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自転車事故の保険|補償内容や未加入のリスク、保険の選び方は?

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自転車事故の保険

新たに改正民法が施行されました。交通事故の損害賠償請求権に関するルールに変更があります。

自転車事故では、自分自身の治療費や入院費が必要になったり、相手から請求された損害賠償金の支払いが必要になったりします。そのような時でも自転車保険に入っていれば、補償を受けられるので安心です。

保険に入らない状態で自転車事故の加害者・被害者になると、必要な時に必要な金額を用意できず大変な思いをするリスクがあるので、自転車保険の概要や選び方について、詳しく理解していきましょう。

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自転車事故の保険|安心の補償内容は?

まずは自転車保険の補償内容を紹介していきます。ただし、保険会社やプランによって差異はあるので注意してください。

加入者自身の死傷に対する補償|傷害保険

自転車事故によって加入者自身が死傷した場合、自転車保険に入っていれば保険金を受け取れます。

一般的には以下のような保険金の受け取りが可能です。

通院保険金自転車事故により通院した日数に応じて、保険金が支払われる
入院保険金自転車事故により入院した日数に応じて、保険金が支払われる
手術保険金自転車事故により手術を受けた場合に支払われる
後遺障害保険金自転車事故により後遺障害が残った場合に支払われる
死亡保険金自転車事故により死亡した場合に支払われる

上記はいずれも、事故日から180日以内に生じた通院・入院・手術・後遺障害・死亡を対象としている場合が多いです。

ケガをさせた相手への補償|個人賠償責任保険

自転車保険に個人賠償責任保険が付いていれば、自転車で賠償事故を起こしても、相手方に支払う損害賠償金を補償してもらえます。

自転車に乗っていて事故を起こし、相手に損害を与えた場合、相手からは治療費や入院費、慰謝料、自転車や車の修理費などを請求され、保険に入っていなければ全て自費で支払わなければなりません。
賠償金は高額になるケースもありますが、保険に入っていれば補償を受けられるので安心です。

保険金額には1億円、5000万円などの上限があるので、加入前によく比較して検討しましょう。

示談交渉に関する補償

自転車事故では、相手方との示談交渉が必要になります。このときに自転車保険から受けられる補償・サービスには、次の2つがあります。

弁護士特約弁護士費用を保険会社に負担してもらえる
示談代行サービス自転車事故の相手方と行う示談交渉を、保険会社の担当者に代行してもらえる


弁護士特約では、法律相談で5万円~10万円、その他の弁護士費用で300万円までが補償されるケースが多いです。

弁護士費用特約

弁護士特約と示談代行サービス、どちらがいい?

自転車事故による示談交渉では、示談代行サービスで保険会社の担当者に交渉をしてもらうより、弁護士特約を利用して弁護士に交渉してもらう方がおすすめです。
理由としては、以下のものがあります。

  • 加入者の過失が0である場合、示談代行サービスは利用できない
  • 保険会社の担当者よりも弁護士を立てた方が、獲得示談金が増える傾向にある
  • 弁護士特約を利用して弁護士と委任契約を結ぶと、示談交渉以外のサポートもしてもらえる
    関連記事:交通事故を弁護士に依頼するメリット8つ

専門知識と国家資格を持つ弁護士に頼った方が、効果的かつ幅広いサポートを期待できるのです。

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その他、自転車のトラブルに対する補償・サービス

その他、自転車のトラブルに対する補償・サービスは以下のものがあります。

ロードサービストラブルによって自転車を動かせなくなった場合に、無料で希望の地点まで搬送してもらえる
自転車盗難特約盗難被害に遭った際の補償を受けられる

ロードサービスは、具体的に以下のようなトラブルに見舞われた場合に役立ちます。

  • タイヤがパンクした
  • 電動アシスト自転車のバッテリーが切れた
  • 自転車のスポークが折れた
  • 夜なのに自転車のライトが点灯しなくなった

サイクリングで遠出をする機会の多い人はもちろん、普段の生活圏内で自転車に乗る人にとっても役立つサービスです。

自転車盗難特約は、自転車の購入価格が一定以上でないと加入できないケースや、中古の自転車では加入できないケースなどがあります。加入条件をよく確認することが大切です。

