後遺障害認定は厳しい…認定されない理由から審査対策が見えてくる

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交通事故特集|後遺障害認定されない時の対処法

後遺障害の認定確率は約5%といわれており、認定審査は非常に厳格なものです。被害者自身は認定基準を満たす後遺症があると考えていても、思うように認定されない現実があります。

後遺障害認定されないことには理由がありますので、まずは非該当の理由を知って、この後どう対応するかを決めなければなりません。

後遺障害認定の審査は厳しいものですが、等級認定されない理由を踏まえて審査対策することで認定の可能性を高めることにつながります。

この記事では、後遺障害認定の審査は厳しいということを前提に、納得のいく後遺障害等級に認定されない理由や、等級認定されない場合の対処法を解説しています。

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後遺障害が認定されない理由はどこで分かる?

後遺障害認定されない理由を知る手段は、後遺障害認定の結果通知書の確認にあります。

後遺障害認定非該当の理由欄をよく読み、不足する部分を補ったり、新たな情報を追加したりする対策を講じていくことが大切です。

なお、後遺障害認定の結果が出るまでの期間は1ヶ月から2ヶ月ほどがほとんどですが、重傷事案については時間がかかる傾向にあります。通知が来ないから非該当というわけではありません。

後遺障害が認定されない理由には何がある?

治療期間の短さや通院日数の少なさ

治療期間が6ヶ月未満のときや、ひと月あたりの通院日数が10日を下回るときには、後遺障害認定されない理由に当てはまる恐れがあります。

後遺障害認定されない理由

  • もう少し治療をすれば完治するのではないかと疑われる
  • 治療期間が6ヶ月以下なら、後遺障害等級認定されるほど重くないと判断される
  • 真剣に治療に取り組まなかったから後遺症が残ったのではと不信感を持たれる

もう少しくわしく説明します。

治療期間の短さ

一部の後遺症を除いて、症状固定までの治療期間は6ヶ月を超えるという目安があるとされています。症状固定とは、一般的な治療を続けても、これ以上は治療効果が期待できないと判断されたときです。

症状固定のタイミング

治療を続けていると、相手方の任意保険会社から症状固定をせかされたり、まだ治療が必要なのに治療費の打ち切りを告げられたりすることもあるでしょう。

治療の効果を実感しているなら、医師と相談のうえで治療の継続を目指すべきです。

とくに、むちうちの神経症状のように目に見えない症状で、症状固定までの期間が事故後6ヶ月未満になっているときには注意してください。

逆に、手指や足の欠損など目に見て明らかであり、かつ治療の長短に関わらず回復が見込めない後遺障害の場合は、治療期間が6ヶ月以下でも問題ありません。

症状固定の概要や、相手方保険会社から症状固定を打診された場合の対処法については関連記事の解説をお読みください。

通院日数の少なさ

治療期間が長くても実際に通院して治療を受けた日数が少なかったり、頻度が不適切だったりすると、治療を怠ったのではないかと疑問を持たれてしまうのです。

しかし、通院日数の妥当性は、症状の重さや治療内容、医師の指示によって決まるもので、多く通院すればいいというものでもありません。

たとえば、骨折であれば治療の過程で一定の固定期間が必要です。骨折における固定期間は、とくだん診察の必要がないと判断されることもあるので、一律に判断されては困るものです。

通院日数が少ないことで疑念を持たれる恐れがあるときには、これらの対策について検討しましょう。

対策

  • 医師の指示に従う
    医師の指示通りに通院し、自己判断で通院を中断しない
  • 疑問点は質問する
    通院頻度や治療内容についての疑問は遠慮せずに医師に質問する
  • 記録を残しておく
    通院日や治療内容、服薬状況などを記録する
  • 診断書や証明書
    必要に応じて、医師に診断書や通院証明書を書いてもらう

誠実に治療に取り組んでいたことを示し、通院日数の理由を説明できるようにしましょう。

通院日数の少なさが後遺障害認定されない理由にあると考えている方は、以下の関連記事も参考にお読みください。

医学的他覚所見がない

後遺障害等級が認定されない理由としては、「後遺障害の存在・程度を証明する医学的・客観的証拠(他覚所見)」が足りないというものも考えられます。

後遺障害等級の認定審査は基本的に、審査機関である損害保険料算出機構に提出した書類のみを見ておこなわれます。

そのため、後遺障害等級の認定を受けるには、各種検査結果やレントゲン写真・MRI画像・CT画像などの医学的他覚所見をとおして後遺障害の残存・程度を証明しなければならないのです。

