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脊椎圧迫骨折の後遺症|腰椎・胸椎・頸椎圧迫骨折の慰謝料相場は?

更新日:

慰謝料相場 圧迫骨折の後遺症

新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

交通事故で腰椎・胸椎・頸椎といった脊椎の圧迫骨折を負うと、「変形障害」や「運動障害」が完後遺症として残存してしまうことがあります。
このような後遺症が後遺障害として認定されると後遺障害慰謝料を相手方に請求できますが、以下のような注意点もあります。

  • 圧迫骨折は加齢でも生じることがあるので、交通事故が原因であると証明できなければ慰謝料請求できない
  • 圧迫骨折で後遺症が残っても、かなずしも後遺障害認定されるとは限らない

本記事では、圧迫骨折で認定されうる後遺障害等級の種類、慰謝料金額の相場、圧迫骨折で後遺障害等級認定を受ける方法などを解説していきます。

交通事故で圧迫骨折を負った被害者の方は最後までしっかりと目を通し、損をしないための知識を身につけていきましょう。

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圧迫骨折で後遺障害等級が認定される条件

圧迫骨折で変形障害|認定される等級と基準

圧迫骨折で脊柱が曲がり、そのまま症状固定を迎えて変形障害が残った場合、後遺障害6級、8級、11級が認定される可能性があります。

以下が自賠責保険が定めている等級認定の基準です。

等級後遺障害
6級5号脊柱に著しい変形を残すもの
8級相当脊柱に中程度の変形を残すもの
11級7号脊柱に変形を残すもの

ポイント

  • 6級5号と8級相当は、エックス線写真等で脊椎圧迫骨折等を確認できることが認定の必須条件となっており、そのうえで変形の程度に応じて等級が決められる。
  • 11級7号は、エックス線写真等で脊椎圧迫骨折等を確認できること、もしくは脊椎固定術や椎弓形成術といった手術を受けていることが認定の基準とされている。

では、もう少し詳しく認定基準を見てみましょう。
以下は労災保険における認定基準です。自賠責保険でも労災保険の認定基準を準用することが多いため、こちらの情報を参考にしても基本的に支障はありません。

脊柱の変形障害

(1)6級5号…脊柱に著しい変形を残すもの
エックス線写真等により、脊椎圧迫骨折等を確認することができる場合であって、次のいずれかに該当するものをいう。

(ア)脊椎圧迫骨折等により2個以上の椎体の前方椎体高*1が著しく減少し、後彎*2が生じているもの。この場合、「前方椎体高が著しく減少」したとは、減少したすべての椎体の後方椎体高の合計と減少後の前方椎体高の合計との差が、減少した椎体の後方椎体高の1個当たりの高さ以上であるものをいうこと。
(イ)脊椎圧迫骨折等により1個以上の椎体の前方椎体高が減少し、後彎が生ずるとともに、コブ法*3による側彎度*4が50度以上となっているもの。この場合、「前方椎体高が減少」したとは、減少したすべての椎体の後方椎体高の合計と減少後の前方椎体高の合計との差が、減少した椎体の後方椎体高の1個当たりの高さの50%以上であるものをいうこと。

*1 前方椎体高…椎体の腹側の面の高さ。
*2 後彎…脊椎の背中側が曲がること。
*3 コブ法…側彎の測定方法。側弯の頂点になっている椎体の上と下でそれぞれ最も大きく傾斜した椎体の外縁から直線を延ばし、 その2本の直線の交差する角度(コブ角)で側彎の大きさを測定する。
*4 側彎…背骨が横に曲がること。


(2)8級相当…脊柱に中程度の変形を残すもの
エックス線写真等により脊椎圧迫骨折等を確認することができる場合であって、次のいずれかに該当するものをいう。

(ア)脊椎圧迫骨折等により1個以上の椎体の前方椎体高が減少し、後彎が生じているもの。
(イ)コブ法による側彎度が50度以上であるもの
(ウ)環椎*5又は軸椎*6の変形・固定(環椎と軸椎との固定術が行われた場合を含む。)により、次のa, b, cのいずれかに該当するもの。このうち、a及びbについては、軸椎以下のせき柱を可動させずに(当該被災者にとっての自然な肢位で)、回旋位又は屈曲・伸展位の角度を測定すること。
a60度以上の回旋位となっているもの
b50度以上の屈曲位又は60度以上の伸展位となっているもの
c側屈位となっており、エックス線写真等により、矯正位の頭蓋底部の両端を結んだ線と軸椎下面との平行線が交わる角度が30度以上の斜位となっていることが確認できるもの

