相続税計算機

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この相続税計算機は、相続する遺産総額と相続人の構成を入力することで、無料で相続税の計算シミュレーションが行えます。

相続税計算機
※遺産総額を入力してください

遺産総額

万円

※配偶者の有無を選択してください

配偶者

子ども

父母

兄弟

配偶者の相続割合

相続税額の計算結果

全相続税額の合計

0

万円

配偶者
配偶者
0
万円
子ども
子ども
0
万円
1人当たり:0万円
父母
父母
0
万円
1人当たり:0万円
親
兄弟
0
万円
1人当たり:0万円

※法定相続人だけで遺産分割した場合
※配偶者控除を適用した場合
※配偶者以外の法定相続人間での遺産分割を均等に行った場合
※兄弟は2割加算後の税額
※小数点以下四捨五入

相続税額を減らしたい方

相続税計算機で反映している「配偶者の税額軽減」以外にも、相続税額を減らせる制度があります。

配偶者の税額軽減は、被相続人の配偶者が相続する遺産のうち、1億6,000万円または配偶者の法定相続分のいずれか大きい金額まで相続税が0円となる制度です。

そのため、被相続人の配偶者については、1億6,000万円までの相続は無税でできますし、1億6,000万円を超えても法定相続分までは無税となります。

以下で、相続する財産や相続人によって適用できる可能性のある、相続税の優遇制度を紹介します。

土地を相続するなら小規模宅地等の特例

持ち家の敷地や賃貸アパートの敷地を相続した場合などに有効な特例です。

小規模宅地等の特例とは、土地を相続したときに一定の要件を満たしている場合、その土地の相続税評価額を最大で80%減額できる制度です。

支払う相続税額が直接減るわけではなく、相続税の計算に用いる「相続税評価額」が減額されます。

たとえば、相続税評価額が1億円の土地であれば、特例の適用で2,000万円まで下がることもあります。

相続税評価額が下がると、かかる相続税も下がるので相続税額の減額につながります。

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障害者控除

相続人が障害者の場合、障害の程度によってその相続人の相続税額から以下の金額を控除できます。

【一般障害者の場合】
10万円×(85歳-相続開始時の年齢)

【特別障害者の場合】
20万円×(85歳-相続開始時の年齢)

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相続税の障害者控除|障害等級などの要件・申告義務・計算方法は?

未成年者控除

相続人が未成年者の場合、その相続人の相続税額から「10万円×(18歳-相続開始時の年齢)」を控除できます。

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相続税額が0円と表示された方

相続税計算機で相続税額の合計が0円と表示された方は、「遺産総額が基礎控除額を超えなかった」か「配偶者の税額軽減が適用された」かのどちらかです。

遺産総額が基礎控除額を超えなかった

基礎控除額とは相続税の非課税枠のようなものです。

相続した財産の金額が基礎控除額を超えなければ、相続税はかからず、相続税申告をする必要もありません。

相続税の基礎控除額は「3,000万円+(600万円×法定相続人の人数)」で計算できます。

法定相続人

民法で定められている被相続人の財産を相続できる人

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相続税は基礎控除以下なら無税!計算方法やその他の控除も解説

配偶者の税額軽減が適用された

配偶者の税額軽減は、被相続人の配偶者が相続する遺産のうち、1億6,000万円または配偶者の法定相続分の、いずれか大きい金額まで相続税が0円となる制度です。

仮に相続人が配偶者しかおらず、配偶者がすべての財産を相続する場合は、配偶者が支払う相続税は上限なく非課税になります。

ただし、配偶者の税額軽減の適用要件のひとつに「相続税申告をすること」があるので注意してください。

配偶者の税額軽減を適用して相続税が0円になった場合でも、相続税申告が必要です。

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配偶者の税額軽減は1.6億円以上!デメリットや適用要件も解説

