交通事故で示談しないとどうなる?示談の必要性や不成立時のリスク・対処法を解説
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交通事故の示談は、加害者側から適切な損害賠償金(慰謝料や修理代など)を受け取るために、賠償内容を決める必要な話し合いです。示談が成立しないと、損害賠償額が確定せず、示談金の支払いを受けることができません。
示談不成立のまま放置すると、損害賠償請求権の消滅時効を迎え、加害者側に損害賠償を請求する権利を失うリスクがあります。

示談が不成立の場合は、弁護士に依頼して再度交渉したり、ADR(裁判外紛争解決手続)や民事訴訟を利用したりして、解決を図る必要があります。
この記事では、交通事故で示談しないリスク、逆に示談しない方がよいケース、示談したくないときの状況別の対処法、示談しない場合に次に取るべき手段などを解説します。
交通事故の損害賠償問題で損をしないために、知識を身につけていきましょう。
適切な示談金の目安について知りたい方は、こちらの慰謝料計算機をお使いください。面倒な登録は不要、簡単10秒で示談金の目安が分かります。
目次
交通事故で示談しないとどうなる?示談不成立の3つのリスク
交通事故で示談をしないと、損害賠償額が確定しないため、示談金を受け取ることができません。
そして、示談をしないで放置すると、損害賠償請求権が時効により消滅し、交通事故で示談金を請求する権利そのものを失うリスクがあります。
交通事故で示談が不成立の場合は、ADRや裁判によって解決を図ることも可能です。ただし、ADRや裁判は示談よりも、解決までに時間や費用がかかります。
ここでは、上記のような示談不成立の場合のリスクについて詳しく解説します。
(1)示談しないと示談金を受け取れない
交通事故で示談しない場合や示談が不成立で終わった場合、加害者側から支払われるべき賠償金額が確定しないため、示談金を受け取ることができません。
交通事故は、裁判ではなく、示談交渉(当事者間の話し合い)で解決するのが一般的です。
しかし、賠償額や過失割合などで合意できず、示談が成立しないケースもあります。
示談が成立しないと、被害者は、示談金を受け取れない状態が続きます。

(2)示談しないままだと時効で賠償請求する権利そのものを失う
いつまでも示談しない場合、賠償金が支払われないまま膠着状態に陥り、早ければ事故から3~5年で消滅時効を迎え、交通事故の損害賠償請求権を失うリスクがあります。
損害賠償請求権を失うと、加害者側に損害を賠償してもらえなくなります。
損害の内容で時効期間は変わります。
たとえば、物損事故の損害賠償請求権は、事故の翌日から3年の時効で消滅するリスクがあります(民法724条1号)。
一方、ケガの治療費、入通院慰謝料、休業損害などの傷害部分の損害賠償請求権の消滅時効は、事故の翌日から5年です(民法724条の2、同724条1号)。
損害賠償請求権の消滅時効をまとめると、以下のとおりです。
損害賠償請求権の消滅時効
(2017年4月1日以降に発生した事故の場合)
| 損害の種類 | 時効期間 |
|---|---|
| 物損部分の損害 | 事故発生日の翌日から3年 |
| 傷害部分の損害 | 事故発生日の翌日から5年 |
| 後遺障害部分の損害 | 症状固定日の翌日から5年 |
| 死亡による損害 | 死亡した日の翌日から5年 |
| 加害者不明の損害※ | 事故発生日の翌日から20年※※ |
※起算点(症状固定日・死亡日・加害者が判明した日など)が2017年4月1日以降となる場合は、事故発生日がそれ以前でも適用される可能性がある。
※※途中で加害者が判明した場合は、判明した日の翌日を起算日とし、物損部分は3年、人身部分は5年で時効となる。
また、上記にかかわらず、保険会社に対する保険金請求の時効は起算日から3年であるため注意しましょう。
なお、次のような手段で、時効の完成を一定期間猶予したり、時効を更新(リセット)したりすることも可能です。
(3)示談不成立だとADRや裁判に発展し時間や費用がかかる

示談交渉がまとまらず、示談が不成立になった場合は、ADR(裁判外紛争解決手続)や裁判によって、損害賠償の解決を図ることになります。
示談不成立の場合に、取るべき有効な手段である反面、ADRや裁判は、一般的に、示談よりも解決までに時間や費用がかかるというデメリットがあります。
また、裁判では、証拠や法律に基づいて判断されるため、場合によっては、被害者にとって不利な結果になるリスクもあります。
ADRや裁判のメリット、デメリットについては、本記事内「交通事故で示談しない場合の選択肢は?」で詳しく述べていますので、読み進めていってください。
交通事故の被害者も裁判を起こされるリスクがある
交通事故の示談交渉がまとまらない場合には、加害者側から「債務不存在確認訴訟」を起こされる可能性もあります。
債務不存在確認訴訟とは、加害者側が「被害者に対する損害賠償債務は〇円を超えては存在しない」ことの確認を裁判所に求める訴訟です。
このような訴訟を起こされた場合、被害者は被告として裁判に対応する必要があります。
そもそも交通事故の示談はなぜ必要か?
