弁護士さんに相談することは初めてで、最初はとても勇気が要りましたが、優しい対応で安心できました。ありがとうございます。
今後深い話をさせていただく事になると思いますが、是非宜しくお願い致します。
交通事故で弁護士依頼は後悔する?失敗例と対処法、弁護士変更の方法を解説

交通事故で弁護士に依頼するか迷った時、「費用をかけたのに良くない弁護士にあたって後悔したらどうしよう」と考える人もいるでしょう。
しかし、弁護士依頼で生じる後悔は以下の方法で回避できます。
- 弁護士に依頼して後悔するケースを知り、後悔しない弁護士選びのポイントを押さえる
- 弁護士費用の負担を減らす方法を知る
この記事では、上記の内容を解説しています。
また、弁護士に依頼して後悔が発生した場合の対処法や弁護士を変更する方法も紹介しています。
目次

交通事故を弁護士に依頼して後悔するケース
まずは、交通事故で弁護士に依頼して後悔するケースとしてよくあるパターンを解説します。
弁護士費用が高額で獲得示談金がかえって少なくなる
せっかく弁護士に依頼し加害者側からの獲得金額が増額されたとしても、弁護士費用が増額幅を上回ってしまい後悔するケースがあります。
このように弁護士費用が増額幅を上回ることを「費用倒れ」といいます。
【費用倒れの例】
加害者から提示された示談金「50万円」に不満があり、弁護士に依頼したところ、100万円に増額した。
しかし弁護士費用が60万円だったため、最終的に被害者が受け取った金額は「40万円」となってしまった。
弁護士に依頼しなければ50万円もらえていたのに、依頼した結果、40万円に減ってしまった。
目安として、弁護士の介入による損害賠償金の増額幅が30万円に満たない場合は、費用倒れのリスクがあるでしょう。具体的には以下のような交通事故では、費用倒れのリスクがあると考えられます。
- 軽微な物損事故や軽傷のみの人身事故
被害が小さい場合はもともと得られる金額が低い傾向にあり、弁護士費用を下回る可能性がある - 被害者の過失割合が大きい事故
示談金は自身の過失割合分減額される(過失相殺)ため、過失割合が大きいと得られる金額が低くなり、弁護士費用を下回る可能性がある - 加害者が任意保険に加入していない
加害者から損害賠償金の支払いを受けられず、獲得金額から弁護士費用を支払えない可能性がある
関連記事
- 費用倒れの仕組みや目安をくわしく知りたい:交通事故で弁護士に頼むと費用倒れになる金額はいくら?
- 自分の過失割合はどれくらい?:交通事故の過失割合とは?パターン別に何%か調べる方法と決め方の手順
弁護士に依頼してもそれほど成果が出ない
示談金の増額や過失割合の修正、適切な後遺障害等級の獲得などを期待して弁護士に依頼したのに、思っていたほどの成果を得られず後悔することもあります。
【それほど成果が出ずに後悔する例】
- ネットで「弁護士に依頼すれば、加害者側の提示額が2~3倍になる」と見たのにそれほど増額しなかった
- 加害者から「被害者にも過失がある」と言われたので過失がつかないよう弁護士に依頼したのに、結局被害者側にも過失割合がついた
ただし、弁護士に依頼したのにそれほど成果が得られなかった理由が「加害者側の提示内容がそれなりに正当だった」というケースもあるでしょう。
特に過失割合は、交通事故の被害者側につくことも珍しくありません。一般的には被害者側の過失は0といわれるような事故でも、細かく事故状況を確認すると、被害者側にも過失があると言わざるを得ないケースもあります。
