相続税申告のやり方・申告方法を解説|手続きの流れや期限を網羅

相続税申告は、相続財産の課税価格が基礎控除を超える場合や、申告必須の税額控除・特例を適用する場合に必要です。
申告が必要な場合は、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内に申告書の提出と納税を行わなければなりません。
申告手続きは必要書類を用意し税務署に提出するといった流れですが、具体的にどのような書類が必要になるのか、どこの税務署にどのような方法で申告すればよいのかなど、迷うことも多いのではないでしょうか。
この記事では、相続税申告が必要なケースや申告期限、具体的な手続きの流れ、必要書類、自分で申告できるケースの判断基準までわかりやすく解説します。
相続税申告が必要な人とは?
相続税申告が必要なのは、以下のケースに当てはまる場合です。
- 課税価格が基礎控除額を超えた
- 申告必須の税額軽減や特例を適用する
それぞれについて解説していきます。
課税価格が基礎控除額を超えた
まず相続税申告をする必要があるのは、相続や遺贈で取得した財産の課税価格の合計額が、基礎控除額を超えた場合です。
課税価格の合計額が基礎控除額を超えなかった場合には相続税はかからず、相続税申告の必要もありません。

相続税の基礎控除額は、以下の計算式で算出できます。
相続税の基礎控除額
3,000万円+600万円×法定相続人の数
- 相続放棄した人も、法定相続人の数に含められます
- 普通養子については、実子がいる場合は1人まで、いない場合は2人まで法定相続人の数に含められます
関連記事
注意(1)相続開始前3~7年の財産も課税価格に含める
財産を相続または遺贈で取得する人が、相続発生前3~7年以内に暦年課税で贈与を受けていた場合、その贈与財産が相続税の課税対象となります。これを生前贈与加算と言います。
生前贈与加算がある場合は、対象の贈与財産も含めた課税価格が、基礎控除を超えるかどうか確認しましょう。
なお、生前贈与加算の対象期間は従来、相続開始前3年でしたが、2027年1月1日以降の相続から段階的に延長されます。
| 被相続人の死亡日 | 遡る期間 |
|---|---|
| ~2026年12月31日 | 死亡日前3年間 |
| 2027年1月1日~2030年12月31日 | 2024年1月1日から相続開始日までの間の贈与 |
| 2031年1月1日~ | 死亡日前7年間 |
ただし、相続開始の日が2027年1月2日以後の場合、延長された4年間(亡くなる3~7年前)の贈与については、その4年間に行われた贈与額の合計から100万円を差し引いた残額のみが相続財産に加算されます。
生前贈与加算について詳しくは、関連記事『暦年贈与7年ルールとは?廃止されるのはいつから?持ち戻しや経過措置を解説』をご覧ください。
注意(2)相続時精算課税で贈与された財産も課税価格に含める
相続時精算課税は、毎年110万円の基礎控除(2024年以降の贈与から適用)と、累計2,500万円の特別控除までの贈与にかかる贈与税が非課税になる制度です。
その代わり、贈与者の死亡時、それまで贈与を受けた財産は相続財産に加算され、相続税の課税対象になります。なお、2024年以降の贈与については、毎年110万円の基礎控除枠を超えた分のみが加算対象となります。
よって、相続時精算課税で生前贈与を受けている場合は、その財産を含めた課税価格が基礎控除額を超えるかどうか確認しましょう。
相続時精算課税制度の内容やメリット、デメリットなどを知りたい方は『相続時精算課税制度をわかりやすく解説!改正の変更点などもわかる』の記事をご覧ください。
申告必須の税額軽減や特例を適用する
相続税申告では、相続税を軽減できる特例や税額控除の制度がいくつかあります。
その中でも、「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」を適用した場合は、それによって相続税がゼロになるとしても相続税申告が必要です。

