婚姻関係の破綻とは?定義と条件から証明方法まで弁護士が解説

婚姻関係の破綻とは、夫婦関係が修復不可能な状態になったことを指し、相手が離婚に同意しない場合でも裁判で離婚が認められる法的根拠になります。
法務省の「協議離婚に関する実態調査(令和3年)」によると、婚姻関係が破綻した原因の第1位は「性格の不一致(63.6%)」、次いで「異性関係(23.8%)」、「精神的な暴力(21.0%)」です。
この記事では、婚姻関係の破綻の定義と法的根拠、破綻が認められる条件、裁判で証明するためのポイントを、裁判例を交えて解説します。
目次
婚姻関係の破綻の定義と法的根拠
婚姻関係の破綻とはどのような状態?
婚姻関係の破綻とは、夫婦関係が壊れて修復不可能である状態のことをいいます。
婚姻関係が破綻した場合、その夫婦には、話し合いであれ、裁判であれ、離婚という道が見えてくることでしょう。
それでは、どこから婚姻関係が破綻したといえるのか、目安はあるのでしょうか。
民法770条1項には5つの法定離婚事由が規定されています。
(裁判上の離婚)
民法770条1項1号~5号
第七百七十条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。
※2026年4月1日の民法改正で、回復の見込みのない強度の精神病は法定離婚事由から削除されます。
これらは婚姻関係の破綻を基礎づける事情、またはそれ自体で離婚原因となる事情です。
話し合いで離婚をする場合、離婚の理由は制限されませんが、裁判離婚の場合は、離婚できる理由が制限されています。
裁判離婚の場合は、不貞、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、強度の精神病で回復の見込みがないといった事由のほか、個々のケースに即して「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」(民法770条1項5号)に該当する具体的な事実を主張・立証することで、離婚が可能になります。
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婚姻関係の破綻を判断する2つの要素
「婚姻を継続し難い重大な事由」によって婚姻関係が破綻したかどうかの判断基準は、(1)主観的要素と(2)客観的要素の2つです。
すなわち、婚姻関係が破綻したといえるのは、(1)夫婦が婚姻継続の意思を失った場合か、または(2)客観的にみて夫婦関係の修復が著しく困難な場合になります。
婚姻関係の破綻の判断基準
- 主観的要素
夫婦が婚姻関係を継続する意思を失ったこと - 客観的要素
客観的にみて夫婦関係の修復が著しく困難であること
婚姻関係の破綻の主観的要素が認められるケースとしては、夫婦双方が離婚を望む場合があげられます。
婚姻関係の破綻の「主観的要素」の例
- 妻から離婚を切り出され、夫は協議離婚に応じた。
- 妻が離婚裁判を提起し、夫が離婚を争わない意思を表明した。
- 妻から離婚を切り出され、夫は、妻の思い通りにはさせたくないという気持ちから離婚を拒否。夫婦の関係改善に努めなかった。
婚姻関係の破綻の客観的要素が認められるケースとしては、長期間の別居、DV、モラハラがある場合などです。
婚姻関係の破綻の「客観的要素」の例
- 別居が長期化しており、今後、同居の予定もない。
- DVやモラハラを受け続け、夫婦関係の修復が困難。
婚姻関係が破綻したら離婚できる?
