岡野武志弁護士

第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。

「刑事事件弁護士アトム」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。

被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。

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レイプの刑罰は懲役?レイプの初犯で実刑になるのかについて弁護士が解説

強姦・レイプ

レイプの刑罰が気になる方へ。

レイプは、2017年7月12日までは「強姦罪」でしたが、法改正により「強制性交等罪」となりました。

そして、2023年7月13日に再び法改正があり、現在、レイプの罪名は「不同意性交等罪」です。

強姦罪の刑罰の重さは「3年以上の20年以下の懲役」、強制性交等罪と不同意性交等罪の刑罰は「5年以上20年以下の懲役」です。

レイプには罰金刑がなく、有罪が確定すれば、重たい刑罰が予想されます。

この記事では、レイプの罪名・刑罰、レイプ事件を弁護士に相談するメリットなどを詳しく説明します。

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レイプの刑罰は?何罪に問われる?

強姦罪・準強姦罪

2017年7月12日までのレイプ事件に対しては、強姦罪もしくは準強姦罪が成立します。強姦罪・準強姦罪の刑罰は3年以上20年以下の有期懲役です。

強姦罪の構成要件

  • 暴行又は脅迫を用いて13歳以上の女子を姦淫
  • 13歳未満の女子を姦淫

準強姦罪の構成要件

  • 女子の心神喪失・抗拒不能に乗じて姦淫
  • 女子を心神喪失・抗拒不能にさせて姦淫

強姦罪・準強姦罪は女性に対する姦淫のみが対象となっていました。

姦淫とは、男性器を女性器に挿入する行為です。そのため、肛門性交や口腔性交などは、強姦罪・準強姦罪の処罰対象ではなく、強制わいせつ罪の処罰対象となっていました。

強姦罪の関連条文を見る


刑法制定時

(強姦)
第百七十七条 暴行又ハ脅迫ヲ以テ十三歳以上ノ婦女ヲ姦淫シタル者ハ強姦ノ罪ト為シ二年以上ノ有期懲役ニ処ス 十三歳ニ満タサル婦女ヲ姦淫シタル者亦同シ

(準強制わいせつ及び準強姦)
第百七十八条 人ノ心神喪失若クハ抗拒不能ニ乗シ又ハ之ヲシテ心神ヲ喪失セシメ若クハ抗拒不能ナラシメテ猥褻ノ行為ヲ為シ又ハ姦淫シタル者ハ前二条ノ例ニ同シ

刑法177条、同178条

平成16年改正時

(強姦)
第百七十七条 暴行又は脅迫を用いて十三歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし三年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。

(準強制わいせつ及び準強姦)
第百七十八条 (略)
2 女子の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ,又は心神を喪失させ,若しくは抗拒不能にさせて,姦淫した者は,前条の例による。

刑法177条、同178条

強制性交等罪・準強制性交等罪

2017年7月13日から2023年7月12日までのレイプ事件に対しては、強制性交等罪もしくは準強制性交等罪が成立します。強制性交等罪・準強制性交等罪の刑罰は5年以上20年以下の有期懲役です。

強制性交等罪の構成要件

  • 暴行又は脅迫を用いて13歳以上の者に対して性交等(性交、口淫、肛門性交)
  • 13歳未満の者に対して性交等

準強制性交等罪の構成要件

  • 人の心神喪失・抗拒不能に乗じて姦淫
  • 人を心神喪失・抗拒不能にさせて姦淫

強姦罪・準強姦罪が強制性交等罪・準強制性交等罪に改正され、処罰対象に肛門性交や口腔性交等が含まれるようになりました。これに伴い、被害者が男性の場合も同罪が成立します。

強制性交等罪の関連条文を見る


(強制性交等)
第百七十七条 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛こう門性交又は口腔くう性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

(準強制わいせつ及び準強制性交等)
第百七十八条 (略)
2 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による。

刑法177条、同178条

不同意性交等罪

2023年7月13日以降のレイプ事件に対しては、不同意性交等罪が成立します。

不同意性交等罪の刑罰は5年以上20年以下の有期拘禁刑です。

有期拘禁刑とは

有期拘禁刑とは、2025年の法改正から新たに導入される刑罰です。従来の懲役刑と禁錮刑をミックスした刑罰で、従来よりも更生のための指導を柔軟におこなえるものです。

法改正をむかえるまでは、拘禁刑の代わりに、「懲役刑」が科されます。

不同意性交等罪で罰せられる行為

不同意性交等罪の3類型

  • 相手の同意がないのに、性交等(性交、口腔性交、肛門性交、膣や肛門への陰茎以外のものの挿入)をすること

  • 人違いや、性的行為ではないと誤解している人に対して、性交等をすること

  • 相手が13歳未満の場合(、または、相手が13歳以上16歳未満で、かつ自分が相手より5歳年長の場合)に、性交等をすること

不同意性交等罪は、暴行・脅迫を用いたり、心神喪失・抗拒不能に乗じたりするなど、性的行為に同意することができない状態で、性交等をした場合に成立します。

法改正により、強制性交等罪と準強制性交等罪が統合されたのが不同意性交等罪です。

不同意性交等罪の刑罰については、『不同意性交等罪の刑罰に罰金はない!懲役実刑・執行猶予の条件は?』の記事をご覧ください。

不同意性交等罪の関連条文を見る


(不同意性交等)
第百七十七条 前条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛こう門性交、口腔くう性交又は膣ちつ若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第百七十九条第二項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、五年以上の有期拘禁刑に処する。

2 行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、性交等をした者も、前項と同様とする。

3 十六歳未満の者に対し、性交等をした者(当該十六歳未満の者が十三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第一項と同様とする。

刑法177条

レイプで執行猶予は可能?初犯でも実刑判決?

