横断歩道の事故の過失割合と慰謝料|歩行者と車の状況別に過失を解説

横断歩道での交通事故は、原則として歩行者優先で、自動車側の過失割合が大きくなる傾向があります。
歩行者が青信号で渡っていた場合や、ここ信号のない横断歩道での事故であれば、基本の過失割合は「歩行者0%、自動車100%」です。
ただし、歩行者側に、赤信号での横断、飛び出しなどの事情がある場合、歩行者の過失割合が大きくなる可能性があります。
過失割合は慰謝料の金額に直結します。歩行者側に過失がつくと、その割合分だけ慰謝料が減額されるためです。
横断歩道で車にひかれた場合の慰謝料は、治療期間やケガの重さによりますが、多くの場合、弁護士基準(裁判基準)で計算すると、保険会社の提示額より高くなります。
今回は、横断歩道での事故の過失割合から慰謝料についてまで、詳しく解説していきます。
「横断歩道でひかれた場合の過失割合は?」「過失割合は慰謝料に影響する?」「歩行者が悪いのに、自動車側の過失割合が大きくて納得できない」などの疑問がある方は、ぜひご確認ください。
また、保険会社から慰謝料の提示を受けた方は、金額が妥当か以下の計算機で確認できます。通院期間などを入力するだけで、10秒ほどで弁護士基準の相場がわかります。
本記事で紹介する過失割合は「別冊判例タイムズ39」(菊池憲久・堂薗幹一郎・伊東智和編)に記載されている情報をベースにしています。
目次
横断歩道の事故における基本の過失割合
横断歩道での事故の過失割合について、まずは信号の有無ごとに基本的な過失割合を紹介します。以下から信号の有無を選択していただくと、本記事内の該当箇所を確認可能です。
信号のある横断歩道での事故の過失割合
信号のある横断歩道で歩行者と車両が事故になった場合の過失割合は、交差点なのか直線道路なのか、双方の信号が何色だったのかによって変わります。
状況別に、具体的な過失割合を見ていきましょう。もっとも基本の過失割合が絶対ということはなく、後に説明するとおり、個々の修正要素を反映して最終的な過失割合が決まります。
信号のある横断歩道での事故の過失割合では、以下の事故類型があります。
- 歩行者と右左折車の過失割合(信号あり・横断歩道)
- 歩行者と直進車の過失割合(信号のある直線道路の交差点)
歩行者と右左折車の過失割合(信号あり・横断歩道)

歩行者と右左折車の過失割合(信号あり・横断歩道)
| 信号の色 (歩行者/車両) | 歩行者 | 車両 |
|---|---|---|
| 青/青 | 0 | 100 |
| 黄/青 | 30 | 70 |
| 赤/青 | 50 | 50 |
| 黄(青点滅)/黄 | 20 | 80 |
| 赤/黄 | 30 | 70 |
| 赤/赤 | 20 | 80 |
| 青→赤/赤 | 0 | 100 |
| 赤→青/赤 | 10 | 90 |
歩行者が横断歩道を青信号で渡っていたところ、右左折してきた車両に巻き込まれて事故にあった場合には、基本的に歩行者:車両=0:100の過失割合となります。
歩行者が横断歩道を黄色信号で渡り始め、青信号で右左折してきた車両と事故にあったときには、歩行者:車両=30:70の過失割合となります。
また、歩行者が信号無視をして赤信号で渡り始め、そこへ青信号の車両が右左折してきたとき、過失割合は歩行者:車両=50:50です。
このことから横断歩道での事故においては、ほとんど歩行者のほうが過失が低いといえます。
歩行者と直進車の過失割合(信号のある直線道路の交差点)

歩行者と直進車の過失割合(信号のある直線道路の交差点)
| 信号の色 (歩行者/車両) | 歩行者 | 車両 |
|---|---|---|
| 青/赤 | 0 | 100 |
| 黄(青点滅)/赤 | 10 | 90 |
| 赤/赤 | 20 | 80 |
| 赤/黄 | 50 | 50 |
| 赤/青 | 70 | 30 |
| 青→赤/赤 | 0 | 100 |
| 赤→青/赤 | 10 | 90 |
| 青→赤/青 | 20 | 80 |
| 黄(青点滅)→赤/青 | 30 | 70 |