*5 環椎…椎骨のうち上から一番目にある骨のこと。
*6 軸椎…椎骨のうち上から二番目にある骨のこと。


(3)11級7号…脊柱に変形を残すもの
次のいずれかに該当するものをいう。

(ア)脊椎圧迫骨折等を残しており、そのことがエックス線写真等により確認できるもの
(イ)脊椎固定術が行われたもの(移植した骨がいずれかの脊椎に吸収されたものを除く。)
(ウ)3個以上の脊椎について、椎弓*7切除術等の椎弓形成術を受けたもの

*7 椎弓…椎骨の一部で椎体の後上部から後方に出る環状の部分のこと。

参考:『せき柱及びその他の体幹骨、上肢並びに下肢の障害に関する障害等級認定基準』 平成16年6月4日付け基発第0604003号 厚生労働省 2020/04/28閲覧

上記が脊柱の変形障害における認定基準です。

特に、6級5号と8級相当の認定基準が複雑なので以下に内容を要約しました。

6級5号認定基準の要約

  • 2個以上の椎体の腹側の高さが、1個あたりの椎体の背中側の高さ以上に低くなったことが原因で、脊椎の背中側が曲がる(背中が丸くなる)
  • 1個以上の椎体の腹側の高さが、1個あたりの椎体の背中側の高さの1/2以上低くなったことが原因で、脊椎が横方向に50度以上曲がる。

いずれかに該当すれば6級5号が認定される可能性がある。

8級相当認定基準の要約

  • 椎体の腹側の高さが低くなったことが原因で脊椎の背中側が曲がる(背中が丸くなる)。
  • 脊椎が横方向に50度以上曲がる。
  • 第二頚椎よりも下の脊椎に60度以上の回旋、50度以上の屈曲、60度以上の伸展のいずれかが生じている。
  • 頭蓋底部の両端を結んだ線と第二頚椎の下面との平行線が交わる確度が30度以上の斜位になっている。

    いずれかに該当すれば8級相当が認定される可能性がある。

圧迫骨折で運動障害|認定される等級と基準

脊椎の圧迫骨折が原因で首や背中が曲がりにくくなった、などの運動障害が残った場合は、後遺障害等級6級、8級の等級が認定される可能性があります。

以下が自賠責保険が定めている等級認定の基準です。

等級後遺障害
6級5号脊柱に著しい運動障害を残すもの
6級相当頸部及び腰部の両方の保持に困難があり、常に硬性補装具を必要とするもの
8級2号脊柱に運動障害を残すもの
8級相当頸部又は腰部のいずれかの保持に困難があり、常に硬性補装具を必要とするもの

運動障害の等級認定の基準をより具体的に説明すると、以下の通りです。
以下は労災保険における認定基準ですが、自賠責保険でも労災保険の認定基準を準用することが多いため、以下の情報を参考にしても基本的に支障はありません。

脊柱の運動障害

(1)6級5号…脊柱に著しい運動障害を残すもの
次のいずれかにより頸部及び胸腰部が強直したものをいう。

(ア)頸椎及び胸腰椎のそれぞれに脊椎圧迫骨折等が存しており、そのことがエックス線写真等により確認できるもの
(イ)頸椎及び胸腰椎のそれぞれに脊椎固定術が行われたもの
(ウ)項背腰部軟部組織*8に明らかな器質的変化が認められるもの

*8 項背腰部軟部組織…うなじ、背中、腰の部分に存在する筋肉、血管、腱、靱帯などの軟部組織のこと。


(2)8級2号…脊柱に運動障害を残すもの
次のいずれかに該当するものをいう。

(ア)次のa, b, cのいずれかにより、頸部又は胸腰部の可動域が参考可動域角度の1/2以下に制限されたもの
a頸椎又は胸腰椎に脊椎圧迫骨折等を残しており、そのことがエックス線写真等により確認できるもの
b頸椎又は胸腰椎に脊椎固定術が行われたもの
c項背腰部軟部組織に明らかな器質的変化が認められるもの
(イ)頭蓋・上位頸椎間に著しい異常可動性が生じたもの