レイプは執行猶予が難しい

レイプは性的暴行の中でも、かなり悪質な犯罪です。そのため、被害者との示談が不成立である場合、初犯であっても起訴される可能性が高いでしょう。

レイプ事件で起訴され、強制性交等罪もしくは不同意性交等罪に問われる場合、法定刑の下限は5年、上限は20年となります。

執行猶予は、判決が3年以下の刑期である場合に適用可能な制度であるため、レイプ事件で有罪となれば、原則として執行猶予はつきません。

もっとも、自首が有効に成立していたり、被害者への対応が評価されたりすれば、例外的に情状が酌量され、法定刑の上限と下限が2分の1になるケースもあります。

つまり、強制性交等罪もしくは不同意性交等罪で情状酌量されれば、裁判において2年6か月~10年の範囲内で量刑が判断されることとなり、執行猶予つきの判決を獲得できる可能性が出てきます。

執行猶予の詳細は『執行猶予も前科になる?執行猶予満了で前科は消える?就職・海外旅行等で困ることは?』の記事をご覧ください。

レイプは初犯でも実刑となる可能性がある

レイプ事件で起訴されて、裁判で情状酌量されなかった場合、初犯であっても実刑となります。

そのため、確実に実刑を避けたいのであれば、起訴を防ぐ活動が重要です。

起訴を防ぐ重要な要素としては、警察・検察の取り調べ対応、被害者への謝罪・示談交渉などが挙げられます。

初犯で深く反省しており、被害者との示談も適切に締結できているなどの事情があれば、不起訴になる可能性もあるでしょう。

もっとも、性行為に伴い相手を負傷させていたり、被害者が複数人存在したりするなど、通常のレイプよりも悪質だと判断される事情があると、不起訴で事件を終わらせるのは困難になります。

レイプを刑事事件弁護士に相談するメリット

被害者との示談交渉をスムーズに

性犯罪の示談を弁護士に相談するメリット

レイプ事件で刑事事件に強い弁護士に相談するメリットとしては、まず被害者とスムーズに示談交渉できる点が挙げられます。

レイプの被害者は、事件がトラウマになったり、異性不信になったりするなど、事件後長い間にわたり苦しみ続けることが多いです。

加害者が連絡をして被害者と直接話そうとすると、被害者の処罰感情を強めてしまうリスクが大きいでしょう。

そもそも相手の連絡先が分からない場合は、警察に教えてもらう必要があります。しかし、警察が加害者本人に被害者の連絡先を教えることはまずありません。

しかし、弁護士をつけておくことで、警察が被害者に「弁護士にだけ連絡先を教えてもいいか」と確認してくれることがあり、相手に連絡できる可能性が高まります。

実際の示談交渉の場においても、真摯に謝罪を伝え、適切な内容で示談を結ぶためには示談実績の豊富な弁護士に代行してもらいましょう。

関連項目

アトム法律事務所の強姦・レイプの解決実績

不起訴の可能性を高める

弁護士に示談交渉を代行してもらい、無事に示談が成立したとしても、ただちに不起訴とはなりません。

被害者との示談が成立したら、弁護士は適切な内容の示談書を検察に提示します。

その上で、「加害者自身が反省し、二度と同じ事件を起こさないと誓っており、処罰する必要がない」と警察や検察に判断してもらう必要があるのです。

状況によっては、捜査機関に対して加害者の反省度合いや再犯防止のための対策などをアピールしなければなりません。

このような捜査機関への対応についても、刑事事件の解決実績が豊富な弁護士に任せておくと安心です。

身柄拘束から早期解放されやすくなる

逮捕・勾留されてしまったレイプ事件であれば、弁護士に相談することでなるべく早い段階で解放されやすくなります。

逮捕・勾留は、「逃亡の恐れ」「証拠隠滅の恐れ」がある場合の措置です。

逮捕された事件であれば、弁護士は身柄拘束する必要性がないことを警察に訴えかけ、早期釈放を目指します。

勾留された事件の場合、弁護士は準抗告や勾留取消請求を裁判所に申し立てます

勾留取消や準抗告の詳細については『勾留請求は阻止できる?勾留の要件や回避策は?刑事事件に強い弁護士』の記事をご覧ください。

執行猶予の可能性を高める

レイプ事件で執行猶予判決を得るために、情状酌量が重要となることは既にご説明した通りです。

刑事裁判では、初犯かどうか、被害者との示談は完了しているか、再犯防止策はとられているかなど、裁判官は多くの要素をもとに判断します。

刑事事件に強い弁護士を選任しておけば、裁判の場で情状酌量してもらいやすくなるでしょう。そして結果的に執行猶予の可能性が高くなります。

レイプ事件の解決事例(不起訴・量刑特集)

