個人事業主の交通事故慰謝料・休業損害の計算方法は?休業日数や経費の考え方
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個人事業主が交通事故で仕事を休んだ場合、休業による減収は加害者側に「休業損害」として請求できます。計算式は「日額×休業日数」が基本ですが、この「日額」をどう算定するかが個人事業主の最大の論点です。
自賠責保険の基準では一律1日6100円ですが、裁判で用いられる基準では「事故前年の所得÷365日」で算出するため、年収によっては数万円〜数十万円単位の差が出ます。
さらに青色申告特別控除や固定経費の扱い、赤字経営、自営業1年目などで結論が変わるため、給与所得者と比べると計算が複雑になりやすい点が特徴です。
この記事では、休業損害の計算方法や慰謝料との違い、必要書類・ケース別の考え方を整理してお伝えします。
目次
個人事業主の休業損害と慰謝料の違い
交通事故にあった個人事業主の方が混同しがちなのが「休業損害」と「慰謝料」です。両者は別々の費目で、それぞれ独立して請求できます。まずは違いを整理しておきましょう。
休業損害は収入の補償、慰謝料は精神的苦痛の補償
休業損害とは、交通事故にあったことを理由として仕事を休んだ結果、得られなくなった収入を補償するものです。
一方で慰謝料は、交通事故によって生じた肉体的・精神的な苦痛に対する補償であり、収入とは別枠で支払われます。
慰謝料の計算方法そのものは職業によって変わりません。しかし、休業損害と逸失利益は事故前の収入をもとに算定するため、収入の証明方法によって金額が大きく変わります。
個人事業主の場合、この収入の証明が複雑になる点が大きな特徴です。
休業損害が請求できるのは、実際に減収があった場合
休業損害が請求できるのは、実際に交通事故を理由に仕事を休み、損害が生じた場合です。仕事を休んだものの、収入には影響がなかったという場合には、休業損害は請求できません。
ただし、サラリーマンが交通事故による通院のため有給休暇を使ったという場合は、実際には減収はありませんが、休業損害を請求できます。
個人事業主以外の休業損害の考え方については、『交通事故の休業損害はいくら?計算方法や慰謝料・休業補償との違いを弁護士解説』の記事をご覧ください。
個人事業主の休業損害の計算方法【3つの基準と具体例】
休業損害には、自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準の3つの計算基準があります。
どれを採用するかで金額が大きく変わりますが、被害者にとって最も高水準で、法的正当性の高い計算基準が弁護士基準です。
3つの算定基準
- 自賠責基準
自賠責保険が慰謝料を算定する際に用いる計算基準。金額としては法律で定められた最低限の補償水準。 - 任意保険基準
任意保険会社が慰謝料を算定する際に用いる計算基準。各社で異なり非公開だが、自賠責保険の金額と同程度であるか、多少多い程度であることが多い。 - 弁護士基準(裁判基準)
弁護士や裁判所が慰謝料を算定する際に用いる計算基準。高額かつ法的正当性の高い基準。
ここでは、それぞれの基準による個人事業主の休業損害の計算方法をご紹介していきます。
自賠責基準|日額6,100円が原則
自賠責基準での休業損害の計算方法は、次の通りです。
日額(6,100円)×休業日数
※2020年3月31日以前の交通事故の場合は、日額5,700円
自賠責基準では、1日当たりの所得を6,100円として休業損害を計算します。しかし、実際の1日当たりの所得はもっと多いという方もいるでしょう。
そのような場合は、1日当たりの所得が6,100円以上であると証明できれば、1万9,000円を上限として日額を増やすことができます。
任意保険基準|各社の社内基準による
任意保険基準は各保険会社の社内基準で、計算式は公表されていません。
実務上は、自賠責基準に近い金額か、これにやや上乗せした程度の提示にとどまることが多いとされています。
弁護士基準|事故前年の所得から日額を算出
弁護士基準での休業損害の計算方法は、次の通りです。
(事故前年度の年間所得÷365日)×休業日数
サラリーマンであれば毎月の所得がある程度一定なので、日額は月収を30日または1か月間の出勤日数で割ったものになります。
しかし、個人事業主の場合は月によって所得が大きく異なる場合もありますので、年収を365日で割って日額を算定します。
