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示談トラブルでお悩みの方へ|解決法を弁護士が教えます!

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交通事故 示談トラブルでお悩みの方へ

新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

交通事故の示談交渉がトラブルになっているとお悩みでしょうか。

示談がトラブルになると、交通事故の損害賠償問題の早期解決が遠のいてしまいます。

本記事では、なぜ示談がトラブルになるのかトラブルはどう対処していくべきかといったトラブル解決へ導けるような疑問に答えていきます。

示談でトラブルになりやすい10ケース

(1)自転車との交通事故

自転車と事故を起こした場合、以下の3つの理由からもめる可能性があります。

  1. 過去の判例が少ない
    示談交渉では過失割合についても、事故状況や過去の判例を参考にしながら決められます。
    しかし、自転車との事故は自動車事故と比べて過去の判例が少ないため、もめる可能性があります。
  2. 相手(自転車)が無保険である可能性が高い
    自転車保険は自動車保険より加入率が低いため、相手が保険に入っていない場合があります。
    この場合、示談交渉に不慣れな加害者・被害者同士で交渉をおこなうことになるので、話し合いが進まない、示談金の振り込みがきちんとされないなどのトラブルが起こりえます。
  3. 後遺障害の認定機関がない
    自動車事故の場合、後遺障害認定は専門機関がおこないます。
    しかし、自転車事故の場合は後遺障害の認定機関が存在しないので、後遺障害の有無や障害の重さに関して相手方ともめてしまうことが予想されます。

車と自転車の事故|過失割合と慰謝料相場は?被害者が知るべき計算方法

(2)交通事故で負ったケガがむちうち

むちうちで通院を続けていると、3ヶ月目あたりで相手方の保険会社から治療費の打ち切りを打診されてもめてしまうケースがあります。

また、事故から数日後に症状が出てきたために事故とむちうちとの関連性が証明できず、慰謝料や損害賠償金が減らされてしまう可能性もあるでしょう。

むちうちで後遺障害が残ったのに、仕事への影響やそれによる将来的な減収を十分に考慮してもらえないといったトラブルも起こりえます。

交通事故で多いむちうちの症状と慰謝料計算方法

(3)整骨院で治療を受けた

病院ではなく整骨院での治療も慰謝料の対象となります。ただし、2つのポイントを守っておく必要があります。

  1. 病院の医師の許可を得たうえで整骨院へ行く
  2. 整骨院でのリハビリと並行して病院へも通い続ける

上記を守っていなければ、整骨院に通った分の慰謝料減額をめぐってトラブルになる可能性があります。

交通事故の治療を整骨院で受けても慰謝料はもらえる

(4)通院日数が少ない

通院日数が少ないと、「被害者が治療に消極的だった」「そんなに少ない日数でよかったということは、必ずしも治療が必要ではなかった」などとして、相手方から慰謝料減額を主張される可能性があります。

しかし、骨折によるギプス固定・自宅療養の指示を受けたために通院日数が少なくなっていたなど、適切な理由がある場合は事情を考慮してもらうべきです。

ただし、適切な理由を主張してもどの程度相手方が考慮してくれるかはわからないため、トラブルになる可能性があります。

通院日数が少ない場合でも交通事故の慰謝料を適正額で獲得する方法

(5)リハビリをした

リハビリをした場合も、慰謝料やリハビリ費用は支払われます。
ただし、それは後遺症が残ったことを意味する「症状固定」の診断を受けるまでの間です。

後遺症を悪化させないためにリハビリが必要など、適切な理由がある場合は症状固定後もリハビリ費用などを請求できる可能性がありますが、あくまでも示談交渉次第となるでしょう。

交通事故の慰謝料はリハビリでももらえる!計算方法と通院の注意点7つ

(6)治療費の打ち切りを打診された

治療がまだ必要なのに、事故の相手方加入の任意保険会社が治療費打ち切りの打診をしてくることがあります。

しかし、打診を受けて治療を途中でやめてしまうと、身体にも慰謝料にも悪影響が生じます。

まずは医師にまだ治療は必要であることを確認し、その旨を相手方保険会社に伝えてみましょう。

それでも治療費が打ち切られたら、ひとまず被害者側で治療費を立て替えて治療を続け、示談交渉の際に相手方保険会社に請求します。
ただし、相手方保険会社が治療費打ち切り以降の治療費を認めようとせず、もめてしまう可能性もあります。