保険未加入での自転車事故はリスクが大きい

自転車保険に加入していないリスクは、事故の加害者になった場合にも被害者になった場合にもあります。自転車保険の必要性を検討するためにも、自転車事故におけるリスクを把握しておきましょう。

加害者になると|9000万円超の高額賠償事例も

自転車保険に加入しない状態で自転車事故を起こすと、自己負担で高額な損害賠償金を支払わなければならない可能性があります。
この場合、以下のようなリスクが考えられます。

  • 請求された賠償額を支払えず、車や家といった資産を差し押さえらえる
  • 数年にわたり分割で損害賠償金を支払い続けることになる

では実際に、高額な損害賠償が発生した判例を見てみましょう。

1 9266万円
自転車同士の事故。被害者には言語障害が残った。
(東京地方裁判所 平成20年6月5日判決)
2 9521万円
自転車と歩行者の事故。被害者は植物状態になった。
(神戸地方裁判所 平成25年7月4日判決)
36779万円
自転車と歩行者の事故。被害者は死亡。
(東京地方裁判所 平成15年9月30日判決)
45438万円
自転車と歩行者の事故。被害者は死亡。
(東京地方裁判所 平成19年4月11日判決)

相手が負ったケガが重大なもので、なおかつ自転車側に重過失があると判断されると、自己破産をしても慰謝料の支払いは免責にならない可能性があります。

もしものことに備えて、自転車保険に加入しておく方が安心です。

被害者になると|十分な補償を受けられないことも

自転車に乗っていて事故の被害者になった場合、治療費や慰謝料は相手方に請求できます。しかし、次の場合には十分な金額をすぐには受け取れない可能性が高いです。

  • 相手(自動車)が任意保険未加入で、自賠責保険にしか入っていない場合
  • 相手が自転車で、自転車保険に入っていない場合

上記のようなケースでは、加害者に請求した損害賠償金は、一部またはすべて加害者本人から支払われます。相手の資力によっては支払いが分割になったり踏み倒されたりするリスクがあるのです。

しかし、自分自身が自転車保険に入っていれば、自分の保険から補償を受けられるので必要な時に必要な金額を受け取ることが可能です。

自転車保険の加入義務化も広がりつつある

これまで自転車保険への加入は任意とされてきましたが、条例によって加入を義務付ける自治体も増えています。
今後も加入を義務とする自治体は増えていくと考えられますし、今後、加入が義務化された地域に引っ越す可能性もあります。

早いうちから自転車保険に入っていれば、「義務化されたことを知らなかった」「引っ越した先で保険の加入が義務付けられているのを知らなかった」といった理由でうっかり条例違反をしてしまう心配もありません。

自転車保険の選び方|4つのチェックポイント

自転車保険にはさまざまな商品がありますが、選ぶ際に注目するべきポイントは、以下の通りです。

  • 補償内容・対象者
  • 補償の開始日
  • 保険料の支払い方
  • 保険料の値段

詳しく解説していきます。

(1)保険の補償内容・対象者

補償の内容は保険商品やプランによって差異があるので、自分にとって必要な補償をカバーできるものを選んでください。

また、プランによっては保険者本人のみならず、家族まで補償範囲に含まれることもあります。家族がいる場合はファミリープランも検討してみましょう。
なお、家族でも別居の場合は対象外となることがあるので、別居を含む家族全員を補償対象としたい場合には約款をよく確認してください。

(2)補償の開始日

自転車保険には、加入当日から補償を受けられるものと、加入後一定期間が経ってからでないと補償を受けられないものがあります。

日常生活において自転車事故が起こりやすい場所を通る場合や、近々遠くへのサイクリングを予定している場合は、補償開始日が早いものを選びましょう。

(3)保険料の支払い方|方法はさまざま

保険料の支払い方には、さまざまなものがあります。

  • クレジットカード払い
  • 現金払い
  • コンビニ払い
  • ATM払い
  • 携帯電話料金とまとめた支払い

自転車保険を選ぶ際には「都合の良い方法で支払えるか」も確認しておくと良いでしょう。

(4)保険料の値段|補償内容とのバランスが大切

自転車保険の保険料は、保険会社やプランによって異なりますが、安いものだと月300円程度のものがあります。

補償内容と保険料の負担とのバランスを見て選びましょう。

自転車保険に関する疑問3選

自転車保険への加入にあたっては、子供だと入れない、自動車保険にも似た補償内容のプランがあるなどといった疑問が出てきがちです。よくある疑問3つにお答えしていきます。

(1)高校生・子供の保険加入方法は?

