子どもがいる離婚の手続きと法律知識を弁護士が解説

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離婚と子ども

子どもがいて離婚する場合、親権や養育費、親子交流(面会交流)など、子どもの将来に関わる重要事項を事前に整理しておくことが不可欠です。

厚生労働省の令和6年(2024年)人口動態統計によると、年間185,904組の離婚のうち95,436組(51.3%)に未成年の子どもがいます。親の離婚を経験した未成年の子どもは年間164,428人にのぼります。

2026年4月1日施行の民法改正により、離婚後の親権は「共同親権」と「単独親権」のいずれかを選べるようになりました。また、養育費の取り決めがない場合でも子ども1人あたり月額2万円の「法定養育費」が発生し、合意書面があれば月額8万円を上限に差し押さえの申し立てもできます。

本記事では、子どもがいる離婚において押さえておくべき法律知識や法改正のポイント、さらに離婚後の手続きや利用できる支援制度について、弁護士の視点からわかりやすく解説します。

目次

離婚したい!子どものために考えておくべきこと

子どもがいる離婚の準備

離婚は、夫婦の問題であると同時に、子どもの将来にも大きく影響する重要な決断です。しかし、事前にしっかりと話し合いと準備を行うことで、子どもの生活や将来をより安定したものにすることができます。

子どもがいる離婚では、特に以下のような重要事項についてしっかり話し合い、準備を進めることが求められます。

  • 親権の話し合い
    離婚後の子どもの親権については、2026年4月施行の民法改正により、「共同親権」と「単独親権」のどちらかを選べるようになりました。話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所に調停等を申し立てていれば親権者を定めずに離婚することも可能ですが、基本的には離婚前に整理しておくことが望ましいといえます。
  • 養育費の話し合い
    養育費についても、支払い方法や金額をあらかじめ具体的に取り決めておくことが重要です。こうした点を曖昧にしたままにすると、離婚後に思わぬトラブルにつながるおそれがあります。
  • 親子交流のルール決め
    離れて暮らす親との親子交流(面会交流)についても、事前に頻度や具体的なルールを話し合っておくことが望ましいです。あらかじめ取り決めておくことで、離婚後も子どもが両親と関わりを持ち続けやすくなり、心理的な負担の軽減にもつながります。
  • 離婚後の生活環境の準備
    子どもの生活が安定するよう、離婚後の居住環境や学校、生活費についての計画を立てましょう。行政の支援制度や児童手当、ひとり親家庭の支援などの公的サービスも、事前に調べておくと安心です。

子どもがいる離婚には、法的な知識や手続きが不可欠です。弁護士に相談することで、親権や養育費、親子交流などについて適切なアドバイスを受けることができます。離婚後のトラブルを防ぐためにも、弁護士を活用しておくと安心です。

子どものために離婚を避けるべきか?

「両親が揃っている方が子どもにとって幸せではないか」、そう感じて離婚に踏み切れない方は少なくありません。

離婚は子どもの生活や心に影響を与える可能性があり、慎重に考えるべき問題です。

しかし、親が無理をして結婚生活を続けることでストレスが蓄積し、家庭内に緊張感が生じる場合、それが必ずしも子どもにとって良い環境であるとは限りません。家庭が安心できる場であることが、子どもの健やかな成長にとっては何よりも重要です。

子どもの幸福を第一に考えたとき、離婚も選択肢の一つであり、その決断が子どもを守る手段となることもあるのです。

たとえ今すぐに離婚を決断するわけでなくとも、将来の選択肢として、離婚について事前に情報を集めて備えておくと、いざというときに冷静な判断がしやすくなります。

子どもを手放して離婚するという選択肢

離婚条件によっては、子どもと別れて生活することも選択肢の一つです。自分が親権を持たない場合でも、親子交流(面会交流)や生活支援について取り決めることで、離れていても子どもと関わりを持ち続けることが可能です。