婚姻関係の破綻の主観的要素が認められる場合、つまり、夫婦双方が離婚に同意していれば、協議や調停で離婚することは可能です。
婚姻関係の破綻の主観的要素がない場合は裁判において客観的要素を主張・立証する必要があります。
婚姻関係の破綻が認められれば、相手方が離婚に同意していなくても裁判離婚することができます。
ただし、婚姻関係を破綻させた側(有責配偶者)からの離婚請求は、基本的には認められません。くわしくは『有責配偶者は離婚請求できない?離婚できる条件や注意点は?』の記事をご覧ください。
婚姻関係の破綻が認められる条件
別居期間による破綻の認定
同居期間や子どもの有無によって、破綻と認められやすい別居期間は異なります。
| 同居期間 | 子どもの有無 | 必要な別居期間 |
|---|---|---|
| 1年未満 | なし | 1年程度 |
| 1〜5年 | なし | 2〜3年程度 |
| 5〜10年 | あり | 3〜5年程度 |
| 10年以上 | あり | 5年以上 |
ただし、別居期間の長さのみで、婚姻関係の破綻、ひいては離婚が認められるわけではありません。同居期間と対比した場合の別居期間の長さや、別居後の婚姻費用の分担状況、社会的・経済的に自立していない子どもの有無などが総合的に考慮され、婚姻関係が破綻しているかどうかが判断されます。
民法752条は「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」と定めています。この条文からも分かるとおり、夫婦が同居するということは、婚姻生活を続ける上で非常に重要な意味を持っています。
しかし、別居は、婚姻生活の土台である同居状態の解消です。そのため、別居期間が相当長期に及べば、その事実だけでも、婚姻関係の破綻が認められやすくなるのです。
実際の裁判では、同居が約5年と比較的短い一方、別居が2年以上続いたケースで、別居期間が相当と判断され、婚姻関係の破綻が認められた例があります(横浜家判令4・5・31)。この事案ではDVの事実も踏まえ、同居期間とのバランスに加え、関係修復の努力や当事者の意思などを総合的に考慮して判断が下されました。
離婚できる別居年数については、『離婚成立の別居期間は何年?1年2年で認められる条件と裁判の目安』の記事でくわしく解説しています。あわせてお読みください。
正当な別居や家庭内別居は破綻と判断されにくい
単身赴任や療養のための長期間の別居の場合は、夫婦が別居をする合理的な理由があります。
したがって、そのような別居は、夫婦関係が冷え切っていたなどの事情がない限り、通常、婚姻関係の破綻を基礎づける事情にはならないでしょう。
そのほか、家庭内別居という事情も、婚姻関係の破綻は認定されにくい傾向があります。
完全別居ではなく、家庭内別居の場合は、曲がりなりにも夫婦が同じ屋根の下で生活していることから、夫婦の間に何らかの協力関係がある場合が多いためです。
別居と婚姻関係の破綻
| 別居の形態・理由 | 婚姻関係の破綻 |
|---|---|
| 単身赴任 | ✕ |
| 療養 | ✕ |
| 夫婦関係を修復する冷却期間としての別居 | ✕ |
| 離婚調停中の別居 | 〇 |
| 夫婦間が冷え切り長期間別居 | 〇 |
| 家庭内別居 | △ |
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DVやモラハラによる破綻の認定
家庭内暴力(DV)や、人格を否定する暴言や重大な侮辱(モラハラ)は、民法に規定された夫婦の扶助義務をゆるがす行為といえ、婚姻関係の破綻が認められる典型例です。
痴話げんかをこえるようなDV、悪質なモラハラについては、夫婦間であっても不法行為となり、損害賠償請求(民法709条)が可能です。これは、婚姻関係を破綻させる事由になり得るものでしょう。
また、そこまでには至らないモラハラであっても、別居の原因となり、その後相当期間別居が継続した場合は、婚姻関係の破綻が認められる可能性があります。
DV・モラハラと夫婦関係の破綻の例
- DV、悪質なモラハラ
有責行為に当たり、その事実だけで婚姻関係の破綻が認められる。 - 上記には至らないモラハラ
相手の言動をきっかけに別居開始した場合、相当期間の別居の継続により、婚姻関係の破綻が認められる可能性がある。
裁判例では、性的なDVや人格を否定する暴言に加え、別居後に夫が長女を連れ去り、裁判所の引渡し命令にも従わなかったケースで、夫婦関係の回復は難しいとして離婚が認められています(横浜家判令3・3・17)。
不貞行為による破綻の認定
「不貞」(民法770条1項1号)とは、みずからの意思にもとづき、配偶者以外の第三者と性的関係をもつことです。
「不貞」とは
| 「不貞」にあたるか | |
|---|---|
| 性交 | 〇 |
| 口淫 | 〇 |
| 肛門性交 | 〇 |
| 手をつなぐ | ✕ |
