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駐車場での当て逃げ事故の対処法|警察への報告義務は?過失割合も紹介

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駐輪場で当て逃げ

新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

駐車場では、ドアパンチや出会い頭での衝突事故など、さまざまな形での当て逃げ事故が発生しがちです。駐車場は私有地なので事故が起きても警察に連絡しなくていい、と思われがちですが、警察への報告義務がある場合もあります。

駐車場で当て逃げ事故に遭った場合の正しい対処法を確認していきましょう。他にも、過失割合や損害賠償請求など、知っておくべき情報をまとめています。
駐車場で当て逃げ事故に遭った場合には、しっかりチェックしてください。

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駐車場で当て逃げされたときの対応は?

駐車場で当て逃げされたときにすべき対処は、以下の3点です。

  1. 警察に連絡
  2. 証拠の保全
  3. 保険会社に連絡

それぞれについて詳しく解説します。

警察に連絡|駐車場での当て逃げでも届け出を

「駐車場は私有地だから事故が発生しても警察に報告しなくていい」、という話もあります。
しかし、スーパーや飲食店の駐車場、コインパーキングなど「不特定多数の人が出入りする駐車場」であれば警察への報告義務があり、月極駐車場や個人所有の駐車場など「私有地とされる駐車場」であっても警察へは届け出ておいた方が良いです。

不特定多数が出入りする駐車場|届け出は義務

スーパーや飲食店の駐車場、コインパーキングのような「不特定多数の人が出入りする駐車場」では、事故の届け出は道路交通法による義務とされます。怠ると懲役3ヵ月以下または5万円以下の罰金が生じるので、必ず警察に連絡しましょう。

また、加害者への損害賠償請求で必要となる「交通事故証明書」も、警察に事故を届け出なければ作成されないので注意が必要です。

私有地とされる駐車場|届け出た方がベター

月極駐車場や個人所有の駐車場は、私有地とされて道路交通法の対象外となります。よって、警察に当て逃げ事故を届け出なくても罰則はなく、連絡しても警察が捜査に動いてくれるとも限りませんが、念のため連絡を入れておくとベターです。

なお、ドライブレコーダーや防犯カメラなど当て逃げの証拠があれば、加害者には刑事上・民事上の責任も生じてくるため、警察が動いてくれる可能性があります。

証拠の保全|当て逃げ発覚後にすべき4つのこと

警察に連絡をしたら、次は証拠の保全です。具体的にすべきこととして挙げられるのは、以下の4点です。

  1. 加害車両を目撃していれば、車種やナンバーなどをメモする
  2. 当て逃げされた箇所や現場周辺を写真に撮る
  3. ドライブレコーダーの映像確認・上書き録画の停止
  4. 周辺に防犯カメラやドライブレコーダーがあるか、目撃者はいるか確認

上記4つのうち、2~4つ目についてもう少し詳しく説明します。

当て逃げされた箇所や現場周辺を写真に撮る

当て逃げされた場合は、直後に当てられた部分や駐車場所周辺を写真に残しておきましょう。後日加害者が見つかった時に、「傷は当て逃げのあとに付いたものである」「被害者の駐車方法が悪かった」などと言われてもめることを防ぐためです。

ドライブレコーダーの映像確認・上書き録画の停止

車にドライブレコーダーを設置している場合は、当て逃げの瞬間が映っているか確認しましょう。その後、運転していると上書き録画されてしまう可能性もあるので、上書きされないよう設定しておくことも重要です。

周辺の防犯カメラやドライブレコーダー、目撃者を確認

当て逃げされた周辺に防犯カメラやドライブレコーダー付きの車がないか確認し、あれば映像の提供をお願いすることも大切です。マンションであれば、管理者に連絡してみましょう。

この場合も、お願いが遅くなると映像が消えてしまう可能性があるので、なるべく早く協力要請をしてください。

保険会社に連絡|当て逃げでも保険は使える

車の修理費や修理中の代車費用は通常加害者側が支払うべきものですが、当て逃げの場合は加害者がすぐに見つかるとは限りません。そのため、一旦被害者側で費用を負担することになりますが、このとき自分自身が加入する「車両保険」を利用すれば、負担が軽くなります。

ただし、プランによっては当て逃げ事故は対象外となっている可能性があるので、契約内容を確認してみてください。

なお、車両保険を利用すると、保険の等級が下がり保険料が上がってしまうので、あえて車両保険を使わない人もいます。

駐車場での当て逃げも損害賠償請求できる

被害者は加害者に対して車の修理費・代車費用などの損害賠償請求が可能です。当て逃げをした運転手には民法709条で定められた不法行為責任が生じるのですが、これは駐車場での当て逃げであっても同様だからです。

(不法行為による損害賠償)
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

民法第七百九条 不法行為による損害賠償

加害者から損害賠償金を支払ってもらうためには、加害者側の任意保険会社を相手どって示談交渉しなければなりません。
このときの交渉次第で受け取れる損害賠償額が変わる可能性があるので、示談交渉は非常に重要です。

なお、損害賠償金の支払いは加害者に生じる「民事上の責任」ですが、加害者には他に「行政上の責任」「刑事上の責任」も生じます。

民事上被害者に対し、車の修理費、代車費用などを補償する。
人の死傷があるひき逃げ事故(人身事故)なら治療費や慰謝料など。
行政上運転免許の違反点数が以下のように加算される。
物損事故の場合の危険防止等措置義務違反:5点
安全運転義務違反:2点
30日間の免許停止処分も。
刑事上危険防止措置義務違反として以下の刑事罰が下される。
1年以下の懲役または10万円以下の罰金

駐車場の当て逃げ|過失割合が付くと賠償金が減る

当て逃げをした犯人が見つかると、加害者に対して車の修理費や代車費用といった損害賠償金を請求します。
しかし、損害賠償金は全額支払われるとは限りません。それについて、詳しく見ていきましょう。

過失割合とは?損害賠償金にどう影響する?

過失割合とは、交通事故が起きた責任が加害者側と被害者側それぞれにどれくらいあるかを割合で示したものです。
被害者側にも過失割合が付くと、その割合分、損害賠償金が減らされる「過失相殺」が適用されます。被害者側の過失が1割とされると、損害賠償金も1割減らされるのです。

駐車場での当て逃げ事故では、被害者にも過失割合が付くことがあるので要注意です。

駐車場での当て逃げ事故|過失割合はいくら?

ここでは、駐車場における一般的な接触事故の過失割合を紹介します。
当て逃げであることやその他の事情を考慮すると、加害者側の過失がより重くなる可能性もあるので、詳しくは弁護士まで問い合わせることをおすすめします。

  • すでに駐車した状態で、隣に駐車してきた車に接触された場合=10:0
  • 駐車場内の通路を走行中、駐車スペースから出てきた車に接触された場合=7:3
  • 駐車場内の出会い頭で衝突した場合=5:5
  • 駐車スペースに駐車中、通路を走ってきた車に接触された場合=8:2

駐車場での当て逃げ事故は弁護士に相談

駐車場での当て逃げ事故は、弁護士に相談することがおすすめです。
相談することで、加害者が見つからなかった場合の対処法を教えてもらえるほか、加害者判明後に問題となりやすい、示談交渉のサポートもしてもらえます。

ただし、車をぶつけられただけの当て逃げ事故は、物損事故です。物損事故については取り扱いをしていない法律事務所もあるので注意しましょう。
アトム法律事務所では、人身事故に関する相談・依頼を受け付けています。ひき逃げ事故でお困りの場合はお気軽にご相談ください。

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代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。現在は「刑事事件」「交通事故」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

英語:TOEIC925点

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