交通事故で脳出血|症状・後遺障害等級・慰謝料の相場をわかりやすく解説

交通事故の衝撃により、脳の中や表面で出血が起きることがあります。これを脳出血(出血性脳損傷)といい、命に関わる危険な状態になるだけでなく、治療後も重い後遺症が残るケースが少なくありません。
この記事では、交通事故による脳出血の症状・治療の流れから、後遺障害等級の認定基準、慰謝料・逸失利益などの損害賠償の相場まで、被害者や家族が知っておくべき情報をわかりやすく解説します。
※本記事は一般的な法律情報の提供を目的としています。個別の事案への対応は弁護士にご相談ください。

目次
交通事故による脳損傷の中での「脳出血」の位置づけ
交通事故における脳損傷は、事故の衝撃などの外力によって脳がダメージを受けること(外傷性脳損傷)を総称したものです。
一方、脳出血は、その衝撃で血管が破れて脳内や脳の周囲に出血が生じる病態を指します。交通事故では、この出血(血腫)が脳を圧迫したり、脳組織を直接、破壊したりすることで、重い後遺症を引き起こす原因となります。
交通事故で起こる脳出血の種類
交通事故が原因で発生する脳出血は、主に「脳内出血(脳内血腫)」「硬膜下血腫」「くも膜下出血」「硬膜外血腫」の4種類に分けられます。

