50代の離婚・アラフィフ離婚の実態と離婚率は?人生をやり直す準備

50代は、子育ての終了や親の介護、自身の更年期などが重なり、これまでの夫婦関係を見直す人生の分岐点とも言える時期です。「残りの人生を自分らしく生きたい」と願う一方、老後の経済的な不安から離婚に踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
厚生労働省の令和6年(2024年)人口動態統計によると、同年に離婚した50代女性は34,884件で、女性全体の約18.8%を占めています。年代別にみると3番目に多く、50代(アラフィフ)世代の離婚はいまや珍しいことではありません。
しかし、全ての女性が順風満帆な新生活を手に入れられるとは限りません。50代の離婚で特に深刻なのは、お金(年金・退職金)と仕事の問題です。
この記事では、データに基づく50代の離婚率から、老後資金を守るための知識、人生の再出発に向けた具体的な準備ステップまで、50代の女性が知っておくべき情報をすべて解説します。
目次
統計データで見る50代女性の離婚率と離婚原因
50代女性の令和6年の離婚件数(34,884件)を年齢別にみると、50歳が4,676件と最も多く、59歳では1,968件まで減少しています。
ここからは、厚生労働省の人口動態統計や裁判所の司法統計をもとに、50代の離婚の実態を見ていきます。
50代女性の離婚率は増加傾向にある
厚生労働省「令和6年(2024年)人口動態統計」によると、50代女性の年齢別離婚率は、50〜54歳が2.84‰、55〜59歳が1.84‰となっており、50代前半の方が50代後半よりも高い水準にあります。
50代前半女性の年齢別離婚率(2.84‰)は、女性全体の普通離婚率(2.19‰)と比べても高い水準にあります。
普通離婚率と年齢別離婚率
「普通離婚率」は、総人口に対する離婚件数の割合です。人口動態統計では人口1,000人あたりの年間離婚件数を‰(パーミル)で示します。
一方、「年齢別離婚率」は、別居時の年齢を基準に、各年齢層の人口1,000人あたりの年間離婚件数を‰(パーミル)で示す指標です。総人口を基準とする普通離婚率とは異なり、年齢ごとの離婚の傾向を比較・分析する際に用いられます。
2024年 女性の年齢別離婚率
| 年齢 | 年齢別離婚率 |
|---|---|
| 19歳以下 | 0.16‰ |
| 20〜24歳 | 2.51‰ |
| 25〜29歳 | 6.97‰ |
| 30〜34歳 | 7.57‰ |
| 35〜39歳 | 6.19‰ |
| 40〜44歳 | 5.01‰ |
| 45〜49歳 | 3.96‰ |
| 50〜54歳 | 2.84‰ |
| 55〜59歳 | 1.84‰ |
| 60〜64歳 | 1.11‰ |
| 65〜69歳 | 0.64‰ |
| 70〜74歳 | 0.39‰ |
| 75〜79歳 | 0.27‰ |
| 80歳以上 | 0.08‰ |
出典:厚生労働省「令和6年(2024年)人口動態統計」
50代女性の年齢別離婚率は、長期的に見ると大幅な上昇傾向にあります。1950年代と比較すると、直近の2024年には7倍以上の水準に達しています。
50代女性の年齢別離婚率の推移
| 年 | 50〜54歳 | 55〜59歳 |
|---|---|---|
| 1950年 | 0.38‰ | 0.24‰ |
| 1970年 | 0.36‰ | 0.21‰ |
| 1990年 | 1.04‰ | 0.53‰ |
| 2000年 | 2.36‰ | 1.29‰ |
| 2010年 | 2.54‰ | 1.36‰ |
| 2020年 | 2.70‰ | 1.52‰ |
| 2024年 | 2.84‰ | 1.84‰ |
出典:厚生労働省「令和6年(2024年)人口動態統計」
より詳しい離婚率については『離婚率は3組に1組?離婚原因や年齢別の離婚割合について解説』で解説しています。気になる方はあわせてお読みください。
50代の離婚は熟年離婚が約6割を占める
厚生労働省「令和6年(2024年)人口動態統計」によると、別居時の年齢が50代の女性のうち、同居期間が20年以上で離婚に至ったケースは12,482件にのぼり、全体の約59.2%を占めています。なかでも同居期間「25〜30年」が5,284件と最多であり、長期間の婚姻を経て離婚を決断するケースが多いことがわかります。
夫婦間の年齢構成を見ると、夫も同じ50代であるケースが13,733件と最も多く、次いで夫が60歳以上のケースが4,519件となっています。50代での離婚は、同世代の夫婦が長年の婚姻関係を解消するという形が典型的といえます。
こうした実態を踏まえると、50代の離婚は若い世代と比べて財産分与の対象となる共有財産が多く、年金分割の影響も大きくなりやすい点が特徴です。離婚後の生活設計を早い段階から具体的に組み立てておくことが、人生の再出発を成功させる鍵になります。
熟年離婚の具体的な進め方については、関連記事『熟年離婚の準備でやるべきことは?進め方を弁護士が解説』をご覧ください。
妻側の離婚理由ランキング
司法統計(令和6年)では、離婚原因の第一位が性格の不一致となっています。
そのほか、女性の離婚理由としては、夫が生活費を渡さないことや暴力を振るうことが多く挙げられました。
(令和6年司法統計年報家事編 第19表 婚姻関係事件数ー申立ての動機別)
(注)申立ての動機は、申立人の言う動機のうち主なものを3個まで挙げる方法で調査重複集計
50代の女性が離婚を決意するのはなぜ?
