掲示板での誹謗中傷への対応|爆サイ・2ちゃんねるなどの削除依頼
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監修者:アトム法律事務所 代表弁護士
岡野武志

はじめに
- 掲示板の投稿を削除することはできる?
- 削除依頼の方法は?
- 費用はいくらかかる?
「爆サイ」「2ちゃんねる」「5ちゃんねる」など、大手掲示板サイトに誹謗中傷を書き込まれた方に向けて、削除方法について紹介する記事です。インターネットトラブルに詳しい弁護士が解説します。
※自身で投稿した書き込みや、自身で立ち上げたスレッドは対象外です。
目次
【爆サイ】自分で依頼する方法と弁護士に依頼する方法の違いは?
爆サイの削除依頼は警察にする?弁護士に依頼する?
爆サイは、地域別に掲示板がカテゴリー分けされているのが特徴の大型掲示板サイトです。投稿された書き込みを削除依頼するには、警察ではなく弁護士に問い合わせ法律相談を受けるとよいでしょう。インターネットトラブルに詳しい弁護士であれば、削除依頼の方法とその成功可能性について解説することができます。
警察は投稿が犯罪を構成するもので、刑事事件になるものであれば、相談を受け付けてくれます。例えば、「名誉毀損」で捜査ができると判断されれば、被害者は被害届を出すことができます。基本的に、警察は投稿の削除をしてくれるわけではありませんので、削除依頼の相談をする場所としては、法律事務所が適切といえます。
爆サイの削除依頼の方法3つ
爆サイに書き込まれた投稿を削除依頼するには、3つの方法があります。
- 自分で削除人に依頼する方法(任意の削除依頼)
- 弁護士が削除人に依頼する方法(任意の削除依頼)
- ガイドラインによる送信防止措置依頼
任意の削除依頼(①②)は、サイトに設置された削除依頼フォームを利用して削除人に削除を依頼する方法です。
爆サイの掲示板では、削除依頼の方法が指定されています。削除依頼フォームを使って依頼する場合には、事前に説明をよく読む必要があります。また、サイト内にはよくある質問として削除に関するQ&Aも掲載されています。こちらもチェックしておきましょう。
爆サイ削除を弁護士に依頼すると費用はいくら?
爆サイの投稿を弁護士に依頼する場合、アトム法律事務所では「任意の削除依頼」では132,000円(税込)で承っています。まずはお電話で無料相談をさせていただき、状況を確認させていただきます。その後、ご契約となれば弁護士が掲示板の指定フォームから削除依頼を出すことになります。
削除依頼は100%削除が成功するわけではありません。書き込まれた内容により、掲示板の削除人の判断で削除が行われないケースもあります。その場合は、ガイドラインに基づき「送信防止措置依頼」という方法を検討します。費用は、法律事務所によって異なりますので、気になる方はいくつか法律事務所に問い合わせてみられるとよいでしょう。
法律相談で確認する
- 費用はいくら?
- 削除依頼の具体的な方法は?
- ネット記事削除の実績は?
爆サイの削除依頼について詳しく知りたい方は、以下のページもご参考になさってください。
【2ちゃんねる】投稿の削除依頼方法を弁護士が解説
2ちゃんねるは弁護士に削除依頼を頼むべき?
結論からいうと、2ちゃんねるの削除依頼は弁護士に一度ご相談されたほうがよいです。この掲示板の場合、削除人に削除依頼したこと自体が掲示板に書き込まれ公開される仕組みになっています。注意深く依頼をしなければ、誹謗中傷の書き込みにスポットライトをあてることになり、逆効果になることも考えられます。掲示板が定めたガイドラインに従って正確な方法で実行しなければ、主張を聞いてもらうことすらできない場合があります。
2ちゃんねるの削除依頼を自分ですることも可能です。ただし、自分に不都合な書き込みだからといってすべて削除依頼が認められるわけではないため、慎重に削除依頼の理由と削除方法を確認してから実行する必要があります。
2ちゃんねる特有の削除ガイドラインとは
2ちゃんねるでは、削除ガイドラインが細かく決められています。その中で、削除対象になる投稿内容や、削除の優先順位についても明記されています。「重要削除対象」とされているものに該当すれば、「削除要請板」にある「削除依頼フォーム」を使って削除依頼をすることになります。これが他の掲示板には見られない2ちゃんねる特有の削除依頼の方法だといえます。
指定された削除対象の投稿に当てはまらなければ、それがいくら自分に対する誹謗中傷だと思えても、削除人は対応してくれません。削除ガイドラインをよく読んで、決められた方式に従って削除依頼の手続きを進めてください。
2ちゃんねるの書き込み削除には時間がかかる?
