バイク事故の被害者向け慰謝料相場と示談のポイント|適切な金額を得るには?

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バイク事故の慰謝料

バイク事故の被害にあい、「慰謝料はどれくらいもらえるのか」「示談はどう進めたらいいのか」と悩まれていませんか?

バイク事故では、自動車事故よりも重傷や後遺障害が残るケースが多く、例えば入通院慰謝料で数万円~数百万円、後遺障害慰謝料で110万円~2800万円、死亡慰謝料で2000万円~2800万円と慰謝料だけでも相場が高額になる傾向にあります。

にもかかわらず、保険会社から提示される金額は必ずしも適正とは限りません。

本記事では、バイク事故の被害者の方が知っておくべき慰謝料の相場・計算方法・示談交渉の注意点まで、実例も交えてわかりやすく解説します。

適切な金額を受け取り、損のない解決を目指すためにも、ぜひ最後までご覧ください。

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バイク事故の慰謝料相場は?

バイク事故の慰謝料の相場一覧

バイク事故の慰謝料には、入通院慰謝料後遺障害慰謝料死亡慰謝料があります。

  • 入通院慰謝料:バイク事故によるケガや治療で生じる精神的苦痛を補償する
  • 後遺障害慰謝料:バイク事故で後遺障害が残ったことによる精神的苦痛を補償する
  • 死亡慰謝料:バイク事故で死亡した被害者と遺族の精神的苦痛を補償する

大まかな慰謝料相場をまとめると、以下の通りです。

慰謝料の種類相場
入通院慰謝料*約19万円〜
後遺障害慰謝料約110万〜2,800万円前後
死亡慰謝料約2,000万〜2,800万円前後

*軽傷で通院1ヶ月を最低ラインとした場合

具体的な慰謝料の相場は治療期間後遺障害等級被害者の生前の家族内での立場によって決まります。

また、実際には過失割合に応じて慰謝料や賠償金が減額されたり、事故の個別的な要素によって増額されたりすることがあります。

バイク事故の慰謝料相場は、算定基準によって違う

バイク事故の慰謝料には、自賠責基準任意保険基準弁護士基準と呼ばれる3つの算定基準があります。

  • 自賠責基準
    自賠責保険が慰謝料を算定する際に用いる計算基準
    金額としては法律で定められた必要最低限度
  • 任意保険基準
    任意保険会社が慰謝料を算定する際に用いる計算基準
    各社で異なり非公開だが、自賠責保険の金額と同程度であるか、多少多い程度であることが負い
  • 弁護士基準・裁判基準
    弁護士や裁判所が慰謝料を算定する際に用いる計算基準
    高額かつ法的正当性の高い基準
慰謝料金額相場の3基準
慰謝料金額相場の3基準

示談交渉の際、加害者側の任意保険会社は「任意保険基準」の金額を提示してくるでしょう。

しかし、3つのうち、最も高額かつ法的正当性が高いのは、過去の判例に基づいて設定された「弁護士基準」です。

そのため、バイク事故では弁護士基準の金額をチェックし、加害者側からの提示額が低ければ増額交渉をしましょう。

なお、先に掲載した慰謝料の相場表は、弁護士基準に基づくものになっています。

適切な金額の獲得を目指すなら、交通事故の慰謝料について基礎的なことから解説した記事『交通事故の慰謝料|相場や計算方法を知って損せず増額【2025年最新】』もおすすめです。

バイク事故の慰謝料の計算方法

ここからは、バイク事故の慰謝料の計算方法を解説します。

計算方法を知るとことで、より厳密な慰謝料相場を確認できるでしょう。

入通院慰謝料の計算方法

入通院慰謝料は、バイク事故によって受けたケガを治療するために、病院に入院したり、通院したりした方を対象としています。

入通院慰謝料の金額は、入院期間・通院期間の長さで決まり、原則として、入院期間や通院期間が長いほど慰謝料の金額も高額になります。

自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準での計算方法を見ていきましょう。

自賠責基準

自賠責基準では、日額4,300円が入通院慰謝料となります。
以下の2つの式で、金額の少ない方を採用します。

自賠責基準の入通院慰謝料

  1. [入院日数 + (実通院日数の2倍)]× 4,300円(※)
  2. [治療期間]× 4,300円(※)
    ※2020年3月31日までに発生した事故の場合:4,200円
    ※慰謝料の対象となる日数は、被害者の傷害の態様、実治療日数その他を勘案して決まります。