歩行者が青信号で横断歩道を渡っているとき、車両が赤信号で突っ込んできた場合の過失割合は歩行者:車両=0:100です。
一方で歩行者が信号無視をして赤信号で横断歩道を渡っているときは、車両側の信号の色によって過失割合は様々です。
たとえば車両側が青信号だったなら、歩行者:車両=70:30、車両側が黄色信号だったなら、歩行者:車両=50:50となります。
信号のない横断歩道での事故の過失割合

信号のない横断歩道における事故では、基本の過失割合は「歩行者:車両=0:100」です。
信号などによる指示がない限り、基本的に横断歩道では歩行者優先とされます。そのため、車両側に100%の過失がつくのです。
ただし、歩行者側が突然飛び出したなどの事情があれば、歩行者側に過失割合がつくこともあります。
横断歩道外での事故の過失割合

近くに横断歩道があるにもかかわらず、横断歩道の付近(横断歩道の外)を渡っていた歩行者と直進車との事故では、基本の過失割合は歩行者:車両=30:70です(信号機のない横断歩道の場合)。
「横断歩道の付近」とは、おおむね次の範囲を指します。
- 片側2車線以上ある交通量の多い幹線道路:横断歩道の端から外側40〜50m以内
- それ以外の道路:横断歩道の端から外側20〜30m以内
近くに横断歩道がある場合、歩行者は横断歩道を渡らなければなりません(道路交通法12条1項)。そのため、信号のない横断歩道上の事故なら歩行者の過失は0のところ、横断歩道の付近を渡っていた事故では歩行者に30%の過失がつくのです。
ただし、どこまでを「付近」とするかは道路の状況などから総合的に判断されるため、上記の距離はあくまで目安です。気になる場合は弁護士に確認してみてください。
横断歩道の事故の過失割合における修正要素
ここまで紹介してきた過失割合は、「基本の過失割合」です。
実際の事故では、個別の状況を加味して、過失割合を修正します。たとえば、歩行者の飛び出しや車両のスピード違反などです。
こうした要素のことを「修正要素」といい、修正要素に応じて過失割合は柔軟に調整されます。
修正要素によって、過失割合がどれだけ変わるかは、事故の類型ごとに異なります。
ここからは、主に歩行者の過失が低くなる修正要素や、歩行者側が不利になりやすい事故形態についても解説しますので、心当たりのある修正要素についてチェックしておいてください。
修正要素はここで紹介するもの以外にもさまざまあります。どれだけ過失割合が動くかは事案ごとに異なります。
保険会社から提示された過失割合に修正要素が正しく反映されているか、まずは弁護士に無料相談してみましょう。
アトム法律事務所では、電話やLINEにて無料相談をおこなっております。
被害者が子供や高齢者だった場合
歩行者が子供や高齢者だった場合は、歩行者側の過失割合が減らされることがあります。子供や高齢者は危険を察知して避ける力が十分でないことが多く、運転者にはより慎重な運転が求められるためです。
どれだけ過失割合が減るかは、事故の類型や歩行者の年齢によって異なります。子供が13歳未満だった場合、過失割合が減る目安としては5~20%です。
具体例
たとえば、交差点の横断歩道で歩行者側の信号が赤、右左折車側の信号が青だった場合、基本の過失割合は「歩行者:車両=50:50」です(判タ39【Ⅰ-14】図)。
このケースでは、歩行者が幼児(6歳未満)なら20%、児童(6歳以上13歳未満)や高齢者(おおむね70歳以上)なら10%が歩行者側の過失割合から差し引かれます。その結果、歩行者側の過失割合は幼児で30%、児童や高齢者で40%となる可能性があります。
幼い子供の事故では保護者に過失があるとされる
子供がおおむね5~6歳以下の場合は、「そもそも危険を予知する能力(事理弁識能力)がないため、子供自身に過失を問うことはできない」とされることがあります。
こうした場合は、子供自身ではなく、子供の保護・監督責任を負う保護者に過失があるとされるでしょう。
子供が被害者の場合は、子供自身の証言が信頼されず示談交渉で不利になる可能性が高いです。子供が被害者の場合ならではの示談対策について、『こどもの飛び出し事故対策と過失割合は?示談で不利にならない方法』で確認してみてください。
