交通事故で弁護士介入が必要な6ケース|相談の時期や弁護士の選び方も解説
- 交通事故にあったら、弁護士に介入してもらうべきだろうか?
- 自分で示談交渉はできないのだろうか?
交通事故にあった場合、弁護士の介入を受けるべきか気になるという方は多いです。
そしてそれに伴い、介入してもらうならいつ?どんな弁護士に頼めばいい?という疑問を持たれる方も多くいます。
そこでこの記事では、弁護士に介入してもらうべき6つのケースと、弁護士介入のメリット4つ、弁護士選びのポイントを解説しています。
気になる弁護士費用についても、意外と知られていないお得な情報をご紹介しています。
ぜひ最後まで読んでみてください。
まずは示談についての理解から
交通事故後、弁護士の必要性について最も悩むのは示談交渉のときでしょう。
そこでまずは、そもそも交通事故の示談交渉とはどのようなものなのか、解説していきます。
示談交渉についてすでに詳しくご存じの方は、本記事内「弁護士の介入が必要な6つのケース」から読んでください。
交通事故の示談の流れと内容は?
交通事故の示談交渉は、次の流れで進められます。
- 加害者側の任意保険会社から示談案が届く
- 示談案の内容について示談交渉
- 示談成立後、加害者側の任意保険会社から示談書が届く
- 示談書に署名・捺印し返送
- 示談金(慰謝料・賠償金)が口座に振り込まれる
上記うち、示談案の内容と示談交渉について、もう少し詳しく解説していきましょう。
示談案の内容は?
示談開始前に加害者側の任意保険会社から届く示談案には、主に次の内容が記載されています。
- 示談金(慰謝料・賠償金)の提示額
- 過失割合
示談案を受け取ったら、まずは示談金の内訳に漏れはないか、金額や過失割合は適切かをしっかり確認しましょう。
示談金額や過失割合は加害者側にとって都合の良いものになっていることが多いので、安易に受け入れてしまうのは危険です。
交通事故の示談金の具体的な内訳・計算方法については、『交通事故|人身事故の賠償金相場と計算方法!物損事故との違いは何?』の記事で詳しく解説していますので、ご確認ください。
過失割合は、「交通事故が起こった責任が、被害者と加害者それぞれにどれくらいあるのか」を割合で示したものです。たとえ被害者でも、過失割合がつくことは珍しくありません。
被害者側にも過失割合がつくと、その割合分、受け取れる示談金が減額されます。これを過失相殺といいます。
過失割合も示談金額と同じくらい重要な項目なので、関連記事『交通事故の過失割合とは?決め方の具体的な手順』にて基本的な概要を理解しておきましょう。
示談交渉の手段・示談金振り込みまでの期間は?
示談案の内容に納得できない場合は、加害者側の任意保険会社と交渉します。交渉の手段は主に、電話やFAXです。
示談が成立すると、加害者側の任意保険会社から、合意内容について記載した示談書が届くので、署名・捺印して返送すると、約2週間で示談金が振り込まれます。
示談交渉を始める時期はいつ?
交通事故の示談交渉が開始されるのは、事故による損害が確定してからです。
「事故による損害が確定する」とはすべての損害が出そろい、これ以上新たな損害が出てこない状態になることを言います。
具体的な時期は交通事故の種類によって違うため、ここで確認しましょう。
時期 | |
---|---|
人身事故 (後遺障害なし) | 怪我が治癒(完治)した頃 |
人身事故 (後遺障害なし) | 後遺障害等級認定の審査結果が出た頃 |
死亡事故 | 葬儀が終わった頃 |
物損事故 | 車の修理費などの見積もりができた頃 |
後遺障害等級認定とは、交通事故により残った後遺症に対して、「後遺障害等級」が認定されることです。後遺障害等級が認定されると「後遺障害慰謝料」や「後遺障害逸失利益」を請求できるようになります。
そのため、後遺症が残った場合には、後遺障害等級認定の審査を受けましょう。
後遺障害等級認定の審査を受ける方法は、関連記事『交通事故の後遺障害とは?認定されたらどうなる?認定の仕組みと認定率の上げ方』で確認できます。
また、死亡事故の損害が確定するのは葬儀が終わった頃ですが、一般的には四十九日を過ぎたころに示談交渉を始められることが多いです。
示談金獲得までにかかる期間はどれくらい?
