交通事故による腰椎圧迫骨折が引き起こす後遺症は?慰謝料はいくらもらえる?

交通事故による腰椎圧迫骨折で残る代表的な後遺症は、変形障害、運動障害、神経症状(痛み・しびれ等)、荷重機能障害の4種類です。
腰椎圧迫骨折の慰謝料には、入通院慰謝料と後遺障害慰謝料があります。
入通院慰謝料は治療期間による相場があります。後遺障害慰謝料の場合、認定された等級(6級・8級・11級・12級・14級)ごとの相場があり、弁護士基準で110万円(14級)~1,180万円(6級)です。
残った後遺症の症状に応じた適切な後遺障害等級の認定を受けるには、症状を裏付ける医学的資料の準備や認定基準の理解が欠かせません。
この記事では、腰椎圧迫骨折の後遺症の内容、認定されうる等級、慰謝料相場、認定を受けるためのポイントを弁護士の視点で解説します。
目次
腰椎圧迫骨折とは|症状・治療法・後遺症が残る理由
腰椎圧迫骨折とは、腰椎の骨が圧迫されて骨折するケガのことです。
腰椎は、人の体を支えている椎骨のうち、腰の部分に位置する骨です。
腰椎は5個あります。頭に近い方から第1腰椎(L1)、第2腰椎(L2)、第3腰椎(L3)、第4腰椎(L4)、第5腰椎(L5)と呼ばれます。
腰椎圧迫骨折は、これら腰椎の椎体が圧迫され、潰れる骨折のことです。

腰椎圧迫骨折と腰椎椎体骨折
腰椎のうち最も上に位置する第1腰椎(L1)の椎体が圧迫され骨折した場合は、「第1腰椎圧迫骨折」などの診断名がつきます。
「腰椎椎体骨折」との診断名がつく場合は、腰椎の中で重さや圧力を支える円柱状部分「椎体」の骨折を幅広く指します。圧迫骨折のほか、ヒビが入ったり、前面・側面に圧力がかかって粉砕する骨折も包含されます。
腰椎圧迫骨折がおきやすい事故
腰椎は、身体の下方に位置しているため、とくに、上下の方向に過度な圧迫を受けると圧迫骨折が生じやすいです。
交通事故では、衝突のはずみで自動車が横転したり、自転車が転倒したりして、尻もちをついてしまったときに起こることが多いです。
腰椎圧迫骨折は、いずれも変形障害や運動障害などの後遺症が残る可能性があり、適切な検査と治療が必要です。
腰椎圧迫骨折の主な症状
腰椎圧迫骨折の代表的な症状は、骨折部位である背中や腰の強い痛みです。骨折の程度によっては、つぶれた椎体が神経を圧迫することで、腰や足のしびれ・歩行困難といった症状が現れることもあります。
腰椎圧迫骨折の主な症状
- 背中や腰の痛み(骨折部位の痛み)
- 腰から足にかけてのしびれ・痛み
- 歩行困難・前かがみ姿勢
- 背中が曲がるなどの見た目の変化
症状は骨折の程度によって幅があるため、軽い痛みでも放置せず医師の診察を受けることが重要です。
腰椎圧迫骨折の診断方法
腰椎圧迫骨折の診断では、骨折の有無を確認するためにレントゲン(単純X線)検査やCT検査が行われます。靭帯や椎間板といった軟部組織の損傷が疑われる場合は、MRI検査で確認します。
また、脊髄損傷の合併が疑われる場合には、手足や体幹の感覚・筋力・腱反射などを調べる神経学的検査が行われることもあります。
腰椎圧迫骨折の治療法
腰椎圧迫骨折の治療は、コルセットで腰部を固定して骨が固まるのを待つ「保存療法」が中心です。
痛みが強い場合は内服薬で痛みを緩和し、症状が落ち着いた段階でリハビリテーションに移行して筋力を回復させます。
保存療法で症状が改善しない場合や、脊椎の変形が大きく進行した場合は、椎体形成術などの手術が選択されることもあります。
腰椎圧迫骨折で残る4つの後遺症と後遺障害等級
腰椎圧迫骨折で残る代表的な後遺症は、変形障害・運動障害・神経症状・荷重機能障害の4種類です。後遺症が後遺障害認定されると、等級に応じた後遺障害慰謝料や逸失利益を請求できます。
後遺症の種類ごとに、認定されうる後遺障害等級は以下のとおりです。
腰椎圧迫骨折の後遺障害等級表
| 後遺症の内容 | 後遺障害等級 |
|---|---|
| 変形障害 | 6級5号 8級相当 11級7号 |
| 運動障害 | 6級5号 8級2号 |