歩行者が集団で横断していた場合
歩行者が1人ではなく複数人で横断歩道を渡っていた場合は、歩行者側の過失割合が基本の過失割合から減算されます。
減算される過失割合は、事故現場が信号のある横断歩道上なら5~10%、信号のない横断歩道上なら5%程度です。
複数人が横断歩道を渡っていたのであれば、車両側から歩行者の発見は容易にできたはずだと考えられます。それにもかかわらず事故を回避できなかった車両側の過失は大きいとして、歩行者側の過失割合が減らされるのです。
子供が集団下校で横断歩道を渡っていた場合も、このケースにあたります。
車両側に速度違反があった場合
車両側に速度違反があった場合も、歩行者側の過失割合が減算されます。
速度違反が30km以上だった場合は20%程度、15km以上30km未満だった場合は10%程度減算されることが多いです。
歩行者が横断歩道で寝ていた場合
歩行者が横断歩道で寝ていて車両にひかれた場合の過失割合は、事故が日中に起きたのか夜間に起きたのかによって以下のように変わります。
- 日中に起きた事故
歩行者:車両=30:70 - 夜間に起きた事故
歩行者:車両=50:50
日中に起きた事故のほうが車両側の過失割合が大きくなるのは、明るい分、たとえ歩行者が寝ていたとしてもそれを発見しやすかったはずだと考えられるためです。
横断歩道で寝ていて事故にあった場合、「寝ていた自分が悪い」と負い目を感じがちです。しかし、他に特段の修正要素がない限り、基本的には歩行者側の過失割合が車両側の過失割合を上回ることはありません。
もし「寝ていたそちらのほうが悪いから」と過剰に大きな過失割合を提示されたとしても鵜呑みにせず、一旦弁護士に相談してみてください。
歩行者が横断歩道以外の道路を渡っていた場合
近くに横断歩道や交差点がない道路を、歩行者が渡っていた際に自動車に轢かれた場合、基本の過失割合は「歩行者:車両=20:80」となります。
横断歩道の付近を渡っていた場合(歩行者:車両=30:70)より歩行者の過失割合が小さくなるのは、近くに横断歩道がない以上、その場で道路を横断するのもやむを得ないと考えられるためです。
また、横断歩道外で後退(バック)する車両と歩行者との事故については、以下のとおりです。
- 歩行者がバックする車両のすぐ後ろを横断していた場合
歩行者:車両=20:80 - 歩行者がバックする車両から離れたところを横断していた場合
歩行者:車両=5:95
この場合も修正要素によって過失割合が変動する可能性は十分あります。厳密な過失割合は弁護士に確認してみてください。
安全地帯のある横断歩道で事故が起きた場合
安全地帯のある横断歩道で歩行者と車両が事故になった場合、過失割合は以下のとおりです。
- 歩行者:車両=30:70
- 歩行者:青信号で横断を開始し、安全地帯付近で赤信号になった
- 車両:青信号で横断歩道に進入した
- 歩行者:車両=40:60
- 歩行者:黄色信号で横断を開始し、安全地帯付近で赤信号になった
- 車両:青信号で横断歩道に進入した
安全地帯付近で信号が赤になった場合、歩行者は安全地帯に入ることで事故を回避できます。
それにもかかわらず信号が変わっても安全地帯に入らず事故になった場合は、上記のように歩行者側にも比較的大きめの過失割合がつくのです。
歩行者が車の直前・直後を横断したり、横断中に立ち止まったりした場合
横断中の歩行者に次のような行動があった場合は、歩行者側の過失割合が加算されることがあります。
- 直前直後横断:近づいてくる車のすぐ前や、通過した車のすぐ後ろを横断すること
- 佇立(ちょりつ):横断の途中で立ち止まること
- 後退:横断の途中で急に後戻りすること
いずれも、運転者にとって歩行者の動きが予測しにくく、事故を避けるのが難しくなるためです。
加算される割合は、事故の類型によって異なります。たとえば歩行者と右左折車の事故では、対向方向から右左折してくる車は歩行者からも見えやすいため10%程度が加算されますが、歩行者と同じ方向から右左折してくる車は歩行者から見えにくいため、5%程度にとどまることもあります。
歩行者が原因の事故でも車側に過失が付くのはなぜ?
