交通事故の弁護士費用を安く抑える方法!費用を支払わずに済む裏技
交通事故の被害に遭い弁護士に相談・依頼をしたいと思っても、弁護士費用が心配で躊躇してしまう人は多いです。
しかし、実は弁護士費用の負担を軽くする方法はあり、場合によっては自己負担なく弁護士に依頼できます。
この記事では、弁護士費用に関する基本情報と弁護士費用をおさえる方法、費用に関する注意点を解説しています。
弁護士費用は高いからと弁護士への相談・依頼をあきらめる前に、ぜひ読んでみてください。
交通事故「弁護士費用」の相場と注意点
交通事故の弁護士費用の内訳・相場一覧
交通事故における弁護士費用は、主に「相談料」「着手金」「成功報酬」「日当・実費」などから構成されます。
弁護士費用は弁護士が独自に設定することができるものなので、実際の費用は弁護士事務所の公式ホームページなどから確認してみる必要があります。
なお、一般的な弁護士費用の内訳・相場は以下の通りです。
内訳 | 相場 |
---|---|
相談料 | 5000円/30分 |
着手金 | 10万円~ |
成功報酬 | 経済的利益*の10~30%+〇万円 |
日当・実費 | 実際にかかった金額 |
*弁護士が介入したことによる増額分または弁護士による獲得金額全体を指す場合が多い。詳しくは『経済的利益は交通事故の弁護士費用計算のもと!計算方法や考え方を解説』参照。
弁護士費用の内訳ごとのより具体的な内容は『交通事故の弁護士費用相場はいくら?』で解説しています。モデルケースにおける弁護士費用も算出しているので、参考にしてみてください。
アトム法律事務所の弁護士費用
アトム法律事務所の場合、人身事故事案に関する弁護士費用は以下のようになっています。
アトム法律事務所の費用
- 相談料:0円
- 着手金:0円(原則)
- 成功報酬
- 示談金提示前なら回収額の11%+22万円(税込み)
- 示談金提示後なら増額分の22%+22万円(税込み)
- 日当・実費:実際にかかった金額
アトムの弁護士費用についてより詳細な内容は「交通事故の弁護士費用」ページをご覧ください。
弁護士費用の安さだけで弁護士は選ばない
弁護士費用の安さだけを基準に弁護士を選んでしまうと、納得のいく結果を迎えられなくなる可能性が高まってしまいます。交通事故の分野に関しては、これまでに培ってきた知識や経験など、弁護士の力量によって結果が左右されかねないからです。
弁護士費用は弁護士事務所ごとに異なるものなので、できるだけ「安い」弁護士費用を設定している弁護士を選びたいという気持ちになるのも当然でしょう。
納得できる金額の弁護士費用であることも大切ですが、単純に弁護士費用が「安い」ことだけを基準にして弁護士を選ぶことはおすすめしません。
弁護士を選ぶ際には、以下のような点にこだわって弁護士を選ぶべきでしょう。
弁護士選びのポイント
- 交通事故の解決実績や医学的知識が豊富な弁護士である
- 実際にやりとりして印象や相性がよさそうな弁護士である
- 費用倒れのリスクも説明してくれる弁護士である
弁護士選びでこだわるべきポイントについては『交通事故弁護士の選び方で重要な厳選3点!ランキングや評判・口コミは過信注意』の記事が参考になりますのであわせてご覧ください。この記事を読めば、ネット上のランキングや評判・口コミなどに惑わされず、自分で弁護士を選ぶことができるようになるでしょう。
弁護士費用を安く抑える方法
弁護士費用特約の利用|基本的に支払いゼロ
自身の自動車保険などにオプションとして弁護士費用特約が付いている場合、一定の範囲内の弁護士費用を保険会社が支払ってくれます。多くの場合、弁護士費用特約を使えば自己負担なく弁護士に依頼できるのです。
弁護士費用特約とは
- 一般的には、法律相談料として10万円・弁護士費用として300万円までを保険会社に支払ってもらえる
- 弁護士費用特約のみの利用では、保険の等級が下がり保険料が上がることはない
- 自身の保険に付いている弁護士費用特約の他、家族の保険に付いているものも使える場合がある
弁護士費用が300万円を超すような交通事故は非常にまれなので、基本的には弁護士費用を支払わずに済む特約と考えて問題ありません。弁護士費用特約の概要や具体的な使い方などについては『交通事故の弁護士費用特約とは?メリット・使い方・使ってみた感想を紹介』の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
なお、弁護士費用特約について、以下の点に注意しましょう。
- 細かい補償内容は保険によって異なる
- 以下の場合には弁護士費用特約が使えない
- 交通事故発生後に弁護士費用特約を付けた
- 被保険者に故意または重大な過失があった
- 被保険者が無免許・酒気帯び・薬物使用の状態で運転していた
- 事故の加害者が被保険者の配偶者・父母・子
- 地震、噴火、津波などによる損害
もっと詳しく
弁護士特約が使えない交通事故とは?特約なしの対処法・あとから加入は可能?