また、養育費や子どもの生活支援などについて事前に調べておき、子どもの将来に必要なサポートをしっかり確保しておくことは、将来の自分や子どもをきっと助けてくれるでしょう。

離婚が子どもに与える影響と対策

離婚を「自分のせい」と思い込んでしまうリスク

離婚によって、子どもが「両親が別れたのは自分のせい」と感じてしまうことがあります。

法務省が令和5年に実施した調査では、親から離婚の理由を説明されなかったり、子どもの意見を聞いてもらえなかった場合、「あの時お皿を片付けなかったからか」「きょうだいと喧嘩したからか」と自責の念を抱きやすいことが指摘されています。

こうした思い込みは、大人になっても「相手の顔色をうかがう」「自分の意見を言えなくなる」など、長期的な影響を及ぼし得ることも示されています。

対策

子どものせいで離婚したわけではないことを伝えるためにも、離婚理由や経緯について、年齢や理解力に応じてできる限り説明することが大切です。

その際、相手への非難や悪口は控えましょう。子どもにとって両親はかけがえのない存在であり、「親が変わらぬ愛情を持っている」と感じてもらうことが重要です。

片親と離れることで感じる孤独感や寂しさ

両親が揃っている生活が当たり前だった子どもにとって、片親と別々に暮らすことは大きな環境変化であり、寂しさや喪失感をもたらすことがあります。精神面や感情が不安定になることも少なくありません。

対策

親子交流で離れて暮らす親と会う機会を設けたり、離婚してもその子の家族であることを真摯に伝えるなど心理的なサポートは不可欠です。

両親のいる家庭との比較による劣等感

子どもは友人の家庭と自分の家庭を比較し、片親家庭であることに劣等感を抱くことがあります。特に学校行事や友人宅の話題で「自分だけが違う」と感じる場面で、孤独感を覚えることがあります。

特に小中学校では、入学式や卒業式などの式典、授業参観や運動会などの学校行事など、親が参加する機会は多いです。

片親家庭は決してめずらしいことではありませんが、両親がいる友人が周りにいることで、自分の家庭だけ「変」「特殊」と感じてしまうかもしれません。

対策

「片親家庭だから劣っているわけではない」ことを伝え、十分に愛されていると感じられるように接しましょう。親として子どもに多くの愛情を注ぎ、できるだけ多くの支えを与えることが、子どもの自己肯定感を高める助けとなります。

学習環境や生活環境の低下のリスク

離婚をすることで子どもへの教育費や生活費、交際費にかける余裕がなくなり、学習環境や生活環境に支障をきたす場合があります。

対策

離婚後に十分な養育費が得られないケースは少なくありません。子どもの将来を守るためにも、離婚前にあらかじめ養育費についてしっかり取り決めておく必要があります。

万が一の養育費未払いに備え、取り決めた内容は強制執行認諾文言付きの公正証書にしておくことも重要です。

離婚後の子どもの親権の決め方

親権者は原則として離婚前に決めておく

親権とは、未成年の子どもを守り、育てるために親に認められた権利と義務のことです。

通常、協議離婚では父母の双方または一方を親権者として定めておく必要があり、これが定まっていないと離婚届は受理されません。

ただし、2026年4月1日施行の民法改正により、話し合いがまとまらない場合でも、家庭裁判所に親権者の指定を求める調停や審判を申し立てていれば、親権者を決めないまま離婚届を提出できるようになりました(民法第765条1項2号)。

親権について争いがあるときは、最終的に裁判所が子どもの利益の観点からさまざまな事情を考慮したうえで判断することになります。

なお、厚生労働省の令和6年(2024年)人口動態統計によると、親権のある子どもがいる離婚のうち、母親が親権を持つ割合は86.5%、父親が10.7%、父母で分け合うケースは2.8%とされています。

共同親権の導入による選択肢の拡大

2026年4月1日に施行された民法改正により、離婚後の親権は「共同親権」と「単独親権」のいずれかを選べるようになりました(民法第819条)。

父母の話し合いで共同親権を選択することも可能で、合意に至らない場合は、家庭裁判所が子どもの利益を最優先に判断します。なお、DVや虐待のおそれがあるケースでは、単独親権が選ばれます。

