誹謗中傷の削除依頼に強い法律事務所・相談窓口の選び方

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ネットで誹謗中傷

ここでは次のようなお悩みを持つ方に向けて解説しています。

  • 掲示板サイトに書き込みされた個人情報を消したい
  • ブログに無許可で掲載された顔写真を消したい
  • ネットの悪質な誹謗中傷による悩みを解決したい

誹謗中傷問題に強い弁護士・相談窓口の探し方

(1)インターネット検索で弁護士・法律事務所を探す

インターネット上でホームページを公開している法律事務所は多く、インターネットの検索から自分に合う法律事務所を探すのも一つの手です。かつては、弁護士が広告を出すのは禁じられていましたが、今では広告規制も緩和され、ネットでの広報活動をしている法律事務所が多いです。ホームページにはその弁護士の実績や得意分野が掲載されていることも多いため、参考になります。

インターネットに出回っている情報には不確かなものも多いです。しかし、弁護士には広告に関して厳しいルールが設けられており、誇張された広告は禁止されています。

そのため法律事務所のサイトは信頼性が高いといってよいでしょう。ネット検索では自分に合う弁護士を見つけることができるほか、弁護士費用についても事前に情報を集めることができます。

(2)弁護士会の相談窓口を利用する

弁護士会の相談窓口を利用する方法もあります。弁護士会とは、弁護士が必ず加入している団体のことです。弁護士会は、各都道府県にありますので、まずはホームページで相談窓口の利用方法を確認してみましょう。その弁護士会に登録している弁護士が相談を担当してくれます。

弁護士会での相談は、基本的に有料相談となっており、予約時には必ず費用と時間について確認しておくことが大切です。担当の弁護士の得意分野が必ずしもネットの誹謗中傷問題であるとは限りませんので、その点も理解しておく必要があります。

(3)法律事務所以外の公益機関に相談する

法律事務所の他に、公益機関を探してみるのも一つの手です。ネットの誹謗中傷問題が深刻化している事情から、国も誹謗中傷の問題に力を入れるようになりました。公益機関で相談を受ける場合、基本的には費用がかからないというメリットがあります。具体的には、次のような相談窓口があります。

誹謗中傷の書き込みを削除したい場合は、これらの窓口に相談してみるのもよいでしょう。ただし、相手を特定するために裁判を起こしたり弁護士のサポートが必要な場合は、弁護士が所属する法律事務所まで問い合わせるようにしましょう。

「殺害予告」「脅迫」など、身の危険を感じる書き込みがあった場合は、警察に相談することをおすすめします。

ネット誹謗中傷の相談窓口については、以下の記事にてお悩み別の相談先を紹介していますので参考にしていただければと思います。

誹謗中傷問題に強い法律事務所の選び方|ポイント3つ

1.誹謗中傷問題について経験豊富な弁護士を選ぶ

弁護士であれば誰でもネットの誹謗中傷問題が得意、というわけではありません。ネットの誹謗中傷においては、ウェブに精通していることや削除実績があることが、大きなアドバンテージになります。

法律の知識も重要ですが、ウェブの知識を持ち合わせていることで、誹謗中傷が書き込まれたサイトへの適切なアプローチ方法がわかります。

重要

  • 弁護士でない者が「削除依頼をします」とうたい営業をすると、「非弁行為」(弁護士法72条)として違法の疑いが生じます。「非弁行為」は処罰の対象となります。削除依頼をまかせるにあたっては、弁護士に依頼することが必要です。

2.弁護士にかかる費用にも注意

弁護士にかかる費用は、一般的に「着手金」「報酬金」「実費・日当」の3つがあります。弁護士に削除依頼を任せる場合は、どのような名目の費用がどのタイミングで発生するか、確認しておくことが望ましいです。

弁護士費用の主な項目

  • 相談料(相談する時にかかる費用)
  • 着手金(契約したときに発生する費用)
  • 報酬金(成功したときに発生する費用)
  • 実費・日当(交通費等)

無料相談をする場合でも「相談時間」「相談回数」などによって、相談料が発生することがあります。事前に法律事務所のサイトなどで調べるか、電話で問い合わせておくと安心です。実際に、依頼をするにあたっては、複数の法律事務所に相見積もりを取ることで、法律事務所ごとの費用の比較をすることもおすすめです。

弁護士費用については、以下の記事でも紹介していますので参考にしていただければと思います。

削除請求を弁護士に依頼する際の費用は?|着手金、報酬金など

3.依頼に対する弁護士の姿勢も重要

弁護士の選び方として「依頼に対する弁護士の姿勢」も重要です。特に「報告」はとても重要なポイントの一つです。もし弁護士から、依頼した事件に関しての進捗状況の報告が全くなければ、事件に着手しているのかさえわかりません。

他にも「説明がわかりやすいか」「質問しやすい関係性が築けるか」などの点にも気をつけて弁護士を選ぶようにしましょう。無料相談などで弁護士と直接面談することで、自分と相性が合うか、仕事をしっかりしてもらえるかの判断をしてください。

誹謗中傷問題に強い法律事務所を選ぶメリット

書き込みの拡散・炎上を防ぐことができる

ネットで誹謗中傷を受けた場合、早めに弁護士に相談することで被害の拡大を防げる可能性が高まります。個人で対応することで、被害が拡大する恐れもあります。ネット上の誹謗中傷問題について、実績が豊富な弁護士であれば、どうすれば書き込みの拡散や炎上を最小限に抑えることができるか、具体的なアドバイスをすることができます。

誹謗中傷の書き込みが素早く削除されると、書き込みの拡散や炎上は起こりにくくなります。このように、誹謗中傷の書き込みがあった場合は、なるべく早めに弁護士に相談することが大切です。

誹謗中傷の書き込みが削除されやすくなる

サイト管理者に削除依頼する際には、どのような権利侵害がされているのかを伝えることになります。これは、法律に詳しくない人にとっては難しい問題です。法律の専門家である弁護士に任せて、具体的な権利侵害をハッキリと主張することが重要です。

弁護士が、依頼人の代わりに削除依頼を行うことで、サイト管理者が削除に応じてくれる可能性は高まります。投稿者が分かっている場合には、書きこんだ本人に警告などの書面を送ることができます。弁護士からの書面で誹謗中傷がストップするということもあります。

法的な手続きや損害賠償請求を検討できる

任意での削除依頼によって投稿が削除されない場合でも、裁判手続きを利用することで、削除できるケースもあります。書き込みの内容によっては、投稿した者を特定し、相手に損害賠償を請求することも考えられます。投稿者に民事責任を取らせたいと考えるのであれば、まず投稿者の特定を検討することになります。

投稿者を特定するための手続きを「発信者情報開示請求」といいます。これには高度な法律知識が要求されますので、弁護士のサポートを受けて進めていくことになります。ここでもウェブの技術的な問題も関係してきますので、ウェブリテラシーのある弁護士を選ぶほうがよいでしょう。

ネット削除を弁護士に依頼するメリットについては、以下の記事でも解説していますので参考にしていただければと思います。

ネット記事の削除依頼は弁護士に任せるべき?メリットや弁護士費用が知りたい

まとめ

誹謗中傷問題に強い法律事務所の探し方には、様々な方法があります。経験豊富な弁護士のホームページもたくさんありますので、インターネットの検索からでも、誹謗中傷問題に強い法律事務所を簡単に調べることができます。ネットに詳しい弁護士への相談を検討していきましょう。

岡野武志弁護士

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

詳しくはこちら

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了

現在、相談窓口を鋭意準備中です。
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。