| 神経症状 | 12級13号 14級9号 |
| 荷重機能障害 | 6級相当 8級相当 |
変形障害の認定基準(6級5号・8級相当・11級7号)
腰椎圧迫骨折により椎体の変形障害が残った場合、後遺障害6級5号・8級相当・11級7号に認定される可能性があります。
| 等級 | 後遺障害 |
|---|---|
| 6級5号 | 脊柱に著しい変形を残すもの |
| 8級相当 | 脊柱に中程度の変形を残すもの |
| 11級7号 | 脊柱に変形を残すもの |
脊柱の変形障害は、X線写真等(レントゲン・CT画像・MRI画像)で脊椎圧迫骨折等を確認できることが前提です。そのうえで、6級5号や8級相当の腰椎圧迫骨折では、後彎(こうわん)や側彎(そくわん)の程度で認定されるため、医師による測定が必要です。
- 後彎(こうわん)
- 定義:脊柱が背中側に曲がった状態のこと。猫背のようになる。
- 測定:減少した前方椎体高と、当該椎体の後方椎体高の高さを比較。
- 側彎(そくわん)
- 定義:正面から見たときに、脊柱が左右方向に曲がった状態のこと。肩の高さの位置がずれたりする。
- 測定:コブ法による側彎度。
※コブ法とは、X線写真により、脊柱のカーブの上下に位置する「水平面から最も傾いている脊椎」の椎体の延長線が交わる角度を測定するもの。

具体的な認定基準は以下のとおりです。
6級5号「脊柱に著しい変形を残すもの」
後遺障害6級5号「脊柱に著しい変形を残すもの」とは、X線写真等で脊椎圧迫骨折等を確認できる場合であって、かつ、次のいずれかに該当するものをいいます。
- 2個以上の椎体の前方椎体高が著しく減少*¹し、後彎が生じているもの
* 「前方椎体高が著しく減少」とは、減少したすべての椎体の後方椎体高の合計と減少後の前方椎体高の合計との差が、減少した椎体の後方椎体高の1個当たりの高さ以上をいう。
- 1個以上の椎体の前方椎体高が減少*²し、後彎が生ずるとともに、コブ法による側彎度が50度以上となっているもの
*「前方椎体高が減少」とは、減少したすべての椎体の後方椎体高の合計と減少後の前方椎体高の合計との差が、減少した椎体の後方椎体高の1個当たりの高さの50%以上であるものをいう。
8級相当「脊柱に中程度の変形を残すもの」
後遺障害8級に相当する「脊柱に中程度の変形を残すもの」とは、X線写真等によって脊柱圧迫骨折等が確認できる場合であって、かつ、次のいずれかに該当するものをいいます。
- 1個以上の椎体の前方椎体高が減少し、後彎が生じているもの
- コブ法による側弯度が50度以上であるもの
- 環椎又は軸椎の変形・固定(環椎と軸椎との固定術が行われた場合を含む。)により、次のいずれかに該当するもの
- 60度以上の回旋位となっているもの*
- 50度以上の屈曲位又は60度以上の伸展位となっているもの*
- 側屈位となっており、エックス線写真等により、矯正位の頭蓋底部の両端を結んだ線と軸椎下面との平行線が交わる角度が30度以上の斜位となっていることが確認できるもの
* 軸椎以下のせき柱を可動させずに(自然な肢位で)、回旋位又は屈曲・伸展位の角度を測定する
11級7号「脊柱に変形を残すもの」
後遺障害11級7号の「脊柱に変形を残すもの」は、以下のいずれかに該当するものをいいます。
- 脊椎圧迫骨折・脱臼等を残しており、そのことがX線写真等により確認できるもの
- 脊椎固定術が行われたもの(移植した骨がいずれかの脊椎に吸収されたものを除く)
- 3個以上の脊椎について、椎弓切除術等の椎弓形成術を受けたもの
変形障害には細かい認定基準があり、立証に必要な検査も多岐にわたります。後遺障害申請をする際は、自分の症状がどの等級に該当しうるか見当をつけたうえで準備を進めることが大切です。
脊柱の変形障害に伴う痛み(腰痛等)
脊柱の変形障害に伴う痛み(腰痛等)は、別の後遺障害として等級認定されるのではなく、変形障害に含めて評価されます。
変形から通常派生する関係にあるためです。