| キスをする | ✕ |
もっとも、性的関係をもっていなくても、異性との親密な関係によって夫婦間の信頼関係が失われ、修復不可能なほどに婚姻関係が破綻することもあります。この場合、婚姻を継続し難い重大な事由があると認められ、離婚請求がとおる可能性があります。
その他の事情による婚姻関係の破綻認定
別居やDV、不貞行為以外にも、婚姻関係の破綻と判断される事情はあります。ここでは、実務で問題になりやすい主なケースを整理して解説します。
働かない・浪費癖・多額の借金など
正当な理由もなく長期間仕事につかなかったり(不就労)、浪費癖や多額の借金がある場合は、婚姻関係の破綻が認められる可能性があります。
ただし、自分の趣味や娯楽のためにお金を使ったからといって、ただちに離婚が認められるほどの浪費には当たりません。
婚姻関係の破綻が認められるポイントは、お金を使った目的、金額、頻度からみて、夫婦関係の信頼をそこなう程度といえるかです。
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性交渉の拒否・性の不一致
病気などの理由があるわけではないにもかかわらず、常に性交渉を拒絶する場合、婚姻関係が破綻していると認められる可能性があります。性交渉を拒絶し続けた側は、場合によっては、慰謝料支払義務を負います。
裁判では、同居中に一度も性交渉がなかったケースについて、特別な事情がない限り、長期間にわたり性関係がない状態は「婚姻を継続し難い重大な事由」に当たるとして離婚が認められています(京都地判昭62・5・12)。この判決では、性的不能を告げなかった点は信義則に反する不法行為と判断され、慰謝料200万円の支払いも命じられました。
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性格の不一致
性格は人それぞれ違います。性格の不一致については、夫婦として共同生活をする以上、お互いに克服する努力をする義務があるとされています。
そのため、性格の不一致による婚姻関係の破綻は、基本的には認められません。
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親族との不和
相手方の両親や兄弟姉妹などとの不和を理由に離婚請求する場合、そのことのみを理由とする離婚は難しいでしょう。親族との不和は、夫婦間の問題とはいえないからです。
ただし、親族との不和をきっかけに、夫婦関係が悪化し、関係修復ができないほどに至った場合は、婚姻関係の破綻が認められる可能性があります。
過去の裁判例では、夫が妻と義両親との問題を知っていながら仲裁・調整の努力を全くせず、婚姻関係を継続し難い重大な事由があるとして離婚を認めたケースがあります。(名古屋地判昭43・1・29)。
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犯罪行為・服役
配偶者や第三者に対する犯罪行為で服役した場合、婚姻関係の破綻が認められます。
犯罪行為をした場合、配偶者の職場での立場、子どもの学校生活など、多かれ少なかれ影響を与え、夫婦間の信頼関係がくずれる契機にもなり得ます。
犯罪行為の内容、犯罪行為についての夫婦間のやりとりのほか、当人の勤労意欲や家族への言動なども考慮して、婚姻関係が破綻したかどうかを判断します。
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婚姻関係の破綻はどうやって証明する?
別居期間を証明する証拠
LINEやメッセージのやりとり、別居合意書の締結日、婚姻費用の請求日、住所変更の手続きをした日付、お子様の転校手続きの日付などが分かれば、別居期間を証明する証拠になり得ます。
また、別居期間が長期にわたることのほか、別居に至った経緯も重視されるので、別居の経緯を証明できる証拠も準備しておくと良いでしょう。たとえば、別居の経緯を記載した「別居合意書」も証拠の一つになるでしょう。
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DV・モラハラを証明する証拠
DVを証明できる証拠としては、ご自身が怪我をした写真などがあげられます。
暴力を受けて通院した場合は、DVで受傷した旨の記載がある診断書も、DVを証明する証拠になります。
加えて、警察や配偶者暴力相談支援センターなどへの相談記録を残しておくと、DVによる婚姻関係の破綻を証明するために有益な証拠となります。
そのほか、DV被害やモラハラを受けた経緯を日記などの形で残しておくことも、DVやモラハラの証明に役立ちます。
モラハラを受けたことで、精神科や心療内科に通院した場合は、そのカルテや診断書がモラハラを証明するための証拠の一つになります。
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不貞行為・浮気を証明する証拠
