離婚相談は誰にすればいいの?親、友人?選び方とメリット・デメリットを解説
「離婚の相談を誰にすればいいかわからない」
「離婚の相談相手はどう選べばいいのか」
離婚の相談をしたいと考えてはいるものの、誰に相談するべきか、どんなとき・ポイントで相談相手を選べばよいのか、気になるという方もいらっしゃると思います。
「親に相談するか」「友達に話を聞いてもらうか」「専門家に相談すべきなのか」など、誰を相談相手に選べばよいかわからないということもあるでしょう。
今回は、離婚の相談相手を選ぶポイントや、離婚の相談相手とメリット・デメリット、離婚を誰かに相談する前に整理しておくべきことなどについて解説します。
目次
離婚の相談相手を選ぶポイント
誠実に対応してくれるかどうか
離婚の相談相手を選ぶポイントとして、誠実に親身になって対応してくれるかどうかということが挙げられます。
たとえば、離婚を経験したことのない人に離婚相談をしたとしても、「考えたことがないからわからない」といった理由で、満足のいく回答が得られないおそれがあります。
離婚を経験したり、離婚の危機に陥ったりしたことがある人に相談した場合でも、「離婚について思い出したくもない」といった理由で、相談を受け付けてもらえないということもあるでしょう。
離婚の相談相手を選ぶときは、こちら側の気持ちに寄り添って真剣に話を聞いてくれるかどうかを考えることがポイントです。
感情的にならずに対応してくれるかどうか
離婚の相談相手を選ぶポイントとして、感情的にならず、冷静に対応してくれるかどうかということが挙げられます。
たとえば、自分の両親や友人に相談するのは比較的手軽にできます。しかし、感情的になって「早く離婚しろ」などと言われるおそれは否定できません。
また、義両親や配偶者の同僚・友人に話を聞いてもらおうと考えたとしても、「うちの子は悪くない」「悪いのはそちらのほうでは?」と、まともに取り合ってもらえないかもしれません。
離婚の相談相手を選ぶときは、こちら側の意見を聞いて感情的になることなく、冷静に話を聞いてくれるかどうかを考えることがポイントです。
弁護士に相談するときは実績があるかどうか
離婚問題で弁護士に相談したいという場合は、離婚問題を解決した実績があるかどうかが選ぶポイントになります。
その弁護士や法律事務所が離婚を取り扱っているかは、ホームページの「取扱分野」の欄などで知ることができるほか、とくに力を入れている分野については特設ページを設けている法律事務所もあります。
離婚問題で弁護士を選ぶときは、離婚に強い弁護士を選ぶことが重要です。離婚に特異な弁護士を選ぶポイントについて、よりくわしく知りたいという方は、『離婚弁護士の選び方【失敗しないための8つのポイント】』をご覧ください。
親?友人?離婚の相談相手とメリット・デメリット
「離婚の相談相手として、どんな種類があるかわからない」と考える方もいらっしゃると思います。
以下は、相談相手の種類と、相談するときの手軽さやタイミング、注意点について簡単にまとめた表になります。
手軽さ | 主にどんなとき | 注意点 | |
---|---|---|---|
家族や友人 | ◎ | ただ話を聞いてほしい | 過干渉で話がこじれる場合も |
SNS | ◎ | ただ話を聞いてほしい | 情報の信頼性が低い |
カウンセラー | 〇 | 離婚を迷っている | とくになし |
弁護士 | △ | 離婚を考えている | 依頼となると費用がかかる |
両親などの家族・親類は手軽だがデメリットも
離婚の相談先として考えられるのが、自分の両親をはじめとする家族や親類です。とくに離婚を経験している人や、自分の両親であれば、より具体的なアドバイスをもらえたり、親身になって話を聞いてもらえたりするでしょう。
自分の両親に相談するというのは手軽な反面、さまざまなデメリットがあります。
たとえば、自分の親に配偶者の愚痴を話しただけで、「そんな人とは離婚しなさい」「離婚して実家に帰ってきなさい」などと、離婚を迫られるケースがあります。
場合によっては夫婦の問題ではなく、夫婦両家の争いに発展してしまうこともあるので、注意が必要です。
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また、義両親に相談するというのも案としてはあります。ただし、必ずしもこちらの味方になってくれるとは限らないばかりか、配偶者に離婚を考えていることが伝わってしまうおそれもありますので、避けたほうがよいでしょう。
話を聞いてほしいレベルであれば友人や同僚に
自分のことをよく知る友人や同僚に相談してみるというのも一つの手です。とくに離婚を経験していたり、同じように離婚を考えたことがあったりする人に相談すれば、経験に即したアドバイスをもらえるかもしれません。
ただし、友人や同僚に離婚を相談するという場合は、あくまでも離婚の相談までにとどめておき、離婚の話し合いは夫婦で進めるようにしましょう。離婚の話し合いに第三者が同席すると、余計に話がこじれてしまうおそれがあります。
友人などの第三者に離婚の話し合いに同席してもらうことには、メリットとデメリットの両方があるということを覚えておきましょう。くわしくは『離婚の話し合いには第三者に同席してもらうべき?』をご覧ください。
誰にも相談できないときはSNSやインターネットの掲示板も
「離婚について誰にも相談できない」ということであれば、SNSを活用してみたり、インターネットの掲示板に悩みを書き込んでみたりすることも対処法に挙げられます。
自分とは関係のない他人からの率直な意見を得られる可能性があるほか、まわりに離婚を考えていることが伝わってしまうリスクも小さいです。
ただし、SNSやインターネットの掲示板の利用者は、匿名であることがほとんどです。信頼性のない意見が飛んできたり、辛らつな言葉をかけられたりすることもあると思います。