年収は原則として、確定申告の際に申告した所得金額を用います。ただし、「確定申告していない」「過少申告している」「今年は昨年の確定申告額より増収予定だった」などの事情に応じて年収の考え方が変わることもあります。
具体例|事故前年の所得600万円・休業20日の場合
たとえば、事故前年の確定申告所得額が600万円の個人事業主が、交通事故によるケガで20日間仕事を休んだ場合の弁護士基準による休業損害は、次のとおりです。
600万円 ÷ 365日 × 20日 ≒ 32万8,767円
同じ条件を自賠責基準で計算した場合は、「6,100円 × 20日 = 12万2,000円」となります。同じ事故・同じ休業日数でも、用いる基準次第で金額に差が出る構図です。
弁護士基準の金額獲得は交渉必須
3つの算定基準のうち、最も実際の減収額に即した金額になるのは弁護士基準です。
しかし、加害者側の任意保険会社はほとんどの場合で自賠責基準や任意保険基準の金額を提示してくるため、増額交渉が必要です。
被害者の方が自力で増額交渉することも可能ですが、交渉経験も知識も豊富な保険会社相手に十分な増額を実現させることは、実際の事例を見ても難しいと言わざるを得ません。
交通事故による減収をしっかり回収したい場合は、交渉のアドバイスや正確な休業損害額について一度弁護士にご相談ください。相談後、示談交渉のご依頼も可能です。
- 弁護士費用の負担を大幅に減らす方法:交通事故の弁護士特約とは?使い方・使ってみた感想やデメリットはあるかを解説
個人事業主の休業日数の数え方
基本|入通院日が休業日数になる
個人事業主の休業日数は、診断書や診療報酬明細書から確認できる入通院日が出発点となります。実務では、まず入通院日数をベースに休業損害を請求するのが一般的です。
自宅療養を休業日数に含めたい場合
通院はしていないものの痛みがあり自己判断で仕事を休んだ場合、その日は休業損害の対象として認められない可能性があります。
自宅療養の期間を休業日数に含めたい場合は、事前に医師へ療養の必要性を相談し、診断書に「医師の指示のもと自宅療養した」旨を記載してもらうことが重要です。
稼働日の証明が問題になるケース
入通院日を休業日数として主張しても、個人事業主の場合は常に認められるとは限りません。「通院日が必ずしも稼働予定日とは限らない」と保険会社から反論され、争点になることがあります。
このようなケースでは、その日が稼働日だったことを示す資料(取引先とのメール・スケジュール表・予約状況・受注簿など)を揃えていく必要があります。
また、実稼働日数をもとに日額を算定すべきと主張するケースもあり、立証方針の組み立てが結果に影響します。証明方法に迷う場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
個人事業主の「基礎収入」を計算するときの注意点
「事故前年の年間所得」をどう評価するかについても、保険会社との交渉で争点になりやすい部分です。
確定申告書の所得金額をそのまま使うだけでは、実態に合わない金額になることがあるため、次の論点を押さえておきましょう。
青色申告は特別控除額を所得に加算する
白色申告の方は、確定申告書に記載された所得金額をそのまま「事故前年の年間所得」として用います。
一方、青色申告の方は、確定申告書上の所得金額に青色申告特別控除額を加算した金額を基礎に計算します。
青色申告特別控除は税務上の特典として所得から差し引かれているため、休業損害の計算上はその控除前の金額に戻して評価するのが実務の取り扱いです。
青色申告の場合の計算式
(確定申告所得額 + 青色申告特別控除額) ÷ 365日 × 休業日数
固定経費は基礎収入に加算できる場合がある
個人事業主は、事務所の家賃や保険料、税金、従業員の給与など、休業中も発生し続ける固定経費を売上の中から支払っています。
こうした固定経費のうち、休業中も事業を継続するためにやむを得ず支払った経費は、基礎収入額に加算できる場合があります。具体的には次のような経費が対象になり得ます。
- 事務所の家賃
- 個人事業税・固定資産税などの税金
- 火災保険などの保険料
- 従業員に支払う給与
保険会社からの提示時には固定経費が考慮されていない場合もあるため、確定申告書の内容を見たうえで加算の余地がないか確認することをおすすめします。
なお、仕入れなどの流動経費は休業中に発生しなければ控除対象となり、加算できないのが原則です。
収入の変動が大きい場合は数年分の平均で計算する
事故前年の所得が他の年度と比べて極端に高い・低いといった場合には、事故前年だけを使うと実態に合いません。