示談が成立し、示談金を受け取るまでにかかる期間は、約2ヶ月半~6ヶ月半程度です。
ただし、交通事故の種類によって違いがあるので、人身事故(後遺障害なし)・人身事故(後遺障害あり)・死亡事故の3つに分けて、一般的な目安を見ていきましょう。
人身事故(後遺障害なし)|約2か月半~3か月半
治療終了~示談開始 | 約1ヶ月 |
示談開始~示談成立 | 約1~2ヶ月 |
示談成立~示談金獲得 | 約2週間 |
後遺障害なしの人身事故の場合、治療終了から示談金獲得までは約2ヶ月半~3ヶ月半かかります。
治療終了後は、加害者側の任意保険会社が示談案の作成などをするため、示談開始まで1ヶ月程度かかります。もし1ヶ月程度経っても何の連絡もない場合には、加害者側の任意保険会社に問い合わせてみましょう。
また、示談交渉中に示談金や過失割合についてもめた場合には、交渉が長引く可能性があります。
人身事故(後遺障害あり)の場合|約3か月半~6ヶ月半
症状固定*~後遺障害等級認定 | 約1~3ヶ月 |
後遺障害等級認定~示談開始 | 約1ヶ月 |
示談開始~示談成立 | 約1~2ヶ月 |
示談成立~示談金獲得 | 約2週間 |
*怪我の症状が、これ以上治療を続けても大幅には回復しないと判断されること
後遺障害がある場合には、症状固定から示談金獲得まで約3ヶ月半~6ヶ月半かかることが多いです。
示談金獲得までの期間の長さを左右するのは、「後遺障害等級認定」の結果がどれくらい早く出るかということでしょう。
損害保険料率算出機構による「2022年度自動車保険の概況」によると、後遺障害等級認定の審査結果は、約85%の場合2ヶ月以内に出ています。このことから、申請準備も合わせると、症状固定~後遺障害等級認定までは、約1ヶ月~3ヶ月かかると考えるのが一般的です。
ただし、中には後遺障害等級認定の審査結果が出るまでに、数年かかることもあります。特に、高次脳機能障害や鬱病など長期間にわたって経過観察が必要な傷病は審査が長引くと考えられるので注意しましょう。
高次脳機能障害は症状ごとに認定される後遺障害等級が異なり、後遺障害慰謝料の相場も変わります。適切な後遺障害等級認定を受けるためにも、等級認定の基準を知っておきましょう。関連記事『事故後の記憶障害・性格が変わる・言語障害…高次脳機能障害の症状とは?』では、交通事故後の高次脳機能障害に特化した内容を解説しています。
死亡事故の場合|約3か月半~4ヶ月半
死亡~示談開始 | 約2ヶ月 |
示談開始~示談成立 | 約1~2ヶ月 |
示談成立~示談金獲得 | 約2週間 |
死亡事故の場合は、被害者が亡くなってから示談金を獲得するまで約3ヶ月半~4ヶ月半かかることが多いです。
すでにお伝えしたように、四十九日を過ぎたころに示談交渉が始められるため、死亡~示談開始の期間は約2ヶ月となっています。
ただし、「四十九日を過ぎたら必ず示談交渉を始めなければならない」というわけではありません。ご自身やご家族の精神状態・体調を考慮し、無理がないように示談交渉に入ってください。
なお、示談交渉は弁護士が代理することも可能です。
- 加害者側とやり取りすることが苦しい
- 被害者が亡くなった事故に関してお金の話をするのが辛い
上記のような場合には、ぜひご相談ください。
死亡事故に関する示談の流れは、『死亡事故の慰謝料相場と賠償金の計算は?示談の流れと注意点』の解説記事でもご覧いただけます。
事故後にご遺族がしておくべきこと、慰謝料の分配の方法などもわかるので、ご確認ください。
弁護士の介入が必要な6つのケース
交通事故の示談交渉は、被害者自身で行うことも可能です。
しかし、これから紹介する6つのケースに該当する場合は、弁護士の介入もご検討ください。
(1)治療費打ち切り・症状固定を打診された
交通事故の治療・リハビリは、治癒(完治)または症状固定まで続けられます。そしてその費用は、治療・リハビリと並行して、加害者側の任意保険会社が病院に直接支払うことが多いです。
しかし、まだ治療が必要なのに、加害者側の任意保険会社から「これ以上治療費は払いません」と打ち切りを宣告されたり、「そろそろ症状固定にしませんか」と打診を受けたりすることがあります。
この場合、任意保険会社の言うとおりにするのではなく、次のような対応をとる必要があります。
- 加害者側の任意保険会社に、治療費を打ち切らないよう交渉する。
- たとえ治療費を打ち切られても、医師による治癒・症状固定の診断までは被害者側で治療費を立て替えて治療を続ける。
- 治療費打ち切り~治癒・症状固定までの治療費は、示談交渉時に加害者側の任意保険会社に請求する。
しかし、上記のような対応は、被害者自身では難しいです。
治療費を打ち切らないよう交渉しても聞き入れられない、示談交渉時に未払いの治療費・リハビリ費用を請求しても、支払ってもらえない可能性が非常に高いからです。
こうした場合に弁護士が介入すれば、治療費打ち切りを延長してもらったり、未払いの治療費・リハビリ費用を支払ってもらったりできる可能性が高まります。
補足|治療費打ち切りで治療を辞めるとどうなる?
