岡野武志弁護士

第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。

「刑事事件弁護士アトム」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。

被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。

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夫が逮捕されたらすべきこと|警察・会社・被害者への対応は?

夫が逮捕…対応は?
  • 夫が逮捕されたらどうすればいい?
  • 逮捕された夫に連絡をする方法は?
  • 夫が逮捕された後の生活はどうなるの?

いきなり警察から連絡が来て、「ご主人を逮捕しました」などと言われたら、混乱してしまうのは当然です。

しかし、逮捕後は時間との勝負です。一日も早く日常生活を取り戻すためには、なるべく早く行動をおこさなければなりません。

夫が逮捕されてしまった時、まず最初にすべきことは、以下の3つです。

夫が逮捕されたらすべきこと

  1. 弁護士に接見を依頼
  2. 職場へ欠勤の連絡
  3. 被害者との示談

この記事では、夫が逮捕されたらすべきことや逮捕後の流れを具体的に解説します。

「何から取り掛かるべきか分からない」「今後の見通しが知りたい」という方は、刑事事件に詳しい弁護士に相談してアドバイスを受けることをおすすめします

アトム法律事務所では、弁護士相談のお問い合わせを24時間受け付けています。夜中や休日でも、お困りの際はすぐにご連絡ください。

夫が逮捕されたらすべき3つのこと

(1)弁護士に接見を依頼

夫が逮捕された場合、まず弁護士に接見を依頼して、事実関係や今後の見通しを把握する必要があります。

接見(せっけん)とは、弁護士が警察署へ出向いて被疑者である夫と面会をおこなうことです。

逮捕直後の72時間は、原則としてご家族でも面会ができません。そのため、夫の身に何がおこったかを本人に確認したり、伝言や差し入れをしたい場合は、弁護士に接見を依頼する必要があります。

弁護士に接見を依頼するメリット

  • 事実関係を把握できる
  • 金品の差し入れができる
  • 取り調べのアドバイスができる

逮捕から48時間の間に、夫は警察の取り調べを受けることになります。取り調べ時の対応は今後を大きく左右しますので、弁護士を派遣して取り調べの対応方針を決めるのがよいでしょう。

なお、弁護士に相談する際に、どの警察署にいるのか、どんな容疑で逮捕されたのかなどの情報が必要です。

そのため、まず警察から連絡を受けたら、連絡内容を正確にメモしましょう。逮捕の事実、逮捕容疑、警察署の場所、担当警察官の名前と連絡先を必ず控えてください

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(2)職場へ欠勤の連絡

夫が逮捕されてしまったら、早急に職場へ欠勤の連絡をしましょう

逮捕されると、検察が事件を起訴するかどうか決めるまで、最大で23日間も身柄が拘束されてしまいます。その間、無断欠勤が続くと、解雇になるリスクが高まります。

欠勤の連絡をする際には、逮捕された事実を伝える必要はありません。

ひとまずは体調不良などと伝えておけば問題ないですが、身柄拘束が長引けば長引くほど、会社に怪しまれてしまうでしょう。

何事もなく会社に復帰するためには、早期の釈放が必要です。逮捕直後から弁護士に相談し、身柄解放に向けた活動をおこないましょう。

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(3)被害者との示談

夫の逮捕の件で被害者がいる場合、示談をすることが早期釈放や不起訴処分を得るために有効な手段となります。示談とは、被害者と加害者が話し合い、被害者の損害を賠償するなどの合意をすることです。

被害者と示談を結ぶことには大きなメリットがあります。

示談が成立すると、勾留(逮捕後の身柄拘束)の判断に際して有利な事情として考慮され、早期釈放を実現できる可能性が高まります

また、被害者が処罰を望まない意思を示すことになるため、不起訴となる可能性も高まります。仮に起訴された場合でも、示談は情状酌量の事由として考慮され、刑が軽くなることがあります。

示談をおこなう際には、弁護士に依頼するのが一般的です。弁護士は、被害者の意向を尊重しつつ、適切な示談交渉をおこないます。

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夫が逮捕された後の流れは?

逮捕後の流れはどうなる?