自賠責基準での入通院慰謝料の計算例は次の通りです。

計算例

  • 腕の骨折などで、治療日数は210日
  • 入院日数は30日間、通院日数は180日間
  • そのうち、実際に病院で治療を受けたのは60日間

この場合、入通院慰謝料は以下のように計算されます。

  1. [30 +(60 × 2)]× 4,300円 = 64万5,000円
  2. [210]× 4,300円 = 90万3,000円

上記のうち、より低額である64万5,000円が入通院慰謝料となる。

任意保険基準

任意保険基準は、各保険会社で独自に定められている計算基準です。
以前はすべての任意保険会社で共通した算定基準を持っていました。

現在でも、かつての旧統一基準を踏襲していたり、近い基準を設定している任意保険会社が多いので、参考程度に旧統一基準をご紹介します。

任意保険基準(旧統一基準)

旧任意保険支払基準による入通院慰謝料
旧任意保険支払基準による入通院慰謝料

旧統一基準では、入院・通院の日数の交わる部分を慰謝料としています。
「月」は30日の意味ですので、「1ヶ月」と混同しないようにしてください。

計算例

  • 腕の骨折などで、治療日数は210日
  • 入院日数は30日間、通院日数は180日間
  • そのうち、実際に病院で治療を受けたのは60日間

この場合、入通院慰謝料は83万2,000円です。

弁護士基準

弁護士基準で入通院慰謝料を計算するときは、慰謝料算定表を使います。
算定表には「重傷」「軽傷」の2つがあり、ケガの程度による使い分けが必要です。

基本的には「重傷」の表を使いますが、打撲・擦り傷・むちうちなど比較的軽い怪我の時には「軽傷」の表を使ってください。

重傷の入通院慰謝料算定表(弁護士基準)

重傷の慰謝料算定表
重傷の慰謝料算定表

つづいて、軽傷時に使う弁護士基準の慰謝料算定表です。

軽傷の入通院慰謝料算定表(弁護士基準)

軽症・むちうちの慰謝料算定表
軽症・むちうちの慰謝料算定表

計算例

  • 腕の骨折などで、治療日数は210日
  • 入院日数は30日間、通院日数は180日間
  • そのうち、実際に病院で治療を受けたのは60日間

この場合、入通院慰謝料は149万円です。

後遺障害慰謝料の計算方法

後遺障害慰謝料とは、交通事故で負ったケガが完治せず後遺症として残り、後遺障害等級が認定された場合に請求できる慰謝料です。

後遺障害慰謝料の金額は、後遺障害の程度に応じて決められる後遺障害等級ごとに異なります。

任意保険基準については現在非公開とされているため、自賠責基準と弁護士基準の後遺障害慰謝料の相場を見てみましょう。

後遺障害慰謝料(自賠責基準と弁護士基準)

等級 自賠責*弁護士
1級・要介護1,650万円
(1,600万円)
2,800万円
2級・要介護1,203万円
(1,163万円)
2,370万円
1級1,150万円
(1,100万円)
2,800万円
2級998万円
(958万円)
2,370万円
3級861万円
(829万円)
1,990万円
4級737万円
(712万円)
1,670万円
5級618万円
(599万円)
1,400万円
6級512万円
(498万円)
1,180万円
7級419万円
(409万円)
1,000万円
8級331万円
(324万円)
830万円
9級249万円
(245万円)
690万円
10級190万円
(187万円)
550万円
11級136万円
(135万円)
420万円
12級94万円
(93万円)
290万円
13級57万円
(57万円)
180万円
14級32万円
(32万円)
110万円

※()内は2020年3月31日までに発生した交通事故に適用

たとえばむちうちで痛みやしびれといった「神経症状」が残った場合、後遺障害12級または14級に認定される可能性があります。

14級の後遺障害慰謝料は、自賠責基準で32万円、弁護士基準で110万円と、3倍以上もの差があります。

症状別の慰謝料相場金額についてくわしく知りたい方は『交通事故の慰謝料事例|実例から症状別の相場と増額方法を解説』もご覧ください。

また、バイク事故による後遺障害については以下の関連記事にて詳しく解説しています。バイク事故で想定される後遺症や、脳挫傷を負った後のご家族の対応・症状がわかるので、参考にしてみてください。

