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未成年淫行は逮捕される?何罪?淫行条例違反がバレるのはなぜ?

- 未成年との性行為(淫行)はバレる?逮捕のきっかけは?
- 未成年淫行で逮捕されたときの刑罰は?その後の流れは?
- 未成年淫行の逮捕を回避できる?相談できる弁護士は?
18歳未満の未成年との性行為は、各都道府県の淫行条例(青少年育成条例)違反や児童福祉法違反、不同意性交・不同意わいせつ罪などの犯罪にあたり、逮捕される可能性があります。
淫行とは、一般用語で「みだらな行為」(淫らな行為)のことをいい、未成年との性交渉だけでなく、未成年にキスをしたり性器を触るといった行為も犯罪になり得ます。
この記事では、未成年淫行の逮捕率、未成年淫行は何罪にあたるのか、未成年淫行で逮捕・起訴を防ぐために何ができるのかについて解説します。
ご自身の行為が未成年淫行にあたるのかご心配な方や、未成年淫行で警察の捜査を受けている方は、すぐに弁護士に相談することをおすすめします。早期に対応をおこなうことで、逮捕・起訴を回避できる可能性が高まります。
未成年淫行で逮捕される?淫行はなぜバレる?
未成年淫行の逮捕率は?逮捕される条件は?
過去にアトム法律事務所であつかった事例をまとめたところ、淫行事件の逮捕率は約55%前後でした(アトム法律事務所「淫行事件の統計」より)。
未成年との性行為やわいせつ行為などといった淫行事件を起こしても、すべてのケースで逮捕されるわけではありません。
刑事事件で被疑者を逮捕することができるのは、相当の嫌疑があり、かつ逮捕の必要性(逃亡のおそれまたは証拠隠滅のおそれ)がある場合に限ります。

そのため、淫行が警察に発覚しても、この2つの条件を満たさなければ逮捕はされません。
ただし、逮捕されなかったらといって無罪放免になるわけではありません。在宅事件として捜査が進められ、起訴される場合もあるため、安心はできません。
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未成年淫行はなぜバレる?逮捕のきっかけは?
未成年の性交渉が警察にバレて逮捕に繋がるきっかけとしては、以下のようなものがあります。
淫行逮捕のきっかけ
- 児童とホテル街を歩いていたところ、淫行の疑いで職務質問を受けた
- 淫行を知った児童の親が警察に通報
- 淫行に気づいた学校が警察に通報
- 風俗店の摘発で、芋づる式に発覚
- サイバーパトロールで児童買春が警察にバレた
淫行当日は逮捕されなくても、児童や風俗店の店舗などから事情がばれてしまい、後日逮捕されるというケースもよくあります。
また、近年は警察官がSNSや出会い系サイトなどを巡回する「サイバーパトロール」によって事件が露見するケースも増えてきています。
未成年淫行の証拠とは?
被害者側の供述、淫行前後の当事者の行動、未成年者とのメッセージのやりとり、淫行におよんだ際の写真、体液などが、淫行の事実を裏付ける証拠となるでしょう。
淫行で逮捕された後の手続きは?
淫行で逮捕されると、警察署の留置場に収容されます。その後、起訴するかどうか決まるまで最長23日間の身体拘束が続く可能性があります。

逮捕後は警察による取調べが行われ、48時間以内に検察官へ送致されます。検察官は送致から24時間以内に勾留請求をするか決定します。
勾留請求がなければ釈放されますが、勾留請求された場合は裁判官が審査し、勾留が認められると10日間の身体拘束が続きます。

勾留が延長されると、さらに最大10日間延長される可能性があります。勾留期間中に検察官が起訴するかどうかを決定し、不起訴なら釈放され前科はつきません。
また、事件が起訴された場合、保釈請求が認められなければ身柄拘束は続きます。
起訴された後、一定の罰金刑の場合は略式裁判になります。略式裁判では非公開で事件の処理が行われます。事件を早期に終結できるメリットはありますが、必ず有罪判決を言い渡され、前科がつきます。
それ以外の場合は正式裁判となり、裁判所の公開の法廷で事件が審理され判決が言い渡されます。
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未成年淫行で逮捕されない例外は?
未成年だと知らずに淫行した場合は逮捕されない?