このようなケースでは、過去3年〜5年程度の確定申告所得の平均を基礎収入として算定する方法が取られることがあります。
個人事業主が休業損害を請求する方法・タイミング
休業損害の請求の流れと必要資料
個人事業主の方が休業損害を請求する際の流れや必要資料は、サラリーマンなどの給与所得者の場合とは異なります。詳しく解説していきます。
まず、個人事業主の方が休業損害を請求する際の流れは以下の通りです。
休業損害を請求する際の流れ
- 加害者側の任意保険会社(相手方)に必要資料を提出
- 必要資料をもとに、相手方が休業損害を算定
- 相手方がその他の損害賠償金額とともに、休業損害額を提示してくる
- 提示額に納得いかなければ増額を交渉する(示談交渉)
- 交渉の結果合意に至ると、相手方から示談書が届く
- 示談書に署名・捺印をし、相手方に返送
- 約2週間で口座に、休業損害やその他の損害賠償金が振り込まれる
休業損害の請求のために加害者側の任意保険会社に提出する資料には、以下のものがあります。
必要資料
- 確定申告書
- 診療報酬明細書
- 診断書
診療報酬明細書と診断書は、加害者側の任意保険会社が被害者の病院から直接取り寄せることが多いです。そのため、被害者から加害者側の任意保険会社に提出する資料は確定申告書のみとなります。
ただし、確定申告をしていない、実際よりも少ない金額で確定申告をしているという場合には、帳簿や通帳、領収書など実際の所得を証明できる資料を提出しなければなりません。
また、上記の資料は休業損害の請求のために必要なものですので、実際には示談交渉前に、その他の資料も提出しなければなりません。詳しくは、『交通事故の慰謝料請求に必要な明細・書類は?通院交通費明細書の書き方も解説』の記事もあわせてご確認ください。
休業損害を請求するタイミングと早くもらう方法
個人事業主の場合、休業損害の請求は示談交渉時に行います。つまり、休業損害は示談成立後にまとめて受け取るということです。
しかし、示談成立前でも加害者側の任意保険会社に掛け合えば、毎月その月分の休業損害を支払ってもらえる可能性があります。これが「内払い請求」です。
内払い請求に応じてもらえない場合には以下の方法で、休業損害やまとまったお金を受け取れることがあるので、必要に応じて検討してみましょう。
- 被害者請求
加害者側の自賠責保険会社に、自賠責基準分の休業損害やその他の賠償金を請求できる制度。示談成立前でも請求可能だが、限度額がある。 - 仮渡金制度
加害者側の自賠責保険会社に、ケガの程度に応じた所定の金額を請求できる制度。受け取った仮渡金は、のちに支払われる損害賠償金から差し引かれる。
被害者請求や内払い・仮渡金については以下の関連記事でも詳しく解説しています。
関連記事
個人事業主が請求できる他の慰謝料・賠償金
ここで、個人事業主(自営業者)が交通事故にあった場合に加害者側に請求できる、その他の慰謝料・損害賠償金についても確認しておきましょう。
人身事故(後遺障害なし)の場合
- 治療関係費
治療費、入院費、通院交通費、付き添い看護費などケガの治療に関連して生じた費用 - 入通院慰謝料
交通事故による入通院で受けた精神的苦痛に対する補償 - 物損に関する損害賠償金
車の修理費、代車費用など
人身事故(後遺障害あり)の場合
- 人身事故(後遺障害なし)の場合の慰謝料・損害賠償金
- 後遺障害慰謝料
交通事故で後遺障害が残ったことで生じる精神的苦痛に対する補償 - 後遺障害逸失利益
後遺障害が残ったことで得られなくなった将来の収入に対する補償
死亡事故の場合
- 死亡慰謝料
交通事故で死亡した被害者とその遺族の精神的苦痛に対する補償 - 死亡逸失利益
死亡したことで得られなくなった将来の収入に対する補償 - 葬祭費
通夜・葬儀の費用、位牌の費用など - 死亡までの間に入通院期間があった場合は、人身事故(後遺障害なし)の場合の慰謝料・損害賠償金も請求可能
すでに解説してきたように、休業損害は個人事業主であることが金額の算定方法に影響します。
しかし、その他の慰謝料や逸失利益などは、職業に関係なく同じ方法で算定します。
以下に慰謝料や損害賠償金の計算方法を解説した関連記事をまとめたので、ご確認ください。
関連記事
- 慰謝料の概要と計算方法:交通事故の慰謝料|相場や計算方法を知って損せず増額
- 慰謝料を含む賠償金全体の概要:交通人身事故の賠償金・慰謝料の相場と計算方法!物損事故との違いは何?