交通事故の治療費打ち切り|延長や自費治療の選択と保険会社への対処法

(7)自営業者や主婦、学生が休業損害を請求する

交通事故のケガによって仕事ができず収入が減ると休業損害を請求することができます。休業損害は「日額×休業日数」で算出されます。

休業損害はサラリーマン(給与所得者)や自営業者の他、専業主婦や一部の学生でも請求可能です。

ただし、自営業者や主婦、学生は、サラリーマンのように事故前の収入・休業日数を明確には示せません。

このことから、休業損害の金額をめぐって相手方と争いになる可能性があります。

交通事故の休業損害は職業別に計算方法がある

(8)被害者・加害者双方が主張する示談金額が違う

示談金額は基本的に、相手方保険会社が計算して提示してくれますが、提示額は低めに算定されていることが多いです。
よって、妥当な金額を得るためには被害者側が増額交渉をしなければなりません。

しかし、相手方保険会社は少しでも示談金額を低くしたいので、多くの場合簡単には増額を受け入れてくれません。

よって、示談金を低く抑えたい加害者側と、妥当な金額まで引き上げたい被害者側とで主張が平行線となり、トラブルになることが考えられます。

交通事故の示談金相場は?計算方法や増額させるコツ、交渉の注意点を解説

(9)被害者・加害者双方が主張する過失割合が違う

過失割合は最終的に受け取れる示談金の金額に影響するため、もめがちです。

なかでも交通事故の様子を示す証拠が無かったり、損害額が大きいケースであったりすると過失割合に関してもめることが多いです。

過失割合でもめたら、過失割合の根拠となる証拠を書面で相手方に提出してもらったり、弁護士に相談・依頼する、片側賠償で妥協する、調停・裁判等に移るなどの方法で解決を図っていくことになるでしょう。

交通事故の過失割合でもめる3パターン&対処法を紹介

(10)示談成立後に新たな損害・問題が発覚する

交通事故の示談が成立すると、合意内容をまとめた示談書が作成され、署名・捺印をします。

示談書に一度署名・捺印すると、原則としてそれ以降は追加の賠償請求や再交渉はできません。

しかし、示談成立後に新たなケガや後遺症が発覚した場合や、示談の前提や重要な事実について勘違いしたまま示談が成立していた場合などは、改めて交渉できる可能性があります。

ただし、改めて交渉できるケースであっても、相手方が再交渉を拒否してもめてしまうことがあるので注意が必要です。

示談成立後、撤回や再請求は可能?

示談がトラブルになるとどうなるか

示談金増額の実現が遠のく

示談交渉でもめてしまった場合、そこから被害者側が交渉の主導権を握るのは難しいでしょう。

交渉相手となる相手方保険会社の担当者は知識も交渉経験も豊富であり、交渉術にも長けているからです。

被害者がどんなに主導権を握ろうとしても、相手方は専門用語を多用して強引に話を進めたり、高圧的な態度で被害者にプレッシャーを与えたりすることが考えられます。

たとえ増額が受け入れられても、微々たる金額であることがほとんどなのです。

交通事故慰謝料って増額できる?

示談解決までの期間が長引く

示談にかかる期間は個々の案件によって大きく異なりますが、目安は以下の通りです。

  • 物損事故:2~3ヶ月
  • 人身事故(後遺障害なし):治療期間+3~6ヶ月
  • 人身事故(後遺障害あり):等級認定までの期間+3~12ケ月
  • 死亡事故:法要終了後+3~12ケ月