また、弁護士に依頼するメリットは示談金増額などの成果が得られることだけではありません。加害者対応や各種手続きを任せ、ストレスや手間を省けることも、弁護士に依頼するメリットです。
弁護士と方針が合わず満足いくサポートを受けられない
弁護士は交通事故被害者のために示談交渉をはじめとするサポートをおこないます。
この際、弁護士は法的知識や過去の事例などを踏まえ、被害者の方が希望される方針とは別の方針を提案することがあります。
これにより、「弁護士は自分の要望を聞いてくれない」と後悔するケースもあるでしょう。
【弁護士と方針が合わず後悔する例】
被害者は「裁判になっても良いから徹底的に損害賠償請求したい」という要望を伝えたものの、弁護士からは「示談での解決を優先したほうが良い」と提案されてしまった。
弁護士の説明がわかりにくくついていけない
弁護士からアドバイスや今後の方針、現状について説明を受けたものの、専門用語が多いなどの理由でついていけず、弁護士への依頼を後悔するケースもあります。
【弁護士の説明がわかりにくく後悔する例】
- わからないことを質問しても回答が難しくて理解できず、不安が晴れない
- 現状や今後の方針の説明が分かりにくく、自分が納得・理解できない状態のまま事が進む感覚があり安心できない
弁護士の説明が分かりにくいと、「どうせ質問しても理解できない」「弁護士の説明はよくわからないけれど、弁護士が言うことにとりあえず同意しておけば大丈夫だろう」と考えるようになってしまい、弁護士とのコミュニケーションがおろそかになってしまうこともあります。
その結果、気が付けば納得のいかない内容で示談が成立してしまっていたり、「あの時もう少しきちんと話を聞いていれば違った結果になったかもしれない」と後悔してしまったりする可能性があるのです。
弁護士に対応を後回しにされて物事の進捗が遅い
交通事故を弁護士に依頼しているのに対応が遅かったり、なかなか連絡がこなかったりして依頼を後悔するケースもあります。
【対応を後回しにされて後悔する例】
- 依頼しているのに進捗報告などの対応が遅く、被害者から連絡しても「現在対応中です」と、簡素な返事があるだけで進捗がわからない。
- 「何のために依頼したのか」「費用を支払っているのにひどい」と感じてしまう。
ただし、たとえば以下のようなケースでは、どのような弁護士であっても連絡の頻度は落ちがちです。
- 治療中・後遺障害等級認定中
治療期間中や後遺障害等級認定の審査中は基本的に「待ち」の状態となるので、そもそも報告すべき内容がないことも多い - 加害者側の保険会社待ち
加害者側からのアクションがないと基本的に動きようがなく、それまでは報告できることがない - 状況を精査している
すぐに回答できない案件では、調査や資料確認を行ってから回答することがあるため、時間がかかる場合がある - 返信頻度に対する認識ずれがある
返信が早いか遅いかの感覚が弁護士と相談者の間にある
弁護士と信頼関係が築けず頼りにくい
弁護士に依頼して後悔するケースとして、信頼関係が築けない状況も挙げられます。
【弁護士と信頼関係が築けず後悔する例】
- 弁護士が寡黙で淡々と話を進めるため、ピリピリとした空気で息苦しい。
- 性格が合わないため、連絡・相談することが億劫になってしまい、目指す解決が遠のいてしまった。
弁護士と被害者の方は、二人三脚でより良い結果を目指すパートナーです。
小さな疑問や不安でも気軽に聞ける関係性が満足のいくサポートのカギの1つですが、お互い人間である以上、性格の合う・合わないはあるものです。
後悔しないための対処法|弁護士選びのポイントは?