逮捕の流れ

夫が逮捕されたあと、まずは警察署で取り調べを受けることになります。

逮捕から48時間以内に警察の取り調べは完了し、その後は刑事事件の捜査書類とともに身柄が検察庁に送致されます。

送致を受けた検察官は、送致された事件関係書類に目を通すとともに、夫の取り調べをおこない、まだ身柄を拘束しておく必要性があると判断した場合、24時間以内勾留を請求します。

勾留というのは、逮捕後におこなわれる身体拘束の手続きのことです。逃亡や証拠隠滅のおそれがある場合に、勾留されてしまいます。

検察によって勾留が請求された場合、裁判官が勾留の可否を決定します。

勾留を回避するには、検察官を説得して勾留請求を阻止するか、裁判官を説得して勾留の決定をさせないようにすることが必要です。

勾留が決定されると、被疑者は10日間、身柄を拘束されます。捜査の進捗によっては勾留は延長される可能性があり、さらに最大10日間延長されます。

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夫は逮捕後いつ釈放される?

逮捕・釈放の流れ

上の画像のように、逮捕後、いくつかのタイミングで夫が釈放される可能性があります。

まず、逮捕から48時間以内に、微罪処分といって検察に送致せずに事件を終了させることがあります。軽微な犯罪で初犯であれば、この微罪処分が適用されることが多く、その場合夫はただちに釈放されます。

次に、警察から検察に身柄が送致されたあと、勾留決定が下りなければ、夫は釈放されることになります。弁護士は、勾留決定を阻止するために、検察官や裁判官に対して働きかけをおこないます。

もし勾留が決定しても、勾留中に釈放が実現する可能性があります。釈放を目指すために弁護士は、準抗告や勾留取消請求などをおこないます。

また、不起訴処分となった場合も、ただちに釈放されることになります

身柄の解放が遅くなるほど、解雇などのリスクが高まり、日常生活に戻るのが難しくなっていきます。夫が逮捕された後は、基本的には早期の釈放を目指して行動していくことになるでしょう。

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逮捕された夫と連絡を取る方法は?

逮捕された夫との連絡方法や、面会の手続きについて説明します。

弁護士に伝言を頼む

原則として、逮捕されてから72時間は、夫からご家族が直接話を聞くことはできません。

取り調べにおける証拠隠滅などを防ぐため、家族であっても基本的には面会できない決まりになっています。

逮捕された後、後述する勾留の段階に進めば、原則、夫本人と会えるようになります。しかし、逮捕直後に夫から話を聞きたい場合には、弁護士に接見を依頼するしかありません。

弁護士であれば、逮捕直後であっても、時間制限などなく会って話を聞くことが可能です。弁護士は、逮捕された本人から話を聞き、必要な情報を収集することができます。

また、逮捕された夫本人が話したいことを、弁護士から家族に伝えることも可能です。

勾留後に面会に行く

勾留段階になれば、原則として家族による面会が可能になります。

面会時間は通常15分程度と限られています。面会前に伝えたいことをメモにまとめておくとよいでしょう。

ただし、裁判所から接見禁止の命令が出された場合、勾留決定後であっても一般の方は面会できません。

接見禁止とは、被疑者と一般人との面会を禁止する処分で、証拠隠滅などの恐れがあると判断された場合におこなわれます。

弁護士であれば、接見禁止命令が出ていても自由に接見をおこなえます。接見禁止と言われてしまったら、弁護士を派遣することを検討しましょう。

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夫に差し入れをする

逮捕された夫に、家族から金品の差し入れをすることができます。

また、手紙の差し入れができる場合もありますので、留置施設の担当者に確認してみてください。

ただし、差し入れを夫に直接渡すことはできません。

留置場の窓口で所定の申込用紙により差し入れを申し込むことになりますので、差し入れをするときには身分証明書を持参してください。夫が逮捕されたタイミングによっては、衣服や日用品などが不足している可能性が高いです。

逮捕された夫本人が希望する差し入れ品として多いのは、お金、防寒着、眼鏡・コンタクトレンズなどです。

もちろん、弁護士に差し入れの手続きを依頼することもできます

差し入れ可能な曜日や時間帯などは、留置場によってルールは異なりますので、逮捕された夫に日用品などを差し入れたい場合には、事前に留置施設に問い合わせてください。

夫の事件を弁護士に依頼する方法は?

