相続税に強い税理士の探し方とは?評判の良い税理士の見極め方7選

相続税の相談をするなら、相続税の申告業務について経験や実績の豊富な税理士に相談しましょう。
もっとも、どうすれば経験や実績の豊富な税理士を探せるのかが分からない方は多いと思われます。
実際、インターネットで「相続税 税理士」と検索すると、沢山の税理士事務所が出てきてしまうのです。
そこで、この記事では相続税に強い税理士の中でも、特に相続税で評判の良い税理士の特徴を7つ紹介します。
目次
相続に強い税理士を探す必要性
税理士の主な仕事内容|相続だけでない
まず税理士の仕事は主に、企業や個人に対して、法人税や所得税をはじめとする納税のサポートや申告書の作成を行うことです。
また、企業の日々の会計業務や、経営全体のコンサルティングにも携わることがあります。
一言でいうと、人々の税の悩みを解決する「税のプロフェッショナル」です。
相続税以外にも、様々な税に関する問題に対応しています。
実は相続税申告の仕事は少ない|苦手な税理士もいる
税に関する多くの業務をこなしている税理士ですが、相続税の申告業務の件数は多いとはいえないので、すべての税理士が相続税申告の業務を行っているわけではありません。
国税庁「令和6年分相続税の申告事績の概要」によると、相続税の申告数(申告書の提出に係る被相続人数)は166,730人です。一方、財務省「令和6事務年度国税庁実績評価書」によれば、税理士登録者数は81,696人です。
単純計算では、税理士一人あたり年に2件ほどしか相続税申告をしていないことになります。
実際には、相続に強い税理士の多くは年間10件以上の申告書を継続的に手がけています。裏を返せば、相続税申告をほとんど手がけていない税理士も多く存在するということです。
経験が少ない税理士に依頼した場合、本来より多くの税金を納めることになったり、税務調査の対象になるリスクが高まったりする可能性があります。
具体的には、以下のようなリスクが考えられます。
- 土地の評価ミスによる過大納税
現地調査の省略や評価減の見落としによる余分な納税 - 特例の適用漏れ
小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減の見落としによる不要な納税 - 過少申告加算税の発生
財産の計上漏れ・評価誤りへの税務署指摘による加算税の課税 - 税務調査リスクの上昇
申告内容の不備や説明不足によって税務署から確認を受ける可能性
令和8年5月末時点の税理士登録者数は82,233人と増加傾向にあります(日本税理士会連合会「税理士登録者数」)。
税理士であれば誰でも良いというわけではなく、相続税申告を専門的に手がける税理士を選んで依頼することが大切です。
アトム相続税理士事務所では、相続税を専門分野とする税理士がご相談を承っています。相談予約は24時間365日受け付けていますので、まずはお気軽にご連絡ください。
税理士の探し方や選び方
相続税に強い税理士を探す4つの方法
税理士の探し方には大きく4つの方法があります。それぞれのメリット・デメリットを以下の表で確認してみましょう。
| 探し方 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| インターネット | 料金・実績・口コミの確認が容易 | 虚偽・誇張表記が混在するリスク |
| 友人からの口コミ | 人柄・対応の質など非公開情報を入手しやすい | 相続税への対応力は別途確認が必要 |
| 金融機関からの紹介 | 一定の実績がある税理士が多い | 金融機関寄りの提案になる恐れあり |
| 税理士会の無料相談会 | 無料で専門家に直接相談できる | 相談時間が短く一般的な回答にとどまりやすい |
どの方法が自分の状況に合うか、詳しく見ていきましょう。
インターネットで探す
多くの税理士事務所がホームページを持っているため、業務内容や必要になる費用などの情報を比較的簡単に収集することができます。
また、ホームページには解決実績や各税理士が執筆している記事なども掲載されているため、所属している税理士個人の情報も知ることができます。
実際に相談や依頼を受けた人による口コミの書き込みから、ホームページには載っていない情報を知ることも可能でしょう。
しかし、インターネットに載っている情報には一部、虚偽の情報や誤認させるような表記も存在しているため、あくまでも判断材料の一つとしてご活用ください。
友人などからの口コミをもとに探す
実際に依頼してサービスを受けた方の意見は非常に貴重です。
ご家族やご友人で税理士に依頼をしたことがあるという方がいらっしゃる場合には、お話を聞いてみると税理士選びの参考になるかもしれません。
特に、印象や人柄などは実際に会ってみないとわからない部分であるため、有力な情報となるでしょう。