死亡慰謝料の計算方法

バイク事故により命を落とされた場合は、被害者本人と遺族に対して死亡慰謝料が支払われます。

死亡慰謝料についても任意保険基準は非公開とされていますので、自賠責基準と弁護士基準を比べてみましょう。

死亡慰謝料(自賠責基準と弁護士基準)

被害者自賠責弁護士
一家の支柱400万円
(350万円)
2,800万円
母親・配偶者400万円
(350万円)
2,500万円
独身の男女400万円
(350万円)
2,000万円~2,500万円
子ども400万円
(350万円)
2,000万円~2,500万円
幼児400万円
(350万円)
2,000万円~2,500万円
以下は該当する場合のみ
+ 遺族1名550万円
+ 遺族2名650万円
+ 遺族3名以上750万円
+ 被扶養者あり200万円

※遺族:被害者の配偶者、子、両親(認知した子、義父母などを含む)
※※( )内の金額は2020年3月31日以前に発生した交通事故に適用

自賠責基準は、被害者1名につき400万円の死亡慰謝料が認められます。
そして、被害者の遺族の人数と扶養者の有無に応じて金額が加算される仕組みです。

弁護士基準では、あらかじめ遺族分も含めた金額が、被害者の家族内での立場に応じで設定されています。

計算例

被害者が一家の大黒柱で、妻が1人(被扶養者)いた場合の死亡慰謝料

  • 弁護士基準:2,800万円(遺族分もあらかじめ金額に含まれている)
  • 弁護士基準:400万円+550万円+200万円=1,150万円

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死亡事故の慰謝料相場・平均はいくら?賠償金の計算や示談の流れと注意点

バイク事故の示談金に含まれるその他の賠償金

慰謝料は、バイク事故で請求できる示談金の一部にすぎません。

バイク事故で生じる損害は精神的苦痛だけではないので、ほかにも様々な賠償金を請求できます。

交通事故の慰謝料

バイク事故で請求できる慰謝料以外の賠償金は、主に以下の通りです。

慰謝料以外の賠償金についても、加害者側の任意保険会社は低めに算定して提示してくることがあります。

例えば休業損害では日額を低く見積もったり、後遺障害逸失利益では労働能力喪失率(後遺障害によってどの程度労働能力が低下したか)を低く見積もったりすることがあります。

慰謝料以外の賠償金についても増額交渉が必要なことがあるため、金額に疑問を感じたら弁護士に確認をとることをお勧めします。

なお、以下の下記の「慰謝料計算機」という自動計算ツールなら、示談金に含まれる多くの項目が簡単に・自動でシミュレーションできます。

あくまでも目安にはなりますが、参考としてご活用ください。

慰謝料・賠償金額を左右する要素

交通事故の慰謝料・賠償金は、ケガの程度や過失割合によっても変わります。

特にバイク事故の場合、「ケガが重傷化しやすい」「自動車よりも過失割合が小さくなりやすい」という特徴があります。

こうした特徴が慰謝料・賠償金額にどう影響するのか、解説します。

(1)ケガの程度|バイク事故は重傷化しやすい

バイクは車体が小さく、身体が外に露出しているため、交通事故時には大きな衝撃を受けやすく、重傷化しやすい傾向にあります。

それにより、加害者に請求する慰謝料や損害賠償額は高額になりがちです。

たとえば体がバイクから離れて地面にたたきつけられたり、相手車両が直接体にぶつかったりして重傷を負うと、長期の治療が必要になったり、大掛かりな手術を受けたりすることがあります。

その結果、治療関係費や入通院慰謝料は高額になり、仕事を長期間休むため休業損害も膨らみます。

さらに後遺障害が残れば後遺障害慰謝料や逸失利益も加わり、慰謝料・賠償金が高額化するのです。

バイク事故の重傷化率は?

