第二東京弁護士会所属。刑事事件で逮捕されてしまっても前科をつけずに解決できる方法があります。
「刑事事件弁護士アトム」では、逮捕や前科を回避する方法、逮捕後すぐに釈放されるためにできることを詳しく解説しています。
被害者との示談で刑事処分を軽くしたい、前科をつけずに事件を解決したいという相談は、アトム法律事務所にお電話ください。
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盗撮の慰謝料（示談金）の相場は？高額になるケースとは？
2023年7月13日以降の事件は「撮影罪」に問われます。
- 盗撮の慰謝料の相場はいくら？高くなるケースは？
- 盗撮の示談金と慰謝料の違いは？
- 盗撮の慰謝料が払えなかったらどうなる？
盗撮事件を起こしてしまったら、被害者と示談することが解決のカギとなります。
一般的な盗撮事件の示談金の相場は30万円程度とされていますが、盗撮行為の悪質性や被害の程度によって大きく上下するため、ご自身のケースにおける適正な慰謝料・示談金の金額については弁護士にご相談ください。
この記事では、盗撮の慰謝料・示談金がどのようなものか、慰謝料の相場はいくらなのか、どのように示談すればよいのかについて解説します。
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盗撮事件の慰謝料の相場は？示談金との違いは？
盗撮の慰謝料・示談金の相場は30万円程度
慰謝料とは、相手方に与えた精神的苦痛を償うために支払うお金です。
盗撮事件を起こしてしまった時は、慰謝料をはじめとした損害額の合計を示談金として支払います。
示談金の金額は、加害者と被害者との間の話し合いによって決まるもので、一定の基準はありません。10万円程度のケースもあれば100万円を超えるケースもありますが、アトム法律事務所が実際にとり扱った事例をまとめると、盗撮事件における示談金の相場はおおよそ30万円前後といえます（アトム弁護士相談「盗撮の示談金の相場」より）。
盗撮の「慰謝料」と「示談金」の違いは？
慰謝料と示談金は、厳密には違うものです。
慰謝料は、被害者の精神的苦痛に対して支払われるお金です。
盗撮事件の場合、盗撮されたということ自体に精神的苦痛が生じます。さらに盗撮された場所を利用するのが嫌になってしまったり、また盗撮されるのではないかといった不安な気持ちを感じたりすることが想定できます。
加害者は、そういった精神的な被害に対する金額を被害者に支払う必要があるのです。
一方、示談金は、刑事事件の加害者が被害者と示談するために払うお金を指します。盗撮の示談金は、慰謝料相場を考慮しつつも、刑事事件で和解するのに必要な金額を加害者と被害者で話し合って決めます。
たとえば、身柄を確保される際に抵抗して相手方にケガを負わせたり、被害者の所有物を壊してしまったりした場合には、治療費やその物品の代金・修理代を示談金に含めることがあります。
もっとも、慰謝料と示談金を区別せずに、同じ意味で用いることも多いです。
盗撮の慰謝料・示談金が高くなるケースとは？
基本的に盗撮の慰謝料・示談金の相場は、盗撮行為が悪質なときや、相手の受けた精神的苦痛が大きいときに高額になります。
具体的には、以下のようなケースだと盗撮の慰謝料・示談金が高額になる傾向にあるでしょう。
盗撮の慰謝料・示談金が高くなるケース
- 盗撮被害者が未成年だった
- 被害者が強いショックを受けている
- 常習的に盗撮行為を行っていた
- 女子トイレや更衣室にカメラを仕掛けていた
- 盗撮した映像をインターネットにアップロードした
- 盗撮した映像を販売した
- 同時に住居侵入なども行った
盗撮の示談はいつどうやってする？慰謝料の払い方は？
盗撮の示談とは？示談の方法は？
示談とは、当事者同士の話し合いで民事上の賠償問題を解決する手続きのことを言います。
示談の主な内容は、「加害者が被害者に謝罪すること」「被害者が加害者をゆるすこと」です。多くの場合、その中で示談金が取り決められます。
示談交渉は、基本的には加害者側の代理人弁護士と被害者との間で行われます。交渉によって色々な条項が取り決められ、最後に示談の内容について書かれた示談書を取り交わし、示談締結となります。