相続税の計算方法を解説

手順1 課税される遺産の総額(課税遺産総額)を計算する

課税遺産総額は、遺産総額から基礎控除額「3,000万円+(600万円×法定相続人の人数)」を差し引くことで算出できます。

算出された課税遺産総額が0円以下なら相続税はかかりません。相続税申告も不要です。

遺産総額

被相続人のすべての財産から非課税の財産と控除できる財産を除いたもの

手順2 相続税が合計でいくらかを計算する

①各人の法定相続分に応じた取得金額を計算

相続税の総額を出すために、まずは「手順1」で計算した課税遺産総額に法定相続分をかけて各人の法定相続分に応じた取得金額を計算します。

法定相続分は以下の表をご参照ください。

【参考】法定相続分

②各人の仮の相続税額を計算

次に、以下の【相続税 速算表】に①で計算した各人の法定相続分に応じた取得金額をあてはめ、各人の仮の相続税額を計算します。

表中の法定相続分に応じた各取得金額に対応する「税率」をかけた後「控除額」を引くことで求められます。たとえば、ある相続人の法定相続分に応じた取得金額が3,000万円なら、3,000万円に税率の15%をかけた後、控除額50万円をひいて400万円が当該相続人の仮の相続税額となります。

3,000(万円) × 0.15 - 50(万円) = 400(万円)

相続税 速算表

③各人の仮の相続税額をすべて足す

各人の仮の相続税額をすべて足したものが「相続税の総額」です。

手順3 相続税の総額を実際の相続分で按分して各種控除を引く

手順2で出した相続税の総額を実際の相続分で按分して各人の相続税額を計算します。

その計算結果から各種控除(配偶者の税額軽減・障害者控除・未成年者控除など)があれば、各人の相続税額から控除して個人の相続税額を出します。

なお、相続税計算機では配偶者の税額軽減が自動で計算されています。

※兄弟・姉妹などの相続税額は2割加算される

相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人が、被相続人の一親等の血族(代襲相続人となった孫を含む)や配偶者以外の場合には、その人の相続税額にその相続税額の2割に相当する金額が加算されます。

よくあるケースだと、被相続人の代襲相続の権利がない孫、兄弟・姉妹や、おい・めいが2割加算の対象です。

なお、被相続人の養子は一親等の法定血族であることから、2割加算の対象とはなりません。

ただし、被相続人の養子となっているのが被相続人の孫(いわゆる孫養子)の場合は、その孫が代襲相続人となっているときを除き、相続税額の2割加算の対象になります。

相続税の2割加算の対象となる人

参考:国税庁『相続税額の2割加算』

相続税申告の税理士報酬を計算したい方

税理士に相続税申告を依頼するときの相場は、「遺産総額の0.5~1%」といわれています。

相続税申告とは、納税する相続税額の計算から相続税申告書の作成、税務署への提出までの一連の流れをいいます。

ただし、相続人の人数や、財産の種類によっては金額が前後することもあります。

当サイトでは、遺産総額や相続人の人数など、4項目を入力するだけで簡単に税理士報酬の計算がシミュレーションできる『税理士報酬シミュレーター』をご用意しています。利用料無料、個人情報の入力不要で利用できますので、ぜひご利用ください。

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相続税申告の税理士報酬相場|遺産総額の「1%」が報酬って本当?

相続税の計算シミュレーション

遺産総額 :6億4,000万円
相続人:配偶者と子2人
配偶者の相続割合60%
子どもの相続割合20%ずつ

この条件で相続税がいくらになるか計算の過程を解説します。

条件を相続税計算機に入力し、計算結果を出すと「印刷する」というボタンが押せます。以下の解説は「印刷する」を押した際に表示される計算結果や途中計算に関するものです。

①遺産総額    

6億4,000万円

②子どもの人数  

2人

③基礎控除

基礎控除は以下の計算で求められます。

基礎控除=3,000万円+(600万円 × 法定相続人の人数※)

※(1+②)人となります。

今回のケースでは法定相続人が3人(配偶者と子2人)なので、基礎控除は以下のとおりになります。

基礎控除

=3,000万円+(600万円×3人)