運動障害の認定基準(6級5号・8級2号)
背骨の変形により脊柱が動きにくくなる運動障害が残った場合、後遺障害6級5号または8級2号に認定される可能性があります。
| 等級 | 後遺障害 |
|---|---|
| 6級5号 | 脊柱に著しい運動障害を残すもの |
| 8級2号 | 脊柱に運動障害を残すもの |
6級5号「脊柱に著しい運動障害を残すもの」
腰椎圧迫骨折の後遺症で後遺障害6級5号「脊柱に著しい運動障害を残すもの」が認定されるのは、以下のいずれかに該当し、胸腰部が強直した場合です。
- 頚椎および胸腰椎のそれぞれに脊椎圧迫骨折などが生じており、レントゲンで確認できるもの
- 頚椎および胸腰椎のそれぞれに脊椎固定術がおこなわれたもの
- 項背腰部軟部組織に明らかな器質的変化が認められるもの
なお、強直とは、まったく動かない場合や可動域が正常値の10%以下に制限されているような場合を指します。
8級2号「脊柱に運動障害を残すもの」
腰椎圧迫骨折の後遺症で後遺障害8級2号「脊柱に運動障害を残すもの」が認定されるのは、以下のいずれかに該当し、頚椎または胸腰椎の可動域が参考可動域角度の2分の1以下に制限された場合です。
- 頚椎または胸腰椎のいずれかに脊椎圧迫骨折等を残しており、そのことがX線写真等で確認できるもの
- 頚椎または胸腰椎のいずれかに脊椎固定術がおこなわれたもの
- 項背腰部軟部組織に明らかな器質的変化が認められるもの
※このほか、8級2号には腰椎圧迫骨折とは関係しないが「頭蓋・上位頚椎間に著しい異常可動性が生じたもの」が含まれる。
後遺障害6級5号と8級2号の違いをまとめると、以下の表のとおりです。
運動障害の認定基準の比較
| 6級5号 | 8級2号 | |
|---|---|---|
| レントゲンで確認可能な脊椎圧迫骨折 | 頚椎および胸腰椎 | 頚椎か胸腰椎 |
| 参考可動域角度の2分の1以下に制限 | ー | 頚椎か胸腰椎 |
| 脊椎固定術 | 頚椎および胸腰椎 | 頚椎か胸腰椎 |
| 項背腰部軟部組織の明らかな器質的変化 | あり | あり |
神経症状の認定基準(12級13号・14級9号)
腰椎圧迫骨折の後遺症として神経症状(痛み・しびれ・筋力低下)が残った場合、12級13号または14級9号に認定される可能性があります。
| 等級 | 後遺障害 |
|---|---|
| 12級13号 | 局部に頑固な神経症状を残すもの(画像所見で医学的に証明できる) |
| 14級9号 | 局部に神経症状を残すもの(症状の一貫性と受傷状況から医学的に説明できる) |
神経症状は目に見えない症状のため、痛みやしびれの存在を客観的に明らかにする資料が重要となります。
12級13号はMRI等の画像所見で神経圧迫が確認できることが要件、14級9号は画像所見がなくとも症状経過から医学的に説明できることが要件です。
荷重機能障害の認定基準(6級相当・8級相当)
腰椎圧迫骨折により腰や首を支える機能が失われた場合、後遺障害6級相当または8級相当に認定される可能性があります。
| 等級 | 後遺障害 |
|---|---|
| 6級相当 | 頸部及び腰部の両方の保持に困難があり、常に硬性補装具を必要とするもの |
| 8級相当 | 頸部又は腰部のいずれかの保持に困難があり、常に硬性補装具を必要とするもの |
腰椎圧迫骨折の後遺障害等級認定基準は、複雑でわかりにくいため、弁護士に相談することをおすすめします。
腰椎圧迫骨折で後遺障害認定が難しいケースと対処法
腰椎圧迫骨折と診断されたとしても、後遺障害等級認定が認められないことがあります。
後遺障害認定が認められないケース
腰椎圧迫骨折と診断された場合でも、後遺障害等級認定が認められないケースがあります。
主な理由として、症状がほぼ改善したと判断される場合や、事故以前から骨折があったとみなされる場合が挙げられるでしょう。
(1)症状がほぼ改善したと判断されるケース