まだ治療が必要なのに、治療費打ち切りを受けて治療をやめてしまうと、後々次のような大きな損害が発生する可能性があります。
- 治るはずの怪我が治りきらず、長年苦しむことになる。
- 後遺症が残っても後遺障害等級が認定されにくくなる。それにより、後遺症が残ったのに、後遺障害慰謝料・後遺障害逸失利益がもらえなくなる。
- 入通院期間が短くなる。それにより、入通院期間に応じて金額が決まる「入通院慰謝料」が少なくなる。
上記の損害は非常に大きいため、加害者側の任意保険会社から治療費打ち切り・症状固定を打診されても、受け入れずに治療を続けることが大切です。
(2)後遺症が残った
交通事故によって後遺症が残った場合は、後遺障害等級認定を受ける必要があります。後遺障害等級が認定されないと、たとえ後遺症が残っていても、後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益はもらえません。
後遺障害等級認定の申請は被害者自身でもできますが、次のことを考えると弁護士の介入を受ける方が良いでしょう。
- 後遺障害等級の認定率はわずか5%。
- 審査は基本的に、申請者が提出した書類のみを見て行われる。よって、ポイントをおさえた書類集めが重要。
認定率がたった5%なら、弁護士の介入に関係なく認定は無理なのでは?と思うかもしれません。しかし、後遺障害等級が認定されず「非該当」とされる人の中には、十分に対策をとってさえいれば認定されていた可能性の高い人もいるのです。
特に重要な対策は、次の3点です。
- 後遺障害診断書の記載内容は適切か確認すること(医師は後遺障害等級認定には詳しくないこともある)
- 後遺症の存在を証明するために必要な検査を、全て受けること(医学的に必要な検査と後遺障害等級認定のために必要な審査は違うことがある)
- 後遺症の症状や程度を十分に伝えられる書類をそろえること
しかし、適切な後遺障害診断書の記載内容も、後遺障害等級認定のために必要な検査や書類も、初めて後遺障害等級認定を受ける被害者には判断が難しいものです。
だからこそ、後遺障害等級認定の認定率を上げるためには、弁護士に介入してもらうことが望ましいのです。
弁護士は後遺障害等級認定の申請サポートを行っているため、経験も知識も豊富です。後遺症が残った場合には、ぜひ弁護士にご相談ください。
(3)加害者が任意保険未加入
示談交渉の相手は、多くの場合、加害者側の任意保険会社です。しかし、加害者が任意保険未加入の場合には、加害者自身と交渉することになります。
この場合、次のようなリスクが想定されます。
- 初めて示談交渉をする者同士、何が正解かわからない
- 当事者同士、感情的になりトラブルに発展する
- 加害者が示談交渉に応じない
- 加害者が脅しなど不正な手段を用いて、交渉を優位に進めようとする
- 加害者が示談金を支払わない
このようなリスクを回避するためには、内容証明郵便の作成、公正証書の作成、仮渡金や被害者請求の準備といった複雑な対策が必要です。
弁護士が介入すれば、こうした対策の準備をしてもらえたり、不測のトラブルに対する対応をしてもらえます。
また、相手方が任意保険未加入で自賠責保険にしか加入していないときには、関連記事『任意保険未加入で自賠責保険のみの事故はどう請求する?』も読んだうえで対策しておくことをおすすめします。
(4)示談金(慰謝料・賠償金)を増額させたい
