マンションノートの口コミは削除できる?悪質な口コミへの対処法

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マンションノート

何かを購入したり、決定したりする際に口コミを確認する消費者は増えています。

そのため、前向きな評価ばかりでないとしても、あきらかにいきすぎた表現がなされていたり、虚偽の口コミで評判を下げられたりという事態は避けるべきでしょう。

マンションノートの口コミについても、利用規約やガイドラインに違反するものは削除依頼が認められる可能性があります。

逆に、マンションを探している人にとって有益な口コミであれば、批判的な感想であっても削除対象とはならないでしょう。

マンションノートの口コミはどんなものが削除の対象?

マンションノートの利用規約に反するもの

マンションノートの利用規約に反するものは削除の対象となります。

以下はマンションノートの利用規約に記載されている禁止行為の一部抜粋です。

マンションノート禁止行為(一部抜粋)

  • 個人が特定できてしまう恐れのある内容
  • 公序良俗に反する内容
  • 意味の無い文字列の羅列など、価値が無いと判断される可能性のある内容

※利用規約15.禁止行為より一部抜粋

また画像投稿についても同様に、個人が特定できてしまう恐れのある画像、公序良俗に反する画像、その他当社が適切でないと判断した画像などは禁止されています。(利用規約15.禁止行為)

あるいは、マンションノートの趣旨に反するもの、マンションと関係が無いもの、第三者(当社を含む)への誹謗中傷、不適切な言葉づかいであるものなども削除対象となります。(利用規約13.免責事項)

ガイドラインに反するもの

マンションノートは口コミ投稿のガイドラインを以下のように掲げています。

ガイドライン

  1. 住まいを探す人にとって有益な情報になるよう心がけましょう
  2. 節度のある表現、丁寧な言葉遣いを心掛けましょう
  3. 良い点・気になる点の両方を必ずご記載ください
  4. 虚偽、誹謗中傷、権利侵害を含む口コミのご投稿はお控えください
  5. 個人特定ができる可能性がある口コミはご遠慮ください
  6. 犯罪を助長するような口コミはご遠慮ください
  7. マンションオーナー様、仲介業者様、その他不動産関係者様が口コミを投稿する場合は、必ず立場を明示してください
  8. 以下のような不適切な表現はご遠慮ください
    文字数を多くするために、意図的に漢字でなく平仮名を多く使った口コミ
    日本語以外の言語で書かれた文章が混在した口コミ

「全体的に良いと思う」「みんなはどう思う?」といった口コミは、マンションを検討する人に有益とはいえません。そのためマンションノートでは口コミのNG事例として定めています。

また、他の人が読んだときに不快に感じたり、根拠なく不安をあおること、人種の批判や差別についても禁止しています。そのため乱暴な表現はガイドラインから外れたものとして、削除対象となる可能性があるでしょう。

そのほか、一切悪いところを書かないこと、逆に事実と異なる内容や根拠のない悪口、権利侵害を含む口コミについても投稿を禁止しています。

禁止対象となる口コミの例

マンションノートの利用規約をもとにすると、以下のような口コミは禁止対象となるでしょう。

禁止される口コミの例

  1. 305号室に住む〇〇(本名)はゴミ出しのルールを守っていない。
  2. このマンションの管理人は痴漢の常習犯。
  3. 絶対に買わない方がいいマンションです。変な人しか住んでない。
  4. このまんしょんはすごくながめがよくてどのへやからでもさいこうのけしきがたのしめます
  5. 〇〇人の留学生ばかりで廊下にはゴミが多数ある

誰のことか特定できるような情報や、個人への誹謗中傷、悪い点のみを記載するといった口コミについては削除対象となるでしょう。

もっともこの口コミ例はあくまで一部に過ぎません。

削除の申請をする場合には、利用規約やガイドラインのどの部分に抵触しているのかをはっきりと主張する必要があります。

もしも判断に迷う場合は一度弁護士に相談してみて、削除申請時のアドバイスをもらうことも有効でしょう。

マンションノートの口コミを削除する方法

問い合わせフォームから削除を依頼

マンションノートの口コミ削除をするには、削除依頼のフォームにて必要事項を記載して送信しましょう。なお、削除申請時には感情的にならず、端的に事実を記載してください。

削除依頼のフォームには次のような事柄の記載が必要です。

記載項目

  • 問い合わせの種別
  • 名前
  • メールアドレス
  • 問い合わせ内容
  • 会社名(任意)

問い合わせフォームより抜粋・作成

なお、マンションノートは「口コミの削除依頼には原則対応いたしかねる」という姿勢をとっています。

ただし利用規約を守っていない口コミ事実ではない口コミについては、問い合わせフォームにて連絡を受け付けているという状況です。

問い合わせる際には根拠資料の提示が求められています。やみくもにフォームを使うのではなく、資料をもとに、利用規約のどの部分に反するのかを説明して理解を求めましょう。