参考:『せき柱及びその他の体幹骨、上肢並びに下肢の障害に関する障害等級認定基準』 平成16年6月4日付け基発第0604003号 厚生労働省 2020/04/28閲覧

6級相当の「頸部及び腰部の両方の保持に困難があり、常に硬性補装具を必要とするもの」や、8級相当の「頸部又は腰部のいずれかの保持に困難があり、常に硬性補装具を必要とするもの」は、荷重障害(荷重機能の傷害)ともいわれます。

脊椎圧迫骨折や脊椎の脱臼、脊柱を支える筋肉の麻痺や軟部組織における明らかな器質変化が、レントゲン検査などの画像で認められることが認定のポイントです。

該当する後遺障害等級がよくわからないなら弁護士に相談

圧迫骨折で後遺障害等級が認められる基準をみても、被害者本人だけでは後遺障害何級に該当するのかわかりづらいこともあるでしょう。

「背骨がかなり曲がっているが、何級くらいになるのかはよくわからない」
「高い等級になるかならないかくらいの曲がりにくさだが、ちゃんと高い等級が認定されるのだろうか」

このような疑問や不安をお持ちの場合は、交通事故案件の経験豊富な弁護士に相談することをおすすめします。

何十件も後遺障害等級の申請手続きをサポートしたことがある弁護士であれば、適切な等級が認定されるためのアドバイスが可能です。

交通事故で脊椎の圧迫骨折を負ってお悩みの方はぜひアトム法律事務所までご相談ください。

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圧迫骨折で後遺障害等級の認定を受ける方法

自賠責損害調査事務所による審査を受ける

後遺障害等級認定の手続きの流れ

入通院による治療をこれ以上続けても、症状が緩和する見込みがない状態に入ることを症状固定といいます。症状固定の診断を受けたということは、後遺症が残ったことを意味します。

症状固定の診断を受けたら、後遺障害慰謝料・逸失利益を請求するため、まずは後遺障害等級認定の申請手続きを行います。
手続きによって書類が審査機関に渡ると、審査が行われます。

後遺障害等級の認定審査を行うのは、自賠責損害調査事務所です。

自賠責損害調査事務所

損害保険料率算出機構という組織内に存在する調査事務所。
自賠責保険金支払いの請求書類に基づき、損害額等を公正かつ中立的な立場で調査を行う。

ただし、後遺障害は非該当になるケースもあり、申請すれば必ず等級が認定されるわけではありません。
また、思っていたよりも低い等級に認定されることで、低額な後遺障害慰謝料しか請求できない場合もあります

後遺障害等級認定の流れについてはこの後解説しますが、『交通事故の後遺障害等級認定|申請方法と認定される症状、14級認定のポイント』もあわせてご覧ください。

申請手続きは事前認定か被害者請求の2つから選ぶ

後遺障害等級認定の申請手続きとは、書類を審査機関に提出する作業を指します。
ただし、そのルートには2つの種類があり、それぞれ「事前認定」「被害者請求」と呼ばれます。

事前認定相手方の任意保険会社を通して書類を審査機関に提出する方法。
ほぼすべての書類を相手方の任意保険会社が集めてくれる。
被害者請求相手方の自賠責保険会社を通して書類を審査機関に提出する方法。
書類はすべて被害者で用意する。
事前認定の流れ
被害者請求の流れ

手間がかからなくて楽なのは事前認定ですが、被害者請求であれば審査に効果的な証拠集めなどを納得のいくまで行えるので、被害者請求の方がおすすめです。

手続き主な特徴
事前認定手間がかからない
等級認定のための証拠をそろえづらい
被害者請求手間がかかる
等級認定のための証拠を揃えやすい

被害者請求では、主治医に作成してもらった後遺障害診断書やCTやMRIなどの画像検査結果、医証(医師の意見書など)などの必要書類を全て被害者が用意します。
この際、後遺症の状態に即した書類を揃えたり、各書類の内容をブラッシュアップしたりすれば、審査に有利に働く可能性があります。

関連記事

認定結果に納得できなければ異議申し立てができる

通知された審査結果に納得いかない場合は、異議申し立てをして再審査を受けることも可能です。

ただ、初回と同じ内容で異議申し立てをしても審査結果が改められる可能性は低いため、提出した後遺障害診断書の内容や各種検査結果を今一度見直し、改善する必要があります。