こちらでは、過去にアトム法律事務所で取り扱ったレイプ・強姦事件について、プライバシーに配慮したかたちで、一部ご紹介します。

(1)不起訴のレイプ事件(初犯・示談成立)

合意の上のワンナイトで通報されたが、示談の成立により、不送致となった事例

懇親会で知り合った女性と、ラブホテルに行き、性交したところ、相手女性から「不同意だった」と告げられ、警察に通報された不同意性交等事件。
ご自身で、相手との示談交渉をおこなっていたところ、今後の流れに不安を感じて、ご相談にいらした。


弁護活動の成果

受任の翌日、弁護士が被害者と会い、示談成立。
結果、被害届の提出を回避でき、検察に送致されずに、事件終結となった。

示談の有無

示談あり

前科の有無

前科なし。初犯

最終処分

不送致

中学生との性行為で、示談が成立し、不起訴となった事例

SNSで知り合った中学生と交際し、数回、性交したところ、保護者に発覚し、警察に通報された不同意性交等事件。
今後、警察からの呼び出しが想定されたため、対応について、ご相談にいらした。


弁護活動の成果

受任後、相手方に謝罪と賠償を尽くし、示談が成立。
結果、不起訴で事件終結となった。

示談の有無

示談あり

前科の有無

前科なし。初犯

最終処分

不起訴

嫌がる相手に、無理やり性交した事例

SNSで知り合った女性とアミューズメント施設に行き、女性の同意なく、無理やり性交し、立ち去った不同意性交事件。
被害者が、被害届を作成中であると知り、今後、刑事事件になる可能性や、示談について、ご相談にいらした。


弁護活動の成果

受任後、相手方に謝罪と賠償を尽くし、示談が成立。
被害届が提出される前に、示談が成立したため、事件化せずに、終結となった。

示談の有無

示談あり

前科の有無

前科なし。初犯

最終処分

事件化せず

(2)起訴されたレイプ事件の量刑

過去に、アトム法律事務所で取り扱ったレイプ事件について、起訴された事案には、以下のようなものがあります。

事案をご確認されたい場合は、数字にはられたリンクを踏んで、ご覧ください。

事案刑期執行猶予
1住居侵入・強姦未遂懲役1年6か月執行猶予3年
2脅迫による強姦懲役3年
執行猶予5年
3口淫。ナイフで脅して性交。
同種前科あり
懲役4年(実刑)
4連続強姦懲役4年6か月(実刑)
5複数の強姦や強盗懲役5年6か月(実刑)

なお、もっと多くの事案をご確認されたい方は『刑事事件の解決実績』もご覧ください。

レイプ事件を起こしたらアトム法律事務所へ

最後にひとこと

レイプの罪といっても、罪名は強姦罪、強制性交等罪、不同意性交等罪の3種類あります。

最新の法改正で、レイプの罪名は「不同意性交等罪」となり、刑罰は「5年以上20年以下」の有期拘禁刑となりました。

レイプは捕まる可能性や実刑になる可能性が高い罪ですが、初犯の場合、被害者の方との示談成立によって、起訴や実刑を回避できるケースもあります。

レイプ・強姦の示談は、加害者が被害者に直接連絡を取り合えないことが多いため、弁護士に依頼するのがおすすめです。

レイプ・強姦事件の解決実績が豊富な弁護士であれば、被害者の方の心情に配慮し、丁寧かつ適切な示談交渉が期待できます。

アトムご依頼者の声

刑事事件に強い弁護士選びには、実際に依頼したユーザーの口コミを見ることも効果的です。

アトム法律事務所が過去に解決した、刑事事件のご依頼者様からいただいた感謝のお手紙の一部を紹介しますので、ぜひ弁護士選びの参考にしてください。

一人では解決できない事件を助けて頂き感謝しております。

ご依頼者様からのお手紙(強姦・レイプの解決事例:一人では解決できない事件を助けて頂き感謝しております。)

今回は本当にありがとうございました。自分一人では解決できないのを助けて頂き本当に感謝しております。今後は同じ事を繰り返さない様真面目に努めてまいります。本当にありがとうございました。

先生の親身な対応で取調べも安心で、元の生活に戻れました。

ご依頼者様からのお手紙(強姦・レイプの解決事例:先生の親身な対応で取調べも安心で、元の生活に戻れました。)

この度はありがとうございました。逮捕という初めての事態にとても不安でしたが先生方の親身なご対応により、落ちついて取調べ等に望むことが出来ました。今は何とか通常の生活に戻ることができました。今まで本当に大変お世話になりました。

アトムの弁護士相談:24時間受付中

レイプ事件を起こしてしまった場合、刑事事件の解決実績が豊富なアトム法律事務所へご連絡ください。

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