横断歩道での歩行者と自動車の事故の中には、一見すると歩行者側に原因があり、車両側には非がないように見えるものもあります。
それにもかかわらず、車両側に大きな過失がつくことが多いのはなぜなのでしょうか?この点について、解説していきます。
歩行者は交通弱者で、車側がより注意を払うべきとされるから
歩行者は、自転車やバイク、自動車に比べて事故にあった時の被害が大きくなる傾向にあり、「交通弱者」と呼ばれます。
そのため、こうした交通弱者を守るべく、より強い立場のほうが安全に配慮する責任があるとされます。
こうした理由から、一見歩行者側に非のある事故に思えても、自動車側の過失のほうが大きくなる傾向にあるのです。
横断歩道では歩行者優先が定められているから
横断歩道はそもそも歩行者の安全を守るためのものであり、信号による指示がない場合は原則として歩行者を優先するべきとされています。
このことは、道路交通法第38条1項でも定められています。
(横断歩道等における歩行者等の優先)
第三十八条 車両等は、横断歩道又は自転車横断帯(以下この条において「横断歩道等」という。)に接近する場合には、当該横断歩道等を通過する際に当該横断歩道等によりその進路の前方を横断しようとする歩行者又は自転車(以下この条において「歩行者等」という。)がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道等の直前(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。)で停止することができるような速度で進行しなければならない。この場合において、横断歩道等によりその進路の前方を横断し、又は横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない。
道路交通法第38条1項
横断歩行者の妨害をした場合、普通車は反則金9000円と違反点数2点が科されます。また、3か月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金が科される可能性があります(道路交通法119条1項5号)。
こうした点からも、横断歩道で歩行者と自動車の事故が起きた場合、たとえ歩行者が悪いように思えても自動車側にも過失が付くのです。
横断歩道の事故で多い、歩行者側の横断違反の内容は?
「歩行者の交通人身事故発生状況(令和8年上半期)」(警視庁)によると、令和8年上半期に都内で発生した歩行者の事故2549件のうち、道路を横断中の事故は1524件で約6割を占めていました。なかでも横断歩道を横断中の事故は932件で、事故の類型別では最も多くなっています。
令和8年上半期・歩行者の人身事故の内訳
| 事故発生状況 | 件数(前年比) |
|---|---|
| 横断歩道を横断中 | 932(+38) |
| 横断歩道付近を横断中 | 72(-6) |
| 横断歩道橋付近を横断中 | 3(-1) |
| その他の場所を横断中 | 517(-51) |
| 路上遊戯中 | 13(-5) |
| 路上作業中 | 47(-12) |
| 対面通行中 | 301(-36) |
| 背面通行中 | 400(+47) |
| その他 | 260(+28) |
| 列車その他 | 4(-1) |
参照:「歩行者の交通人身事故発生状況(令和8年上半期)」(警視庁)
事故時、歩行者側にみられた横断違反としては、以下が挙げられています。
| 違反内容 | 件数(前年比) |
|---|---|
| 横断歩道外 | 61(+4) |
| 斜め横断 | 8(-2) |
| 駐車車両の直前直後の横断 | 8(+2) |
| 走行車両の直前直後の横断 | 33(±0) |
| 横断禁止場所の横断 | 38(+6) |
参照:「歩行者の交通人身事故発生状況(令和8年上半期)」(警視庁)
歩行者の事故全体では、信号無視や飛び出しも事故時の違反内容として挙げられています。
こうした原因で横断歩道の事故が発生した場合でも、過失は自動車側に大きくつくことが多いです。
しかし、歩行者側に上記のような違反があった場合、歩行者側の過失割合も通常より大きくなることがあります。
過失割合は横断歩道の事故慰謝料にどう影響する?
