交通事故で病院の何科をいつまでに受診すべき?受診後は賠償問題を弁護士に相談

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何科を受診すべき?

交通事故に遭ったのであれば、なるべく早期に受診を行い、適切な治療を受ける必要があります。事故当日の受診が望ましいですが、遅くても事故から2~3日以内に受診してください。

受診や適切な治療が遅れると、完治するはずの怪我が完治できず、十分な賠償を受けられないといった不利益が生じる恐れもあるので、交通事故後に適切な行動をとる必要があるのです。

また、受診後は弁護士に相談すると、適切な賠償を受けやすいでしょう。

本記事では、交通事故後にどの科に受診し、受診後はどうすべきであるかとった点を中心に解説を行っています。

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交通事故では病院の何科を受診すべき?

交通事故に遭ったら病院の何科を受診すべきか迷うかもしれません。専門病院に行くべきなのか、子どもの場合は小児科を探すべきかの判断に迷ったときのヒントをお伝えします。

交通事故に遭ったら基本的に整形外科を受診

交通事故に遭った場合、どこへ行くべきか悩んだなら基本的に整形外科を受診しましょう。

もっとも、交通事故により強い衝撃を受けた部位や痛めた箇所次第では、他の科を受診する必要もあります。

たとえば、交通事故により頭を打ったのであれば脳神経外科、足を切って血が出ているのなら外科を受診すべきでしょう。火傷を負ったのならば皮膚科や形成外科に行く必要も出てきます。

総合病院のような規模の大きな病院であれば、どの科で受診することが適切か判断してもらったうえで、受診が必要な科に案内してくれます。整形外科以外の受診も必要と考えている方は、なるべく大きな病院を受診してください。

交通事故の専門病院で受診すべき?

必須とまではいいませんが、近くに交通事故を専門的に扱っている病院があるなら受診をおすすめします。

整形外科の中には交通事故の治療に力を入れている場合があります。

専門病院であれば、交通事故の治療に精通しており、より適切な治療を受られる可能性があるでしょう。また、他の科を受診する必要があるかどうかや、他の科への紹介をスムーズに行ってくれることもあります。

子供なら小児科を受診すべき?

子供であっても小児科ではなく、大人と同じように整形外科などを受診するのが一般的です。

交通事故で小さな子供が怪我をした場合には、小児科の受診を考えるかもしれません。

しかし、一般的に小児科は小児内科のことを指すため、交通事故で通常生じる外傷については専門外であることも多くなります。また、外傷を対象とする小児外科を取り扱っている病院はあるものの、数が少ないです。

受診しやすさでいうなら、小児科より整形外科の方がいいでしょう。

交通事故に遭ったらいつまでに病院へいく?

交通事故に遭ったらいつまでに病院に行くべきなのか、念のためでも病院に行っていい理由について解説します。

事故当日または遅くても2~3日以内には病院へ

交通事故に遭ったら、できるだけ早く病院へ行くべきです。事故当日または遅くても2~3日以内には病院へ行き、怪我の程度を診断してもらいましょう。

怪我の程度によっては、早期の治療が必要な場合があります。また、後遺症が残った場合、早期の診断・治療が後遺障害等級の認定に有利になる可能性もあるでしょう。

事故発生から病院を受診するまでに時間が空いてしまうと、事故で怪我を負ったのではなく、日常生活で負った怪我だと判断されてしまう可能性があります。そうなると、事故と怪我の因果関係が否定され、治療費や慰謝料などが受け取れなくなる可能性が高まります。

念のためでも病院は受診しておくべき

たとえ痛みや症状がなくても、念のため病院を受診しておきましょう。念のためであっても、事故が起きたのであれば相手に検査費用を請求できるので、安心して受診してください。

交通事故による怪我は、後から痛みが出ることもあります。事故直後には自覚症状を感じないことも多いので、本当に怪我していないことを確認しておく意味でも病院の受診は大切です。

また、後遺症が残って後遺障害等級の申請を行う場合も、事故直後の診断書が認定に重要になってきます。今後のことを見据えて、事故に遭ったら病院を受診しておきましょう。

なるべく早く病院に行くべき理由は?

交通事故に遭った場合は、すぐに病院へ行くことが重要です。事故直後でも症状が出ない場合があり、早期に受診することで後遺症の発生を防いだり軽減することができます。

交通事故直後は症状が出ない場合がある

交通事故に遭った場合、必ずしもすぐに症状が出るとは限りません。特に、むちうち症は症状が出るまでに数日かかることもあります。

しかし、交通事故の発生から受診まで期間が開いていると、交通事故と怪我の因果関係を疑われてしまい、後の損害賠償請求に支障をきたす恐れがあるのです。

そのため、交通事故直後は、症状について自覚がなくても早期に病院へ行くことが重要です。

関連記事『事故で後から痛み…因果関係が疑われないためには?』では、後から痛みが出てきて病院を受診した場合の対処法や、交通事故の因果関係の重要性について解説しています。

人身事故への具体的な切り替え方を知りたい方は、『物損から人身への切り替え方法と手続き期限』の記事を参考にしてください。

治療が遅れると後遺症が残る可能性がある

交通事故に遭ったものの、すぐに受診をしないと、治療が遅れてしまい完治することができず、後遺症が残る可能性があります。

後遺症が残った場合、仕事や日常生活に支障をきたす可能性があるので、このような事態は極力避けるべきでしょう。

また、後遺症を原因とした損害について請求を行おうとしても、加害者側が「交通事故後すぐに受診して治療を行っていれば後遺症が残らなかった」と反論し、支払いを拒否してくる恐れがあります。