以下の点をよく分析したうえで、適切な検査を受けたり書類を作成し直したりして、異議申し立てを行いましょう。

  • 今回の審査結果に至った理由
  • 後遺症の症状・程度、日常生活や仕事への影響のうち、どの点が審査機関に伝わらなかったのか
  • 異議申し立てをして審査結果が変わる可能性はあるか

関連記事

後遺障害の異議申し立てを成功させる方法

圧迫骨折で後遺障害等級が認定されるための5ポイント

圧迫骨折による後遺症で後遺障害等級の認定を受けるためのポイントは、以下の通りです。

  • 半年以上治療をしていること
    後遺障害等級は一般的に、半年以上治療をしても完治しなかった症状に対して認定される
  • 継続的に治療をしてること
    1ヶ月以上治療を中断している期間があると、その時点でケガは治っていたと疑われ、等級認定がされにくくなる
  • 後遺症の症状や程度を客観的・医学的に証明できること
    レントゲン写真やMRI画像、神経学的検査などにより症状の存在や程度を証明できることが必要
  • 一貫して症状があること
    治療中に症状が変わっていたり、日によって症状の程度が違ったりすると、後遺障害等級の認定がされにくい
  • 後遺症が、交通事故によって生じたものだと証明できること
    後遺症と交通事故の因果関係が証明できなければ、後遺障害等級は認定されない

圧迫骨折による後遺症の場合、特に注意すべきは「後遺症が、交通事故によって生じたものだと証明できること」と「後遺症の症状や程度を客観的・医学的に証明できること」という点です。
それぞれについて詳しく解説します。

後遺症が、交通事故によって生じたものだと証明できること

実は、圧迫骨折は日常生活の中で知らない間に生じていることがあるので、「その圧迫骨折は交通事故以前のものだ」と判断されてしまう可能性があります。
交通事故と圧迫骨折の因果関係を証明する方法はこの後紹介するので、確認してみてください。

後遺症の症状や程度を客観的・医学的に証明できること

「後遺症の症状や程度を客観的・医学的に証明する」ことについても注意点があります。
後遺症の客観的・医学的証明のためには、各種画像検査や神経学的検査を受けなければなりません。
しかし、医師が後遺症の状況を把握して治療方針を決めるために行う検査と、後遺障害等級認定の審査のために必要な検査は違う場合があるのです。

医師の指示通りに検査を受けるだけでは不十分な可能性があるので、どのような検査を受けるべきかは、後遺障害等級認定に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。

要注意!圧迫骨折は事故前から生じていることも

圧迫骨折とは押しつぶされる骨折のこと

そもそも脊椎の圧迫骨折とは、外部から加えられた圧力により脊椎の椎体と呼ばれる部分が圧し潰されて起こる骨折のことです。

脊椎の圧迫骨折が起こっている図

脊椎圧迫骨折の画像

出典:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/17/Blausen_0250_CompressionFracture_Vertebrae.png

脊椎の骨折した部位により、腰椎圧迫骨折・胸椎圧迫骨折・頸椎圧迫骨折と呼び分けられます。

圧迫骨折は加齢でも生じる|慰謝料請求できない可能性も

圧迫骨折は、加齢によって骨がもろくなった場合でも生じることがあります。

特に、高齢者はくしゃみや重い物の持ち上げといった日常動作で椎体が押しつぶされ、圧迫骨折が生じることもあるのです。

圧迫骨折の急性期は痛みをほとんど感じないか、少し痛む程度の痛みしか感じないことも多いため、そのまま気づかず生活を送る人も少なくありません。
圧迫骨折を放置すると椎体がつぶれたまま固まり、背骨に歪みが残ることがあります。

そのため、交通事故後のレントゲン撮影で圧迫骨折が発見された場合でも事故前から生じていた圧迫骨折なので補償の対象には入らない」と判断されてしまう可能性があります。

交通事故と圧迫骨折の因果関係が適切に証明できなければ、後遺障害等級の認定はおろか、治療費等も適切に請求することができません。
したがって、加齢による圧迫骨折ではなく、交通事故による圧迫骨折であることを証明する必要があります。