自身に過失割合がつくと、その割合分受け取れる慰謝料などの損害賠償金が減額されます。
過失割合について単に「どちらがどれくらい悪いのか明確にするもの」としか考えておらず交渉で手を抜いた場合、事故慰謝料・賠償金が大幅に減額されてしまうおそれがあるのです。
具体的に過失割合は事故慰謝料・賠償金額にどう影響するのか、横断歩道における事故慰謝料の相場とあわせて確認しておきましょう。
過失割合によって交通事故慰謝料はどう変わる?
先述の通り、自身に過失割合がつくと過失割合分、受け取れる事故慰謝料・賠償金が減額されます。これが「過失相殺」です。
たとえば本来受け取れるはずの事故慰謝料や損害賠償金が200万円であっても、自身についた過失割合が30%なら、受け取れる金額は30%減額した140万円になってしまいます。
加害者側は被害者側に支払う損害賠償金を少なくするため、あえて被害者の過失割合を多く見積もっていることがあります。
十分な事故慰謝料・賠償金を得るためには、金額そのものの交渉だけでなく過失割合の交渉も非常に重要です。
過失割合がつくと、被害者から加害者への支払いが生じることも?:過失相殺とは?計算方法や交通事故の判例でわかりやすく解説
横断歩道での事故慰謝料の相場
横断歩道での事故慰謝料には、入通院慰謝料・後遺障害慰謝料・死亡慰謝料の3つがあります。
入通院慰謝料の相場
交通事故によるケガが原因で入院・通院した場合に請求できる慰謝料です。ケガの程度や治療期間に応じておおよその慰謝料相場があります。
下表は、裁判所でも認められうる弁護士基準(裁判基準)という法的正当性の高い金額相場です。
通院慰謝料の相場(弁護士基準)
※弁護士基準の( )内はむちうち等の軽傷用
なお、上の表はあくまで目安です。ご自身のケースの相場は、以下の計算機で確認してみてください。
後遺障害慰謝料の相場
後遺障害慰謝料は、交通事故によるケガで後遺症が残り、後遺障害等級認定を受けた場合に請求できる慰謝料のことです。
後遺障害等級に応じておおよその慰謝料相場がありますので、下表をご覧ください。
| 等級 | 弁護士基準 |
|---|---|
| 1級・要介護 | 2800万円 |
| 2級・要介護 | 2370万円 |
| 1級 | 2800万円 |
| 2級 | 2370万円 |
| 3級 | 1990万円 |
| 4級 | 1670万円 |
| 5級 | 1400万円 |
| 6級 | 1180万円 |
| 7級 | 1000万円 |
| 8級 | 830万円 |
| 9級 | 690万円 |
| 10級 | 550万円 |
| 11級 | 420万円 |
| 12級 | 290万円 |
| 13級 | 180万円 |
| 14級 | 110万円 |
なお、後遺症と後遺障害は別物です。医師から「後遺症が残ってしまいましたね」と言われても、すなわち後遺障害のことではありません。
後遺障害とは一定の基準を満たす後遺症のことで、等級認定を受ける必要があります。後遺障害等級の基準や等級認定の流れについては、関連記事を参考にしてみてください。
関連記事
死亡慰謝料の相場
死亡慰謝料は、交通事故で亡くなった被害者とその遺族に対して支払われます。死亡慰謝料も2000万円から2800万円と、具体的には家庭における被害者の立場によって相場が違います。
| 被害者 | 弁護士基準 |
|---|---|
| 一家の支柱 | 2800万円 |
| 母親・配偶者 | 2500万円 |
| 独身の男女 | 2000万円~2500万円 |