統計では性格の不一致が最多の離婚理由ですが、50代の女性が実際に離婚へ踏み切る際には、以下のような年代特有の事情が決定打になるケースが多く見られます。
子どもが独立したから
50代になると、子どもが成人を迎えたり、学校を卒業するという夫婦が多いでしょう。
子どものために離婚を我慢していた方が、子どもが独立したタイミングで離婚に踏み切るというケースは、非常によく見られます。
夫が役職定年をむかえ年収が下がるから
55歳をむかえると役職定年になる企業も多いものです。
夫が役職定年をむかえれば、当然、役職手当はつかなくなり、それまでの水準と比べると夫のお給料は少なくなります。
お金の切れ目が縁の切れ目という言葉もあるように、収入が減ったのに、相変わらず自分勝手な振る舞いを続ける夫に嫌気がさし、離婚を決意する妻もいるでしょう。
好きな人ができたから・セックスレスだから
好きな人ができたという理由で、夫との離婚を決意するケースも意外とあります。
同窓会で昔好きだった人と再会し、恋愛に発展するというのも、50代に多いシチュエーションです。
また、長年連れ添った夫婦に多いのが、セックスレスや夫から女性として見られないという悩みです。自分を女性として扱ってくれる男性を求めて、離婚に至るケースも見られます。
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親の介護があるから
50代は、親の介護を担うことの多い世代です。
自分の親の介護に対し夫の理解が得られない、あるいは義両親の介護を押し付けられたことが原因で、離婚を決意するケースもあります。
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人生をやり直すチャンスが欲しいから
夫のDVやモラハラに苦しんできた方や、夫の生活リズムに合わせて不自由な生活を送ってきた方は、人生をやり直すために離婚を決意することがあります。
我慢の限界に達し、あるいは子どもも大きくなり時間的な余裕がでてきたころ、ふと自分の人生を思い返して、離婚の文字が頭に浮かぶタイミングが、ちょうど50代といえるでしょう。
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50代で離婚するメリット・デメリット
50代の離婚は感情だけで突っ走らず、冷静にメリットとデメリットを比較することが重要です。
介護・家事からの解放と残り時間の自由
最大のメリットは精神的な自由です。
50代で離婚するメリット
- 夫の世話や顔色を伺う生活からの解放
- 義実家との付き合いや介護負担の消滅
- 健康なうちに新しい趣味、仕事、恋愛に没頭できる
50代はまだ体力があり、社会との接点も持ちやすい年代です。60代や70代になってから離婚するよりも、新しいコミュニティやパートナーを見つけやすいという点は大きなメリットと言えます。
老後資金の減少と健康・孤独のリスク
一方で、経済面と健康面のリスクは無視できません。
50代で離婚するデメリット
- 年金受給額の減少
- 孤独死への不安
- 再就職のハードル
離婚時に年金分割を行うと、夫婦で暮らしていたときより世帯収入が減りがちです。病気の際に身近に頼れる人がいない不安もあります。
また、50代で離婚すると、特に専業主婦や長期間就労経験がない場合、年齢的な理由や職業経験の不足から、正社員として再就職することが非常に難しい現実があります。
夫の定年退職まで離婚を待つべきか
夫の退職金が出るまで待つべきかどうかは、50代で離婚を考える女性にとって最大の悩みどころです。
退職金の金額が確定してから離婚すれば、その半分を受け取れる可能性が高いというメリットがあります。
一方で、退職まで数年~数十年待つ間、精神的負担が続き、年齢を重ねることで再出発のエネルギーが低下するというデメリットもあります。
判断の目安としては、退職まで1〜2年と近い場合は、退職金の金額がほぼ確定しているため、別居して婚姻費用(生活費)を受け取りながら、退職金の支給後に離婚する方法があります。
定年まで5年以上あるなら、退職金の見込額を計算し、現在の段階で財産分与を請求することも可能です。
退職までの期間だけでなく、ご自身の今後の生活設計や精神的負担も含めて、総合的に判断することが大切です。
