足首骨折の後遺症と慰謝料は?捻挫や靭帯損傷でも後遺障害は残る?

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足首骨折の後遺症 慰謝料の相場は?

足首骨折の後遺症には、主に関節の可動域制限(動かしにくさ)、痛み・しびれ(神経症状)などがあります。このような後遺症の主な原因は、足首の関節の硬直や神経の損傷です。

ケガの程度や部位にもよりますが、足首の後遺症は決して珍しくなく、適切な対応をとることで受け取れる賠償金額が大きく変わります。

交通事故で足首の骨折等を負い、リハビリ・治療をしても症状が改善しない場合は、整形外科で「症状固定」の診断を受けて「後遺障害等級認定」を申請することが重要です。

後遺障害等級が認定されると後遺障害に対する慰謝料などが請求可能で、適切な賠償金を得られます。

この記事では、足首の骨折を中心としてどんな後遺症が残りうるのか、後遺症が残った場合にどのような請求が可能となるのかという点を解説しています。

交通事故による足首骨折で生じる損害について適切な損害賠償金額を獲得したいと考えている方は、参考にしてください。

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足首骨折~治療終了までの流れ

足首骨折の具体的な傷病名一覧

一口に足首骨折といっても、実際に診断書に書かれている傷病名は様々です。

まずは具体的にどのような骨・関節が「足首」にあたるのか確認してみましょう。

骨・関節位置関係
脛骨(けいこつ)膝から足首までの2本の骨の、太いほうの骨
腓骨(ひこつ)膝から足首までの2本の骨の、細いほうの骨
距骨(きょこつ)足首を支え、足首の関節を構成する骨
外果(がいか)足首の外側にある骨
踵骨(しょうこつ)足のかかとの骨
中足骨(ちゅうそくこつ)足の甲にある骨
リスフラン関節足の甲の関節

これらの骨のパーツに「~骨折」などとついている傷病名の場合が、この記事で説明する「足首骨折」にあたります。

実際の事故では、以下のようなシチュエーションで足首骨折が起こることがあります。

  • 足関節を外側へひねってしまい、距骨に押されて外果骨折が起こる
  • 転んだはずみで足を内側へひねり、中足骨骨折が起こる
  • バイクや自転車から転落し、踵を打ち付けて踵骨骨折が起こる
  • 自動車のブレーキを踏んだ状態で正面衝突し、距骨骨折が起こる

足首骨折の治療の流れ

足首骨折の症状として、激しい痛み、足の腫れやむくみ、内出血、歩行困難などが起こります。

骨折が軽度の場合は、ギプス固定によって治療が可能です。

また骨折がひどい場合は、手術が必要になることもあります。

いずれの場合であっても、骨が癒合するように体重をかけず、安静にして過ごすようにします。

骨が癒合したあとは、医師や理学療法士の指示に従い、リハビリを行うのが一般的です。

「完治」または「症状固定」で、治療終了となります。

足首骨折で完治・症状固定までの期間は?

骨折の部位による部分が大きいですが、交通事故から症状固定までの期間は、一般的には半年から1年程度が多いでしょう。

足首骨折のなかでも、脛骨や距骨は血流が流れにくく、骨が癒合しにくいと言われています。

また、足首骨折で手術をした方は、半年~一年後に抜釘手術をすることが多く、術後経過によってはさらに治療期間が延びることもあります。

治療が長期化しても焦らず、医師の指示にしたがって定期的な通院をするようにしましょう。

足首骨折の後遺症が残ったら「後遺障害認定」が必要

症状固定すると後遺障害認定の申請ができる

症状固定とは、これ以上治療を続けても症状の回復が期待できない状態を指します。症状固定すると、後遺障害認定の申請ができるようになります。

症状固定のタイミング

交通事故で足首を骨折し、治療を続けた後、後遺症が残った場合、まずは「症状固定」と医師に診断してもらいましょう。

その後、「後遺障害診断書」等を準備して、「後遺障害等級認定」の申請を行います。

足首骨折後の後遺症について、等級が認定されれば、後遺症に関する賠償金を請求できるようになります。

足首骨折の後遺症と「後遺障害」の違い

足首の骨折で後遺症が残った場合、後遺障害申請を行い、それが認められることで加害者に後遺障害慰謝料・逸失利益を請求できます。

反対に、後遺症が残っていても、「後遺障害」が認定されなければ、基本的に、後遺障害慰謝料・逸失利益は請求できません。

後遺症と後遺障害の違い

足首骨折の後遺障害認定の流れ

交通事故で後遺症が残ったときに、後遺障害の認定を受けるための手続きは、以下の通りです。

後遺障害申請の流れ

  1. 後遺障害診断書を医師に作成してもらう
  2. その他に後遺障害の症状が生じていることを示す資料を収集する
  3. 必要書類を調査機関に提出する
  4. 調査機関が認定調査を行い、等級結果が通知される