(1)脳内出血(脳内血腫)
脳の組織の中にある血管が破れて出血し、脳の中に血液が溜まった状態です。出血した部位によって、運動麻痺・言語障害・意識障害などが現れます。
(2)硬膜下血腫
脳を包む「硬膜」という膜の内側に出血が起きた状態です。交通事故による頭部外傷では比較的多くみられます。
急激に悪化する「急性硬膜下血腫」と、受傷から数週間後に症状が出る「慢性硬膜下血腫」があります。
(3)くも膜下出血
脳の表面を覆う「くも膜」と「軟膜」の間の空間(くも膜下腔)に出血が起きた状態です。「突然の激しい頭痛」が特徴的な症状とされており、意識を失うこともあります。
(4)硬膜外血腫
頭蓋骨と硬膜の間に出血が起きた状態です。頭蓋骨の骨折を伴うことが多く、一時的に意識が回復した後に急激に悪化する「lucid interval(意識清明期)」がみられることがあります。
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脳出血が起こる3つのメカニズム
交通事故での脳出血は、主に「頭部への直接的な衝撃」「急激な加減速」「回転加速度による損傷」といったメカニズムで発生します。
(1)頭部への直接的な衝撃
自動車同士の衝突や歩行者が車にはねられた際に、頭部が地面・車・ハンドルなどに直接ぶつかり、その衝撃で血管が破れます。
(2)急激な加減速(慣性による損傷)
頭部が直接何かにぶつからなくても、急激な加速・減速によって脳が頭蓋骨の内側にぶつかったり引き伸ばされたりして、血管が損傷することがあります。
ただし、この種の損傷は頭部への強い外力を伴う場合に生じるものであり、頸椎捻挫(いわゆるむちうち)とは区別されます。
(3)回転加速度による損傷
頭が回転するような動き(横からの衝撃など)を受けると、脳の異なる部位に速さの違いが生じ、血管が引きちぎられるように損傷することがあります。
脳出血の主な症状
急性期(受傷直後〜数日)の症状
脳出血が起きると、出血の部位・量・速さによって、以下のような症状が現れることがあります。
- 激しい頭痛(特にくも膜下出血で顕著)
- 嘔吐・吐き気
- 意識障害・意識消失
- けいれん発作
- 片側の手足の麻痺(片麻痺)
- 言語障害(言葉が出ない、言葉を理解できないなど)
- 瞳孔の異常(左右で大きさが異なるなど)
注意
事故後に上記のような症状が現れた場合は、速やかに救急・医療機関を受診してください。脳出血は症状が急速に悪化することがあります。
急性期の後にみられる症状
急性期を乗り越えた後にみられる代表的な症状は以下のとおりです。
| 後遺症の種類 | 主な症状の例 |
|---|---|
| 運動障害・麻痺 | 手足が動かない、力が入らない、歩行困難など |
| 高次脳機能障害 | 記憶力低下、注意力散漫、感情コントロールが難しくなるなど |
| 言語障害(失語症) | 話せない、言葉の意味がわからないなど |
| 視野障害 | 視野の一部が欠けて見えるなど |
| てんかん発作 | 脳の損傷部位を起点に繰り返し発作が起きる |
| 遷延性意識障害(植物状態) | 自力での意思疎通が困難な状態が続く |
脳出血の治療の流れ
交通事故で頭を強く打った場合、脳の損傷の有無や程度、出血の有無等をレントゲンやCT検査、MRI検査等で確認する必要があります。
急性期の治療
脳出血と診断された場合、出血量や状態によって保存的治療または手術が選択されます。
- 保存的治療(薬物療法)
出血量が少ない場合や手術リスクが高い場合は、点滴や血圧・脳圧の管理、安静、経過観察を行い、状況によっては早期にリハビリを開始する - 手術療法
血腫が大きく脳への圧迫が強い場合には、開頭手術や穿頭手術(頭蓋骨に小さな穴を開けて血腫を吸引する方法)が行われることがある
回復期・慢性期のリハビリテーション
急性期を乗り越えた後は、失われた機能の回復を目指してリハビリテーションが行われます。理学療法・作業療法・言語聴覚療法などを組み合わせ、できるだけ社会生活に復帰できるよう支援が行われます。
リハビリは症状が安定した後も長期にわたって続くことがあり、入院から外来・在宅へと移行しながら継続されます。
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脳出血で認定される後遺障害等級
脳出血によって後遺症が残った場合、後遺障害等級の認定を受けることで、加害者や保険会社に対して後遺障害に関する損害賠償も請求できるようになります。
後遺障害等級は第1級~第14級まであり、症状が重い方が第1級です。脳出血の後遺症でよく問題になるのは、「高次脳機能障害」「麻痺(運動障害)」「遷延性意識障害(植物状態)」の3カテゴリーです。
(1)高次脳機能障害
交通事故による脳出血の後遺症として、特に注意したいのが高次脳機能障害です。記憶障害・注意障害・遂行機能障害・社会的行動障害などが含まれます。
障害の程度が軽いと外見上は健康に見えるため「見えない障害」とも呼ばれ、適切な検査や診断書がないと後遺障害として認定されにくい点が特徴です。
| 等級 | 認定基準 |
|---|---|
| 要介護第1級1号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの |
| 要介護第2級1号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの |
| 第3級3号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの |
| 第5級2号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの |
| 第7級4号 | 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの |
| 第9級10号 | 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの |
| 第12級13号 | 局部に頑固な神経症状を残すもの |
| 第14級9号 | 局部に神経症状を残すもの |
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(2)麻痺(運動障害)
手足の麻痺が残った場合は、その程度・部位によって以下のように認定されます。
| 等級 | 麻痺の程度 |
|---|---|
| 要介護第1級 | 高度の四肢麻痺 中程度の四肢麻痺で常時介護を要する 高度の片麻痺で常時介護を要する |
| 要介護第2級 | 高度の片麻痺 中程度の四肢麻痺で随時介護を要する |
| 第3級 | 中程度の四肢麻痺 |
| 第5級 | 軽度の四肢麻痺 中程度の片麻痺 高度の単麻痺 |
| 第7級 | 軽度の片麻痺 中程度の単麻痺 |
| 第9級 | 軽度の単麻痺 |
| 第12級 | 運動性・支持性・巧綴性・速度についての支障がほとんど認められない程度の軽微な麻痺 |
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(3)遷延性意識障害(植物状態)
事故後も意識が回復しない状態が続く「遷延性意識障害(植物状態)」は、最も重篤な後遺症のひとつです。
遷延性意識障害の場合は、原則として第1級が認定されます。
| 等級 | 認定基準 |
|---|---|
| 要介護第1級1号 | 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの |
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後遺障害認定を受けるための重要な注意点
後遺障害の認定は、提出する書類・検査内容によって結果が大きく変わることがあります。特に脳出血の後遺症は適切な対応をしないと認定が難しいケースもあるでしょう。
(1)症状固定のタイミングを慎重に判断する
後遺障害の申請は、治療を続けてもそれ以上改善が見込めない状態(症状固定)になった後に行います。