つづいては、圧迫骨折が交通事故で生じたことを証明する方法について解説します。

圧迫骨折と交通事故の因果関係を証明する方法

圧迫骨折が交通事故によって生じたことを証明する際にカギとなるのが、「骨皮質(骨の表面の硬い部分)」です。

通常、事故以前から圧迫骨折が生じていた場合は、骨皮質の連続性は保たれています。

したがって、事故直後の画像診断で骨皮質の連続性が保たれていない椎体の圧壊が確認できれば、「事故によって生じた圧迫骨折だ」と認められる可能性が高いでしょう。

なお、レントゲンでは椎体の圧壊の原因となる骨挫傷(骨内部が傷つくこと)を撮影することができません。画像診断では、MRI撮影を受けるようにしてください。

事故から数週間後に圧迫骨折が生じることもある

事故直後の画像診断で圧迫骨折が確認できなくても、事故後数週間~数か月後に背中や腰に痛みを感じたら、速やかに再診断を受けてください。

事故後、時間が経つにつれて徐々に椎体が押しつぶされていく圧迫骨折も存在するからです。

圧迫骨折で後遺症が残った場合の慰謝料相場

請求できる損害賠償項目一覧

交通事故で負った圧迫骨折により後遺障害等級の認定を受けたら、主に以下の費目を請求できます。

項目内容
治療関係費入通院費、投薬料、手術料、看護料など、治療に関する費用
※後遺障害等級の有無に関係なく請求可
入通院慰謝料交通事故で生じた精神的な苦痛を金銭的価値に置き換えたもの
※後遺障害等級の有無に関係なく請求可
休業損害ケガのせいで休業せざるをえなくなり、減少してしまった収入
※後遺障害等級の有無に関係なく請求可
後遺障害慰謝料後遺障害等級が認定された場合に請求できる慰謝料
※後遺障害等級が認定された場合のみ請求可
逸失利益後遺障害で労働能力が低下しなければ得られたはずの利益
※後遺障害等級が認定された場合のみ請求可

後遺障害等級の認定が終わると、相手方任意保険会社から上記の費目について金額提示があるでしょう。

相手方の提示額は低いので鵜呑みは危険

賠償金の計算方法には弁護士基準・任意保険基準・自賠責基準の3つがあり、最も相場が高くなる算定方法は弁護士基準です。

しかし、相手方任意保険会社は任意保険基準の金額を提示してくるので、そのまま受け入れてしまうともらえるはずの金額がもらえなくなってしまいます。

提示された金額の増額交渉は、被害者本人では難しいのが実情です。
交渉時に弁護士を立てれば以下の理由から、弁護士基準程度まで増額させられる可能性が高いので、弁護士を立てることをおすすめします。

  • 専門知識と資格を持つ弁護士の交渉であれば、相手方任意保険会社もないがしろにはできない
  • 弁護士が介入してくると裁判に発展する可能性があるので、それを避けるため相手方は態度を軟化させる

なお、以下の慰謝料計算機に情報を入力すれば簡単に弁護士基準の賠償金額相場を計算できます。「慰謝料は具体的にいくらもらえるのだろうか?」と疑問をお持ちの方はぜひご活用ください。

交通事故の慰謝料の計算方法をもっと詳しく知りたい方は、関連記事『交通事故の慰謝料を正しく計算する方法』をお役立てください。

圧迫骨折でもらえる後遺障害慰謝料の相場

圧迫骨折で変形障害・運動障害などの障害が残り、後遺障害等級が認定された場合、後遺障害慰謝料逸失利益を請求することが可能です。

まずは弁護士基準における、後遺障害慰謝料の相場を紹介していきます。
弁護士基準の金額は、過去の判例をもとにした相場額です。本来被害者が受け取るべき正当な金額であるということを覚えておいてください。

脊柱の変形障害の後遺障害慰謝料相場

圧迫骨折による変形障害の後遺障害慰謝料は、6級5号で1,180万円、8級相当で830万円、11級7号で420万円が相場です。

等級後遺障害慰謝料
(弁護士基準)
6級5号1,180万円
8級相当830万円
11級7号420万円

脊柱の運動障害の後遺障害慰謝料相場

運動障害が残った場合の後遺障害慰謝料は、6級5号で1,180万円、8級2号で830万円が相場です。6級相当や8級相当も、その後遺障害等級と同水準の相場となります。