書類の収集や提出方法については、加害者側の任意保険会社に主導してもらう事前認定と、被害者自身が主導で行う被害者請求があります。

事前認定の方が手続きの負担は小さいですが、被害者請求の方が資料を豊富につけて申請手続きができるという利点があります。

また、弁護士に依頼を行い、被害者請求による申請を手伝ってもらえれば、被害者自身の負担を大きく減らせます。

後遺障害認定では、必要かつ十分な治療を行ってきたのか、後遺症を裏付ける画像や神経学的検査があるのかが重視されます。

主治医とよく相談して、後遺障害認定も見据えつつ、治療を行うことが大切です。

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足首骨折の後遺症│後遺障害等級と認定基準

足首骨折の治療・通院を十分行っても症状が改善しない、症状固定の状態になったとき、以下のような症状が残っているならば、後遺障害申請を行うべきです。

足首の後遺障害にはどのようなものがあるのか、具体例を見ていきましょう。

(1)運動障害(機能障害)|足首が以前のように動かせない

事故後足首の可動域が狭くなり、歩行や階段を使うことが困難になる、という運動障害が残ることがあります。

足首骨折による運動障害は、後遺障害8級7号、10級11号、12級7号に認定される可能性があります。

足首骨折による運動障害の認定基準

等級認定基準
8級7号ほとんど足首が動かせない
10級11号通常の足と比べて、半分しか動かせない
12級7号通常の足と比べて、4分の3しか動かせない

運動障害については、足首の可動域制限の程度に応じて後遺障害等級が決まるため、医師による測定が必要です。

(2)神経障害|痛みやしびれが残っている

足首の骨折に伴って周辺部の神経組織が損傷し、痛みやしびれなどの神経症状が残ることがあります。

足首骨折による神経障害は、後遺障害12級13号または14級9号に認定される可能性があります。

足首骨折による神経症状の認定基準

等級認定基準
12級13号医学的にその原因を説明できる画像所見がある
14級9号事故との因果関係が説明できる神経学的検査の結果がある

なお神経障害は、CTやMRIなどの画像所見に表れづらい部分があります。

画像所見では明確でなくても、神経学的検査で神経症状の残存が明らかになったなら、等級認定を受けられる可能性があります。

(3)足の短縮|足が短くなってしまった

脛骨や腓骨を骨折すると、骨の癒合の仕方によっては片方の足が短くなってしまうことがあります。

そのような下肢短縮による後遺障害としては、後遺障害8級5号10級8号、13級8号に認定される可能性があります。

足首骨折による足の短縮障害の認定基準

等級認定基準
8級5号1本の足が5cm以上短くなった
10級8号1本の足が3cm以上短くなった
13級8号1本の足が1cm以上短くなった

足首の捻挫、靭帯損傷、リスフラン関節脱臼骨折の後遺症

足首の骨折のほかにも、捻挫や靭帯損傷などのケガでも、後遺障害が残ることがあります。

足首の捻挫による後遺障害

足首の捻挫により、靭帯が損傷して関節がぐらついたり、通常曲がらない方向へ曲がってしまう関節運動の異常(動揺関節)が生じることがあります。

足首の捻挫とは

足首の捻挫とは、足首の関節を支えている靭帯(じんたい)が、許容範囲を超えて強くねじられたり伸ばされたりして損傷することです。一般的には、足の裏が内側を向くように強くひねってしまう(内反捻挫)ことで、足首の外側の靭帯を痛めるケースがほとんどです。

動揺関節となった場合には、後遺障害8級、10級、12級に認定される可能性があります。

動揺関節による後遺障害等級と認定基準

等級認定基準
8級7号相当常に硬性補装具を必要とする
10級11号相当ときどき硬性補装具を必要とする
12級7号相当重激な労働等の際以外は硬性補装具を必要としない
12級7号相当習慣性脱臼

手術で靭帯を修復・再建することを目指しますが、それでも改善されない場合には、後遺障害等級認定を受けられる可能性があります。

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交通事故の捻挫で後遺症は残る?むちうち・足首等での後遺障害等級と慰謝料相場

足首の靭帯損傷による後遺障害

靭帯損傷によって足首の運動障害が生じることで、後遺障害8級7号、10級11号、12級7号に認定される可能性があります。

足首の靭帯損傷とは?