脳出血の場合、リハビリによって症状が改善し続けることもあるため、担当医と相談しながら適切なタイミングを見極めることが重要です。
保険会社から「症状固定にしてほしい」と早期に打診されることがありますが、まだ回復の余地がある状態で症状固定とすると、本来受け取れるべき損害賠償が減ってしまうことになります。
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(2)必要な検査をしっかり受ける
受傷直後~3か月後にかけて経時的にMRI検査を行い、画像検査結果で脳損傷の様子が確認できることが重要になります。レントゲンやCT検査では、脳損傷の様子を発見できないこともあるからです。
検査を受けていない場合、後遺障害の認定が難しくなることがあります。自覚症状がある場合は早めに担当医に相談し、必要な検査を受けるようにしましょう。
また、受傷後すぐに意識障害があったか、事故後の早い段階から大声で怒り出すなどの異常傾向がみられるようになったかなどの点も重要になることが多いです。
後遺障害認定については、交通事故に強い弁護士に相談して、後遺障害認定のために必要な検査を確認しておくと安心です。
(3)後遺障害診断書の記載内容を確認する
後遺障害等級の認定は、基本的に医師が作成する「後遺障害診断書」の内容をもとに、書類ベースで判断されます。そのため、後遺障害診断書に症状や生活への影響が正確に記載されているか、申請前に確認することが重要です。
特に高次脳機能障害は、日常生活・就労への具体的な影響が診断書に記載されているかどうかが認定の鍵を握ります。なお、事故前後の様子を近くで実際にみている家族による報告をまとめた「日常生活状況報告書」などの資料も重要な書類となります。
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(4)状況に応じた申請方法を選ぶ|事前認定と被害者請求
後遺障害の申請方法には、相手方の任意保険会社に任せる「事前認定」と、被害者が相手方の自賠責保険会社に直接申請する「被害者請求」の2種類があります。なお、後遺障害の調査・審査は、損害保険料率算出機構(自賠責損害調査事務所)という機関が行う仕組みです。
事前認定は手続きが楽な反面、任意保険会社が書類を管理するため、被害者が提出書類のほとんどに関与できないため、不利な形で処理されるリスクがあります。

被害者請求は被害者が必要書類をすべて集める手間はかかりますが、被害者が提出書類に関与できるため、認定の可能性を上げる追加資料を添付するなど、さまざまな工夫を施せます。