示談開始時に加害者側の任意保険会社が提示してくる金額は、低額であることが多いです。
加害者側の提示額は、「任意保険基準」と呼ばれる、保険会社が独自で定めた基準に則って算出されています。
これは、過去の判例を基にした弁護士基準(裁判基準)の金額に比べると、たった半分~3分の1程度でしかないのです。
※自賠責基準は、交通事故の被害者に最低限補償される金額。任意保険基準の金額とあまり変わらない。
そのため、適切な示談金額を受け取るには、加害者側の任意保険会社に対して増額交渉をする必要があります。
しかし、増額交渉はそう簡単には成功しません。加害者側の任意保険会社が一歩も譲ろうとしなかったり、ほんの少ししか増額に応じなかったりすることがほとんどです。
納得いくまで粘ろうとすると交渉が長引いてしまいますし、ストレスもたまってしまいます。
しかし、弁護士の介入を受ければ、ストレスをためることなく納得のいく金額まで増額できる可能性が高まります。その理由は以下の通りです。
- 弁護士は法律の専門家・交渉のプロなので、加害者側の任意保険会社の態度が軟化しやすいから
- はじめから、弁護士が出てきたら増額に応じると決めている保険会社もあるから
自分でも法律や判例の知識を身につければ、うまく交渉できるのでは?と思うかもしれません。しかし、「弁護士」という肩書が重要な面もあるので、弁護士の介入も視野に入れることがおすすめです。
弁護士の介入を受けた場合に具体的にどのような変化が生じるのか、どんなメリット・デメリットがあるのかについては、関連記事にて解説しています。
弁護士依頼の検討に役立つ記事
(5)過失割合に納得できない
提示された過失割合に疑問がある場合も、弁護士の介入をご検討ください。
過失割合は事故発生時の状況から算出されるのですが、その事故固有の細かい事情まで考慮し、調整を繰返していかなければ、本当に正しい過失割合は分かりません。
そのため、加害者側の任意保険会社による算定でも、過失割合が間違っていることはあります。
また、加害者側の任意保険会社は、過失相殺によって被害者の示談金を減額させるため、わざと被害者側の過失割合を多く見積もっていることもあります。
しかし、任意保険会社に対して過失割合の訂正や再考を求めても、それが弁護士による主張でないと聞き入れられないことは多いです。
間違った過失割合で合意してしまうと、過失相殺によって必要以上に示談金が減額されてしまいます。少しでも提示された過失割合に疑問がある場合は、お気軽に弁護士にご相談ください。
(6)早く示談を成立させたい
示談交渉をより良い形で早期解決させたい場合は、弁護士の介入を受けることが重要です。
被害者自身で示談交渉をする場合、次のどちらかのパターンになることが多いです。
- 納得いく結果になるまで交渉する代わりに、示談成立が遅れる
- 妥協した内容で合意する代わりに、早く示談が成立する
しかし、被害者にとって最も良いのは、「納得いく内容で早期に示談が成立すること」でしょう。これは、弁護士の介入を受れば可能です。
その理由として、以下のものが挙げられます。
- 弁護士は交渉をうまく進めるテクニックを持っている
- 弁護士が示談交渉にあたることで、加害者側の任意保険会社も譲歩の姿勢を見せるようになる
上記の理由から、弁護士が介入することで示談を早期に成立させられる可能性が高まります。
弁護士介入のベストな時期はいつ?
弁護士の介入を受けたいけれど、いつ相談すると良い?