足首の靭帯損傷は捻挫の一種であり、足首の関節にある靭帯が伸びたり、部分的または完全に断裂したりするケガのことです。

足首の靭帯損傷による後遺障害等級と認定基準

等級認定基準
8級7号ほとんど足首が動かせない
10級11号通常の足と比べて、半分しか動かせない
12級7号通常の足と比べて、4分の3しか動かせない

リスフラン関節脱臼骨折による後遺障害

リスフラン関節脱臼骨折により切断を伴った場合、神経症状が残ったときは後遺障害4級7号、7級8号、12級13号、14級9号に認定される可能性があります。

リスフラン関節にかかわる後遺障害等級と認定基準

等級認定基準
4級7号両足をリスフラン関節以上で失ったもの
7級8号1足をリスフラン関節以上で失ったもの
12級13号局部に頑固な神経症状を残すもの
14級9号局部に神経症状を残すもの

足首骨折の後遺障害慰謝料と増額のポイント

交通事故で足首を骨折し、後遺障害が認定された場合には、通常の入通院慰謝料に加えて後遺障害慰謝料を請求できます。

足首骨折に後遺障害が認められた場合の慰謝料

後遺障害慰謝料の相場は、最も重い1級で2800万円、最も軽い14級で110万円となっています。

具体的な等級ごとの金額は以下の通りです。

足首の骨折等の後遺障害慰謝料相場

等級 自賠責基準*¹弁護士基準*²
4級737万円
(712万円)
1670万円
7級419万円
(409万円)
1,000万円
8級331万円
(324万円)
830万円
10級190万円
(187万円)
550万円
12級94万円
(93万円)
290万円
13級57万円
(57万円)
180万円
14級32万円
(32万円)
110万円

*¹ ()内は2020年3月31日以前に発生した事故の場合
*² 裁判外で示談する場合は、この金額の8割~9割で決着することが多い

たとえば、足首の骨折による運動障害で12級7号認定を受けたとき、後遺障害慰謝料の相場は290万円です。

足首骨折の後遺障害慰謝料を増額するコツ

足首骨折の後遺障害慰謝料を増額するコツは、弁護士基準による交渉を行うことです。

交通事故の慰謝料には、実は同じ事故なのに「誰が計算するか」で金額が変わるという特徴があります。

具体的には、弁護士が計算する基準では高額になりますが、相手の自賠責保険会社や任意保険会社の基準では低額にとどまってしまうのです。

慰謝料金額相場の3基準比較
  • 弁護士基準
    弁護士や裁判所が用いる計算基準。
    過去の裁判例をもとにした高額の賠償水準となる。
  • 任意保険基準
    任意保険会社独自の計算基準。
    自賠責基準とほぼ同額か若干上回る水準。
  • 自賠責基準
    自賠責保険金の支払い基準。
    国が定めた最低限の補償額となる。

本来、交通事故の被害者が受け取るべき金額は「弁護士基準」の慰謝料です。

しかし、後遺障害慰謝料については、相手の任意保険会社は、弁護士基準よりも低い相場(任意保険基準による金額)を提案してくる可能性が極めて高いです。

そのため、示談金の提示がされてもすぐに合意してはいけません。

弁護士基準による妥当な慰謝料を目指して、増額交渉を行う必要があります。

弁護士基準による慰謝料の増額交渉は、味方になってくれる弁護士に依頼するのがおすすめです。弁護士であれば、示談交渉が決裂すると裁判に発展することを警戒して、保険会社が増額を認めやすくなるからです。

足首骨折の後遺障害以外の賠償金

足首骨折の後遺障害逸失利益

足首骨折により後遺障害等級認定を受けた場合には、後遺障害慰謝料だけでなく、後遺障害逸失利益の請求も可能となります。

後遺障害逸失利益とは、後遺障害の影響により事故以前のように仕事ができなくなった結果、減収することになる将来分の収入に対する補償です。

逸失利益とは本来の労働能力で得られたはずの収入

後遺障害逸失利益は「1年あたりの基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数」で計算します。

労働能力喪失率は、認定された後遺障害等級に応じた目安があります。

労働能力喪失期間とは、原則、症状固定から67歳までの年数を指します。ライプニッツ係数は、赤い本(弁護士や裁判官、保険会社などの実務家が用いる交通事故の専門書)を見たり、弁護士に聞いたりすれば分かります。