交通事故の示談は示談金を受けとるために必要
交通事故の被害者は、交通事故により生じた金銭的な負担や精神的苦痛について、示談金を受け取ることで補てんすることができます。
そのため、軽傷・重傷関係なく、示談は必要な解決方法のひとつなのです。
示談交渉での必要書類と取得方法
示談交渉の際に被害者側が用意しておくべき書類とその取得方法は次の通りです。
示談交渉での必要書類一覧
| 必要書類 | 取り寄せ方 |
|---|---|
| 交通事故証明書 | 自動車安全運転センターに申請 |
| 事故発生状況報告書 | 保険会社のHPなどからひな形をダウンロードし、記入 |
| 診断書 診療報酬明細書 後遺障害診断書 | 病院で発行 |
| 休業損害証明書 給与明細書 源泉徴収票 | 職場で発行 |
| 確定申告書の控え | 自営業の場合、手元の控えを用意(紛失した場合は税務署に開示請求) |
| 交通費などの領収書 | 各交通機関で発行 |
| 車の修理費用見積書 | 修理業者の窓口で取得 |
| 損壊した車の写真 | 自身で撮影 |
| 実況見分調書 | 検察庁に閲覧・謄写を申請 |
一覧のうち、交通事故証明書・診断書・診療報酬明細書については示談交渉の準備段階で加害者側の任意保険会社が取り寄せていることが多いです。これらの書類は治療過程や治療日数などについて確認するために使います。
関連記事
交通事故の慰謝料請求に必要な明細・書類は?通院交通費明細書の書き方も解説
交通事故の示談交渉の流れ
交通事故の示談は、次のような流れで進められます。
- 交通事故による損害が確定する
※加害者側から提示書面、示談書の書式が送られてくることもある - 示談交渉を開始
- 示談成立。加害者側の任意保険会社から示談書が届く
- 示談書に署名・捺印し返送
- 約2週間で慰謝料・賠償金が振り込まれる
示談交渉は、一般的に電話やFAXなどを通してやり取りすることが多く、対面して交渉することはあまりありません。
示談が成立して示談書に署名・捺印すると、約2週間程度で慰謝料・賠償金が支払われます。
なお、示談書に署名・捺印した後だと、追加の賠償請求や合意内容の撤回はできない可能性が高いため、注意が必要です。
関連記事
交通事故の示談の流れと手順を完全解説!事故から入金までの期間と手続き
事故による損害が確定するまでは示談しない
交通事故の示談交渉は、事故による損害が確定した後に開始するのが基本です。
事故による損害が確定する前に示談をすると、新たに発生した損害について、追加で賠償請求ができなくなるリスクがあるからです。
事故による損害が確定するタイミングは、次のようになっています。
事故による損害確定のタイミング
| 事故の内容 | 損害が確定する時期 |
|---|---|
| ケガ | 治療が終了した時 |
| 後遺障害 | 後遺障害の等級が認定された時 |
| 死亡事故 | 四十九日が終わった時 |
| 物損事故 | 損害の見積もりが出た時 |
物損事故で示談書なしで示談したらどうなる?
実務では、物損事故で示談書を作成しないケースもあります(口頭示談)。
保険会社の記録上は示談をしたことは残り、示談は基本的に無効になりませんが、後からトラブルになるリスクがゼロとは言い切れません。
物損事故でも、原則、示談書は作成しておくべきでしょう。

示談書の書き方・注意点については『交通事故の示談書の書き方と注意点│テンプレート付き』をご覧ください。
交通事故で示談しない方がよいケース
交通事故では、示談をしないことで紛争が長期化するリスクがあります。
一方で、すぐに示談しない方がよいケースもあります。
すぐに示談しないほうがよいケース
- 保険会社から示談を急かされた場合
- 交通事故の現場で示談をせまられた場合
- 示談金の内訳に請求できるはずの費目がない場合
- 示談金の金額が適切か判断できない場合
- 後遺障害の等級が低い・認定に納得できない
示談は、成立すると、原則として撤回できないので慎重に判断すべきです。
それぞれのケースについて、詳しく確認していきます。
(1)保険会社から示談を急かされた場合
交通事故では、保険会社から突然、示談金の見積もりが送られてきたり、電話で示談金の提示を受けたりすることがあります。
「早く示談金をお支払いするため」などと説明されることもありますが、示談を急ぐ必要があるとは限りません。
損害が確定する前に示談すると、本来請求できたはずの損害について十分な賠償を受けられない可能性があります。
なお、保険会社が示談を急ぐ理由として、以下が考えられます。
保険会社が示談を急ぐ理由
- 示談金の支払額を確定させたい
- 担当者が複数の案件を抱えているため、早期に処理したい
- 弁護士に相談されて、増額交渉を持ちかけられる前に解決してしまいたい
交通事故の被害者にとって重要なのは、事故による損害について適切な賠償を受けることです。
保険会社から示談を急かされた場合は、示談のタイミングが適切かをまずは確認しましょう。
交通事故の示談のタイミングについては『交通事故の示談はいつする?示談金がもらえるタイミングは?示談案の落とし穴も解説』も参考にしてみてください。
(2)交通事故の現場で示談をせまられた場合
交通事故の現場で、加害者本人から示談の提案を受けることがあります。
しかし、交通事故の現場では示談しない方がよいでしょう。
この点についても、本記事内「(1)保険会社から示談を急かされた場合」で述べた理由と共通します。交通事故の直後では、まだ損害がすべて確定しておらず、適切な賠償金を算定できないためです。
物損事故では特に、現場で示談を求められることがあります。『軽い接触事故でもその場で示談(和解)をしてはいけない理由|交通事故後の正しい対応』なども参考にして、適切な対処をこころがけましょう。
(3)示談金の内訳に請求できるはずの費目がない
交通事故の示談金には、慰謝料、治療費、休業損害といったさまざまな費目が含まれます。
| 事故の内容 | 示談金の内訳 |
|---|---|
