FC2ブログの削除依頼方法|誹謗中傷対策・退会手続きガイド
FC2ブログはドメインパワーが強く、Googleなどで検索すると結果の1ページ目に出てくることが多い傾向にあるサイトです。
FC2ブログを止めたいけどブログの削除方法が分からない方、第三者に自身を名指しで誹謗中傷されている記事を削除したい方向けに、FC2ブログの削除依頼のポイントを解説していますので、参考になさってください。
FC2ブログの誹謗中傷記事を削除する方法
1.不適切サイト報告・異議申し立てフォームを使う
第三者の書いたFC2ブログに名指しで誹謗中傷をされた、知られたくない個人情報を晒された場合には、「不適切サイト報告・異議申し立てフォーム」からFC2に問い合わせます。このフォームは著作権以外の権利侵害にあたる内容を書かれた場合に利用可能です。
フォームに記載する事項
- 削除依頼する人の名前
- 住所
- メールアドレス
- [サイト管理人であるユーザーへ、お名前の公開を許諾しますか]
→許諾しないを選択 - 通報項目(※プルダウンで選択)
- 被害状況および異議申し立て内容
- 削除を依頼する具体的なURL
- 削除を依頼する具体的な箇所 ※削除依頼する記事内から抜粋
- 削除を依頼する理由 ※この項目はサイト管理人へ転送される
上記の事項全てを入力し、送信前に内容に偽りはない旨の確認文にチェックを入れます。必須項目に空欄があれば送信できない仕様になっていますので気をつけましょう。
ブログ記事内容の削除を求める時は、「記事で書かれている内容が明らかに特定の個人を指している内容だと分かること」が大切です。
苗字だけ・イニシャル表記・伏字表記などは、他の似た条件の名前の人を含む可能性があります。
たとえば、●●区●●町在住の●●さんという情報と共に顔がはっきり分かる画像も掲載されている等の場合は特定の個人を指しているといえるので、削除される可能性は大きいです。削除依頼にトライしてみましょう。
2.著作権侵害に関する申し立てフォームを使う
FC2ブログに著作権侵害にあたる内容を投稿されているケースは、不適切サイト報告・異議申し立てフォームではなく、「著作権侵害に関する申し立てフォーム」を使用します。
フォームに記載する事項
- 会社/組織名 ※個人でも記載必須
- 名前/担当者名
- メールアドレス
- 住所
- 削除依頼理由
- [あなたが権利を有するコンテンツの情報]
- 削除対象のコンテンツ件数
- 電子署名
不適切サイト報告・異議申し立てフォームでは、ブログ管理人に自分の名前等の情報を伝えても良いかどうか選択可能です。
しかし、著作権侵害に関する申し立てフォームでは、誰が著作権者なのか主張する必要があることから名前と連絡先が削除依頼理由と併せて必ずブログ管理人に伝わる仕様になっています。
また、著作権侵害に関する申し立てフォームの[会社/組織名]欄に漢字フルネームの本名を入力すると、自分の名前がインターネット上にずっと残ってしまうことが考えられます。これは著作権侵害の申し立てで記事が削除されると、どこの[会社/組織名]からの申請があったのか掲載されてしまうからです。
本名のほか、個人情報が推測される内容を[会社/組織名]欄に記載することは気をつけましょう。なお、[会社/組織名]欄は、個人の場合でも入力必須の項目です。
その一方、公開されない電子署名欄には申立人の名前を漢字フルネームでしっかり記載してください。苗字だけの記載などは、申し立てを受け付けてもらえないことがあります。
3.送信防止措置依頼を行う
FC2ブログにはもう1つ、「プロバイダ責任制限法」に基づいて行う方法が存在します。
この方法を「送信防止措置依頼」といい、記事が存在することで誰のどのような権利が侵害されているのか、法的根拠に基づいて削除を求めることになります。そのため、法律について詳しく調べておく必要があります。
FC2ブログでは「法的機関専用 お問い合わせフォーム」という窓口を用いて送信防止措置依頼をします。受理されれば「権利が侵害されていると主張した」情報について審査されることになるのです。なお、この窓口は行政機関または法律事務所のみ利用が可能となっています。