示談金の支払い方については、加害者が弁護士に依頼している場合は一度弁護士が加害者からお金を預かり、弁護士事務所の名義で被害者方の指定した口座に支払う、といった流れになることが多いです。
なお、弁護士を入れずに当事者だけで示談を結んでしまうと、支払ったお金について後からトラブルが起きるおそれがあるため注意が必要です。
示談書に「慰謝料として○○万円支払う」などと書いた結果、後から「慰謝料しかもらっていない」と言われて病院への通院費や治療費などを追加で請求されるケースもあります。
このようなトラブルを防ぐため、示談金を支払うときには、法的に不足の無いような取り決めをする必要があります。
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盗撮の示談のタイミングはいつ？
盗撮の示談は、起訴されるよりも前のタイミングで成立させるのが良いでしょう。
盗撮の示談は、被害者の被害回復や処罰感情の低下を示す事情になります。
検察官は、加害者を起訴するか不起訴とするか決める際に、被害回復や被害者の処罰感情を考慮します。示談交渉によって被害届を取下げてもらったり、加害者の処罰を望まないという旨の意思表示をしてもらえば、起訴・不起訴の判断において有利に働きます。
また、加害者が逮捕されている事件では、被害者と示談を結ぶことで釈放の可能性も高まります。
そのため、示談を結ぶのはできるだけ早期に越したことはないといえます。
もっとも、起訴された後であっても被害者から慰謝料請求をされることは十分考えられます。示談を結んで民事上の賠償責任をしっかり果たすことができれば、この先、慰謝料請求をされるかどうかといった不安からも解放されます。
盗撮の示談金を払えなかったらどうなる？
盗撮の示談金が支払えず、示談が不成立となってしまった場合、起訴される可能性が高くなります。
起訴・不起訴の判断は検察官にゆだねられており、示談ができなくても必ず起訴されるというわけではありません。しかし、示談した場合に比べれば起訴される見込みは高まるといえます。
盗撮の初犯の場合、略式起訴されて罰金刑となることが多いですが、略式罰金も前科です。前科がついてしまうのを避けるためには、不起訴処分を獲得することが重要です。
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盗撮の示談金は分割払いできる？
まとまった金額の示談金を一括で支払うことが難しい場合は、被害者が合意してくれれば分割払いも可能です。
示談金の支払いの方法も特段の決まりはなく、当事者間の合意によって決めることができます。
トラブルを避けるため、分割払いの場合は、分割払いの期日と金額を明記して示談をする必要があるでしょう。
もっとも、刑事事件への影響を考えると、示談金は一括払いが最も良いとされています。
被害者方の心情としても、そもそも加害者に対して不信感があるでしょうし、また長期間にわたって関わり続けるのもストレスになる場合がほとんどでしょう。
資力の関係で分割払いをせざるを得ない場合、相手方の心情に配慮してしっかりと交渉を重ねる必要があります。
高すぎる示談金を請求されたらどうする？
相場を超える示談金を請求された場合は、必ずしも要求の金額に応じる必要はありません。
なぜなら示談が成立しない場合は、民事裁判での決着になるからです。民事裁判の提起をするのは非常に手間ですし、仮に裁判を起こされても判例上の相場の金額以内に収まることがほとんどです。
だからといって、いつまでも民事上の賠償責任を果たさないのも良くないです。示談の成立がないと今後の刑事処分において不利に働くことは十分に考えられます。
誠意をもって適正な額で示談を申し出たという記録を残しておけば、検察官や裁判官も一応の考慮はしてくれるでしょう。刑事事件の経験豊富な弁護士であれば、相手方の心情に配慮した交渉によって適正な金額での示談締結の可能性を高めることができます。
そもそも盗撮は何罪になる？起訴の可能性は？
盗撮は何罪になる？
盗撮行為は原則として「撮影罪」に問われます。
撮影罪は、2023年7月13日に新たに施行された「性的姿態撮影等処罰法（略称）」に規定されています。
撮影罪は、人の性的姿態等をひそかに撮影する罪のことです。性的姿態等とは、体の性的な部位や着用中の下着、性交中の様子などを指します。
撮影罪にあたる行為の例
- 駅のエスカレーターでスカートの中を盗撮する行為