| ケガ | 治療費、休業損害、入通院慰謝料、文書料、通院交通費など |
| 後遺障害 | 後遺障害慰謝料、後遺障害逸失利益、将来介護費など |
| 死亡 | 死亡慰謝料、死亡逸失利益、葬儀費用など |
| 物損 | 修理費、レッカー代、代車代、評価損など |
示談金の内訳は、交通事故の内容によって異なります。たとえば、家族による付き添い看護費や、将来的な介護費を請求できる場合もあるでしょう。
しかし、加害者側の提示する示談金には、被害者が請求できる費目が含まれていないことがあります。
そのような場合は、すぐに示談しないことをおすすめします。
請求できると思っていた項目が示談金に含まれていない場合は、まずは加害者側に請求の可否を確認してみましょう。
もし、加害者側に「その費目は支払えない」と言われたなら、鵜呑みにするのではなく、法律の専門家である弁護士に妥当性を確認してみてください。
信号待ち停車中に追突され頚椎腰椎捻挫を負った事例
自動車を運転中の被害者が、信号待ちで停車していたところ、後方から追突されたもらい事故(過失割合10対0)。
被害者は、頚椎捻挫・腰椎捻挫を負った。
弁護士相談の段階で後遺障害等級が既に認定済だったものの、保険会社が本来支払うべき「逸失利益」について提示してこなかったケース。
弁護活動の成果
弁護士の介入後は、逸失利益についても請求。
慰謝料等とあわせて、保険会社の当初の提示額の約157万円から、最終的な受取金額が約296万円となった(約1.9倍に増額)。
年齢、職業
40~50代、会社員
傷病名
頚椎捻挫、腰椎捻挫
後遺障害等級
併合14級
示談金の内訳・項目について詳しく知りたい方は『交通事故の示談金|内訳・金額から示談交渉まですべて解説』もあわせてお読みください。
(4)示談金の金額が適切か判断できない
加害者側の保険会社から提示された示談金が適切かについて、自身で判断できない場合も、すぐに示談しない方がよいでしょう。
保険会社の担当者の対応が悪い場合はもちろん、たとえ、保険会社の担当者が親切に対応してくれたとしても、提示された示談金が適切な金額とは限りません。
示談が成立すると、原則として後から撤回できないため、金額に確証が持てないまま示談するのは避けた方がよいです。
バイクで走行中に車線変更車と衝突し両腕しびれを負った事例
被害者は、バイクで片側2車線の右車線を走行中、左車線から合図なしで車線変更してきた相手方の自動車に衝突された(過失割合8対2)。
この事故で、被害者は、両腕のしびれが残り後遺障害14級の認定を受けた。
弁護士相談の段階で保険会社から示談金の提示があったものの、逸失利益が2年分しか計算されておらず、提示額が適切か疑問があったケース。
弁護活動の成果
弁護士の介入後は、適切な示談金となるよう弁護士基準で請求を行った。
保険会社の当初の提示額の約104万円から、最終的な受取金額は約241万円となった(約2.3倍に増額)。受任から約2週間でのスピード解決。
年齢、職業
40~50代、会社員
傷病名
両腕しびれ
後遺障害等級
14級9号
示談金のうち、慰謝料と逸失利益については、以下の計算機で相場を確認できます。示談金の目安を知りたい方は、ぜひお役立てください。
交通事故の示談金の費目について、それぞれの詳しい計算方法を知りたい場合は、以下の関連記事も参考になります。
(5)後遺障害の等級が低い・認定に納得できない
交通事故で後遺症が残った場合、後遺障害等級が認定されると、後遺障害慰謝料や逸失利益を請求できます。
しかし、申請したからといって、必ずしも希望する等級が認定されるとは限りません。
後遺障害の等級が低い、または認定結果に納得できない場合は、すぐに示談しない方がよいでしょう。そのまま示談すると、認定された等級を前提に、後遺障害慰謝料や逸失利益の金額が決まってしまうためです。
納得できない認定結果に対しては、異議申立てを行うことができます。異議申立てを検討する場合は、認定結果を確認したうえで、適切な資料をそろえて手続きを進めることが重要です。

示談する前に異議申し立てを検討した方がよいケース
特に、次のような場合は、示談する前に後遺障害認定の結果が適切か確認しましょう。
- 事前認定で後遺障害を申請した(加害者側の任意保険会社に任せっきりにしていた)
- 想定していた等級が認定されなかった
後遺障害の等級が低いと感じたり、認定結果に納得できなかったりする場合は、示談を進める前に交通事故に詳しい弁護士へ相談することをおすすめします。
バイク直進中に右側から車が衝突し左鎖骨骨折を負った事例
被害者は、信号のない十字路をバイクで直進中、右側から来た相手方の自動車に衝突された(過失割合9対1)。
この事故により、左鎖骨骨折を負った。
弁護士相談の段階で、事前認定により後遺障害は非該当となっていた。この結果が妥当なのかについて、アトム法律事務所の弁護士にご相談いただいたケース。
弁護活動の成果
弁護士の介入後は、主治医に医療照会を実施。その結果をもとに、後遺障害の異議申し立てを行い、14級9号の認定を獲得。
示談金は、保険会社の当初の提示額の約50万円から、最終的な受取金額が約384万円となった(約7.7倍に増額)。
年齢、職業
60~70代、会社員
傷病名
鎖骨骨折
後遺障害等級
14級9号
なお、異議申し立てによって等級が変わる可能性は例年約10%程度です(損害保険料率算出機構「自動車保険の概況(2025年度版)」)。
あらかじめ交通事故に精通した弁護士に相談し、入念に対策を練ることをおすすめします。また、『後遺障害認定されない理由と厳しい認定率…非該当から異議申し立てで逆転を目指す方法』の記事も参考にしてみてください。
交通事故で示談したくないと感じるケース
交通事故では、「この金額では納得できない」「まだ治療を続けたい」「加害者が許せない」など、さまざまな理由から示談したくないと感じることがあります。
ただし、「示談したくない」と感じたからといって、必ずしも示談を拒み続ければよいとは限りません。重要なのは、なぜ示談したくないのかを整理し、その理由に応じて、示談前に確認・交渉すべきことを明確にすることです。