警察庁発表の「令和6年中の交通事故の発生状況」によると、バイク事故の特徴として、重症事案の割合が高いことが分かります。

発表資料(表2-4-2:損害主部位別・状態別死傷者数)によると、バイク(二輪車)による交通事故の被害状況は次の通りです。

死者重傷者軽傷者
人数4876,56630,281
割合1.3%17.6%81.1%

※警察庁「令和6年中の交通事故の発生状況」 表2-4-2より作成

バイク事故によるケガのうち、約18%が死亡または重傷となっています。

同様に、自動車・自転車・歩行中の情報を元に、死者・重傷者の割合を算定してみます。

自動車自転車歩行中
死者876327965
重傷者7,1326,3967,122
軽傷者195,74158,75831,699
割合4%10.3%20%

※警察庁「令和6年中の交通事故の発生状況」 表2-4-2より作成
※割合は全体に占める死者と重傷者

バイク事故は歩行者と同じくらい、死亡事故、重傷事故になる傾向があるのです。

(2)過失割合|バイクは自動車より小さくなりやすい

バイクと自動車の事故では、自動車同士の同様の事故に比べ、バイク側の過失割合が小さくなる傾向にあります。

これにより、過失相殺(自身の過失割合分、慰謝料・賠償金が減額されること)による減額が抑えられることが多いです。

例えば信号のない、道幅が同程度の交差点の出合い頭で事故が起きた場合の過失割合は、以下の通りです。

  • 自動車同士の事故
    左方車:右方車=40:60
  • バイクと自動車の事故
    左方車(バイク):右方車=30:70

バイクの場合に過失割合が小さくなりやすいのは、バイクは事故時に大きな損害を負いやすい「交通弱者」だからです。

交通弱者であるバイクに対し、自動車側には一層安全に注意する責任があるとされるため、自動車側の過失が大きく、バイク側の過失が小さくなるのです。

バイク事故の示談で適切な慰謝料・賠償金を得る方法

先述の通り、バイク事故の慰謝料・賠償金は高額化しやすく、なおかつ過失相殺も抑えられる傾向にあります。

しかし、だからこそ、加害者側の任意保険会社はシビアな姿勢で示談交渉に臨んでくるでしょう。

それに対して、適切な慰謝料や賠償金を得るにはどうしたらよいのか解説します。

後遺障害認定の対策をしっかりする

バイク事故で重いケガを負い、症状が完治しなかった場合、後遺障害認定を受ければ、後遺障害慰謝料逸失利益を請求できるようになります。

後遺障害認定は基本的に書類審査なので、提出書類をしっかりブラッシュアップさせるとともに、必要に応じて追加書類を添付しましょう。

この際、「被害者請求」という方法で後遺障害認定の申請をすることが重要です。

もう一つの「事前認定」という方法では、被害者は提出書類にほぼ関与できず、書類対策ができないからです。

  • 事前認定
    後遺障害診断書以外は、加害者側の任意保険会社に用意してもらう方法
  • 被害者請求
    被害者側ですべての書類を用意してもらう方法

ただし、被害者請求では医学的な知識や証拠資料が求められます。
弁護士に依頼することで、治療経過の整理や提出資料の収集・補強が可能となり、被害者側の主張がより通りやすくなります。

そのため、適正な後遺障害認定を受けるためには、弁護士のサポートを受けたうえでの被害者請求をおすすめします。

弁護士基準の金額を主張するため、弁護士を立てる

示談交渉の際、加害者側の任意保険会社は任意保険基準の金額を提示してきますが、適正な金額を望むなら弁護士基準への増額をしなければなりません。

そのためには、弁護士を立てる必要があります。

弁護士基準は本来、裁判で認められるような金額です。そのため、法律の専門家ではない被害者が、示談交渉で弁護士基準の金額を主張しても、聞き入れられることはほぼありません。

しかし、弁護士を立てれば、加害者側の任意保険会社は以下のように考えます。

  • 弁護士の主張を退けると裁判を起こされ、結果的に弁護士基準の金額を支払うことになりかねない
  • 裁判になれば時間と労力がかかるうえ、裁判費用も負担することになる可能性がある