受傷直後の2~3週間に適切な治療を受けると、椎体のつぶれが進行せず、画像上は骨折が確認できないほど回復することがあります。特に若い方ほどこの傾向が強くなります。
このようなケースでは、痛みが残っていても画像所見を根拠に後遺障害等級認定を受けることが難しくなります。
(2)事故以前から圧迫骨折があったと判断されるケース
骨折が事故以前から生じていた「既存障害」とみなされると、今回の交通事故による後遺障害としては認定されません。被害者が高齢の場合、加齢で骨がもろくなっていることから、事故前から骨折していたと判断されることがあります。
このようなケースでは、今回の事故によって新たに生じた骨折であることを医師に診断してもらうことが必要です。
後遺障害等級認定を受けるための3つのポイント
腰椎圧迫骨折で後遺障害等級認定を目指す場合、以下のポイントを押さえることが重要です。
後遺障害等級認定のポイント
- MRI検査など適切な画像検査を受ける
椎体のつぶれが進まなかった場合でも、MRI検査で骨髄浮腫などの所見を捉えることで、新鮮な圧迫骨折であったことを示せる可能性があります - 事故直後からの診療記録を整える
受傷直後の強い痛みや炎症の経過が記載されていれば、事故と症状の因果関係を示す資料となります - 事故態様の立証を補強する
事故の衝撃の大きさを示す資料や医師の意見書を準備し、事故で骨折が生じたことを示します
どのような検査を受けるべきか、どのような資料が効果的かは個別事情によります。判断に迷う場合は弁護士に相談することを検討してください。
後遺障害等級認定の申請は被害者請求がおすすめ
腰椎圧迫骨折の後遺障害等級認定を受けることが難しい場合には、被害者請求という方法により後遺障害等級認定の申請を行うことがおすすめです。
被害者請求とは、被害者自身が申請に必要な書類を用意し、加害者側の自賠責保険会社を通して審査機関に書類送付を行うという方法になります。

書類を用意する手間がかかりますが、被害者自身で用意するため、認定のために適切な書類を作成・収集することが可能です。
後遺障害等級の認定が難しいケースの場合には、被害者請求により被害者自身で適切な書類の作成・収集を行うべきでしょう。
書類の作成・収集の負担は弁護士に依頼して手伝ってもらうことで軽減できます。
被害者請求による申請方法について詳しく知りたい方は『後遺障害申請の被害者請求|流れや弁護士に依頼すべき理由を解説』の記事をご覧ください。
腰椎圧迫骨折の慰謝料相場と保険金の内訳
腰椎圧迫骨折で請求できる主な金銭は、後遺障害慰謝料・入通院慰謝料・休業損害・逸失利益・治療関係費などです。後遺障害等級に応じて金額の幅が大きく変わります。
弁護士基準によると、腰椎圧迫骨折の後遺障害慰謝料相場は110万円~1,180万円です。骨折の程度や後遺症の程度によって認定された等級に応じて金額が変わります。
腰椎圧迫骨折の後遺障害慰謝料の相場
腰椎圧迫骨折による変形障害で、後遺障害6級5号に認定された場合、後遺障害慰謝料を自賠責基準で計算すると512万円(498万円)になるところ、弁護士基準で計算すると1,180万円になります。
後遺障害慰謝料の相場(抜粋)
| 等級 | 自賠責基準 | 弁護士基準 |
|---|---|---|
| 6級 | 512万円(498万円) | 1,180万円 |
| 8級 | 331万円(324万円) | 830万円 |
| 11級 | 136万円(135万円) | 420万円 |
| 12級 | 94万円(93万円) | 290万円 |
| 14級 | 32万円(32万円) | 110万円 |
*()内の金額は2020年3月31日以前の事故に適用
後遺障害慰謝料は、算定に用いる基準(自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準)によって金額が大きく異なります。
慰謝料相場の3基準
- 自賠責基準
自賠責保険の計算基準。国が定める最低限度の補償額になる。 - 任意保険基準