なお、慰謝料と逸失利益については次の「慰謝料計算機」で大まかな相場を確認できます。事故前の収入や年齢などを入力するだけで簡単に自動計算されるので、ぜひチェックしてみてください。
個人事業主の休業損害に関するよくある質問
Q.確定申告をしていない・過少申告している場合はどうなる?
まず、確定申告をしていない場合でも休業損害の請求は可能です。ただしこの場合は、帳簿や通帳、領収書などを用いて昨年の年間所得などを計算・証明しなければなりません。
所得の実態を把握できない場合には、厚生労働省「賃金構造基本統計調査(賃金センサス)」に基づいた平均賃金から、日額を算定することになる可能性もあります。
確定申告で過少申告している場合は、基本的に申告した金額をもとに休業損害が計算されます。本来の所得を主張するには帳簿等による綿密な立証が必要で、加害者側がすんなり受け入れることは多くないため、慎重な対応が必要です。
Q.赤字経営の場合の計算方法は?
もともと赤字経営であった場合、交通事故による影響は次の2とおりが考えられます。
- 休業したことにより事故前年度よりも赤字が拡大した
- 休業したことにより事故前年度よりも赤字が縮小した
それぞれの場合、休業損害はどのように考えるのか、解説していきます。
休業したことにより事故前年度よりも赤字が拡大した場合
休業したことで事故前年度よりも赤字が拡大した場合は、前年度よりも拡大した金額を休業損害とすることが基本です。
例えば事故前年度の収益が-100万円で、交通事故で半年間休業した結果、今年の収益が-200万円になったとします。
この場合、休業したことによって赤字が100万円増えたと考えられるので、休業損害は100万円となります。
ただし、休業以外にも赤字が拡大した要因があると判断されれば、休業損害は減額される可能性があります。
休業したことにより赤字が縮小した場合
休業すると、赤字が縮小することもあります。
休業によって売り上げが減る一方で、仕入れなどの流動経費も減るからです。
このような場合は、交通事故によって営業できないにもかかわらず継続的に発生した固定費(事務所の家賃や保険料など)のみを休業損害として加害者側に請求できます。
ただし、交通事故による減収は生じなかったとして、休業損害の請求そのものが認められない可能性もあるため、示談交渉は慎重に行うことが大切です。
Q.自営業1年目で確定申告したことがない場合は?
自営業1年目の場合は、前職での所得や職種、平均賃金などを参考に休業損害を算定します。
自営業1年目の場合はまだ確定申告をしたことがなく、個人事業主としての事故前年の年間所得がないからです。
Q.事業拡大期で昨年より増収予定だった場合は?
今年は事業を拡大して昨年よりも大幅に増収するはずだったという場合、昨年の年間所得を参考にした休業損害では、実際の減収額をカバーできません。
この場合、増収する見込みが証明できれば、事業を拡大していたことを前提にした休業損害を請求できます。
具体的には、以下の通りです。
- 事故にあわなければ実際に事業が拡大されていた可能性が高いこと
- 事業拡大によって収益が増えていた可能性が高いこと
- 事業拡大によって増えていたと予想される収益の金額
しかし、実際には上記の内容を客観的に証明することは難しく、本当に事業を拡大していたとは言い切れない、事業拡大による増収の予想額が適切とは言えないなどとして認められない可能性が高いです。
Q.夫婦で自営業をしている場合は?
夫婦で自営業をしている場合、確定申告で申告した金額からパートナーの寄与分を控除して、そこから休業損害を算定します。
夫婦で自営業をしているのであれば、確定申告で申告している金額は被害者1人の所得とは言えないからです。
パートナーの寄与分の金額は、業種や業務形態、パートナーの関与の程度などを考慮して、個別的に判断されます。
加害者側の任意保険会社はパートナーの寄与分を多めに主張してくる可能性もありますので、あらかじめ弁護士に相談しておいた方が安心です。
Q.外注や代打を頼んだ費用は請求できる?