ここでは、交通事故で示談したくないと感じる代表的なケースと、それぞれの対応について解説します。
(1)示談金が少ないから示談したくない
加害者側から提示された示談金が思ったより少なく、「この金額では示談したくない」と感じることがあります。
この場合、単に示談を拒み続けるのではなく、まずは提示された示談金が適切に計算されているかを確認しましょう。
交通事故の示談金には、自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準という3つの算定基準があり、同じ事故でも、どの基準で計算するかによって慰謝料などの金額が変わります。
加害者側の任意保険会社は、自賠責基準や任意保険基準を用いており、被害者が本来受け取るべき賠償額より低い示談金を提示してくる傾向があります。
そのため、提示された金額だけで判断せず、弁護士基準で計算した場合にどの程度の金額になるのかを確認することが大切です。

| 自賠責基準 | 自賠責保険会社が用いる基準。 交通事故の被害者に対する最低限の補償が目的。 |
| 任意保険基準 | 任意保険会社が示談金を計算する際に用いる基準。 各保険会社が独自に設定。 内容は非公開だが、自賠責基準とほぼ同程度。 |
| 弁護士基準 | 過去の裁判例をもとにした基準で、弁護士や裁判所が用いる。 3つの基準のなかで最も高額になりやすい。 |
なお、弁護士基準で示談交渉をするなら、弁護士に依頼するのがおすすめです。
弁護士が交渉に入ると、保険会社が弁護士基準での提示に応じる傾向が強くなります。
弁護士は法律の専門家であり、一般の方が示談する場合と比べて、示談がまとまらなければ裁判に進む可能性が現実味を帯びるためです。
裁判になると、保険会社には次のようなリスクがあります。
保険会社の抱えるリスク
- 裁判になると、時間やコストがかかる
- 裁判になると、遅延損害金も支払わないといけなくなる
- 裁判になると、弁護士基準(裁判基準)で賠償額が算定される
慰謝料が低いと感じたときの対処法については『交通事故の示談で慰謝料に納得いかない時の原因と対処法|なぜ低額になる?』でも解説しています。
(2)過失割合に納得できない
加害者側から提示された過失割合に納得できず、「この条件では示談したくない」と感じることもあります。
被害者にも過失が認められる場合、その割合分、示談金が減額されてしまいます。
交通事故の過失割合は示談金の金額に直接影響するため、提示された過失割合が適切かを確認することも大切です。

すぐに示談せず、過失割合を交渉する
加害者側から提示された過失割合は、変更できる場合があります。
過失割合に納得できない場合は、すぐに示談せず、まずは提示された過失割合が適切かを確認しましょう。
ただし、交渉には根拠が必要です。「自分は悪くない」と感じているだけで、過失割合が変更されるわけではありません。
実務では、『別冊判例タイムズ39』(菊池憲久・堂薗幹一郎・伊東智和編)を用いて、交通事故の過失割合を検討するのが一般的です。
別冊判例タイムズ39とは
交通事故の状況ごとに事故類型を整理し、過失割合の基準を示した書籍です。
- 事故の状況ごとに、さまざまな事故類型を掲載
- 事故類型ごとの基本の過失割合を掲載
- 基本の過失割合を修正する事情も掲載
まず、『別冊判例タイムズ39』の中から実際の事故に当てはまる図を確認し、その図の過失割合を基準に、反論できる要素がないかを検討します。
そのうえで、ドライブレコーダーの映像や道路の状況、事故現場の写真などを根拠に、実際の事故状況が図と異なることを示し、過失割合の変更を交渉します。
過失割合の判断や交渉が難しい場合は、交通事故に詳しい弁護士に相談してみましょう。
(3)まだ治療したいのに治療費打ち切りと言われた
交通事故によるケガがまだ治っていないのに、加害者側の任意保険会社から「そろそろ完治していると思うので、治療を打ち切って示談交渉をはじめましょう」と言われるケースもあります。
このような場合、被害者の方は「まだ治療を続けたいので示談したくない」と思われることでしょう。
加害者側の任意保険会社は、支払う金額を減らしたり、保険金詐欺を防いだりするために、被害者の治療状況に関わらず治療費打ち切りを打診してくることがあります。
治療を終えるかどうかを決めるのは、保険会社ではなく医師です。
よって、加害者側の任意保険会社から治療費打ち切りを打診された場合は、まずは医師に治療継続の要否を確認しましょう。
まだ治療を続ける必要がある場合は、医師に意見書を書いてもらうなどして、加害者側の任意保険会社と治療継続の交渉をするとよいでしょう。
(4)加害者側の態度に不満がある
「加害者側が謝罪せず、誠意を感じられないので示談したくない」と思われる被害者の方もいらっしゃるでしょう。
以下のように、加害者が著しく不誠実な態度をとった場合は、慰謝料の増額を認められることがあります。
- 反省の態度を全く示さない
- 不合理な弁解や虚偽の供述を繰り返す
- 被害者を挑発する言動をとる など
ただし、単に「加害者が見舞いに来なかった」「保険会社に任せきりで不誠実に思える」といったような場合では、慰謝料の増額は認められないでしょう。
「加害者側の態度に不快感を持った」「納得いくような誠意を示してもらいたい」といった理由で示談しない場合、被害者側はいつまでも示談金を受け取れず、最終的に時効を迎えて損してしまうといった状況になりかねません。
一方で、示談を拒否しても、加害者側が受ける不利益は大きくないのが実情です。
加害者が示談を申し入れたことや、任意保険による賠償が見込まれることは、刑事処分で有利な事情として考慮されることがあるため、示談を拒否し続けても加害者への厳罰にはつながりにくいといえます。
加害者側の態度に不満がある場合、示談しないままでいるのかどうかは、慎重に考えた方がよいでしょう。
交通事故で示談しない場合の選択肢は?