しかし、示談でトラブルになると解決までにもっと長い期間がかかる可能性があります。

それでも粘り強く交渉すれば良いのではないかと思うかもしれませんが、相手方保険会社も同じように考えて被害者の根負けを狙ってきます。

粘り強く時間をかけて交渉した末に良い結果が得られなかったということも多いので、トラブルが生じて示談が長引き始めた際には速やかに対処法を検討することが大切です。

交通事故の示談が長引く原因5つ&対処法

示談が進まず示談金の受け取りが遅れる

示談金は基本的に示談成立後に支払われます。
よって、トラブルによって示談が長引けば、その分示談金の受け取りも遅くなってしまうでしょう。

しかし、交通事故にあうと治療費や車の修理代等、示談成立前にさまざまなお金が必要になります。

また、治療のため仕事を休んで収入が減っている間でも、家賃などの固定支出は変わらず必要になります。

そのため示談はできるだけ早く成立させたいところですが、示談成立前に示談金の一部を受け取ったり、自身の保険から保険金を受け取ったりする方法もあるので、確認しておくと安心です。

交通事故で示談が進まないときどうする?原因と対処法まとめ

トラブル回避の示談術

示談・損害賠償請求に必要な書類を揃える

示談で必要な書類がそろわないと、加害者側の保険会社へ示談金の請求手続きがとれなかったり、示談金額を正しく算定できなかったりします。

事務的なトラブルを防ぐために、まず以下の書類をきちんと用意しておきましょう。

  • 交通事故証明書
  • 事故発生状況報告書
  • 診断書
  • 診療報酬明細書
  • 後遺障害診断書
  • 休業損害証明書
  • 給与明細書
  • 源泉徴収票
  • 確定申告書の控え
  • 実況見分調書
  • 交通費などの領収書
  • 車の修理費用見積書
  • 損壊した車の写真

交通事故の解決に示談が必要な理由は?示談の必要書類・流れ・注意点

トラブルを回避する示談書の書き方をする

事故の当事者同士が納得した合意内容を漏らすことなく書き記した示談書でないと、後々トラブルを招いてしまう可能性が高まります。示談書には、主に以下のような点が過不足なく記載されていることが大切です。

  • 交通事故当事者について
  • 事故の詳細について
  • 示談条件について
  • 支払い遅滞時の違約金について
  • 留保条項について
  • 清算条項について
  • 署名・捺印について

示談成立後に新たな損害が発覚する可能性がある場合は、「新たな損害が発覚した場合には追加の交渉をおこなう」旨も記載しておくと安心でしょう。

交通事故は示談書の書き方が重要!テンプレートと記載すべき7項目

事前に弁護士に相談し、アドバイスをもらう

示談でどんな点についてもめそうか、弁護士なら事前にある程度分かります。

よって、示談交渉が始まる前に弁護士に状況を説明し、どんなトラブルが起こりうるか、どんな対策をすべきか、もし実際にトラブルになったらどうしたら良いかなどについてアドバイスをもらっておくことがおすすめです。

弁護士への相談は、無料でおこなう方法もあります。

交通事故の無料電話相談を24時間受け付けている窓口を紹介

示談がトラブルになった時の対処法

弁護士に相談・依頼してみる

示談が始まってからでも、弁護士に相談・依頼することは可能です。

弁護士に依頼して交渉を代理してもらえば、獲得賠償額が増える・示談交渉のストレスが減る・納得感をもって交渉を進められる・示談金を早く受け取れる等のメリットが期待できるでしょう。

相談は無料で行っている弁護士も多いので、弁護士が示談交渉に介入することでどのような効果があるのか気軽に聞いてみることをおすすめします。

交通事故を弁護士に依頼するメリット8つ

調停で解決を図る

交通事故の損害賠償問題を解決するにあたって、示談だけでなく「調停」という解決方法もあります。

調停とは、裁判所が交通事故の当事者双方の言い分を聞き、裁判所を通して当事者による話し合いを可能にする方法です。

交通事故の民事調停|示談・裁判との違いはどこにある?手続きの流れを弁護士が紹介

裁判で解決を図る

交通事故の損害賠償問題を解決するにあたって、示談だけでなく「裁判」という解決方法もあります。示談が決裂し、調停等を利用しても紛争が解決に至らなかった場合、民事裁判を起こして法廷で争うことになります。