よって、弁護士を立てての示談交渉であれば、弁護士基準に近い金額を獲得できる可能性があるのです。

特にバイク事故で重傷を負い、慰謝料や賠償金が高額化する場合、加害者側の任意保険会社はよりシビアな交渉をしてくる傾向にあります。

示談交渉が難航して進まなくなったり、本来受け取れる金額よりも低い金額で合意せざるを得なくなったりすることを防ぐためにも、弁護士を立てておくと安心です。

適切な過失割合になるよう交渉する

バイク事故と自動車の事故の場合、バイク側の過失割合は小さくなる傾向にあります。

しかし、加害者側の任意保険会社は過失相殺のために、バイク側の過失割合を大きく主張してくることがあります。

そのため、提示された過失割合をうのみにせず、以下の点を確認してみましょう。

  • 過失割合算定のベースとなる「基本の過失割合」は正しいか
  • 修正要素(基本の過失割合を増減させる要素)は正しく反映されているか

こうした点を確認し、問題があれば、専門書籍や事故時の状況を示す証拠を根拠に、過失割合の訂正を交渉します。

  • 専門書籍
    • 「別冊判例タイムズ38号」(東京地裁民事交通訴訟研究会編)
    • 「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」(日弁連交通事故相談センター)など
  • 事故時の状況を示す証拠
    • ドライブレコーダーや防犯カメラの映像
    • 実況見分調書
    • 目撃者の証言など

ただし、過失割合は様々な要素を考慮し、柔軟に算定するものです。適切な算定も根拠の提示も、専門知識がないと難しいでしょう。

弁護士基準の主張と同様、過失割合についても、弁護士を立てて主張することがおすすめです。

慰謝料の増額事由があれば主張する

バイク事故の被害者の方は、「慰謝料の金額は決まった相場通り」と思ってしまいがちですが、実は個別の事情によって慰謝料が増額されるケースもあります。

慰謝料には一定の算定基準がありますが、加害者の態度事故の状況被害者側の特別な事情などを考慮して、裁判所が基準額よりも高額な慰謝料を認めた事例も少なくありません。

以下に、慰謝料が増額される可能性のある具体的な事由をまとめました。

事由具体例
加害者の過失が重大酒気帯び運転、薬物使用での運転、居眠り運転、信号無視、大幅なスピード違反、ひき逃げ
加害者の態度が悪質事実を認めず虚偽を繰返す、反省の態度が全く見えない
治療期間の短縮被害者が幼い子供の養育のために入院を早期に切り上げなくてはならなかった

これらの事情がある場合でも、加害者側の保険会社が自主的に増額を認めてくれることはほとんどありません。
被害者として慰謝料の適正な金額を得るためには、これまでの裁判例や事実関係をもとにした主張・立証が必要です。

専門的な視点から増額事由を整理し、法的根拠をもって交渉するには、弁護士への相談が有効といえるでしょう。

関連記事

交通事故の慰謝料は増額できる?上乗せの方法をまとめて公開

バイク事故の示談交渉の流れ

バイク事故の被害者が適正な慰謝料を受け取るためには、示談交渉の流れと注意点を理解しておく必要があります。

以下は、事故発生から慰謝料が支払われるまでの一般的なプロセスです。

事故発生から示談までの流れ

  1. 警察への通報・負傷者の救護
  2. 医療機関での治療開始
  3. 症状固定または治癒の診断
  4. 後遺障害等級認定の申請・結果通知(※該当者のみ)
  5. 加害者側保険会社との示談交渉
  6. 示談成立、慰謝料等の支払い

上記の流れの中で特に注意すべきポイントは、以下の通りです。

  • 治療頻度
    医学的根拠なく治療頻度が低いと、治療費や慰謝料が減額される可能性がある
  • 症状固定のタイミング
    治療が不十分なまま症状固定になると、後遺障害認定されにくくなる
  • 後遺障害認定の対策
    被害者請求でしっかりと書類対策することが必要
  • 示談交渉
    被害者自身の交渉では通りにくい主張を通すため、弁護士を立てる

なお、バイク事故後、基本的には治療開始後から弁護士に相談・依頼ができることが多いです。

早い段階から相談・依頼をすれば、治療頻度や後遺障害認定の対策なども相談・依頼できるので安心です。

弁護士費用特約を使えば、自身の保険会社に弁護士費用を負担してもらえます。「弁護士の立てるのはお金がかかる」「弁護士を立てるのは大げさ」と決めつけず、まずは無料相談からお試しください。