任意保険会社の独自の計算基準。非公開だが、自賠責基準とほぼ同額かやや上回る程度の水準 - 弁護士基準(裁判基準)
弁護士や裁判所が用いる計算基準

通常、3つの基準のなかで最も高額になるのが弁護士基準です。
相手方保険会社の提示額が低い場合は、弁護士基準をもとに示談金の増額交渉を行うことで、より適正な賠償額を受け取れる可能性があります。
腰椎圧迫骨折の入通院慰謝料の相場
交通事故により腰椎圧迫骨折を負った場合、後遺障害認定を受けられなくても、入通院慰謝料の請求が可能です。
入通院慰謝料とは?
被害者が交通事故のケガの治療として、手術・治療・検査・リハビリなどのために入通院をしなければならなかった精神的苦痛を緩和するために支払われる金銭。傷害慰謝料と呼ばれることもある。
つまり、後遺障害認定を受けていない場合は入通院慰謝料が請求でき、後遺障害認定を受けた場合は入通院慰謝料に加えて後遺障害慰謝料が請求できるとイメージしておいてください。
入通院慰謝料の相場は、以下のとおりです。
入通院慰謝料の相場
| 治療期間 | 入通院慰謝料 |
|---|---|
| 入院0ヶ月 通院6か月 | 116万円 |
| 入院1か月 通院6か月 | 149万円 |
| 通院2か月 通院6か月 | 181万円 |
※公益財団法人 日弁連交通事故相談センター東京支部「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準 上巻(基準編)」参照
ご自身のケースで慰謝料がいくらになるのか簡単に知りたい方は、以下の自動計算機をご利用ください。
腰椎圧迫骨折で慰謝料以外に請求できる損害
交通事故により腰椎圧迫骨折となった場合には、以下のような損害についても請求が可能です。

- 治療関係費
治療のために必要であった投薬費、手術代、入院費用など - 休業損害
治療のために仕事を休んだことで生じる減収に対する補償 - 逸失利益
後遺障害により、以前より仕事ができなくなったことで生じる、将来の収入の減収に対する補償 - その他の損害
装具代、入院中の雑費、通院交通費など - 物的損害
車の修理代や代車費用など
費目ごとの計算方法について詳しく知りたい方は『交通事故の損害賠償とは?請求できるもの・相場・賠償金の仕組みを解説』の記事をご覧ください。
入通院慰謝料や他の損害についても計算方法に注意
入通院慰謝料や他の損害についても、相手の保険会社が提示してくる計算方法と、弁護士や裁判所が損害を算定する計算方法では、金額に違いが出てきます。
相手の保険会社が提案してくる金額は、相場よりも低額なケースが多いので、示談における増額交渉を行うことが重要です。
また示談金の総額は過失割合の影響を受けます。過失割合とは、交通事故に対する当事者の責任度合いを割合で示したものです。
もし被害者側にも10%の過失があるならば、相手から受けとる示談金は10%減額され、なおかつ相手の損害のうち10%を支払う必要があるため、適切な過失割合を主張することが欠かせません。
こうした入通院慰謝料の計算方法や過失割合の仕組みを知りたい方は、関連記事を読むと理解が深まるので参考にしてみてください。
腰椎圧迫骨折の解決事例(慰謝料増額・逸失利益の交渉)
アトム法律事務所は、これまで多くの交通事故の賠償請求にかかわってきました。
ここでは腰椎圧迫骨折に関する一部の解決実績を抜粋して紹介します。
後遺障害8級相当で約2,195万円回収した事例
停車車両のドア開放で自転車が衝突し腰椎圧迫骨折を負った事例
被害者は、停車していた車両の横を自転車ですり抜けようとした際、突然、車両のドアが開き、はじかれ第1腰椎圧迫骨折、左手背部挫傷、左大腿部打撲、左肩関節打撲などを負った。
後遺障害認定や示談交渉についてご相談があったケース。
弁護活動の成果
弁護士介入後、被害者請求を実施し、後遺障害8級相当(脊柱の変形障害)の認定を獲得。
その後、示談交渉では、保険会社から労働能力喪失率について14%と主張されたが、判例調査にもとづき27%で反論し、認めさせた結果、最終的に約2,195万円で示談成立となった。