| 子供 | 2000万円~2500万円 |
| 幼児 | 2000万円~2500万円 |
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死亡事故の慰謝料・賠償金の相場や平均は?示談の流れや保険金も解説
【注意】加害者側が提示してくる慰謝料は相場以下
加害者側の任意保険会社が示談交渉で提示してくる慰謝料は、適正な相場よりも低いことがほとんどです。
過去の判例をもとにした法的正当性の高い基準ではなく、保険会社独自の基準で慰謝料を計算しているからです。法的正当性の高い弁護士基準での慰謝料請求を目指しましょう。
なお、弁護士基準での慰謝料は被害者やその遺族だけで交渉してもなかなか実現できません。裁判で認められうる金額だとして、示談交渉段階では応じてもらえないことが多いのです。
そのため裁判の前である示談交渉の段階から弁護士に対応を任せておき、示談交渉が決裂したら裁判も辞さないという態度を見せておくことで、増額交渉に応じてもらえる可能性を高めることができます。
アトム法律事務所では交通事故被害者からのご相談を無料で受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。
交通事故にあった際に請求できる費目は慰謝料だけではありません。その他の費目も含めた損害賠償金全体については、『交通事故の示談金|内訳・金額から示談交渉まですべて解説』にてご確認ください。
横断歩道でひかれた後、示談までに確認しておくこと
横断歩道で車にひかれた場合、示談交渉に入る前に次の3点を確認しておくと、過失割合や慰謝料で不利になりにくくなります。
- 警察への届出が「人身事故」になっているか
物損事故のままだと、慰謝料の請求が難しくなることがあります。物損で届け出ていても、診断書を警察に提出すれば人身事故に切り替えられます。 - 医師の指示があるまで通院を続けているか
保険会社から治療の打ち切りを打診されても、自己判断でやめると慰謝料が減る原因になります。 - 相手の保険会社から提示された過失割合をそのまま受け入れていないか
横断歩道上の事故で歩行者側に過失があると言われたら、根拠を確認してください。
3点のうち1つでも不安がある場合、弁護士相談がおすすめです。アトム法律事務所の弁護士相談は無料です。治療中の段階からご連絡いただいて問題ありません。
横断歩道の事故についてよくある疑問にお答え
続いて、横断歩道での事故で歩行者側の過失が大きくなるケースと、示談交渉に向けた注意点・対策についてお答えしていきます。
Q.横断歩道の事故で歩行者側の過失が大きくなるケースは?
横断歩道の事故で歩行者側の過失割合が大きくなる例としては、車両側が青信号、歩行者側が赤信号で横断歩道を渡ったケースが挙げられます。
この場合、歩行者側の基本の過失割合は70%となり、車両側よりも大きくなります。
基本の過失割合は歩行者側のほうが小さくても、修正要素を加えることで歩行者側の過失割合が大きくなるケースもあるでしょう。
なお、以下のような場合は歩行者側の過失割合が50%、つまり車両側と同等とされます。
- 歩行者が赤信号で横断歩道を通行中に、黄信号の車両が進入
- 歩行者が赤信号で横断歩道を通行中に、青信号の車両が右左折で進入
『交通事故で歩行者が悪い時の過失割合は?飛び出しや乱横断(横断歩道外)などを解説』では歩行者にも一定の過失がつくと判断されうる事故について解説しています。あわせてお読みください。
Q.示談交渉に向けての注意点や対策は?
