表
軽症・むちうちの慰謝料算定表

重傷用の入通院慰謝料算定表

重傷の慰謝料算定表
重傷の慰謝料算定表

弁護士基準で用いる入通院期間については、以下のことに気を付けてください。

  • ギプスを付けての自宅療養期間や入院待機期間は入院日数に数える
  • 通院期間が長く、通院頻度が低い場合は、「実通院日数を3.5倍したもの」を通院期間とすることがある(むちうちの場合は3倍)

入通院慰謝料の計算例

では、実際に入通院慰謝料を計算してみましょう。
今回は、次の場合の入通院慰謝料を計算します。

  1. 入院0日、通院1ヶ月、実通院日数15日(軽傷)
  2. 入院1ヶ月、通院3ヶ月10日、実通院日数40日(重傷)

この計算例を見ると、自賠責基準と弁護士基準の金額の差がよくわかりますので、どれくらい金額が違うのかという点にも注目してみてくださいね。

(1)入院0日、通院1ヶ月、実通院日数15日(軽傷)

自賠責基準の場合

  1. 入通院日数を確認する
    入院日数+通院期間=0日+30日=30日
    入院日数+実通院日数×2=0日+15日×2=30日
    この場合どちらも同じなので30日を採用する
  2. 入通院慰謝料を計算する
    4,300円×30日=12万9,000円

弁護士基準の場合

軽傷用の入通院慰謝料算定表の、入院0カ月・通院1ヶ月が交わるところを確認する→19万円

(2)入院1ヶ月、通院3ヶ月10日、実通院日数40日(重傷)

自賠責基準の場合

  1. 入通院日数を確認する
    入院日数+通院期間=30日+100日=130日
    入院日数+実通院日数×2=30日+40日×2=110日
    後者の方が少ないので、110日を採用
  2. 入通院慰謝料を確認する
    4,300円×110日=47万3,000円

弁護士基準の場合

  1. 重傷用の入通院慰謝料算定表で、入院1ヶ月・通院3ヶ月の交わるところを確認する→115万円
  2. 端数の10日の金額を計算するため、入院1ヶ月・通院4ヶ月の金額から入院1ヶ月・通院3ヶ月の金額を引く
    130万円₋115万円=15万円
  3. ②を30日で割って通院4ヶ月目の日額を出し、10日をかける
    (15万円÷30日)×10日=5万円
  4. ①と③を足すと、入通院慰謝料がわかる
    115万円+5万円=120万円

計算機で慰謝料相場を今すぐ確認

入通院慰謝料の計算例をご紹介しましたが、特に通院期間に端数がある場合は、弁護士基準での金額計算が複雑でしたね。
そんな場合でも、こちらの計算機を使うと簡単に弁護士基準の慰謝料額がわかります。
もちろん無料で利用できますので、使ってみてくださいね。

交通事故慰謝料の基本的な金額は、ここまで解説してきた計算方法や計算機でわかります。
しかし実際には、そこからさらに事情に応じた増額・減額を適用していき、適正な金額を導き出します。

細かい増額事由・減額事由については『交通事故の慰謝料請求方法と請求書の書き方|正しい相場と計算方法も解説』で解説しているので、ご確認ください。

リハビリで慰謝料をもらう場合の注意点

ここからは、交通事故の治療でリハビリが必要になった場合に知っておくべきことについてご紹介していきます。
知らずにリハビリを開始すると、慰謝料が減額されたりもらえなくなったりする可能性がありますので、よく確認してくださいね。

(1)転院が必要なら転院しましょう

リハビリを始める際、今まで治療をしてもらった病院とは別の病院に行っても良いのだろうか?と迷う方もいらっしゃいます。

結論からお伝えすると、リハビリ期間中に転院することは可能です。ご自分にとって最も良い病院でリハビリをしてください。

ただし、転院の際には事前に加害者側任意保険会社に連絡を入れておきましょう。
転院後に連絡をすると、リハビリ費用の支払いに遅れが生じたり、リハビリ費用や慰謝料を支払ってもらえなくなったりする可能性があります。

(2)整骨院でのリハビリには注意しましょう

リハビリは病院よりも整骨院で受けたいという方もいらっしゃるかもしれません。
整骨院でリハビリを受けることもできますが、その場合は次のポイントを守ってください。

  1. 病院の医師の許可を得たうえで整骨院へ行く
  2. 整骨院でのリハビリと並行して病院へも通い続ける

整骨院は厳密には「病院」ではないため、整骨院でのリハビリでは入通院慰謝料やリハビリ費用・通院交通費が支払われない可能性があります。

整骨院へ行きたい場合には必ず病院の医師の許可を得て、病院への通院も継続するようにしましょう。

ただし上記の2ポイントを押さえても、慰謝料やリハビリ費用が支払われなかったり、減額されたりする可能性は残ります。

そのため、整骨院でリハビリを受けたい場合には事前に弁護士にも相談しておくと安心です。

関連記事

交通事故の治療の流れ|整骨院と整形外科のどちらに通うのが正解?