書き込まれた投稿によっては、削除依頼に対して反論を待つ期間が設定されます。その場合、通常は7日間が経過した時点で反論の書き込みがなければ、削除される流れとなります。この猶予期間が設けられる場合も、その旨が当該書き込みのあるスレッドに明記されます。
反論期間が経過してもすぐに削除されない場合もあります。その時は、削除人が失念している可能性もありますので、削除人に向けて進捗確認の書き込みをすることも一つの手です。あくまで削除人は何の責任もなくボランティアで行っています。第三者からみてわかりにくい表現であったり、削除人を攻撃するような書き込みをしてはいけません。
コラム
- 法律上は筋の通った主張であっても、削除ガイドラインに沿った方法で削除依頼をしなければ、門前払いを受けることがある。
2ちゃんねるの削除依頼について詳しく知りたい方は、以下のページもご参考になさってください。
【5ちゃんねる】投稿の削除依頼方法を弁護士が解説
5ちゃんねるの削除依頼の方法
2ちゃんねると同様、公開された掲示板にて削除依頼をする方法が用意されています。また、加えて、メールで削除依頼を行う方法もあります。公開された掲示板にに書き込む方法については、「いろいろな決まり」をよく読み、どのような場合に削除の対象となるかをチェックしておくことが大切です。
メールにより削除依頼を行う場合には、誰のどのような権利が侵害されているか、具体的に法的な問題点を指摘する必要があります。
スレッドごと削除することもできる?
公開スレッドでの削除依頼では、基本的には、スレッド削除はほとんどの場合おこなわれないこととなっています。スレッド全体が違法であると主張する場合には、メールで事情を説明して削除依頼を行うほうがよいでしょう。レスの削除依頼より、スレッドの削除依頼は難易度が高いとされています。
5ちゃんねるは弁護士に依頼しないと削除は難しい?
5ちゃんねるに書き込まれた投稿を削除するには、弁護士に依頼しなければできないというわけではありません。自分で削除依頼を出すことも可能です。しかし、5ちゃんねるが定めた削除対象となる権利侵害を検討するにあたっては、法律の専門家の視点が大きなヒントになりますので、少なくとも法律相談を受けておかれた方がよいといえます。
5ちゃんねるの削除判断基準の一つに、名誉権が侵害されたか否か、という基準があります。この名誉権が何を指していて、問題となる書き込みが名誉権を侵害していると言えるかどうかは難しいものです。そこで、弁護士に意見を聞いておくことで、正しい理解を得ることができます。
2ちゃんねると5ちゃんねるの違い
2ちゃんねる | 5ちゃんねる | |
---|---|---|
削除フォーム | あり | あり |
削除依頼 | 公開 | 公開/非公開(両方あり) |
5ちゃんねるの削除依頼について詳しく知りたい方は、以下のページもご参考になさってください。
【たぬき】削除依頼は弁護士に頼む?自分で依頼する?
「雑談たぬき」削除依頼の方法を弁護士が解説
「雑談たぬき」の削除依頼は、トップページに設置された「お問合せ」ボタンより行います。指定のメールアドレスに削除理由とともに削除依頼を送ります。「お問合せ」の中には「注意事項」がいくつか書かれてあり、これらに従って削除依頼のメールを作成します。「雑談たぬき」は5ちゃんねると同様、削除依頼が外部に公開されることはありません。
「雑談たぬき」はURLに「2ch2」が入っていることからもわかるように、「2ちゃんねる2」という掲示板の一つです。名前から2ちゃんねるのコピーサイトと思われるかもしれませんが、コピーサイトではありません。管理人の削除対応の期間としては、「約3日~1週間」が目安だと明記されています。
「V系初代たぬきの掲示板」削除依頼の方法を弁護士が解説
「V系初代たぬきの掲示板」も「雑談たぬき」と同じく、トップページから削除依頼に関するページに移動することができます。「詳しくはルールを見てね!」の「ルール」をクリックして、メニューの中にある「削除依頼・お問合せ」へ移ります。このページには書き込みの禁止事項が整理されていますので、これに該当する投稿は削除依頼して対応します。
「V系初代たぬきの掲示板」も掲示板「2ちゃんねる2」の一つです。「問い合わせ窓口」のページは「雑談たぬき」と同じページに設定されています。この掲示板も、「雑談たぬき」と同じく、管理人が削除依頼を受けた後、対応後の完了報告はありませんので、各自で削除されたかを確認する必要があります。
たぬき掲示板の削除依頼について詳しく知りたい方は、以下のページもご参考になさってください。
最後に
ここでは有名掲示板を取り上げ、削除依頼のポイントをまとめました。掲示板は不特定多数のユーザーが匿名で書き込みをするため、誹謗中傷の書き込みも多く見られます。2ちゃんねるのように、削除依頼の内容そのものが公開されてしまう掲示板もあります。削除依頼の際には慎重に下調べをしてから行うほうがよいでしょう。掲示板の書き込みを削除したい方は、ネットトラブルに詳しい弁護士まで、ぜひ一度ご相談ください。
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」「ネット削除依頼」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了
英語:TOEIC925点