示談交渉に向けては、「適正な過失割合と慰謝料額を確認しておく」「適正な過失割合と慰謝料額の根拠まで把握しておく」「過失割合や慰謝料額についてもめやすいポイントを知り、それを踏まえて資料・証拠を揃えておく」の3点がポイントです。
示談交渉では、過失割合についても慰謝料額についても加害者側ともめることが予想されます。
過失割合や慰謝料額は加害者側の任意保険会社が算定し提示してくれますが、いずれも適正ではないことが多いです。
単に加害者側の提示内容が間違っていると主張するだけでは不十分で、主張の根拠を用意する必要があります。
ただし、主張の正しさ・裏付けの有無よりも「弁護士による主張かどうか」で加害者側の態度が変わることがあるのも事実です。

示談交渉では、可能であれば弁護士を立てることが一番の対策となるでしょう。
弁護士を立てるためには費用が必要ですが、被害者の自己負担を回避する方法はあります。この後詳しく解説するので、続けてご確認ください。
被害者側の過失が0%でも示談交渉は油断できない
たとえ被害者側の過失割合が0%でも、以下のような点で示談交渉が難航する可能性があります。
- 加害者側が何らかの修正要素を主張し、被害者側にも過失があると主張してくる
- 過失相殺ができない分、加害者側が事故慰謝料・賠償金額についてよりシビアに交渉してくる
「歩行者側の過失が0%ならこちらは何も悪くない」と考えて油断していると、納得のいかない示談内容で合意せざるを得なくなる可能性があるのです。
過失割合0%だからこそ示談交渉が難しい場合もあることを理解し、入念に対策をしておくことが重要です。
横断歩道上の事故の解決事例
こちらでは、過去にアトム法律事務所の弁護士が解決した交通事故を紹介します。
いずれも横断歩道上の交通事故です。
信号のない横断歩道の事故│過失割合10対0
横断歩道歩行中に車に衝突され股関節骨折等を負った事例
信号のない横断歩道を歩行中に、自動車に衝突される事故に遭った。
この交通事故により、依頼者は、右股関節周辺の骨折で人工股関節置換術を受け、既存の腰椎圧迫骨折にさらに1か所骨折が加わり脊柱の変形障害を負った。
弁護士相談の時点で、後遺障害は併合9級と認定されており、相手方の任意保険会社から損害賠償額の提示を受けていた。
提示された慰謝料や逸失利益は低額で、休業損害も0円であったため、弁護士に依頼するメリットがあるのかと相談に至ったケース。
弁護活動の成果
過失割合は、歩行者:自動車=0:100。
弁護士基準で算定した慰謝料、逸失利益を請求し、保険会社の提示額約1276万円から、最終的な受取金額が約2246万円まで増額された(約1.8倍に増額)。
保険会社から0円提示とされていた休業損害も回収できた。
年齢、職業
60~70代、主婦・主夫
傷病名
股関節骨折(人工股関節置換術)、腰椎圧迫骨折
後遺障害等級
併合9級
横断歩道歩行中に左折車に巻き込まれて死亡│過失割合10対0
横断歩道歩行中に左折車に巻き込まれ死亡した事例
青信号で横断歩道を歩行中、片側2車線道路から1車線道路へ左折しようとする車に巻き込まれた事故。
被害者は内臓損傷で事故当日に死亡した。過失割合は歩行者0%、自動車100%。
相続人である長男から、弁護士に頼む必要性、慰謝料の相場についてご相談があったケース。
弁護活動の成果
高齢者の死亡慰謝料の相場は2000万円から2500万円のところ弁護士が交渉し、相場の上限である2500万円を獲得。
逸失利益についてもほぼ請求どおり認められ、最終的に約3846万円受け取ることができた。
年齢、職業
60~70代、高齢者
傷病名
内臓損傷・死亡
子供が横断歩道から少し離れた場所で横断│過失割合8対2
6歳児が横断歩道外で車に轢かれ鎖骨骨折等を負った事例
6歳児が、横断歩道から20~30m離れた場所で、片側1車線の道路を渡っていたところ、加害者の自動車に轢かれた事故。
この交通事故で、鎖骨骨折、顔に傷、打撲を負った。
弁護士相談の段階では、まだ治療中だったが、今後の流れや慰謝料の金額などについてご相談があったケース。
弁護活動の成果
治療終了後は、弁護士基準で慰謝料を計算し、示談交渉を行った結果、最終的に約81万円を受け取ることができた。
年齢、職業
10歳未満、子供
傷病名
鎖骨骨折
後遺障害等級
後遺障害なし
横断歩道を渡らずに、横断歩道から20~30m以内を横断した歩行者が、自動車に轢かれた場合、基本の過失割合は、自動車70%、歩行者30%となります(「別冊判例タイムズ39」【Ⅰ-33】図)。