そんな方のために、ここからは弁護士介入の時期について、ご紹介していきます。
網羅的なサポートを期待するなら事故直後
- 加害者側の任意保険会社による治療費打ち切りに備えたい
- 後遺障害等級認定の申請サポートも受けたい
- 示談交渉の代理もしてほしい
上記のように網羅的なサポートを期待する場合には、事故直後から弁護士の介入を受けることがおすすめです。
事故直後から相談をすると、弁護士も治療の経過を把握できるため、より後遺障害等級認定や示談交渉への備えをしやすくなります。また、今後予想されるトラブルに対して対策をとることも可能です。
ただし、ある程度怪我の状態が分かっていないと、弁護士でも詳細なサポート内容は判断できません。そのため、まずは病院で診断を受け、その後弁護士に連絡することをおすすめします。
示談交渉の代理を依頼なら損害確定後
示談交渉からの弁護士介入を望む場合は、損害確定後に弁護士の介入を受けることがおすすめです。
損害確定後とは、具体的に次のような時期を指します。
- 後遺障害なしの人身事故なら治療終了後
- 後遺障害ありの人身事故なら後遺障害等級認定後
- 死亡事故なら葬儀後
示談交渉にあたっては、被害者側も事前に示談金や過失割合を算出しておく方が良いです。損害確定後から弁護士の介入を受けることで、示談金や過失割合の算出、被害者側の主張を根拠づける資料集めなどの準備をしてもらえます。
そのため、示談交渉から弁護士の介入を受けると決めている場合には、損害確定後、速やかにご相談いただくのが良いでしょう。
トラブル発生時からの介入も可能
- 弁護士の介入はもう少し後で良いか
- 今回は弁護士の介入はなくてもいいかな
そう思って被害者自身で事故後の対応を進めていたところ、思わぬトラブルが発生した、ということもあります。そんな時でもご安心ください。
弁護士へのご相談は、余裕をもって早めにしていただく方が望ましいですが、トラブルが発生してからでも可能です。
- 後遺障害等級認定の結果に納得できない(異議申し立てが可能)
- 加害者側の任意保険会社から示談金額の提示を受けたが、適切かわからない
- 自分で示談交渉を始めたものの、うまくいかない
このような場合でも、もう遅いのではないかと思わず、いつでも弁護士にご相談ください。お待ちしております。
弁護士介入のベストなタイミングについては、こちらの関連記事『交通事故で弁護士に相談・依頼するベストタイミングは?』でも解説しているので、あわせてご覧ください。
弁護士介入のメリット4点をおさらい
ではここで一旦、弁護士の介入を受けるメリットをまとめておきましょう。
弁護士の介入を受けるメリットには、次の4つがあります。
(1)示談金の増額を期待できる
弁護士の介入を受けるメリットとして代表的なのは、「示談金の増額が期待できる」ということです。
すでにお伝えしたように、加害者側の任意保険会社は相場よりも大幅に低い金額を提示してきます。しかしその提示額を、被害者自身の交渉によって増額させることは、非常に難しいです。
弁護士の介入を受けると増額交渉が成功し、予想以上の金額が受け取れる可能性も高まります。
以下の慰謝料計算機では、慰謝料や逸失利益のおおよその相場を確認できます。加害者側の任意保険会社の提示額がこの計算機の結果よりも低い場合には、弁護士の介入もぜひご検討ください。
なお、慰謝料の計算方法については、関連記事『交通事故の慰謝料の計算方法|正しい賠償金額がわかる』も併せてご覧ください。
(2)後遺障害等級認定の認定率が上がる
後遺障害等級認定の認定率は、たった5%です。
しかし、中には適切な対策をとらずに審査の申請をしているために、等級が認定されないケースもあります。
後遺障害等級認定のサポート経験がある弁護士の介入を受けると、初めて申請する被害者が知らないようなポイントまでおさえて対策を練ることが可能です。
その結果、後遺障害等級が認定され、後遺障害慰謝料・後遺障害逸失利益を受け取れる可能性が高まります。
(3)トラブル対策・対処をしてもらえる
交通事故後における加害者側の任意保険会社とのやり取りでは、すでにご説明したように様々なトラブルが生じやすいです。
たとえば治療費の打ち切りを宣告された場合には、通常より示談交渉が厳しくなる可能性が高いです。
加害者が任意保険に入っていない場合には、加害者が示談に応じない・示談金を支払わないといったトラブルに備える必要があります。
弁護士の介入を受けていれば、予想していなかったトラブルが起こっても素早く対処してもらえるのです。
(4)示談を早く成立させられる
被害者自身で示談交渉にあたる場合、交渉が長引くことも考えられます。
交渉が長引くということは、その分示談金の受け取りも遅れるということです。
しかし弁護士の介入を受けていれば、示談交渉がスムーズに進み、短期間で納得のいく形での示談成立も期待できます。
「メリットはわかったけれど、一方でデメリットもあるのでは?」「自分のケースではデメリットのほうが大きくなるのでは?」と不安な方は、『交通事故を弁護士に依頼するデメリットとは?3つのよくある懸念にお答え』もご確認ください。
弁護士介入で懸念されがちなメリットの多くは、勘違いだったり回避方法があったりすることがわかります。
どんな弁護士に介入してもらえばいい?