レントゲンやMRIなどの画像所見は事故発生直後のものが望ましいため、交通事故後はなるべく早期に画像検査を受けるべきです。

具体的にどのような検査を受けるのかは、基本的には医師が判断します。しかし、医学的観点から必要な検査と、後遺障害等級の審査の観点から必要な検査は違うことがあります。

よって、後遺障害等級の審査や認定基準に詳しい弁護士にも、どんな検査を受けるべきかアドバイスを求めることがおすすめです。

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書類の不備や不足|後遺障害診断書に注意

後遺症の症状や状態などを記載した後遺障害診断書は、後遺障害等級の認定審査において重要な資料となります。

よって、その後遺障害診断書の記載内容が不適切な場合は、希望する後遺障害等級の認定がなされない可能性が高くなるといえるでしょう。

後遺障害診断書にはさまざまな記載事項がありますが、いくつかの項目について注意点をあげると以下の通りです。

  • 他覚症状および検査結果
    • 原因不明、違和感があるなど曖昧な表現
    • 事故状況と症状に一貫性がない表現
  • 障害内容の増悪・緩解の見通し
    • 予後不明、治癒の見通しありなどの内容
    • 症状の連続性に欠ける

医師は医学の専門家ではありますが、後遺障害等級認定については必ずしも詳しいとは限りません。よって、医師に後遺障害診断書を書いてもらったら、一度内容を確認するようにしましょう。

また、後遺障害認定の審査に必要な書類がそろっていないという可能性もあります。審査機関が教えてくれることに期待せず、ご自身でしっかり確かめて提出しましょう。

たとえば、後遺障害診断書の内容はもちろん、診断書や診療報酬明細書は治療期間分そろっているか、後遺障害診断書に無意味な空白はないか、検査結果は漏れなく添付できているか、などです。

内容が適切かわからない、医師に訂正を依頼しにくいという場合は弁護士にご相談ください。

交通事故との因果関係が不明

交通事故直後から治療を続ける中で、被害者の訴える症状が明らかに変遷したり、部位が変わったりすると、それらは交通事故による後遺症ではないと判断される可能性があります。

また、腕を骨折したにもかかわらず、足指の骨折を訴えるようになるなど辻褄があわない訴えについても同様に、交通事故との因果関係はないと判断されるでしょう。

また、首・腰・ひざなど関節痛、ヘルニア、精神疾患などは、加齢や被害者の気質・既往症と判断される可能性もあり、後遺障害認定の難易度は高いです。

こうした交通事故との因果関係が明らかでない症状については、後遺障害認定の対象外となってしまいます。

後遺障害等級認定の申請方法が事前認定

後遺障害等級認定の申請方法には「事前認定」と「被害者請求」があり、審査対策のやりやすさでは、事前認定より被害者請求の方が適しています。

  • 事前認定
    • 相手方の任意保険会社が大部分を手続きしてくれる
    • 書類集めの手間がかからない
    • 書類のチェックや追加書類の添付ができず、審査対策しづらい
  • 被害者請求
    • 被害者側で全ての書類を用意しなくてはならない
    • 事前認定よりも書類収集の手間がかかる
    • 書類の精査や追加書類の添付など十分な審査対策ができる

事前認定と被害者請求どちらを選ぶかは自由に決められます。

しかし、厳しい後遺障害認定審査への対策がしやすいという点では、基本的に被害者請求を選んだ方が等級認定される可能性は高まるでしょう。

なお、初回申請は事前認定でも、異議申し立てを被害者請求でおこなうことは可能です。

後遺障害申請の方法を詳しく

交通事故の規模が小さい

交通事故の規模が小さくても、後遺障害が認定される可能性は十分にあります。

後遺障害認定は、事故の規模や損傷の程度だけでなく、実際に受けた傷害による機能障害や日常生活への影響が重要な要素です。

ただし、事故状況と主張するケガの程度があまりにかけ離れていると判断された場合には、物損の追加資料を求められたり、交通事故発生状況報告書について精査がなされる可能性があります。

交通事故発生状況報告書とは、後遺障害認定の申請時に提出している資料のことです。

そこまで大きな衝撃を受けていないと推察されて、後遺障害認定の審査に影響する可能性があります。

【特集】むちうちの後遺障害認定が「厳しい」とされる理由

後遺障害認定の審査フローが難解になるわけではなく、被害者が苦しめられている症状を医学的他覚所見で示すことが難しいことから、後遺障害認定を受けることが厳しい(難しい)と言われています。