もし申告を忘れると、特例を適用する前の相続税額に、延滞税や無申告加算税というペナルティが課されてしまいます。
なお、これらの特例のほかにも、相続税の寄付金控除、農地の納税猶予の特例など、適用に際して相続税申告が必要なものがあるので注意してください。

※障害者控除・未成年者控除については、余った控除枠を扶養義務者に適用する場合は申告が必要
関連記事
相続税申告の具体的なやり方・手続きの流れ
相続税の申告が必要だとわかったら、具体的なやり方・手続きを確認していきましょう。ここでは、以下のフェーズに分けて解説していきます。
- 相続税申告に必要な書類の収集・作成
- 相続税申告書などを税務署に提出
- 相続税を納付
なお、相続税申告に入る前には、事前準備として遺言の有無や相続人・相続財産の確認が必要です。
これらの確認がまだの場合は、以下の関連記事も合わせてご覧ください。
関連記事
(1)相続税申告に必要な書類の収集・作成
相続税申告に必要な書類は、主に以下の通りです。
- 相続税申告書
- 戸籍に関する資料
被相続人の戸籍謄本、法定相続人全員の戸籍謄本 - 遺産分割に関する資料
遺産分割協議書の写し(遺言書がある場合は遺言書の写し)、相続人全員の印鑑証明書 - 相続財産に関する資料
財産によって異なる - 本人確認書類(マイナンバーカードなど)
これらの資料の取得方法などは、本記事内で後ほど詳しく解説します。
(2)相続税申告書などを税務署に提出
相続税申告書等の書類の用意ができたら、被相続人の最後の住所地を管轄している税務署に提出します。相続人の住所地を管轄している税務署ではないため注意してください。
相続税申告書の提出方法は、以下の3つです。ご自身にあった方法で相続税申告の手続きを行いましょう。
相続税申告書の提出方法
- 税務署の窓口で申告手続き
- 郵送で申告手続き
- インターネット(e-Tax)で申告手続き
ここでは、それぞれの申告方法について解説します。
提出先の税務署はどこになるのか、書類をどのようにまとめたら良いのかなどについては、関連記事『相続税申告書の提出先はどこ?管轄税務署の調べ方から提出方法・綴じ方まで解説』で解説しています。
税務署の窓口で相続税申告の手続きをする
相続税申告書を、被相続人の最後の住所地を管轄している税務署の窓口に直接提出する方法です。
税務署の窓口での手続きすると、申告と同時に相続税の納付もできるメリットがあります。また、窓口で疑問点を質問することもできます。
ただし、税務署の開庁時間は、平日の午前8時30分から午後5時までです。
また、相続税申告やそれに関する相談については、事前予約制となっていることがほとんどなので、事前に確認しておきましょう。
郵送で相続税申告の手続きをする
相続税申告書を郵送で、該当の税務署に提出することもできます。
相続税申告書と添付書類は「信書」です。
定形郵便、定形外郵便、レターパック、スマートレターといった方法で送付する必要があり、郵送記録が残る特定記録郵便を利用しましょう。
郵送であれば日にちや時間を選ばず提出できます。申告期限に関しても、消印が申告期限内であれば、期限に遅れたことにはなりません。
ただし、消印が翌日になることもあるため、申告期限ぎりぎりに提出する場合には、直接税務署の窓口に行くことをおすすめします。
インターネット(e-Tax)で相続税申告の手続きをする
e-Taxとは、相続税や贈与税などの国税の申告書を、インターネット上で作成して申告できるシステムです。
令和元年分の申告(2019年1月1日以降に相続で取得した財産の申告)からe-Taxが利用できます。
また、相続で頻繁に利用される、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例など多くの控除にも対応しているのです。