いざ弁護士の介入を受けよう!と思っても、世の中には弁護士がたくさんいて、法律事務所も多く存在しています。
そのため、どの弁護士を頼ればよいのか迷ってしまう方も多いです。
そこでここからは、弁護士選びのポイントについて解説していきます。
安心できる弁護士の3つの条件
安心して介入を頼める弁護士は、次の3つの条件をクリアしています。
- 交通事故案件に強い
- 交通事故案件の実績が豊富
- 過去の依頼者からの口コミが良い
特に注意しなければならないのが、「(1)交通事故案件に強い」という部分です。
弁護士にはそれぞれ得意とする分野があります。そのため、どの弁護士でも同じように安心して、交通事故案件を任せられるということはありません。
弁護士を選ぶときには、交通事故案件に強い弁護士を選びましょう。
なお、関連記事『交通事故で弁護士依頼は後悔する?失敗談と対策』では、弁護士を依頼して後悔した事例や後悔しないための対策を解説しています。
こちらも弁護士選びの参考になるので、読んでみてください。
弁護士費用は心配なし
- 交通事故案件に強く、なおかつ実績も豊富で、しかも口コミもいい弁護士なんて、絶対に弁護士費用が高いんじゃないの?
- 弁護士には介入してほしいけど、あまりお金はかけられないから、選り好みはできない…。
そんな方もご安心ください!
ご加入の任意保険に「弁護士費用特約」がついていれば、弁護士費用は保険会社に負担してもらえます。
これなら安心して弁護士に相談できますし、せっかく受け取った示談金から弁護士費用が引かれてしまう心配もありません。
弁護士費用特約は、ご家族のものでも使える場合があります。ご自身の保険だけではなく、ご家族の保険の内容も確認してみましょう。
弁護士費用特約について詳しく知りたい場合は、解説記事『交通事故の弁護士費用特約とは?メリット・使い方・使ってみた感想を紹介』を読んでみてください。
なお、弁護士費用特約を利用するとき、保険会社から弁護士を紹介されることがあります。
弁護士費用特約は、保険会社から紹介された弁護士以外に依頼するときも利用できるので、安心してください。
詳しくは、『交通事故で保険会社から弁護士を紹介されたらどうする?』の記事をご確認ください。
ご相談はアトム法律事務所まで
では最後に、アトム法律事務所について案内していきます。
弁護士選びの際には、電話・LINEでの無料相談をぜひ候補に入れてください。
弁護士選びの3ポイントをすべてクリア
アトム法律事務所に在籍する弁護士は、ご紹介した「安心して介入を頼める弁護士の3つの条件」をすべてクリアしています。それぞれについて、もう少し詳しくご紹介します。
1.交通事故案件に強い
アトム法律事務所には、交通事故案件に強い弁護士が多数在籍しております。交通事故に関する知識も経験も豊富です。
また、中には過去に、任意保険会社側の弁護士だった者もおります。これはつまり、加害者側の任意保険会社の戦略・思惑に精通しているということなので、示談交渉時には大きな強みとなります。
2.実績
アトム法律事務所は、交通事故の示談金増額実績が豊富です。
その一部をここでご紹介します。
傷病 | 頸椎捻挫・腰椎捻挫 |
後遺障害等級 | 14級9号 |
示談金 | 167万円→282万円 |
傷病 | 頸椎捻挫 |
後遺障害等級 | 12級13号 |
示談金 | 256万円→670万円 |
傷病 | 右足高原骨折 |
後遺障害等級 | 14級 |
示談金 | 154万円→449万円 |
その他、アトム法律事務所では軽傷から重傷まで、さまざまなご依頼での示談金増額実績があります。
アトムの弁護士が実際に解決した事例の詳細は「交通事故の解決事例」ページをご覧ください。
3.口コミ
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…素人の私に解らない事、不安な事など納得いくまで教えて下さいました。しかも返事に全く時間をかけず、不安でいる時間が少なくてすみました。…解決した金額についても大満足!!
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弁護士費用特約が使えなくても安心
アトム法律事務所では、弁護士費用特約を使えない方にも安心してご利用いただける料金体制を整えております。
安心の理由
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- 着手金は原則無料・弁護士費用全額後払い
- だから、示談金獲得前に支払うお金はゼロ!
弁護士費用特約が使えず、弁護士費用に不安を抱えている方も、まずはお気軽に無料相談してください。電話からでもLINEからでも、お待ちしております。
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了