=4,800万円

④基礎控除後の遺産額

③で求めた基礎控除を遺産総額から引きます(①-③)。

基礎控除後の遺産総額

=①-③

=6億4,000万円−4,800万円

=5億9,200万円

⑤配偶者の法定相続分

相続人が配偶者と子の場合、配偶者の法定相続分は1/2となります。

④で求めた基礎控除後の遺産額に配偶者の法定相続分をかけます。

配偶者の法定相続分

=④×1/2

=5億9,200万円×1/2

=2億9,600万円

⑥配偶者の法定相続分の税額

表1に従って配偶者の法定相続分の税額を求めます。

配偶者の法定相続分の税額

=(⑤×表1の税率)-表1の控除額

=(2億9,600万円×0.45)-2,700万円

=1億620万円

⑦子ども一人あたりの法定相続分

子ども一人当たりの法定相続分は、遺産総額から基礎控除を引いたあと、配偶者の法定相続分を引き、人数で案分したものとなります。

子ども一人あたりの法定相続分

=④×1/2×1/2(④-⑤)×1/2

=(5億9,200万円-2億9,600万円)×1/2

=1億4,800万円

⑧子ども一人あたりの法定相続分の税額

子ども一人あたりの法定相続分の税額は⑦で求めた子ども一人あたりの法定相続分を表1にあてはめて求めることができます。

子ども一人あたりの法定相続分の税額

=(⑦×表1の税率)-表1の控除額

=(1億4,800×0.40)-1,700万円

=4,220万円

⑨相続税額の合計額

相続税額の合計額は⑥で求めた配偶者の法定相続分の税額と、⑧で求めた子ども一人あたりの法定相続分の税額に子どもの数をかけたものを足して算出します。

相続税額の合計額

=⑥+(⑧×2)

=1億620万円+(4,220万円×2)

=1億9,060万円

⑩配偶者の実際の相続割合

今回のケースですと配偶者の実際の相続割合は60%と仮定しています。

⑪配偶者の実際の相続分

配偶者の実際の相続分は遺産総額に⑩の割合をかけて算出します。

配偶者の実際の相続分

=①×⑩%

=6億4,000万円×60%

=3億8,400万円

⑫相続分に応じた配偶者の相続税額(特例適用前)

相続分に応じた配偶者の相続税額(特例適用前)は⑨相続額の合計額に⑩配偶者の実際の相続割合をかけて算出します。

相続分に応じた配偶者の相続税額(特例適用前)

=⑨×⑩%

=1億9,060×60%

=1億1,436万円

⑬配偶者特例の途中式その1

配偶者の税額軽減とは、相続税の配偶者の納付税額を計算するときに、配偶者の相続税額から軽減額を控除する制度です。

配偶者の税額軽減額は、次の計算式により算出します。

配偶者の税額軽減額=A × ( B ÷ C )

A:相続税の総額

B:b1とb2のうち少ない方の金額

(b1)配偶者の法定相続分相当額(1億6,000万円に満たないときは1億6,000万円)

(b2)配偶者の実際の相続分

C:遺産総額

ここではまず、Bのうち前段部分b1を求めます。

b1は配偶者の法定相続分と1億6,000万円のうち多い方の金額です。

今回のケースでは配偶者の法定相続分が(①×1/2)=3億2,000万円ですので、b1は3億2,000万円となります。

⑬’配偶者特例の途中式その2

次にb2を求めてb1と比べます。

b2は配偶者の実際の相続分なので、今回のケースでは⑪3億8,400万円

b1とb2を比べて少ない方である3億2,000万円がBとなります。

⑬”配偶者特例の途中式その3

A(相続税の総額)は⑨なので1億9,060万円

Bは⑬’で求めた3億2,000万円

C(遺産総額)は①なので6億4,000万円

これらを以下の式に代入します。

配偶者の税額軽減額

=A × ( B ÷ C )