年齢、職業
40~50代、自営業(グラフィックデザイナー)
傷病名
第1腰椎圧迫骨折等
後遺障害等級
8級相当
後遺障害併合9級で約2,244万円回収した事例
第一腰椎圧迫骨折の慰謝料獲得事例
交差点でバイクが青信号で直進しようとした際、赤信号で進入してきた自転車を避けた結果、後方にいた相手方バイクに追突され転倒した事案。
第1腰椎圧迫骨折と左肩腱板損傷を負い、背中・腰のしびれ、臀部の痛み、肩の可動域制限が後遺症として残った。
弁護活動の成果
前任弁護士が右肩の可動域の実態を見落としていたことへの不信感から弁護士変更を希望し相談に至った。
担当医師が可動域の数値を適切に記載しないため別の病院で測定を実施し、その数値を含めた被害者請求を行った結果、併合9級が認定され、約2,244万円を回収した。
年齢、職業
40~50代、会社員
傷病名
第一腰椎圧迫骨折、左肩腱板損傷
後遺障害等級
併合9級
後遺障害11級で約916万円回収した事例
横断歩道を歩行中に右折車と衝突し腰椎圧迫骨折を負った事例
通勤中に信号のある交差点で歩行者用横断歩道を青信号で自転車で渡っていたところ、左折してきた車に衝突され転倒し負傷した事故。
後遺障害11級7号認定済みだったが、保険会社の提示額の妥当性について不安があり、ご相談いただいたケース。
弁護活動の成果
弁護士介入後、一つ一つの業務内容や日常生活に支障が生じる場面を具体的に明らかにし、転職が制限されることなども含め陳述書に話をまとめ、保険会社との示談交渉を実施。
結果、労働能力喪失率14%、喪失期間10年で合意し、最終的に約916万円で示談締結となった。
年齢、職業
20~30代、会社員
傷病名
腰椎圧迫骨折
後遺障害等級
11級7号
後遺障害11級で約841万円回収した事例
第一腰椎圧迫骨折の増額事例
青信号で横断歩道を渡ろうとしたところ、赤信号を無視した相手方車両に衝突され、7〜8メートル飛ばされ、腰椎圧迫骨折・肋骨骨折・膝骨折を負った事案。
36日間の入院中に背中へのボルト挿入手術を受け、1年後にボルト除去手術も行った。
胸椎と腰椎を圧迫骨折し、脊柱に変形を残すものとして11級7号に認定済み。
保険会社の後遺障害に関する提示額は、自賠責基準の上限額(約399万円)にとどまっていたため、増額の可能性があったケース。
弁護活動の成果
弁護士介入後、フリーランスで働いていた年収約200万円の依頼者の収入に関して、取引履歴や事故後にキャンセルした仕事の依頼メールを証拠として逸失利益を主張・立証。
相手方に弁護士がついていたものの1~2度の交渉で約442万円の増額を実現、最終的に約841万円を回収した。
年齢、職業
40~50代、自営業(フリーランス)
傷病名
腰椎圧迫骨折・肋骨骨折・膝骨折
後遺障害等級
11級7号
後遺障害11級で約740万円回収した事例
腰椎圧迫骨折の増額事例
自損事故により腰椎圧迫骨折を負い、後遺障害等級11級7号の認定を受けた事案。
日常生活や仕事で痛みが続き、重い荷物を持てないなどの支障もあった。
保険会社からは労働能力喪失率10%・労働能力喪失期間6年を前提とした約512万円の賠償額が提示されており、弁護士増額の可能性があったケース。
弁護活動の成果
弁護士介入後は、後遺障害11級7号の認定内容に痛みが含まれている点に着目し、保険会社が前提とした労働能力喪失率10%ではなく、12級相当の14%を主張。
さらに、保険会社が6年としていた労働能力喪失期間についても8年に延長させることに成功。その結果、約740万円で示談が成立し、当初の提示額約512万円から約228万円の増額した。
年齢、職業
20~30代、会社員
傷病名
腰椎圧迫骨折
後遺障害等級
11級7号
アトム法律事務所では、他にも多数の解決事例がございます。
ご自身の事故に類似のケースをお探しになりたい方は、解決事例のページもあわせてご覧ください。
腰椎圧迫骨折の後遺症を弁護士に相談するメリットは?