e-Taxは非常に便利なシステムですが、相続税に関しては自動計算機能がついていないなど知っておきたい注意点も存在します。e-Taxを利用する前に、ぜひ一度関連記事『相続税をe-Taxでネット申告する方法|申告書作成や添付書類を解説』をお読みください。
(3)相続税を納付
相続税の納付は、申告手続きの期間と同じく、相続開始日の翌日から10か月以内に行います。
相続税の納付方法は主に以下の5つです。
相続税の納付方法
- 金融機関の窓口で納付
- 税務署の窓口で納付
- コンビニエンスストアで納付
- クレジットカードで納付
- e-Taxでダイレクト納付
相続税の支払い方法について詳しくは、関連記事『相続税の支払い方法7選|どこでどうやって払う?注意点も解説』をお読みください。各支払い方法のメリット、デメリットや支払い時に知っておきたいことを解説しています。
なお、相続税の納付には原則、相続税の納付書が必要です。相続税の納付書の書き方について詳しくは、関連記事『相続税の納付書の書き方|どこでもらえる?記入例つきでわかりやすく解説』にて解説しています。
相続税申告で必要な書類
先述の通り、相続税申告では本人確認書類に加え、主に以下の4種類の書類が必要です。

それぞれについて確認していきましょう。
相続税申告書の取得方法
相続税申告書は、国税庁のホームページからPDF形式でダウンロードするか、最寄りの税務署で入手できます。
作成は相続人本人か、依頼を受けた税理士が行います。
自分で相続税申告書を作成する予定の方は、関連記事『相続税申告書の書き方【記載例付き】書く順番や用紙の入手方法も解説』を参考にしてください。
戸籍に関する資料の種類と取得方法
相続税申告では、被相続人や相続人の戸籍に関する資料も必要です。
戸籍に関する資料
- 被相続人の戸籍謄本
- 法定相続人全員の戸籍謄本
※法定相続情報一覧図の写しで代用可能(法務局で発行)
被相続人の戸籍謄本とは、被相続人が生まれてから亡くなるまでの連続した戸籍謄本のことです。
2024年3月1日より「戸籍証明書の広域交付制度」が開始されており、現在は本籍地以外の最寄りの市区町村窓口でも、被相続人やご自身の戸籍謄本等を取得できるようになっています。
遺産分割に関する資料の種類と取得方法
遺産分割に関する資料
- 遺産分割協議書の写し
(遺言書がある場合は遺言書の写し) - 相続人全員の印鑑証明書
遺産分割協議書は、遺産分割協議で相続人全員で作成します。各相続人の実印の押印と印鑑証明書の添付が必要です。
なお、遺言書がある場合は通常、遺言に従って遺産を分割するため遺産分割協議はおこなわれません。
遺言書に従って遺産を分割する場合は、遺産分割協議書の写しではなく、遺言書の写しを提出します。
関連記事
相続税申告に遺産分割協議書は必要か?ケース別に要否を徹底解説
相続財産に関する資料の種類と取得方法
相続財産に関する資料とは、相続した財産の金額や評価を証明するための資料です。
これらの資料は、申告書に書いた金額が正しいことを証明するための重要な添付書類です。
任意提出の扱いとなるものもありますが、適切に添付して提出することで税務署からの信頼性が高まり、申告内容の確認が円滑になる場合があります。
以下で、財産ごとに提出すると良い資料を確認してください。
| 財産 | 提出書類 |
|---|---|
| 現金・預貯金 | 残高証明書、既経過利息計算書 |
| 不動産 | 登記簿謄本、地積測量図、公図、固定資産税評価証明書、賃貸借契約書 |
| 株式 | 残高証明書、配当金の支払通知書 |
| 保険関係 | 生命保険金支払通知書、生命保険証書のコピー |
| その他財産 | 車検証のコピー(自動車) 支払通知書または源泉徴収票(退職金) 預託金証書または証券のコピー(ゴルフ会員権・リゾート会員権) 過去に提出した贈与税申告書(生前贈与) |
| 債務 | 借入残高証明書、金銭消費貸借契約書、返済予定表 |
| 葬式費用 | 葬式に関する費用の領収書 ※お布施や心付など領収書が出ないものは、支払先・日付・金額を記録したメモ |