弁護士に接見を依頼する方法は?

夫が逮捕されてしまったら、まずは弁護士に接見を依頼して本人とコンタクトを取りましょう。

弁護士に接見を依頼するには、主に3つの方法があります。

①当番弁護士

1つめは弁護士会に連絡をして当番弁護士を派遣する方法です。

当番弁護士制度とは、被疑者が逮捕されてから1回のみ、弁護士会の当番弁護士が無料で接見してくれるというものです。

しかし、刑事事件を扱った経験のある弁護士が必ず派遣されるわけではありません。そのため刑事事件に日常的に接していない弁護士にあたった場合は、効果的なアドバイスが得られないことも多くあります。

②私選弁護人

2つめは自分で法律事務所を探して依頼する方法です。

自分で選び、費用を支払って依頼する弁護士のことを、私選弁護人といいます。

インターネットで接見に対応している弁護士を探したり、知人から紹介を受けるなどして選任するのが一般的です。

私選弁護士へに弁護活動を依頼するには通常、着手金などの費用がかかりますが、初回接見のみの依頼に数万円程度で対応してくれる法律事務所もあります

まずは初回接見を依頼してから、その後の弁護活動を任せるか決めてもよいでしょう。

③国選弁護人

3つめは、国選弁護人に接見を依頼する方法です。国選弁護人とは、国の費用負担で選任できる弁護士で、収入などの要件を満たせば無料で利用することができます。

ただし、国選弁護人は勾留されてからでなければ利用できません。したがって、逮捕後72時間の家族が面会できない期間に、国選弁護人を派遣することができない点には注意してください。

弁護士への相談だけなら無料?

弁護活動を依頼する前提として、弁護士相談を実施している法律事務所がほとんどでしょう。

刑事事件の弁護士相談の費用は、初回相談30分無料、もしくは30分~1時間で5,000~10,000円ほどが相場です。

弁護士相談では、刑事事件について不安な点を弁護士に相談することができます。刑事事件の手続きの流れや、前科についての不安などを相談すれば、今後の見通しや対策についてアドバイスを受けることができます。

刑事事件の解決のプロの意見を聞けるせっかくの機会なので、弁護士相談は積極的に活用していくべきでしょう。

初回相談は時間が限られていますので、弁護士相談の時間を有意義なものにするためには、工夫が必要です。

夫がおこした刑事事件の概要について、要点をおさえて、時系列にそって弁護士に説明し、特に気になる点から質問していくことで、充実した相談時間になるでしょう。

弁護活動を依頼する際の費用は?

本格的に弁護士に依頼するには、着手金・成功報酬・出張日当などがかかります。

着手金とは、夫の逮捕事件について弁護士に依頼する際、必要になる弁護士費用です。

弁護活動に着手するときに必要になるので、着手金と呼びます。着手金は難易度によって金額が設定されることが多く、逮捕事件の場合は難易度が高い事件になる傾向があるでしょう。

成功報酬とは、弁護活動の成果に応じて必要になる弁護士費用です。

逮捕された夫の身柄釈放に成功した、逮捕された夫の不起訴処分を獲得した、被害者との示談締結に成功したなど、それぞれの弁護活動の成果に応じて、成功報酬が発生します。

弁護活動の成果が大きければ大きいほど、金額も大きくなる傾向があります。そのため何について、どのくらいの成功報酬がかかるのかなど、事前によく理解しておきましょう。

出張日当とは、弁護士が出張するときの日当になります。

逮捕事件では留置場に接見に行ったり、被害者の方との示談交渉を重ねたりするなど、弁護士の出張が複数回想定されます。利用する交通機関や、出張にかかる時間などによって、金額が決まります。

夫が逮捕された後の生活はどうなる?

夫が逮捕されたら生活費はどうすればいい?