初回無料相談の利用|弁護士費用特約がなくても安心
初回無料相談を行う弁護士は多数います。弁護士費用特約が使えない、弁護士費用特約を保険に付けていないといった場合でも、初回無料相談を利用すれば、相談料を気にせず安心して弁護士に相談できるでしょう。
無料相談であっても、法律の専門家である弁護士と話ができる機会に変わりありません。ご自身がお困りのケースではどのくらいの慰謝料増額が見込めるのか、弁護士費用はどのくらいかかるのかなど気になることを質問しましょう。
弁護士費用特約が使えないからといって弁護士への相談をあきらめるのではなく、一度連絡を取ってみることをおすすめします。
積極的に初回無料相談を活用してください。
無料相談したいなら
無料で弁護士に相談できる窓口や、無料相談を有効活用するためのポイントがわかります。▶【交通事故の無料相談】電話相談窓口一覧!サポートの手厚さなら弁護士へ
着手金無料を選ぶ|初期費用が抑えられる
着手金を無料に設定している弁護士も多数います。弁護士費用特約が使えない、弁護士費用特約を保険に付けていないといった場合でも、着手金無料の弁護士を選ぶことで初期費用がおさえられます。
成功報酬や日当・実費は発生するものの、これらを差し引いてもなお、弁護士を立てなかった場合より多くの示談金が手に入ることは多いです。
また、初期費用として必要になる着手金と違って、成功報酬や日当・実費は最終的に回収できた金額から支払えるのが基本なので、初期費用を用意する必要がないので安心できます。
弁護士費用の高さが不安な方向けのQ&A
Q.弁護士費用を払ってまで依頼する意味はない?
弁護士費用を払ってまで弁護士に依頼する意味があるかは、人それぞれ置かれている状況や案件の内容や複雑さなどに応じて違います。
弁護士への依頼はたしかに弁護士費用がかかりますが、交通事故においては以下のような状況なら弁護士の依頼を検討しましょう。
- 示談交渉や損害賠償請求を一任したい
- 慰謝料や示談金の増額を希望している
- 後遺障害認定のサポートをしてほしい
このなかでも特に、慰謝料や示談金の増額については、弁護士に依頼しなければ、ほぼ実現不可能といえるでしょう。弁護士なしで増額を交渉しても、保険会社が認める可能性は限りなく低いからです。増額を希望するなら、弁護士に依頼する必要があります。
先述したように、弁護士費用特約があれば基本的に自己負担なく弁護士をつけることができますし、弁護士費用特約がなくても初回無料相談を利用したり、着手金無料の弁護士を選んだりすれば、費用を抑えて弁護士に依頼可能です。
自分にとって何を一番に優先したいのか、何が最善となるのかを考えて、弁護士に依頼するかどうか検討してください。
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Q.弁護士費用を加害者に請求するには裁判が必要?
交通事故の弁護士費用は、示談交渉では原則として相手方に請求できません。
相手方に弁護士費用を支払ってもらいたい場合は、裁判を起こさなければならないのです。
ただし、裁判を起こして相手方に弁護士費用を請求する場合でも、以下の点には注意しましょう。
- 請求できる弁護士費用は獲得した損害賠償金の1割程度にとどまる
裁判で認められた損害賠償金が1000万円の場合、相手方に請求できる弁護士費用は100万円程度 - 敗訴した場合には弁護士費用も訴訟費用も原則自己負担となる
- 裁判を起こすと弁護士費用が増大することが多くなる
交通事故に関して民事裁判を起こすには時間も労力もかかりますし、敗訴するリスクもあるので、訴訟は慎重に検討する必要があります。
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交通事故の弁護士費用は相手(加害者)に請求できる?費用を減らす方法
Q.費用は司法書士の方が安いって本当?