本件でも、当初、相手方の保険会社は過失割合について7対3の見解も持ちあわせていました。
しかし、歩行者が児童(6歳以上13歳未満)の場合、過失割合は歩行者に有利に修正要素が働くため、歩行者の過失割合は10%差し引かれるのが一般的な算定です。
本件でも、過失割合は歩行者(6歳児)20%、自動車80%での解決となりました。
アトム法律事務所には、他にも多数の解決事例があります。ご自身の交通事故に類似のケースをお探しになりたい方は、解決事例のページもあわせてご覧ください。
横断歩道上の事故の示談は弁護士に相談すべき
横断歩道上の事故について、示談交渉を弁護士に相談・依頼することで生じるメリットや、弁護士に支払う費用の負担を軽減するための方法について紹介します。
弁護士に相談・依頼することで生じるメリット
横断歩道の事故に関する示談交渉を弁護士に相談・依頼すると、以下のようなメリットを得られます。
- 慰謝料や賠償金について相場に近い金額で示談することができる
- 請求できるはずの費目について漏れなく請求できる
- 示談交渉を弁護士に任せられるため、被害者本人の負担を軽減できる
弁護士に相談・依頼すれば、過去の判例に基づく適正な慰謝料・賠償金獲得が期待できます。
また、交通事故の賠償金にはさまざまなものがありますが、マイナーな費目については加害者側の提示内容に含まれていないことがあります。
弁護士に依頼すれば、請求できる費目について漏れなく請求を行ってもらえるでしょう。
そして実際の示談交渉では、仕事中に交渉の電話がかかってきたり、高圧的な言動をとられたりしてストレスを感じる方も多いです。弁護士に依頼して示談交渉を任せれば、こうした負担を感じずに済みます。
- 実際の示談交渉ってどんな感じ?
『交通事故の体験談8選|示談交渉や後遺障害認定の様子、実際の慰謝料額は?』 - 弁護士に依頼するメリットについて詳しく知りたい
『交通事故を弁護士に依頼するメリット9選|弁護士依頼のメリットを最大化する方法』
歩行中の事故でも弁護士費用負担を避ける方法
交通事故について弁護士に相談・依頼するためには費用がかかります。
しかし、加入している保険に「弁護士費用特約」がついていれば、上限の範囲内で保険会社に弁護士費用を負担してもらえます。多くのケースで自己負担なく弁護士に相談や依頼ができるのです。
被害者ご本人の自動車保険でなくても、ご家族の自動車保険についている弁護士費用特約が使える場合もあるので確認してみてください。
子供や高齢者が横断歩道での事故被害者になってしまった場合、子供ならば両親、高齢者ならば同居する子の弁護士費用特約を利用できる可能性が高いです。
また、自動車保険だけでなく火災保険やクレジットカードの保険などについている弁護士費用特約でも使える場合があります。

弁護士費用特約が使えなくても諦めるのは早い
弁護士費用特約を使えない場合でも、弁護士への相談や依頼を簡単にあきらめるべきではありません。
弁護士費用特約が使えない場合、弁護士に依頼する時点の着手金や、獲得示談金から支払う成功報酬を負担することとなるでしょう。その分、手元に残る示談金額は減ってしまいます。
それでもなお、弁護士を立てなかった場合よりも多くの金額が手に入ることは多いです。
弁護士に依頼することで、得られる金額が増額するかどうかについては、弁護士に相談する際に見積りを出してもらうことで判断することができます。
アトム法律事務所なら無料相談が可能
アトム法律事務所では、交通事故の被害者の方を対象とした無料の法律相談を行っています。
交通事故案件の経験豊富な弁護士に無料で相談することが可能です。
ご依頼の際も、着手金が原則無料のため、お手元のお金に不安がある方でも安心して依頼することができます。
無料相談のご予約の受付は24時間体制で行っているので、いつでもご連絡ください。





高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。全国16拠点を構えるアトム法律税務グループの代表弁護士として、刑事事件・交通事故・離婚・相続の解決に注力している。
一方で「岡野タケシ弁護士」としてSNSでのニュースや法律問題解説を弁護士視点で配信している(YouTubeチャンネル登録者176万人、TikTokフォロワー数69万人、Xフォロワー数24万人)。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