「弁護士に依頼することで生じる後悔」は、依頼前の法律相談である程度回避することも可能です。
弁護士に依頼して後悔しないために、法律相談の時には以下の点を意識しましょう。
- 弁護士費用と獲得示談金の見込みを確認しておく
- 弁護士費用特約を使って弁護士に依頼する
- 望む結果や方向性を弁護士に遠慮なく話す
- どのようなタイミングで連絡がほしいか伝えておく
- 弁護士の人柄や話しやすさも重視する
- 依頼して後悔しやすい弁護士の特徴を押さえておく
それぞれについて解説します。
弁護士費用と獲得示談金の見込みを確認しておく
弁護士に依頼することで見込める獲得金額や弁護士費用は、依頼前にある程度目安を確認できます。
費用倒れのリスクを事前に把握できるので、依頼前には見積もりを取りましょう。
弁護士費用の設定は、法律事務所ごとに異なります。法律相談の時点ではまだ契約は成立していないので、複数の事務所にコンタクトを取って見積もりを取ると良いでしょう。
また、法律事務所の中には相談料・着手金といった初期費用を無料としているところもあります。このような法律事務所なら、すぐに大きなお金を用意できなくても安心です。
契約に進む場合は条件を付けてもらうこともおすすめ
弁護士に依頼する際、「回収額が少なかったとき、報酬金は〇円とする」といった条件を付けてもらうよう、交渉することも可能です。
もちろん、提案が受け入れられるかは弁護士事務所によります。受け入れられない可能性も高いので、あくまで「条件を付けてもらえることもある」といった程度に考えてください。
費用のことは聞きにくい、と遠慮する必要はありません
費用のことは聞きにくいと感じる人もいるかもしれませんが、遠慮する必要はありません。
費用は弁護士への依頼を検討している人にとってハードルとなりやすい部分です。
安心感と信頼感を持ってご依頼いただくために、アトム法律事務所では弁護士費用の説明にも力を入れています。
交通事故の被害にあわれた方に向けては、可能な範囲で見積もりをとり、費用倒れのリスクを確かめるようにしています。明朗会計を重視しているので、費用面についても気軽にご質問ください。
なお、事故にあったばかりで治療がこれからの方、まだ治療が済んでいない方など、交通事故の段階次第では示談金のお見積りが難しい場合もあります点を予めご了承ください。
ご依頼者様からのお手紙
費用も先に教えてくれますし、費用倒れにならないかどうかも推測してもらい、安心して依頼出来ました。 (TFCC損傷の増額事例)
弁護士費用については関連記事『交通事故の弁護士費用相場はいくら?弁護士費用特約を使って負担軽減』にて詳しく解説しています。
弁護士費用特約を使って弁護士に依頼する
費用倒れを防止したり、獲得示談金から弁護士費用が差し引かれることを防ぐためには、弁護士費用特約を使って弁護士に依頼することがおすすめです。
弁護士費用特約を使えば、保険会社に弁護士費用を原則300万円まで負担してもらうことが可能です。
獲得金額が数千万円にのぼらない限り、弁護士費用が300万円を超えることはほとんどありません。
弁護士費用特約を使えば、多くのケースで自己負担なしで弁護士に依頼できるのです。

自動車保険以外にも火災保険、クレジットカードの保険、ご家族の保険に付帯している弁護士費用特約でも使えることがあります。
これによりほとんどの場合で費用倒れを防げますし、弁護士への依頼も前向に検討しやすくなるのではないでしょうか。
弁護士費用特約の利用方法や利用できるケースについてくわしくは、以下の記事をご参考ください。
弁護士費用特約の関連記事
望む結果や方向性、解決までの期間を弁護士に遠慮なく話す
被害者と弁護士の方針が異なり、満足できる結果にならない状況を防ぐためには、事前にしっかりとコミュニケーションを取り、進め方や目指す解決内容を共有しておくことが大切です。
具体的には次のような点をすり合わせておくようにしましょう。
- 示談での解決を優先したいか、訴訟を起こしてでも納得のいく結果を優先したいか
- チャレンジングな内容でも交渉してみたいか、現実的な内容で速やかに示談を成立させたいか
- 解決までの時間を優先したいか、示談結果を優先したいか
なお、法律相談の時点でもし弁護士側がご自身と違う方針を勧めてきたとしても、まずは一度その理由について聞いてみてください。
例えば、ご自身は訴訟も厭わない姿勢で示談交渉したいと思っていても、弁護士目線で考えると「訴訟を起こしても望む通りの結果を得るのは厳しい」「過去の事例から考えて訴訟を起こすより早く示談を成立させて示談金を獲得し、生活を安定させるほうが良い」という場合もあります。
被害者側の要望をすべて聞き入れる弁護士が良い弁護士であるとも限りません。お互いの考える方針について話し合い、被害者側の考えを尊重しながら専門家としてのアドバイスもできる弁護士を選ぶことが重要です。