後遺障害認定を受けられず非該当となったり、12級想定でも14級にとどまったりと厳しい結果になることも多いです。

むちうちのしびれや痛みは自覚症状なので、客観的には認められづらいという特徴があります。

むちうちや高次脳機能障害については、レントゲン写真・MRI画像・CT画像・神経学的検査の結果といった他覚所見が必要です。

よりくわしいむちうちの後遺障害認定対策は関連記事で解説しています。しびれや痛みがあるのに後遺障害認定を受けられずに歯がゆい思いをしている方は、参考にお読みください。

後遺障害認定されないときの4つの対処法

(1)異議申し立てをして再審査を受ける

後遺障害等級に認定されない・納得のいく等級にならなかった場合には、異議申し立てによって再審査を受けることができます。

ただし、異議申し立てをしても、必ずしも等級が上がるとは限りません。
よって、異議申し立てをするときには以下の点に注意しましょう。

  • 一度目の審査結果が本当に正しくないのか確認する
  • 一度目の審査結果に至った理由を分析し、それに応じた対策を立てる
  • 「異議申立書」において理論的な主張を行う

異議申し立ての詳しい流れやポイントは、『後遺障害の異議申し立てを成功させる方法と流れ』にて解説しています。

納得のいく等級に認定されない場合には、この記事を参考にして異議申し立てを検討してみましょう。

(2)異議申し立て以外の方法での等級変更も検討

納得のいく後遺障害等級に認定されない場合は、異議申し立て以外にも「紛争処理制度の利用」「訴訟を起こす」といった手段が考えられます。

  • 紛争処理制度の利用
    • 専門知識を持つ紛争処理委員による審査が受けられる
  • 訴訟を起こす
    • 裁判にて、適切な後遺障害等級に応じた損害賠償請求をする

後遺障害が認定されず、異議申し立て・紛争処理制度・訴訟を検討している場合は、『後遺障害認定されなかった時の対処法|非該当の理由から異議申し立ての対策も解説』の記事が参考になります。

どの手段をとるか迷っている場合には参考にしてみてください。

(3)等級認定されなくても慰謝料請求できるケースもある

例外的なケースではありますが、後遺障害等級が認定されない状態でも、後遺障害慰謝料がもらえる可能性があります。

  1. 目・耳・鼻・口に関する後遺症が残り、その症状・程度が後遺障害等級に相当する場合
  2. 仕事柄、明らかに後遺症の影響を受けると考えられる場合
    詳しい解説:後遺障害なしの交通事故慰謝料の相場|非該当で示談金増額を狙うには?

上記2つのどちらかに該当しそうな場合は、たとえ後遺障害等級が認定されなくても、後遺障害慰謝料の請求をあきらめるのは早いです。

一度弁護士に相談してみてください。

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(4)弁護士によるサポートを受ける

後遺障害の申請手続きは、以下の点から弁護士に依頼することがおすすめです。

  • 被害者請求であっても、弁護士に書類の収集を依頼できるので手間がかからない
  • 被害者請求において提出書類の内容チェック・修正、追加書類の選定などをしてもらえるので、後遺障害認定の可能性が高まる
  • 後遺障害認定後の示談交渉も依頼できるので、十分な示談金額の獲得が見込める

後遺障害等級認定について、被害者自身で審査の仕組みや認定基準、過去の事例を十分に把握することは難しいです。

特に被害者請求をする場合は、弁護士のアドバイスやサポートがないと、被害者請求のメリットを生かしきれないことになりかねないので、一度弁護士に相談することをおすすめします。

効果的な被害者請求にしたいなら

後遺障害申請の被害者請求|流れや弁護士に依頼すべき理由を解説

後遺障害認定されないと示談金はどのように減る?