交通事故で示談しないことを選んだ場合、以下のいずれかの方法で解決を目指すことになるでしょう。
- 被害者請求を行う
- 弁護士が再度、示談交渉を行う
- 交通事故紛争処理センターを利用する
- 裁判を起こす
それぞれの方法のメリット・デメリットについて、詳しく解説していきます。
なお、『交通事故の無料電話相談を24時間受け付けている窓口を紹介』の記事では、交通事故のトラブルに関する無料相談窓口を紹介しているので、あわせてご覧ください。
(1)被害者請求を行う
被害者請求とは、自賠責保険に対して、保険金の請求をすることです。
被害者請求は、任意保険との示談が成立していない場合でも、可能です。

自賠責保険金は、弁護士基準に比べるとかなり低い水準になりますが、一定額の回収は期待できます。
被害者請求でもらえる自賠責保険金
| 損害 | 上限 | 時効 |
|---|---|---|
| 死亡 | 3,000万円 | 死亡日の翌日から3年以内 |
| 後遺障害 | 75万円~4,000万円 ※後遺障害の等級による | 症状固定日の翌日から3年以内 |
| 傷害 | 120万円 | 事故発生の翌日から3年以内 |
| 物損 | 請求できない | ー |
※自動車損害賠償保障法13条1項、自動車損害賠償保障法施行令2条
自賠責保険・共済ポータルサイト「支払までの流れと請求方法」
被害者請求のメリット・デメリットは以下のとおりです。
被害者請求を行うメリット・デメリット
- メリット
- 任意保険との示談の成立前でも請求できる
- 一定額を回収できる
- デメリット
- 請求手続きが面倒
- 対象は人身損害のみ(物損は対象外)
- 自賠責基準による低い金額しか回収できない
(2)弁護士が再度、示談交渉を行う
自身で示談交渉を行った結果、示談がまとまらなかった場合、弁護士に依頼して、再度、示談交渉を行うという解決方法もあります。
弁護士が再度、示談交渉を行う方法についてのメリット・デメリットは以下のとおりです。
弁護士の示談交渉のメリット・デメリット
- メリット
- 被害者側の主張が通りやすくなる
- 被害者請求・後遺障害認定のサポートを受けられる
- 交通事故紛争処理センターや裁判と比べ、被害者自身の手間がかからない
- デメリット
- 弁護士費用がかかる
(ただし、弁護士費用特約を利用すれば、デメリットを解消可能)
- 弁護士費用がかかる
交通事故を弁護士に依頼するメリットは、『交通事故を弁護士に依頼するメリット9選|弁護士依頼のメリットを最大化する方法』でも詳しく解説しています。あわせてご一読ください。
それぞれのメリット・デメリットについて、詳しく解説していきます。
メリット(1)主張が通りやすくなる
弁護士が示談交渉を行えば、被害者側の主張が通りやすくなります。その理由は以下のとおりです。
- 弁護士ならば、明確な根拠のある主張ができる
- 弁護士は法律の専門家であるため、加害者側も無下に扱えない
- 弁護士が出てくると裁判になるリスクがあるので、態度を軟化させることがある
もし、納得のいかない示談条件を提示されて「示談しない」と判断していたとしても、弁護士が主張すれば納得のいく示談条件になる可能性が高いのです。
弁護士が交渉すれば、裁判所が用いる「弁護士基準」で計算した示談金を認めてもらうことも可能でしょう。つまり、弁護士が示談交渉すれば、裁判を起こさなくても、弁護士基準(裁判基準)に近い金額での解決を目指せるのです。

メリット(2)被害者請求・後遺障害認定のサポートを受けられる
被害者請求・後遺障害認定のサポートを受けられるのは、交通事故紛争処理センターにはないメリットです。
被害者請求では、必要書類を被害者自身で集めなければなりませんが、弁護士に依頼すれば、書類の収集や手続きを任せることができます。
また、先述のとおり、後遺障害認定は申請すれば必ず適切な等級に認定されるようなものではありません。
また、申請には医師が作成する「後遺障害診断書」などの書類が必要になりますが、すべての医師が後遺障害認定に詳しいわけではありません。等級認定され得る症状であっても、書類の書き方が原因で認定されないこともあるのです。
弁護士に依頼していれば、後遺障害等級に認定されやすい書き方を主治医に伝えてもらう、医証集めを行ってもらうといったサポートをしてもらえます。
後遺障害等級認定の審査で後悔しないためには、弁護士への相談がおすすめです。
メリット(3)被害者の手間が軽減される
弁護士を立てれば、示談交渉に関する手続きを一任することが可能です。
交通事故紛争処理センターを利用する場合、被害者がさまざまな手続きをこなさなければなりません。また、裁判も手続きが非常に煩雑になります。
一方、弁護士に依頼すれば、手続きや加害者側との連絡をすべて任せられるため、被害者はケガの治療や仕事・学業などに専念できるようになるのです。
「示談交渉の負担を減らしたい」
「他にもやることがあるので示談交渉に時間を使いたくない」
「保険会社の担当者の態度が好ましくないので直接話したくない」
上記のようにお考えの方は、弁護士に相談してみるとよいでしょう。
デメリット|弁護士費用がかかる
弁護士に依頼するデメリットは、弁護士費用がかかることです。