裁判に勝利すると、裁判基準での支払いを受けられる・遅延損害金の支払いを受けられる・相手の合意がなくても紛争が解決されるといったメリットが期待できます。

一方、時間がかかる・費用がかかる・立証の手間がかかる・敗訴のリスクがある等のデメリットがあることも理解し、裁判を利用するかどうか検討する必要があります。

弁護士の変更を検討する

すでに弁護士に委任しているのに示談交渉が進まない等のトラブルを感じている場合は、弁護士の変更を検討しましょう。変更する際の手順は以下の通りです。

  1. 他の弁護士にセカンドオピニオンをとる
  2. 弁護士変更を現在の弁護士に通知
  3. 弁護士変更を保険会社に通知
  4. 新しい弁護士と契約する
  5. 弁護士間で引継ぎを行ってもらう

変更前の弁護士に支払った着手金は返却されない等の注意点があるので、弁護士を変更する際は留意しておきましょう。

交通事故の弁護士変更|変える方法と注意点!新たな弁護士の見つけ方

示談のトラブルは弁護士にお任せ

弁護士相談のベストタイミングを見極める

示談交渉に関して悩みがある方はできるだけ早い段階で相談するのがいいでしょう。弁護士に相談することで得られるメリットをタイミング別で紹介します。

  • 事故直後:物損事故として処理しているのであれば、人身事故へ切り替えるようアドバイスがもらえる
  • ケガの治療中:治療費打ち切りの対策や、後遺障害申請を一任できる
  • 示談交渉中:弁護士基準を適用した示談金の支払いがうけられる
  • 裁判:裁判に関する手続きすべてを代理してもらえる

慰謝料や示談金の増額を実現したい方は、弁護士へ相談することをおすすめします。

交通事故で弁護士に相談・依頼するタイミングはいつ?

弁護士と司法書士ならどちらに依頼すべき?

交通事故の示談交渉は司法書士にも依頼することができます。ただし、司法書士による示談交渉は損害賠償の金額が上限140万円までと決められています。弁護士と比べると司法書士ができる内容や範囲は限られているので、相談するなら弁護士をおすすめします。

弁護士であれば、弁護士基準による増額が見込める・後遺障害の等級認定に関する経験や知識が豊富である・調停や裁判に発展しても安心して任せられるといったメリットがあげられます。

交通事故は弁護士か司法書士のどちらに相談?示談交渉を依頼する決め手

弁護士費用に関する不安を事前にチェック

弁護士費用の相場

弁護士費用は各弁護士事務所ごとに差があるので、ここではっきりと相場がいくらになると明言することはできません。

ただし弁護士費用の内訳としては主に着手金・報酬金・相談料・日当・実費(交通費・収入印紙代・通信費)等などがあり、これら内訳の合計が弁護士費用となるでしょう。

交通事故の弁護士費用相場はいくら?弁護士費用特約を使って負担軽減

弁護士に頼むと費用倒れが心配?

弁護士費用をかけて弁護士に依頼した割には示談金の増額幅が小さかったり、むしろ弁護士費用を差し引くことで受け取れる額が小さくなってしまったりすることを費用倒れといいます。

費用倒れという結果を招かないためには弁護士相談の段階で、どのくらいの弁護士費用が必要になるか、弁護士が介入することでどのくらいの増額が期待できるか、といった点を弁護士から丁寧に説明してもらうことが大切です。

交通事故で弁護士に頼むと費用倒れになる金額はいくら?

弁護士費用特約があるなら安心

ご自身が任意で加入する自動車保険のオプションに弁護士費用特約が付いている場合は特約を活用しましょう。特約を使うことで、上限はあるものの弁護士費用を保険会社に負担してもらえます。

交通事故の損害賠償金が比較的低額な場合でも利用することができるので、交通事故にあったらご自身が加入する保険に特約が付帯されているかまずはご確認ください。

交通事故の弁護士費用特約とは?

まとめ

示談は様々な原因があってトラブルに発展する可能性があります。どのような原因でトラブルになっているのか、弁護士であれば経験と知識をもってアドバイスすることができます。一人で悩まずに、示談に不安をお持ちの方は、無料相談の機会等を使って気軽に弁護士に相談してみましょう。

交通事故の示談交渉トラブル8つと解決方法|もう保険会社も怖くない!

代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

詳しくはこちら

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」「ネット削除依頼」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

英語:TOEIC925点