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バイク事故の慰謝料の具体的事例

ここでは、バイク事故の慰謝料に関する裁判例を2つ紹介します。

裁判例|遷延性意識障害など|3億9,095万円

事故の概要:神戸地判平29.3.30

事故時32歳の男性がバイクに乗車中、右折してきた対向乗用車に衝突された。
びまん性軸索損傷、くも膜下出血などの傷害を負い、後遺障害 別表1の1級1号と認定された。寝たきりの状態となってしまい、将来の介護費も請求の対象となった。

認められた損害内容の一部を抜粋します。

  • 症状固定までの治療費:3,474万4,039円
  • 症状固定後の治療費:792万1,945円
  • 休業損害:658万9,824円
  • 逸失利益:8,370万3,211円
  • 入通院慰謝料:450万円
  • 後遺障害慰謝料:2,800万円
  • 住宅改造費:1,628万2,230円
  • 将来の介護費:1億3,157万6,660円

非常に重い後遺障害が残り、生命の維持のための24時間介護が必要と認定されました。被害者は32歳と若く、67歳までの就労可能年数も35年ありました。

介護をするための居宅リフォーム費用に加えて、介護の担い手である親族が高齢になった際の職業人介護の必要性も認められました。

裁判例|事故後のPTSD認定|2,445万5,283円

事故の概要:京都地判平23.4.15

バイクに乗車中の被害者と、センターラインを越えて走行してきた軽自動車の衝突事故が起こった。左下腿の挫創、腰椎捻挫、頭部・側面に外傷を負い、入院・通院を続けた。2年10ヵ月後、後遺障害等級認定は自賠責保険非該当とされた。被害者はPTSDにより9級10号に後遺障害を負ったことを主張した。

精神神経科医の診察結果もあり、PTSDが認定されました。後遺障害等級については、被害者の主張通りとはならず、自賠責後遺障害11級相当との結論づけられました。

認められた損害内容の一部を紹介します。

  • 治療費:571万3,045円
  • 薬局代:87万3,775円
  • 休業損害:392万5,479円
  • 後遺障害逸失利益:530万947円
  • 入通院慰謝料:200万円
  • 後遺障害慰謝料:400万円

後遺障害等級については、被害者の主張通りの等級とはなりませんでした。しかし、精神科医の診断結果などをもとにPTSDの認定がなされた結果です。

バイク事故の弁護士相談・依頼の際に知っておくべきこと

弁護士に相談・依頼する費用の負担は減らすことができる

弁護士に相談・依頼を行う際には、弁護士に支払う費用の負担が気になる方は多いでしょう。

弁護士に支払う費用に関しては、弁護士費用特約を利用することで減らすことが可能です。

弁護士費用特約とは、弁護士に支払う相談料や依頼の際の費用について、保険会社が代わりに負担してくれるという特約をいいます。

負担額には上限が定められており、基本的に相談料は10万円、依頼の費用は300万円となっているでしょう。

相談料や依頼の費用はこの上限額以内で収まることが多いため、弁護士費用特約を利用することで、金銭的な負担なく弁護士への相談や依頼が可能となるのです。

弁護士費用特約とは

弁護士費用特約のメリットや使い方などについて詳しく知りたい方は『交通事故の弁護士特約とは?使い方・使ってみた感想やデメリットはあるかを解説』の記事をご覧ください。

アトム法律事務所なら無料の弁護士相談が可能

バイク事故の慰謝料は、入通院慰謝料・後遺障害慰謝料・死亡慰謝料のどれもが、被害の状況によって大きく異なります。
特に、被害者側の主張や交渉によって最終的な金額が大きく変わる可能性があるため、適切な判断が非常に重要です。

「保険会社の言いなりで進めて大丈夫か不安…」「本当にこの金額で納得していいのか…」
そんな疑問を感じたときは、交通事故に強い弁護士に一度相談してみてください。

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岡野武志弁護士

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

詳しくはこちら

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。全国15拠点を構えるアトム法律グループの代表弁護士として、刑事事件・交通事故・離婚・相続の解決に注力している。
一方で「岡野タケシ弁護士」としてSNSでのニュースや法律問題解説を弁護士視点で配信している(YouTubeチャンネル登録者176万人、TikTokフォロワー数69万人、Xフォロワー数24万人)。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士、弁理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

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