実務でよくあるのが、配偶者と不倫相手とのメールやLINEのやりとりを不貞行為の証拠として提出するケースです。
しかし、これらの証拠だけで、「不貞」(性的関係)を証明するのは難しいでしょう。性的関係まで証明するには、少なくとも、2人でホテルに出入りする写真などが必要になるといえます。
不倫相手とおぼしき人物とのメッセージのやりとり、密会の現場写真、腕を組んでいる写真など、配偶者とその不倫相手の親密さが分かる証拠を集める必要があります。
「配偶者と不倫相手のメールは発見したものの、性的関係を裏付ける証拠がない。でも何とか離婚したい。配偶者と不倫相手に慰謝料をきちんと支払ってほしい。」とお考えの方も多いと思います。
そのような方は、手元にある浮気の証拠を持参して、弁護士の無料相談を受けてみることをおすすめします。
手元にある浮気の証拠で離婚や慰謝料請求が可能か、不十分ならどのような証拠を追加で集めればよいかなど、弁護士から具体的なアドバイスを受けられるでしょう。
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その他の事情を証明する証拠
不就労・浪費癖・多額の借金などを理由に婚姻関係の破綻を主張して離婚したい場合は、クレジットカードの明細や通帳などを証拠に、相手のお金の使い方が婚姻関係を破綻させる程度に至っていると主張する必要があります。ご自身が代わりに返済した、身元保証人にさせられた等の事情がある場合、その領収書や契約書も婚姻関係の破綻を証明するための証拠になり得ます。
性の不一致による婚姻関係の破綻を証明する場合、配偶者との性交渉に関する記録が証拠になり得ます。
親族との不和については、具体的なエピソードの記録、録音のほか、親族との不和により体調不良等になり通院した場合はその診断書などが、婚姻関係の破綻を証明する証拠となります。離婚実務では、親族と不和になったきっかけも重視されるので、経緯についても整理しておきましょう。
婚姻関係の破綻と慰謝料請求
婚姻関係の破綻で慰謝料を請求できる?
婚姻関係の破綻について主な責任がある配偶者は、相手に対して慰謝料を支払う義務があります。
もっとも、破綻の原因が夫婦双方にあると判断される場合は、慰謝料が認められないことや、責任の割合に応じて減額される可能性もあります。
不貞行為は浮気相手への慰謝料請求も可能
配偶者の不貞行為によって婚姻関係が破綻した場合は、その不倫相手に対して慰謝料(不貞慰謝料)を請求できます。
ただし、「不貞」(民法770条1項1号)や「婚姻を継続し難い重大な事由」(同5号)を理由に、夫やその不倫相手に慰謝料請求をしても、不倫の時点ですでに婚姻関係が破綻していたとの反論をされることがあります。このような反論は、婚姻関係破綻の抗弁と呼ばれます。
不貞慰謝料は、平穏な夫婦生活を営む権利を侵害された苦痛に対する損害賠償です。そのため、不倫の時点ですでに夫婦関係が壊れていれば、慰謝料請求はできなくなるのです。
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婚姻関係破綻の抗弁で反論された場合
相手から婚姻関係破綻の抗弁で反論された場合は、こちらは、不倫の時点でも平穏な夫婦生活をおくっていた根拠となる具体的な事実を主張・立証する必要があります。
たとえば、不倫の時点でも仲睦まじく家族旅行をしていた等の事実について、証拠があれば、婚姻関係が破綻していないことを証明できる可能性が高いでしょう。
婚姻関係が破綻していない証拠の例
- 家族旅行をしている
- 夫婦で子どもの行事に参加
- 夫婦で何気ないメッセージのやりとりを頻繁にしていた
- 夫婦で不妊治療に励んでいる
- 夫婦の間に子どもが生まれた
- 自宅を購入した
- 夫婦の一方が他方に収入をすべて渡し、家計のやりくりを全面的にまかせていた
- 妻が夫の炊事洗濯をしていた
婚姻関係が破綻した場合にとるべき対応
離婚を決意する前に確認すること
配偶者の不貞行為や相当期間の別居を経た場合、婚姻関係の破綻が認められる可能性が高いです。
とはいえ、離婚するかどうかは慎重に考える必要があります。
「夫婦関係を修復するために話し合いの機会をもちたい」とお考えの場合は、夫婦カウンセラーなどに相談してみるのもよいでしょう。
十分考えた結果、離婚を決意したならば、離婚に向けて具体的に準備を進めていきましょう。
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別居から離婚を目指す場合の注意点
離婚を切り出したものの、相手が同意しない場合は、まずは別居をしてみるのも一つの選択肢です。
別居のきっかけ自体は、性格の不一致など、相手に責任があるとはいえない理由でも構いません。
離婚が認められるのに必要と考えられる別居期間や、そろえておきたい証拠については、事前に弁護士に相談しておくと安心です。