どちらの申請方法を選ぶかは、状況に応じて選ぶようにしましょう。
たとえば、指を切断したなど、後遺障害診断書の内容を他の資料で補完する必要が明らかに低い場合、事前認定を選んでも十分なケースがあります。また、申請準備の負担を抑えたい事情がある場合も事前認定がおすすめです。
一方、たとえ申請準備の負担がかかっても、医師の意見書や検査結果、症状や日常生活への影響をまとめたその他の資料を十分にそろえ、納得感を持って進めたい場合は、被害者請求を選ぶべきでしょう。
さらに、示談成立までに金銭面での不安をお持ちの場合、被害者請求を選択すれば、後遺障害等級が認定された段階で自賠責保険金(後遺障害部分)を受け取れるのでおすすめです。
事前認定か被害者請求のどちらで申請するべきか迷ったら、弁護士に相談してください。個別の状況に見合った申請方法の提案や、それぞれのメリット・デメリットの説明が受けられます。
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脳出血の損害賠償の種類と相場
交通事故による脳出血で請求できる損害賠償は、大きく「積極損害」「消極損害」「慰謝料」の3種類に分けられます。
積極損害(実際にかかった費用)
積極損害とは、実際に支出することで生じた損害のことです。具体的には以下のような項目が該当します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 治療費 | 手術・入院・通院・薬代など |
| 入院雑費 | 入院中の日用品・通信費など(相場額は1日あたり1500円程度が目安) |
| 通院交通費 | 通院にかかった交通費の実費 |
| 付添看護費 | 家族が付き添った場合の費用 |
| 介護費用 | 後遺症による介護が必要な場合の費用(将来分も含む) |
| 住宅改修費・福祉用具費 | バリアフリー改修・車いす・介護ベッドなどの費用 |
特に第1級・第2級の重篤な後遺障害が残った場合、将来の介護費用として数千万円~数億円規模の請求になることもあります。
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消極損害(失われた収入・利益)
消極損害とは、交通事故により失うことになった損害のことです。具体的には以下のような項目が該当します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 休業損害 | 治療・入院中に働けなかった期間の収入減 |
| 後遺障害逸失利益 | 後遺障害によって将来得られなくなった収入の補償 |
入通院により休職していた期間の減収分は、「休業損害」として請求できます。
休業損害の計算方法
休業損害=基礎収入※(事故前の収入)×休業日数
※相場額を算出するなら基本的に「事故前3ヶ月間の収入÷実稼働日数」で計算

一方、後遺障害が残ったことで得られなくなった将来的な減収分としては、「後遺障害逸失利益」として請求できます。
後遺障害逸失利益の計算方法
後遺障害逸失利益=基礎収入×労働能力喪失率×就労可能年数に対するライプニッツ係数

特に、被害者が若年の場合、労働が失われる期間が長くなるため、後遺障害逸失利益は高額になりやすいです。
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慰謝料
交通事故による脳出血で請求できる慰謝料には「入通院慰謝料」と「後遺障害慰謝料」の2種類があります。慰謝料は、精神的苦痛を金銭化したものです。
なお、慰謝料の計算基準は「自賠責基準」「任意保険基準」「弁護士基準(裁判基準)」の3種類があり、弁護士基準が最も高額です。

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入通院慰謝料(傷害慰謝料)
入通院慰謝料は、入院・通院の期間に応じて計算されます。
自賠責基準の入通院慰謝料は1日当たり4300円を用いて計算しますが、弁護士基準では入院した日数と通院した日数を算定表に当てはめて算出します。
算定表は「軽傷用」と「重傷用」の2種類が存在しますが、脳出血の場合は以下の重傷用の算定表を使用します。

たとえば、入院3か月・通院12か月の治療を行った場合、上記算定表に当てはめて算出すると236万円になります。
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後遺障害慰謝料
後遺障害慰謝料は、後遺障害等級ごとにあらかじめ目安が決められています。弁護士基準(裁判基準)での目安は以下のとおりです。
| 後遺障害等級 | 弁護士基準(目安) | 自賠責基準※(参考) |
|---|---|---|
| 第1級 | 2,800万円 | 1,650万円(要介護) 1,150万円(その他) |
| 第2級 | 2,370万円 | 1,203万円(要介護) 998万円(その他) |
| 第3級 | 1,990万円 | 861万円 |
| 第5級 | 1,400万円 | 618万円 |
| 第7級 | 1,000万円 | 419万円 |
| 第9級 | 690万円 | 245万円 |
| 第12級 | 290万円 | 94万円 |
| 第14級 | 110万円 | 32万円 |
※2020年4月1日以降の事故に適用
弁護士基準と自賠責基準の差は非常に大きく、等級によっては2倍以上の開きがあります。保険会社との示談では、自賠責基準に近い金額を提示されることが多いため、弁護士が交渉に入ることで受け取れる金額が大幅に変わる可能性が高まるでしょう。
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死亡した場合の損害賠償
脳出血が重篤で死亡に至った場合は、上記に加えて死亡慰謝料や葬儀費用なども請求できます。