軽微な事故だと、示談金の増額幅よりも弁護士費用が高くなり、結果的に損をしてしまうことにつながりかねません。
ただし、保険のオプションである「弁護士費用特約」を使えば、保険会社に一定金額まで弁護士費用を負担してもらうことができるので、デメリットを解消できます。
具体的にどのくらいの弁護士費用がかかるか知りたい方は、『交通事故の弁護士費用相場はいくら?弁護士費用特約を使って負担軽減』の記事をご覧ください。
弁護士に依頼して後悔しないか不安な方には、以下の記事もおすすめです。
(3)交通事故紛争処理センターを利用する
交通事故で示談しない場合、交通事故紛争処理センター(以下、紛争処理センター)などのADR機関の利用を検討してみてもよいでしょう。
紛争処理センターは、加害者側の任意保険会社と申立人の間に立ち、中立公正な立場で和解をあっ旋してくれる機関です。
自動車事故の損害賠償に関する紛争の場合、人身事故だけでなく物損事故でも、被害者は、原則として無料で利用できます(※利用できないケースは後述)。
紛争処理センター利用のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
紛争処理センターのメリット・デメリット
- メリット
- 費用がかからない
- 弁護士基準の金額を請求できる
- 審査結果は一部の任意保険会社に対して強制力がある
- デメリット
- ケースによっては利用できない
- 被害者に有利な結果にならないことがある
メリット・デメリットをそれぞれ確認していきましょう。
メリット(1)費用がかからない
紛争処理センターの「法律相談」「和解あっ旋」「審査」は無料で利用できます。
ただし、医療関係書類の取付け費用、センターまでの交通費(駐車場代を含む)、資料作成費(コピー代など)、通信費(電話代など)といった費用は申立人が負担することになるので、注意が必要です。
また、紛争処理センターだけではなく、「日弁連交通事故相談センター」や「そんぽADRセンター」など他のADR機関も無料で利用可能です。
メリット(2)裁判を起こしたときと同程度の金額を請求できる
紛争処理センターを利用した場合、弁護士基準に準じた金額で加害者側と合意できる可能性があります。
紛争処理センターは無料で利用できるので、裁判費用などを負担せずに、弁護士基準に近い賠償金を受け取れる可能性があります。
メリット(3)審査結果は一部の任意保険会社に対して強制力がある
和解のあっ旋が不調で終わった場合は、紛争処理センターに審査を申し立てることが可能です。審査では、当事者双方の意見を聞いたあと、紛争処理センターから結論を示す裁定が行われます。
申立人が裁定の結果に同意した場合、任意保険会社は裁定の結果を尊重することになっているため、和解が成立することになります。
ただし、『国内・外国損害保険会社および共済組合』に掲載されている保険会社以外は、紛争処理センターを利用する前に相手方の同意が必要です。
なお、申立人が裁定の結果に同意しなかった場合、和解は不成立となり、その後は裁判で争うことになります。
デメリット(1)ケースによっては利用できない
紛争処理センターは、以下のようなケースでは利用できないため、注意が必要です。
- 加害者が自動車ではない事故(バイクや原付は可能)
- 被害者側の任意保険との保険金支払いに関する紛争
- 後遺障害認定に関する紛争
- 申立人が治療中の場合
上記のようなケースでは、被害者自身で示談交渉する、弁護士を立てる、裁判を起こすといった方法を取る必要があるでしょう。
デメリット(2)被害者に有利な結果にならないことがある
紛争処理センターはあくまで中立公正な立場なので、被害者側にとって不利な判断を下される可能性があります。
そのような判断を下された場合、合意しないことも可能です。しかし、紛争処理センターの利用にかかった時間や手間は無駄になってしまうと言えるでしょう。
交通事故紛争処理センターの利用を検討している方は、『交通事故紛争処理センター利用の流れとメリット・デメリットを解説』もあわせてお読みください。
(4)裁判を起こす|デメリットも多いので注意
交通事故で示談しない場合、民事裁判を起こすことを検討する被害者の方も多くいらっしゃいます。
交通事故で民事裁判を起こすメリット・デメリットは以下のとおりです。
裁判のメリット・デメリット
- メリット
- 加害者側と徹底的に争える
- 弁護士費用の一部や遅延損害金を請求できる
- 自賠責が認定した後遺障害等級にこだわらず損害額を算定できる
- デメリット
- 手続きが非常に煩雑
- 敗訴のリスクがある
- 結論が出るまで時間がかかる
上記からもわかるとおり、裁判にはデメリットも多いので注意が必要です。裁判を検討している場合は、事前に弁護士に相談し、主張が認められる可能性や他の解決方法を選ぶべきかについてアドバイスを受けることをおすすめします。
交通事故の民事裁判については、『交通事故裁判の起こし方や流れ|民事裁判になるケースは?出廷は必要?』の記事が参考になりますので、あわせてお読みください。
ここからは、裁判のメリット・デメリットを詳しく見ていきます。