自転車保険の中には、18歳未満の子供は保険者になれないものもあります。
そのため、子供でも加入できる自転車保険を探すか、保護者が自転車保険のファミリープランに加入し、子供も補償対象とするのが良いでしょう。

(2)自動車保険では自転車事故に対応できない?

自動車保険の個人賠償責任保険や人身傷害補償保険でも、自転車事故に対応できる部分はあります。また、「自転車特約」をセットで付帯できる自動車保険もあります。しかし、完全にカバーできる部分ばかりではないので詳しく確認していきましょう。

自動車保険の個人賠償責任保険

自動車保険の個人賠償責任保険とは、自動車事故以外の日常事故において加入者が他人の身体や物を傷つけた場合に、相手方への損害賠償金を補償するものです。

自転車に乗っていて事故を起こした場合も対象となるので、事故の相手方に支払う損害賠償金の補償については、自動車保険の個人賠償責任保険でもカバーできます。

自動車保険の人身傷害補償保険

自動車保険の人身傷害補償保険とは、加入者が自動車事故に遭った場合に加入者自身の治療費や入院費用などが補償されるものです。
プランによっては自転車に乗っていて自動車と事故になった場合にも適用されます。

ただし、この保険が適用されるのは原則として対自動車の事故のみです。
自転車同士の事故や自転車と歩行者との事故などでは適用されないことが多いので、その点ではカバー力に欠けてしまいます。

自動車保険の自転車特約

自動車保険の自転車特約とは、加入者が自転車に乗っていて転倒したり事故に遭ったりした場合に、加入者自身の治療費や入院費用を補償してもらえるものです。

しかし、一般的には事故の相手方から請求された損害賠償金の補償はありません。そのため、自転車保険に比べると補償内容が不十分であることが多いです。

(3)TSマーク自転車保険とは?

TSマークは自転車安全整備士の点検・整備を受けると貼ってもらえるマークで、赤と青があります。
このマークを貼ってもらうと、マークの色に応じて次の保険に加入したことになります。保険会社は三井住友海上火災保険株式会社です。

傷害補償、賠償責任補償、被害者見舞金
傷害補償、賠償責任補償

赤マークにも青マークにも傷害補償と賠償責任補償が含まれていますが、補償額は赤マークの方が高いです。保険期間は1年間なので、毎年点検を受けて新しいマークを貼ってもらう必要があります。

TSマーク自転車保険を通常の自転車保険を比較した場合のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット

  • 人ではなく自転車単位での契約となるので、運転者が誰であれ、その自転車に乗っていて起きた事故であれば補償を受けられる。
  • 上記の点から、一つの自転車を他の人と共有している場合に便利

デメリット

  • 示談代行サービスやロードサービスはない
  • 入院・通院に対する傷害保険金は15日以上の入院でないともらえない
  • 賠償責任補償は、事故の相手が死亡または後遺障害1級~7級の場合のみ適用される


TSマーク自転車保険の詳細は、公益財団法人日本交通管理技術協会のホームページにて紹介されています。

自転車事故に遭ったら弁護士に無料で相談

自転車事故に遭った場合は、弁護士に相談してください。
一般的に加害者側は示談金を低めに提示してきます。中でも慰謝料は、弁護士が交渉することで2倍~3倍も増額できるケースが多くあり、獲得示談金額の最大化が期待できます。

アトム法律事務所では、弁護士特約を使える方はもちろん、使えない方でも実質無料で相談・依頼が可能です。示談交渉前の段階からさまざまなサポートが可能なので、お気軽にご相談ください。

弁特アトムの料金
あり保険会社が弁護士費用を負担するので実質無料
なし相談料・着手金:無料
成功報酬:獲得示談金の11%+22万円(税込)
成功報酬は獲得示談金の中から支払えるので、ご依頼者様が自己負担で支払うお金は0円。

弁特とは、弁護士特約のこと

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代表弁護士岡野武志

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。現在は「刑事事件」「交通事故」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

英語:TOEIC925点

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