納得のいく話し合いができない、話し合っても方針をすり合わせられないと感じる場合は、別の弁護士にも当たってみましょう。
アトムご依頼者様の事例
こちらの事例では、被害者の方は「日数は思ったよりもかかった」という印象を持たれたようですが、それでも金額面で希望を叶えることができたので、満足感を持っていただけました。解決において何を優先するのか、きちんとコミュニケーションが取れていることが安心感にもつながります。
ご依頼者様からのお手紙
予定よりも日数はかかりましたが、保険会社と粘り強く交渉して頂き、ほぼ希望通りの金額を出してもらうことができました。本当に助かりました。(むちうち、腰椎捻挫の増額事例)
どのようなタイミングで連絡がほしいか伝えておく
弁護士から対応を後回しにされているように感じて後悔することを防ぐためには、連絡のタイミングを話し合っておくことが有効です。
弁護士と密にコミュニケーションを取りたい場合や、定期的な進捗報告を望む場合は、初めにその旨を弁護士に伝えておきましょう。
また、以下の点についても確認しておくことがおすすめです。
- 後遺障害認定中や示談交渉中などもともと連絡頻度が落ちやすいタイミングはあるか
- 連絡頻度が落ちやすい期間はどれくらいの長さか
- 普段連絡が取りやすい時間帯があるか
連絡のタイミングを決めていたにもかかわらず弁護士から連絡がない場合は、被害者側から弁護士事務所に問い合わせるとよいでしょう。
弁護士の人柄や話しやすさも重視する
法律相談では、弁護士との相性も確認しておきましょう。
もし「何となく性格が合わないな」「自分が求める弁護士像とは違うな」と思った場合、信頼関係を築くことが難しいかもしれません。
今後なにか相談したいことがあっても連絡しにくかったり、人としての相性が合わないと感じたりすればストレスが溜まってしまいます。
「何となくの合う・合わないで弁護士を選ぶのは良くない」「実績のある弁護士なら多少相性が合わなくても大丈夫なはず」と思わず、話しやすさや頼りがいなども重視しましょう。

依頼して後悔しやすい弁護士の特徴を押さえておく
法律相談の際には、依頼して後悔しやすい弁護士の特徴を押さえておきましょう。具体的には以下の3つがポイントです。
- わかりやすい解説をしてくれない弁護士
- 人から紹介された弁護士
- 交通事故案件の実績が乏しい弁護士
順に確認していきましょう。
わかりやすい解説をしてくれない弁護士
法律の用語や条文についてわかりやすく説明してくれない弁護士は、信頼できず依頼しても後悔する可能性があります。
弁護士に依頼すると、その後は必要に応じて加害者側の主張や示談交渉の状況などについてその弁護士から説明を受けることになります。
専門用語が多く難しい内容を話されると、理解しにくく、信頼関係が築きにくいでしょう。
もし法律相談の時点でわからない言葉や内容が出てきたら、遠慮せずに率直に弁護士に伝えてみてください。
わかりやすく言い換えたり、例をまじえて説明したりする弁護士なら今後も安心して依頼ができるでしょう。
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人から紹介された弁護士
弁護士を探している場合、以下のような経路で弁護士の紹介を受けることがあります。
- 知人
- 行政の市民相談会
- 弁護士会の相談会
- 法テラス
- 自身の保険会社
しかし、人から紹介された弁護士を、自分でよく調べることなく信頼して依頼するのは後悔につながりやすいです。
弁護士が受任する案件にはさまざまな領域があるため、知人が良かったという弁護士が必ずしも交通事故の事案に強いとは限りません。
また、自身の保険会社から紹介される弁護士は交通事故の案件を多くこなしている可能性が高いものの、普段はその保険の加入者が交通事故加害者となった場合の対処を行っているでしょう。
加害者側の弁護士として賠償金を減らす仕事をメインにしているので、その弁護士に被害者側としての増額交渉を依頼しても、ベストな結果が得られない可能性があるのです。
もちろん、誰かから紹介された弁護士が絶対に良くないというわけではありません。
しかし、自分自身で本当にその弁護士に依頼して良いのか確認すること、他に良い弁護士はいないか探してみることは、後悔しない弁護士選びで非常に重要です。
保険会社からの弁護士紹介の関連記事
交通事故の解決実績が乏しい弁護士
受任している領域に偏りがある弁護士は珍しくありません。
交通事故事案に不慣れな弁護士の場合、さまざまな手続きに時間がかかったり、わからないことや不安なことを相談しても納得できる答えを得られなかったりします。
示談交渉時に加害者側の任意保険会社から交通事故事案に不慣れなことを見抜かれ、不利になることもあります。