交通事故を理由に仕事を休む間、仕事を外注したり他の人に代打を頼むこともあるでしょう。当然その場合は、仕事をしてくれた相手に対する給与を支払わなければなりません。
この給与は、加害者側に請求できます。
実際の事例を2つご紹介します。
新聞販売店経営(男・38歳)につき、事故のため新聞配達を行えなかった期間、代行の新聞配達要員に支払った派遣料を認めた(大阪地判平11.8.31 交民32・4・1322)
一人で開業している歯科医師(女・39歳、事故当時の年収1049万円余)につき、一人で全患者に対する診療行為を行うことができなくなった場合に、一部代診を依頼した医師に対する38日分の給与335万円余を認めた(横浜地判平15.3.7 自保ジ1494・21)
Q.廃業に追い込まれた場合は?
交通事故を理由に休業したことで業績が悪化し、廃業に追い込まれた場合には、休業損害とは別に損害賠償請求が可能です。
実際の事例をご紹介します。
事故後廃業した美容院経営者(女・50歳)につき、事故に遭わなければ美容院の経営を継続していたことが推認されるとして、事故から約2年前の開業時に支出した費用564万円余の約5割を認めた(高松高判平13.3.23 自保ジ1404・1)
ただし、もともと業績が悪化しており、交通事故にあっていなかったとしても近々廃業していた可能性が高い場合には、こうした損害賠償の請求は認められない可能性もあります。
Q.休業中に取引先との契約が解除された場合は?
交通事故を理由に休業している間に、取引先との契約が解除されてしまう可能性もあります。こうした場合も、契約解除による損失額を加害者側に請求できます。
実際の事例はこちらです。
自車によるメール便運行業(男・事故時61歳)につき、受傷や事故による車両の損傷によって業務を直ちに再開することができなくなり、業務委託先との業務委託契約を解約されたとして、治癒した後新たな業務委託契約を締結するまでの期間を含めた112日間について、70万4424円を認めた(横浜地判平29.6.9 自保ジ2006・107)
アトムの解決事例(自営業の休業損害)
ここでは、アトム法律事務所の弁護士が実際に取り扱った案件の中から、個人事業主の休業損害を適切に請求できた事例をご紹介します。
個人事業主が交通事故にあった事例
横断歩道で停車中に追突され腰椎頚椎捻挫を負った事例
信号のない横断歩道で歩行者の横断を待って完全停止していたところ、後方車両にノーブレーキで追突された事案。
依頼者は自営業(個人事業主)で、事故により頚椎・腰椎捻挫を負い治療を継続。休業損害が適切に出るか不安で、最終的に受け取る示談金の増額を目指したいと相談に至った。
弁護活動の成果
弁護士介入後、物損・人身の両面で交渉を行い、最終的に約229万円を回収した。
物損では車両査定のうえ休車損害を別途交渉し、人身分では休業損害の証明につき保険会社とやり取りを重ねたうえ、慰謝料9割での再請求で合意に至った。
年齢、職業
20〜30代、自営業(個人事業主)
傷病名
頚椎捻挫、腰椎捻挫
後遺障害等級
無等級
個人事業主が交通事故にあった場合、休業損害の金額をどのように証明するかが示談交渉の大きなポイントになります。
確定申告書の所得額や固定経費の扱いを整理し、適切な資料を揃えて交渉することで、保険会社の当初提示より高い水準での合意を目指せる場合があります。
会社員と兼業の個人事業主が交通事故にあった事例
停車中に後方から追突され頚椎腰椎捻挫を負った事例
赤信号で停車中に後方から追突され、頚椎捻挫・腰椎捻挫・背部挫傷を負った事案。
依頼者は会社員と個人事業主を兼業しており、個人事業主分の休業損害の請求方法と、保険会社提示額と給与明細の減額分との差額回収を求めて相談に至った。
弁護活動の成果
弁護士介入後、後遺障害等級認定申請を実施して14級9号を獲得。示談交渉では慰謝料・休業損害・逸失利益を含めて再算定を求め、保険会社とやり取りを重ねた。
最終的に約259万円を回収した。
年齢、職業
40〜50代、会社員(個人事業主も兼業)
傷病名
頚椎捻挫、腰椎捻挫、背部挫傷
後遺障害等級
14級9号
会社員と個人事業主を兼業している場合、給与所得と事業所得のそれぞれで休業損害を請求できる可能性があります。
個人事業主分については確定申告書だけでなく売上・経費の資料を揃え、実稼働日数をもとに算定を主張するなど、丁寧な立証が結果に影響します。