被害者の年齢について誤解をしている場合は、淫行で逮捕・処罰されない可能性があります。
たとえば、淫行条例違反や児童買春の罪では、淫行の相手が18歳未満だと知らなければ(=「故意」がなければ)、逮捕・処罰されません。
また、不同意性交等罪、不同意わいせつ罪においても、被害者の年齢によって犯罪の成否が変わってきます。
ただし、完全な故意がなくても、「未必の故意」があったら逮捕・処罰の対象となります。この点、注意が必要です。
たとえば、「20歳だと聞いていた。でも、『もしかしたら、18歳未満かもしれない』と思っていた。でも、性交等をした。」というような場合は、逮捕・処罰の対象となる可能性があります。
未必の故意とは?
「未必の故意」とは、犯罪事実の実現を積極的に意図しておらず、犯罪事実の発生を確定的なものと認識していない場合をいいます。
未必の故意とは、ある事実がおこるかもしれないと思いながら、そうなっても仕方ないと考えて、あえて行為をするような心理状態のことをいいます。
淫行の場合は、「18歳未満かもしれない。」と思った時点で、淫行をとどまれば、犯罪になりません。
一方、「18歳未満かもしれない。けれど、淫行をしよう。」と考えて、淫行をした場合は、犯罪になります。
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真剣交際なら未成年淫行で逮捕されない?
「真剣交際なら淫行で逮捕されることはない」と考えている方も多いです。
たしかに、真剣交際であることを理由に、無罪になる事例もあります。
ですが、本当に恋愛関係にあったとしても、相手の親御さんが警察に通報すれば、淫行の捜査がされることはあるでしょう。
また、交際関係がないのに、警察に「交際関係にありました。」と言い訳をした場合は、SNSのやりとり、通話履歴などの実際の交際状況を確認されて、真剣交際でないことが発覚することもあるでしょう。
真剣交際である場合は、相手のご両親に事情を分かってもらうこと、警察に真摯な恋愛感情にもとづく性行為であることを訴えることなどが重要になります。
一方、恋愛関係ではなく、単純に性行為目的だった場合は、早急に親御さんとの示談を進めていく必要があるでしょう。
未成年の同意があったら淫行で逮捕されない?
未成年淫行の同意があった場合でも、未成年淫行の各犯罪が成立し、逮捕される可能性があります。
詳しくは後述しますが、淫行相手が13歳未満の場合は相手の同意があったとしても不同意性交等罪が成立します。
また、相手が13歳以上16歳未満で、自分が相手より5歳年長であるときも、同意の有無にかかわらず不同意性交等罪が成立してしまいます。
性交等には至らなくても、わいせつな行為をした場合は、不同意わいせつ罪で逮捕されたり、有罪判決がでて6か月以上10年以下の拘禁刑(法改正があるまでは懲役刑)に処せられたりする可能性があります。
そのほか、金銭をやり取りして淫行におよんだ場合は、同意があっても児童買春の罪で罰せられます。
このように、相手が未成年者の場合、性行為の同意は、犯罪の成立や逮捕に影響しないことが多いのです。
未成年との性行為は何罪?刑罰は?