また、具体的な費用の説明があったかどうかや、わかりやすい説明があったかどうかという、外からは確認しづらい情報も入手できます。
このような情報は、インターネット上でも口コミから知ることも可能です。
しかし、紹介してもらった税理士が相続税の申告業務について得意であるとは限りません。
相続税に関する依頼をするのに適しているかどうかは、別途確認する必要があります。
金融機関からの紹介
銀行や信用金庫などの金融機関から、提携している税理士事務所を紹介してもらえることがあります。
過去に依頼をしている金融機関からの紹介のため、一定の実績がある税理士の可能性が高いでしょう。
ただし、紹介を受けた税理士が金融機関の利益を考慮して業務を行う恐れがある点に注意が必要です。
税理士会の無料相談会
税理士会では、各地において定期的に無料の相談会を行っています。
近くで相談会を開催しているかどうかは、各地の税理士会のホームページなどから確認することが可能です。
電話対応を行っている場合もあるため、相談会場に足を運ばなくても済むケースもあります。
ただし、相談時間が短時間であったり、一般的な回答にとどまるというデメリットに注意が必要です。
もっとも、相談を受けた税理士から、相続税に関して詳しい税理士を紹介してもらえる可能性もあります。
複数の税理士に相談して選ぼう
可能であれば、複数の税理士に相談して比較検討を行い、依頼する税理士を決めましょう。
複数の税理士に相談することで、どの税理士が信用できるのかや、相性が良いかどうかということを確認することができます。
時間はかかるものの、依頼した後のミスマッチを減らすことができるでしょう。
現在は無料相談を行っている税理士も多いので、費用面の負担はあまり気にせずに相談が可能です。
相続税分野で評判が良い税理士の特徴7選
相続税分野で評判の良い税理士を探すためには以下のポイントを押さえると良いでしょう。
- 相続税申告の経験、実績が豊富
- 二次相続も踏まえて相続税の全体像を説明してくれる
- 書面添付制度を利用させてくれる
- 最後まで税理士が担当してくれる
- 価格と依頼内容のバランスに納得ができる
- 不動産の現地調査をしてくれる
- 面談をしてみて信頼ができる
ひとつずつ解説していきます。
1.相続税申告の経験、実績が豊富
まずは何といっても、相続税申告の経験や実績が豊富な税理士を選ぶことが大切です。
特に、相談実績ではなく「申告」実績の数字を参考にすると良いでしょう。相談実績だと実際に申告している件数はわからないため、申告まで依頼したいときに満足なサポートを受けられない可能性があります。
また、相続税に関する業務は専門性が高いため、税理士の経験値が重要になります。そのため、相続専門と謳っている税理士事務所も経験や実績の豊富さが期待できます。
さらに、相続する財産によって必要となる能力が大きく異なります。
たとえば、「被相続人がいくつも不動産を所有していた場合は、不動産の相続を得意としている税理士に依頼する」、「中小企業を経営していた場合は、自社株をはじめとする有価証券などの相続を得意としている税理士に依頼する」と良いでしょう。
2.二次相続も踏まえて相続税の全体像を説明してくれる
相続税は、財産の分け方によって税額が大きく変わる税金です。そのため、現在の相続だけでなく、将来的な二次相続まで見据えて相続税全体を考えてくれる税理士を選ぶことが大切です。
特に、両親のどちらかが亡くなった場合の相続では、その後にもう片方の親が亡くなった際の二次相続まで考慮すると、最終的な相続税額が大きく変わることがあります。
相続人の意思が最優先されることは当然ですが、相続に強い税理士であれば、受けられる特例や税額軽減の適用も踏まえながら、現在の相続だけでなく将来の相続も含めた税負担の全体像について説明してくれます。
しかし、すべての税理士が二次相続なども加味して納付額が最小になる分け方を計算できるわけではありません。
そのため、今回の相続だけを見るのではなく、さまざまな要因を踏まえて長期的な視点からアドバイスしてくれる税理士が、「相続に強い税理士」といえるでしょう。
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3.書面添付制度を利用させてくれる
書面添付制度とは、税理士が税務署に対して「この申告書の記載内容は正当なものです」と示す制度です。相続税申告書などを作成したときに、税理士が書類にお墨付きを与えることができます。
税理士がお墨付きを与えたという信頼感に加え、もし税務調査をすることになった際にも、相続人に税務調査が入る前に税理士に対しての意見聴取が行われます。
この意見聴取の結果、実地調査に至らないケースもあるので、相続人にとっては大きなメリットといえるでしょう。