=1億9,060万円×(3億2,000万円÷6億4,000万円)

=9,530万円

⑭相続分に応じた配偶者の相続税額(特例適用後)

相続分に応じた配偶者の相続税額(特例適用後)

=⑫-⑬”

=1億1,436万円-9,530万円

=1,906万円

⑮相続分に応じた子ども1人あたりの相続税額

⑨相続税額の合計額から⑫相続分に応じた配偶者の相続税額(特例適用前)を引いたのち、人数で案分することで算出します。

相続分に応じた子ども1人あたりの相続税額

=(⑨₋⑫)÷2

=(1億9,060万円-1億1436万円)÷2

=3,812万円

⑯実際の相続割合に応じた相続税額の合計額

(特例適用前)⑫+(⑮×②)

=1億1,436万円+(3,812万円×2)

=1億9,060万円

(特例適用後)⑭+(⑮×②)

=1,906万円+(3,812万円×2)

=9,530万円

相続財産の早見表で相続税額をチェック

相続人が法定相続分に応じて遺産を取得したことを前提として、大まかな相続税が一目でわかる相続税の早見表をご用意しました。相続税計算機と併せて相続税額の把握にご利用ください。

相続人が配偶者と子の場合

以下の表では、配偶者の税額軽減を適用しています。

遺産総額配偶者と子1人配偶者と子2人配偶者と子3人
5,000万円40万円10万円0円
6,000万円90万円60万円30万円
7,000万円160万円113万円80万円
8,000万円235万円175万円138万円
9,000万円310万円240万円200万円
1億円388万円315万円263万円
1億5,000万円920万円748万円665万円
2億円1,670万円1,350万円1,218万円
2億5,000万円2,460万円1,985万円1,800万円
3億円3,460万円2,860万円2,540万円
3億5,000万円4,460万円3,735万円3,290万円
4億円5,460万円4,610万円4,155万円
5億円7,605万円6,555万円5,962万円
6億円9,855万円8,680万円7,838万円
7億円1億2,250万円1億870万円9,885万円
8億円1億4,750万円1億3,120万円1億2,135万円
9億円1億7,250万円1億5,435万円1億4,385万円
10億円1億9,750万円1億7,810万円1億6,635万円

相続人が子のみの場合

遺産総額子1人子2人子3人
5,000万円160万円80万円20万円
6,000万円310万円180万円120万円
7,000万円480万円320万円220万円
8,000万円680万円470万円330万円
9,000万円920万円620万円480万円
1億円1,220万円770万円630万円
1億5,000万円2,860万円1,840万円1,440万円
2億円4,860万円3,340万円2,460万円
2億5,000万円6,930万円4,920万円3,960万円
3億円9,180万円6,920万円5,460万円
3億5,000万円1億1,500万円8,920万円6,980万円
4億円1億4,000万円1億920万円8,980万円
5億円1億9,000万円1億5,210万円1億2,980万円
6億円2億4,000万円1億9,710万円1億6,980万円
7億円2億9,320万円2億4,500万円2億1,240万円
8億円3億4,820万円2億9,500万円2億5,740万円
9億円4億320万円3億4,500万円3億240万円
10億円4億5,820万円3億9,500万円3億5,000万円

相続人の組み合わせで使えるシート

先述の通り、相続税計算機を使用し「印刷する」ボタンを押すと相続人の組み合わせによる計算結果や途中計算式が入力された状態で表示されます。

手動で入力される場合は以下の計算シートもご参照ください。

高部孝之税理士

監修者


高部孝之税理士事務所

税理士高部孝之

2019年税理士試験合格 2020年税理士登録
都内大手税理士法人にて約13年間勤務。資産税部門の責任者などを経て、2024年に独立し浅草にて資産税を強みとする税理士事務所を開業。
専門用語を用いず、平易な言葉で説明することを大切にしており、お客様が親しみやすく相談しやすい税理士を理想としています。

保有資格

税理士・FP技能士1級・相続診断士

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