50代女性の人生やり直しに必要なお金と仕事
50代女性の離婚は財産分与がカギ
経済状況が不安な50代女性の離婚において、財産分与は死活問題です。
財産分与とは、婚姻中に夫婦がためた財産を、離婚時に、公平に分配する制度です。
婚姻期間が長くなるほど夫婦が協力して築いた財産は多くなり、財産分与の額も大きくなります。
こちらは、婚姻期間が20年以上の夫婦と20年以下の夫婦の財産分与の金額を比べたグラフです。

婚姻年数が20年以下の夫婦の財産分与額は、100万円に満たないケースが最も多いのに対して、婚姻期間が20年以上の夫婦では1000万〜2000万円が相場となっています。
このように、50代の離婚では多額の財産分与が見込まれるため、しっかりと話し合わなければ、離婚後の経済状況が著しく不公平になってしまう可能性があります。
50代が注意すべき財産分与の対象
- 退職金
- 保険解約返戻金
- 住宅
すでに受け取った退職金は財産分与の対象となるため、たとえ会社を転職していても夫婦で分けることができます。
将来支給される可能性が高い退職金も、財産分与の対象です。
また、婚姻期間中に積み立てた生命保険や学資保険など、解約返戻金のある保険も分与の対象になります。
住宅ローンが残っている場合は、住宅を売却して精算するか、どちらかが住み続けるかが争点になりやすいポイントです。
関連記事
・離婚の財産分与とは?割合はどうなる?夫婦の財産の分け方を解説
年金分割で老後の受給額はどう変わる?
50代での離婚では、年金も強く意識し始める時期です。年金については、年金分割という制度を活用できます。
年金分割とは、厚生年金の保険料納付記録を婚姻期間に応じて分ける制度です。
平成20年4月以降の専業主婦(第3号被保険者)期間について相手の合意なしで請求できる3号分割と、それ以外の期間や共働き期間について双方の合意が必要な合意分割の2種類があります。
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・熟年離婚の年金分割はいくらもらえる?手続きと受給額の計算方法を弁護士が解説
50代からの就職・キャリア再構築の現実
50代で離婚を考えるとき、多くの人が経済的自立や就職への不安を抱えます。
正社員の求人は年齢や経験の制約から減りがちですが、介護・医療・保育・サービス業など、人手不足が深刻な分野では未経験でも採用されるケースが増えています。
離婚前から資格取得の勉強を始めたり、パートからスタートして正社員登用を目指すなど、少しずつ経済的自立の準備を進めることは、精神的な安定にもつながります。
離婚後の生活に必要な資金の具体的な試算は、関連記事『熟年離婚はいくらあれば安心?50代貯金なしから始める生活設計と別居資金』で詳しく解説しています。
アラフィフ離婚で押さえておくべき5つのポイント
早く夫と別れたい一心で準備もせずに離婚に踏み切ることは、あまりおすすめできません。
可能な限り時間をかけて入念に準備し、準備万全な状態で離婚を切り出すことをおすすめします。
財産状況を把握する
財産分与を最大限受け取るためには、すべての財産を明らかにすることが重要です。
財産分与で財産が減ってしまうことを恐れた配偶者が、隠し口座を作ったり、黙って不動産を買ったりなどして財産隠しを行っていることがあります。財産隠しをされると、自分が受け取れる財産が減ってしまうため、相手の財産状況を把握しておかなければ、財産分与で損をしてしまいます。
こういった隠し財産を証明し、交渉の場で認めさせるためには、財産隠しの証拠を集める必要があります。しかし、離婚の意思を知られてからでは証拠を消されてしまう可能性が高いため、離婚を切り出す前に証拠を探しましょう。
隠し財産をどう見抜くかについて詳しく解説した関連記事『離婚の財産隠しの手口と調査方法|隠し口座やタンス預金を見抜くには?』をあわせてご覧ください。
離婚後の収支シミュレーション
離婚後の住まいには、実家への帰住、賃貸住宅、公営住宅などさまざまな選択肢があります。住まいによって住居費の負担は大きく変わるため、生活設計上、非常に重要なポイントです。
生活費を見積もる際は、住居費や食費、光熱費などの支出を把握し、将来必要な額を計算することが大切です。
年金受給までの期間は、財産分与や就労、公的支援を組み合わせ、計画的に生活設計を立てる必要があります。