このような事態を防ぐためにも、交通事故後は早期に病院での受診を行いましょう。早期の治療を受けることで、後遺症の発生を防いだり、軽減することができるのです。

怪我していても警察に診断書を提出できない

交通事故で怪我を負った場合、人身事故として届け出るのが通常です。この際、事故で怪我したことを証明するための資料として「診断書」の提出が必要になります。

しかし、病院を受診していなければ診断書は当然ないので、怪我していても人身事故として警察に報告できません。

人身事故として扱われなければ、事故状況を証明する書類の実況見分調書が作成されなかったり、事故相手に治療費や慰謝料の請求が認められなかったりするデメリットが出てきます。

実務上、物損事故のままでも事故相手が認めれば治療費や慰謝料をもらえることもありますが、この場合でも診断書がなければ怪我の存在を証明できないので認められる可能性は低いでしょう。

後の賠償問題に影響が出やすい

交通事故で怪我をして、治療費や慰謝料などの損害賠償金を事故相手に請求する場合、事故と怪我の因果関係を証明する必要があります。

事故直後に病院を受診しておけば事故と怪我の因果関係を証明しやすいです。一方、病院の受診が遅れれば因果関係の証明がむずかしくなりやすく、治療費や慰謝料などが否定されて損害賠償金を一部受け取れなくなるリスクが発生します。

さらに、後遺症が残った場合、後遺障害認定を受けることで請求が可能になる賠償金があるのですが、病院の受診が遅れれば事故による後遺障害の残存も認められなくなってしまいかねません。

事故の損害に見合った賠償金を受け取るためにも、病院の受診は重要なのです。

病院を受診した後は弁護士相談もすべき

交通事故の被害者となり、病院で受診し、治療を受けたのであれば、弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士は、交通事故に詳しい知識と経験を持っているため、被害者の権利を守るために活動し、より多くの賠償金を獲得することが可能です。

弁護士に相談すれば治療に専念できる

弁護士は、被害者の代理人として加害者に対する損害賠償請求を行うことができます。

そのため、弁護士に依頼すると加害者との連絡の窓口が弁護士となるので、被害者は加害者と直接交渉する必要がなくなり、安心して治療に専念できます。

加害者の多くは任意保険に加入しているので、加害者側の連絡は加害者が加入している任意保険会社からとなることが多いでしょう。
その場合、任意保険会社は営業時間である平日の午前から夕方の時間帯に連絡を取ってくるため、仕事中や治療中に対応することが必要となってしまいます。

加害者側に対応することはストレスとなることも多いので、弁護士代わりに対応してもらい、治療や仕事の復帰に集中すべきでしょう。

弁護士に相談すればより多くの賠償金を獲得できる

交通事故における損害賠償請求については、示談による話し合いにより賠償金額を決めることで解決となることが多くあります。

しかし、示談交渉の相手となることが多い加害者が加入する任意保険会社は、少しでも支払う金額を下げるため、相場よりも低額の賠償金額を提示してくるでしょう。

被害者側は相場の金額への増額交渉が必要となりますが、適切な法律知識が必要となり、示談の経験豊富な任意保険会社が相手となるので、簡単には増額を成功させることができません。

一方、弁護士は交通事故に関する法律や判例を熟知しています。
そのため、被害者が請求できる賠償金額を正確に把握し、加害者に対して適切な請求を行うことができます。

また、専門家である弁護士からの主張となると、任意保険会社も譲歩してくることが多いので、結果として請求金額が増加しやすいのです。

交通事故に遭った場合は、早めに弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士は裁判所と同じく、法律の専門家として被害者の損害を算定可能です。そうした算定基準を「弁護士基準」といい、相手の保険会社の社内基準よりも賠償金額が高くなる傾向にあります。

慰謝料金額相場の3基準比較

適切な診療科での治療を続けながら、治療が終わった後も見据えて弁護士に相談・依頼しておくことをおすすめします。

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アトム法律事務所では、交通事故で怪我をした人向けの無料法律相談をおこなっています。医師の診察と診断を受けたら治療と並行して「今後の賠償請求のこと」を考えていきましょう。

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アトム法律事務所は全国の交通事故に対応しています。これまでも比較的軽い怪我の事故から、後遺障害が残るほどの重篤な怪我まで幅広く依頼を受けてきました。

弊所の弁護士費用体系は「交通事故の弁護士費用」でも説明している通り、法律相談料ゼロ円着手金は原則ゼロ円です。弁護士費用は示談金確定後の後払い制になっているので、ご依頼時には基本的に費用負担なしとなります。

弁護士費用の概算については損害賠償請求額しだいになるので、治療を始めたばかりの段階で確定は難しいのですが、弁護士費用特約が使える場合は大きな心配はいりません。

弁護士費用特約について

弁護士費用特約とは、被害者に代わって、保険会社が弁護士費用を支払うという特約です。多くの特約は法律相談料10万円、弁護士費用300万円を補償上限に設定しています。

そして、交通事故の弁護士費用はこうした補償額におさまる案件が多く、被害者は自己負担ゼロで弁護士を立てることが可能です。

弁護士費用特約とは

交通事故の治療中には、保険会社から連絡が入ることも多く、治療や家事、仕事と並行して対応するのは大変です。

そうした負担を軽減するためにも、弁護士への相談・依頼を検討していきましょう。

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岡野武志弁護士

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

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