弁護士事務所の公式ホームページに取り扱い分野や解決実績が載っていることが多いので、事前に確認してみてください。
なお、「交通事故案件を取り扱っている=交通事故案件の実績が豊富」とは限りません。
取り扱い分野だけを見るのではなく、解決実績についても確認して判断することをおすすめします。
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後悔している方向け!弁護士変更の流れと注意点
弁護士との連絡を重ねて、相性が合わない、この弁護士では不安だと感じたときは、弁護士の解任・変更をすることが可能です。ただし、法テラスなどで依頼した弁護士は変更できないことがあるので事前に確認してみましょう。
ここでは、すでに依頼している弁護士を変えたい場合にどうすれば良いのか、紹介します。
弁護士を解任・変更する流れ
弁護士を解任・変更する手続きは、以下の通りです。
- 先に新しい弁護士を探しておく
- 現在依頼している弁護士に、弁護士を変更したい旨を伝える
- 新しい弁護士に依頼をする
- 前任の弁護士と新しい弁護士間で引継ぎなどが行われ、変更完了
実際にどのようなポイントに気を付ければよいか、確認していきましょう。
(1)新しい弁護士を探しておく
弁護士を変えたい場合は、弁護士のいない空白期間を防ぐため、弁護士を解任するより先に新しい弁護士を探しておくことが重要です。
新しい弁護士を探す際には、法律相談時に次のことを伝え、自分の望むようなサポートが受けられるのか確認するとよいでしょう。
- 現在依頼している弁護士に対する不安や不満
- 現在の弁護士を解任した場合、依頼を受け入れてもらえるか
なお、弁護士費用特約を利用して現在の弁護士に依頼している場合は、自身の保険会社にも事前に弁護士変更を検討していることを伝えておきましょう。
弁護士選びのポイントは本記事内でも解説しましたが、以下の記事でも解説しているので参考にしてみてください。弁護士選びに重要なポイントを厳選して解説しています。
弁護士の選び方の関連記事
(2)現在依頼している弁護士に、弁護士を変更したい旨を伝える
新しい弁護士の目星がついたら、現在依頼している弁護士に変更の希望を伝えましょう。
伝えにくいと思うかもしれませんが、多くの場合で問題なく解任ができるので、安心してください。
(3)新しい弁護士に依頼する
現在の弁護士の解任ができたら、新しい弁護士と正式に契約を結びましょう。
弁護士費用特約を利用する場合は、新しい弁護士について自身の保険会社に連絡することも忘れないでおきましょう。
(4)弁護士間で引継ぎなどが行われ、変更完了
新しい弁護士との契約が成立すると、前任の弁護士との間で、案件の進捗具合などについて引継ぎが行われます。
また、新しい弁護士から加害者側の保険会社に受任通知が発送されます。
受任通知とは、被害者が弁護士に依頼したことを加害者側に伝える書類です。
これらの手続きはすべて弁護士側が行うので、被害者自身がすべきことは特にありません。
【注意点】弁護士を変えると費用がかさみがち
弁護士を変更しようとする場合は、以下の理由から費用がかさむことがあります。
- 途中解約でも前の弁護士に対する弁護士費用は発生する
- 何度も弁護士を変更すると弁護士費用特約の上限に達しやすくなる
それぞれについて解説します。
途中解約でも前の弁護士に対する弁護士費用は発生する
途中で解約したとしても、前任の弁護士に対して依頼したことで生じる着手金や、解約の時点までに発生した実費などの弁護士費用は支払わなければなりません。
依頼した直後であれば、着手金の一部を返金してもらえることもあり得ますが、基本的には費用は発生すると考えるべきでしょう。
当然、新しい弁護士に対しても着手金や弁護士報酬金の支払いは生じることになります。
よって、弁護士を変更するとその分多く費用がかかることになるのです。
何度も弁護士を変更すると弁護士費用特約の上限に達しやすくなる
弁護士費用特約は「弁護士1人」単位ではなく「事案1件」単位で使えるものです。
弁護士を変更しても弁護士費用特約の上限がリセットされるわけではありません。
例えば補償上限300万円の弁護士費用特約から、最初の弁護士に対して100万円の費用を払ったとします。すると、次の弁護士に対して弁護士費用特約から支払える金額は200万円までです。
弁護士費用は弁護士費用特約の補償上限内で収まることが多いですが、弁護士変更を繰り返すと上限を超えてしまう可能性が高まります。
また、場合によっては、弁護士を変更しても問題が解決できないことがあります。
弁護士を変更しても解決できない問題や、弁護士変更に関するより詳しい情報については、以下の関連記事を確認してみてください。
弁護士の変更の関連記事
後悔しない弁護士選びの結果、得られるメリットは?