淫行条例(青少年育成条例)違反
未成年との性行為は、淫行条例(青少年保護育成条例)の違反の罪で処罰される可能性があります。
淫行条例(青少年保護育成条例)は、都道府県ごとに制定されている条例です。
「淫行条例」というのは通称で、都道府県ごとに正式名称が異なります。
東京都の淫行条例は、「東京都青少年の健全な育成に関する条例」という条例です。
実際に、東京都の淫行条例を見てみると、次のような規定があります。
(青少年に対する反倫理的な性交等の禁止)第十八条の六
何人も、青少年とみだらな性交又は性交類似行為を行つてはならない。
(罰則)第二十四条の三
十八条の六の規定に違反した者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
東京都青少年の健全な育成に関する条例
青少年とは、18歳未満の男女のことです。
東京都の淫行条例違反の場合、その刑罰は、1ヵ月~2年以下の懲役または100万円以下の罰金です。
禁止されている行為は、性交、性交類似行為になります。
性交のほか、肛門性交、口腔性交なども処罰対象です。
ですが、これは、あくまでも東京都の淫行条例です。
都道府県ごとに規定内容がちがう、罰則の内容がちがうということがあるので、未成年淫行をした地域の条例の内容を調べる必要があるでしょう。
たとえば、大阪府の淫行条例と、東京都の淫行条例を比べてみます。
大阪府の淫行条例には、淫行だけではなく、プラスαの条件があります。
先ほど見た「東京都の淫行条例」には、淫行以外の条件はなく、たんに「淫行をする」だけで処罰対象となっていました。
しかし、「大阪府の淫行条例」では、淫行のほかに金品をわたしたり、すごんだり、だましたりといった条件があるときにはじめて処罰の対象になります。
何人も青少年に対して、次の行為を行ってはいけません。【条例第39条】
- 青少年に金品などを渡して、又は渡すことを約束して性行為やわいせつな行為を行うこと。
- 青少年を威迫し欺き、困惑させるなど青少年の未成熟に乗じた不当な手段を用い、又は青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として性行為又はわいせつな行為を行うこと。
- 青少年に売春若しくは刑罰法令に触れる行為を行わせる目的又はそのような行為を行わせるおそれのある者に引き渡す目的で、性行為やわいせつな行為を行うこと。
←違反した場合 2年以下の懲役又は100万円以下の罰金
「淫らな性行為及びわいせつな行為等の禁止」.大阪府.https://www.pref.osaka.lg.jp/koseishonen/jorei/waisetukouinokinsi.html(2024年12月18日現在)
淫行条例の内容については、自分で調べることもできますが、弁護士の無料相談の機会などがあれば、そのとき相談担当の弁護士にたずねてみるのが早いでしょう。
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淫行条例違反の補足(例外)
淫行条例においては、当事者双方が18歳未満の青少年だった場合は罰則の対象となりません(東京都淫行条例30条など)。
また、青少年と性交をした場合であっても、結婚を前提とするような真剣交際をしているケースは、淫行条例で逮捕・処罰されないとされています。
児童福祉法違反
未成年に淫行をさせる行為は、児童福祉法違反で逮捕される可能性があります。
児童福祉法では、「児童」に「淫行をさせる」行為を禁止しています。
「児童」とは、18歳未満の男女です。
「淫行をさせる」とは、性行為やそれに類するわいせつ行為をさせることです。
児童を支配する関係にある大人が、強制的に淫行をさせることをいいます。
児童と大人の関係性について、支配関係、上下関係があることが犯罪成立の要件です。
たとえば、学校の先生と生徒との淫行などは、児童福祉法違反にあたるでしょう。
児童福祉法違反の刑罰は、1か月~10年以下の懲役または300万円以下の罰金です。
懲役と罰金の両方が科される(併科される)こともあります。
弁護方針はケースバイケースです。
ご自身の事件でどのような主張をしていけばいいのかについては、早期に弁護士相談をしておくことがベストでしょう。
なお、児童を支配する大人といっても、扶養関係などがある場合(例:親子)は、監護者性交等罪、監護者わいせつ罪などで逮捕されることになるでしょう。
児童買春の罪
未成年に対価を渡して性行為をおこなった場合、児童買春の罪で逮捕されることがあります。
過去に、アトム法律事務所であつかった児童買春事件の逮捕率は約47%前後です(アトム法律事務所「児童買春事件の統計」より)。
児童買春法では、「児童買春」が禁止されています。
「児童買春」とは、18歳未満の男女に対し、金品を渡し、または渡す約束をして、性交等をすることです。
児童買春は、買春した側が処罰されます。
児童買春の刑罰は、1か月~5年以下の懲役または300万円以下の罰金です。
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不同意性交等罪・不同意わいせつ罪