メリット(1)加害者側と徹底的に争える
示談交渉では、被害者側と加害者側の主張の間で落としどころを決めるため、被害者側の主張する金額や過失割合が100%認められないこともあります。
一方、裁判の判決まで争えば、裁判官により双方の主張ならびに証拠が客観的に判断され、結論が出されます。被害者側の主張に沿う証拠があれば、被害者側の主張する金額がすべて認められる可能性もあるのです。
よって、徹底的に加害者側と争いたい場合は、裁判を検討してもよいでしょう。
ただし、同様のことは加害者側にもいえるため、裁判したからといって被害者側の主張が全面的に採用されるとは限りません。
メリット(2)弁護士費用の一部や遅延損害金を請求できる
交通事故で民事裁判を起こした場合、弁護士費用も損害の一部として認められます。
もっとも、認められるのは、実際にかかった弁護士費用の全額ではなく、判決で認められた損害額の10%程度が目安となります。また、敗訴した場合は請求できないことにも注意が必要です。
また、裁判を起こせば、慰謝料などの損害項目に加えて、事故発生日を起点に年3%の遅延損害金も請求できます(※2020年4月1日よりも前に発生した交通事故の場合、年5%)。
遅延損害金とは、交通事故の損害賠償金の支払いが遅れたことへのある種の罰金として発生する金銭のことです。詳しく知りたい方は、『交通事故の遅延損害金|支払いを受けられるケースや計算方法は?』の記事をご参照ください。
なお、裁判で勝訴した場合、裁判費用を加害者側に負担してもらうことも可能です。裁判費用については、『交通事故の裁判費用相場と内訳は?裁判費用や弁護士費用は誰が払う?』の記事で詳しく解説しています。
メリット(3)後遺障害等級にこだわらず損害を算定できる
裁判前に認定されていた後遺障害等級に納得がいかなかった場合、裁判で主張することによって、認定された後遺障害等級の相場よりも高額な損害賠償金を認めてもらえる可能性があります。
ただ、基本的には裁判所も自賠責から認定された後遺障害等級を参考にするため、相場以上の損害賠償金を認めてもらうには緻密な準備が必要になるでしょう。
デメリット(1)手続きが非常に煩雑
裁判には、提起する際の書類の準備、口頭弁論の出席、本人尋問への出席など、非常に多くの手間がかかります。
加えて、勝訴しようとするならば、事前に緻密な準備が必要となります。被害者自身で裁判の手続きをこなし、望ましい結果を得るのは、きわめて困難と言えるでしょう。
デメリット(2)敗訴のリスクがある
裁判で争った結果、被害者側の主張が認められない可能性もあります。
交通事故の被害者だからといって、裁判官が被害者の味方になってくれるわけではありません。裁判官は当事者双方の主張を聞き、公正な立場から判断を下す役割を担っています。
そのため、自分の主張を認めてもらうには、しっかりと根拠立てて主張を述べたり、事実を客観的に裏付けるような証拠を提出しなくてはならないのです。
被害者自身で主張を立証するのは非常に難しいため、基本的には法律の専門家である弁護士を頼ることになるでしょう。
デメリット(3)結論が出るまで時間がかかる
裁判は結論が出るまで長い時間がかかります。たとえ弁護士に裁判の手続きを一任したとしても、半年~数年ほどの期間を要する傾向にあります。
示談交渉であれば、弁護士に一任した場合は数週間~数か月程度で示談が成立するのが一般的なので、裁判を提起する際は長期戦になることを覚悟したほうがよいでしょう。
交通事故の裁判にかかる期間を詳しく知りたい場合は、『交通事故の裁判にかかる期間はどのくらい?』の記事がおすすめです。
交通事故の解決事例
ここでは、過去に、アトム法律事務所の弁護士が解決した交通事故の事例を紹介します。
弁護士が示談交渉を行い提示額の約8倍の賠償金を回収した事例
バイク直進中に右折車と接触し左手親指右足指骨折を負った事例
被害者はバイクで直進中、右折してきた自動車に接触される事故に遭い、左手親指と右足人差し指を骨折した。
相手方保険会社からは「どうせ等級はつかないから申請しないほうがよい」と言われ、後遺障害診断書も作成していない状況で、約36万円の示談金を提示されていた。
提示された慰謝料の妥当性について、アトム法律事務所の弁護士にご相談があったケース。
弁護活動の成果
弁護士の介入後は、被害者請求を行い、後遺障害14級9号の認定を獲得。
弁護士の示談交渉の結果、保険会社の提示額の約36万円から、最終的な受取金額は約295万円となった(約8倍に増額)。
年齢、職業
20~30代、会社員
傷病名
骨折
後遺障害等級
14級9号
弁護士がADRを利用して提示額の約5倍の賠償金を回収した事例
優先道路走行中にわき道から出た車に衝突され頚椎捻挫等を負った事例
被害者が優先道路を自動車で走行中、一時停止線のあるわき道から出てきた相手方の自動車に衝突され、頚椎捻挫、腰の打撲などを負った。
相手方の保険会社の示談金の提示額が妥当か、アトム法律事務所の弁護士にご相談いただいた。ご相談の時点では、後遺障害は事前認定で非該当になっていた。
弁護活動の成果
弁護士の介入後は、後遺障害について異議申し立てを行い、併合14級の認定を獲得。