ここまで、弁護士に依頼して後悔するケースや後悔しないためのポイントについて解説してきました。
ポイントを押さえて弁護士に依頼すると、以下のようなメリットを得られるでしょう。
- 示談金が増額し相場額で示談できる
- 高圧的な加害者側とのやり取りによるストレスを回避できる
いずれも、弁護士なしでは得難いメリットです。
なぜこれらのメリットを得られると言えるのか、これらのメリットはどれくらい被害者にとって重要なものなのか、解説します。
本記事では最後にアトム法律事務所のご案内もしているので、まず弁護士に無料で相談してみたいという場合はぜひご確認ください。
示談金が増額し相場額で示談ができる
交通事故の示談交渉を弁護士に依頼すると、以下の点から示談金の増額が期待できます。
- 法的正当性の高い「弁護士基準」に沿った金額を主張できる
- 適切な対応により示談金増額を狙える
それぞれ解説します。
「弁護士基準」に沿った金額を主張できる
示談交渉で弁護士を立てれば、「弁護士基準」に沿った示談金額の主張が可能です。
示談交渉の際、加害者側の任意保険会社は「任意保険基準」と呼ばれる自社基準に沿った金額を提示してきます。
任意保険基準は各社で異なり非公開ですが、基本的には国が定めた最低限の金額基準「自賠責基準」に近いとされており、決して十分とは言えません。
一方、弁護士が主張できる「弁護士基準」は過去の判例に沿った算定基準で、自賠責基準や任意保険基準の2~3倍もの金額になることも珍しくありません。

弁護士基準は裁判基準とも呼ばれるように、裁判でも用いられる基準です。示談交渉の時点で被害者自身が主張しても、認められることはほぼありません。
しかし、弁護士を立てれば示談交渉でも弁護士基準に近い金額の主張・獲得が見込めます。これにより、被害者自身での示談交渉では得られないような高額な示談金が手に入る可能性が高くなるのです。
以下に、実際の増額事例を紹介します。
むちうちの増額事例
弁護士相談の段階で後遺障害等級が既に認定済だったものの、慰謝料などの金額に増額の余地があったケース。

弁護活動の成果
提示額の137万円から、最終的な受取金額が312万円まで増額された。
年齢、職業
20~30代、会社員
傷病名
むちうち
後遺障害等級
14級9号
弁護士基準の慰謝料相場や他基準との金額比較は、『交通事故の慰謝料は弁護士基準(裁判基準)で請求!相場と増額成功のカギ』で紹介しています。
また、弁護士基準の慰謝料相場は以下の計算機からも確認できるので、ぜひご利用ください。
適切な対応により示談金増額を狙える
相場の示談金を得るためには、弁護士基準で算出された金額を主張する以外にも、以下のような対応が必要となってきます。
- 後遺症が残った場合に適切な後遺障害等級の認定を受ける
- 適切な頻度で通院を行う
- 正当な過失割合を主張する
早い段階で弁護士に依頼すると、後遺障害認定の対策・申請を一任できたり、適切な通院方法についてアドバイスを受けたりすることが可能です。
また、過失割合がつくとその割合分示談金が減額されるため、示談交渉では過失割合についてもしっかり交渉する必要があります。
しかし、過失割合についても交渉を成功させることは簡単ではないので、専門家である弁護士に交渉してもらうべきでしょう。
高圧的な加害者側とのやり取りによるストレスを回避できる
示談交渉では、加害者の任意保険会社が専門用語を多用してきたり、心無い言葉をかけてきたりすることが少なくありません。
話の内容を理解しながら交渉を進めることができず本来の相場からかけ離れた金額で示談をしてしまったり、ストレスを受けたりするケースも存在します。
弁護士を立てた場合、連絡窓口が弁護士に一本化されるため、被害者は電話・メール・FAXなどに対応しなくてもよくなります。