SNSなどを利用するならば、「どうしても愚痴を吐き出したい」「誰でもいいから話を聞いてほしい」といった、限定的な状況であれば有効かもしれません。
離婚を迷っているレベルであれば離婚カウンセラー
離婚をすると決めたわけではなく、「離婚をするかどうか迷っている」という場合は、離婚カウンセラーに話を聞いてもらうというのも有効でしょう。
離婚ができるかどうかという悩みだけでなく、離婚を回避したい、関係を修復したいといった場合でもカウンセラーに相談することが可能です。
離婚について心理的なサポートを受けられますので、「できれば離婚を避けたい」「離婚を迷っている」という場合は、おすすめです。
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離婚を真剣に考えているなら弁護士へ
「離婚する気持ちが固まっている」という場合は、弁護士に相談することをお勧めします。
弁護士に相談すれば、現在の状況から離婚について的確なアドバイスをしてくれます。また、財産分与や慰謝料、親権・養育費といった離婚条件についても、自分の代理として相手と交渉してくれるというメリットがあります。
ただし、実際に離婚問題を弁護士に依頼するという場合は、一般的に高額な費用がかかるので注意が必要です。費用を抑える方法として、法テラスを利用するといった対処法がありますので、そちらも活用してみてください。
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誰かに離婚を相談する前に整理しておくべきこと
離婚理由をある程度明確にしておく
誰かに離婚を相談する前に、離婚理由をある程度明確にしておくとよいでしょう。
もちろん、「相手にDVを受けている」「モラハラがひどい」といったような、配偶者に原因がある場合は、離婚理由としては明確なものになります。
たとえば、「性格の不一致」など、離婚原因がどちらか一方にあるわけではない状況があるでしょう。そういった場合で誰かに相談しても、具体的なアドバイスをしてもらえないおそれがあります。
紙に理由を書き出してみるなどして、離婚理由をある程度明確にしておくことをおすすめします。
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配偶者に原因がある場合は証拠を集めておく
もし配偶者のDVやモラハラ、不貞行為が原因で離婚を考えているという場合は、原因となっている行為を示す証拠を集めておくことが重要です。
相手が離婚に同意しない場合は、調停離婚や裁判離婚を考えなければなりません。
裁判離婚が認められるには、民法が定める離婚原因が必要です。そのため、裁判の中で証拠を提出して、離婚原因の存在を主張立証していくことになります。
また、慰謝料を請求するうえでも、証拠は慰謝料の金額にかかわってくる重要なものになります。
離婚を相談する前に証拠を集めておくことで、実際に離婚するということになったときにスムーズに手続きを進められるでしょう。
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大まかな離婚の流れや手続きを理解しておく
離婚を相談する前に、大まかでよいので、離婚の流れや手続きについて理解しておくことをおすすめします。
離婚したいからといってすぐに裁判所に行けば離婚できるというわけではなく、離婚の手続きは協議離婚、調停離婚、裁判離婚と段階を踏んでいくことになります。
離婚の手続きを一度確認しておけば、いざ実際に離婚するということになったときに、スムーズに対応できるでしょう。
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離婚後の生活を見据えて準備をしておく
離婚を相談する前に、離婚後の生活を見据えて準備をしておきましょう。
離婚した後、「仕事・働き口はあるか」「家に住み続けるのか、新しく賃貸を借りるのか」といったさまざまな懸念が生じます。今まで専業主婦(夫)の状態だったという場合は、なおさらでしょう。
離婚を相談する前に、いま一度離婚後の生活がどのようなものになるかどうか、きちんと準備をしておくようにしましょう。
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・離婚したい専業主婦の準備ガイド│離婚後の生活は?財産分与・慰謝料・年金・親権・50代での離婚etc.
離婚の相談先として弁護士がおすすめなケース
離婚の相談先として弁護士がおすすめなのは、以下のようなケースです。
離婚を弁護士に相談したほうがよいケース
- 相手が離婚に反対している
- 財産分与・養育費・慰謝料を請求したい
- DVやストーキングの被害を受けている
- 子どもを連れ去られた
- 相手が弁護士を立てた など
離婚の手続きや調停、裁判はどれも弁護士なしで自分で進めていくことが可能です。ただし、弁護士に離婚を相談すれば、有利に離婚を進めていくことができるというメリットがあります。
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離婚の相談先で迷ったら弁護士に相談!
離婚の相談先としては、手軽に相談できる両親や友人、離婚に迷っているときに利用したい離婚カウンセラーなどさまざまな種類が挙げられます。
もし真剣に離婚を考えているという場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士に相談することで、法的なプロの目線からアドバイスをもらうことができます。
弁護士に依頼すれば、財産分与や養育費、慰謝料といった離婚条件について、自分の代理として相手と交渉してくれるなど、離婚問題で心強い味方になってくれるはずです。
無料相談を受け付けている弁護士事務所もありますので、まずは弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了