そのため、送信防止措置による削除依頼を希望する場合、FC2ブログの削除に慣れている弁護士がいる法律事務所を探して相談することがおすすめです。
FC2ブログを削除依頼するときのポイント
FC2ブログの削除依頼は規約をまず確認
FC2ブログはFC2利用規約において「禁止事項」を定めています。記事で誹謗中傷をされた・個人情報が晒された場合は、禁止事項にあてはまるかどうか、確認しておきましょう。
禁止事項(一部抜粋)
- 他の利用者または第三者の信用もしくは名誉を侵害し、他人のプライバシー権、肖像権その他一切の権利を侵害する行為
- 社会道徳・公序良俗に反する行為及び表現。他の利用者または第三者に対して、卑猥な映像・音声・文字列などの情報公開、及びその幇助
- FC2・コンテンツ提供者・運営・またはその他の第三者になりすます行為
禁止事項に該当する内容が投稿されたことが判明した場合、FC2ブログではアカウントの凍結や内容表現が伏字に置き換わることがあります。
FC2ブログの運営会社は、常時ブログ内を巡回して記事の表現が禁止事項にあてはまるかどうか監視しているわけではありません。運営会社は報告を受けて初めて、禁止事項に該当する内容かどうか判断します。そのため禁止事項にあてはまる場合はすみやかに削除依頼をすべきだといえるでしょう。
削除依頼先は「ブログ管理人」か「運営会社」どっち?
FC2ブログ記事を削除依頼したい場合、申請先は2通りです。
- ブログ管理人
- FC2ブログの運営会社
記事を作成したブログ管理人に直接連絡する方が手っ取り早いと思われがちですが、直接コンタクトをとることは慎重に判断する必要があります。
ブログ管理人側が「せっかく記事を作成したのだから消したくない」と考えていたり、「直接連絡がきてもあえて無視する」と決めていたり、ブログをそもそも放置していたり等様々なケースが想定されるでしょう。
場合によっては管理人へ直接コンタクトを取ったところ、高額な金銭を要求されたり、削除依頼したこと自体がブログ記事内で晒されるリスクもあるのです。
ブログの管理人ごとに特性をよく見極める必要があるため、ネットトラブルの解決は細心の注意を払う必要があります。
FC2ブログの運営会社であれば、利用規約・法律に基づいて客観的に削除可否を判断してくれます。また、削除依頼の事実を晒されるなどのリスクを限りなく小さくできるでしょう。ブログ管理人に直接連絡すべきかどうか迷った際には、運営会社へ削除依頼を出すべきです。
どの削除方法を選ぶべきかそもそも分からない、被害状況の説明をFC2運営会社に対してうまく伝えられないなど、自分自身で削除依頼することが難しい場合は専門家に相談することをおすすめします。
自分のFC2ブログを削除・退会する方法
FC2ブログの削除方法
自分がこれまで投稿してきたブログを全て削除したいならば下記の手順で削除操作を行いましょう。
自分のFC2ブログを削除する方法
- FC2ブログにログイン
- [登録済みサービス一覧運用画面]を選択
- 一覧のなかから[FC2ブログ]の項目を探し、×印をクリックする
- 登録解除
一度ブログを削除してしまうと復旧できないため、残しておきたい内容は先に保存しておきましょう。
FC2サービス自体の退会は削除手順が別
上でご紹介した方法により自分のブログ自体は削除できますが、FC2サービス自体を退会したわけではありません。
FC2サービスを完全に退会したい場合、他にも登録済みサービスが一覧に入っていたら上記と同様にサービス毎に削除手順を踏みましょう。
退会は登録済みサービスを全て削除しないと退会ができないため注意が必要です。退会はホーム画面のメニューから[FC2IDの編集]を選択しメニュー項目の展開してください。
FC2ブログを退会する方法
- [退会申請]をクリックし、[退会手続き」専用フォームに移動
- [退会を希望します]のチェックボックスにチェックを入れて退会ボタンを押せば退会
FC2ブログサービスにログインする際に用いていたメールアドレスもIDも忘れてログイン・削除できない時にはお問い合わせフォームにその旨を記載して送信しましょう
FC2ブログの削除依頼を考えるなら弁護士に任せよう
弁護士は削除依頼のアプローチ方法の選択肢が多い