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(3)症状固定まで定期的に通院しましょう

症状固定までは、定期的にリハビリに通いましょう。

あまりにもリハビリの頻度・回数が少ないと、「そのリハビリは本当は必要ないのでは?」と疑われ、慰謝料やリハビリ費用を支払ってもらえなくなる可能性があります。

(4)リハビリの内容に注意しましょう

たとえ頻度高くリハビリに通っていても、その内容がいわゆる「漫然治療」であれば、慰謝料やリハビリ費用が支払われない可能性があります。

「漫然治療」とは具体的に、次のような治療のことを言います。

  • マッサージ中心のリハビリ
  • 通院しても薬や湿布を処方してもらうだけ

リハビリ期間に対しても入通院慰謝料やリハビリ費用・通院交通費を支払ってもらうためには、そのリハビリが症状改善のために必要不可欠なものだと客観的に認められなければなりません。

必ずしも必要なリハビリではないと判断されると、慰謝料などが支払われない可能性があるのでご注意ください。

(5)慰謝料・リハビリ費用が打ち切られることもある

交通事故によるケガの治療・リハビリは、基本的に医師が「治癒(完治)」または「症状固定」と判断するまで続けることができます。

しかし中には、加害者側任意保険会社からリハビリ終了や症状固定を打診されるケースがあります。

このとき、まだリハビリが必要なのに加害者側任意保険会社の打診を受け入れてしまうと、それ以降の入通院慰謝料やリハビリ費用・通院交通費が支払われなくなる可能性があります。

加害者側任意保険会社からリハビリの終了や症状固定を打診された際には、弁護士にご相談ください。

症状別の症状固定時期の目安や症状固定前後のトラブルについては『症状固定時期と後遺障害等級認定の手続き|症状固定後の治療費やトラブルも解説』で詳しく解説しています。
不安な方はぜひ読んでみてくださいね。

リハビリが必要になったら弁護士に相談を

リハビリで弁護士に相談すべき2つの理由

交通事故でリハビリが必要になった場合に弁護士に相談すべき理由は、次の2つです。

  1. 適切な慰謝料・賠償金を支払ってもらうため
  2. 「後遺障害等級認定」のサポートをしてもらい適切な等級認定を目指すため

(1)適切な慰謝料・賠償金を支払ってもらうため

この記事でもご紹介してきたように、症状固定前であればリハビリ期間に対しても慰謝料やリハビリ費用・通院交通費は支払われます。

しかしそれはあくまで理論上の話であり、加害者側任意保険会社がリハビリ期間中の慰謝料減額を主張してきたり、リハビリ費用を支払おうとしなかったりする可能性は十分あります。

こうした場合は示談交渉によって、加害者側任意保険会社を説得するしかありません。

加害者側任意保険会社は、被害者に対しては強い態度を貫くことが多いため、弁護士を立てて示談交渉した方が被害者の主張が通りやすくなります。

関連記事

交通事故の示談|4つの注意点・流れ・交渉を弁護士に頼むべきか

(2)「後遺障害等級認定」のサポートをしてもらい適切な等級認定を目指すため

リハビリ後に症状固定と診断された場合には、後遺障害等級認定が必要になります。

後遺障害等級認定は後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益がもらえるかを左右する重要なものですが、認定率はわずか5%と言われています。

認定率わずか5%の後遺障害等級認定を成功させるためには、専門知識を持つ弁護士のサポートが重要です。

先のことを見据えて、一度弁護士にコンタクトをとっておくことをおすすめします。関連記事『後遺障害は弁護士に相談|等級認定・増額希望は早い時期に相談を!』では、後遺障害に関して弁護士に相談すると何が変わるのかを詳しく解説しているので、あわせてお役立てください。

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弁護士費用特約については『交通事故の弁護士費用特約|加入なしでも大丈夫!利用方法とメリットデメリットを解説』で詳しく解説しています。ぜひご確認ください。

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代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

詳しくはこちら

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。現在は「刑事事件」「交通事故」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

英語:TOEIC925点

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