共同親権の主なポイントは以下のとおりです。

  • 学校の選択や転居など子どもの重要な決定は両親の同意が必要。
  • 一刻を争う緊急手術など日常の監護行為や緊急時の対応は、どちらかの親が単独で行える。
  • 2026年3月31日以前に離婚が成立して単独親権となっている場合も、親権者変更の申立てにより、子どもの利益のため必要と認められれば共同親権への変更が可能。

離婚後の子どもの養育費の決め方

養育費の内容は合意すれば自由

養育費とは、子どもが経済的・社会的に自立するまでに必要となる費用を指します。具体的には、衣食住にかかる生活費のほか、教育費や医療費などが含まれます。

離婚後も、親には子どもを養う義務があります。この義務は、最低限の生活を支えるだけの「扶養義務」ではなく、親と同程度の生活水準を保てるようにする「生活保持義務」とされています。

そのため、収入に余裕がない場合でも、養育費の支払いを原則として免れることはできません。ただし、支払いによって自らの生活が著しく困窮するなど、特別な事情がある場合には、例外的に減額や免除が認められることもあります。

養育費の金額や支払い方法、支払期間は、父母の話し合いによって決めることができます。毎月の支払額や支払いの終了時期、大学卒業まで対象とするかどうかなども、合意に基づいて柔軟に設定可能です。

金額の目安については、家庭裁判所が公表している「養育費算定表」が一般的に参考とされており、双方の収入や子どもの人数・年齢に応じた月額の基準が示されています。アトム法律事務所の婚姻費用・養育費計算機を使えば、簡単に養育費の目安を知ることができます。

厚生労働省の令和3年度調査によると、離婚時に養育費の取り決めをしている割合は母子家庭で46.7%にとどまり、実際に受け取っている割合は28.1%と低迷しています。シングルマザーサポート団体全国協議会が令和4年に実施した調査では、養育費を取り決めなかった理由として「相手と関わりたくないから」を挙げた人が55.9%と最多でした。

こうした実態を踏まえると、離婚前の段階で養育費の取り決めを書面化しておくことが、子どもの生活を守るために重要です。

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養育費は書面で確実な取り決めを

協議で養育費を決める場合は、内容を書面に残しておくことが重要です。特に、強制執行認諾文言付きの公正証書を作成しておけば、支払いが滞ったときに差し押さえによって回収しやすくなります。

2026年4月1日施行の民法改正では、養育費の確保を後押しする制度が新たに設けられました。

一つ目は「先取特権」です。離婚協議書など父母間の合意を書面で残していれば、公正証書や調停調書がなくても、子ども1人あたり月額8万円を上限として差し押さえの申立てが可能になりました(民法第306条・第308条の2)。この制度は、施行日より前に取り決めた養育費についても、施行後に発生する分に適用されます。

二つ目は「法定養育費」です。2026年4月1日以降に離婚し、養育費を決めていない場合でも、主に子どもを育てている親は、もう一方の親に対して子ども1人につき月額2万円を、離婚時にさかのぼって請求できます(民法第766条の3)。

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養育費で揉めたら調停

養育費やその他の離婚条件で意見が合わない場合には家庭裁判所での調停を利用することができます。調停は、第三者である調停委員が仲介し、公平な立場で双方の意見を整理しながら、話し合いを進めて合意に向けてサポートする制度です。

養育費を含む離婚条件全体について話し合いたい場合には、家庭裁判所に「離婚調停」を申し立てることで、養育費や慰謝料、財産分与などの条件を含めた話し合いができます。

また、養育費のみを決めたい場合には、家庭裁判所に養育費請求調停を申し立てることも可能です。

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離婚後の親子交流(面会交流)の決め方

離婚後も続く親子交流とその意義

親子交流(面会交流)とは、離婚や別居によって子どもと離れて暮らす親が、定期的に会ったり、電話やメール、手紙などで連絡を取ったりすることをいいます。

この制度は、離れて暮らす親のためだけでなく、子どもの健やかな成長を支えるためのものでもあります。2026年4月1日施行の民法改正では、従来の「面会交流」という呼び方が「親子交流」に改められ、電話やメールなどを含む多様な関わり方が想定されることが明確になりました。