未成年淫行は、場合によっては不同意性交等(旧 強制性交等罪)、不同意わいせつ罪(旧 強制わいせつ罪)での逮捕も問題になります。
過去に、アトム法律事務所があつかった不同意わいせつ事件の逮捕率は約65%前後です(アトム法律事務所「不同意わいせつ事件の統計」より)。
また、不同意性交事件の逮捕率は約53%前後という結果がでています(アトム法律事務所「不同意性交事件の統計」より)。
淫行相手が13歳未満なら不同意性交等罪が成立
淫行の相手が13歳未満の場合、性交、肛門性交、口腔性交、膣や肛門に陰茎以外を挿入といった淫行をしただけで、不同意性交等罪になります。
また、淫行の内容が、わいせつな行為であれば、不同意わいせつ罪になります。
淫行相手が13歳~16歳未満で不同意性交等罪になるケース
淫行の相手が13歳以上16歳未満で、ご自身が5歳以上年上のときは、不同意性交等罪または不同意わいせつ罪が成立します。
例えば、性行為をした相手が15歳の場合、あなたが20歳以上であれば不同意性交等罪・不同意わいせつ罪で処罰されることになります。
淫行相手が16歳以上で不同意性交等罪になるケース
淫行の相手が16歳以上の場合、被害者が「同意しない意思を形成・表明・全うすること」が難しい状態で、性交、肛門性交、口腔性交、膣や肛門への陰茎以外の挿入をしたときに不同意性交等罪になります。
淫行の内容が、わいせつない行為であれば、不同意わいせつ罪になります。
なお、被害者が「同意しない意思を形成・表明・全うすること」が難しい状態になる原因(以下、不同意の原因といいます。)については、条文では8種類の例示があります。
条文で指摘されている「不同意の原因」としては、①暴行・脅迫、②心身の障害、③アルコール・薬物、④睡眠・意識不明瞭、⑤不同意表明のいとま無し、⑥恐怖・驚愕、⑦虐待、⑧経済的社会的影響力等の8つの原因です。
犯罪になるかどうかのポイントとしては、淫行の相手がみだらな行為に「同意」があるか、不同意の場合はその「原因」は何かということでしょう。
刑罰
不同意性交等罪(旧 強制性交等罪)の刑罰は、5年~20年の懲役です。
不同意わいせつ罪(旧 強制わいせつ罪)の刑罰は、6ヵ月~10年の懲役です。
関連項目
・不同意性交等罪とは?いつから適用される?強制性交との違いについて解説
改正前の「強制わいせつ」「強制性交等」について
2023年7月12日以前のわいせつ事件、強姦事件についてはそれぞれ「強制わいせつ」「強制性交等」といった犯罪に問われます。
強制わいせつ罪の法定刑(刑罰)は6か月~10年の懲役、強制性交等罪の刑罰は5年~20年の懲役です。
このほか、お酒や薬で意識朦朧としている場合や、物理的心理的に抵抗できない場合をねらって、淫行をしたようなときは、準強制性交等罪、準強制わいせつ罪で逮捕される可能性があります。
準強制性交等罪で逮捕される可能性や刑罰について詳しく知りたい方は『準強制性交等罪(準強姦罪)とは?容疑をかけられたら逮捕される?強制性交等罪との違い』の記事をご覧ください。
児童ポルノ法違反
未成年との淫行の様子などを撮影した場合、児童ポルノ法違反で逮捕される可能性があります。
過去に、アトム法律事務所であつかった児童ポルノ事件の逮捕率は約36%前後です(アトム法律事務所「児童ポルノ事件の統計」より)。
行為 | 法律名 | 刑罰 |
---|---|---|
児童ポルノを撮影 | 児童ポルノ禁止法違反 (児童ポルノ製造) | 3年以下の懲役または 300万円以下の罰金 |
児童ポルノをアップロード | 児童ポルノ禁止法違反 (児童ポルノ公然陳列) | 5年以下の懲役または 500万円以下の罰金*¹ |
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・児童ポルノで逮捕されそう!弁護士に相談したい方はアトム法律事務所へ
この淫行は何罪?〈ケース別〉まとめ
ここまで見てきたとおり、未成年と淫行をおこなったケースの中でも、淫行相手の年齢や自分との年齢差によって成立する犯罪が異なります。
淫行相手の年齢 | 罪名 |
---|---|
13歳未満 | 不同意性交等罪 不同意わいせつ罪 |
13歳~16歳未満 (行為者が5歳以上年上) | 不同意性交等罪 不同意わいせつ罪 |
13歳~16歳未満 (行為者との年齢差が5歳以内) | 淫行条例違反 |
16歳~18歳未満 | 淫行条例違反 |
そのほか、児童を支配する関係にある大人が児童に淫行をさせた場合は児童福祉法違反で、性行為をおこなうために金品を渡していた場合は児童買春罪で、未成年との淫行の様子を撮影したような場合には児童ポルノ法違反で逮捕される可能性があります。
また、青少年育成条例、児童福祉法違反、児童買春などになりそうな場合でも、より刑期の長い不同意性交等罪(旧 強制性交等罪)、不同意性交等罪(旧 強制わいせつ罪)で逮捕される可能性があります。
ご自身の行為について、犯罪にあたるのか、何罪なのかご不安な方は、淫行事件に詳しい弁護士にご相談ください。
未成年淫行で逮捕・起訴を回避する方法は?