等級後遺障害慰謝料
(弁護士基準)
6級5号1,180万円
6級相当1,180万円
8級2号830万円
8級相当830万円

その他の等級における後遺障害慰謝料については関連記事『交通事故の後遺症で後遺障害慰謝料を請求!慰謝料の相場と等級認定』で詳しく解説しています。

圧迫骨折でもらえる逸失利益の相場

圧迫骨折の後遺症に後遺障害等級が認定されると、逸失利益も請求できるようになります。

逸失利益とは、後遺障害によって労働能力が下がってしまうことで生じる不利益を補償するものです。簡単に言えば、後遺障害により減ってしまう生涯収入を補償するものなのです。

逸失利益とは、後遺障害によって失われた本来の労働能力で得られたはずの収入を補償するもの

逸失利益の相場は、以下の計算式で計算できます。

  • 有職者または就労可能者の逸失利益
    = 基礎収入 × 労働能力喪失率 × 労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数
  • 症状固定時に18歳未満の未就労者の逸失利益
    = 基礎収入 × 労働能力喪失率 × 67歳までのライプニッツ係数 – 18歳に達するまでのライプニッツ係数

計算式に登場する各用語の意味は以下の通りです。

基礎収入

交通事故に遭う前の給与のこと。
給与所得者の場合、源泉徴収票の税引き前の総支給額が基礎収入となる。
主婦や学生の場合、全年齢平均の賃金額が基礎収入となる可能性がある。

労働能力喪失期間

症状固定~67歳までの年数。

労働能力喪失率

後遺障害によって労働能力が失われた割合のこと。
6級の場合は67%8級の場合は45%11級の場合は20%の労働能力喪失率が認められる。

ライプニッツ係数

中間利息を控除するために用いる数値のこと。
2020年4月1日以降に生じた交通事故の場合、以下の表のライプニッツ係数が参照される。

就労可能年数とライプニッツ係数(年率3%)

就労可能年数ライプニッツ係数
1年0.97
5年4.58
10年8.53
20年14.88
30年19.60

2020年4月1日よりも前に生じた交通事故の場合、ライプニッツ係数は年率5%で計算される点に注意(年率が高いほど最終的にもらえる逸失利益の金額は低くなる)

たとえば37歳・年収500万円の方が交通事故で圧迫骨折を負い、6級5号に該当する変形障害または運動障害が残った場合、以下の計算式で逸失利益が算出されます。

5,000,000円(基礎収入) × 0.67(労働能力喪失率) × 19.60(67歳までのライプニッツ係数) = 65,660,000円(逸失利益)

逸失利益は、基本的には等級に応じた労働能力喪失率と、67歳までの労働能力喪失期間を用いて計算されます。

しかし、認定された等級よりも高額な逸失利益や後遺障害慰謝料が認められた裁判例もあるため、ケースによっては相場よりも増額できる可能性があります。

  • 適正な後遺障害慰謝料や逸失利益を支払ってもらいたい
  • 相場以上に増額できる見込みがあるのかどうかを知りたい

要望や疑問をお持ちの方はぜひ弁護士までご相談ください。

逸失利益の計算方法についてさらに詳しくは、こちらの関連記事『逸失利益の計算』をご覧ください。

交通事故の圧迫骨折についてのまとめ

最後に、このページで解説した中で特に重要な点をまとめたものが以下です。

重要ポイントまとめ

  • 背骨の形が歪んだ、背中や腰が曲げづらくなった場合、脊柱の変形障害運動障害が認定される可能性がある。
  • 弁護士に交渉を依頼すれば高額な賠償金を支払ってもらえる可能性がある。
  • 後遺障害等級認定の申請方法は被害者請求がおすすめ。

交通事故で負った圧迫骨折の後遺障害等級認定や慰謝料についてのお悩みはぜひアトム法律事務所までご相談ください。

アトム法律事務所は、多くの交通事故案件に取り組んできました。該当しうる後遺障害等級や、慰謝料を増額するためのポイント、示談までの流れについてアドバイス可能です。

アトム法律事務所はLINE・電話・メールでの無料相談も行っていますので、気軽に連絡をしてください。

一度も事務所訪問せずに示談成立まで至るケースもあります。交通事故被害者の方はぜひお気軽にご連絡ください。

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代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

詳しくはこちら

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。現在は「刑事事件」「交通事故」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

英語:TOEIC925点