その後、示談がまとまらなかったことから、紛争処理センターを利用した。家事従事者の休業損害を立証する等して、保険会社の当初の提示額約64万円から、最終的な受取金額が約318万円となった(約5倍に増額)。
年齢、職業
40~50代、兼業主婦(パート)
傷病名
頚椎捻挫・腰の打撲など
後遺障害等級
併合14級
裁判で賠償額2384万円とする有利な和解を成立させた事例
自転車で右側通行中に対向車と衝突し死亡した事例
被害者が自転車で車道右側を走行中、対向してきた軽自動車に衝突され、外傷性出血性ショックにより事故から1時間後に死亡したケース。
ご遺族から自転車の過失割合や今後の賠償請求について、アトム法律事務所の弁護士にご相談いただいた。
弁護活動の成果
ご遺族の希望から、示談をしないで民事裁判を提起。
裁判では、当事者尋問の実施。被害者の走行位置や、相手方の過失について綿密な主張・立証活動の結果、過失割合を10対90におさえることに成功。
裁判官から有利な和解案が提示され、最終的な受取金額が約2384万円となった。
年齢、職業
80代以上、高齢者
傷病名
死亡
アトム法律事務所では、上記のほかにも多くの解決事例があります。ご自身の交通事故と類似のケースをお探しになりたい方は、『交通事故の解決事例』のページもご覧ください。
交通事故の示談で悩んだら弁護士に相談
交通事故はまだ示談しない方がいい?不成立のリスクも相談
交通事故の示談では、保険会社から最初に提示された金額が、被害者にとって十分な賠償額とは限りません。
弁護士基準で計算し直すことで、慰謝料などの増額を目指せるケースもあります。そのため、提示された金額に納得できない場合は、すぐに示談せず、示談交渉の余地があるのかをまずは確認すべきです。
一方で、交渉をいつまでも続ければよいわけではありません。相手方との主張が折り合わず、交渉が長期化すると、示談が成立しないまま紛争が続く可能性もあります。
場合によっては、相手方から債務不存在確認訴訟を提起され、裁判手続きへの対応を余儀なくされることもあります。
ですが、「まだ示談しない方がいいのか」「この金額で示談してよいのか」を被害者自身で判断するのは容易ではありません。
弁護士に相談すれば、提示された示談金が適切か、慰謝料や過失割合を見直せる余地があるかなどを確認したうえで、示談交渉を続けるべきか、ほかの解決方法を検討すべきかを判断できます。
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交通事故で弁護士依頼は大げさ?頼むべき理由は軽微な事故にも十分ある!
交通事故の示談について無料相談できる窓口
アトム法律事務所では、交通事故の被害者の方を対象に、弁護士による無料相談を実施しています。
- 「交通事故の示談金は適切?」
- 「この金額で示談しない方がいい?」
- 「示談したくないが、ADRや裁判で勝てるのか知りたい」
このようなお悩みに、交通事故の解決実績が豊富な弁護士がお答えします。
相談予約は24時間365日いつでも受け付けています。
無料相談のみのご利用でも大丈夫です。実際に弁護士に依頼するかどうかは、相談してみてからご検討ください。
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交通事故に強い弁護士の選び方・探し方|おすすめの判断基準や人気・ランキングの注意点
交通事故の弁護士費用をおさえる方法
弁護士費用特約を利用できれば、交通事故の弁護士費用をおさえることができます。
弁護士費用特約とは、保険で弁護士費用をまかなえる特約のことです。

一般的な弁護士費用特約では、相談料は10万円まで、弁護士費用(着手金・報酬金など)は300万円まで、保険会社が支払ってくれるので、自己負担なく依頼できるケースもあります。
弁護士費用特約は、自動車保険のほか、火災保険やクレジットカードなどに付帯していることもあります。
また、交通事故の被害に遭われたご本人だけでなく、同居の家族の保険を利用できるケースもあります。

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弁護士費用特約が使えない場合もまずは無料相談を
弁護士費用特約を使えない場合でも、まずは無料相談をご利用ください。
無料相談では、交通事故の示談交渉の進め方や適切な示談金の目安のほか、弁護士費用の費用倒れのリスクも確認できます。
実際のところ、弁護士費用を差し引いても、費用倒れにならず、弁護士に依頼した方がお手元に残る金額が増えるケースも少なくありません。
まずは、お気軽にご相談ください。

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。全国15拠点を構えるアトム法律税務グループの代表弁護士として、刑事事件・交通事故・離婚・相続の解決に注力している。
一方で「岡野タケシ弁護士」としてSNSでのニュースや法律問題解説を弁護士視点で配信している(YouTubeチャンネル登録者176万人、TikTokフォロワー数69万人、Xフォロワー数24万人)。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