夫が逮捕されると、家族の生活は大きく変化します。夫の仕事によっては解雇や免職となる可能性があります。

逮捕されれば必ず解雇になるわけではないですが、会社名を含んで報道された場合などは、懲戒解雇の可能性が高くなってしまいます。

解雇されると収入源がなくなるため、生活費をどのように確保するかが、大きな課題となります。

夫が逮捕された後に、生活費を確保する方法としては、貯蓄がある場合は、それを活用するのが最も簡単な方法です。

しかし、貯蓄がない場合や、貯蓄だけでは生活費が足りない場合は、アルバイトやパートをしたり、親や親戚に援助をもらったりする必要があります。

また、国の支援制度としては、失業給付や生活保護などがあります。

国の支援制度を利用するには、一定の条件を満たす必要があります。詳しくは、各制度の担当窓口に問い合わせてください。

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夫が再び逮捕されないようにするには?

夫の逮捕後はスムーズに社会生活に復帰できるよう、妻として支えていくことも必要になります。

夫が刑事事件をおこしたことが事実であっても、逮捕後に不起訴処分を目指すことや、刑罰の軽減を目指すことは可能です。そのために、妻として夫が再犯におよぶことがないように誓約書を作成するのも一つの手段です。

誓約書の書式は弁護士が準備します。

妻が準備すべき誓約書の内容というのは、「夫が今後二度と同じ犯罪をおかすことがないよう監督していく」旨を誓約するものです。

この妻の誓約書は、夫の刑事処分の交渉材料として、弁護士から検察官や裁判官に提出します。

逮捕された夫と離婚できる?

逮捕された夫と離婚したい場合、夫の同意があれば協議離婚や調停離婚が可能です。これらはいずれも、夫婦の合意に基づいて離婚する方法です。

一方、夫が離婚に同意しないときは、裁判離婚を考えなければいけません。

裁判離婚をするには、裁判官によって、民法に規定されている法定離婚事由があると判断してもらわなければなりません。

刑事事件を理由とする裁判離婚の場合、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」の有無が争点になるでしょう。

夫の逮捕で離婚できるケース(一例)

以下のような場合では、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」があると判断され、裁判離婚できる可能性があります。

  • 逮捕された夫が実際に重大犯罪を犯しており有罪が確定したような場合
  • 夫からDVをうけており、夫の逮捕事実がまさにそのDV事件(傷害罪)である場合

まとめ|夫が逮捕されたらまず弁護士に相談!

夫の逮捕を弁護士に相談するメリット

夫が逮捕された場合に弁護士に相談するメリットは以下の通りです。

弁護士相談のメリット(一例)

  • 逮捕された夫の権利を守る
    (例)接見で黙秘権や署名押印拒否・取り調べ対応などについて教えてくれる
  • 会社対応を教えてくれる
    (例)逮捕された夫の欠勤の連絡方法などを相談できる
  • 捜査機関との交渉・不起訴の交渉
    (例)警察に夫の逮捕事実について実名報道しないよう申し入れる
    (例)検察に夫が不起訴が相当であることを主張する
  • 被害者との示談交渉をおこなう
    (例)夫が逮捕された事件の被害者に連絡を入れ、謝罪し、示談交渉をこころみる
  • 刑罰の軽減(罰金・執行猶予)や無罪判決を目指す
    (例)示談・再発防止策の実行・監督者の誓約などの弁護方針を提案、実行
    (例)無罪になるべき理由を裁判官に説得する

上記の対応を、夫本人や家族だけでおこなうことは難しいでしょう。

夫の刑事処分を回避したり、夫を日常生活に戻したりするためには、法律的な知識と経験が必要になります。

夫が逮捕された場合には刑事事件に強い弁護士をお探しください。

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刑事事件は時間との勝負。もしも夫が逮捕されてしまったら、早い段階で弁護活動を開始することが重要です。

アトム法律事務所は設立当初から刑事事件を扱う事務所であり、現在も刑事事件の解決実績が豊富な弁護士が多く在籍しています

相談予約受付窓口では24時間365日専属スタッフが待機中。

夫が逮捕された・警察から呼び出しされた・警察の取り調べを受けたなど、警察が介入した刑事事件については初回30分無料で弁護士相談を実施しています。

「現在夫が逮捕されているので弁護士を警察署などに派遣したい」というご要望がある場合は、弁護士の初回接見出張サービス(初回1回限り・有料)についても、いつでも受け付けています。

いずれも最短で当日の対応が可能です。まずは弁護士の枠を押さえるために、できるだけお早目にお電話ください。お見積りだけでも結構です。

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岡野武志弁護士

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了