自分が相続した財産について、どの資料を提出すべきか迷う方はぜひ、税理士にご相談ください。
相続税申告の期限
相続税申告期限は10か月
相続税申告の期限は、相続の開始があったことを知った日(通常、被相続人の死亡日)の翌日から10か月以内です。
相続税申告の期限の日が土日や祝日に当たる場合は、これらの日の翌日が申告期限となります。
たとえば、被相続人が2026年12月2日に死亡した場合、翌日から10か月後は2027年10月2日です。しかし、土曜日なので申告期限は2027年10月4日となります。
相続税申告が必要な人は、被相続人の最後の住所地を管轄する税務署に、相続税申告書を提出し、相続税を納付します。
相続税申告の期限がいつになるのかを詳しく知りたい方は『相続税の申告期限はいつまで?10か月の計算方法と遅れた際のリスク』の記事をご覧ください。
相続税申告をしない場合のペナルティ
相続税を申告しなかった場合のペナルティは、「加算税」と「延滞税」です。
加算税には「無申告加算税」、「重加算税」、「過少申告加算税」の3種類があります。相続税申告しなかった場合に課されるのは、無申告加算税か重加算税です。
無申告加算税
無申告加算税とは、相続税の申告期限までに相続税申告をしなかった場合に課されるペナルティです。
無申告加算税は、期限後申告をするタイミングによって税率が変わります。

重加算税
重加算税とは、税務調査で「財産の隠ぺいや証拠書類のねつ造があり、意図的に相続税申告しなかった」と認められた場合に課されるペナルティです。
重加算税は、この記事で紹介するペナルティの中で一番重く、相続税申告書を提出していた場合は35%、提出していなかった場合には40%の税率で課税されます。
過少申告加算税
過少申告加算税とは、本来納めるべき相続税額よりも少ない金額を納めていた場合に課されるペナルティです。
過少申告加算税は、期限後に申告額を修正する修正申告を行うタイミングによって税率が変わります。

延滞税
延滞税とは、相続税の納付期限までに、正しい相続税額を納められなかった場合に課されるペナルティです。
延滞税は、納付期限の翌日から2か月以内に納付した場合と、2か月が経過してから納付した場合で税率が異なります。
相続税の延滞税の税率について詳しくは、関連記事『相続税の延滞税はいくら?税率・計算方法と無申告・過少申告加算税との違い』をお読みください。
期限までに間に合わない場合の対処法
申告期限までに相続税申告ができない場合の対処法を紹介します。
申告期限を延長できるかどうか確認する
特定の要件を満たしている場合に限り、相続税の申告期限を最大2か月まで延長できます。
延長が認められるケースは以下のような場合です。
- 申告期限後に相続人となる胎児が生まれた場合
- 申告期限前1か月以内に遺贈に関する遺言書が見つかった場合
- 申告期限前1か月以内に遺留分侵害額請求があった場合
- 申告期限前1か月以内に相続人に異動が生じた場合
- 災害や感染症などの理由がある場合
間に合わない場合は概算で申告する
相続する財産の調査や、遺産分割に時間がかかり期限内に相続税申告できない場合は、申告期限内にひとまず概算で相続税申告を行いましょう。
期限内に概算で相続税申告した後、きちんと計算しなおして、相続税を多く納めていたことが発覚した場合は、「更正の請求」という相続税の還付を求める手続きを行います。
「小規模宅地等の特例」や「配偶者の税額軽減」などの特例の適用に関しても、概算で申告する際に「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出しておくことで、遺産分割終了後に適用できます。
申告期限内に概算で申告しておくと、申告期限を過ぎてしまった場合に課される無申告加算税や延滞税の対象ではなくなります。
ただし、後日修正申告によって追加で税金を納めることになった場合は、追加分に対して過少申告加算税や延滞税がかかる可能性があります。
関連記事
相続税申告は自分でできる?