口コミ削除を裁判所に申立てる方法

マンションノートに対して口コミ削除を依頼しても応じてもらえないときには、裁判所の仮処分申立ての利用も検討しましょう。

仮処分とは、正式な判決言い渡しを待つ間の権利侵害の拡大を防ぐため暫定措置のことで、被害者の権利保護を目的としています。

裁判所が仮処分命令を発令したならば、マンションノート側も口コミの削除に応じる可能性は高いです。

裁判所の仮処分申立ての流れ

裁判所に仮処分命令を出してほしい場合は、仮処分命令を申立てる必要があります。具体的な流れは以下のとおりです。

仮処分申立ての流れ

  1. 仮処分申立て書を裁判所に提出する
  2. 裁判所で申立内容が審理される
  3. 被害を訴える側が担保金を納付する
  4. 裁判所から削除の仮処分命令が出される
  5. 仮処分命令により口コミが削除される

仮処分申立ては仮処分申立書のほか、証拠の提出が必須です。裁判官との面談も予定されており、追加の資料提出が求められた場合には速やかに対応しましょう。

なお仮処分申立てをしても必ず被害者側の主張が認められるとは限りません。裁判費用や担保金の準備など、訴える側に一定の負担がかかるものです。

そのため弁護士に相談して、仮処分申立ての見通しについても聞いておき、必要に応じてサポートを受けるようにしててください。

仮処分申立ての具体的な流れについては以下の関連記事でも解説しています。

【補足】削除依頼と投稿者の特定は別もの

マンションノート側への口コミ削除依頼や、裁判所への仮処分申立ては、いずれも口コミ投稿者の特定とは別のフローになります。そのため口コミによって損害が生じていても、その賠償請求はできません。

口コミの投稿者に対して賠償金の請求をしたい場合には、その投稿者が誰なのかを特定する手続きが必要です。

仮にマンションノート側に情報を求めても、任意開示に応じてくれる可能性は極めて低いといえるでしょう。

そのため「発信者情報開示請求」という法的手続きにより、投稿者の特定から始める必要があります。

口コミの削除と関わりの深い権利侵害

口コミの削除依頼において問題となりやすい権利侵害について、名誉毀損、侮辱罪、肖像権侵害について説明します。

名誉毀損や侮辱罪

名誉毀損とは、公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損(社会的評価を低下)させる行為のことです。一方、侮辱罪は公然と人の名誉を毀損(社会的評価を低下)させる行為をいいます。

マンションノートの口コミに書かれている以上、公然性は満たすと考えられます。

事実の摘示とは、何らかの具体的な事実によって人の社会的評価を下げることです。

一般的に、前科がある、不倫している、借金があって家賃を滞納しているなどは周囲からの評価を下げうるものなので、こうした書き込みは名誉毀損にあたる可能性があります。

侮辱罪については、名誉毀損のように事実の摘示がなくても成立しうるもので、「ブス」「ハゲ」「アホ」などの誹謗中傷でも成立しうるものと考えておきましょう。

もっとも口コミが誰のことを指しているのかわかるという同定可能性があることは重要です。

本名が書かれるだけでなく、部屋の号室やフロアと人物の特徴が併記されるなど、周辺情報を組み合わせることで誰のことをいっているのか分かる場合も、同定可能性があるとされる可能性があります。

肖像権侵害

肖像権とは、自分の顔や姿態をみだりに「撮影」や「公表」などされない権利をいいます。

マンションノートに画像が投稿される際、誰か判別できる写真が無断で投稿されている場合には権利侵害を根拠に削除依頼が認められる可能性があるのです。

なお、無断撮影された写真はもちろんのこと、「撮影は許可したけど、ネットに公開することには許可していない」も認められます。

撮影されることとネットにアップロードされることは別と考えられるのです。

関連記事では肖像権とは何か、そしてネットに顔を晒されたときの対処法について説明しています。

プライバシーの侵害

プライバシー権は、個人の姿や情報など、私生活上の事柄を守るための権利をいいます。他人の住所をインターネット上に無断で掲載する行為は、プライバシーの侵害にあたる可能性が極めて高いです。

もしマンションの口コミと共に実名や顔写真が書かれたり、詳細な部屋の号室が書かれたりした場合には、プライバシー侵害を根拠に削除を申立てることをおすすめします。

マンションノートの口コミ削除は弁護士に相談しよう

口コミを書かれた側にとってはショックで、「自分のことが書かれている!」と感じるものでも、客観的にみると権利侵害とまでは言えないケースもあります。

口コミの削除については、マンションノート側の利用規約やガイドラインに抵触しているかどうかに注目しましょう。

法律の専門家の目から見ても「利用規約違反だ」「ガイドラインに反している」といえる場合には、弁護士への依頼も検討してみるべきです。

弁護士であれば、法的根拠に照らし合わせて削除依頼の文章を記載しますので、独力で削除依頼をするよりも、説得的な依頼となる可能性があります。

または、弁護士であれば裁判所の仮処分申立ての手続きにもスムーズに着手可能です。

法律事務所によっては無料相談や電話相談・オンライン相談など様々な相談形式に対応していますので、ご自身のニーズに合う法律事務所への相談も検討していきましょう。

弁護士選びの参考になる解説記事は、以下のバナーよりご覧いただけます。

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岡野武志弁護士

監修者


アトム法律事務所

代表弁護士岡野武志

詳しくはこちら

高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。

保有資格

士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士

学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了