関連記事
・離婚にかかる費用の相場は?平均いくらあれば足りるかシミュレーション
別居資金の確保とタイミング
夫婦が同居生活を続けるのが難しい場合、別居を選択することは一般的です。
別居には引越し費用や当面の生活費が必要になりますが、法律上、夫婦関係が続いている間は収入の少ない側が収入の多い側に対して婚姻費用(生活費)の分担を請求できます。
この分担義務は離婚成立まで続くため、別居中の生活を支える大切な財源となります。
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有利な証拠の確保
慰謝料や財産分与などのお金を相手から最大限受け取るためには、離婚を切り出す前に十分な証拠を集め、その後の夫との話し合いで適切に対応することが重要です。
特に慰謝料請求では、法的に有効な証拠が必要となります。
不貞行為やDV・モラハラなど離婚原因となる行為は、客観的な証拠がなければ裁判所で認定されにくく、請求額にも大きく影響します。
不貞行為の場合は肉体関係を推認できる写真、LINEや音声など、モラハラやDVの場合は日記、録音、医師の診断書、怪我の写真などが有効です。
これらの証拠は別居後では入手が難しくなるため、同居中に確保しておきましょう。
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離婚の切り出し方と交渉戦略
妻から離婚を申し出た際、相手が感情的になったり、世間体を気にして強く拒否するケースは実務上よく見られます。
そのため、「お互いの今後の人生をより良くするため」という立場で冷静に伝える、あるいは弁護士を通して書面で通知するなど、相手の性格に応じた対応が重要です。
また、離婚後にトラブルを避けるためにも、納得できる条件で合意できるよう事前にしっかり話し合いましょう。話し合いを先延ばしにすると、離婚後にもめて相手と関わる必要が出てきます。
相手と直接関わりたくない場合は、離婚調停を活用したり、弁護士を代理人に立てたりして、顔を合わせずに条件の交渉を進めるのがおすすめです。
50代離婚のよくある誤解とトラブル
「退職金はまだもらっていないから分与されない」は誤解
「退職金はまだ手元にないから」と財産分与を諦めてしまうのは誤りです。
数年後に定年を迎える場合や、会社の規定で支給が確実視される場合は、将来の退職金も財産分与の対象となります。
自己判断で諦めず、専門家に計算を依頼することが重要です。
専業主婦は年金分割で半分もらえるとは限らない
「年金分割=夫の受け取る年金全額の半分」ではありません。
夫が自営業で国民年金のみの場合は、分割の対象となる厚生年金部分が存在しないため、年金分割を受けることはできません。
また、企業年金(厚生年金基金等)も分割の対象外です。
年金分割を検討する際は、必ず年金事務所で「年金分割のための情報通知書」を取得して確認しましょう。
50代の専業主婦が離婚する際に注意すべきポイントは関連記事『熟年離婚を考える専業主婦へ|50代・60代から自由を手にするために今できる準備とは?』で解説しています。
子どもの大学費用の取り決め漏れ
子どもが成人に達していても、大学生であれば学費や生活費がかかります。
標準的な養育費算定表は、公立高校までの教育費のみを前提としており、大学の学費は含まれていません。
「養育費は未成年まで」という思い込みで取り決めをせず離婚してしまうと、高額な学費を一人で背負うことになりかねません。
子どもが独立するまでの費用をどう分担するか、離婚時に書面で明確にしておくことをおすすめします。
財産分与の請求期間が5年に延長された
2026年4月1日施行の改正民法により、財産分与の請求期間が離婚成立から2年以内から5年以内に延長されました(民法768条2項)。
この改正は2026年4月1日以降に離婚が成立した場合に適用されます。2026年3月31日以前に離婚が成立している場合は旧法の2年が引き続き適用されるため、離婚の時期によって適用されるルールが異なる点に注意が必要です。
請求期間が延長されたとはいえ、財産の状況は時間の経過とともに変化します。離婚後に相手が財産を処分したり預金を移動させたりするリスクがあるため、請求できる状況になった時点で速やかに手続きを進めることをおすすめします。