取り決めにあたっては、子どもの利益を最優先に考える必要があります(民法第766条)。

さらに同改正により、祖父母など父母以外の親族についても、子どもの利益のために特に必要と認められる場合には、家庭裁判所が交流の内容を定めることが可能となりました。

親子交流の決め方

親子交流の頻度や方法、具体的な内容は、まず父母の話し合いで決めます。

意見がまとまらない場合には、家庭裁判所の調停(離婚調停や親子交流調停など)を利用し、調停委員の仲介を受けながら調整していくことになります。

話し合いでは、交流を認めるかどうかに加え、実施する回数やタイミング、宿泊の可否、監護親の同席の有無、電話やビデオ通話・SNSなどを通じた連絡方法(間接交流)なども具体的に定めます。

あわせて、お小遣いやプレゼントの扱いについても整理しておくと、後のトラブルを防ぎやすくなります。

離婚した親と子どもの親子交流は原則拒めない

親子交流は、原則として一方の親の判断だけで拒否できるものではありません。子どもの利益を最優先に考えて決められるため、「会わせたくない」といった感情的な理由だけでは認められないとされています。

ただし、子ども自身がはっきりと拒否している場合や、相手に虐待や連れ去りのおそれがある場合には、例外的に制限や拒否が認められることもあります。

離婚後のトラブルを防ぐためにも、また子どもの健やかな成長を支えるためにも、親子交流の可否や具体的な内容をあらかじめ整理しておくことが大切です。

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離婚後の子どもに関する手続きも忘れずに

離婚後の子どもの氏の変更・入籍届

離婚によって親権者の苗字が旧姓に戻った場合でも、子どもの苗字は自動的に変わりません。

子どもを新しい戸籍に移し、親権者と同じ苗字にするには、家庭裁判所に子どもの苗字の変更許可を申し立て、許可が下りたら入籍届を提出する必要があります。

なお、子どもが15歳未満で共同親権となっている場合は、これらの手続きは原則として父母が共同で行う必要があります。

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児童手当の受け取り先の変更

離婚後は、子どもと同居して実際に育てている親が児童手当の受給者となります。離婚によって受給者を変更する必要がある場合は、速やかに手続きを行いましょう。

変更手続きは、離婚日から15日以内に市区町村の窓口で「受給事由消滅届」と「認定請求書」を提出して行います。手続きが遅れると、受け取れない月が発生するおそれがあるため、早めに済ませることをおすすめします。

健康保険・年金などの手続

元配偶者の扶養内で生活していた場合、離婚後は健康保険や年金の変更手続きが必要です。

  • 扶養から外れる場合
    元配偶者が自身の勤務先であなたを扶養から外す手続きを行います。あなたは元配偶者から「資格喪失証明書」などを受け取り、それをもとに新しい保険・年金の手続きを進めることになります。
  • 新しい保険に加入する場合
    離婚後も就職しない場合や自営業・フリーランスとして活動する場合は、14日以内に市区町村の窓口で国民健康保険と国民年金(第1号被保険者への種別変更)の手続きを行います。また、ご自身の勤務先で社会保険に加入する場合は、手続きを勤務先で行い、子どもを扶養家族に含めることが可能です。

ひとり親家庭が受けられる支援

離婚後の生活を安定させるために、ひとり親家庭が受けられるさまざまな支援制度を利用しましょう。

厚生労働省の「令和3年度全国ひとり親世帯等調査」によると、母子世帯の母親の就業率は86.3%と高い水準にある一方、パート・アルバイト等が38.8%を占めており、平均年間収入は272万円にとどまっています。