なお、別居を開始する際は、別居合意書を作成する等しておくこともおすすめします。
一方的に別居したことで「悪意で遺棄された」と相手から言われたり、別居中の生活費や子どもの監護でもめたりするのを防ぐためです。
別居からの離婚のポイント
- 別居を相当期間もうける
- 悪意の遺棄を主張されないようにする
- 別居中の生活費、子どもの養育費を請求する
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離婚原因に関する証拠を集めておく
離婚する場合、相手の有責行為が原因で婚姻関係の破綻に至ったことを示す証拠を集めておくことが大切です。
有責行為の日時、場所、内容、程度などがはっきりとわかる証拠をできるだけそろえましょう。
十分な証拠をそろえておけば、協議離婚・調停離婚・裁判離婚のあらゆる場面で有利になる可能性が高まります。
相手の有責行為を裏付ける証拠は、慰謝料請求の証拠にもなります。
離婚原因ごとにポイントとなる証拠は異なります。詳しくは関連記事をご覧ください。
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弁護士に早めに相談してみる
婚姻関係が破綻して離婚を決意した場合、離婚を切り出す前に弁護士に相談してみるのがおすすめです。
離婚する場合、親権、養育費、財産分与など考えなければならない問題がたくさんあります。これらの問題について、すべてご自分で対応するのは相当大きな負担です。
弁護士に相談すれば、ご自分で考えていた内容より有利な離婚条件で離婚できる可能性があります。
婚姻関係の破綻が認められるかどうか不安な方も、弁護士への相談によって現状を客観的に分析することできます。
婚姻関係の破綻が認められない場合であっても、離婚に向けて次にとるべき対応について弁護士からアドバイスが受けられます。
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婚姻関係の破綻と離婚についてよくある質問
Q. 婚姻関係の破綻とは?
夫婦が結婚生活を続ける意思を失い、客観的に見ても関係の修復が難しい状態を指します。一方の意思や状況だけでも、破綻と判断されることがあります。
Q. 婚姻関係の破綻が認められる条件は?
代表的なものとして、一定期間の別居(目安は3〜5年)、DVやモラハラ、不貞行為などが挙げられます。これらを踏まえ、「婚姻を継続し難い重大な事由」に当たるかどうかが総合的に判断されます。
Q. 婚姻関係の破綻はどうやって証明する?
別居であれば住民票や合意書、DVであれば診断書や警察への相談記録、不貞行為であれば写真などが有効です。日時や場所、内容がはっきり分かる資料を優先して集めることが重要です。
Q. 破綻後の不倫でも慰謝料は請求できない?
不貞行為の時点ですでに夫婦関係が破綻している場合、原則として慰謝料は認められません。ただし、その時点で夫婦関係が円満だったと示せる証拠があれば、請求が認められる可能性があります。
婚姻関係破綻の証明や離婚条件のお悩みは弁護士に相談を
婚姻関係が破綻した夫婦は、話し合いで離婚(協議離婚・調停離婚)するか、裁判離婚の道を選択することが多いでしょう。
ただし、夫婦がともに「離婚したい」という意思を持っている場合でも、離婚条件で折り合いがつかないことも多いです。
また、相手が離婚に同意してくれず、裁判離婚を目指す場合は、別居期間、DV、モラハラ、浮気、不就労、浪費癖、借金、セックスレス、性格の不一致、親族との不和、犯罪行為など婚姻関係の破綻を示す事情がないかを検討し、証明しなければなりません。
ただし、誰しも離婚には不慣れです。
そのため、離婚問題にくわしい弁護士のサポートがあると心強いと思います。
離婚問題は、離婚を成立させることのほか、離婚条件(慰謝料、財産分与、養育費、親権、年金分割etc.)の折衝、別居中の生活費(婚姻費用)の請求など多岐にわたります。
ご自身で調べてみたり、弁護士の無料相談を活用したりして、まずは離婚の知識をたくわえるところから始めてみましょう。

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。全国15拠点を構えるアトム法律グループの代表弁護士として、刑事事件・交通事故・離婚・相続の解決に注力している。
一方で「岡野タケシ弁護士」としてSNSでのニュースや法律問題解説を弁護士視点で配信している(YouTubeチャンネル登録者176万人、TikTokフォロワー数69万人、Xフォロワー数24万人)。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士、弁理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了