- トイレにカメラを設置して盗撮する行為
- 性交中の様子を同意なく撮影する行為
撮影罪の法定刑は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金です。
また、盗撮は未遂であっても処罰されます。盗撮未遂を処罰する規定は元々ありませんでしたが、「性的姿態撮影等処罰法（略称）」の施行により盗撮未遂の処罰規定が置かれました。
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盗撮事件は逮捕される可能性がある？
盗撮事件は、犯行現場を目撃されれば、現行犯逮捕される可能性があります。
また防犯カメラなどで証拠が見つかり、盗撮事件の容疑が固まれば、逮捕状が発行され後日逮捕されることもあります。
逮捕後に勾留が決定してしまえば、逮捕から起訴されるまで最長で23日間も身柄が拘束されることになります。身柄が拘束されると、職場や学校は休まざるを得ません。そのため、解雇や退学の可能性が高まってしまいます。
盗撮で逮捕されてしまった場合、被害者と示談することができれば、早期の釈放を実現できる可能性が高まります。ご本人が警察署などに留置・勾留されている間に、弁護士が被害者と示談交渉を行うのが一般的です。
なお、逮捕直後の72時間は、ご家族であっても面会ができないのが通常です。しかし、弁護士であれば夜間であっても面会が可能です。ご家族が逮捕されてしまった場合は、できるだけ早く弁護士に相談しましょう。
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盗撮事件は起訴される？
実際に盗撮事件を起こしてしまった場合であっても、初犯で犯行が悪質でなく、被害者と示談を締結できている場合には不起訴になる可能性は非常に高いです。
盗撮をはじめ刑事事件においては、最終的に検察官によって起訴・不起訴の判断が下されることになります。
起訴されれば原則として裁判が開かれ、統計上99.9％有罪判決が下されます。
不起訴になれば裁判は開かれず、前科はつきません。
警察沙汰になってしまった時点で確実に有罪になってしまうと誤解されている方は多いです。
しかし仮に警察が介入した事件であっても、被害者との示談締結により不起訴を獲得できる可能性は十分に残されています。
まずは弁護士に相談して、迅速に被害者と示談を締結するのが重要です。
盗撮事件は弁護士に相談すべき？
示談を結んで不起訴になるには弁護士への依頼が必須？
盗撮事件を起こしてしまい相手方と示談したい方は、弁護士に相談することを強くおすすめします。
実務上、盗撮事件での被害者との示談交渉は、弁護士への依頼が必須です。
被害者の多くは加害者と連絡を取ることを拒否します。捜査機関に被害者の連絡先を教えてほしいと打診しても、拒否されてしまうことでしょう。
弁護士が介入して、加害者には直接連絡先を教えないと約束した上ではじめて示談交渉が可能になるケースが多いのです。
弁護士であれば、被害者の心情を考慮しながら、法的な根拠に基づく適切な示談金の提示ができます。被害者が高額すぎる示談金を請求してきた場合でも、双方が納得できる金額で示談できるよう交渉します。
また、法的に不足の無い示談書を作成をすることができるので、後々のトラブルを防ぐことができます。
弁護士が作成する示談書の中には、清算条項として「今後一切の民事上の請求をしない」という内容が含まれることがほとんどです。この内容を含むことで、示談後に別途請求などが来る心配がなくなります。
示談書にどのような条項を盛り込めばよいかはケースによって異なります。具体的な取り決めの内容については、盗撮事件に詳しい弁護士にご相談ください。
盗撮事件の慰謝料・示談金は弁護士に相談！
盗撮事件を起こしてしまった場合、弁護士に早めに相談することが重要です。
弁護士に早めに相談することで逮捕・勾留など身体拘束の阻止、早期の釈放、不起訴獲得による前科の回避などといった結果を得られる可能性が高まります。
早期に弁護士に相談したおかげで刑事事件化を避けられたケース、事件後すぐに釈放されて仕事を失わないで済んだケースなど、その後の社会生活への復帰に向けて良い結果が残せた事例は数多くあります。
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