なお、年金分割の請求期間も同改正により2年以内から5年以内に延長されています。
50代の離婚に関するよくある質問
Q. 50歳からの離婚で、最も気をつけるべきことは?
50歳以降の離婚では、老後資金の確保が極めて重要です。経済面の準備としては、まず、貯金を作ること、仕事を探すこと、副業を始めることなどです。
これらは、離婚後の生活を営むための準備として非常に重要です。
一方、離婚時には、配偶者から慰謝料や財産分与などの形でお金を受け取れる可能性があります。
経済面の準備には、ある程度時間がかかるので、離婚を考え始めたら、すぐにとりかかるべきです。
Q. アラフィフ離婚で年金はどうなる?
婚姻期間中の厚生年金の保険料納付記録を分ける「年金分割」を請求できます(厚生年金保険法78条の2)。2008年(平成20年)4月以降の専業主婦期間については、相手の合意なしに請求できる「3号分割」が適用されます。なお、夫が自営業で国民年金のみに加入している場合は、分割対象となる厚生年金の記録がないため年金分割は受けられません。
Q. 50代で人生をやり直すために離婚前に準備すべきことは?
離婚前に優先して取り組むべきことは、財産状況の把握・証拠の確保・生活費の見通しを立てることの3点です。特に財産隠しを防ぐため、離婚の意思を相手に知らせる前に預貯金・不動産・保険などの財産をリストアップしておくことが重要になります。並行して就労の準備や公的支援の確認を進めることで、離婚後の生活をより安定させることが可能です。
Q. 50代女性が離婚後に後悔しないためには?
離婚後に後悔するケースの多くは、経済面の見通しが甘かったことが原因です。財産分与・年金分割・慰謝料の取り決めを離婚前に十分に行うことに加え、離婚後の住居・収入・公的支援を具体的にシミュレーションしておくことが重要になります。感情的になりやすい局面では、弁護士に交渉を任せることで冷静な条件交渉が可能です。
ひとりでの準備に不安があるなら弁護士へ
離婚によって、すぐに頼れる人が同じ屋根の下にいなくなることで、不安や寂しさを感じ、50代で離婚を後悔する方もいます。
離婚を決める前に、子どもや両親、周りの人に離婚後の生活について相談し、協力を得ておくと安心です。
「自立するぞ」という意気込みで新生活を始める方も、自立は決して一人ぼっちになることではありません。いざというときに頼れる人の存在は、大きな支えになります。
弁護士は離婚準備・実務を熟知している
離婚後の金銭面の不安を解消するためには、財産分与や慰謝料を最大限受け取ることが重要です。
弁護士がいることで、実務の相場や個別の事案において、妥当なラインが分かり、スムーズな解決を目指すことができます。
財産分与については、自分の権利を最大化するためには、ひとつひとつ財産をリストアップし、それを計算して分けるという作業が必要です。
また、公正証書を作成する場合や、調停・審判を申し立てる場合は、複雑な手続きをしなければなりません。
離婚の慰謝料を最大限請求するためには、慰謝料請求の原因(不倫やDVなど)の存在を証明する証拠を集めたり、夫と交渉して認めさせなければいけません。
手続きや証拠集めを自力で行うことも可能ではありますが、弁護士に任せることで負担を減らせるでしょう。また弁護士は、経験や専門知識をもとに、増額を目指して交渉することができます。
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弁護士は離婚交渉のプロ!話し合いはお任せ!
また、50代の男性の中には、仕事で重要なポジションに就いており、部下から尊敬を集めている方もいるでしょう。
そういった男性の多くはプライドが高く、妻から離婚を突きつけられた事実が受け入れられず意地でも離婚に応じてくれない可能性があります。
また、世間体も気にしているため、妻に捨てられたことを周りに知られたくないという理由で離婚を拒むケースも見られます。
このような相手と離婚について話し合おうとしても、激昂して話し合いにならないことが多いものです。
冷静な話し合いができない場合、相手と直接話し合いをしたくない場合などは、とくに弁護士に離婚問題の解決をまかせるべきです。

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。全国15拠点を構えるアトム法律グループの代表弁護士として、刑事事件・交通事故・離婚・相続の解決に注力している。
一方で「岡野タケシ弁護士」としてSNSでのニュースや法律問題解説を弁護士視点で配信している(YouTubeチャンネル登録者176万人、TikTokフォロワー数69万人、Xフォロワー数24万人)。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士、弁理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了