個人事業主の休業損害は弁護士に相談を
個人事業主の方が休業損害を請求する場合は、弁護士に相談することがおすすめです。その理由と、弁護士費用の負担を減らす方法をご紹介します。
個人事業主こそ弁護士に相談すべき2つの理由
個人事業主の方が休業損害を請求する際に弁護士に相談すべき理由は、次のとおりです。
- 加害者側の任意保険会社は少ない金額を提示してくる
- 個人事業主の休業損害は金額の根拠を示しにくい
個人事業主の場合、休業損害額は昨年の年間所得を参考に算定します。しかし個人事業主の所得はさまざまな要因によって変動しやすいため、もし交通事故にあわなかったとしても、今年も昨年と同じだけの所得を得られていたとは限りません。
こうしたことを利用して、加害者側の任意保険会社は個人事業主の休業損害を低めに算定する可能性が高いです。
また、たとえ「休業損害はもっと高額になるはずだ」と主張したくても、個人事業主の場合、その妥当性を立証することは簡単ではありません。
こうしたことから、個人事業主の休業損害は少なめの金額になってしまう可能性が高いです。だからこそ、専門家である弁護士に相談して休業損害を計算してもらい、被害者の代わりに示談交渉をしてもらうことが重要なのです。
弁護士費用の負担を減らす2つの方法
休業損害の請求は弁護士に任せた方が安心だけれど、弁護士費用が心配…。
そんな方でも、以下の方法なら弁護士費用の負担を減らすことができます。
- 弁護士費用特約を利用する
- 相談料・着手金無料の法律事務所に相談・依頼する
それぞれについて解説していきます。
弁護士費用特約を利用する
弁護士費用特約とは、被害者が加入している任意保険についているオプションで、利用することで弁護士費用を保険会社に負担してもらえます。

弁護士費用特約の主な特徴は次の2点です。
- 利用しても保険の等級は下がらない
- 家族の保険についている弁護士費用特約でも使える場合がある
弁護士費用特約を使えば、弁護士費用に関する不安は解消できます。詳しくは『交通事故の弁護士特約とは?使い方・使ってみた感想やデメリットはあるかを解説』をご確認ください。
相談無料・着手金無料の法律事務所に相談・依頼する
弁護士費用特約が使えない方でもご安心ください。相談料・着手金無料の法律事務所に相談・依頼をすれば、弁護士費用の負担を大きく減らすことができます。
相談料・着手金無料ということは、示談金獲得後に成功報酬を支払うだけでよいということです。つまり、獲得した示談金ですべてをまかなえるということなので、弁護士費用を用意する余裕がない方でも安心なのです。
- 獲得示談金から弁護士費用を支払ったらほとんど手元に残らないのでは…
- 費用倒れになるのでは…
上記のような不安がある方もぜひ一度、弁護士にご相談ください。獲得できる見込みのある休業損害額や慰謝料額などを弁護士に算定してもらえば、上記のような心配も解消できるでしょう。
電話・LINEでの無料相談はこちらから
アトム法律事務所では、電話やLINEで無料相談を受け付けています。
- 法律事務所まで出向くことができない方
- 対面での相談に敷居の高さを感じている方
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上記のような方は是非ご利用ください。
アトム法律事務所のポイント
- 相談料・着手金は原則無料
- 無料相談の予約受付は24時間いつでもOK
- 電話・LINE・メールを使った相談で来所不要
- 交通事故案件に強い弁護士が多数在籍
アトムの弁護士が実際に解決した事例:交通事故の解決事例 - ご依頼者様からのお声多数
実際のお声:ご依頼者からのお手紙

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。全国15拠点を構えるアトム法律税務グループの代表弁護士として、刑事事件・交通事故・離婚・相続の解決に注力している。
一方で「岡野タケシ弁護士」としてSNSでのニュースや法律問題解説を弁護士視点で配信している(YouTubeチャンネル登録者176万人、TikTokフォロワー数69万人、Xフォロワー数24万人)。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