一方で、書面添付制度は税理士に一定の責任が伴う制度でもあります。
そのため、書面添付制度を利用するかどうかは、案件の内容や複雑さに応じて判断することが重要です。すべての案件に一律に適用するのではなく、必要性を見極めた上で制度について説明してくれる税理士を選ぶと良いでしょう。
なお、書面添付制度を利用する場合、追加の確認作業などが必要になることから、別途費用が発生する事務所もあります。費用が発生する場合は、その理由や金額について事前に説明してくれるかどうかも、信頼できる税理士を見分けるポイントになります。
財務省「令和6事務年度国税庁実績評価書」によると、相続税の書面添付制度利用率は24.6%で年々増加傾向にあります。
書面添付制度の存在を教えてくれるか、案件に応じた利用の考え方を丁寧に説明してくれるかどうかも、信頼できる税理士を見分ける判断材料になるでしょう。
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4.最後まで税理士が担当してくれる
相談から契約終了まで、税理士自身が担当してくれる事務所に依頼を行いましょう。
税理士事務所によっては、契約前は税理士、契約後は補助者という無資格の職員が対応にあたることがあります。中には補助者が書類の作成をすべて行い、税理士はその書類をチェックするだけ、といった体制の税理士事務所もあるようです。
資格を持っていなくても税理士と同じように業務を遂行できる補助者もいますが、税理士と違い、以下の業務をすることができないため注意が必要です。
- 税務調査への立ち合い
- 税務相談に応じる
特に、無資格者が報酬を得て税務相談を行うことは税理士法で禁止されており、そういった体制をとっている税理士事務所は避けた方が良いでしょう。
税理士がごくわずかしか在籍しておらず、多くの依頼を受けている事務所は、人手不足で途中から担当が補助者に変わるおそれがあります。
税理士が複数名在籍しており、依頼の件数も不自然ではない事務所であれば、最後まで税理士が担当してくれる可能性が高いでしょう。
5.価格と依頼内容のバランスに納得ができる
税理士の報酬額が、適切な金額である事務所に依頼をしましょう。
税理士の報酬は上限価格などが定められているわけではないため、税理士事務所によって異なります。
事務所によって違いがあるのならより安いところに依頼したくなりますが、費用のみで決定するのは危険です。
報酬が低くても税理士の経験が浅い場合には、本来納めなくても良い金額まで納めることになってしまったり、反対に、少なく申告して後からペナルティを課されてしまうおそれもあります。
そのため報酬の額だけでなく、報酬の額とサービスの質が釣り合っているかを意識して選びましょう。
また、費用に関してはホームページに料金表を載せている税理士事務所も多いため、いくつかの事務所を見比べて、依頼したい内容にかかる報酬の相場を確かめると良いでしょう。
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6.不動産の現地調査をしてくれる
不動産を相続した場合には、不動産の現地調査をしてくれる税理士を選ぶと良いでしょう。
不動産の相続に必要な情報は測量図でも確認できますが、現地調査をしたことで測量図には載っていない評価額を下げるポイントが見つかることもあります。
測量図が古かったり、そもそも作成されていなかったりする場合には、登記上の情報と実際の土地の状況が一致しないケースも少なくありません。
また、旗竿地のような特殊な形状の土地や、上空に高圧電線が通っている土地では、評価額を下げられることがあります

現地調査を省いてしまうと、こうした評価減の要因を見落とし、本来納めなくても良い税額まで納めてしまうおそれがあります。
現地調査には追加報酬がかかることもあり、調査が必要かどうかは不動産の状態によります。不動産の情報を伝えたうえで現地調査の要否を一緒に判断してくれる税理士を選ぶのが理想です。
7.面談をしてみて信頼ができる
最後に、実際に面談をしてみて信頼できるかどうか、ご自身の目で確かめることも大切です。
相続の手続きでは、あまり人には話したくないプライベートな事情も打ち明ける必要があります。コミュニケーションが取りやすい税理士を選べると、その後の手続きもスムーズに進みやすくなります。
面談の際は、次のような質問を実際に投げかけてみると、税理士の実力と誠実さを見極める手がかりになります。
- 先生ご自身で、年間何件の相続税申告を担当されていますか?
- 契約後も、先生が引き続き担当していただけますか?
それとも途中からスタッフの方に変わりますか? - 実家の土地について、現地を見に来ていただくことはできますか?
