ネット記事を削除依頼する方法|弁護士費用も解説

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ネット記事の削除

はじめに

TwitterなどのSNSや爆サイなどの掲示板に悪質な書き込みがされた場合、早く削除したいけれど自分だけではどうすればよいかわからない…という方は多いと思います。そんな時は、弁護士に依頼するとスピーディーな解決が見込めます。削除依頼の方法や、弁護士に依頼する場合のメリットや費用などをご紹介します。

弁護士は「削除依頼」をどのようにして行う?

ウェブサイトの削除依頼方法|ブログ、ニュース記事など

基本的には、サイト内に設置された問い合わせフォームから削除依頼をしていきます。削除してほしいページURL等の情報を入力し、サイト管理者に送信し依頼します。
ブログであればブログ管理者(作成者)、ニュースであれば報道機関に対して削除依頼を行うことになるでしょう。該当記事のどの部分が権利侵害にあたるのか、法的に問題なのか等を精査して、サイト管理者に削除依頼をしていく流れになります。

また、サイトによってはフォームなどが無く、管理人に直接連絡が取れない仕様になっているものも少なくありません。その場合は、必要に応じてプラットフォームの管理会社やサーバ管理会社への問合せをし、そちら経由で削除依頼をしていくこともあります。

SNSの削除依頼方法|YouTube、Twitterなど

SNSの場合は、以下のように2つの削除依頼方法があります。

  • 投稿者に対してDM等で直接削除を依頼する方法
  • SNSの管理会社に削除を依頼する方法

投稿者にDMで依頼する場合だと、直接依頼したことにより新たな嫌がらせや誹謗中傷をされることもあるため、投稿内容等から投稿者の特性を把握し、慎重に削除依頼をしていきます。

投稿者が匿名でアカウントを作っていたり、Twitter等でDMの受信拒否設定がされていてやり取りができないケースなど、投稿者への直接の連絡ができない場合もあります。その場合は、TwitterやYouTubeなどのSNS運営会社に通報をして削除を求める方法をとります。

SNSの削除依頼方法については、以下の記事でも解説していますので参考にしていただければと思います。

掲示板の削除依頼方法|爆サイ、5ちゃんねる、2ちゃんねる、雑談たぬきなど

掲示板に削除依頼する場合、通常は掲示板内の指定のフォームから削除依頼を実施します。該当のスレッドレスの情報など、必要な情報を提示し、管理者に送信する形で削除依頼します。例えば、爆サイの場合は各ページ一番下の部分に削除依頼フォームが設置されているので、そちらから申請します。

各掲示板ごとに削除依頼の手順や方法等が規約で定められているため、ルールに則らないやり方で削除依頼をすると応じてもらえない可能性が高くなってしまいます。

削除依頼する場合は、規約の確認等が不可欠です。また、爆サイや5ちゃんねるは「削除人」という方々が削除依頼の対応をしています。

削除依頼をする際は、削除人の方に該当箇所や削除希望する理由がきちんと伝わる文章になっているか、失礼な文面になっていないかを意識して依頼文を作成するようにしましょう。

削除依頼は自分自身でもできる?

自身で削除依頼できるが、注意点も

サイト内の問い合わせフォーム等を使っての申請は、被害を受けた本人が個人で行うことも可能です。自身で行う場合でも、各サイトやSNSの規約や、削除依頼の手順をよく確認したうえで申請をしましょう。

ただし、投稿内容によってはそもそも削除の対象にならないものもあるので注意が必要です。自分では誹謗中傷されていると思っても、客観的に見ると削除されない表現であることも多いため、規約等と照らし合わせて対象になるかを確認する必要があります。

自身で削除依頼する場合のメリット、デメリット

メリットとしては、費用がかからないことが挙げられます。弁護士に削除依頼を任せると、着手金や成功報酬等費用がどうしても発生します。費用の工面が難しければ自身で削除依頼していくのも一つの方法です。

デメリットとしては、個人ではなかなか対応が難しく、削除まで時間がかかったり、そもそも削除してもらえない可能性が高いことが挙げられます。個人からの削除依頼に対しては、サイト管理者からクレーム扱いされて対応してもらえないこともあります。また、ネット記事やSNSの削除依頼では、規約や禁止事項をよく読んだうえで削除手続きルールに則って行う必要があります。

法律の知識だけでなく、ネット関係の知識も不可欠です。そういった知識が不十分な場合、スムーズな対応は難しくなるでしょう。

対応が難しければ、弁護士に削除依頼を任せる

ネットの書き込みが削除できるものかどうかの判断は、なかなか難しいものです。削除依頼については、ネット削除の分野に精通した専門家に相談することで、削除の可能性や、取るべき対応方法を知ることができます。お困りの場合はネットに強い法律事務所への依頼を検討することをおすすめします。

削除依頼に関して法律事務所に相談する

法律事務所に相談するメリット

法律事務所に依頼するメリットは、相談内容に応じ法的に適切な対応策を提案してもらえるため、スピーディーな解決を見込めることが挙げられます。個人で削除依頼を行うと、適切な対応方法や法的根拠等が分からず、うまく結果に結びつかない可能性が高いといえます。

また、悪質な投稿をされた場合、「投稿者を特定したい」「投稿者に損害賠償を請求したい」と考える方もいらっしゃるかと思います。そういった場合は、「発信者情報開示請求」という方法で開示を依頼していくことになります。

この方法は、法律やネット関連の知識が必要になるため、個人で行うにはなかなかハードルが高いものです。ネット削除の分野に精通し、民事事件を取り扱う弁護士に依頼すれば、開示の手続きを一任することもできます。

法律事務所に相談するメリット

  1. スピーディーな解決が見込める
  2. 法的根拠に基づく削除請求ができる
  3. 発信者特定や損害賠償請求についても相談できる

ネット記事の削除依頼を弁護士に任せるメリットについては、以下の記事でも解説していますので参考にしていただければと思います。

ネット記事の削除依頼は弁護士に任せるべき?メリットや弁護士費用が知りたい

無料相談窓口を探すことも有効です

法律事務所に相談したいが、費用が心配・・・という方は少なくないでしょう。その場合は、各法律事務所が実施している無料相談を利用し気軽に相談してみることです。
対応可能なものであれば、弁護士にそのまま削除依頼を委任する契約を結べることもできますし、難しいケースでも今後のアドバイスがもらえることもあります。正式に削除依頼を任せる場合はどうしても費用がかかりますが、相談の中で自身のケースではどのくらいの費用になるのかの概算も分かるため、検討する際の参考になるかと思います。

弁護士に削除依頼を任せる場合の費用は?

かかる費用は各法律事務所や依頼内容によってさまざま

弁護士に削除依頼を任せる場合、一般的には着手金や、成果に応じた成功報酬が発生します。また、削除依頼の内容や、法律事務所によっても金額はさまざまです。事務所のHPなどで公開されている情報がすべてではありません。依頼前に、自身のケースだとどのくらいの費用になるのか、各事務所に確認されることをおすすめします。

費用相場や弁護士に誹謗中傷削除を任せる場合のポイントについては、以下の記事でも解説していますので参考にしていただければと思います。

まとめ

弁護士にネット削除依頼をすると、個人ではなかなか難しい対応がスムーズに行え、迅速な解決が見込めます。誹謗中傷等の悪質な書き込みでお悩みの場合は、一度ネットに強い法律事務所に相談することをおすすめします。

岡野武志弁護士

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

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