ホスラブの削除依頼方法は?誹謗中傷の投稿を消したいなら弁護士に相談

更新日:
ホストラブの削除

ホスラブは、ホストクラブやキャバクラ、風俗店などの情報交換交流のための掲示板サイトです。各店舗、キャストごとの専用スレッドが立ち上げられていることが多い傾向にあります。

ホスラブで公開していないはずの個人情報を晒されたり、誹謗中傷されたりすると、不快な気持ちになるのはもちろん、売り上げにも影響を及ぼす可能性があるでしょう。ホスラブに書き込まれてお困りの場合は、削除依頼をご検討ください。

本記事では、ホスラブの削除依頼方法から、弁護士にホスラブの削除依頼を任せるメリットまで解説しています。

ホスラブの削除依頼方法

削除ガイドラインをまず確認しよう

ホスラブは[削除依頼ガイドライン]で削除対象を示していますので、ルールを確認しておきましょう。
ここでは、削除できない内容と削除されやすい内容をわかりやすく解説します。

削除できない内容

  • 店舗サイトや営業用の公開アカウントに記載されている情報
  • 情報価値があるもの(キャストの接客態度に関する評価・感想)

キャストの接客態度に関する評価・感想のように見えても、誹謗中傷の個人特定が目的であると投稿内容から判断できるものは削除される可能性があります。

削除されやすい内容

  • 情報価値の無い情報
  • ネット上で公開していない電話番号(伏字でも)
  • はっきり写っている顔画像
  • 公益性のない私生活情報

自分の消したい投稿が、削除できるのかどうかガイドラインを見ても分からない場合は、弁護士に確認してもらうことをおすすめします。特に、投稿に「公益性がある」「情報価値がある」かどうかは判断が難しいといえます。

ホスラブ削除依頼のやり方

ホスラブでは削除依頼のルールがあり、則っていないと対応されません。ポイントを押さえておきましょう。ホスラブでは削除依頼フォームが用意されています。

削除依頼フォームへのリンクは、各地方版のトップページ下部に利用規約リンクなどと並んでいます。フォームには、必ずスレッド番号・レス番号・削除理由を記載しましょう。

必須の内容

スレッド番号:投稿が載っているページURL内の14桁の数字

レス番号:各書き込みごとに割り振られている数字

削除理由:複数のレス投稿の削除依頼するときは、[削除理由]内にもレス番号と対応する依頼理由をそれぞれ記載すること

[削除理由]には、削除したい書き込み内容に応じてガイドライン文章を適切に抜き出して記載する必要があります。

名前やメールアドレス欄は必須項目ではないため記載する必要がありません。

ホスラブの削除は、依頼後96時間を目処に行われますが、削除可否の連絡はこないため、自分でスレッドを覗いて削除されたかどうか確認する必要があります。

削除依頼時の注意点

ホスラブの削除依頼は全て削除依頼履歴から誰でも閲覧できます。そのため誹謗中傷の投稿者に、削除依頼をした事実そのものを把握されることもあります。削除理由には個人を特定できる情報を記載しないように気をつけましょう。名前やメールアドレスなどを記載することはおすすめしません。

実際の投稿の削除可否を判断するのは、削除人と呼ばれる人たちです。削除理由にはガイドラインの規定を示したうえで、削除人に対するわかりやすい説明を心がけることが、ホスラブ削除依頼のポイントです。

96時間が削除可否の目途となっていますが、削除人が忙しい時や、削除依頼が立て込んでいるいる場合は対応が遅れることがあります。7日~10日様子をみて、反応がなければ再度削除依頼してみましょう。

早く消してほしいからといって、何回も短時間で同じ削除依頼を繰り返すと、削除依頼を受け付けてもらえなくなるので注意が必要です。

削除依頼は弁護士に任せる方が削除されやすい?

法的根拠に基づき行うので、適切な説明が可能

自分で削除依頼を行う場合には、ホスラブのガイドラインを理解し、削除依頼ルールに沿って適切な手続きをしなければなりません。理由不備の削除依頼を繰り返すと、削除人に荒らし行為と誤解される危険性があります。

弁護士ならば、専門知識に基づいた適切な指摘のうえで削除依頼を行うことが可能です。自分で削除依頼をした場合、個人を特定できる情報を書いて削除依頼をしたことでむしろ炎上するケースも考えられます。弁護士は依頼者のプライバシーに配慮して削除依頼を行うため、炎上のリスクが低いといえるでしょう。

ネットトラブルに強い弁護士ならば、ノウハウがある

自分で依頼をしたけど削除されなかったという場合でも、弁護士に任せたことで削除に成功する可能性があります。自分で削除依頼をした時の削除理由が適切な内容ではなかった、もしくは削除依頼手続きが誤っていたということが考えられます。

まだ弁護士にホスラブの書き込みトラブルについて、相談したことがない方は、一度問い合わせることをおすすめします。

ネットトラブルに強い弁護士ならば、ホスラブ掲示板の特性を理解したうえで削除依頼を行います。自分で削除依頼をするならば、慣れないことを調べて行うため、時間がかかってしまいます。

その間に、さらに新しく書き込まれて拡散したり炎上したりする懸念があります。ノウハウを持つ弁護士なら、スピーディに削除依頼を行うため、比較的早期に解決することが可能です。

弁護士にホスラブ削除依頼を任せる時の準備

まずは法律相談を活用しよう

書き込まれた内容の表現や書き込まれるに至った経緯に応じて、どういう対処方法を選択するのが最善か異なります。法律事務所によっては、ネットの書き込みトラブルを取り扱う事務所があります。

問題があると思われる書き込みのURLや、スクリーンショットをあらかじめ準備して、弁護士に確認してもらいましょう。そのうえで適切な方法を検討することをおすすめします。

ホスラブ削除依頼の弁護士費用はいくら?