離婚後の生活設計において、以下の支援制度をあらかじめ把握しておくことは欠かせません。各制度には所得制限などの条件や申請期限があるため、早めに調べて準備を進めておきましょう。

  • 児童扶養手当
    18歳到達後最初の3月31日までの子どもを育てるひとり親家庭などの親に支給される手当(所得制限あり)。
  • 就学援助制度
    経済的な理由で就学が困難な世帯(ひとり親世帯を含む)に対し、学用品や給食費、修学旅行費用などの援助が行われる制度。
  • ひとり親家庭等医療費助成
    ひとり親家庭の親と子どもの医療費の自己負担分を助成する制度(所得制限あり)。
  • 母子父子寡婦福祉資金貸付金制度
    開業、就学、転居などの際に、自治体から無利子または低利子で貸付が受けられる制度。
  • ひとり親控除・寡婦控除
    要件を満たすひとり親などが一定額を所得から控除でき、所得税や住民税の負担が軽減される制度。

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子どもがいて離婚する際は弁護士に相談

子どもがいる夫婦が離婚する際、親権者を決めるだけで離婚自体は成立させることができますが、それだけでは不十分です。

養育費や親子交流といった離婚後の生活にかかわる条件についても、あらかじめ話し合い、取り決めをしておかないと、後々トラブルが生じる可能性があります。

また、離婚後には行うべき公的な手続きや行政サービスの申請が数多くあり、期限が定められていることもあります。そのため、手続きをスムーズに進められるよう、離婚前からしっかりと準備をしておくことが大切です。

子どもの将来にもかかわる重要な問題ですので、子どもがいる離婚は弁護士への相談をおすすめします。法律の専門家である弁護士に相談することで、親権や養育費の交渉をはじめ、進めておくべき手続きについて具体的なアドバイスを受けることができます。

子どもがいる離婚についてよくある質問

Q. 養育費を取り決めずに離婚したら後から請求できない?

養育費は離婚後でも請求できます。2026年4月1日施行の民法改正により「法定養育費」制度が新設され、同日以降に離婚し取り決めがない場合でも、離婚のときにさかのぼって子ども1人あたり月額2万円を請求できます(民法第766条の3)。

この法定養育費は調停等の取り決めがなくても請求・差し押さえが可能ですが、子どもの生活を支える適正な額にするためには、別途父母での話し合いや調停・審判などで取り決めを行うことが重要です。

Q. 子どもを置いて離婚すると養育費の支払い義務はなくなる?

親権を相手方に譲る場合でも、養育費の支払い義務はなくなりません。親権の有無にかかわらず、子どもの親である以上、扶養義務は継続します(民法第877条)。親子交流の取り決めにより、離れていても子どもと定期的に交流することも可能です。

Q. 離婚後に養育費が払われなくなったらどうする?

2026年4月1日施行の民法改正で養育費債権に先取特権が付与されました。父母間の合意書面があれば、公正証書や調停調書がなくても子ども1人あたり月額8万円を上限に差し押さえの申立てが可能です(民法第306条・第308条の2)。支払いが滞った場合は早めに対応することが重要です。

Q. 共同親権になると子どもの学校や病院の手続きはどうなる?

共同親権の場合、転校や転居など子どもの生活に関わる重要な決定は原則として父母双方の同意が必要です(民法第824条の2)。ただし日常的な監護行為や緊急の医療行為は、どちらかの親が単独で決定できます。父母の意見が対立した場合は、家庭裁判所に申し立てることができます。

岡野武志弁護士

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

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高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。全国15拠点を構えるアトム法律グループの代表弁護士として、刑事事件・交通事故・離婚・相続の解決に注力している。
一方で「岡野タケシ弁護士」としてSNSでのニュースや法律問題解説を弁護士視点で配信している(YouTubeチャンネル登録者176万人、TikTokフォロワー数69万人、Xフォロワー数24万人)。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士、弁理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了