死亡慰謝料の弁護士基準での目安は、被害者本人分・遺族分を合わせて2000万円~2,800万円程度とされています。金額に幅があるのは被害者の立場に応じて慰謝料相場が決まっているからです。
死亡慰謝料(弁護士基準)
| 被害者の立場 | 慰謝料相場※ |
|---|---|
| 一家の支柱である | 2800万円 |
| 母親、配偶者 | 2500万円 |
| その他 (独身の男女、子ども、高齢者) | 2000万円~2500万円 |
※上記金額のうち、遺族分の慰謝料は100万円~250万円ほど
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脳出血の後遺症が残った場合に弁護士に相談すべき理由
脳出血は後遺症が重篤なケースが多く、請求できる損害賠償の金額も非常に高額になる傾向があります。そのため、保険会社との示談交渉において弁護士のサポートを受けることが特に重要です。
弁護士に依頼するメリット
- 後遺障害等級の認定サポート
弁護士は必要な検査・診断書の確認、後遺障害診断書の記載内容のチェック、後遺障害申請の手続きサポートなどを行い、適切な等級認定が受けられるよう支援。等級が1段階変わるだけで慰謝料・逸失利益が大幅に変わるため、認定前から弁護士に相談しておくことが重要。 - 弁護士基準での示談交渉
保険会社は自社の支払いを抑えるため、自賠責基準や任意保険基準に基づく低い金額を提示してくる。弁護士が交渉することで、弁護士基準(裁判基準)に基づく適正な金額での示談を目指すことができる。 - 将来の介護費用・逸失利益の適切な算定
重篤な後遺症が残った場合、将来にわたる介護費用・逸失利益の計算は複雑。計算方法や前提条件の違いで金額が大きく変わるため、弁護士による専門的な算定が欠かせない。 - 被害者・家族の精神的負担の軽減
治療・リハビリで手一杯の中、保険会社との交渉を自分一人で対応するのは非常に大きな負担となる。弁護士に任せることで、交渉・手続きの窓口を一本化し、治療に専念しやすい環境を整えることができる。
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弁護士に相談すべきタイミング
弁護士への相談は、示談成立前までならいつでも問題ないですが、より多くの選択肢をとれるようにするには、できるだけ早い段階が望ましいでしょう。
| タイミング | 理由 |
|---|---|
| 事故後できるだけ早い段階 | 証拠保全・後遺障害を見据えた治療方針の確認ができる |
| 症状固定の前 | 早期終了を求める保険会社の打診に適切に対応できる |
| 後遺障害診断書の作成前 | 記載漏れ・不足を防ぎ、適正な等級認定につなげられる |
| 保険会社から示談案が提示されたとき | 金額の妥当性を確認し、低額示談を防げる |
弁護士費用については、多くの法律事務所で無料相談を実施しています。また、自動車保険に付帯している弁護士費用特約が使える場合、弁護士費用の実質負担がゼロになることも多いため、まずは保険契約内容を確認してみてください。
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まとめ
交通事故による脳出血は、出血の種類・部位によって症状や後遺障害の現れ方が異なります。くも膜下出血・硬膜下血腫・脳内出血など出血のタイプを正しく把握したうえで、後遺障害の認定に向けた適切な対応を取ることが、正当な損害賠償を受け取るうえで非常に重要です。
後遺障害等級の認定や慰謝料・逸失利益の交渉は、専門知識がなければ保険会社の提示をそのまま受け入れてしまうリスクがあります。脳出血のような重篤な傷病では、弁護士基準と自賠責基準の差が非常に大きくなるため、早めに弁護士へ相談することを強くおすすめします。
まずは無料相談を活用し、専門家のアドバイスを受けることが第一歩です。
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交通事故に強いアトム法律事務所弁護士法人に無料相談 | 交通事故弁護士アトム

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。全国15拠点を構えるアトム法律グループの代表弁護士として、刑事事件・交通事故・離婚・相続の解決に注力している。
一方で「岡野タケシ弁護士」としてSNSでのニュースや法律問題解説を弁護士視点で配信している(YouTubeチャンネル登録者176万人、TikTokフォロワー数69万人、Xフォロワー数24万人)。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士、弁理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了