自分で相続税申告できる?判断基準を4つ紹介
下記の表で、ひとつでも当てはまるものがある場合は、自分での相続税申告が難しい可能性があります。

相続人の数、相続する財産、特例や控除制度、相続税申告の準備時間の4つの観点から、自分で相続税申告ができるかの判断基準を解説していきます。
相続人の数|1人なら可能
相続人が自分1人であれば、自分で相続税申告できる可能性があります。
相続人が1人だと、遺産分割協議の実施、遺産分割協議書の作成が必要ありません。
また、遺産の分割方法をめぐる争いが発生することもないため、余裕をもって相続税申告の準備ができるでしょう。
また、実際に納付する相続税額を計算する際も、相続人が1人か、それ以外かで計算過程が大きく変わります。相続人が1人の場合は計算式が短くシンプルなものになるので、比較的簡単に計算できます。
相続税を自分で計算したい方は、関連記事『【計算例つき】自分で相続税を計算する方法|自分で計算できるケースもわかる』をお読みください。
相続する財産|現金・預貯金のみなら可能
相続する財産の評価方法がシンプルな場合には、自分で相続税申告できる可能性があります。
相続税申告では、相続した財産の評価額をもとに相続税額を計算します。評価額の算出方法は、財産の種類によって異なります。
評価方法が最もシンプルな財産は、現金・預貯金です。相続した金額がそのまま評価額になります。
相続する財産が現金・預貯金のみであれば、自身での相続税申告を検討できます。
逆に、土地や家屋などの不動産や、非上場株式を相続する場合には、評価額の算出が非常に複雑になるため、相続税申告は税理士にご依頼ください。
預貯金にかかる相続税がいくらか知りたい方は、関連記事『預貯金の相続税は?申告時の注意点や引き出す手続きを解説』が参考になります。
特例や控除制度|適用なしなら可能
配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例などを適用しない場合には、自分で相続税申告できる可能性があります。
これらの特例や税額控除の制度を適用するためには、多くの適用要件を満たしていなければなりません。
もし要件を満たせていないのに、満たしているつもりで相続税申告をおこなってしまうと、過少申告となり、過少申告加算税や延滞税などの課税対象になってしまいます。
また、前述したように配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例などは、相続税が0円でも相続税申告が必要です。
特例や税額控除の制度を適用すると、相続税申告で提出すべき書類も増えるため、作業を進めていて難易度が高いと感じたら、税理士に相談してください。
相続税申告の準備時間|多く確保できるなら可能
時間に融通が利き、相続税申告に十分な時間が割ける場合には、自分で相続税申告できる可能性があります。
相続税申告では、必要書類の収集や各種手続きのために、金融機関や市区町村の役所などさまざまな場所での手続きが必要です。
しかし、多くの窓口は平日の昼間しか開いていません。
そのため、会社員で日中は手続きが進められない場合などは、自身で相続税申告を進めるのは難しいかもしれません。
関連記事
相続手続きの流れや期限・必要書類を解説!自分でできる手続きは?
相続税申告を税理士に依頼するとどこまでやってくれる?
税理士には相続税申告において、相続人や相続財産の調査から、相続税申告に必要な書類の作成、相続税申告まで依頼できます。
特に、相続税申告書の作成と、相続税申告を代理でおこなえるのは税理士だけです。
また、遺産分割協議書の作成も依頼できますが、相続人同士で遺産分割方法について揉めている場合に、代理交渉を依頼することはできません。代理人として交渉できるのは弁護士のみです。
税理士に遺産分割協議書の作成を依頼できるのは、相続人同士で遺産分割方法の合意が取れている場合に限ります。
相続税について抱えている悩みを誰に相談すれば良いか迷っている方は、ぜひ関連記事『相続税の専門家と依頼できる内容を紹介|誰に相談すべきか一目でわかる』をお読みください。
相続税申告を税理士に依頼するメリットとは?