また、法律の専門家である弁護士が加害者側と適切に交渉してくれるため、相場からかけ離れた金額で示談してしまうこともなくなるでしょう。
加害者側の保険会社とのやり取りで困った体験談や争点になりやすいポイントは、以下の関連記事でも紹介しているので、ぜひあわせてご覧ください。

弁護士依頼で後悔しないためにアトムの無料相談を
アトムに依頼した方の口コミ・体験談
アトム法律事務所ではこれまで、多くの交通事故事案を解決してまいりました。丁寧な対応と実績から、ご依頼者様満足度は9割を超えています。ここでは、実際のご依頼者様のお手紙を一部ご紹介します。

(略)納得できずにいた問題もすっきり解決して頂き示談金は3倍にもなりました。アトム法律事務所はわかりやすく説明をして下さり、相談料も明確で安心出来ました。素人が保険会社と交渉するのはとても難しいものです。アトム法律事務所に相談して本当によかったと思います。
アトム法律事務所のご依頼者様のお手紙
(略)加害者側保険会社が当方に対していいかげんな対応をされつつも精神的に参っている中、気軽にLINEで相談できた上、10ヶ月間何も進まなかった示談交渉がすんなり終わった上、増額までしていただきました。LINEでのやりとりなので、仕事などにも支障がなかった事も非常にありがたかったです。(略)
アトム法律事務所のご依頼者様のお手紙
今回、初めて弁護士依頼をさせていただきました。遠方で電話やメール、郵送といったやりとりでしたが、いつも対応は速く誠意が感じられて良かったと思っています。質問メール等にも夜分でもすぐ返事をいただき、安心しておまかせできました。(略)
アトム法律事務所のご依頼者様のお手紙
他にも口コミを確認したい場合は、「ご依頼者からのお手紙」をご覧ください。
アトム法律事務所の実績を紹介
アトム法律事務所の実績を一部紹介いたします。
被害情報 | 頭がい骨骨折、脳挫傷の傷害を負い、聴力の低下などの後遺症が残った。 後遺障害7級。 |
加害者側の提示額 | 3,537万7,384円 |
獲得示談金額 | 7,350万円 |
被害情報 | 左手の親指を骨折し、可動域が半分以下になるという後遺症を負った。 後遺障害14級相当。 |
加害者側の提示額 | 36万440円 |
獲得示談金額 | 295万円 |
被害情報 | 右肩腱板断裂の傷害を負い、右肩の可動域制限が残った。 後遺障害12級。 |
加害者側の提示額 | 341万207円 |
獲得示談金額 | 1,000万円 |
アトム法律事務所の実績は、「交通事故の解決事例」でも確認可能です。より多くの実績を見たい場合はご覧ください。
交通事故の慰謝料増額を目指す方は、関連記事『交通事故の慰謝料は増やせる?上乗せの方法をまとめて公開!』も参考にして、弁護士への相談を検討してみましょう。
相談料無料!弁護士費用特約がない方でも安心の費用体系
アトム法律事務所では、電話・LINE相談を無料で行っております。

その後ご依頼まで進む場合は、以下のような費用体系となります。
- 弁護士費用特約が使える場合はお使いいただくことで、基本的に自己負担なし。
- 弁護士費用特約が使えない場合は原則として着手金無料。成功報酬が発生。
もちろん、無料相談のみのご利用でも問題ありません。まずは電話やLINEにて、弁護士の雰囲気や費用倒れのリスクなどについてお気軽にご確認ください。
弁護士さんに相談することは初めてで、最初はとても勇気が要りましたが、優しい対応で安心できました。ありがとうございます。
今後深い話をさせていただく事になると思いますが、是非宜しくお願い致します。
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了