ブログ記事の削除依頼は、権利侵害をされたと主張する本人もしくは、本人に委任された弁護士のみが行えます。
自分で行うのが難しい、自分でも申し立てをしたけれども削除してもらえなかった場合には、なるべく早い段階で弁護士に相談してみましょう。
弁護士資格を持たない業者が有償で削除依頼を請け負うこともありますが、弁護士法に違反している恐れがあります。
また、FC2ブログの場合、削除業者はそもそも「法的機関専用お問い合わせフォーム」を使用できません。個人や業者に依頼するよりも弁護士ならば記事の削除依頼を行う際のアプローチ方法が多いといえます。
FC2ブログの削除を考えるなら、業者の利用は避け、弁護士に依頼しましょう。
弁護士は炎上を回避し適切な削除依頼が可能
FC2ブログに記事の削除を求める場合、被害状況や法的根拠に基づいた削除依頼理由をしっかり記載することが必要となります。
たとえ記事にどのような内容が書かれていたとしても、「言論の自由」があるため簡単に削除できません。書いた本人の意志と関係なく第三者が記事を削除することは、言論の自由を制限することになるからです。
そのため、削除を求める場合には「単に気に食わないから消してほしい」などの理由ではなく、FC2規約や法律の根拠を示すことが大切になるでしょう。
削除依頼に説得力を持たせるためには、記事の内容や削除を求めるに至った経緯を踏まえたうえで適切な理由を記載する必要があります。
FC2ブログの削除に慣れている弁護士ならば効果的な削除依頼を行うことができるため、弁護士に任せることも手です。
ネットに詳しく削除依頼の実績がある法律事務所がおすすめ
FC2ブログも含め、ネットにおける誹謗中傷や個人情報の流出における削除依頼は、ノウハウがある法律事務所に任せることがおすすめです。
ネット記事の削除依頼は、法律だけでなく、ネットに関する知識が必須となります。そして、必要な手続きに慣れていないとスムーズに進めることも難しいでしょう。
ネットトラブルに強い弁護士に削除依頼の対応を任せれば、削除依頼を行う上で必要な情報を整理して実施してくれます。
自分で一から調べて削除依頼を行うよりも早い問題解決が期待できるでしょう。
また、ネットトラブルの対応実績がある法律事務所は、サイトの特性を熟知してどんなアプローチをすべきか対策を練ります。自身で我流の削除依頼を行うよりも炎上リスクが抑えられるため、おすすめです。
ネットに強い弁護士を探すときのポイントを知りたい方は、以下のバナーよりくわしい解説をお読みください。
なお、ネット削除を弁護士に依頼するメリット・費用は、記事『ネット記事の削除依頼は弁護士に任せるべき?メリットや弁護士費用が知りたい』も参考にしていただければと思います。
転載元サイトや他のまとめサイトの削除も対応できることがある
FC2ブログの中には、2ちゃんねるや5ちゃんねるといった大手掲示板の投稿を抜き出して転載した「まとめサイト」形式の記事が多々存在しています。
元の掲示板投稿を削除しなければFCブログ内の記事を一つ削除したところで、再度掲示板から内容を転載した新たな記事を作成されてしまうことがあり得ます。
その場合は、FC2ブログだけを削除の対象とするのではなく、まず転載元となっている2ちゃんねるや5ちゃんねるの掲示板投稿を見つけ出しましょう。
掲示板の削除は掲示板ごとのルールに則って依頼しなければなりません。転載元の書き込みを削除した後にFC2ブログや他の転載先があれば順番に削除依頼を出す流れになります。
FC2ブログ以外のブログサイトでもまとめサイト形式で記事が転載されることがあります。特集記事『ブログを削除依頼する方法|誹謗中傷された時のブログ別対処法』も参考にしてください。
高校卒業後、日米でのフリーター生活を経て、旧司法試験(旧61期)に合格し、アトム法律事務所を創業。弁護士法人を全国展開、法人グループとしてIT企業を創業・経営を行う。
現在は「刑事事件」「交通事故」「事故慰謝料」などの弁護活動を行う傍ら、社会派YouTuberとしてニュースやトピックを弁護士視点で配信している。
保有資格
士業:弁護士(第二東京弁護士会所属:登録番号37890)、税理士
学位:Master of Law(LL.M. Programs)修了