相続税の申告を税理士に依頼することで、以下のようなメリットを得られるでしょう。
- 正確な相続税額を算出してもらえる
- 手続きがスムーズに進むため期限内の申告となりやすい
- 税務調査の対象となる可能性を下げることができる
- 相続税申告にかかる手間を税理士に代わってもらえる
税理士であれば、個人では評価が難しい不動産の評価についても適切かつスムーズに行ってくれるでしょう。
そのため、正確な相続税額を算出しつつ、期限内に申告や納付ができる可能性が高まります。
また、適切な資料を添付しつつ正確な相続税額の申告と納付がなされていれば、税務署の調査対象になる可能性も下がりやすくなるでしょう。
「不動産やそのほかの財産をどう評価していいかわからない」「期限内に申告できるかが不安」「税務調査の対象となることを避けたい」などと考えている人は、税理士への相談・依頼をおすすめします。
相続税に強い税理士の探し方を知りたい方は『相続税に強い税理士の探し方とは?評判の良い税理士の見極め方7選』の記事をご覧ください。
相続税申告を税理士に依頼している人は多い
令和6年の相続税申告における、税理士関与割合は86.5%です(令和6事務年度国税庁実績評価書)。
すなわち相続税申告が必要だった人の約9割が、税理士に依頼したことになります。
相続税申告を税理士に頼むといくらかかる?
税理士に相続税申告を依頼するときの相場(基本報酬)は、一般的に「基本報酬+加算報酬」となることが多く、基本報酬の目安は「遺産総額の0.5~1%」といわれています。
「遺産総額」とは、預貯金や不動産などプラスの財産の合計額です。債務や葬式費用などの控除前、小規模宅地等の特例を適用する前の金額を意味します。
ただし、税理士の報酬は各税理士事務所で自由に設定することができます。事務所がそれぞれ独自の計算方法で報酬を決定しているため、あくまで「相場」として参考にしてください。
相続税申告における税理士報酬について詳しくは、関連記事『相続税申告の税理士報酬は?相場と費用の仕組みを解説』をお読みください。
相続税申告に関してよくある質問
Q. 相続税申告しないと税務署にバレる?
相続税申告が必要であるにもかかわらず申告をしなかった場合、税務署に把握される可能性は高いでしょう。
税務署は、被相続人の死亡情報や不動産の名義変更、金融機関から提出される支払調書などを通じて財産の状況を把握しています。また、相続税申告書や法定調書などの情報も活用しているため、「申告しなければわからないだろう」と考えるのは危険です。
申告漏れや無申告が発覚した場合は、無申告加算税や延滞税などのペナルティが課されるおそれがあります。相続税申告が必要か判断に迷う場合は、早めに税理士へ相談しましょう。
Q. 相続税申告はどこの税務署に出す?
相続税申告書は、相続人の住所地ではなく、被相続人(亡くなった方)の死亡時の住所地を管轄する税務署へ提出します。
提出方法は、税務署窓口への持参、郵送、e-Tax(電子申告)の3つです。相続人が複数いる場合でも、原則として提出先は同じ税務署になります。
管轄税務署がわからない場合は、国税庁のホームページで被相続人の住所地を管轄する税務署を確認できます。
Q. 相続税申告までに遺産分割が終わっていない場合はどうする?
民法上の法定相続分で財産を取得したものとして仮計算し、相続税申告を行います。
ただし、未分割のまま申告すると、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例などを適用できないことがあります。
そのため、特例の適用を予定している場合は、期限内に相続税申告書と合わせて「申告期限後3年以内の分割見込書」を提出したうえで、遺産分割成立後に更正の請求などの手続きを行うのが一般的です。
相続税申告に困ったら税理士に相談
相続税申告は、相続人の人数や相続する財産の種類によって、難易度が大きく異なります。
相続人が1人の場合や、相続財産が現金のみの場合などはご自身で相続税申告できる可能性があります。
しかし、相続人が複数人いる場合や、不動産、有価証券などを相続する場合には、税理士に依頼することをおすすめします。
アトム相続税理士事務所では相続税申告に関する相談予約を、24時間365日いつでも受け付けています。
まずは一度、ご相談ください。

監修者
高部孝之税理士事務所
税理士高部孝之
2019年税理士試験合格 2020年税理士登録
都内大手税理士法人にて約13年間勤務。資産税部門の責任者などを経て、2024年に独立し浅草にて資産税を強みとする税理士事務所を開業。
専門用語を用いず、平易な言葉で説明することを大切にしており、お客様が親しみやすく相談しやすい税理士を理想としています。
保有資格
税理士・FP技能士1級・相続診断士