後遺障害認定が示談金に与える影響

交通事故の示談金は、治療中、治療終了後、物損の3つに分けることができます。

後遺障害認定されない場合、請求根拠に欠けるとして、示談交渉段階では後遺障害慰謝料と逸失利益の請求が難しいです。

交通事故示談金の内訳

よって、後遺障害認定されないことで示談金額は大幅に減ってしまうのです

たとえば、むちうちで後遺障害認定の審査を受け、14級認定されれば後遺障害慰謝料として110万円が認められます。しかし、後遺障害非該当となれば110万円の請求は難しいです。

さらに逸失利益分の差も生じるので、後遺障害認定の結果次第で示談金は大きく変わってしまいます。

交通事故の示談金として含まれる費目については以下の記事からもよくわかります。

後遺障害慰謝料の相場

後遺障害慰謝料とは

交通事故により、後遺障害が残ってしまったという精神的苦痛に対し支払われる慰謝料

後遺障害等級が無事認定されると、その等級に応じて後遺障害慰謝料が支払われます。

後遺障害慰謝料の金額は後遺障害等級ごとに決まり、以下の通りです。

等級 自賠責*弁護士
1級・要介護1,650(1,600)2,800
2級・要介護1,203(1,163)2,370
1級1,150(1,100)2,800
2級998(958)2,370
3級861(829)1,990
4級737(712)1,670
5級618(599)1,400
6級512(498)1,180
7級419(409)1,000
8級331(324)830
9級249(245)690
10級190(187)550
11級136(135)420
12級94(93)290
13級57(57)180
14級32(32)110

単位:万円
*()は2020年3月31日以前の事故の場合

なお、自賠責基準とは交通事故被害者に補償される最低限の金額基準、弁護士基準とは過去の判例に基づく金額基準を指します。

示談交渉の際、相手方保険会社は自賠責基準に近い金額を提示してくることが多いですが、法的正当性が高いのは弁護士基準の金額です。

提示された金額を鵜呑みにするのではなく、しっかり増額交渉することが必要です。

まだ等級がわからないなら

どんな後遺障害が何級になりうるか一覧表で紹介しています。▶【後遺障害等級表】認定される後遺症の内容が一覧でわかる

逸失利益の相場

逸失利益とは、後遺障害が労働能力に影響することで減ってしまう、生涯収入に対する補償です。

後遺障害等級が認定されると、逸失利益も請求できます。いいかえれば、厳しい審査で後遺障害認定を受けなければ、交渉による逸失利益の請求は難しいです。

逸失利益は基本的に以下の式から計算できます。

逸失利益の計算式

基礎収入額×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数=逸失利益

後遺障害逸失利益の計算方法

なお、逸失利益の金額は以下の計算機からも確認できるので、利用してみてください。

基礎収入の考え方やその他の数値については『【逸失利益の計算】職業別の計算方法を解説!早見表・計算機つき』で詳しく解説しています。

審査が厳しいからこそ弁護士に対策を相談してみませんか

審査対策からその後の示談金獲得までサポート

ここまで読んできて、後遺障害認定されない理由や再審査などについて分かった一方、次のような疑問も生じてきたのではないでしょうか。

  • 等級認定されない理由を踏まえた審査対策って具体的にはどうすればいい?
  • 自分は再審査を受けるべき?再審査を受けても時間の無駄になるだけ?
  • 再審査は異議申し立て・紛争処理制度・裁判のうちどれにすればいい?
  • 弁護士基準の慰謝料を獲得するには?

こうした疑問は、弁護士に相談・依頼していただければ専門的な観点から解決のためのアドバイス・サポートが可能です。

後遺障害等級認定については調べればいろいろと出てくるものの、被害者ご自身では理解しきれない部分や判断しにくい部分も多々あるものです。

一度、後遺障害等級認定のサポート経験が豊富な弁護士に相談することをおすすめします。

また、後遺障害等級認定のサポート以外にも、弁護士に依頼することで様々なメリットを受けることが可能です。

詳しい解説は『交通事故を弁護士に依頼するメリットと必要な理由|弁護士は何をしてくれる?』の記事をご覧ください。

弁護士費用の負担は軽減できます

弁護士へ相談・依頼というと費用に関して不安に思われがちですが、弁護士費用特約が利用できるなら、被害者の負担を大きく減らすことができます。

弁護士費用特約とは

弁護士費用特約の補償内容は各保険会社の約款しだいになりますが、多くの保険会社にて、法律相談料300万円、相談料10万円まで補償されます。

交通事故の損害の程度によっては、弁護士費用の全てを特約でカバーできる場合もあるので、被害者の方は加入の保険を確認してみてください。

なお、弁護士費用特約は一定範囲の家族の分も利用できる場合があります。

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アトム法律事務所では、電話やLINEにて無料相談をおこなっており、依頼の際も原則として着手金が無料です。

無料相談のみのご利用も可能なので、今後のことについて少し聞いてみたい、どんな弁護士がいるのか少し話してみたい、相談してから依頼するかどうか決めたいという方も、お気軽にご連絡ください。

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岡野武志弁護士

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

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