後遺障害逸失利益の計算方法

詳しい計算方法については『交通事故の逸失利益は?計算式や早見表・計算機で解説【職業別の計算も】』の記事で確認可能です。

後遺障害逸失利益の金額は高額になることが多いため、専門家である弁護士に正確な金額を確認してもらうことをおすすめします。

下記の自動計算機を利用すれば、相場の慰謝料や逸失利益の金額を簡単に知ることが可能です。

相手方の提案してきた慰謝料額が適切か不安な方は、一度ご利用ください。

足首骨折のその他の賠償金

交通事故により足首骨折となった場合、後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益以外にも、以下のような費目を請求できます。

請求可能な損害

足首骨折の解決事例

こちらでは、過去に、アトム法律事務所の弁護士が解決した交通事故のうち、足首骨折が問題になった事案をご紹介します。

足首骨折の後遺症│後遺障害14級・約377万円回収

バイク走行中に左から出た車と衝突し左足首骨折を負った事例

後遺障害14級の認定を受けた後、保険会社の提示額が妥当かどうか判断したいとの相談があったケース。弁護士が裁判基準で交渉し、増額を実現した。


弁護活動の成果

提示額の217万円から、最終的な受取金額が337万円まで増額された。

年齢、職業

20~30代、会社員

傷病名

足首骨折

後遺障害等級

14級9号

足首骨折の後遺症│後遺障害12級・約844万円回収

バイク直進中に右折車と衝突し右足関節外果骨折を負った事例

バイク直進中に右折車と衝突し右足関節外果骨折を負ったケース。後遺障害12級7号の認定を受け、弁護士が交渉し増額を実現した。


弁護活動の成果

弁護士が被害者請求を実施した結果、後遺障害12級7号の認定を獲得。

粘り強い示談交渉により、最終的な受取金額が約844万円となった。

年齢、職業

40~50代、会社員

傷病名

足関節骨折

後遺障害等級

12級7号

足首骨折の後遺症│後遺障害10級・約1006万円回収

交差点で自転車と自動車が接触し右足首骨折を負った事例

自転車に乗っていた被害者が、交差点で、自動車に接触され、右足首骨折を負い、後遺障害10級の認定を受けたケース。保険会社の提示額に対して弁護士が交渉し、大幅な増額を実現した。


弁護活動の成果

提示額の約575万円から、最終的な受取金額が約1005万円まで増額された。

年齢、職業

60~70代、主婦・主夫

傷病名

足首骨折

後遺障害等級

10級11号

アトム法律事務所では、他にも多数の交通事故の解決実績がございます。詳しくは、解決事例のページをご覧ください。

足首骨折を弁護士に相談するなら無料法律相談がおすすめ

弁護士基準による妥当な相場で、後遺症の慰謝料・賠償金を得るためには、まずは弁護士に相談してみましょう。

弁護士による法律相談では、妥当な慰謝料はどれくらいなのか、弁護士に依頼することでどの程度の増額が可能なのかなどを確認することができます。

同時に、依頼により生じる費用を確認し、弁護士費用を差し引いても、弁護士に依頼することで利益が生じるのかどうかを知ることができます。

弁護士費用は弁護士費用特約により軽減可能

弁護士費用特約とは、弁護士に支払う必要がある相談料や弁護士費用を保険会社が上限額まで代わりに負担してくれるという特約です。

利用しても基本的に保険料が変わらず、多くのケースで上限額内の負担となるので、積極的に利用しましょう。

関連記事:交通事故の弁護士特約とは?使い方・使ってみた感想やデメリットはあるかを解説

アトム法律事務所では、無料の法律相談を行っております。
交通事故案件に積極的に取り組んでいるため、経験が豊富な弁護士に、無料で相談を受けることが可能です。

無料相談の受付は24時間対応で行っているので、いつでも気軽にご連絡ください。

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岡野武志弁護士

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。全国15拠点を構えるアトム法律税務グループの代表弁護士として、刑事事件・交通事故・離婚・相続の解決に注力している。
一方で「岡野タケシ弁護士」としてSNSでのニュースや法律問題解説を弁護士視点で配信している(YouTubeチャンネル登録者176万人、TikTokフォロワー数69万人、Xフォロワー数24万人)。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士、弁理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

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