未成年淫行は示談すれば逮捕回避できる?
示談をすると、逮捕を回避できる可能性が高まります。
示談は、刑罰の重さにも影響があります。
示談は、加害者側から、被害者側に対して、謝罪を申し入れ、当事者間で話し合い、和解することをいいます。

未成年淫行の場合、被害者は未成年です。
未成年者は法律行為をおこなうことができません。そのため、示談は、未成年者の法定代理人とおこないます。
多くの場合は、未成年者のご両親と示談交渉を進めることになるでしょう。
ですが、親御さんとしては、淫行相手とのやり取りに抵抗感が強い傾向があります。
そのため、弁護士を代理人として、示談交渉をすすめるのがベストです。
示談交渉をはじめるにあたっては、まずは、示談の相手の連絡先を教えてもらう必要がありますが、示談への抵抗が強く、加害者本人には教えたくないというケースもあるでしょう。
一般的に、刑事事件の示談交渉では、弁護士が捜査機関から、「加害者本人には連絡先を教えない」という条件つきで、示談相手の連絡先を聞き出します。
弁護士に示談を依頼することで、示談交渉をはじめる土台をととのえることができます。

また、示談交渉の内容面についても、弁護士に依頼したほうが安心です。
示談のいちばんの目的は、被害者側に謝罪をすることですが、そのほかに、示談金額を決めたり、「加害者の厳罰を望まない」という許しをもらったりすることが重要になります。
ですが、加害者本人から、このような示談交渉をするのは難しいと思います。
弁護士なら、法律の専門家という立場で、示談交渉をすすめられるでしょう。
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未成年淫行は自首すれば逮捕回避できる?
未成年淫行で逮捕されないための方法として、「自首」も考えられます。
自首するというのは、その前提として、自分の犯罪を認めているということを意味しています。
そのため、逮捕の必要性(逃亡のおそれ、証拠隠滅のおそれ)がないと判断してもらえる可能性もあります。

ですが、行為態様や相手の年齢などによっては、自首しても逮捕されることはあります。
自首をしたあとは、取調べがはじまるので、事前に弁護士に取調べ対応をたずねておくとよいでしょう。
ひとりで自首することに不安がある場合は、事案にもよりますが、必要であれば弁護士が同行してくれます。
弁護士の自首同行を希望する場合は、担当弁護士に相談してみましょう。
なお、逮捕されなかったとしても、その後、在宅事件として捜査がつづくことが予想されます。
警察から呼び出しを受けたら、出頭して取調べを受ける必要はあるでしょう。
ここでは、アトム法律事務所の弁護士が自首に同行し、逮捕を回避した未成年淫行の事例を紹介します。
未成年者と性交などをしたが、自首して罰金刑で終了した事例
SNSで知り合った18歳未満の少女と、金銭の授受なく自宅で性交などをした。被害者の両親が警察に相談したことで発覚。青少年保護育成条例違反の事案。
弁護活動の成果
自首に同行すると共に、逮捕回避の意見書を提出。結果、在宅事件となり逮捕を免れた。
示談の有無
なし
最終処分
罰金40万円
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淫行で逮捕されたら実名報道は回避できる?
淫行事件の場合、被疑者として逮捕されたときに、実名報道の懸念があります。
法律には、明確な実名報道基準はありません。
実際のところ、警察がマスコミに情報をだすかどうか次第になります。
しいていえば、公共性のある事件の場合、実名報道される可能性は高いといえるでしょう。
弁護士から、警察等に対して「実名報道をしないでほしい」と申し入れをすることも可能です。
実名報道を回避したい場合は、できるだけ早く弁護士に相談しましょう。
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・刑事事件が実名報道される基準は逮捕?実名報道を避けるには?
未成年淫行で逮捕!不起訴処分は可能?