交通事故で腰椎圧迫骨折を負った場合、弁護士に相談することで、以下のメリットがあります。
弁護士相談のメリット
- 後遺障害等級の認定を有利に進めることができる
- 慰謝料や損害賠償金の増額を図ることができる
- 被害者の負担を軽減することができる
それぞれについて詳しくみていきましょう。
後遺障害等級の認定を有利に進めることができる
弁護士に相談・依頼することで、後遺障害等級の認定を有利に進めることができます。
後遺障害等級が認定されることで、後遺障害に関する慰謝料や損害賠償金を請求することが可能となりますが、認定の手続きは専門知識が必要となるため簡単ではありません。
後遺障害認定手続きの経験や知識を有する弁護士に依頼し、認定手続きについてサポートしてもらうことで、適切な後遺障害等級認定を受けられる可能性が高まるのです。
慰謝料や損害賠償金の増額を図ることができる
弁護士に相談することで、慰謝料や損害賠償金の増額を図ることができます。
加害者側は相場よりも低い金額で示談するよう交渉してくるため、増額交渉が必要です。
しかし、増額交渉が認められるには法的に適切な証拠をもとに主張を行う必要があり、簡単ではないでしょう。
弁護士が増額交渉を行うと、専門家による根拠のある主張であることや、示談が不調に終わると裁判となる可能性が高まることから、増額交渉が認められやすくなります。

そのため、弁護士に相談・依頼を行い、増額交渉を行ってもらうことをおすすめします。
被害者の負担を軽減することができる
弁護士に相談・依頼を行うことで、被害者の肉体的・精神的負担を軽減することができます。
交通事故の示談交渉は時間がかかり、リハビリや仕事の復帰の準備などと並行して行うことは被害者の負担が非常に大きくなります。
弁護士に依頼すると、加害者側との連絡や示談交渉は弁護士が行ってくれるため、被害者の負担を軽減することが可能です。
まとめ|腰椎圧迫骨折の後遺症は早期の対応が重要
交通事故による腰椎圧迫骨折で残る代表的な後遺症は、神経症状・運動障害・変形障害・荷重機能障害の4種類です。これらの後遺症が後遺障害認定されると、弁護士基準で110万円(14級)~1,180万円(6級)の後遺障害慰謝料を請求できます。
腰椎圧迫骨折は、適切な検査と書類準備によって後遺障害認定の結果が変わる可能性があります。
痛みやしびれが残っている、保険会社の提示額が妥当か不安などのお悩みがある方は、早めに弁護士へ相談することを検討してみてください。
アトム法律事務所では、交通事故で腰椎圧迫骨折などのケガをされた方に向けて、無料の法律相談窓口を設けています。24時間365日いつでも電話・LINEで相談予約を受け付けておりますので、お気軽にご利用ください。

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。全国15拠点を構えるアトム法律税務グループの代表弁護士として、刑事事件・交通事故・離婚・相続の解決に注力している。
一方で「岡野タケシ弁護士」としてSNSでのニュースや法律問題解説を弁護士視点で配信している(YouTubeチャンネル登録者176万人、TikTokフォロワー数69万人、Xフォロワー数24万人)。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