ホスラブ書き込み削除に関する弁護士費用は、法律事務所により料金形態が異なります。着手金が必要なところもあれば、報酬金のみのところもあります。

各事務所の見積もりを取り、比較検討したうえでご自身の納得感が高い事務所に依頼することをお勧めします。

一般的な弁護士費用の項目は、「着手金」と「報酬金」で構成されています。

着手金契約時に発生する料金であり、結果にかかわらず返金されない
報酬金成功の場合に発生する料金 削除に至らずに終わった場合は発生しない
弁護士費用の解説

誹謗中傷の削除依頼における費用を知りたい方は、関連記事『削除請求の弁護士費用は?弁護士依頼で必要な着手金・報酬金の相場』も参考にしてみてください。

削除依頼以外の対応方法は難しい?

投稿者を特定するなら早期のアクションが必要

投稿した投稿者を突き止める手続きを「発信者情報開示請求」といい、投稿者を突き止めるためには、裁判手続きを踏む必要があります。掲示板やSNSなどの管理者(コンテンツプロバイダ)に対して投稿者のIPアドレスなどの接続情報と、その情報に基づき通信事業者に投稿者の住所や名前を開示するように求めることができます。

IPアドレスなどの接続情報は、プロバイダの元に3か月程保存されていますが、一定期間が過ぎると接続情報の記録は消えます。また、この手続きは単に投稿者が知りたい、というだけでは進めることができません。投稿者が特定できたあとは、その投稿者に対して、損害賠償請求や刑事告訴など様々なアクションを起こす手続きをしていく覚悟をして特定に踏みきる必要があります。

ホストラブで誹謗中傷されたことで、開示請求や投稿者の特定をしたい方は関連記事『ホスラブで開示請求したい。書き込みから特定するやり方は?どんな訴えができる?』もあわせてお読みください。

特定後に慰謝料を請求できる?

開示請求によって投稿者を特定後、和解交渉や慰謝料(損害賠償)請求は行えます。裁判外の交渉もしくは、損害賠償請求裁判のどちらかを選ぶことになります。

裁判によって損害賠償請求を行う場合、裁判のためにかかった弁護士費用分も上乗せして相手方に請求することが理論上可能です。しかし、終結までにさらに年単位の時間を要することが予想されます。

損害賠償の種類

  • 精神的損害・・・精神的苦痛に対して支払われるもの、慰謝料
  • 逸失利益・・・ここでは誹謗中傷がなければ見込めた売り上げなどを指します。「逸失利益」については裁判所で認められることは少ないです

関連記事『誹謗中傷の慰謝料相場はいくら?損害賠償請求の流れと注意点をおさえよう』では、誹謗中傷の慰謝料相場や損害賠償請求の流れについて解説しています。

また損害賠償請求の訴え自体が裁判で認められても、相手に支払い能力がない場合には、賠償金を手にできない可能性があります。

弁護士費用として支払った着手金は手元に戻ってこないことも念頭に置き、費用負担がどれくらい許容できるか無理のない範囲で検討して対応を考えてみましょう。

匿名投稿者を特定する発信者情報開示請求の弁護士費用については、記事『発信者情報開示請求の費用相場と内訳は?弁護士費用は相手に請求できる?』もご参考になさってください。

警察は動いてくれる?

「殺すぞ」「店を燃やすぞ」など脅迫的な投稿や、名指しで「前科がある」「犯罪者」などと投稿されいる場合は刑事事件として取り扱われる可能性があります。警察署に一度電話のうえ、相談に行きましょう。

単純に「ブス」「デブ」と書き込まれ、自分もやり返す書き込みをしてしまった等の場合は、当事者間で解決すべき問題として警察は介入しません。

警察にも相談を検討している方は特集記事『ネットトラブル・誹謗中傷で被害届が出せるケース・刑事告訴を解説』もご覧ください。

ホスラブ削除依頼でよくある質問

店に対する誹謗中傷は削除依頼できる?

偽って他人を名乗って行う投稿や、ライバル店を貶める目的の投稿などは、削除依頼が可能な場合があります。利用規約の禁止行為にあてはまるかどうか確認しましょう。

また、店舗に関する誹謗中傷は、ホスラブ掲示板だけでなく、Google検索結果の口コミに投稿されていることがあります。Google口コミは、Google検索結果の目立つ位置に表示されるため、対処することをお勧めします。

記事『Googleの悪質口コミに対する削除依頼|弁護士直伝の誹謗中傷対策』で解説しています。

源氏名で誹謗中傷されても削除依頼できる?

誰が見ても特定の個人を指していると分かる投稿ならば削除できることがあります。

在籍している店舗名と源氏名の両方が挙げられている場合は、誰を指しているのか情報が絞られているので、削除依頼が可能なことがあります。

ただし、店舗名ではなく●●市の△△ちゃん(源氏名)という表記などは●●市内に同じ源氏名の人がいる可能性があるため、削除は難しいといえます。他にも伏字やイニシャル、匂わせなど、分かる人が見れば分かる程度のものであれば難しいでしょう。

関連記事では、源氏名での誹謗中傷で名誉毀損が成立する条件や具体例を詳しく説明しています。

他の掲示板の誹謗中傷も削除依頼できる?

ホスラブで書き込まれた方のなかには、雑談たぬきや爆サイなど他の掲示板でも書き込まれて悩まれているケースもあります。件数が多いほど拡散・炎上のおそれがありますので早期に対策を講じる必要があります。

掲示板が異なると削除依頼ルールも変わり煩雑なため、弁護士に削除依頼をおすすめします。

岡野武志弁護士

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

詳しくはこちら

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

現在、相談窓口を鋭意準備中です。
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。