逮捕されたとしても、不起訴になれば、前科はつきません。
未成年淫行が不起訴になるかどうかは、検察官しだいです。
未成年淫行が無罪になる見通しについて、検察官を説得できれば、不起訴になるでしょう。
また、実際に、未成年淫行をした場合は、不起訴と判断すべき諸事情があるかどうかがポイントになります。
未成年淫行の態様が悪質とは言えない場合は、反省をしていること、今後繰り返さないことなどについて説得できれば、不起訴になる可能性もあるでしょう。
弁護士は、口頭、面談、意見書など、それぞれの淫行事件にあわせて効果的な対策で、検察官を説得してくれます。
現実問題として、児童の淫行事件では、起訴される可能性も高いものです。
ですが、当初より弁護活動に力をいれてもらうことで、刑罰の重さの判断にも影響していきます。
できる限りの対策を尽くすことが重要です。
アトム法律事務所が扱った事件の中から、未成年と性交等を行ったものの、示談が成立して不起訴処分となった事例をご紹介します。
未成年との性交等で取り調べを受けたが、示談が成立し不起訴になった事例
SNS上で知り合った当時18歳未満の女子児童と性交類似行為を行ったとされるケース。ホテルから出たところを職務質問され警察署に連行された。児童買春として捜査を受け、後に青少年健全育成条例違反に変更された事案。
弁護活動の成果
被害者に謝罪と賠償を尽くし、宥恕条項(加害者を許すという条項)付きの示談を締結。不起訴処分となった。
示談の有無
あり
最終処分
不起訴
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・不起訴処分とは?刑事事件で不起訴を目指す方法と弁護士の役割を徹底解説
未成年との性行為(淫行)の逮捕でお悩みの方へ
未成年淫行の逮捕の不安があるなら今すぐ弁護士に相談!
淫行で逮捕される可能性があるといっても、淫行条例、児童福祉法、児童ポルノ、児童買春、不同意性交等(旧 強制性交等)、不同意わいせつ(旧 強制わいせつ)等の罪があります。
未成年淫行がどのような罪で逮捕されるのか、どのような刑罰になるのかは、その淫行の内容・態様によって異なります。
淫行事件は、被害者が児童ということもあり、刑事処分が厳しくなりがちです。
また、未成年淫行の態様が悪質であればあるほど、逮捕されたり、起訴されて有罪になったりする可能性が高くなるでしょう。
とくに、無理強いして強姦した、被害者の年齢が極端に低いなどの事情があると、特に悪質な淫行事件になります。
その淫行事件の淫行被害が大きいと判断される分、刑事処分も深刻なものといえるでしょう。
淫行事件では、早期の弁護士相談が、その後の流れに大きく影響します。
もし、淫行事件での逮捕が不安な方で、自首をお考えの場合であれば、弁護士の自首同行についての相談もしてみましょう。
あわせて、今後の取り調べのアドバイスなども受けることができますので、弁護士相談は積極的におこないましょう。
一方、すでに逮捕されている方の場合、そのご家族でも、弁護士相談は可能です。
迅速に身柄解放の弁護活動を実施してもらいましょう。
法律の専門家、刑事事件にくわしい弁護士の話をきいて、冷静に対応していきましょう。
24時間つながる弁護士の相談予約窓口は?
アトム法律事務所には、24時間365日つながる相談予約受付窓口があります。
ひとりで悩まないで、早めに弁護士相談してみませんか?
淫行事件で逮捕の不安があるため、すぐに弁護士相談の予約を取りたい方には、大変便利な電話窓口となっています。
アトム法律事務所は、刑事事件に注力する法律事務所です。解決実績が豊富ですので、安心してご相談いただけます。
アトム法律事務所の専門スタッフが、秘密厳守でご対応いたします。
アトム法律事務所に寄せられた感謝の声
最後に、アトム法律事務所がご依頼者様よりいただいた感謝のお手紙を紹介します。
突然の出来事で戸惑ったけれど相談をして安堵しました。

(抜粋)事件を起こした息子の親という事で、どんな目で見られても仕方がないと思っておりましたが、親切にていねいに今後の事、弁護士の役割などを説明して頂き、とつ然おこったことへの戸惑いから少し安堵感を覚えました。結果的に先生のご努力により、息子も人生を棒に振る事なく、就活に励んでおります。息子には初めて接見にいらした先生に会った時の気持ちも忘れないで欲しいと願っています。
アトム法律事務所では、未成年淫行事件で被疑者となってしまった方のご家族からのご相談も受け付けています。まずは、お気軽にご連絡ください。
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