交通事故後の手続きに関する事案は司法書士や行政書士にも依頼でき、費用も弁護士に依頼する場合より安く済むことが多いです。
ただし、弁護士に比べて依頼できる内容に制限があることに注意してください。
弁護士・司法書士・行政書士に依頼できる内容をまとめると、以下の通りです。
弁護士 | 司法書士 | 行政書士 | |
---|---|---|---|
書類提出 (対保険会社) | 〇 | 〇 | 〇 |
書類提出 (対裁判所) | 〇 | 〇 | × |
示談交渉 | 〇 | △* | × |
調停・裁判 | 〇 | △* | × |
*認定司法書士かつ相手への請求額が140万円以内の場合のみ依頼可能
加害者側に140万円より多い損害賠償金を請求したい場合や、調停・裁判が視野に入っている場合には、弁護士に依頼した方が良いでしょう。
なお、上記表の内容以外にも、弁護士なら治療頻度の相談や加害者側とのさまざまなトラブル対応、後遺障害認定の対策など、より幅広い内容を依頼できる点もポイントです。
士業の違いをもっと詳しく
交通事故は弁護士か司法書士のどちらに相談?示談交渉を依頼する決め手
弁護士費用で注意すべきは費用倒れ
費用倒れとは?
費用倒れとは、弁護士を立てたことによる示談金の増額幅より弁護士費用の方が高くなってしまうことです。費用倒れが発生すると、弁護士費用を支払うことでかえって手元に入る示談金額が減ってしまいます。
費用倒れが発生する可能性は具体的な費用体系などによっても異なりますが、一般的には以下のようなケースだとリスクが高いといえます。
- 弁護士費用特約に未加入
- 事故の相手方が無保険
- 物損事故
- 軽微な人身事故
- 被害者の過失割合が大きい
- 損害賠償の根拠が不足している
関連記事『交通事故で弁護士に頼むと費用倒れになる金額はいくら?』では、いくつかの弁護士費用体系を想定し、各費用体系で費用倒れが起こるボーダーラインを紹介しています。上記ケースに該当する場合には、参考にしてみてください。
費用倒れを事前に回避する方法
費用倒れは以下の方法により、事前に回避することができます。
- 弁護士費用特約を使う
弁護士費用の負担額をおさえられるので、損害賠償額が小さくても費用倒れの心配がない - 弁護士相談時に、獲得が見込める示談金額と弁護士費用を比較する
費用倒れは弁護士側にとってもメリットがないので、費用倒れのリスクがあれば教えてもらえる
弁護士相談では費用倒れのリスクがわかるだけでなく、今後の流れやアドバイスなどについても聞けます。
費用倒れのリスクがあり弁護士に依頼できなかったとしても、弁護士相談で聞いたアドバイスなどはその後の流れで役に立つでしょう。
よって、費用倒れのリスク確認もかねて、まずは一度弁護士に相談してみることをおすすめします。
費用倒れを避けるには弁護士選びも重要
費用倒れを避けるには、弁護士の選び方も重要です。
弁護士を立てることでどれくらい示談金が増額するかは、弁護士の手腕次第でもあるからです。
費用倒れを防ぎ、より多くの示談金額を獲得するには、次の点に気を付けましょう。
- 他人から紹介された弁護士を安易に選ばない
自身の保険会社から弁護士を紹介されることもあるが、依頼するかは慎重に判断する - 交通事故事案の実績豊富な弁護士を選ぶ
交通事故事案を扱っていても、実績が豊富とは限らない - 弁護士相談時に弁護士との相性を確認する
話しやすいか、信頼できるかといったことの他、経過報告の頻度や示談交渉の方向性などについても確認しておくと安心
関連記事『交通事故で弁護士依頼は後悔する?失敗談と対策』では、弁護士に依頼して後悔した事例やその対処法を紹介しています。弁護士を探す際の参考にもなるので、ぜひご参考ください。
弁護士への相談・依頼を迷っている方へ
費用よりも示談金増額幅やメリットを重視すべき
もし弁護士費用がネックとなって弁護士への相談・依頼を迷っているのなら、「費用よりも弁護士に相談・依頼することによる示談金増額幅やメリット」を重視することをおすすめします。
弁護士費用がかかっても、示談金増額幅やメリットが費用を上回れば、決して損にはならないからです。
特に以下のケースでは、たとえ弁護士費用を差し引いても、弁護士を立てた方がより多くの示談金額が手に入る可能性が高いです。
- 人身事故の被害者である
- 重傷を負った・入院した
- 後遺障害が残った
- 死亡事故である
- 加害者側と意見が対立している
弁護士に相談してみると、思っている以上の示談金増額が見込めることもあるので、まずは一度弁護士に話を聞いてみてください。
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弁護士費用の確認と示談金計算は無料相談で
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弁護士費用特約の有無がわかっていれば、よりスムーズに回答可能です - 法律相談予約窓口は24時間年中無休でつながる
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アトム法律事務所とは?
- 全国からご相談を受け付けています
- 交通事故事案の実績豊富な弁護士が在籍
- ご依頼者様満足度90%超え
- 相談のみのご利用や、セカンドオピニオンとしてのご相談も可能
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了