- 書面添付制度は利用していただけますか?利用する場合、追加費用はかかりますか?
また、いきなり一人に絞らず、まずは複数の税理士と面談してみることをおすすめします。初回相談を無料で受け付けている税理士も多いため、比較したうえで信頼できる方を選びましょう。
税理士への依頼がおすすめなケース|依頼のメリットも
相続税申告をするとき
相続税は、相続する財産の評価額が基礎控除額を上回った場合に申告と納税の義務が生じるため、このようなケースでは税理士に依頼して申告をしてもらいましょう。
相続税の申告と納税は相続人自身でも行えますが、計算を間違えると余分に納税してしまったり、過少申告となり後からペナルティを課されてしまう可能性があります。
自分で計算して申告、納税することに不安がある方は税理士に依頼して、適切な金額の納税を行ってもらいましょう。
税理士に依頼して適切な納税を行ってもらえば、税務調査の対象となる可能性を低減でき、申告作業もスムーズとなります。
なお、相続税申告の申告代理は、税理士の独占業務となっています。そのため、相続税の申告まで依頼したい場合には、ほかの専門家ではなく税理士に依頼する必要があります。
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相続税に関する控除を受けたいとき
相続税には小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減など、税負担を軽くできる制度がいくつかあります。
控除によっては、減額されて相続税を納付する必要がなくなったとしても、相続税の申告が必要なものがあります。
そのため、こうした制度を利用できるかわからない場合や、手続きが難しいと感じる場合にも、税理士に相談することで円滑に進めやすくなります。
また、ご自身では気づいていなくても、実は適用できる制度を教えてもらえることもあります。相続税の節税は、こうした制度をいかに活用できるかがポイントになるため、一度税理士に相談されることをおすすめします。
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相続した財産の評価が難しいとき
土地や有価証券など、相続した財産の中に評価が難しいものが含まれているときにも税理士に相談するのがおすすめです。
相続財産は、財産ごとに決められたルールに則って評価額を計算する必要があります。
現金や預貯金など、そのままの金額が評価額となる財産だけであれば問題ないですが、複雑な計算が必要になる財産が含まれている場合には税理士に相談しましょう。
定められたルールに則った、適切な評価を行ってもらうことが可能となります。
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税理士への相談は相続開始から3ヶ月以内がおすすめ
相続税の申告期限は、相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内です(相続税法27条)。10ヶ月あれば十分と思われるかもしれませんが、実際には余裕がありません。
まず、相続開始を知った日から3ヶ月以内は相続放棄・限定承認の検討期限です(民法915条)。
借金などの負債が財産を上回る場合、この期限までに相続放棄の判断をする必要があります。税理士に早期に相談することで相続財産の全体像を把握しやすくなります。なお、相続放棄の手続きや判断については、弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。
また、相続税の申告には戸籍謄本・預貯金残高証明書・不動産の評価資料など、収集に時間がかかる書類が多数必要です。金融機関への残高証明書の請求だけで数週間かかるケースもあり、書類収集・財産評価・申告書作成を合わせると、ケースによりますが4〜5ヶ月程度かかることもあります。
相続開始を知った日から7ヶ月以上経過してから税理士に相談すると、申告期限まで3ヶ月を切った状態でのスタートとなり、十分な検討時間を確保できないまま申告を迎えることになります。
余裕を持って適切な申告を行うためにも、税理士への相談は相続開始を知った日から3ヶ月以内を目安にすることをおすすめします。
まとめ|相続税分野で評判の良い税理士を探すために
相続税の相談をする税理士選びで失敗しないためには、実績や経験を参考に、「相続に強い税理士」を探すことが重要です。
また、税理士としての能力だけでなく、人柄やコミュニケーションのしやすさも大切になってくるため、何人かの税理士と面談をして依頼する税理士を決めることをおすすめします。
間違った選び方をしてしまうと、貴重な財産を失うことにもつながりかねないので、相続税の相談をする税理士は慎重に選ぶようにしましょう。

監修者
高部孝之税理士事務所
税理士高部孝之
2019年税理士試験合格 2020年税理士登録
都内大手税理士法人にて約13年間勤務。資産税部門の責任者などを経て、2024年に独立し浅草にて資産税を強みとする税理士事務所を開業。
専門用語を用いず、平易な言葉で説明することを大切にしており、お客様が親しみやすく相談しやすい税理士を理想としています。
保有資格
税理士・FP技能士1級・相続診断士
